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JP4173782B2 - ドレープ並びにドレープ用受液ポケット - Google Patents
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JP4173782B2 - ドレープ並びにドレープ用受液ポケット - Google Patents

ドレープ並びにドレープ用受液ポケット Download PDF

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Description

本発明は、外科手術の際に用いられる受液ポケット付き医療用ドレープや、飲食の際に用いられるポケット付き乳幼児用ドレープ(所謂ポケット付きよだれかけ)等のドレープ、また医療用ドレープ等に取り付けるドレープ用受液ポケットに関するものである。
例えば外科手術に際しては、手術野を無菌状態に保つ目的で手術野以外の身体表面をドレープで覆うことが一般に行われている。このドレープにはしばしば受液ポケット付きのものが用いられ、この受液ポケットに流れ出た体液や洗浄液を捕集する様になっている(例えば、特許文献1参照)。
受液ポケットとしては、(1)矩形シートの両側辺及び下辺をドレープ本体に貼着し、上辺を開口部としたもの(貼りポケットタイプ)や、(2)別体の袋状物(ポケット袋)をドレープ本体に取り付ける様にしたもの(別付けタイプ)、(3)ドレープの裾部分を折返し、両側を貼着してポケット部を形成したもの(折返しタイプ)等がある。また受液ポケットの素材には不透液性のシートが通常用いられる。
ところで受液ポケットのシートはドレープ本体シートと重なる様にして存在する為に、このままではポケット開口部が閉じた状態となることから、ポケット開口縁に沿ってアルミニウム製リボン等の塑性変形可能な帯状部材を設け、該帯状部材を適宜湾曲させてポケット開口部を開ける様にすることが提案されている(例えば、特許文献2,3参照)(従来例[1])。
実開昭60−177816号公報 実公平3−13295号公報 特許3222152号公報(特に請求項1,4、段落〔0010〕,〔0014〕,〔0015〕、図1〜5,7〜9)
しかしながら上記従来例[1](特許文献2,3記載のもの)は、塑性変形可能な帯状部材をポケット開口縁全域にわたって設けており、該帯状部材が比較的高価であることから、材料コストが高くつく問題がある。
そこで短い帯状部材を用い、ポケット開口縁の例えば中央部分のみに取り付けるということが考えられる(図12:短い帯状部材を用いた受液ポケット付きドレープを表す斜視図で、(a)はポケットが閉じた状態、(b)はポケットが開いた状態である)(従来例[2])。しかしこの場合は、以下に述べる様にポケットの口を十分に開口し難いという問題がある。
まず図12に示す受液ポケット付きドレープの構成を説明すると、ドレープ本体シート61の表側面にポケット用シート63が取り付けられて受液ポケット66が形成され(貼りポケットタイプ)、このポケット用シート63の開口縁64の中央部分に短い帯状部材65が取り付けられている。尚手術野に対応した位置に開孔62が設けられている。
図12の(b)に示す様に、使用にあたっては短い帯状部材65の中央を患者から離れる方向[以下、患者から離れる方向を外側、患者に向かう方向を内側と称することがある]に湾曲させて開口を保持することになるが、帯状部材65の中央部分では開口を確保できるものの、帯状部材65の両端では湾曲開口状態を支持する為に却って本体シート61側に押し付ける様になっており、結果として開口範囲は帯状部材65の長さ分だけとなってしまう。尤も帯状部材65自身の重みによって本体シート61から離れる方向に力がかかるので、これによってポケットが広く開口されることも期待できるが、血液等が本体シート61表面を伝って受液ポケット66に流れ込むと、この本体シート61表面に付着した血液等がポケット用シート63を貼りつける様に作用し、帯状部材65より両側を閉じてしまう。その結果、閉じたポケット開口部に達した洗浄液等は外側に漏れ出てしまうことになる。なお帯状部材65を重くして開口を確実にすることも考えられるが、重すぎると、医療用ドレープ全体を患者の至適位置に保持し難く、使用しづらくなる結果を招く。
