JP4174971B2 - 画像処理装置および画像処理方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像の論理演算による重ね合わせにより半透明描画処理を行う画像処理装置および画像処理方法に関し、さらに詳しくは、半透明描画処理を行う場合のスクリーンとの干渉によるモアレ等の画質劣化を抑制できる画像処理装置および画像処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
WindowsGDI(Graphics Device Interface)では、オブジェクトの塗りつぶし処理を行う場合、色やあらかじめ用意されているパターン以外に、任意のビットマップパターンを指定することが可能である。また、ROP(Raster Operation)処理で前景画像、背景画像の画素を論理演算することによって様々な塗りつぶしや画像の重ね合わせ処理が可能になっている。
【0003】
ここで、任意のビットマップパターンにより塗りつぶしを行う画像を、600dpiや1200dpiなど高解像度のプリンタに印刷出力する場合、ビットマップパターンの模様が小さくなりすぎ、ディスプレイ上の画像とは異なる結果になってしまう。そこで、一般に印刷出力時にはビットマップパターンを拡大することによって、ディスプレイの表示と印刷結果とを一致させる手法がとられている。
【0004】
また、ビットマップパターンは塗りつぶしの描画命令だけでなく、半透明描画を行うROP処理にも使われている。半透明ROP処理命令は、前景画像、パターン画像、背景画像の対応する各画素をそれぞれ論理演算し、得られた結果によって半透明の効果を出す命令である。
【0005】
例えば、マイクロソフト社のOfficeなどのアプリケーションでは半透明描画処理のROPコードは前景画像、パターン画像、背景画像、それぞれNOTXORPEN、MERGEPEN、NOTXORPENで与えられる。また、パターン画像としては一般に市松模様が使われる。
【0006】
塗りつぶし描画命令の場合も、半透明描画命令の場合も、同じパターン画像(ビットマップパターン)が使われるため、塗りつぶし用のパターン画像と同様に、半透明描画用のパターン画像も拡大されることになる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
例えば、半透明描画処理命令のパターン画像(ビットマップパターン)としては、図6(a)に示すような市松模様が使われるが、印刷出力時には図6(b)に示すように拡大されることになる。しかし、このような拡大は、スクリーンとの干渉によるモアレなど、画質劣化を発生させる原因となってしまう。
【0008】
例えば、特開平8−263674号公報では、複雑なROP処理を、同様の結果が得られるより単純なROP処理へ置き換える処理を行っている。また、特開2000−132671号公報では、論理演算処理を行わなくても処理可能と判断した場合は、ROP処理を必要としない描画オブジェクトヘの変換を行っている。
【0009】
しかしながら、ROP処理の置き換えや、他の描画オブジェクトヘの変換によっても半透明描画処理のパターン画像が拡大されたままでは画質劣化を回避することはできない。
【0010】
上記のように、高解像度プリンタで印刷するために拡大されたパターン画像を半透明描画処理で使用すると、スクリーンとの干渉によるモアレなどの画質劣化が起こるという問題がある。
【0011】
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、画像の半透明描画処理を行う場合の画質劣化を抑制できる画像処理装置および画像処理方法を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記の目的を達成するために成された画像処理装置に関するものである。すなわち、本発明は、所定のパターン画像を用いた論理演算を含む命令によって描画を行う画像処理装置において、論理演算を含む描画命令の中に半透明論理演算処理の命令があるか否かを判別する半透明論理演算処理判別部と、半透明論理演算処理判別部で描画命令の中に半透明論理演算処理の命令があると判別された場合、その半透明論理演算処理で用いるパターン画像を印刷出力時のスクリーンとの干渉を抑制できる別のパターン画像に変換する画像変換部と、画像変換部で変換されたパターン画像を用いて論理演算を行う論理演算処理部とを備えている。
