JP4170125B2 - 利用者に入金をうながす方式に特徴を有する前払式カラオケ装置 - Google Patents
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Description
【発明が属する技術分野】
この発明は演奏権前払式カラオケ装置に関し、とくに演奏権が不足してもリクエスト曲の演奏を停止することなく演奏権の入力を促す技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
コインボックスを備え、カラオケ利用に当たって料金の支払いを要求するカラオケ装置が広く用いられている。下記特許文献1(特許第3290925号公報)にも開示されているように、予め利用料金に相当する額以上のコインをコインボックスに投入して演奏権を預託しておいてリクエストすると、カラオケ演奏が実行される。投入した金額で利用可能な曲数の演奏が終わると、リクエストは受け付けてもコインを追加投入するまでは次の曲は演奏されず、コイン投入を促すメッセージが画面に表示される。そこでコインを投入すれば、リクエスト曲の演奏が開始される。
【0003】
このような技術は、利用者の歌唱欲求とカラオケ店舗の収益のバランスを考慮して、料金を支払ってからでないと目的の演奏を利用者に提供しないようにするためのものである。小さなバーやクラブや居酒屋のような店で利用されていることが多く、カラオケが有料サービスであることを利用者に思い出してもらう良い機会にもなる。
【0004】
【特許文献1】
特許第3290925号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
とくに小さなバーやクラブや居酒屋のような店では、カラオケ装置を接客の道具として用いていることが多い。カラオケバーなどと呼ばれて、おなじみの客がもっぱらカラオケを歌いに集う店が多く見られる。店のママさんは、お客さんの面倒を見ながら、お客さんの好みの歌を予約したりお客さんに代わってコインボックスにカラオケ利用料を投入したりする。
【0006】
このような店では、カラオケが店全体の雰囲気を左右し得る。カラオケを歌って楽しむ人もいればBGMとして聴いて楽しむ人もいる。形はさまざまであるが、店内の誰もが同じカラオケ楽曲を楽しむ。そのように不特定多数のお客さんがいる中で、上記のように料金不足でカラオケ演奏が止まってしまっては、途端に店内の雰囲気が白けてしまう。
【0007】
またこのような事態は、カラオケ利用者がつい夢中になって料金を支払うのを忘れてしまったために起こることもある。ママさんが気を配っていたとしても、一寸手が離せない間に起こることもある。いずれにしても、ほとんどの場合にカラオケ利用者にとって予想外のことであろう。次の曲を歌おうとする意欲にあふれて演奏開始を待ちかまえているのに、予想外に料金不足を告げられて演奏が止まってしまっては、盛り上がった気分も一気に冷めてしまう。
【0008】
場の雰囲気を考慮して、カラオケ演奏されていない曲間に適当なBGMを流したりCMを放送したりするカラオケ装置も知られている。しかし、利用者が歌おうと待ちかまえていた曲ではないことに違いはない。利用者にとって、一度落胆してしまった気分を立て直すのには余分なエネルギーが必要になる。店にとっても、カラオケを存分に楽しんでもらえるはずの大切な機会に水を差してしまうことになる。
【0009】
カラオケバーなどにおいて、カラオケ利用料を徴収するということとカラオケにより接客するということの一見矛盾した事柄を、お店のママさんが顧客の顔を見ながら自在に采配して、顧客に不快感を与えず、さりげなく利用料を徴収できることが望ましい。このような目的をもって本発明が創作された。
【0010】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る前払式カラオケ装置は、利用者に入金をうながす方式に特徴を有するものであって、分説すると、つぎの事項(1)〜(8)により特定されるものである。
(1)課金手段と、制御手段を備え、記憶手段に格納したカラオケデータを処理する前払式カラオケ装置であること
(2)カラオケデータは、伴奏音楽データと、伴奏音楽の経過時間に対応付けられた歌詞描出データを含むこと