この様に短い帯状部材65を設けた受液ポケット付きドレープにあっては広い開口を確保することが困難な場合がある。
そこで本発明は以上の様な問題に鑑みてなされたものであって、低いコストで受液ポケットの広い開口を確保することができるドレープを提供することを目的とする。
本発明に係るドレープは、本体シートの表側面に受液ポケットを備え、該受液ポケットを構成するシートに塑性変形可能な線・棒または帯状の保形部材が設けられたドレープであって、前記保形部材が、前記受液ポケットの開口線に対して45〜135°の角度となる様に、その線・棒または帯の長手方向が配置されたものであることを特徴とする。
また本発明に係るドレープ用受液ポケットは、ドレープの表側面に取り付けて用いる受液ポケットであり、該受液ポケットを構成するシートに塑性変形可能な線・棒または帯状の保形部材が設けられたものであって、前記保形部材が、前記受液ポケットの開口線に対して45〜135°の角度となる様に、その線・棒または帯の長手方向が配置されたものであることを特徴とする。
尚本出願において「シート」と称する場合にはフィルムを含み、「フィルム」と称する場合にはシートを含むものであって、これらに格段の区別はない。また前記「受液ポケットを構成するシート」とは、例えば上記貼りポケットタイプの場合では貼着シート及びこのシートに対面する本体シート部分を指し、上記折返しタイプの受液ポケットの場合では折返し部分のシート及びこの折返し部分に対面する本体シート部分を指し、上記別付けタイプの場合では袋状を形作る外側シート及び内側シートを指す。尚以下、受液ポケットの外側を構成するシート(貼着シート,折返し部分のシート,外側シート等)を「ポケット外側シート」と称し、受液ポケットの内側を構成するシート(貼着したシートや折返し部分のシートに対面する本体シート部分,内側シート等)を「ポケット身体側シート」と称することがある。また本発明の「ドレープ用受液ポケット」とは、上記別付けタイプの場合におけるポケット袋(ドレープ本体とは別体の袋状物)を指すだけでなく、受液ポケット付きドレープにおける部品としての受液ポケットも指す。
上述の通り本発明は、保形部材の長手方向(長手軸)を受液ポケットの横方向の開口線に対してほぼ縦方向(ポケット開口線の垂線の±45°)に配置したものであり、使用にあたっては、該保形部材を曲げて、受液ポケットの口部分を開ける様にする。具体的に説明すると、例えば上記別付けタイプで上記外側シートに保形部材を配置したものの場合において、この保形部材が縦に配置されているから、保形部材の上方を外側に曲げると、該曲げた箇所が支えとなって上記外側シートの開口縁部分を内側シートから離す様になる。この様にして外側シート開口縁部分の一部が離れれば、その両側も離れて、外側シートと内側シートで形作られるポケット口全体が開くことになる。上記貼りポケットタイプや折返しタイプも同様であり、縦に配置した保形部材の上方を外側に曲げると、該曲げた箇所が支えとなって上記貼着シートや上記折返し部分シートの開口縁部分を本体シートから離す様になり、この離れた箇所を中心としてその両側も離れ、ポケット口全体が開くことになる。このとき上記従来例[2](短い帯状部材をポケット開口縁に沿って取り付けたもの)と異なって、保形部材における上記曲がって支えている箇所はポケットの深さ方向に入った部分であるから、当該支え箇所がポケット身体側シート(内側シート,本体シート)と接していてもポケット口全体を開けておくことに影響しない。またポケット外側シート(外側シート,貼着シート,折返し部分シート)のポケット口付近のみがポケット身体側シートから離れてさえいれば、たとえ深い部分でポケット外側シートとポケット内側シートが接していても、ポケット口部分に入った洗浄液等は自重によってポケットの奥側へと入り込むことになるから、ポケット外側に出ることがない。この様にして本発明ではポケット開口状態を保持するから、保形部材としても短いもので済み、低コストとなる。
