JP4175147B2 - 自動改札システム、および自動改札機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、駅の改札口、施設の出入口等に設置し、利用者の入退場(通路の通行)を制限する自動改札システム、およびこの自動改札システムに用いられる自動改札機に関し、特に無線通信により非接触媒体から取得した情報に基いて利用者の入退場を制限する非接触式の自動改札システム、およびこの自動改札システムに用いられる自動改札機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、駅の改札口や施設の出入口等に自動改札機が設置されている。多くの場合、2台の自動改札機を通路を挟んで対向して配置し、この通路における利用者の通行方向が双方向である自動改札システムとして利用されている。この自動改札システムでは、一方の自動改札機が通路における利用者の一方の方向への通行を制限し、他方の自動改札機が通路における利用者の他方の方向への通行を制限する。
【0003】
周知のように、自動改札機は、通路を通行する利用者が所持しているキップ、入場券等の媒体が記憶している乗車券情報、入場券情報(以下、通行可否判定情報と言う。)を取得し、ここで取得した通行可否判定情報を用いて、この利用者に対する通路の通行可否を判定する。自動改札機は、この判定結果に基いて通路における利用者の通行を制限する。具体的には、通行を許可しない利用者であれば通路の扉を閉し、反対に通行を許可する利用者であれば通路の扉を開する。
【0004】
また、無線通信機能を有する媒体(所謂、非接触媒体)が記憶している通行可否判定情報を、この媒体との無線通信により取得し、通路における利用者の通行を制限する非接触式の自動改札機がある。非接触式の自動改札機は、例えば特許文献1、2に示されている。
【0005】
特許文献1には、非接触媒体がアンテナ部の無線通信エリア内に位置している時間を長くし、非接触媒体と自動改札機との間における無線通信によるデータの授受が確実に行えるようにするために、アンテナ部の出口側にアンテナ部の上面位置よりも高い突出壁を設ける構成が記載されている。
【0006】
特許文献2には、2台の自動改札機を通路を挟んで対向して配置し、通路における利用者の通行方向を双方向にした自動改札システムにおいて、通路を挟んで対向して配置されている2つの自動改札機の同時処理を防止するために、一方の自動改札機が非接触媒体との無線通信を行っているときに、他方の自動改札機における非接触媒体との無線通信を無効にする構成が記載されている。
【0007】
【特許文献1】
特開2001−307158号公報
【特許文献2】
特開平6−68325号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、2台の自動改札機を通路を挟んで対向して配置した自動改札システムにおいては、以下に示す問題があった。
【0009】
通路の両側において、略同時に利用者が通路に進入した場合、無線通信が先に開始された非接触媒体を所持している利用者に通路を通行する権利が与えられる。以下、通路を通行する権利が与えられた利用者を、通行権を有する利用者と言う。他方の利用者は、通路を通行する権利が与えられないので、一旦進入した通路を戻って外に出なければならない。
【0010】
なお、通行権を有する利用者とは、通路を無条件に通行できるという意味ではない。自動改札機は、通行権を有する利用者が所持している非接触媒体から通行可否判定情報を無線通信により取得し、この通行可否判定情報を用いてこの通行権を有する利用者について通路の通行可否を判定し、判定結果に基いて通路の扉を開閉する。
【0011】
しかし、通路の両側において、略同時に通路に進入した2人の利用者においては、通行権を有する利用者が自分であるのか、相手であるのか分かりずらく、不便であった。また、このような場合、2人が互いに通路を譲り合ったり、逆に通路を取り合うことがあり、自動改札システムの処理効率を低下させるという問題があった。
【0012】
この発明の目的は、通路の両側において、2人の利用者が略同時に通路に進入したときであっても、通行権を有する利用者が自分であるか、相手であるかを利用者に分かりやすくすることで、利用者の利便性を向上させ、且つシステムの処理効率の低下を防止した自動改札システム、およびこの自動改札システムに用いられる自動改札機を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
この発明の自動改札システムは、上記課題を解決するために以下の構成を備えている。
【0014】
(1)通路における一方の方向への通行可否を判定する自動改札機と、該通路における他方の方向への通行可否を判定する自動改札機と、が該通路を挟んで対向して配置され、