(3)課金手段は、入金を随時受付可能であること
(4)制御手段は、入金残高値が規定値を超えている場合は通常演奏処理を、入金残高値が規定値に満たない場合は仮演奏処理を行うこと
(5)通常演奏処理は、希望曲の伴奏音楽データを処理して伴奏音楽を音響出力するとともに、当該曲の歌詞描出データを同期処理して歌詞字幕を映像出力すること
(6)仮演奏処理は、希望曲の伴奏音楽データを処理して伴奏音楽を音響出力し、伴奏音楽の開始から所定時間経過した際、入金残高値を調べ、規定値を超えている場合は第1処理を、超えていない場合は第2処理を行うこと
(7)第1処理は、伴奏音楽の進行が歌詞表示開始点を過ぎているか否かを調べ、過ぎている場合は伴奏音楽の出力を停止して通常演奏処理を行い、過ぎていない場合は伴奏音楽の出力を継続したままで通常演奏処理に移ること
(8)第2処理は、所定期間だけ伴奏音楽の冒頭部分の出力を繰り返しつつ入金残高値を逐次調べ、所定期間内に入金残高値が規定値を超えた際に第1処理に移り、所定期間を経過した際に伴奏音楽の出力を終了すること
【0011】
また望ましくは、演奏権を預かっていない状態を、暗号不知の人には表示の意味がわからない形式の暗号表示手段によって表示する。
【0012】
【発明の実施の形態】
===カラオケ演奏機能===
本発明の一実施例に係るカラオケ装置のハードウェア主体の構成例を図1に示している。カラオケ装置は周知のパソコン相当のコンピュータ応用機器であって、中央処理装置11がCPU・RAM・ROMを含むコンピュータ本体である。
【0013】
カラオケ楽曲の再生は、中央処理装置11の制御のもとで次の通りに行われる。利用者はリモコン送信機または操作パネルを含む利用者インタフェース装置12を介して、楽曲IDを指定入力する。指定された楽曲IDの伴奏音楽データと歌詞描出データをハードディスク装置13から読み出す。MIDI信号からなる伴奏音楽データが順次シンセサイザ14に入力されて、オーディオ信号に変換され、ミキシングアンプ15を経てスピーカから出力される。このオーディオ出力と同期して、中央処理装置11は歌詞描出データを順次文字列に変換して映像処理装置16のビデオRAMに書き込むとともに、歌詞文字列に曲の進行を示す色替え処理を行う。ビデオRAMの内容は映像処理装置16の表示制御部によりディスプレイ17に表示される。ミキシングアンプ15はマイクの出力とのミキシング機能を有する。
【0014】
背景映像用の動画情報は光ディスク再生装置18にて再生される。映像処理装置16の表示制御部は中央処理装置の指令を受けて動作するマイコンからなり、再生すべき映像データの選択処理を行うとともに、選択決定した映像データを光ディスク再生装置18で再生する。表示制御部は、光ディスク再生装置18からの映像信号とビデオRAMの歌詞文字列の画像を合成してディスプレイ17に表示する。
【0015】
なお、伴奏音楽データは、演奏開始からの経過時間に対応づけて実行すべき演奏処理を記述したものである。演奏開始からの経過時間に対応した区切り符号(区分ID)を付することができ、前奏区間(冒頭部分)、歌唱区間、後奏区間などの区間について、開始区分IDと終了区分IDからなる区間識別子が付されている。
同様に歌詞描出データも、演奏開始からの経過時間に対応づけて描出すべき歌詞文字や色替えなどの効果が指定されたものである。各歌詞文字の表示開始位置や色替え処理の開始位置などを示す区切り符号が付されている。
【0016】
このカラオケ装置では、各動作状況に応じ、中央処理装置11のROMに格納された表示データに基づき、表示制御部を介してディスプレイ17において後述するようなメッセージを適宜表示可能である。
【0017】
===課金処理===
このカラオケ装置では、利用者が1曲につき所定の料金を支払って演奏権を得ることによって、利用者のリクエスト曲がカラオケ演奏処理に供される。そのためにこのカラオケ装置には、利用者から料金を徴収して演奏権を預かったり消化したりする課金処理を実行するための課金装置として、よく知られた前払式のコインボックスが付設されている。このコインボックスにはマイコンが内蔵されている。このマイコンは、中央処理装置11と課金インタフェース19を介して接続され、中央処理装置11からの指令を受けて動作するようになっている。このコインボックスによりカラオケ演奏の実行に応じてコインボックス内に予め投入された貨幣を獲得する。