前記保形部材の長さとしては、前記受液ポケットの開口幅の1/10〜1/2であることが好ましく、長すぎるとコスト低減の効果に乏しく、一方短すぎるとポケット口を開け難くなるからである。殊にポケット開口幅が広く、深さの浅い受液ポケットの場合は保形部材の長さを短く(例えば開口幅の1/10の長さ)するのが望ましい。
本発明において上記保形部材は、上記ポケット外側シート或いはポケット身体側シートのいずれに配置しても良く、または両方に配置しても良い。
尚保形部材16をポケット身体側シート85(本体シート11)のみに配置した場合において、図16[図15に示すドレープの受液ポケット部分を斜めに位置させたときを説明する為の縦断面図]に示す様に受液ポケット14が斜めに位置したとき、ポケット外側シート15のポケット口付近のシート部分15u(図16に点線の○で囲んだ部分)が自重により垂れ下がり、ポケット口を塞ぐ懸念がある。尤もポケット外側シート15が比較的コシのある素材により構成されていれば、自重により垂れ下がる虞は少ない。一方、保形部材をポケット外側シートに配置した場合は、たとえ受液ポケット14が斜めに位置しても、ポケット外側シートのポケット口付近のシート部分は、保形部材によって立ち上がる様に支持されるので、ポケット口を塞ぐ虞がない。従って保形部材は、ポケット外側シートに配置するか、或いはポケット外側シートとポケット身体側シートの両方に配置するのがより好ましい。
また本発明においては、前記保形部材の長手方向が前記受液ポケットの開口線に対してほぼ直角に配されたものであることがより好ましい。前述の如く保形部材を曲げることによって受液ポケットの開口が保持されるが、この開口の支点となる箇所(支える箇所)はポケットの奥深い位置であることがより好ましく、上記の様に開口線に対して垂直に配置すれば、同じ長さの保形部材を用いた場合の比較において、上記支点となる箇所を最も奥深い位置にすることができるからである。
尚受液ポケット開口線と保形部材の長手方向線とのなす角度に関し、例えば受液ポケット開口縁が曲線の場合には、図14[保形部材96の長手方向と受液ポケット94の開口線とのなす角度を説明する為の図]に示す様に、保形部材96の長手方向線(或いはこの延長線)Lに開口縁94aが交叉した箇所における開口縁94aの接線Mと、保形部材長手方向線Lとのなす角度を言う。
また前記保形部材の配置位置としては、前記受液ポケットの開口幅方向両端部から該開口幅の1/3の長さ位置より中央側であることが好ましい。即ち受液ポケットの開口幅方向両端部から該開口幅の1/3の長さ部分を除いた中央部分に保形部材が設けられていることが好ましく、この様に中央部分であれば、保形部材を曲げることによるポケット口部分のポケット外側シートとポケット身体側シートを離す作用が有効に発揮されるからである。またこの様な中央部分であれば、その範囲内(中央部分における開口幅の1/3の長さの範囲内)のいずれの箇所に保形部材を配置しても、ポケット開口状態を保持する効果に遜色がない。
更に前記保形部材の上端が、前記受液ポケットの開口線から前記受液ポケットの開口幅の1/10の長さ分深い位置に至る範囲内に設定されたものであることが好ましい。即ち前記保形部材の上端が、前記受液ポケットの開口線上ないし該開口線から深さ方向に向かった箇所に位置するものであって、その深さ位置が、前記受液ポケットの開口幅の1/10の長さの範囲内であることが好ましい。
本発明において保形部材はその上端が受液ポケットの開口線に到達している場合に限らず、ポケットの深さ方向にやや入った位置であっても良く、上記の如く開口線から開口幅の1/10の長さ分深い位置までの範囲であれば、十分にシートのポケット開口縁部分を開けることができる。尚保形部材をポケット身体側シートに設けたものにおいて、受液ポケット開口線よりも上がった位置に保形部材上端が位置する場合も考えられるが、本発明はこの場合を排除するものではない。