各自動改札機に、本体表面に設けられたアンテナ部の無線通信エリア内に位置する非接触媒体から通路の通行可否判定に用いる通行可否判定情報を無線通信により取得する無線通信手段、および該無線通信手段により取得した通行可否判定情報を用いて、該通路の通行可否を判定する通行可否判定手段、を備えた自動改札システムにおいて、
各自動改札機には、上記アンテナ部の近傍に、突出自在に取り付けられた突出部材を突出状態と非突出状態との間で駆動する駆動手段が備えられ、
上記突出部材は、突出状態であるとき、その先端部が上記アンテナ部の表面よりも突出し、
上記駆動手段は、他方の自動改札機が上記無線通信手段により非接触媒体との無線通信を開始したとき上記突出部材を突出状態に移行させ、この非接触媒体にかかる処理を完了したときに上記突出部材を非突出状態に移行させる。
【0015】
この構成では、通路における一方の方向への通行可否を判定する自動改札機と、該通路における他方の方向への通行可否を判定する自動改札機と、を該通路を挟んで対向して配置することで、この通路における利用者の通行方向を双方向にしている。
【0016】
通路の両側に配置された各自動改札機には、非接触媒体との無線通信のためのアンテナ部近傍に、突出部材が取り付けられている。この突出部材は、本体に対して突出自在に取り付けられている。駆動手段が、この突出部材を突出状態と、非突出状態との間で駆動する。突出状態であるとき、突出部材の先端部はアンテナ部の表面よりも突出している。
【0017】
また、アンテナ部は、自動改札機の上面に配置してもよいし、通路側の側面に配置してもよい。また、突出部材は、板状であってもよいし、棒状であってもよいし、その他の形状であってもよい。さらに、この突出部材は、アンテナ部の近傍であれば、このアンテナ部より通行方向手前側に配置してもよいし、このアンテナ部より通行方向奥側に配置してもよいし、さらには、通行方向手前側、および通行方向奥側の両側に配置してもよいし、アンテナ部の周囲を囲むように配置してもよい。
【0018】
一方の自動改札機の駆動手段は、他方の自動改札機が無線通信手段により非接触媒体との無線通信を開始すると、突出部材を突出状態に移行する。このとき、一方の自動改札機(突出部材が突出状態である自動改札機)における、無線通信手段による非接触媒体との無線通信を無効にすることで、他方の自動改札機との同時処理を防止できる。
【0019】
一方の自動改札機の駆動手段は、他方の自動改札機が無線通信手段により無線通信を行った非接触媒体にかかる処理を完了すると、突出部材を非突出状態に移行する。このとき、一方の自動改札機が無効にしていた無線通信手段による非接触媒体との無線通信を有効にする。
【0020】
このように、通路の両側に配置された自動改札機は、対向して配置されている自動改札機(他機)が通路における利用者の通行可否の判定にかかる処理を実行しているとき、アンテナ部近傍に配置した突出部材を突出状態とする。その後、他機が通路における利用者の通行可否の判定にかかる処理を完了すると、突出状態である突出部材を非突出状態にする。したがって、突出部材が突出状態であるか、非突出状態であるかにより、自動改札機が使用できるかどうか判断できる。
【0021】
多くの利用者は非接触媒体をアンテナ部に近づけるときにアンテナ部を目視するので、このときアンテナ部近傍に取り付けられた突出部材が突出状態であれば、自動改札機が使用できないことを認識する。また、非接触媒体をアンテナ部に近づけるときにアンテナ部を目視しない利用者であっても、突出部材が突出状態であるとき、この突出部材の先端部がアンテナ部の表面より突出する構成としているので、アンテナ部に近づけた非接触媒体がこの突出部材に当たり、自動改札機が使用できないことを認識する。
【0022】
このように、自動改札機が使用できないとき、アンテナ部近傍に配置した突出部材を突出状態にする構成としたので、自動改札機を使用して通路を通行することができるかどうかを、利用者に簡単に分からせることができ、利用者の利便性の向上が図れる。
【0023】
また、通路の両側において、略同時に2人の利用者が通路に進入した場合であっても、通路を通行する権利が与えられなかった利用者側の自動改札機において突出部材が突出状態に移行するので、通路を通行する権利が与えられなかった利用者はすぐに自動改札機を使用できないことを認識し、一旦進入した通路を戻って外に出る(相手に通路を譲る。)。反対に、通路を通行する権利が与えられた利用者は、突出部材が突出状態に移行しないので、通路を通行する権利が与えられ自動改札機が使用できることをすぐに認識し、相手に通路を譲ることなく、そのまま通路を通行する。したがって、通路の両側において、略同時に2人の利用者が通路に進入しても、2人が互いに通路を譲り合ったり、逆に通路を取り合うことがなく、自動改札システムの処理効率の低下が防止できる。
