JP4172376B2 - エチレンオキサイドの分解処理方法および分解処理装置 - Google Patents
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Description
このため、WO99/61137に開示されているように、排ガス中のエチレンオキサイド濃度の変動を少なくし、エチレンオキサイド濃度を低濃度にしてから分解処理装置に送り込む方法が提案されている。
滅菌装置から供給される排ガス中のエチレンオキサイド濃度が低下した場合は、送気ポンプ7を動作させて、管2に外気を送り込み、この外気を容器1内の液体中に曝気し、液体中に溶解しているエチレンオキサイドを空気中に移行せしめる。このエチレンオキサイドが溶出した空気を触媒燃焼装置6に送り込んで分解処理するようにしている。
まず、エチレンオキサイドの分解手段として、酸化触媒を使用しているため、分解後の排出ガスが高温(300〜400℃)となり、このまま排出することができず、別途冷却装置や外気による希釈装置を設けなければならない。
また、容器1からの排ガス中のエチレンオキサイド濃度が何らかの理由により、十分低減されず、酸化触媒の処理能力を超える濃度のエチレンオキサイドが含まれた排ガスが触媒燃焼装置6に送り込まれた場合には、未分解のエチレンオキサイドが系外に排出されることがある。
さらに、送気ポンプ7を動作させるなどしているため、分解処理装置全体が正圧となり、装置から排ガスが外部に漏洩することがあり、これを防止するために機密性の高い装置構造とせねばならず、余分の設備コストがかかる。
請求項1にかかる発明は、
エチレンオキサイドが含まれ、エチレンオキサイド濃度が変動するガス中のエチレンオキサイドを分解する方法であって、このガス中のエチレンオキサイド濃度をその最高濃度未満の所定の濃度に低減したのち、酸化チタン粉末または酸化チタン粉末を圧縮成形加工したものを酸化チタンからなる担体に担持させたエチレンオキサイド吸着能を有する光触媒部材、または、酸化チタン粉末または酸化チタン粉末を圧縮成形加工したものを樹脂のバインダーで酸化チタンからなる基材に固着したエチレンオキサイド吸着能を有する光触媒部材に、エチレンオキサイドを吸着させるとともに分解することを特徴とするエチレンオキサイドの分解処理方法である。
請求項2にかかる発明は、前記所定の濃度を、光触媒の吸着能力以下で、かつ処理開始から経過時間までの投入濃度の積分値から光触媒部材の分解能力の積分値を差し引いた値が光触媒部材の吸着能力以下となるようにエチレンオキサイド濃度に制御することを特徴とする請求項1記載のエチレンオキサイドの分解処理方法である。
更に、本発明においては、前記所定の濃度を、吸着剤の吸着能力以下で、かつ処理開始から経過時間までの投入濃度の積分値からプラズマの分解能力の積分値を差し引いた値が吸着剤の吸着能力以下となるようにエチレンオキサイド濃度に制御してもよい。
請求項4にかかる発明は、前記所定の濃度の制御がエチレンオキサイドが含まれるガスを水に通して、曝気することにより行われることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のエチレンオキサイドの分解処理方法である。
請求項5にかかる発明は、分解処理系の全体を負圧とすることを特徴とする請求項4に記載のエチレンオキサイドの分解処理方法である。
また、本発明においては、分解部の後段に、バッファー部と分解部を負圧とする排気装置を設けたエチレンオキサイドの分解処理装置を上記の分解処理方法に用いてもよい。
上記滅菌部11は、さらに滅菌チャンバー12とエジェクター13とから構成されている。この滅菌チャンバー12は、その内部に注射器などの種々の医療器具等の被滅菌部材が収容され、別途設けられたカートリッジ式ボンベなどのエチレンオキサイド供給源14から供給されるガス状のエチレンオキサイドが導入されて内部の被滅菌部材が滅菌処理されるようになっている。また、滅菌チャンバー12には、外気に開放した管15が弁16を介して接続されており、この管15から外気が導入できるようになっている。