【0013】
また、本発明は、所定のパターン画像を用いた論理演算を含む命令によって描画を行う画像処理方法において、論理演算を含む描画命令の中に半透明論理演算処理の命令があるか否かを判別する工程と、描画命令の中に半透明論理演算処理の命令があると判別した場合、その半透明論理演算処理で用いるパターン画像を印刷出力時のスクリーンとの干渉を抑制できる別のパターン画像に変換する工程と、その変換された別のパターン画像を用いて半透明論理演算処理を行う工程とを備えている。
【0014】
このような本発明では、描画命令の中に半透明論理演算処理の命令がある場合を判別し、その半透明論理演算処理で用いるパターン画像を別のパターン画像に変換して論理演算を行うことから、半透明論理演算処理で用いるパターン画像として印刷出力時のスクリーンとの干渉を抑制できるものを用いることができ、モアレ等の発生を回避することができるようになる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて説明する。図1は本実施形態の画像処理装置における動作原理を説明するブロック図である。すなわち、図1に示すように、本実施形態に係る画像処理装置は、入力部1と、半透明論理演算処理判別部3と、画像変換部4と、論理演算処理部5と、出力部8とから構成されている。
【0016】
入力部1は、アプリケーションからの入力により、画像、パターン、ROPコードなどの描画命令を半透明論理演算処理判別部2に送る。半透明論理演算処理判別部2は、入力部1から送られてきた描画命令を解釈し、半透明の効果を出す描画命令が含まれているか否かを判別し、含まれている場合は画像変換部3に画像を転送する。
【0017】
画像変換部3は、半透明論理演算処理で用いるパターン画像を別のパターン画像に変換する処理を行う。例えば、半透明論理演算処理を行うにあたり拡大されたパターン画像を元のサイズに戻す処理や、あらかじめ用意しておいた別のパターン画像へ置き換え等を行う。論理演算処理部4は、画像変換部から送られた画像とROPコードから論理演算処理を行い、出力部5に転送する。
【0018】
出力部5は、論理演算処理部4で生成された出力画像をプリンタやディスプレイ装置などの出力デバイスに転送する。これによって、論理演算処理後の画像を印刷出力もしくは表示出力できるようになる。
【0019】
次に、本実施形態の画像処理装置における全体の処理の流れ(画像処理方法)を図2に示すフローチャートに沿って説明する。なお、以下の説明で図2に示されない符号は図1を参照するものとする。
【0020】
先ず、ステップS1において、入力部1から送られる論理演算を含む描画命令を解釈する。次に、ステップS2において、入力部1から送られた描画命令が半透明論理演算処理か否かを判別し、半透明論理演算処理の場合はステップS3へ、それ以外はステップS6に移行する。
【0021】
半透明論理演算処理の場合には、ステップS3において、半透明論理演算で用いるパターン画像の置き換えを行うか否かを判断し、置き換える場合はステップS5へ、置き換えない場合はステップS4へ移行する。
【0022】
パターン画像を置き換えない場合、ステップS4では、半透明論理演算処理を行うために拡大されたパターン画像(ビットマップパターン)を画像変換部3によって元のサイズに戻す処理を行う。
【0023】
一方、パターン画像を置き換える場合、ステップS5において、半透明論理演算処理で用いるパターン画像をあらかじめ用意しておいた別のパターン画像に置き換える。
【0024】
その後、ステップS6において、元のサイズに変換したパターン画像もしくは置き換えたパターン画像を用いて論理演算処理を行う。そして、ステップS7において、論理演算処理後の画像データを出力部5へ転送する。
【0025】
このように、半透明論理演算処理を行う場合、半透明処理で用いるパターン画像が元のサイズに戻される、もしくは別のパターン画像に置き換えられることで、このパターン画像を用いた論理演算により得られる半透明処理後の画像では、印刷出力時のスクリーンとの干渉を抑制できることになり、モアレ等の画質劣化を防止できるようになる。
【0026】
次に、この画像処理装置の主要部の詳細について説明する。初めに、半透明論理演算処理判定部2について詳細に説明する。半透明論理演算処理判定部2は、入力部1から送られる画像、パターン、ROPコードなどの描画命令を解釈する。
【0027】