【0024】
(2)通路における一方の方向への通行可否を判定する自動改札機と、該通路における他方の方向への通行可否を判定する自動改札機と、が該通路を挟んで対向して配置され、
各自動改札機に、本体表面に設けられたアンテナ部の無線通信エリア内に位置する非接触媒体から通路の通行可否判定に用いる通行可否判定情報を無線通信により取得する無線通信手段、および該無線通信手段により取得した通行可否判定情報を用いて、該通路の通行可否を判定する通行可否判定手段、を備えた自動改札システムにおいて、
各自動改札機は、上記アンテナ部が突出自在に取り付けられているとともに、該アンテナ部の近傍に該アンテナ部が非突出状態であるときに、このアンテナ部の表面よりも先端部が突出する突出部材が配置されており、
上記アンテナ部を突出状態と非突出状態との間で駆動する駆動手段を備え、
上記駆動手段は、他方の自動改札機が上記無線通信手段により非接触媒体との無線通信を開始したとき上記アンテナ部を非突出状態に移行させ、この非接触媒体にかかる処理を完了したときに上記アンテナ部を突出状態に移行させる。
【0025】
この構成は、上記(1)とは逆に、アンテナ部を突出自在に取り付け、アンテナ部近傍に設けた突出部材を固定した構成であり、アンテナ部を突出状態と非突出状態との間で駆動することにより、上記(1)と同様の効果を奏する。
【0026】
なお、この構成では、アンテナ部が突出状態であるとき、利用者は通路を利用できると判断し、アンテナ部が非突出状態であるとき、利用者は通路を利用できないと判断する。
【0027】
(3)本体表面に設けられたアンテナ部の無線通信エリア内に位置する非接触媒体から通路の通行可否判定に用いる通行可否判定情報を無線通信により取得する無線通信手段、および該無線通信手段により取得した通行可否判定情報を用いて、該通路の通行可否を判定する通行可否判定手段、を備えた自動改札機において、
上記アンテナ部の近傍に、突出自在に取り付けられた突出部材を突出状態と非突出状態との間で駆動する駆動手段が備えられ、
上記突出部材は、突出状態であるとき、その先端部が上記アンテナ部の表面よりも突出し、
上記駆動手段は、上記通路を挟んで対向して配置され、該通路における他方の方向への通行可否を判定する別の自動改札機が上記無線通信手段により非接触媒体との無線通信を開始したとき上記突出部材を突出状態に移行させ、この非接触媒体にかかる処理を完了したときに上記突出部材を非突出状態に移行させる。
【0028】
この構成の自動改札機は、上記(1)に示した自動改札システムに用いられる自動改札機である。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施形態である自動改札システムについて説明する。
【0030】
図1は、この発明の実施形態である自動改札システムの外観図である。この実施形態の自動改札システムは、通路における一方の方向(図中に示すA方向)への通行を制限する自動改札機1aと、該通路における他方の方向(図中に示すB方向)への通行を制限する自動改札機1bと、を該通路を挟んで対向して配置した構成である。自動改札機1a、1bは同じ構成である。
【0031】
図1において、11は非接触媒体との無線通信用のアンテナであり、通路入口側の本体上面に設けられている。自動改札機1bについては、アンテナ11が図示されていないが、図中左側の本体上面に設けられている。12、13は、通路の通行を制限する扉である。自動改札機1は、これらの扉12,13を別々に開閉する。アンテナ11側の扉12は、対向する自動改札機1bからの指示にしたがって開閉される。アンテナ11と反対側の扉13は、利用者に対して自機で判定した通行可否の判定結果に基いて開閉される。図1において、自動改札機1bの扉12は図中左側であり、自動改札機1bの扉13は図中右側である。14は、通路を通行する利用者に対するメッセージ等を表示する表示器である。表示器14は、通路出口側の本体上面に設けられている。自動改札機1bについては、図中右側の本体上面に表示器14が設けられている。
【0032】
20は、アンテナ11の近傍に取り付けられた突出部材である。この突出部材20は、図1中に矢示する方向に突出自在に取り付けられている。図1は、突出部材20を突出させた突出状態を示している。突出部材20が突出状態であるとき、突出部材20の先端部は図2(A)に示すようにアンテナ11の表面よりも上方に位置している。また、アンテナ11の通信エリアは、突出状態である突出部材20の先端部よりも低い位置である。また、突出部材20が非突出状態であるとき、突出部材20の先端部は図2(B)に示すようにアンテナ11の表面と略同じ高さである。この実施形態では、突出部材20は図示するように、アンテナ11よりも通行方向奥側に取り付けられている。
