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JP4174543B2 - サーボモータの制御装置 - Google Patents
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JP4174543B2 - サーボモータの制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、サーボモータの制御装置に関し、特にサーボモータおよびこのサーボモータにより駆動される被駆動部からなる機械系の共振による振動を抑制するサーボモータの制御装置に関する。
従来、工作機械および産業機械において、サーボモータの制御装置が用いられている。特に、フィードバック制御を用いたサーボモータの制御装置は、位置、速度、電流等の指令値と現実の値との差を、常にゼロになるように制御するので、機械位置またはモータ回転数等が正確に制御されるため、一般のCNC工作機械等で広く採用されている。
一方、サーボモータおよびこのサーボモータにより駆動される被駆動部からなる機械系は、弾性、摩擦、質量等を有する物理的な力学系であり、その剛性または減衰特性が低い場合等には、機械共振を有する場合がある。
そこで、このような機械共振による振動を抑制するモータの制御装置が提案されている。
例えば、特許文献1には、電動機およびこの電動機によって駆動される負荷からなる機械系を備え、速度フィードバック制御ループ内のトルク指令に挿入されるフィルタを備えており、このフィルタが、機械系の速度検出値に含まれる電動機と負荷との機械共振に起因する周波数成分の通過を制限する電動機の速度制御装置が開示されている。
また、特許文献2には、位置指令信号から、駆動対象機械の特性に対応した所定の周波数成分を減衰して、位置、速度およびトルクの各フィードフォワード信号を演算する機械特性補償部と、機械特性補償部により演算された位置、速度およびトルクの各フィードフォワード信号に応じて駆動対象機械を駆動するフィードバック補償部とを備えており、機械特性補償部が、駆動対象機械の共振周波数成分を減衰して、トルクフィードフォワード信号を演算するトルク指令演算器を備えたサーボ制御装置が開示されている。
特許第2504307号明細書 特開2004−272883号公報
特許文献1に記載の電動機の速度制御装置は、機械系の機械共振周波数が、この速度制御装置の伝達関数のゲインの周波数帯域よりも高い周波数領域にある。
また、特許文献2に記載のサーボ制御装置は、駆動対象機械の機械共振周波数成分を減衰するフィルタが、トルクフィードフォワード信号を演算するモータのトルク指令信号の演算部に設けられている。
このように、機械系の機械共振周波数が、比較的高い場合には、特許文献1および2のように、サーボモータのトルク指令信号にフィルタを設けることで、機械共振による振動を抑制することが可能である。
しかし、機械系の機械共振周波数が、サーボモータの制御装置の伝達関数のゲインの周波数帯域と重なるような低い周波数の場合、すなわち速度制御が十分に反応しうる低い周波数の場合がある。
このような場合には、特許文献1または2の制御装置では、機械共振による振動を十分に抑制できないか、または、制御すべき位置の精度が低下してしまうので、工作機械等の加工精度が低下するおそれがある。
例えば、複数の軸が連携して動作するような工作機械において、このような低い周波数の機械共振が発生する場合、各軸の位置指令や、それにより発生する各軸の速度指令に対して、特許文献1または2に記載のフィルタを適用した場合には、複数の軸の軌跡を合成した軌跡は、位置指令の合成軌跡に対して、大きな誤差を生じる可能性がある。
また、工作機械において、低い周波数の機械共振が発生する送り軸に、このような振動を抑制するフィルタを適用した場合には、鋭角に動作する箇所や、加速度の高い箇所では、動作軸の制御遅れの影響により、加工結果が悪化する可能性がある。
このように、位置指令または速度指令に対して単純にフィルタを適用すると、モータの加速または減速に必要な速度指令が十分に出力されない場合があり、その結果、工作機械等の加工精度が悪化するおそれがある。
さらに、仮にサーボモータの制御装置における伝達関数のゲインの周波数帯域を、機械共振の周波数よりも下げて、このような低周波数の振動を回避すると、機械系の動特性が低下してしまう。
従って、本発明は、サーボモータおよびこのサーボモータにより駆動される被駆動部からなる機械系の低周波数の振動による機械共振を抑制すると共に、制御精度に優れたサーボモータの制御装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、サーボモータの位置を制御する位置制御部と、サーボモータの速度を制御する速度制御部と、を有するサーボモータの制御装置において、上記位置制御部が出力する速度指令を、振動を抑制するフィルタが適用されるフィルタ適用部分およびフィルタ非適用部分に分ける配分処理部と、上記フィルタ適用部分が入力されて、該フィルタ適用部分に上記フィルタを適用して出力するフィルタ処理部と、上記フィルタ処理部により上記フィルタが適用された上記フィルタ適用部分および上記フィルタ非適用部分を加算して上記速度制御部に出力する加算処理手段と、を有する。
さらに、請求項1に記載の発明は、位置指令を出力する上位制御部と、上記サーボモータの位置を検出して位置検出値を出力する位置検出部と、を有しており、上記位置制御部は、第1の位置制御部と第2の位置制御部とから構成されており、上記位置指令が入力された上記第1の位置制御部から、該位置指令の微分値に応じて求められる第1の速度指令が上記配分処理部へ出力され、上記位置指令および上記位置検出値から得られた位置偏差が入力された上記第2の位置制御部から、第2の速度指令が出力され、上記加算処理手段は、上記フィルタ処理部により上記フィルタが適用された上記第1の速度指令のフィルタ適用部分と該第1の速度指令のフィルタ非適用部分と共に、上記第2の速度指令を加算して上記速度制御部に出力するサーボモータの制御装置に適用されることが好ましい。