例えば、マイクロソフト社のOfficeなどのアプリケーションでは、半透明論理演算処理命令は前景画像、パターン画像、背景画像、それぞれのROPコードはNOTXORPEN、MERGEPEN、NOTXORPENで与えられるため、これに当てはまるか否かを判定することにより、描画命令が半透明論理演算処理であるか否かを判別することができる。
【0028】
入力部1から送られた描画命令が半透明論理演算処理であると判別した場合は、半透明論理演算処理判定フラグを1にして、画像変換部3に転送する。また、半透明論理演算処理以外と判定した場合は、半透明論理演算処理判定フラグを0にして画像変換部3に転送する。
【0029】
次に、画像変換部3について詳細に説明する。図3は、画像変換部を説明する構成図である。画像変換部3は、判定フラグ読み込み部31と、パターン置き換え判定部32と、パターン格納部33と、パターン置き換え部34と、パターンサイズ変換部35とから構成されている。
【0030】
ここで、半透明処理で用いるパターン画像が市松模様の場合、スクリーンの角度が45度以外では必ずモアレが発生してしまうため、スクリーンの角度によってパターン画像を置き換える場合は、予め置き換えるパターン画像をパターン格納部33に格納しておく。
【0031】
判定フラグ読み込み部31は、半透明論理演算処理判定部2から送られる判定フラグを読み込み、フラグが1の場合は描画命令が半透明論理演算処理であると判断する。
【0032】
パターン置き換え判定部32は、パターン格納部33にパターン画像のデータが格納されているか調べ、データが格納されている場合は、パターン画像のデータを読み込む。
【0033】
パターン格納部33は、パターン画像を置き換える必要がある場合に、予め置き換えるパターンを格納しておく。
【0034】
パターン置き換え部34は、描画命令に含まれるパターン画像とパターン格納部33に格納されているパターン画像とを置き換える処理を行う。
【0035】
パターンサイズ変換部35は、描画命令中のパターン画像を拡大する前のサイズに戻す処理を行う。
【0036】
次に、画像変換部の処理の流れを図4のフローチャートに沿って説明する。なお、以下の説明で図4に示されない符号は図3を参照するものとする。
【0037】
先ず、ステップS31において、判定フラグ読み込み部31で半透明論理演算処理判定部2から送られる判定フラグを読み込み、半透明の描画命令か否かを判定する。
【0038】
次に、ステップS32において、フラグが1の場合は半透明の描画命令であるため、パターン置き換え判定部32に描画命令を転送し、ステップS33へ移行する。一方、フラグが1以外の場合は半透明の描画命令ではないため、ステップS36へ移行する。
【0039】
ステップS33においては、パターン格納部33にパターン画像が格納されているか否かを調べ、格納されている場合はパターン置き換えが必要なため、読み込んだパターン画像と描画命令とをパターン置き換え部34に転送し、ステップS35に移る。また、データが格納されていない場合は、描画命令をパターンサイズ変換部35に転送し、ステップS34に移る。
【0040】
ステップS34では、拡大されたパターン画像を元のサイズに変換し、ステップS36に移る。
【0041】
ステップS35では、描画命令に含まれるパターン画像とパターン格納部33に格納されているパターン画像とを置き換え、ステップS36に移る。
【0042】
ステップS36においては、送られてきた描画命令を論理演算処理部4に転送する。これらの処理を、すべての論理演算を含む描画命令に対して繰り返し実行する。
【0043】
次に、論理演算処理部4について詳細に説明する。論理演算処理部4は、描画要素を上書きするだけでなく、背景との論理演算をしながら描画を行う。4種類の論理演算(AND,NOT,OR,XOR)を2つの画像の画素値に対して行うことによって、新しい画素値が求まる。
【0044】
ここでは、半透明論理演算処理の例を図5を用いて説明する。例えば、前景画像、パターン画像、背景画像がそれぞれ図5(a)のように与えられるとする。前景画像、パターン画像、背景画像、それぞれのROPコードがNOTXORPEN、MERGEPEN、NOTXORPENの場合、半透明描画が行われる。
【0045】
前景画像と背景画像とが黒の場合には、論理演算処理結果も黒、前景画像と背景画像とが白の場合は論理演算処理結果も白となる。また、前景画像の色と背景画像の色とが異なる場合、パターンのドットがある部分は前景画像の色が現れ、パターンのドットがない部分は背景画像の色が現れる。そのため、前景画像の色と背景画像の色とが異なる場合は半透明の効果が得られる。