【0033】
図3は、この発明の実施形態である自動改札機の構成を示すブロック図である。自動改札機1(1a、1b)は、本体の動作を制御する制御部2と、非接触媒体10との無線通信を行う無線通信部3と、通路における利用者の通行を検出するセンサ部4と、扉12、13を開閉して通路の通行を制限する扉駆動部5と、表示器14における表示を制御する表示部6と、突出部材20を突出状態と非突出状態との間で駆動する突出部材駆動部7と、通路を挟んで対向して配置された自動改札機との間で制御信号を入出力する入出力部8と、を備えている。入出力部8において入出力される制御信号は、扉12の開閉を指示する開閉信号、通路における利用者の通行処理を行っているかどうかを示す通行処理信号等である。上記開閉信号、通行処理信号は、対向配置されている自動改札機1への出力と、対向配置されている自動改札機1からの入力と、がある。
【0034】
無線通信部3の通信エリアは、アンテナ11の上方数cm(1〜2cm)の範囲である。非接触媒体10は、通信エリアに位置しているときに、アンテナ11から送出されている電力搬送波により駆動電力を得て、動作する(自動改札機1と無線通信を行う。)。この構成の非接触媒体10については周知であるので、ここでは説明を省略する。非接触媒体10には、通路の通行可否の判定に用いる通行可否判定情報が記憶されている。
【0035】
この発明で言う通行可否判定手段は、制御部2に設けられている。また、突出部材駆動部7がこの発明で言う駆動手段に相当する。
【0036】
次に、この発明の実施形態である自動改札システムの動作について説明する。図4は、自動改札機の動作を示すフローチャートである。
【0037】
通路の挟んで対向して配置した各自動改札機1(1a、1b)が、図4に示す処理を実行する。自動改札機1は、利用者がいないとき、扉12、13を開している。また、突出部材20は、非突出状態である。自動改札機1は、所定時間間隔でアンテナ11から非接触媒体10に対して受付コマンドを送信しながら、この受付コマンドに対する非接触媒体10からの応答があるか、または対向して配置されている自動改札機1から入力されている通行処理信号が通行処理中に変化したかどうかを監視している(s1〜s4)。
【0038】
自動改札機1は、通路における利用者の通行にかかる処理を実行していないとき、対向して配置されている自動改札機1にローレベルの通行処理信号を入力する。反対に、通路における利用者の通行にかかる処理を実行しているとき、対向して配置されている自動改札機1にハイレベルの通行処理信号を入力する。s4では、対向して配置されている自動改札機1から入力されている通行処理信号のローレベルからハイレベルへの変化を検出している。
【0039】
非接触媒体10は、通信エリア内に位置しているとき、s1でアンテナ11から送信された受付コマンドを受信すると、この受付コマンドに対するレスポンスを自動改札機1に返信する。言い換えれば、通路を通行する利用者が非接触媒体10をアンテナ11に近接させたときに、自動改札機1が非接触媒体10からの上記レスポンスを受信する。
【0040】
なお、非接触媒体10は、上述のようにアンテナ11から送出されている電力搬送波により駆動電力を得ている。
【0041】
自動改札機1は、s3で非接触媒体10からの上記レスポンスを受信したと判定すると、対向して配置されている自動改札機1に入力している通行処理信号をハイレベルに変化させる(s5)。すなわち、自動改札機1は、通路における利用者の通行にかかる処理を開始すると、対向して配置されている自動改札機1に入力している通行処理信号をハイレベルに変化させる。その後、アンテナ11に非接触媒体10を近接させた利用者について、通路の通行可否を含めた判定を行い、この判定結果に基いて通路における利用者の通行を制限する。この処理については後述する。
【0042】
自動改札機1は、s4で対向して配置されている自動改札機1から入力されている通行処理信号のローレベルからハイレベルに変化したことを検出すると、対向して配置されている自動改札機1において、通路における利用者の通行にかかる処理が開始されたと判断し、突出部材6を非突出状態から突出状態に移行する(s6)。その後、対向する自動改札機1から入力されている通行処理信号がハイレベルからローレベルに変化するのを待つ(s7)。自動改札機1は、通路における利用者の通行にかかる処理が完了したときに、対向する自動改札機1に入力している通行処理信号をハイレベルからローレベルに変化させる。すなわち、s7では対向する自動改札機1において、通路における利用者の通行にかかる処理が完了するのを待っている。また、自動改札機1は、このときアンテナ11から受付コマンドを送信するのを停止している(s1にかかる処理を実行しない。)。したがって、自動改札機1は、突出部材20が突出状態であるとき、言い換えれば対向する自動改札機1において通路における利用者の通行にかかる処理が行われている間、アンテナ11に非接触媒体10が近接されても、この非接触媒体10から自動改札機1に対してレスポンスが送信されることはない。このため、自動改札機1は、対向する自動改札機1において通路における利用者の通行にかかる処理が行われているとき、自機において通路における利用者の通行にかかる処理を行うことがない。したがって、対向している2台の自動改札機1における同時処理が防止できる。