加えて本発明における受液ポケットを構成するシートとしては、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン樹脂製フィルム、或いはこれらの積層フィルム等が挙げられ、殊に、厚み0.05〜0.15mmのオレフィン樹脂製フィルムであることが好ましい。上記シートとして極端に薄いと柔軟性があり過ぎることになり、保形部材の曲げによるポケット開口状態を保持し難くなる懸念があるが、上記の如くのフィルムであれば、或る程度しっかりしたものであるからポケット開口状態をしっかりと保持できるからである。
本発明に係るドレープ及びドレープ用受液ポケットによれば、比較的短い保形部材を用いて低コストを図りながらも、受液ポケットの口のほぼ全体(或いは全て)を開けた状態に保持できるので、洗浄液等を外部に漏らさずポケット内に誘導できる。
<実施形態1>
図1は本発明の実施形態1に係るドレープを示す正面図であり、図2は該ドレープの使用状態を表す正面からの図で、図3,4は図2に示すA−A線断面図である。
このドレープ10は折返しタイプであって、長方形の本体シート11の裾側延長部分が表側に折り返され、その両側が熱融着によって接着されて(側縁接着部12,13)、受液ポケット14を形成している。尚折返し部分のシートがポケット外側シート15となり、この外側シート15に対面する本体シート11部分がポケット身体側シート11aとなる。また側縁接着部12,13は高周波融着や接着剤による接着により接合させても良い。
ポケット外側シート15の表側面(ポケット外側面)には短い帯状(短冊状)の保形部材16が設けられている。該保形部材16はその長手方向(矢印B)がポケット外側シート15の開口縁15a(ポケット14の開口線14a)に対して垂直に配置され、幅方向としては丁度中央に位置し(左側接着部12から保形部材16までの距離W2=右側接着部13から保形部材16までの距離W3)、保形部材16の上端16aからポケット開口縁15aまでの距離W1は、ポケット14の開口幅W0の1/10以下(例えば1/11)である。
保形部材16はアルミニウム製ワイヤを柔軟な合成樹脂で被覆したものであって、塑性変形可能であり、変形させるとその状態を保持し得る。また保形部材16の長さはポケット14の開口幅W0の1/10〜1/2(例えば2/11)であり、ポケット開口幅よりも十分に短く、保形部材の使用量が短くて済む。
尚これらの各種のサイズについて具体的な一例を示すと、ポケット14の開口幅W0:44cm、上端16aの下がり距離W1:4cm、保形部材16の長さ:8cmが挙げられる。
上記本体シート11並びにポケット外側シート15は、厚さ0.1mmのポリエチレンフィルムである。
またこの実施形態1のドレープは例えば眼科手術の際に用いられる医療用ドレープであって、ドレープの中央には手術野に対応した開孔62が形成されており、本体シート11の裏面側における開孔62の周縁部に粘着剤層17が設けられ、更にこの粘着剤層17の上に離型フィルム18が貼付されている。
次に使用態様について説明する。
使用にあたっては、まず離型フィルム18を剥がし、患者の手術野に開孔62を合わせて粘着剤層17によって患者に貼りつける様にする。尚眼科手術において洗浄液等が流れていく方向は専らこめかみ側であるから、受液ポケット14がこめかみ側に位置する様にして貼りつける。次いで保形部材16の上端16a側を外側に折り曲げる(保形部材16を外側に向けて「く」の字に折り曲げる)と、ポケット外側シート15の開口縁15a部分はその全幅にわたって本体シート11(ポケット身体側シート11a)から離れる様になる(図2〜4)。このとき図4に示す様に保形部材16全体がポケット身体側シート11aから離れる場合もあるが、たとえ図3に示す様に保形部材16がポケット身体側シート11aに当接する場合であっても、その当接箇所は保形部材16の曲がり部分16b(正確には、保形部材16の曲がり部分16bに対応するポケット外側シート15の曲がり部分の裏側面15b)であり、この曲がり部分16bが支える様にして保形部材上端16aを外側に向かわせ、開口縁15a部分を開けた状態に保持する。
