JP4174543B2 - サーボモータの制御装置 - Google Patents
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Description
例えば、特許文献1には、電動機およびこの電動機によって駆動される負荷からなる機械系を備え、速度フィードバック制御ループ内のトルク指令に挿入されるフィルタを備えており、このフィルタが、機械系の速度検出値に含まれる電動機と負荷との機械共振に起因する周波数成分の通過を制限する電動機の速度制御装置が開示されている。
このような場合には、特許文献1または2の制御装置では、機械共振による振動を十分に抑制できないか、または、制御すべき位置の精度が低下してしまうので、工作機械等の加工精度が低下するおそれがある。
このように、位置指令または速度指令に対して単純にフィルタを適用すると、モータの加速または減速に必要な速度指令が十分に出力されない場合があり、その結果、工作機械等の加工精度が悪化するおそれがある。
また、制御装置10は、位置制御部11が出力する速度指令を、振動を抑制するフィルタが適用されるフィルタ適用部分Vfおよびフィルタ非適用部分Vnfに分ける配分処理部13と、フィルタ適用部分Vfが入力されて、該フィルタ適用部分Vfに上記フィルタを適用して出力するフィルタ処理部14と、フィルタ処理部14によりフィルタが適用されたフィルタ適用部分Vfおよびフィルタ非適用部分Vnfを加算して速度制御部12に出力する加算手段15とを有している。
まず上位制御部20は、本発明のサーボモータの制御装置10に対して、位置指令Pを出力する。この上位制御部20は、例えば、工作機械や産業機械等を制御する制御部であり、CNC制御装置等の公知の制御装置を用いることができる。
その結果、フィルタ処理部14から出力されるフィルタ適用部分Vfには、加工部30において共振して振動の原因となる成分が含まれないことが好ましい。
本発明の第1実施形態のサーボモータの制御装置10(以下、単に本装置10ともいう)は、図2〜4に示すように、サーボモータ33の位置を制御する位置制御部11と、サーボモータ33の速度を制御する速度制御部12とを有している。
また、本装置10は、位置指令Pを出力する上位制御部20と、サーボモータ33の位置を検出して位置検出値pを出力する位置検出部31とを有している。位置指令Pが入力された第1の位置制御部11aから、該位置指令Pの微分値に応じて求められる第1の速度指令V1が配分処理部13に出力される。また、位置指令Pおよび位置検出値pから得られた位置偏差P−pが入力された第2の位置制御部11bから、第2の速度指令V2が出力される。
さらに、本装置10の加算処理部15は、フィルタ処理部14により上記フィルタが適用された第1の速度指令V1のフィルタ適用部分V1fと該第1の速度指令V1のフィルタ非適用部分V1nfと共に、第2の速度指令V2を加算して速度制御部12に出力する。
なお、加工部30については、図2では、位置検出部31および速度検出部32のみを記載している。
本装置10の位置制御部は、図2に示すように、第1の位置制御部11aと第2の位置制御部11bとから構成されている。上位制御部20から出力された位置指令Pは分岐して、第1の位置制御部11aと、第1の減算処理部17aを介在して第2の位置制御部11bとに入力される。本装置10において、第1の位置制御部11aは、フィードフォワード制御部を構成しており、一方第2の位置制御部11bは、フィードバック制御部を構成している。
配分処理部13は、第2の比例制御部18bと第3の比例制御要素18cとから構成されている。第1の位置制御部18aから出力された、第1の演算定数が乗じられた第1の速度指令V1は分岐して、第2の比例制御部18bおよび第3の比例制御要素18cそれぞれに入力される。
第2の比例制御部18bでは、第1の演算定数が乗じられた第1の速度指令V1に第3の演算定数kが乗じられて、フィルタ非適用部分V1nfとして加算処理部15へ出力される。
この第3の演算定数kは、0から1の値を有し、加工部30の動作および位置指令P等の内容に応じて、変更可能であることが好ましい。
このフィルタ定数gもまた、加工部30の動作および位置指令P等の内容に応じて、変更可能であることが好ましい。
F(s)=(S2+2gωS+ω2)/(S2+2τωS+ω2)
ここで、sは、ラプラス変換における指数関数の引数である時間の係数、ω=2πfc、fcは遮断帯域中心周波数(Hz)(図4を参照)、τ=fw/fc、fwは遮断帯域幅(Hz)、g=στ、τはダンピング係数(0〜1)である。
また、加算処理部15には、配分処理部13から、第1の速度指令V1のフィルタ非適用部分V1nfが入力される。