また、請求項3に記載の発明では、上記第2の速度指令に対して、上記フィルタ処理部により上記フィルタが適用される。
また、請求項4に記載の発明では、上記第1の速度指令は、上記位置指令の上記微分値に第1の演算定数が乗じられたものであり、上記第2の速度指令は、上記位置偏差に第2の演算定数が乗じられたものである。
また、請求項5に記載の発明では、上記フィルタ非適用部分は、上記第1の速度指令に第3の演算定数kが乗じられたものであり、上記フィルタ適用部分は、上記第1の速度指令に(1−k)が乗じられたものである。
また、請求項6に記載の発明では、上記フィルタ処理部は、上記フィルタのフィルタ定数の変更により、周波数帯域を変えることなく、入出力ゲインの変更が可能である。さらに、請求項6に記載の発明は、上記フィルタが、バンドストップフィルタであるサーボモータの制御装置に適用されることが好ましい。
また、請求項8に記載の発明では、上記第3の演算定数または上記フィルタ定数を変更する変更処理部を有する。さらに、請求項8に記載の発明は、上記第3の演算定数または上記フィルタ定数が、上記位置指令による加減速時の最大加速度または加減速で適用される加減速時定数に応じて、上記変更処理部により変更されるサーボモータの制御装置に適用されることが好ましい。
また、請求項10に記載の発明では、サーボモータにより駆動される加工部を有しており、上記位置指令が、上記加工部による加工を指示している場合と、加工を伴わない該加工部の移動を指示している場合とで、上記第3の演算定数が、上記変更処理部により切り替えられる。
また、請求項11に記載の発明では、サーボモータにより駆動される加工部を有しており、上記位置指令が、上記加工部による加工を指示している場合と、加工を伴わない該加工部の移動を指示している場合とで、上記フィルタ定数が、上記変更処理部により切り替えられる。
上述した本発明のサーボモータの制御装置によれば、サーボモータおよびこのサーボモータにより駆動される被駆動部からなる機械系は、低周波数の振動による機械共振が抑制されると共に、制御精度に優れている。
まず、本発明の基本構成について説明する。図1に、本発明のサーボモータの制御装置の基本構成をブロック図にして示す。
本発明のサーボモータの制御装置10は、図1に示すように、上位制御部20からの位置指令Pを受け、加工部30におけるサーボモータ33を駆動し、被駆動部である加工手段34を駆動してその動作を制御する。
具体的には、本発明のサーボモータの制御装置10は、図1に示すように、サーボモータ33の位置を制御する位置制御部11と、サーボモータ33の速度を制御する速度制御部12とを有している。
また、制御装置10は、位置制御部11が出力する速度指令を、振動を抑制するフィルタが適用されるフィルタ適用部分Vfおよびフィルタ非適用部分Vnfに分ける配分処理部13と、フィルタ適用部分Vfが入力されて、該フィルタ適用部分Vfに上記フィルタを適用して出力するフィルタ処理部14と、フィルタ処理部14によりフィルタが適用されたフィルタ適用部分Vfおよびフィルタ非適用部分Vnfを加算して速度制御部12に出力する加算手段15とを有している。
加工部30は、制御装置10により動作が制御されるサーボモータ33およびこのサーボモータ33により駆動される被駆動部からなる機械系を構成している。この機械系は、機械共振を有しており、その機械共振周波数fcは、サーボモータの制御装置の伝達関数のゲインの周波数帯域と重なるような低い周波数である。
図1に示す本発明のサーボモータの制御装置10を以下に詳述する。
まず上位制御部20は、本発明のサーボモータの制御装置10に対して、位置指令Pを出力する。この上位制御部20は、例えば、工作機械や産業機械等を制御する制御部であり、CNC制御装置等の公知の制御装置を用いることができる。
位置制御部11は、上位制御部20から出力された位置指令Pが入力されて、この位置指令Pに従うように、サーボモータ33の位置を制御する速度指令を、配分処理部13に出力する。
配分処理部13は、位置制御部11から出力された速度指令が入力されて、この速度指令を、加工部30の機械共振による振動を抑制するフィルタを適用するフィルタ適用部分Vfと、このフィルタを適用しないフィルタ非適用部分Vnfとに分けて出力する。フィルタ非適用部分Vnfは、速度指令に第3の演算定数kが乗じられたものであり、フィルタ適用部分Vfは、速度指令に(1−k)が乗じられたものである。
位置制御部11が出力する速度指令のすべてに対して、加工部30の機械共振による振動を抑制するフィルタを適用すると、サーボモータ33の加速または減速に必要な速度指令が十分に出力されない場合があり、その結果、加工部30における加工精度が悪化するおそれがある。そこで、加工部30の動作および位置指令P等の内容に応じて、速度指令に対してフィルタを適用する割合が、配分処理部13によって調節可能となされており、加工精度を確保すると共に、機械共振による振動が抑制される。
フィルタ処理部14は、配分処理部13から出力された速度指令のフィルタ適用部分Vfが入力されて、このフィルタ適用部分Vfから機械共振周波数成分を除去する。一方、フィルタ処理部14は、この機械共振周波数成分以外の制御装置10の周波数成分を通過させる。
その結果、フィルタ処理部14から出力されるフィルタ適用部分Vfには、加工部30において共振して振動の原因となる成分が含まれないことが好ましい。
配分処理部13により分けられた速度指令のフィルタ非適用部分Vnfと、フィルタ処理部14によりフィルタが適用されたフィルタ適用部分Vfとが、加算手段15としての加算処理部15に入力され加算されて速度指令Vとなり、この速度指令Vが、加算処理部15から速度制御部12へ出力される。
速度制御部12は、加算処理部15から出力された速度指令Vが入力されて、この速度指令Vに従うように、サーボモータ33の速度を制御する電流指令等のサーボモータ33を制御する指令を、加工部30に出力する。
加工部30のサーボモータ33は、この速度制御部12から出力された制御指令が入力されて、この制御指令に従った動作を行う。その結果、サーボモータ33により駆動される加工手段34の動作が制御される。