また、滅菌チャンバー12には、図示略の圧縮空気源からの圧縮空気を用いるエジェクター13が付設されている。このエジェクター13は、滅菌チャンバー12内のエチレンオキサイドを含む排ガスを外部に排出する機能を有するものである。なお、エジェクター13に代えて真空ポンプなどの排気手段を用いても良い。
このバッファー部21での散気管23による曝気および管25から分解部31への排ガスの流入は、上記排気部41による排気に起因して発生する水槽22内および分解部31内の負圧によってなされるようになっている。また、排気部41設ける代わりに、外気を圧縮空気として導入し、バッファー部21、分解部31内を正圧としてもよい。
上記光触媒装置は、光触媒部材と、これに紫外線または可視光線を照射する光源を備えたものである。光触媒部材としては、特に限定されることはなく、エチレンオキサイドを吸着する能力を有する酸化チタン粉末またはこの酸化チタン粉末を圧縮成形加工したものを種々の担体に種々の形態で担持したものや、エチレンオキサイドを吸着する能力を有する酸化チタン粉末またはこの酸化チタン粉末を圧縮成形加工したものを樹脂などの種々のバインダーで基材に固着したものなどの公知のものが用いられる。
また、酸化チタン粉末としては、主にアナターゼ型結晶構造を有するものが用いられ、紫外線のみならず可視光線の照射によっても触媒機能を発揮するものが好ましい。
図3は、この複合形態の第1の例を示すもので、図3中符号32は第1の電極を示し、この第1の電極32に対峙して第2の電極33が設けられている。第1の電極32は、誘電体からなる板状の基材34内に埋設され、第2の電極33は基材34の表面に配設されている。また、第2の電極33上には、粒状の光触媒部材35が固着層36により固定されている。さらに、第1の電極32と第2の電極33は交流電源37に接続され、交流電圧が印加されるようになっている。
滅菌チャンバー12において滅菌処理が終了すると、まずエチレンオキサイド濃度の高い排ガスをエジェクター13を動作させて排出し、この排ガスを管からバッファー部21に送る。ついで、弁16を開として、エジェクター13を間欠的に動作させ、管15を介して外気を滅菌チャンバー12内に導入し、滅菌チャンバー12内に残存するエチレンオキサイドおよび被滅菌処理対象物に付着、吸着しているエチレンオキサイドを離脱させて、排ガスをバッファー部21に送る動作(洗浄工程)を複数回行う。
このバッファー部21での散気管23による曝気は、排気部41の常時動作により常時行われるようになっている。
このようにバッファー部21においては、滅菌部11から排出されるエチレンオキサイド濃度の変化が激しい排ガス中のエチレンオキサイド濃度が低減化されて、滅菌部11からの排ガスのエチレンオキサイドの最高濃度以下になってバッファー部21から分解部31に送り込まれる。このバッファー部21から分解部31に供給される排ガス中にエチレンオキサイド濃度の時間的な変化の例を、図6に破線(B)で示す。
このエチレンオキサイド濃度の低減度合いは、これに続く分解部31での処理能力に応じて、設定すればよいが、本発明の場合は、最高濃度未満で、かつ処理開始から経過時間までの投入濃度の積算値(=投入量)から光触媒または光触媒とプラズマの分解能力の積分値を差し引いた値(=吸着量)が光触媒の吸着能力以下となるように制御されていれば十分である。好ましくは、エチレンオキサイドの爆発限界である3%以下とするのが好ましい。
この光触媒部材もしくは光触媒部材とプラズマによるエチレンオキサイドの分解処理は低温で進行し、その分解処理後の排出ガスは100℃以下の低温となる。また、分解部31に流入する排ガス中のエチレンオキサイド濃度が低いものとなっているので、エチレンオキサイドを完全に分解することができ、未分解のエチレンオキサイドが外部に排出されることがない。
言い換えると、その時点での分解能力がその時点での濃度を下回っていても、前述の経過時間までに流入された投入濃度の積分値(=投入量)から光触媒または光触媒とプラズマの分解能力の積分値を差し引いた値(=吸着量)が光触媒の吸着能力以下となるように調整すればよい。