【0043】
自動改札機1は、突出部材20が突出状態であるとき使用できない。利用者は、自動改札機1を使用して通路を通行する場合、非接触媒体10をアンテナ11に近接させなければならない(非接触媒体10をアンテナ11の通信エリア内に位置させなければならない。)。多くの利用者は、非接触媒体10をアンテナ11に近接させるときに、アンテナ11を目視する。このときアンテナ11近傍に取り付けられた突出部材20が突出状態であれば、自動改札機1が使用できないことを認識する。また、非接触媒体10をアンテナ11に近づけるときにアンテナ11を目視しない利用者であっても、突出部材20が突出状態であるとき、この突出部材20の先端部がアンテナ11の表面より突出しているので、アンテナ11に近づけた非接触媒体10がこの突出部材20に当たり、自動改札機1が使用できないことを認識する。
【0044】
ここで、自動改札機1におけるs8以降の処理について説明する。自動改札機1は、レスポンスを送信してきた非接触媒体10から通行可否判定情報、例えば乗車券情報や入場券情報、を該非接触媒体10との無線通信により取得する(s8)。この通行可否判定情報は、例えば乗車券情報であれば有効期間、有効区間等を示す情報である。
【0045】
自動改札機1は、s8で取得した通行可否判定情報を用いて、この非接触媒体10を所持している利用者について、通路の通行を許可するかどうかを判定する(s9)。自動改札機1は、s9で通路の通行を許可すると判定すると、扉13を開するとともに、対向して配置されている自動改札機1に対して扉12の開を指示する(s10、s11)。
【0046】
上述したように、自動改札機1は利用者がいないとき、扉12、13を開しているので、s9で通行可と判定したときに上記s10、s11の処理を実行しなくても殆どの場合問題ないが、何らかの理由で扉12,13が閉であったときの状況を考慮し、上記s10、s11の処理を実行している。
【0047】
自動改札機1は、通路における利用者の通行が完了するのを待つ(s12)。このとき、センサ部4が通路における利用者の位置を検知している。自動改札機1は、通路における利用者の通行が完了したのを検出すると、対向して配置されている自動改札機1に入力している通行処理信号をハイレベルからローレベルに変化させ(s13)、s1に戻る。
【0048】
また、自動改札機1は、上記s9で通行を許可しないと判定すると、扉13を閉するとともに、対向して配置されている自動改札機1に対して扉12の閉を指示する(s14、s15)。このとき、通路における利用者の通行にかかる処理を実行している自動改札機1においては扉12が開されており、他方の自動改札機1においては扉13が開されている。その後、自動改札機1は、利用者が通路を戻って通路外に出るのを待つ(s16)。s16の検出もセンサ部4において行われる。自動改札機1は、利用者が通路を戻って通路外に出ると、扉13を開するとともに、対向して配置されている自動改札機1に対して扉12の開を指示する(s17、s18)。そして、対向して配置されている自動改札機1に入力している通行処理信号をハイレベルからローレベルに変化させ(s13)、s1に戻る。
【0049】
なお、自動改札機1は、対向して配置されている自動改札機1から扉12について開閉の指示があると、この指示にしたがって扉12の開閉する。
【0050】
自動改札機1は、s7で対向して配置されている自動改札機1から入力されている通行処理信号がハイレベルからローレベルに変化したことを検出すると、突出部材20を突出状態から非突出状態に移行させ(s19)、s1に戻る。
【0051】
このように、この実施形態の自動改札システムでは、一方の自動改札機1において通路における利用者の通行にかかる処理が行われているとき、他方の自動改札機1は通路における利用者の通行にかかる処理を実行しないので(アンテナ11から受付コマンドを送信しない。)、対向して配置されている2つの自動改札機1が同時に利用者の通行にかかる処理を行うことがない。
【0052】
また、一方の自動改札機1において通路における利用者の通行にかかる処理が行われているとき、他方の自動改札機1においてはアンテナ11の近傍に取り付けられている突出部材20が突出状態にある。したがって、突出部材20が突出状態であるか、非突出状態であるかにより、自動改札機1が使用できるかどうか判断できる。