上述した加工部30としては、例えば、工作機械または産業機械等の公知の機械要素が挙げられる。具体的には、加工部30として、エンドミル等の加工手段を備えたマシニングセンタの機械要素が挙げられ、本発明のサーボモータの制御装置10を、この機械要素の送り軸の制御に用いることができる。または、加工部30として、搬送用のベルトコンベアが挙げられ、本発明のサーボモータの制御装置10を、このベルトコンベアの送り軸の制御に用いることもできる。
以下、本発明のサーボモータの制御装置をその好ましい一実施形態に基づいて、図面を参照しながら説明する。なお、特に説明しない点については、上述した説明が適宜適用される。また、図1と同じ構成要素には同じ符号を付してある。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態のサーボモータの制御装置10(以下、単に本装置10ともいう)は、図2〜4に示すように、サーボモータ33の位置を制御する位置制御部11と、サーボモータ33の速度を制御する速度制御部12とを有している。
また、本装置10は、位置指令Pを出力する上位制御部20と、サーボモータ33の位置を検出して位置検出値pを出力する位置検出部31とを有している。位置指令Pが入力された第1の位置制御部11aから、該位置指令Pの微分値に応じて求められる第1の速度指令V1が配分処理部13に出力される。また、位置指令Pおよび位置検出値pから得られた位置偏差P−pが入力された第2の位置制御部11bから、第2の速度指令V2が出力される。
さらに、本装置10の加算処理部15は、フィルタ処理部14により上記フィルタが適用された第1の速度指令V1のフィルタ適用部分V1fと該第1の速度指令V1のフィルタ非適用部分V1nfと共に、第2の速度指令V2を加算して速度制御部12に出力する。
本装置10の加工部30は、例えば、サーボモータ33と加工手段34とがトルク伝達機構で結合されて構成されている。また、加工部30は、図2に示すように、サーボモータ33の位置を検出する位置検出部31およびサーボモータ33の速度を検出する速度検出部32を備えている。さらに、速度制御部12とサーボモータ33との間には、このサーボモータ33へ出力される電流指令を制御する電流制御部が挿入されていても良い。
この位置検出部31から出力されるサーボモータ33の現実の位置pは、第1の減算処理部17aへ入力される。また、速度検出部32から出力されるサーボモータ33の現実の速度vは、第2の減算処理部17bへ入力される。
なお、加工部30については、図2では、位置検出部31および速度検出部32のみを記載している。
図1に示す本装置10を以下に、さらに詳述する。
本装置10の位置制御部は、図2に示すように、第1の位置制御部11aと第2の位置制御部11bとから構成されている。上位制御部20から出力された位置指令Pは分岐して、第1の位置制御部11aと、第1の減算処理部17aを介在して第2の位置制御部11bとに入力される。本装置10において、第1の位置制御部11aは、フィードフォワード制御部を構成しており、一方第2の位置制御部11bは、フィードバック制御部を構成している。
第1の位置制御部11aは、上位制御部20から位置指令Pが入力されて、この位置指令Pに従って、サーボモータ33の位置が制御されるように第1の速度指令V1を出力する。この第1の位置制御部11aは、微分制御部16と第1の比例制御部18aとから構成されている。本装置10では、微分制御部16が、位置指令Pに微分演算を行って、微分演算がなされた位置指令Pを、第1の速度指令V1として、第1の比例制御部18aに出力する。
第1の比例制御部18aは、微分制御部16から出力された第1の速度指令V1に第1の演算定数を乗じて、この第1の演算定数が乗じられた第1の速度指令V1を配分処理部13に出力する。
配分処理部13は、第1の比例制御部18aから出力された第1の速度指令V1を、加工部30の機械共振による振動を抑制するフィルタを適用するフィルタ適用部分V1fと、フィルタ非適用部分V1nfとに分けて出力する。
本装置10の配分処理部13を、図3に示す例を用いて、以下に説明する。
配分処理部13は、第2の比例制御部18bと第3の比例制御要素18cとから構成されている。第1の位置制御部18aから出力された、第1の演算定数が乗じられた第1の速度指令V1は分岐して、第2の比例制御部18bおよび第3の比例制御要素18cそれぞれに入力される。
第2の比例制御部18bでは、第1の演算定数が乗じられた第1の速度指令V1に第3の演算定数kが乗じられて、フィルタ非適用部分V1nfとして加算処理部15へ出力される。
一方、第3の比例制御部18cでは、第1の演算定数が乗じられた第1の速度指令V1に、(1−k)が乗じられて、フィルタ適用部分V1fとしてフィルタ処理部14へ出力される。
この第3の演算定数kは、0から1の値を有し、加工部30の動作および位置指令P等の内容に応じて、変更可能であることが好ましい。
フィルタ処理部14は、上述したように入力されたフィルタ適用部分V1fから、機械共振周波数成分を除去する。
このフィルタ処理部14について、図4の例を用いてさらに説明すると、本装置10のフィルタ処理部14は、フィルタのフィルタ定数gの変更により、周波数帯域を変えることなく、フィルタ処理部14の伝達関数の入出力ゲインの変更が可能な、バンドストップフィルタ(帯域阻止濾波器)である。このバンドストップフィルタの伝達関数のゲイン特性の一例を図4に示す。
このフィルタ定数gもまた、加工部30の動作および位置指令P等の内容に応じて、変更可能であることが好ましい。
具体的には、フィルタ処理部14のバンドストップフィルタは、例えば下記の式の伝達関数F(s)で表される。
F(s)=(S+2gωS+ω)/(S+2τωS+ω
ここで、sは、ラプラス変換における指数関数の引数である時間の係数、ω=2πfc、fcは遮断帯域中心周波数(Hz)(図4を参照)、τ=fw/fc、fwは遮断帯域幅(Hz)、g=στ、τはダンピング係数(0〜1)である。