【0018】
この課金の動作はカラオケ装置側の中央処理装置11の制御により行われる。例えば、ある楽曲IDに対してカラオケ演奏を行うための演奏準備を行うにあたり、コインボックス内のマイコンに残高を問い合わせてこれを取得しておく。そして、当該残高から1曲分の利用金額を減算して必要な残高があるか否かを確認する。もし残高がなければ、コインボックスに貨幣を投入することを催促する旨をカラオケ装置に通知して必要な残高が得られるのを待つ。この通知については後述する。必要な残高があればこの楽曲IDに対するカラオケ演奏処理を開始する。
【0019】
カラオケ演奏を開始すると、該当の利用金額のデータを徴収金額としてコインボックスへ送出する。コインボックスはその徴収金額を現状の残高から差し引いて新たな残高とする。
利用者から貨幣が投入された場合には、その入金額を現状の残高に加えて新たな残高としておく。
【0020】
===カラオケ演奏処理===
図2にこの発明に特徴的なカラオケ演奏処理についての処理フロー図を示している。
中央処理装置11は、リクエスト楽曲の演奏を開始する前に、まず演奏権の有無を確認する。すなわち、前述のとおり、課金インタフェース19を介してコインボックス内のマイコンに残高を問い合わせてこれを取得する(図2のステップ202)。その結果必要な残高が得られている場合には、このリクエスト楽曲の伴奏音楽データや歌詞描出データの全範囲について、カラオケ演奏を開始する(ステップ208)。
【0021】
一方、残高が不足している場合には、コインボックスに貨幣を投入することを催促する旨の暗号表示をディスプレイ17に表示する(ステップ203)。暗号表示として、たとえば小さな円形のアイコンを2〜3回点滅表示させたりする。それとともに、所定の演奏権入力可能期間(所定期間)を計時するためのタイマを起動する(ステップ203)。そして、伴奏音楽データの前奏区間を演奏処理に供する(ステップ204)。この後も適宜な間隔で断続的にコインボックスのマイコンに残高を確認する。
【0022】
前奏区間の演奏が終わっても必要な残高が得られない場合には、再度前奏区間の演奏を繰り返す(ステップ204〜206)。すなわち、前奏区間の終了区分IDまで演奏処理が終了した後に、再度開始区分IDに戻って演奏処理を繰り返す。このときに、前奏区間の終了区分IDから開始区分IDに戻る際には、演奏が連続するように、よく知られたフェードイン・フェードアウトやオーバーラップの演奏効果処理を適宜に加える。例えば終了区間IDまでに徐々に音量を下げてフェードアウトし、開始区分IDから徐々に音量をあげてフェードインしたり、両者の演奏区間を少し重ねて連続的に切り替わるようにオーバーラップしたりする。
【0023】
前述のタイマが満了して演奏権入力可能期間が経過するまでに必要な残高が得られなければ、演奏を停止する(ステップ205)。タイマ満了時点で直ちに停止してもよいし、前奏区間の終了まで演奏してもよい。いずれの場合にも、フェードアウトするようにしてもよい。また、このときに料金不足により演奏を停止する旨のメッセージを表示してもよい。
タイマ満了前に必要な残高が得られたことを確認すると、前奏区間の演奏に引き続き、伴奏音楽データの前奏区間に後続する区間(歌唱区間および後奏区間)の演奏処理を継続する(ステップ206〜207)。
【0024】
なお、演奏開始時に必要な残高が得られている場合には、歌詞描出データは伴奏音楽データの出力と同期して、前奏区間の終了直前(歌唱区間より前)の所定の歌詞表示開始位置からディスプレイに出力される。ただし、前述のような残高不足時の処理を行う際には、歌詞表示開始位置を経過しても、必要な残高が得られるまでは歌詞描出データの出力処理を停止する。
図3に伴奏音楽データおよび歌詞描出データの処理シーケンスの概要を例示した。残高不足になった後に、演奏権入力可能期間内に必要な残高が得られたことを確認できた場合には、前奏区間に引き続き演奏するとともに、今度はそれに同期するように歌詞描出データの出力処理も実行する(図3のケース1)。ただし、もし必要な残高が得られた時点で歌詞表示開始位置を経過していた場合には、楽曲の最初に戻って演奏し、あわせて歌詞描出データの出力処理を実行する(ケース2)。こうすると演奏権不足のままで歌詞が表示されることがないので、カラオケの不正利用を防止することができる。