【0053】
多くの利用者は非接触媒体10をアンテナ11に近づけるときにアンテナ11を目視するので、このときアンテナ11近傍に取り付けられた突出部材20が突出状態であれば、自動改札機1が使用できないことを認識する。また、非接触媒体10をアンテナ11に近づけるときにアンテナ11を目視しない利用者であっても、突出部材20が突出状態であるとき、この突出部材20の先端部がアンテナ11の表面より突出しているので、アンテナ11に近づけた非接触媒体10がこの突出部材20に当たり、自動改札機1が使用できないことを認識する。
【0054】
このように、自動改札機1が使用できないとき、アンテナ11近傍に配置した突出部材20を突出状態にするので、自動改札機1を使用して通路を通行することができるかどうかを、利用者に簡単に分からせることができ、利用者の利便性の向上が図れる。
【0055】
また、通路の両側において、略同時に2人の利用者が通路に進入した場合であっても、通路を通行する権利が与えられなかった利用者側の自動改札機1において突出部材20が突出状態に移行するので、通路を通行する権利が与えられなかった利用者はすぐに自動改札機1を使用できないことを認識し、一旦進入した通路を戻って外に出る(相手に通路を譲る。)。反対に、通路を通行する権利が与えられた利用者は、突出部材20が突出状態に移行しないので、通路を通行する権利が与えられ自動改札機1が使用できることをすぐに認識し、相手に通路を譲ることなく、そのまま通路を通行する。したがって、通路の両側において、略同時に2人の利用者が通路に進入しても、2人が互いに通路を譲り合ったり、逆に通路を取り合うことがなく、自動改札システムの処理効率の低下が防止できる。また、上記実施形態では、突出部材20をアンテナ11より通行方向奥側に配置したが、図5(A)、(B)に示すように突出部材20をアンテナ11より通行方向手前側に配置してもよい。また、図6(A)、(B)、図7(A)、(B)に示すように、アンテナ11、および突出部材20を自動改札機1本体の通路側側面に取り付けてもよい。この場合、突出部材20は通路側(紙面に対して垂直方向)に突出自在に取り付ければよい。
【0056】
なお、図5〜図7における(A)図は、突出部材20が突出状態であるときの図であり、(B)図は、突出部材20が非突出状態であるときの図である。
【0057】
さらに、図8(A)、(B)に示すように、アンテナ11を突出自在に取り付けてもよい。ここでは、アンテナ11の通行方向奥側に板状の突起部材21(上記実施形態の突出部材20と同様の働きする。)を取り付けている。
【0058】
この場合、上記実施形態における突出部材20を突出状態にする処理を、アンテナ11を非突出状態にする処理に置き換え、突出部材20を非突出状態にする処理を、アンテナ11を突出状態にする処理に置き換えればよい。
【0059】
なお、図8(A)は、アンテナ11が非突出状態であるときの図であり、図8(B)はアンテナ11が突出状態であるときの図である。
【0060】
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば、通路を通行する利用者に通路を通行することができるかどうかを、簡単に分からせることができ、利用者の利便性の向上が図れとともに、システムの処理効率の低下も防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施形態である自動改札システムの外観図である。
【図2】この実施形態の自動改札機における突出部材について、突出状態と非突出状態と、を説明する図である。
【図3】この実施形態の自動改札機の構成を示すブロック図である。
【図4】自動改札機の動作を示すフローチャートである。
【図5】別の実施形態の自動改札機における突出部材について、突出状態と非突出状態と、を説明する図である。
【図6】別の実施形態の自動改札機における突出部材について、突出状態と非突出状態と、を説明する図である。
【図7】別の実施形態の自動改札機における突出部材について、突出状態と非突出状態と、を説明する図である。
【図8】別の実施形態の自動改札機における突出部材について、突出状態と非突出状態と、を説明する図である。
【符号の説明】
1(1a、1b)−自動改札機
2−制御部
3−無線通信部
4−センサ部
5−扉駆動部
6−表示部
7−突出部材駆動部
8−入出力部
11−アンテナ
12、13−扉
14−表示器
20−突出部材
Claims (7)
- 通路における一方の方向への通行可否を判定する自動改札機と、該通路における他方の方向への通行可否を判定する自動改札機と、が該通路を挟んで対向して配置され、