このバンドストップフィルタは、遮断帯域中心周波数fcが、機械共振周波数と一致するように設定されており、機械共振周波数以外のサーボモータの制御装置の機械系の伝達関数のゲインの通過をなるべく阻止しないことが好ましい。
このように本装置10では、フィードフォワード制御部において、第1の速度指令V1を、フィルタ適用部分V1fとフィルタ非適用部分V1nfとに分けて、このフィルタ適用部分V1fのみに加工部30の機械共振による振動を抑制する上述したフィルタを適用する。
一方、第2の位置制御部11bは、第1の減算処理部17aから出力された位置偏差P−pが入力されて、第2の速度指令V2をフィルタ処理部14に出力する。第2の位置制御部11bについて、さらに以下に説明する。
まず、上位制御部20から出力された位置指令Pは、第1の減算処理部17aに入力される。この第1の減算処理部17aには、また位置検出部31から出力されるサーボモータの位置検出値pが入力される。そして、第1の減算処理部17aは、位置指令Pから位置検出値pを減じて位置偏差P−pとなし、この位置偏差P−pを、第2の位置制御部11bに出力する。
第2の位置制御部11bは、第1の減算処理部17aから出力された位置偏差P−pが入力されて、フィードバック制御部が安定するように、すなわち、この位置偏差を減少させるような第2の速度指令V2を、フィルタ処理部14に出力する。具体的には、本装置10の第2の位置制御部11bは、比例制御部を有しており、この比例制御部が、位置偏差P−pに第2の演算定数を乗じて第2の速度指令V2を求める。
第2の速度指令V2には、加工部30において機械共振が発生している場合には、その機械共振による振動の周波数成分が含まれている。
フィルタ処理部14は、上述したのと同様に、入力された第2の速度指令V2から、機械共振周波数成分を除去する。このように本装置10では、第2の速度指令V2に対しても、加工部30の機械共振による振動を抑制するフィルタが適用される。
フィルタ処理部14は、上述したフィルタが適用された第1の速度指令V1のフィルタ適用部分V1fと、第2の速度指令V2とを加算処理部15に出力する。
また、加算処理部15には、配分処理部13から、第1の速度指令V1のフィルタ非適用部分V1nfが入力される。
加算処理部15は、第1の速度指令V1のフィルタ適用部分V1fおよびフィルタ非適用部分V1nfと、第2の速度指令V2とを加算して速度指令Vとなし、この速度指令Vを第2の減算処理部17bに出力する。
加算処理部15から出力された速度指令Vは、第2の減算処理部17bに入力される。この第2の減算処理部17bには、また速度検出部32から出力されるサーボモータの速度検出値vが入力される。そして、第2の減算処理部17bは、速度指令Vから速度検出値vを減じて速度偏差V−vとなし、この速度偏差V−vを、速度制御部12に出力する。
速度制御部12は、第2の減算処理部17bから出力された位置偏差V−vが入力されて、フィードバック制御部が安定するように、すなわち、この速度偏差を減少させるような制御指令を、加工部30に出力する。具体的には、本装置10の速度制御部12は、比例制御部および積分制御部を有しており、電流指令等のサーボモータ33を制御する指令を、加工部30に出力する。
次に、上述した構成を有する本装置10のサーボモータ33の位置制御および機械共振による振動の抑制動作について、以下にさらに説明する。
本装置10は、フィードフォワード制御部とフィードバック制御部とを有している。フィードフォワード制御部では、上位制御部20からの位置指令Pを第1の位置制御部11aへ入力して、第1の速度指令V1を速度制御部12に出力することにより、位置指令Pに対して応答性の良いサーボモータ33の位置制御を行うことができるので、サーボモータ33の位置精度が高くなるため、加工部30において精度の高い加工結果が得られる。この位置精度の高いフィードフォワード制御部に、フィルタ処理部14を設けることにより、加工部30の機械共振による振動が効果的に抑制される。さらに、本装置10では、フィードフォワード制御部の第1の速度指令V1を配分処理部13により、フィルタ適用部分V1fとフィルタ非適用部分V1nfとに分けて、このフィルタ適用部分V1fのみにフィルタ処理部14によるフィルタを適用することにより、サーボモータ33の加速または減速に必要な速度指令が、サーボモータ33に十分に出力される状態を確保して、サーボモータ33の位置精度を維持しつつ、機械共振による振動を抑制している。
また、本装置10のフィードバック制御部では、位置検出値pをフィードバックして、サーボモータ33の位置を高い精度で制御する。加工部30において機械共振が発生している場合、フィードバック制御部の第2の速度指令V2には、その機械共振による振動の周波数成分が含まれているので、この第2の速度指令V2に対しても、フィルタ処理部14によりフィルタを適用して、機械共振による振動を抑制している。
上述した本装置10によれば、加工部30の低周波数の振動による機械共振を抑制すると共に、優れたサーボモータ33の制御精度を有している。
また、本装置10は、バンドストップフィルタを有するフィルタ処理部14を用いて、低周波数の機械共振による振動を抑制しているので、この機械共振周波数の制限を受けずに、本装置10の伝達関数のゲインの周波数帯域を広くとることが可能であり、加工部40の動特性を向上することができる。
次に、上述した第1実施形態の変形例1を、図5を参照して説明する。
第1実施形態の変形例1は、図5に示すように、第2の位置制御部11bとフィルタ処理部14との間に、配分処理部13’が挿入されている点が、第1実施形態との相違点である。
第2の位置制御部11bから出力された第2の速度指令V2は、配分処理部13’へ入力される。
配分処理部13’は、第2の位置制御部11bから出力された第2の速度指令V2が入力されて、この第2の速度指令V2を、加工部30の機械共振による振動を抑制するフィルタを適用するフィルタ適用部分V2fと、このフィルタを適用しないフィルタ非適用部分V2nfとに分けて出力する。
