JP4174368B2 - 磁気ヘッドアセンブリの製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は磁気ヘッドアセンブリの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
図3は磁気ディスク装置に用いられる磁気ヘッドアセンブリ10の一般的な構成を示す。12が磁気ヘッドを支持するサスペンションであり、14がサスペンション12の先端側に設けられたジンバル、20がジンバル14に支持されている磁気ヘッドスライダ(スライダ)である。ジンバル14はサスペンションにスリット状の孔16を形成し、サスペンションの先端側から片持ちによりスライダ20を支持するように形成されている。スライダ20をジンバル14に支持した状態で、スライダ20とサスペンション12の表面に形成された配線パターン18とが電気的に接続され、スライダ20との間で情報を授受する磁気ディスク装置の制御部とが電気的に接続される。
【0003】
ところで、スライダ20の媒体と対向する面には、媒体が回転した際に生じる空気流を利用してスライダ20を浮上させるためのレールが設けられている。媒体が回転する際にスライダ20が媒体の表面から浮上して離間する間隔は情報の読み込み/書き込み精度に影響を与えるものであり、媒体の記録密度が高密度化するとともに、媒体表面からの浮上間隔をより精度よく制御することが求められるようになってきた。そのため、スライダ20の表面に形成するレールの形状を工夫すること、同時にスライダ20の形状を制御することがなされている。
【0004】
スライダはウエハ本体からバー状にワークを切り出した後、研磨加工等を施して個片状に仕上げられる。しかしながら、ワークに研磨加工等の加工を施すことによって生じる残留応力によりワークの面形状が所望の形状から外れて、クラウン、キャンバー、ツイストと呼ばれる変形がスライダに生じることがある。このため、従来はワークにレーザ光を照射し、ワークの表面に微小溝を形成して残留応力を解放するといった方法によってスライダの面形状を補正することがなされている(たとえば、特許文献1、2参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開平4−134770号公報
【特許文献2】
特開平7−296351号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
前述したように、最近の磁気ディスク装置は記録密度がますます増大しているため、スライダの浮上量が低く設定されるようになっており、したがって、スライダが媒体表面から浮上した際の浮上量のばらつきが僅かであっても製品精度に問題を生じる。
従来は、スライダの形状を補正するため、スライダの単体あるいはバー状のワークに対しレーザ光を照射してスライダの形状を補正するといったことを行っている。しかしながら、スライダの形状をあらかじめ補正しておいた場合であっても、スライダをサスペンションに接着した際に、その接着状況、たとえば接着剤の厚さのばらつき、接着剤の硬化状態のばらつき等によってスライダが変形するといったことが起こり得る。
【0007】
このようなスライダの変形はスライダをサスペンションに搭載したことによって生じるものであるから、従来のようにあらかじめスライダの形状を補正し、サスペンションの形状を補正しておくといった方法では対処することができない。スライダをサスペンションに接着して搭載した際に生じるスライダの形状のばらつきは、数十nm程度の微小量ではあるが、これらのばらつきはスライダの浮上量のばらつきとして無視することができない。
【0008】
そこで、本発明はこれらの課題を解決すべくなされたものであり、その目的とするところは、スライダをサスペンションに搭載した状態でのスライダの変形や位置ずれを補正することによって、スライダの浮上量のばらつきを抑えることを可能とし、高密度の記録媒体を扱う磁気ディスク装置等に好適に使用することができる磁気ヘッドアセンブリの製造方法を提供するにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するため次の構成を備える。
すなわち、サスペンションに設けられたジンバルにスライダを搭載してなる磁気ヘッドアセンブリの製造方法において、前記ジンバルにスライダを搭載した後、レーザ光を使用して前記スライダの形状を補正することを特徴とする。
また、前記ジンバルにスライダを搭載した後、ジンバルの裏面側から、前記スライダが搭載されている領域内にレーザ光を照射して前記スライダの形状を補正することを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態について、添付図面と共に詳細に説明する。図1、2は本発明に係る磁気ヘッドアセンブリの製造方法を示す説明図であり、磁気ヘッドアセンブリを構成するサスペンション12の先端側、すなわち磁気ヘッドアセンブリでスライダ20を搭載した部分を拡大して示す。