そして手術野開孔62から本体シート11表面を伝ってポケット14に向う洗浄液等は、開口縁15a部分が開いているからポケット14内に入ることができ、続いてポケット14の奥に進む。このとき保形部材16の曲がり部分16b(外側シート曲がり部分の裏側面15b)がポケット身体側シート11aに当接していても、ポケット14の口(開口縁15a部分)に入った洗浄液等は自重により保形部材16の両側に分かれて奥側に流れ入ることになる。或いは洗浄液等の自重によって曲がり部分16b(裏側面15b)とポケット身体側シート11aの当接を押し広げる様にしてポケット奥側に入る。この様にポケット14の口さえ開いていれば、洗浄液等はポケットの外側に漏れ出ることなく、ポケット14内に収容される。
しかも使用する保形部材16は十分に短いので、材料コストを低く抑えることができる。また保形部材16の取り付け方法としても、ポケット外側シート15に接着するだけで済むから簡単であり、製造コストも嵩まない。
<実施形態2〜5>
図5〜8の(a)はそれぞれ本発明の実施形態2〜5に係るドレープ20,30,40,50を示す正面図であり、図5〜8の(b)はそれぞれ使用状態を表す正面からの図である。尚図1〜4と同じ構成部分については同一の符号を付して重複説明を避ける。
上記実施形態1では真っ直ぐの短い帯状の保形部材16を用いたものであったが、図5に示す実施形態2のドレープ20では、上方部分が2つに分かれたY字状の保形部材26を用いたものである。尚保形部材の長手方向はその全体形状から長手軸となる部分を言い、Y字状の保形部材26にあってはその下方部分の1本となった部分における方向(矢印C)となる。従ってこの実施形態2では保形部材26はポケット開口線14aに対して垂直に配置されている。
また図6に示す実施形態3のドレープ30は、短い帯状の保形部材を2本(保形部材36,37)用い、これらがクロスする様に配置したものである。図7に示す実施形態4のドレープ40は、同じく短い帯状の保形部材を2本(保形部材46,47)用いたものであって、これらをV字状に配置したものである。これら保形部材36,37,46,47はその長手方向(矢印D,E,F,G)がポケット開口線14aに対して60°(或いは鈍角をはかった場合には120°)となって配置されている。
図8に示す実施形態5のドレープ50は、短い帯状の保形部材を2本(保形部材56,57)用い、これらの長手方向(矢印H,I)をポケット開口線14aに対してそれぞれ垂直にして平行に配置してものである。これら保形部材56,57の幅方向の位置としては中央寄りであり、左側接着部12から保形部材56までの距離W2、右側接着部13から保形部材57までの距離W3はいずれもポケット14の開口幅W0の1/3よりも長い。
これら実施形態2〜5のドレープは、いずれも保形部材の上端が幅方向に離れた2箇所に存在するから、開口部分を非常に幅広く開けることができ、殊にポケット14の開口幅が広い場合に有効である。またポケット内への液体採集量が多くなるとポケット下側部分が膨らみ、これとの反作用でポケット上側部分、即ちポケットの口が狭くなることがあるが、上記の如く保形部材を離れた2箇所に設ければ、ポケット口を開けた状態にしっかりと保つことが可能となる。しかも使用する保形部材は合計しても短く、コストが嵩まない。
<実施形態6>
図10は本発明の実施形態6に係る受液ポケット及びドレープを示す正面図である。図9はこの受液ポケット及びドレープの使用状態を示す図であり、(a)は正面からの図で、(b)は(a)に示すJ−J線断面図である。尚図1〜4と同じ構成部分については同一の符号を付して重複説明を避ける。
この実施形態6のドレープ60は上記別付けタイプであり、袋状の受液ポケット74を本体シート71の表面側に両面テープ77によって貼りつけたものである。受液ポケット74は、ポリエチレン製フィルムを2つ折りにして両側辺を熱融着により接合した(側縁接着部72,73)矩形のものであり、患者側に来るフィルム部分をポケット身体側シート78、外側に来るフィルム部分をポケット外側シート75とし、上辺部分を開口部74bとしたものである。ポケット外側シート75には上記実施形態1と同様に保形部材16が取り付けられている。この保形部材16の長手方向(B)は、受液ポケット74の開口線74aに対してほぼ直角に配置されている。尚上記両面テープ77はポケット身体側シート78の開口部分における患者側面に設けられている。