本装置10は、フィードフォワード制御部とフィードバック制御部とを有している。フィードフォワード制御部では、上位制御部20からの位置指令Pを第1の位置制御部11aへ入力して、第1の速度指令V1を速度制御部12に出力することにより、位置指令Pに対して応答性の良いサーボモータ33の位置制御を行うことができるので、サーボモータ33の位置精度が高くなるため、加工部30において精度の高い加工結果が得られる。この位置精度の高いフィードフォワード制御部に、フィルタ処理部14を設けることにより、加工部30の機械共振による振動が効果的に抑制される。さらに、本装置10では、フィードフォワード制御部の第1の速度指令V1を配分処理部13により、フィルタ適用部分V1fとフィルタ非適用部分V1nfとに分けて、このフィルタ適用部分V1fのみにフィルタ処理部14によるフィルタを適用することにより、サーボモータ33の加速または減速に必要な速度指令が、サーボモータ33に十分に出力される状態を確保して、サーボモータ33の位置精度を維持しつつ、機械共振による振動を抑制している。
また、本装置10は、バンドストップフィルタを有するフィルタ処理部14を用いて、低周波数の機械共振による振動を抑制しているので、この機械共振周波数の制限を受けずに、本装置10の伝達関数のゲインの周波数帯域を広くとることが可能であり、加工部40の動特性を向上することができる。
第1実施形態の変形例1は、図5に示すように、第2の位置制御部11bとフィルタ処理部14との間に、配分処理部13’が挿入されている点が、第1実施形態との相違点である。
配分処理部13’は、第2の位置制御部11bから出力された第2の速度指令V2が入力されて、この第2の速度指令V2を、加工部30の機械共振による振動を抑制するフィルタを適用するフィルタ適用部分V2fと、このフィルタを適用しないフィルタ非適用部分V2nfとに分けて出力する。
第1実施形態の変形例2は、図6に示すように、第2の位置制御部11bと加算処理部15との間にフィルタ処理部がなく、第2の位置制御部11bと加算処理部15とが直接結合されており、また、フィルタ処理部14がフィードフォワード制御部側に移動している点が第1実施形態との相違点である。
変形例2のフィードフォワード制御部の配分処理部13から出力されたフィルタ適用部分V1fは、フィルタ処理部14へ入力されて、フィルタが適用されたフィルタ適用部分V1fは、加算処理部15’へ出力される。また、配分処理部13から出力されたフィルタ非適用部分V1nfも、加算処理部15’へ出力される。加算処理部15’は、フィルタ適用部分V1fとフィルタ非適用部分V1nfとを加算して、加算処理部15に出力する。
本発明の好ましい第2実施形態のサーボモータの制御装置10を、図7を参照して以下に説明する。
上述した第1実施形態との相違点は、本実施形態のサーボモータの制御装置10(以下、単に本装置10ともいう)が、第3の演算定数kを変更する変更処理部19aを有する点である。
配分処理部13は、入力された第3の演算定数kを用いて、第1の速度指令にフィルタを適用する割合を決定する。
位置指令作成処理部21から出力された最大加速度AccMAXが入力された最大加速度判定処理部40は、この最大加速度AccMAXと、パラメータとして設定されている基準値Acc0との大小関係を比較する(S10)。その結果、最大加速度AccMAXが、基準値Acc0よりも大きい場合には、加工部30の動作において機械共振による振動が発生する可能性があるので、第1の速度指令V1にフィルタを適用する割合を定めるため、S11へ進む。
この変形例1は、図8(b)に示すように、変更処理部19aにおける第3の演算定数kの求め方が、第2実施形態とは異なっている。
位置指令作成処理部21から出力された最大加速度AccMAXが入力された最大加速度判定処理部40は、この最大加速度AccMAXと、パラメータとして設定されている基準値Acc0との大小関係を比較する。その結果、最大加速度AccMAXが、基準値Acc0よりも大きい場合には、加工部30の動作において機械共振による振動が発生する可能性があるので、第1の速度指令V1にフィルタを適用する割合を定めるため、その判定結果を演算定数変更処理部41に出力する(S20)。
変形例1の変更処理部19bのその他の動作は、第2実施形態と同様である。
この変形例2は、図8(c)に示すように、変更処理部19aの動作が、第2実施形態とは異なっている。具体的には、演算定数変更処理部41の処理が異なっている。
次に、本発明の好ましい第3実施形態のサーボモータの制御装置10を、図10を参照して以下に説明する。
上述した第2実施形態との相違点は、本実施形態のサーボモータの制御装置10(以下、単に本装置10ともいう)の変更処理部19cが、加工部30の加工手段34の送りの種類によって、第3の演算定数kを変更する点にある。
この送りの種類判定処理部43が行う判定は、上述したように、送りの種類が、加工を伴うのか、または加工を伴わないのかという観点からなされる。
まず、本装置10では、位置指令Pによる加工手段34の動作は、加工を伴う切削送りと、加工を伴わない早送りとに大別される。従って、位置指令作成処理部21が送りの種類判定処理部43に出力する送りの種類は、切削送りかまたは早送りである。
一方、演算定数変更処理部41は、送りの種類判定処理部43から入力された送りの種類が、早送りである場合には、第3の演算定数kの値にk2を設定して、この第3の演算定数kを配分処理部13に出力する(S32)。