図1は、サスペンション12にスライダ20を搭載した面側から磁気ヘッドアセンブリを見た状態を示し、図2は、サスペンション12の裏面側、すなわちサスペンション12のジンバル14にスライダ20を搭載した面とは反対面側から磁気ヘッドアセンブリを見た状態を示す。なお、磁気ヘッドアセンブリを磁気ディスク装置に組み立てた際には、サスペンション12でスライダ20を搭載した面側が媒体に対向する面となる。
【0011】
図1に示すように、スライダ20で媒体に対向する面(浮上面という)には媒体が回転した際に生じる空気流を利用してスライダ20を媒体表面から浮上させるレール21が設けられている。
スライダ20は接着剤を用いて浮上面と反対側の面をジンバル14に接着することによってサスペンション12に搭載される。22はスライダ20と配線パターンとを電気的に接続するためにスライダ20に設けられている端子である。スライダ20は端子22を設けた側面をジンバル14の基部14aに向けるようにしてジンバル14に接合する。ジンバル14の基部14aには、スライダ20の端子22と電気的に接続させるための配線パターンの端子が設けられており、ジンバル14にスライダ20を接着した後、端子22と配線パターンの端子とが導電性ペースト等を用いて電気的に接続される。
【0012】
ジンバル14はスライダ20を接合する領域を囲むようにスリット状の孔16をサスペンション12に形成することにより、基部14aでのみサスペンション12に連結する形状に形成されている。このようにジンバル14を片持ち形状とすることによってジンバル14は所要の弾性を備えることができ、サスペンション12の弾性作用とともにスライダ20が媒体の表面から浮上した際の浮上量を規定することができる。
【0013】
本実施形態の磁気ヘッドアセンブリの製造方法において特徴的な構成は、上述したようにサスペンション12のジンバル14にスライダ20を接着した後、スライダ20の形状を補正する操作を行うことによって、磁気ヘッドアセンブリを組み立てた状態でスライダ20の形状のばらつきを抑え、浮上量のばらつきを抑えるようにしたことにある。
磁気ヘッドアセンブリを組み立てた状態でスライダ20の形状を補正する方法は、図2に示すように、ジンバル14にスライダ20が接着されて支持された状態で、ジンバル14の裏面側からスライダ20の接着領域(図のA部分)内の適宜部位にレーザ光を照射してスライダ20の形状を補正する方法である。
【0014】
磁気ヘッドアセンブリのサスペンション12に形成されるジンバル14の形状には種々あるが、一般的にはスライダ20の接合面(裏面)の全体を接着する領域を確保する形状に設けられている。本実施形態では、ジンバル14はスライダ20の裏面全体を接着する領域を確保するとともに、スライダ20の長辺部分および基部14aと反対側の短辺部分の中途部で外方に曲線状に張り出す形状に設けられている。
ジンバル14のスライダ20を接合した領域内でジンバル14の裏面からジンバル14に向けてレーザ光を照射する作用は、レーザ光によってジンバル14の基材を部分的に溶融させ、その際にジンバル14の基材が部分的に膨張したり収縮したりする作用を利用してスライダ20の形状を補正するものである。
【0015】
磁気ディスク装置に用いられるサスペンション12にはステンレス材等の金属材が使用されている。サスペンションに用いられている金属材の厚さは数十μm程度であり、レーザ光を照射して金属材を部分的に溶融させるようにすることは容易である。スライダ20はジンバル14に接合されているから、ジンバル14が部分的に膨張したり収縮したりする作用によって間接的にその形状が補正されることになる。
スライダ20に表れる変形は、クラウン、キャンバー、ツイストといった変形である。本発明方法によれば、これらの変形に応じてジンバル14の適宜位置にレーザ光を照射することにより、これらの変形を補正することができる。スライダ20をジンバル14に接着した際に生じるクラウン、キャンバー等の変形は20nm程度であり、ジンバル14にレーザ光を照射して補正する補正量は10nm程度である。
【0016】
なお、製品によっては、浮上面を凸面形状にするといったように、積極的にスライダ20を変形させるように補正する場合がある。このような場合も、ジンバル14の裏面からレーザ光を照射することによって所望の浮上面の形状に補正することができる。
すなわち、ジンバル14にレーザ光を照射してジンバル14に接合されているスライダ20を補正するということは、浮上面が反っている状態から平坦面に補正するといった操作の他に、浮上面を所定の曲面形状に仕上げる場合に、その曲面形状となるように補正するといった操作を行うという意味である。
【0017】