【0046】
また、図5(b)に示すように同じ前景画像と背景画像の場合でも、使用するパターンによって半透明処理の結果が異なる。
【0047】
このように、前景画像、パターン画像、背景画像の論理演算を行うことによって、半透明描画処理などの論理演算処理を行うことができる。本実施形態では、このような半透明描画処理で用いるパターン画像として、拡大されたパターン画像を元のサイズに戻したり、別のパターン画像を用いることで、印刷出力時のスクリーンとの干渉を抑制して、モアレ等の発生しない良好な半透明画像を得ることができるようになる。
【0048】
なお、上記説明した実施形態では、画像変換部3によりパターン画像を別のパターン画像に置き換えたり、パターン画像を元のサイズに戻すようにする例を示したが、これ以外にも、使用するスクリーンや画像の種類によってその都度パターン画像を変更(生成)したり、予め用意されたパターン画像を組み合わせて別のパターン画像を生成するようにしてもよい。
【0049】
【発明の効果】
以上説明したように本発明では、半透明の論理演算処理命令が送られた場合、ディスプレイ表示と印刷結果とが一致するように拡大したパターン画像を元に戻すことによって、スクリーンとの干渉によるモアレなどの画質劣化が少ない半透明描画処理を行う実現することが可能となる。
【0050】
さらに、半透明の効果を出すためのパターンを、元のサイズに戻した市松模様だけでなくスクリーンとの干渉が起こりにくいパターンに置き換えることにより、画質劣化がより少ない画像処理を実現させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の基本構成を示すブロック図である。
【図2】 全体の処理の流れを示すフローチャートである。
【図3】 画像変換部の構成を示すブロック図である。
【図4】 画像変換部の処理の流れを示すフローチャートである。
【図5】 論理演算処理を説明する図である。
【図6】 パターンの拡大を説明する図である。
【符号の説明】
1…入力部、2…半透明論理演算処理判定部、3…画像変換部、4…論理演算処理部、5…出力部、31…判定フラグ読み込み部、32…パターン置き換え判定部、33…パターン格納部、34…パターン置き換え部、35…パターンサイズ変換部
Claims (5)
- 所定のパターン画像を用いた論理演算を含む命令によって描画を行う画像処理装置において、
前記論理演算を含む描画命令の中に半透明論理演算処理の命令があるか否かを判別する半透明論理演算処理判別部と、
前記半透明論理演算処理判別部で描画命令の中に半透明論理演算処理の命令があると判別された場合、その半透明論理演算処理で用いるパターン画像を印刷出力時のスクリーンとの干渉を抑制できる別のパターン画像に変換する画像変換部と、
前記画像変換部で変換された別のパターン画像を用いて論理演算を行う論理演算処理部と
を備えることを特徴とする画像処理装置。 - 印刷出力の解像度に合わせて画像を拡大処理する際、前記画像変換部は、前記別のパターン画像として前記拡大処理に合わせて拡大したパターン画像を拡大前のサイズに戻したものを用いる
ことを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。 - 前記画像変換部は、印刷出力時に使用するスクリーンに応じて前記別のパターン画像を生成する
ことを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。 - 前記画像変換部は、予め用意されている複数のパターン画像を組み合わせて前記別のパターン画像を生成する
ことを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。 - 所定のパターン画像を用いた論理演算を含む命令によって描画を行う画像処理方法において、
前記論理演算を含む描画命令の中に半透明論理演算処理の命合があるか否かを判別する工程と、
前記描画命令の中に半透明論理演算処理の命令があると判別した場合、その半透明論理演算処理で用いるパターン画像を印刷出力時のスクリーンとの干渉を抑制できる別のパターン画像に変換する工程と、
変換された前記別のパターン画像を用いて半透明論理演算処理を行う工程と
を備えることを特徴とする画像処理方法。
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