つまり、見かけ上分解速度よりも吸着速度の方が速い状態になる。こうすると、高濃度のエチレンオキサイドに対応させる必要がなくなり、処理能力の小さなもので十分なレベルで分解処理が可能となり、設備全体を小型化、簡素化できる。
この例の装置においては、圧縮空気源51が設けられ、この圧縮空気源51からの圧縮空気が管52からエジェクター13に供給されるとともに、管53から管26、24を経てバッファー部21の散気管23に供給されるようになっている。また、先の例での排気部41は存在しない。
この分解処理装置による分解処理方法では、圧縮空気源51からの圧縮空気を供給することにより、バッファー部21での曝気槽による曝気および管25からの排ガスの分解部31への流入が行われる。
このものでは、バッファー部21からの排ガス中のエチレンオキサイドが吸着剤に一旦吸着され、この吸着剤に吸着したエチレンオキサイドがプラズマの分解作用によって徐々に分解処理されることになる。このため、この実施形態においても、若干処理効率が低下するものの、先の実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
また、バッファー部21として、水槽22と散気管23からなる曝気槽を2基以上直列に配して、曝気を2段以上としてもよく、これによれば、分解部31に流入する排ガス中のエチレンオキサイド濃度の時間的変化はより平準化され、分解部31における分解能力をさらに小さいものとすることができる。
排ガス(エチレンオキサイド100%)を水に曝気して、バッファー部21からの排出ガスのエチレンオキサイド濃度を2000ppmに制御する。具体的には、バッファー部21の水量と曝気空気量を調整する。この濃度は、2000〜4000ppm以下で任意に設定できる。ここで分解能力を1000ppmとした光触媒部材を用いる。なお、分解能力は触媒量とその触媒への接触時間を流量に応じて調整可能である。すると、分解能力を超えるガスが分解部31に導入されることになる。最初は主としてガス中のエチレンオキサイドを分解するため、光触媒の分解能力1000ppmに律速され、処理能力も1000ppmとなる。それと同時に、光触媒にエチレンオキサイドが分解されずに吸着される。5時間後にはガス中のエチレンオキサイド濃度は触媒の分解能力以下になるが、光触媒がエチレンオキサイドを吸着しているので、光触媒は余剰能力でこのエチレンオキサイドを分解する。そして10時間後にはガス中のエチレンオキサイドはほぼ0ppmとなる。
Claims (5)
- エチレンオキサイドが含まれ、エチレンオキサイド濃度が変動するガス中のエチレンオキサイドを分解する方法であって、このガス中のエチレンオキサイド濃度をその最高濃度未満の所定の濃度に低減したのち、
酸化チタン粉末または酸化チタン粉末を圧縮成形加工したものを酸化チタンからなる担体に担持させたエチレンオキサイド吸着能を有する光触媒部材、または、酸化チタン粉末または酸化チタン粉末を圧縮成形加工したものを樹脂のバインダーで酸化チタンからなる基材に固着したエチレンオキサイド吸着能を有する光触媒部材に、エチレンオキサイドを吸着させるとともに分解することを特徴とするエチレンオキサイドの分解処理方法。 - 前記所定の濃度を、光触媒の吸着能力以下で、かつ処理開始から経過時間までの投入濃度の積分値から光触媒部材の分解能力の積分値を差し引いた値が光触媒部材の吸着能力以下となるようにエチレンオキサイド濃度に制御することを特徴とする請求項1記載のエチレンオキサイドの分解処理方法。
- 前記分解の分解速度が吸着速度よりも遅いことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のエチレンオキサイドの分解処理方法。
- 前記所定の濃度の制御がエチレンオキサイドが含まれるガスを水に通して、曝気することにより行われることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のエチレンオキサイドの分解処理方法。
- 分解処理系の全体を負圧とすることを特徴とする請求項4に記載のエチレンオキサイドの分解処理方法。
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