本実施形態では、ジンバル14の裏面側からジンバル14の領域内でスライダ20が接合されている範囲内でレーザ光を照射してスライダ20の形状を補正している。このようにジンバル14にレーザ光を照射して補正する場合は、レーザ光がスライダ20に直接照射されることがなく、ジンバル14の基材が溶融するだけであるから、レーザ光を照射した部位が塵埃の発生源になったり、補正操作時に塵埃が磁気ヘッドアセンブリに付着するといったことがないという利点がある。したがって、補正操作後、磁気ディスク装置にこの磁気ヘッドアセンブリをそのまま組み込んで使用することができる。
【0018】
なお、上記実施形態においては、ジンバル14に接合したスライダ20に直接レーザ光を照射する方法を利用していないが、スライダ20がジンバル14よりも若干大きく形成されていて、スライダ20のコーナー部分あるいは側面部分がジンバル14の周縁部から若干張り出しているような場合に、スライダ20の接着面(裏面)側に直接レーザ光を照射してスライダ20の形状を補正するようにすることは可能である。
また、ジンバル14にスライダ20を接合した状態で、スライダ20の浮上面側にレーザ光を照射しても問題がない場合には、ジンバル14の裏面側からレーザ光を照射する方法に限らず、スライダ20の浮上面あるいは側面にレーザ光をじかに照射してスライダ20の形状を補正することも可能である。
【0019】
また、本発明方法はサスペンション12にスライダ20を搭載した後に、スライダ20の形状を補正することを目的とするものであり、スライダ20はサスペンション12に搭載する前に、あらかじめ所定形状に整えておくことが通常であるが、サスペンション12にスライダ20を搭載した後の形状補正操作によって、スライダ20を所望の形状に整えることができる場合には、スライダ20をサスペンション12に搭載する前に、あらかじめスライダ20の形状を整えておかなくてもよい。
【0020】
【発明の効果】
本発明に係る磁気ヘッドアセンブリの製造方法によれば、上述したように、サスペンションのジンバルにスライダを搭載した後に、レーザ光を利用してスライダの形状を補正するから、サスペンションにスライダを接着剤等を用いて搭載した際に変形が生じた場合でもスライダの形状を補正することによってより高精度に磁気ヘッドアセンブリを形成することができる。これによって、スライダの浮上量のばらつきを抑えることが可能になり、媒体の高密度化にも対応することができる高精度の磁気ヘッドアセンブリを提供することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る磁気ヘッドアセンブリをスライダの搭載側から見た状態を示す斜視図である。
【図2】本発明に係る磁気ヘッドアセンブリをサスペンションの裏面側から見た状態を示す斜視図である。
【図3】磁気ヘッドアセンブリの構成を示す平面図である。
【符号の説明】
10 磁気ヘッドアセンブリ
12 サスペンション
14 ジンバル
14a 基部
16 孔
18 配線パターン
20 スライダ
21 レール
22 端子
Claims (2)
- サスペンションに設けられたジンバルにスライダを搭載してなる磁気ヘッドアセンブリの製造方法において、
前記ジンバルにスライダを搭載した後、
レーザ光を使用して前記スライダの形状を補正することを特徴とする磁気ヘッドアセンブリの製造方法。 - ジンバルにスライダを搭載した後、
ジンバルの裏面側から、前記スライダが搭載されている領域内にレーザ光を照射して前記スライダの形状を補正することを特徴とする請求項1記載の磁気ヘッドアセンブリの製造方法。
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| JP2003129190A JP4174368B2 (ja) | 2003-05-07 | 2003-05-07 | 磁気ヘッドアセンブリの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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| JP2003129190A JP4174368B2 (ja) | 2003-05-07 | 2003-05-07 | 磁気ヘッドアセンブリの製造方法 |
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| JP2003129190A Expired - Fee Related JP4174368B2 (ja) | 2003-05-07 | 2003-05-07 | 磁気ヘッドアセンブリの製造方法 |
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- 2003-05-07 JP JP2003129190A patent/JP4174368B2/ja not_active Expired - Fee Related
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