配分処理部13’から出力されたフィルタ適用部分V2fは、フィルタ処理部14へ入力されて、配分処理部13’から出力されたフィルタ非適用部分V2nfは、加算処理部15へ入力される。
配分処理部13’は、上述した第1実施形態の配分処理部13と同様のものを用いても良い。この場合、第3の演算定数kの値は、配分処理部13’において、同じでも良いし異なっていても良い。
上述した変形例1によれば、第2の速度指令V2に対しても、フィルタ非適用部分V2nfを設けることにより、サーボモータ33の位置精度をさらに高めることが可能となる。
次に、上述した第1実施形態の変形例2を、図6を参照して説明する。
第1実施形態の変形例2は、図6に示すように、第2の位置制御部11bと加算処理部15との間にフィルタ処理部がなく、第2の位置制御部11bと加算処理部15とが直接結合されており、また、フィルタ処理部14がフィードフォワード制御部側に移動している点が第1実施形態との相違点である。
変形例2の第2の位置制御部11bから出力された第2の速度指令V2は、直接加算処理部15へ入力される。
変形例2のフィードフォワード制御部の配分処理部13から出力されたフィルタ適用部分V1fは、フィルタ処理部14へ入力されて、フィルタが適用されたフィルタ適用部分V1fは、加算処理部15’へ出力される。また、配分処理部13から出力されたフィルタ非適用部分V1nfも、加算処理部15’へ出力される。加算処理部15’は、フィルタ適用部分V1fとフィルタ非適用部分V1nfとを加算して、加算処理部15に出力する。
上述した変形例2によれば、第2の速度指令V2に対してフィルタを適用しないことにより、サーボモータ33の位置精度をさらにまた高めることができる。サーボモータ33の位置は、主にフィードフォワード制御部により制御されるので、加工部30の加工内容や動作によっては、このフィードフォワード制御部の第1の速度指令V1にフィルタを適用していれば、加工部30の機械共振による振動を十分に抑制することが可能である。
次に、本発明の他の実施形態のサーボモータの制御装置を、図7〜図11を参照しながら以下に説明する。他の実施形態について特に説明しない点については、上述の第1実施形態に関して詳述した説明が適宜適用される。また、図7〜図11において、図1〜図6と同じ構成要素に同じ符号を付してある。
(第2実施形態)
本発明の好ましい第2実施形態のサーボモータの制御装置10を、図7を参照して以下に説明する。
上述した第1実施形態との相違点は、本実施形態のサーボモータの制御装置10(以下、単に本装置10ともいう)が、第3の演算定数kを変更する変更処理部19aを有する点である。
変更処理部19aは、加工部30の動作および位置指令P等の内容に応じて、配分処理部13における第3の演算定数kの値を変更し、第1の速度指令V1に対してフィルタを適用する割合を変えて、加工部30の機械共振による振動を抑制すると共に、サーボモータ33の位置制御の精度を高めるものである。
具体的には、本装置10の変更処理部19aは、加工部30に加わる最大加速度AccMAXの値によって、第3の演算定数kの値を変更する。この最大加速度AccMAXは、例えばサーボモータ33により駆動される被駆動部である加工手段34に加わる最大加速度である。このように本装置10は、第3の演算定数kが、位置指令Pによる加減速時の最大加速度AccMAXに応じて、変更処理部19aにより変更される。
加工部30の動作は、上位制御部20の位置指令Pにより制御されている。この位置指令Pは、上位制御部20において、例えば、コンピュータを用いた数値制御プログラムに基づくCPUの計算により求められる。この数値制御プログラムには、加工部30の動作における最大加速度AccMAXがパラメータとして設定されている。
一方、加工部30に対して、この加工部30のサーボモータ33および加工手段34等の機械要素の剛性、弾性または減衰特性等から、機械共振による振動が発生する加速度の最小値Acc0が求められる。このAcc0は、それ以上の加速度が、加工部30に加わると、機械共振が発生すると判断される加速度の基準値である。この基準値Acc0は、変更処理部19aに、具体的には後述する最大加速度判定処理部40に、パラメータとして設定される。
上位制御部20は、図7に示すように、位置指令Pを作成する位置指令作成処理部21を有しており、この位置指令作成処理部21が、位置指令Pを出力する。位置指令作成処理部21は、また、上述した数値制御プログラムに設定されている最大加速度AccMAXを、変更処理部19aに出力する。
本装置10の変更処理部19aは、図7に示すように、最大加速度判定処理部40と、演算定数変更処理部41とから構成されている。最大加速度判定処理部40は、位置指令作成処理部21から出力された最大加速度AccMAXが入力されて、この最大加速度AccMAXと基準値Acc0との大小関係を判定して、その判定結果を演算定数変更処理部41に出力する。
演算定数変更処理部41は、最大加速度判定処理部40から出力された判定結果が入力されて、この判定結果に基づいて第3の演算定数kの値を求め、求められた第3の演算定数kを配分処理部13に出力する。
配分処理部13は、入力された第3の演算定数kを用いて、第1の速度指令にフィルタを適用する割合を決定する。
本装置10の変更処理部19aの動作を、図8(a)に示す例を用いて、以下に詳述する。
位置指令作成処理部21から出力された最大加速度AccMAXが入力された最大加速度判定処理部40は、この最大加速度AccMAXと、パラメータとして設定されている基準値Acc0との大小関係を比較する(S10)。その結果、最大加速度AccMAXが、基準値Acc0よりも大きい場合には、加工部30の動作において機械共振による振動が発生する可能性があるので、第1の速度指令V1にフィルタを適用する割合を定めるため、S11へ進む。
S11では、最大加速度AccMAXと基準値Acc0との差に第4の演算定数αを乗じ、その値を1から減じて、変数tmpを求める(S11)。そして、最大加速度判定処理部40は、この変数tmpとゼロとの大小関係を判定して、その判定結果を演算定数変更処理部41に出力する(S12)。