本実施形態6においては、本体シート71を患者に被せた後、施術者が受液ポケット74を本体シート71の所望の箇所に貼着することができる。尚上記両面テープ77を設ける範囲としては、図9,10に示す様にポケット身体側シート78のポケット開口幅全体にとするのが好ましく、この様に貼着することで、ポケット口部分において本体シート71との間に隙間を形成せず、洗浄液等をポケット74に受け止めることができる。尤もポケット74の受液量が多くなり過ぎ、手術(或いは治療)中に両面テープ77が剥がれる懸念がある場合には、両面テープ77の範囲を大きくして、強固に貼り付けることが望ましい。更にポケット身体側シート78の患者側面を全面貼り付けしても構わない。
またポケット開口部分でポケット身体側シート78から本体シート71にわたる様に押さえテープ91(図9に仮想線で示す)を貼り付けても良い。該押さえテープ91によって、仮に両面テープ77に貼り付けムラ等が生じても、このムラに基づく隙間を塞ぐことができる。押さえテープ91としては、撥水性もしくは疎水性の不織布或いはフィルム製のものが好ましい。
この実施形態6においても保形部材16の上方を外側に折り曲げることによって、ポケット74の開口部74bを開けた状態に保つことができ、しかも安価である。
<実施形態7〜10>
図18〜21の(a)はそれぞれ本発明の実施形態7〜10に係る受液ポケット120,130,140,150を示す正面図であり、図18〜21の(b)はそれぞれ使用状態を表す正面からの図である(但しドレープ本体シートを省略して図示している)。尚図1〜10と同じ構成部分については同一の符号を付して重複説明を避ける。
これら実施形態7〜11の受液ポケット120,130,140,150は、上記実施形態6の場合の様に、本体シート71の表面側に両面テープ77によって貼りつけて用いるタイプ(別付けタイプ)の受液ポケットである。
図18に示す実施形態7の受液ポケット120は、上方部分が2つに分かれたY字状の保形部材26を用いたものである。図19に示す実施形態8の受液ポケット130は、短い帯状の保形部材を2本(保形部材36,37)用い、これらがクロスする様に配置したものである。図20に示す実施形態9の受液ポケット140は、同じく短い帯状の保形部材を2本(保形部材46,47)用いたものであって、これらをV字状に配置したものである。図21に示す実施形態10の受液ポケット150は、短い帯状の保形部材を2本(保形部材56,57)用い、これらの長手方向(矢印H,I)をポケット開口線14aに対してそれぞれ垂直にして平行に配置してものである。
上記実施形態2〜5のドレープの場合と同様に、これら実施形態7〜10の受液ポケットはいずれも保形部材の上端が幅方向に離れた2箇所に存在するから、開口部分を非常に幅広く開けることができ、殊にポケット14の開口幅が広い場合に有効であり、またポケット口を開けた状態にしっかりと保つことができる。しかも使用する保形部材は合計しても短く、コストが嵩まない。
<実施形態11>
図17は本発明の実施形態11に係るドレープの使用状態を示す正面からの図である。尚図1〜4,9と同じ構成部分については同一の符号を付して重複説明を避ける。
実施形態11のドレープ70も別付けタイプであり、袋状の受液ポケット79の開口線79aはコ字状を画いており、このコ字状の底にあたる箇所のポケット深さが深く(深底部79c)、両側にあたる箇所のポケット深さが浅くなっている(浅底部79d)。本体シート71に受液ポケット79を取り付けるにあたり、洗浄液等が多く流れ出る方向をポケット79の深底部79cに合わせて取り付ける様にすると良い。
保形部材16はコ字状開口線79aの底にあたる開口線79a1から少しポケット深さ方向に下りた部分に取り付けられている。保形部材16の長手方向(矢印K)はその真上の開口線79a1に対して垂直となっている。