【0025】
===他の実施形態===
演奏件入力可能な所定期間として、上記には時間を単位とする例をあげたが、これに限るものではない。たとえば前奏区間を繰り返す回数を規定し、これを所定期間とすることも可能である。さらに、前奏区間の長さによって繰り返す回数を変えて規定し、これを所定期間とすることも可能である。
【0026】
演奏権前払いの方式としては、コインボックス方式のほか、プリペイドカード方式も採用可能である。周知のプリペイドカードリーダー/ライターを中央処理装置11と統合して運用し、あらかじめ所定形式の演奏権データをプリペイドカードに記録しておく。同様に、ICカードや携帯電話機を用いて、適宜なメモリ領域に演奏権データを記録しておいて演奏前に徴収する方式も適用可能である。
【0027】
伴奏音楽データは、一般的には前述したMIDI信号を用いるが、本発明の適用はこれに限らない。例えば、伴奏音楽をディジタル圧縮符号化したMPEGデータを用いることも可能である。このMPEGデータには、各カラオケ楽曲に内容を合わせたムード映像を圧縮符号化したビデオデータや、歌詞データが多重化される。この場合には、歌詞データが伴奏音楽の前奏区間で表示させない制御ができるように多重化する。例えば、前述の歌詞描出データの形式で用意する。
【0028】
【発明の効果】
この発明にかかる演奏権前払式カラオケ装置によれば、演奏権が不足した状態でも、リクエスト曲の演奏が開始され、演奏権を入力すればそのまま歌唱区間の演奏も開始される。入力要求も暗号表示によって周りに気づかせないようにさりげなく通知される。そのため、カラオケの場が白けることを防ぐことができ、利用料もさりげなく徴収できる。さらに、うっかり演奏権の入力を忘れていた利用者の歌う気持ちを萎えさせることなく、却ってはやる気持ちを助長し盛り上げることができるので、カラオケ利用の機会の喪失を防止できる。また、カラオケの娯楽的価値が高まって利用者の増大を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る通信カラオケ端末装置のハードウェア構成の概略を示した図である。
【図2】本発明の一実施例に係る演奏権不足時のカラオケ演奏処理の処理フロー図である。
【図3】本発明の一実施例に係る伴奏音楽データおよび歌詞描出データの処理シーケンスの概要を示す図である。
【符号の説明】
11 中央処理装置
12 利用者インタフェース装置
17 ディスプレイ
19 課金インタフェース
Claims (3)
- 課金手段と、制御手段を備え、記憶手段に格納したカラオケデータを処理する前払式カラオケ装置であって、
カラオケデータは、伴奏音楽データと、伴奏音楽の経過時間に対応付けられた歌詞描出データを含み、
課金手段は、入金を随時受付可能であり、
制御手段は、入金残高値が規定値を超えている場合は通常演奏処理を、入金残高値が規定値に満たない場合は仮演奏処理を行い、
通常演奏処理は、希望曲の伴奏音楽データを処理して伴奏音楽を音響出力するとともに、当該曲の歌詞描出データを同期処理して歌詞字幕を映像出力し、
仮演奏処理は、希望曲の伴奏音楽データを処理して伴奏音楽を音響出力し、伴奏音楽の開始から所定時間経過した際、入金残高値を調べ、規定値を超えている場合は第1処理を、超えていない場合は第2処理を行い、
第1処理は、伴奏音楽の進行が歌詞表示開始点を過ぎているか否かを調べ、過ぎている場合は伴奏音楽の出力を停止して通常演奏処理を行い、過ぎていない場合は伴奏音楽の出力を継続したままで通常演奏処理に移り、
第2処理は、所定期間だけ伴奏音楽の冒頭部分の出力を繰り返しつつ入金残高値を逐次調べ、所定期間内に入金残高値が規定値を超えた際に第1処理に移り、所定期間を経過した際に伴奏音楽の出力を終了する
前払式カラオケ装置。 - 第2処理は、伴奏音楽を繰り返す部分においてフェードイン・フェードアウトを行う
請求項1に記載の前払式カラオケ装置。 - 仮演奏処理は、さらに、表示手段により所定の図形を所定の態様で変化させる表示を行わせる
請求項1または2に記載の前払式カラオケ装置。
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