演算定数変更処理部41は、変数tmpがゼロよりも大きい場合には、第3の演算定数kを変数tmpの値に設定して、この第3の演算定数kを配分処理部13に出力する(S13)。
また、演算定数変更処理部41は、変数tmpがゼロまたは負の値の場合には、機械共振による大きな振動が生じる可能性があるので、第3の演算定数kの値をゼロに設定して、この第3の演算定数kを配分処理部13に出力する(S14)。
一方、S10において、最大加速度AccMAXが、基準値Acc0以下である場合には、加工部30の動作において機械共振による振動が発生する可能性がないので、その判定結果を演算定数変更処理部41に出力して、演算定数変更処理部41は、第1の速度指令V1にフィルタを適用しないように、第3の演算定数kの値を1に設定して、この第3の演算定数kを配分処理部13に出力する(S15)。
配分処理部13は、演算定数変更処理部41から出力された第3の演算定数kを用いて、第1の速度指令V1からフィルタ適用部分V1fとフィルタ非適用部分V1nfとを求める。配分処理部13は、図3に示す処理を行うことが好ましい。
上述した本装置10によれば、加工部30に生じる最大加速度AccMAXに応じて、加工部30の機械共振による振動を抑制するために必要な分だけ、第1の速度指令V1に対してフィルタ適用部分V1fの割合を設定するので、加工部30の機械共振による振動を抑制すると共に、サーボモータ33の位置制御の精度を高めることができる。
次に、上述した第2実施形態の変形例1を、図8(b)を参照して説明する。
この変形例1は、図8(b)に示すように、変更処理部19aにおける第3の演算定数kの求め方が、第2実施形態とは異なっている。
第2実施形態の変形例1の変更処理部19bの動作を、以下に説明する。
位置指令作成処理部21から出力された最大加速度AccMAXが入力された最大加速度判定処理部40は、この最大加速度AccMAXと、パラメータとして設定されている基準値Acc0との大小関係を比較する。その結果、最大加速度AccMAXが、基準値Acc0よりも大きい場合には、加工部30の動作において機械共振による振動が発生する可能性があるので、第1の速度指令V1にフィルタを適用する割合を定めるため、その判定結果を演算定数変更処理部41に出力する(S20)。
演算定数変更処理部41は、最大加速度AccMAXと基準値Acc0との差と、第3の演算定数kとの関係を対応づけた関数F(AccMAXーAcc0)を有しており、この関数を用いて、第3の演算定数kの値を求め、この第3の演算定数kを配分処理部13に出力する(S21)。関数F(AccMAXーAcc0)としては、例えば、最大加速度AccMAXと基準値Acc0との差と第3の演算定数kとの関係を、加工部30の機械要素の構成に応じて、直線関係、曲線関係またはステップ状関係等として得ることができる。
一方、S20において、最大加速度AccMAXが、基準値Acc0以下である場合には、加工部30の動作において機械共振による振動が発生する可能性がないので、その判定結果を演算定数変更処理部41に出力して、演算定数変更処理部41は、第1の速度指令V1にフィルタを適用しないように、第3の演算定数kの値を1に設定して、この第3の演算定数kを配分処理部13に出力する(S22)。
変形例1の変更処理部19bのその他の動作は、第2実施形態と同様である。
上述した変形例1によれば、最大加速度AccMAXおよび基準値Acc0の差と第3の演算定数kとの関係が、第2実施形態のような線形関係にない場合にも、変更処理部19bを用いて適切な第3の演算定数kの値を設定することができる。
次に、上述した第2実施形態の変形例2を、図8(c)を参照して以下に説明する。
この変形例2は、図8(c)に示すように、変更処理部19aの動作が、第2実施形態とは異なっている。具体的には、演算定数変更処理部41の処理が異なっている。
変形例2の演算定数変更処理部41は、最大加速度AccMAXと基準値Acc0との差と、第3の演算定数kとの関係を対応づけたテーブルTbl(AccMAXーAcc0)を有しており、このテーブルを用いて、第3の演算定数kの値を求め、この第3の演算定数kを配分処理部13に出力する(S21’)。
テーブルTbl(AccMAXーAcc0)としては、例えば、第2実施形態の変更処理部19aの代数式または上述した変形例1の変更処理部19bの関数を用いて作成することができる。このように、最大加速度AccMAXと基準値Acc0との差と、第3の演算定数kとの関係をテーブルとして作成しておくことで、変更処理部19cの演算時間を低減することができる。
また、上述した第2実施形態およびその変形例1,2では、第3の演算定数kが、位置指令Pによる加減速時の最大加速度AccMAXに応じて、上記変更処理部により変更されているが、第3の演算定数kは、位置指令Pによる加減速で適用される加減速時定数に応じて、変更されていても良い。
この加減速時定数は、一般に、加速度に反比例する関係にある。従って、最大加速度AccMAXを用いて最小加減速時定数Tminを求めることができる。そこで、上述した数値制御プログラムに最小加減速時定数Tminを設定するか、または数値制御プログラムを用いて最大加速度AccMAXから最小加減速時定数Tminを求めて、図9に示すように、位置指令作成処理部21から、最小加減速時定数Tminを変更処理部19bの加減速時定数判定処理部42へ出力し、第2実施形態と同様な処理によって、第3の演算定数kを変更することができる。
(第3実施形態)
次に、本発明の好ましい第3実施形態のサーボモータの制御装置10を、図10を参照して以下に説明する。
上述した第2実施形態との相違点は、本実施形態のサーボモータの制御装置10(以下、単に本装置10ともいう)の変更処理部19cが、加工部30の加工手段34の送りの種類によって、第3の演算定数kを変更する点にある。
本装置10は、位置指令Pが、加工部30の加工手段34による加工を指示している場合と、加工を伴わない該加工部30の加工手段34の移動のみを指示している場合とで、第3の演算定数kが、変更処理部19cにより切り替えられる。