本実施形態11においても保形部材16の上方を外側に曲げることにより、受液ポケット79を開口した状態に保持することができる。また実施形態11では受液ポケット79の開口線79aが手術野開孔62をコ字状に取り囲む様に配置されているから、洗浄液等が図17における下方に流れた場合だけでなく、図17における左右の方向に流れても受液ポケット79に捕らえることができる。
なお図示例では保形部材16を1つ用いたが、コ字状開口線79aの両側にあたる開口線79a2の部分にも保形部材を設けても良い。
<実施形態12>
図11は本発明の実施形態12に係る受液ポケットの使用状態を示す正面からの図である。尚図1〜4と同じ構成部分については同一の符号を付して重複説明を避ける。
実施形態12の受液ポケット80は上記実施形態1のドレープ10を小型にしたものに相当し、実施形態1のドレープ10における粘着剤層17及び離型フィルム18に代えて両面テープ87を設けたものである。
この受液ポケット80は、受液ポケットを有さない医療用ドレープ81に適宜取り付けて使用することができる。取り付けにあたっては、医療用ドレープ81の手術野開孔82に小型ドレープ80の開孔62を合わせ、本体シート11の患者側面の両面テープ87によって貼りつける。尚医療用ドレープ81の手術野開孔82の周囲における肌側面に両面テープが設けられており、この両面テープによって患者へ貼り付ける様にする。
そして実施形態1と同様に、保形部材16の上方を外側に曲げて、ポケット部84の開口を保持して使用する。
以上の様に本発明に係るドレープに関して、例を示す図面を参照しつつ具体的に説明したが、本発明はもとより図示例に限定される訳ではなく、前記の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて実施することも可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含される。
例えば上記実施形態では保形部材として、アルミニウム製ワイヤを柔軟な合成樹脂で被覆したものを挙げたが、これに限るものではなく、他の塑性変形可能な金属ワイヤを合成樹脂で被覆したもの、或いはアルミニウムその他の塑性変形可能な金属そのもの、また塑性変形可能な樹脂からなる帯状物等であっても良い。更に保形部材全体が塑性変形可能である場合に限らず、例えば保形部材における長手方向中央部分が塑性変形可能で、上下端部分が硬く塑性変形しないものであっても良い。
また保形部材の形状としても実施形態1等の如く短い帯状のものに限らず、棒状等であっても良く、また実施形態2のY字状のもの様に異形のものであっても良い。
更に上記実施形態では保形部材をポケット外側シートに設ける構成のものを示したが、例えば図15[本発明の他の実施形態に係るドレープ90を示す縦断面図]に示す様に、保形部材16をポケット身体側シート15に設けても良く、この場合であっても保形部材16を曲げることでポケット外側シート15の開口縁15a部分とポケット身体側シート11aを離間させることができ、この幅広く開いた開口から洗浄液等をポケット内に導くことができる。
また上記受液ポケットを構成するシート(ポケット外側シート15,ポケット身体側シート11a等)や本体シート11,71等の素材としては上記実施形態に限らず、各種の合成樹脂シートや不織布等の可撓性シートを用いることができ、このシートとしても単層に限らず、複数のシートを積層したものであっても良い。更に上記受液ポケットを構成するシートや本体シート等として、撥水機能を有するものや吸水機能を有するものを用いても良い。
加えて上記実施形態1等ではポケット外側シート15の表側面(ポケット外側面)に保形部材16を設ける構成を示したが、ポケット外側シート15の裏側面(ポケット内側面)に設けても良く、表裏面いずれに設けても保形部材16の機能としては変わりがない。また上記の如く受液ポケットを構成するシートとして複数のシートを積層したものを用いた場合には、これらのシートの間に挟む様にして保形部材を取り付けても良い。或いは保形部材の部分を含んでその周辺のみにシートを積層する構成とし、該積層するシートによって保形部材を固定する様にしても良い。
更に受液ポケットの形状としても実施形態の様な矩形に限るものではなく、例えば図13に示す様な三角形等でも良く、各種の受液ポケットに本発明を適用できる。