従って、第3の演算定数kの値は、k1>k2の関係にあることが好ましい。
この変形例は、図11(b)に示すように、変更処理部19aの動作が、第3実施形態とは異なっている。具体的には、演算定数変更処理部41の処理が異なっている。
例えば、本発明のサーボモータの制御装置は、上述した第2実施形態において、演算定数変更処理部43は、第3の演算定数kの変更を処理していたが、この演算定数変更処理部43は、フィルタ処理部14のフィルタ定数gの変更を処理していても良い。このように、フィルタ定数gが、位置指令Pによる加減速時の最大加速度AccMAXまたは加減速で適用される加減速の最小時定数Tminに応じて、上記変更処理部により変更されることも好ましい。
11 位置制御部
11a 第1の位置制御部
11b 第2の位置制御部
12 速度制御部
13 配分処理部
14 フィルタ処理部
15 加算処理部(加算手段)
16 微分制御部
17a 第1の減算処理部
17b 第2の減算処理部
18a 第1の比例制御部
18b 第2の比例制御部
18c 第3の比例制御部
19a,19b、19c 変更処理部
20 上位制御部
21 位置指令作成処理部
30 加工部
31 位置検出部
32 速度検出部
33 サーボモータ
34 加工手段
Claims (9)
- サーボモータの位置を制御する位置制御部と、サーボモータの速度を制御する速度制御部と、を有するサーボモータの制御装置において、
前記位置制御部が出力する速度指令を、振動を抑制するフィルタが適用されるフィルタ適用部分およびフィルタ非適用部分に分ける配分処理部と、
前記フィルタ適用部分が入力されて、該フィルタ適用部分に前記フィルタを適用して出力するフィルタ処理部と、
前記フィルタ処理部により前記フィルタが適用された前記フィルタ適用部分および前記フィルタ非適用部分を加算して前記速度制御部に出力する加算処理手段と、
を有し、
前記フィルタ非適用部分は、前記速度指令に第3の演算定数kが乗じられたものであり、前記フィルタ適用部分は、前記速度指令に(1−k)が乗じられたものであることを特徴とするサーボモータの制御装置。 - さらに、前記サーボモータの位置を検出して位置検出値を出力する位置検出部を有し、
前記配分処理部は、第1の配分処理部と第2の配分処理とから構成されており、
上位制御部から出力された位置指令を受けて速度指令を出力する位置制御部は、前記位置指令の微分値に応じて求められる第1の速度指令を前記第1の配分処理部へ出力し、且つ、前記位置指令および前記位置検出値から得られた位置偏差に応じて求められる第2の速度指令を前記第2の配分処理部へ出力し、
前記第1の配分処理部は、前記第1の速度指令を、振動を抑制するフィルタが適用されるフィルタ適用部分およびフィルタ非適用部分に分け、
前記第2の配分処理部は、前記第2の速度指令を、振動を抑制するフィルタが適用されるフィルタ適用部分およびフィルタ非適用部分に分け、
前記加算処理手段は、前記フィルタ処理部により前記フィルタが適用された前記第1の速度指令のフィルタ適用部分と該第1の速度指令のフィルタ非適用部分と共に、前記フィルタ処理部により前記フィルタが適用された前記第2の速度指令のフィルタ適用部分と該第2の速度指令のフィルタ非適用部分とを加算して前記速度制御部に出力することを特徴とする請求項1に記載のサーボモータの制御装置。 - 前記第1の速度指令は、前記位置指令の前記微分値に第1の演算定数が乗じられたものであり、前記第2の速度指令は、前記位置偏差に第2の演算定数が乗じられたものであることを特徴とする請求項2に記載のサーボモータの制御装置。
- 前記フィルタ処理部は、前記フィルタのフィルタ定数の変更により、周波数帯域を変えることなく、入出力ゲインの変更が可能であることを特徴とする請求項1から3の何れか一項に記載のサーボモータの制御装置。
- 前記フィルタが、バンドストップフィルタであることを特徴とする請求項4に記載のサーボモータの制御装置。
- 前記第3の演算定数または前記フィルタ定数を変更する変更処理部を有することを特徴とする請求項4または5に記載のサーボモータの制御装置。
- 前記第3の演算定数または前記フィルタ定数が、前記位置指令による加減速時の最大加速度または加減速で適用される加減速時定数に応じて、前記変更処理部により変更されることを特徴とする請求項6に記載のサーボモータの制御装置。
- サーボモータにより駆動される加工部を有しており、前記位置指令が、前記加工部による加工を指示している場合と、加工を伴わない該加工部の移動を指示している場合とで、前記第3の演算定数が、前記変更処理部により切り替えられることを特徴とする請求項6に記載のサーボモータの制御装置。
- サーボモータにより駆動される加工部を有しており、前記位置指令が、前記加工部による加工を指示している場合と、加工を伴わない該加工部の移動を指示している場合とで、前記フィルタ定数が、前記変更処理部により切り替えられることを特徴とする請求項6に記載のサーボモータの制御装置。
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