上位制御部20の位置指令作成処理部21は、図10に示すように、加工部30の加工手段34の送りの種類を変更処理部19cへ出力する。この加工手段34の送りの種類には、例えば、加工手段34が切削等の加工を伴って送り軸により送られる動作や、加工を伴わずに単に移動のために送り軸により加工手段34が早送りされる動作がある。
本装置10の変更処理部19cは、図10に示すように、送りの種類判定処理部43と、演算定数変更処理部41とから構成されている。送りの種類判定処理部43は、位置指令作成処理部21から出力された加工手段34の送りの種類が入力されて、この送りの種類を判定し、その判定結果を演算定数変更処理部41に出力する。
この送りの種類判定処理部43が行う判定は、上述したように、送りの種類が、加工を伴うのか、または加工を伴わないのかという観点からなされる。
本装置10の変更処理部19cの動作を、図10および図11(a)に示す例を用いて、以下に詳述する。
まず、本装置10では、位置指令Pによる加工手段34の動作は、加工を伴う切削送りと、加工を伴わない早送りとに大別される。従って、位置指令作成処理部21が送りの種類判定処理部43に出力する送りの種類は、切削送りかまたは早送りである。
送りの種類判定処理部43は、位置指令作成処理部21から出力された送りの種類が入力されて、この送りの種類、すなわち切削送りかまたは早送りか、を判定して、その判定結果を演算定数変更処理部41に出力する(S30)。
演算定数変更処理部41は、送りの種類判定処理部43から入力された送りの種類が、切削送りである場合には、第3の演算定数kの値にk1を設定して、この第3の演算定数kを配分処理部13に出力する(S31)。
一方、演算定数変更処理部41は、送りの種類判定処理部43から入力された送りの種類が、早送りである場合には、第3の演算定数kの値にk2を設定して、この第3の演算定数kを配分処理部13に出力する(S32)。
ここで、一般に加工を伴わない早送りの場合には、サーボモータ33の位置制御に高い精度が必要ではないため、第1の速度指令V1に対してフィルタ適用部分V1の割合を高くして、加工手段34の送り速度を高める事ができる。一方、加工手段34の高い加工精度が求められる加工を行う場合には、サーボモータ33の位置制御に高い精度が必要となるため、第1の速度指令V1に対してフィルタ適用部分V1fの割合を低くして、加工手段34の加工精度を高める事ができる。
従って、第3の演算定数kの値は、k1>k2の関係にあることが好ましい。
また、加工を伴う送り動作であっても、初期の加工では、サーボモータ33の位置制御に高い精度が必要ではない場合がある。このような場合には、第1の速度指令V1に対するフィルタ適用部分V1fの割合を高くして、加工手段34の送り速度を高める事ができる。そして、送りの種類には、さらに、初期の加工を伴う切削送りという分類を加えて、送りの種類判定処理部43で判定させることが好ましい。
上述した本装置10によれば、加工部30の加工手段34の送り動作に応じて、第3の演算定数kが変更されるので、加工部30の動作の高速性と高精度とを両立させることができる。
次に、上述した第3実施形態の変形例を、図11(b)を参照して説明する。
この変形例は、図11(b)に示すように、変更処理部19aの動作が、第3実施形態とは異なっている。具体的には、演算定数変更処理部41の処理が異なっている。
送りの種類判定処理部43は、位置指令作成処理部21から出力された送りの種類が入力されて、この送りの種類、すなわち切削送りかまたは早送りか、を判定して、その判定結果を演算定数変更処理部41に出力する(S40)。
演算定数変更処理部41は、送りの種類判定処理部43から入力された送りの種類が、切削送りである場合には、変数αにパラメータα1を設定する(S41)。次に、演算定数変更処理部41は、この変数αから第3の演算定数kを求めて、この第3の演算定数kを配分処理部13に出力する(S42)。
一方、演算定数変更処理部41は、送りの種類判定処理部43から入力された送りの種類が、早送りである場合には、変数αにパラメータα2を設定する(S43)。次に、演算定数変更処理部41は、この変数αから第3の演算定数kを求めて、この第3の演算定数kを配分処理部13に出力する(S42)。
ここで、S42における変数αから、第3の演算定数kを求める方法としては、例えば、図8(a)〜(c)に示すような方法を用いることができる。そして、パラメータα1、α2としては、パラメータα1を用いた場合には、送りの種類が切削送りなので、第1の速度指令V1に対するフィルタ適用部分V1の割合が高くなるように第3の演算定数kが定められるα1の値を設定し、一方、パラメータα2を用いた場合には、送りの種類が早送りなので、第1の速度指令V1に対するフィルタ適用部分V1の割合が低くなるように第3の演算定数kが定められるα2の値に設定することが好ましい。
上述した変形例によれば、送りの種類の内容に応じて、加工部30の動作の高速性と高精度とを実現するために、様々な第3の演算定数kの値を柔軟に設定することができる。
また、上述した第3実施形態およびその変形例では、位置指令Pによる送りの種類によって、第3の演算定数kが、変更処理部19cにより切り替えられていたが、フィルタ処理部14のフィルタ定数gが、送りの種類によって上記変更処理部により切り替えられていても良い。
本発明のサーボモータの制御装置は、上述した実施形態に制限されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更が可能である。
例えば、本発明のサーボモータの制御装置は、上述した第2実施形態において、演算定数変更処理部43は、第3の演算定数kの変更を処理していたが、この演算定数変更処理部43は、フィルタ処理部14のフィルタ定数gの変更を処理していても良い。このように、フィルタ定数gが、位置指令Pによる加減速時の最大加速度AccMAXまたは加減速で適用される加減速の最小時定数Tminに応じて、上記変更処理部により変更されることも好ましい。