また上記実施形態6〜12において本体シート71等に受液ポケット74等を両面テープ77,87を用いて貼りつける様にしたが、これに限るものではなく、例えば接着剤を用いたり、或いは熱融着によって貼着する様にしても良い。
本発明の実施形態1に係るドレープを示す正面図である。 本発明の実施形態1に係るドレープの使用状態を表す正面からの図である。 図2に示すA−A線断面図である。 図2に示すA−A線断面図である。 本発明の実施形態2に係るドレープを示す図である。 本発明の実施形態3に係るドレープを示す図である。 本発明の実施形態4に係るドレープを示す図である。 本発明の実施形態5に係るドレープを示す図である。 本発明の実施形態6に係るドレープの使用状態を示す図である。 本発明の実施形態6に係る受液ポケット及びドレープを示す正面図である。 本発明の実施形態12に係るドレープの使用状態を示す正面からの図である。 従来の短い帯状部材を用いた受液ポケット付きドレープを表す斜視図である。 三角形の受液ポケットを示す正面図である。 保形部材の長手方向と受液ポケットの開口線とのなす角度を説明する為の図である。 本発明の他の実施形態に係るドレープを示す縦断面図である。 図15に示すドレープの受液ポケット部分を斜めに位置させたときを説明する為の縦断面図である。 本発明の実施形態11に係るドレープの使用状態を示す正面からの図である。 本発明の実施形態7に係る受液ポケットを示す正面図である。 本発明の実施形態8に係る受液ポケットを示す正面図である。 本発明の実施形態9に係る受液ポケットを示す正面図である。 本発明の実施形態10に係る受液ポケットを示す正面図である。
符号の説明
10,20,30,40,50,60,70,80,90 ドレープ
11,71 本体シート11
11a ポケット身体側シート
14,74,120,130,140,150 受液ポケット
14a 開口線
15 ポケット外側シート
15a 開口縁
16,26,36,37,46,47,56,57 保形部材
16a 上端
16b 曲がり部分
77,87 両面テープ
62,82 開孔

Claims (8)

  1. 本体シートの表側面に受液ポケットを備え、該受液ポケットを構成するシートに塑性変形可能な線・棒または帯状の保形部材が設けられたドレープであって、
    前記保形部材は、前記受液ポケットの開口線に対して45〜135°の角度となる様に、その線・棒または帯の長手方向が配置されたものであることを特徴とするドレープ。
  2. ドレープの表側面に取り付けて用いる受液ポケットであり、
    該受液ポケットを構成するシートに塑性変形可能な線・棒または帯状の保形部材が設けられたものであって、
    前記保形部材は、前記受液ポケットの開口線に対して45〜135°の角度となる様に、その線・棒または帯の長手方向が配置されたものであることを特徴とするドレープ用受液ポケット。
  3. 前記保形部材の長手方向が、前記受液ポケットの開口線に対してほぼ直角に配されたものである請求項2に記載のドレープ用受液ポケット。
  4. 前記保形部材は、前記受液ポケットの開口幅方向両端部から該開口幅の1/3の長さ位置より中央側に設けられている請求項2または3に記載のドレープ用受液ポケット。
  5. 前記保形部材の上端は、前記受液ポケットの開口線から前記受液ポケットの開口幅の1/10の長さ分深い位置に至る範囲内に設定されたものである請求項〜4のいずれかに記載のドレープ用受液ポケット。
  6. 前記保形部材の長さは、前記受液ポケットの開口幅の1/10〜1/2である請求項〜5のいずれかに記載のドレープ用受液ポケット。
  7. 前記受液ポケットを構成するシートが、厚み0.05〜0.15mmのオレフィン樹脂製フィルムである請求項〜6のいずれかに記載のドレープ用受液ポケット。
  8. 請求項3〜7のいずれか一項に記載のドレープ用受液ポケットを本体シートの表側面に備えたドレープ。
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