各自動改札機に、本体表面に設けられたアンテナ部の無線通信エリア内に位置する非接触媒体から通路の通行可否判定に用いる通行可否判定情報を無線通信により取得する無線通信手段、および該無線通信手段により取得した通行可否判定情報を用いて、該通路の通行可否を判定する通行可否判定手段、を備えた自動改札システムにおいて、
各自動改札機には、上記アンテナ部の近傍に、突出自在に取り付けられた突出部材を突出状態と非突出状態との間で駆動する駆動手段が備えられ、
上記突出部材は、突出状態であるとき、その先端部が上記アンテナ部の表面よりも突出し、
上記駆動手段は、他方の自動改札機が上記無線通信手段により非接触媒体との無線通信を開始したとき上記突出部材を突出状態に移行させ、この非接触媒体にかかる処理を完了したときに上記突出部材を非突出状態に移行させる自動改札システム。 - 上記突出部材は、上記アンテナ部より通行方向手前側に配置されている請求項1に記載の自動改札システム。
- 上記突出部材は、上記アンテナ部より通行方向奥側に配置されている請求項1に記載の自動改札システム。
- 上記アンテナ部は、本体上面に設けられている請求項1〜3のいずれかに記載の自動改札システム。
- 上記アンテナ部は、通路側の本体側面に設けられている請求項1〜3のいずれかに記載の自動改札システム。
- 通路における一方の方向への通行可否を判定する自動改札機と、該通路における他方の方向への通行可否を判定する自動改札機と、が該通路を挟んで対向して配置され、
各自動改札機に、本体表面に設けられたアンテナ部の無線通信エリア内に位置する非接触媒体から通路の通行可否判定に用いる通行可否判定情報を無線通信により取得する無線通信手段、および該無線通信手段により取得した通行可否判定情報を用いて、該通路の通行可否を判定する通行可否判定手段、を備えた自動改札システムにおいて、
各自動改札機は、上記アンテナ部が突出自在に取り付けられているとともに、該アンテナ部の近傍に該アンテナ部が非突出状態であるときに、このアンテナ部の表面よりも先端部が突出する突出部材が配置されており、
上記アンテナ部を突出状態と非突出状態との間で駆動する駆動手段を備え、
上記駆動手段は、他方の自動改札機が上記無線通信手段により非接触媒体との無線通信を開始したとき上記アンテナ部を非突出状態に移行させ、この非接触媒体にかかる処理を完了したときに上記アンテナ部を突出状態に移行させる自動改札システム。 - 本体表面に設けられたアンテナ部の無線通信エリア内に位置する非接触媒体から通路の通行可否判定に用いる通行可否判定情報を無線通信により取得する無線通信手段、および該無線通信手段により取得した通行可否判定情報を用いて、該通路の通行可否を判定する通行可否判定手段、を備えた自動改札機において、
上記アンテナ部の近傍に、突出自在に取り付けられた突出部材を突出状態と非突出状態との間で駆動する駆動手段が備えられ、
上記突出部材は、突出状態であるとき、その先端部が上記アンテナ部の表面よりも突出し、
上記駆動手段は、上記通路を挟んで対向して配置され、該通路における他方の方向への通行可否を判定する別の自動改札機が上記無線通信手段により非接触媒体との無線通信を開始したとき上記突出部材を突出状態に移行させ、この非接触媒体にかかる処理を完了したときに上記突出部材を非突出状態に移行させる自動改札機。
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| JP2003066281A JP4175147B2 (ja) | 2003-03-12 | 2003-03-12 | 自動改札システム、および自動改札機 |
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| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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| JP2003066281A JP4175147B2 (ja) | 2003-03-12 | 2003-03-12 | 自動改札システム、および自動改札機 |
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Family Applications (1)
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2003
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| JP2004272843A (ja) | 2004-09-30 |
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