また、図5に示す第1実施形態の変形例1の配分処理部13’に対して、上述した第2実施形態および第3実施形態の変更処理部を適用しても良い。
さらに、上述した各実施形態において、サーボモータの位置には、このサーボモータにより駆動される加工部30における機械要素の位置が含まれる場合があり、サーボモータの速度には、この機械要素の速度が含まれる場合がある。
上述した一の実施形態のみが有する部分は、他の実施形態とすべて適宜相互に利用できる。
図1は、本発明のサーボモータの制御装置を説明するブロック図である。 図2は、本発明の第1実施形態のサーボモータの制御装置の要部を示すブロック図である。 図3は、図2の配分処理部を説明するブロック図である。 図4は、図2のフィルタ処理部を説明する図である。 図5は、図2に示す実施形態の変形例を示すブロック図である。 図6は、図2に示す実施形態の他の変形例を示すブロック図である。 図7は、本発明の第2実施形態のサーボモータの制御装置の要部を示すブロック図である。 図8(a)は、図7に示す実施形態の変更処理部を説明するフローチャートであり、図8(b)は、図8(a)の変形例を示すフローチャートであり、図8(c)は、図8(a)の他の変形例を示すフローチャートである。 図9は、図7に示す実施形態の変形例を示すブロック図である。 図10は、本発明の第3実施形態のサーボモータの制御装置の要部を示すブロック図である。 図11(a)は、図10に示す実施形態の変更処理部を説明するフローチャートであり、図11(b)は、図11(a)の変形例を示すフローチャートである。
符号の説明
10 サーボモータの制御装置
11 位置制御部
11a 第1の位置制御部
11b 第2の位置制御部
12 速度制御部
13 配分処理部
14 フィルタ処理部
15 加算処理部(加算手段)
16 微分制御部
17a 第1の減算処理部
17b 第2の減算処理部
18a 第1の比例制御部
18b 第2の比例制御部
18c 第3の比例制御部
19a,19b、19c 変更処理部
20 上位制御部
21 位置指令作成処理部
30 加工部
31 位置検出部
32 速度検出部
33 サーボモータ
34 加工手段

Claims (9)

  1. サーボモータの位置を制御する位置制御部と、サーボモータの速度を制御する速度制御部と、を有するサーボモータの制御装置において、
    前記位置制御部が出力する速度指令を、振動を抑制するフィルタが適用されるフィルタ適用部分およびフィルタ非適用部分に分ける配分処理部と、
    前記フィルタ適用部分が入力されて、該フィルタ適用部分に前記フィルタを適用して出力するフィルタ処理部と、
    前記フィルタ処理部により前記フィルタが適用された前記フィルタ適用部分および前記フィルタ非適用部分を加算して前記速度制御部に出力する加算処理手段と、
    を有し、
    前記フィルタ非適用部分は、前記速度指令に第3の演算定数kが乗じられたものであり、前記フィルタ適用部分は、前記速度指令に(1−k)が乗じられたものであることを特徴とするサーボモータの制御装置。
  2. さらに、前記サーボモータの位置を検出して位置検出値を出力する位置検出部を有し、
    前記配分処理部は、第1の配分処理部と第2の配分処理とから構成されており、
    上位制御部から出力された位置指令を受けて速度指令を出力する位置制御部は、前記位置指令の微分値に応じて求められる第1の速度指令を前記第1の配分処理部へ出力し、且つ、前記位置指令および前記位置検出値から得られた位置偏差に応じて求められる第2の速度指令を前記第2の配分処理部へ出力し、
    前記第1の配分処理部は、前記第1の速度指令を、振動を抑制するフィルタが適用されるフィルタ適用部分およびフィルタ非適用部分に分け、
    前記第2の配分処理部は、前記第2の速度指令を、振動を抑制するフィルタが適用されるフィルタ適用部分およびフィルタ非適用部分に分け、
    前記加算処理手段は、前記フィルタ処理部により前記フィルタが適用された前記第1の速度指令のフィルタ適用部分と該第1の速度指令のフィルタ非適用部分と共に、前記フィルタ処理部により前記フィルタが適用された前記第2の速度指令のフィルタ適用部分と該第2の速度指令のフィルタ非適用部分とを加算して前記速度制御部に出力することを特徴とする請求項1に記載のサーボモータの制御装置。
  3. 前記第1の速度指令は、前記位置指令の前記微分値に第1の演算定数が乗じられたものであり、前記第2の速度指令は、前記位置偏差に第2の演算定数が乗じられたものであることを特徴とする請求項に記載のサーボモータの制御装置。
  4. 前記フィルタ処理部は、前記フィルタのフィルタ定数の変更により、周波数帯域を変えることなく、入出力ゲインの変更が可能であることを特徴とする請求項1から3の何れか一項に記載のサーボモータの制御装置。
  5. 前記フィルタが、バンドストップフィルタであることを特徴とする請求項に記載のサーボモータの制御装置。
  6. 前記第3の演算定数または前記フィルタ定数を変更する変更処理部を有することを特徴とする請求項4または5に記載のサーボモータの制御装置。
  7. 前記第3の演算定数または前記フィルタ定数が、前記位置指令による加減速時の最大加速度または加減速で適用される加減速時定数に応じて、前記変更処理部により変更されることを特徴とする請求項に記載のサーボモータの制御装置。
  8. サーボモータにより駆動される加工部を有しており、前記位置指令が、前記加工部による加工を指示している場合と、加工を伴わない該加工部の移動を指示している場合とで、前記第3の演算定数が、前記変更処理部により切り替えられることを特徴とする請求項に記載のサーボモータの制御装置。
  9. サーボモータにより駆動される加工部を有しており、前記位置指令が、前記加工部による加工を指示している場合と、加工を伴わない該加工部の移動を指示している場合とで、前記フィルタ定数が、前記変更処理部により切り替えられることを特徴とする請求項に記載のサーボモータの制御装置。
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