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JP4177956B2 - 真空圧力制御システム - Google Patents
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JP4177956B2 - 真空圧力制御システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体製造プロセスにおいて使用される真空圧力制御システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、半導体製造プロセスにおいては、ウェハ上に形成された液体材料膜をホットプレートオーブンなどで加熱することによって、乾燥・固化させている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、多分に有機溶剤を含んでいる液体材料膜が塗布されているウェハをホットプレートオーブンなどで加熱する際には、温度均一性などの温度コントロールが難しく、液体材料膜中において、ボイドを発生させたり、突沸を起こさせたりして、液体材料膜厚の均一性などに悪影響を及ぼしていた。
【0004】
そこで、本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、温度コントロールを行うことなく、ウェハ上に形成された液体材料膜を乾燥・固化させるとともに、その液体材料膜厚の均一性を確保することができる真空圧力制御システムを提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
この課題を解決するために成された請求項1に係る発明は、真空容器と真空ポンプとを接続する配管上にあって開度を変化させることにより前記真空容器内の真空圧力を変化させる真空比例開閉弁と、前記真空容器内の真空圧力を計測する真空圧力センサーとを有し、前記真空圧力センサーの出力に基づいて前記真空比例開閉弁の開度を制御することにより、前記真空容器内の真空圧力を目標真空圧力変化速度をもって目標真空圧力までに到達させる真空圧力制御システムにおいて、前記目標真空圧力を、大気圧からウェハ上に形成された液体材料膜中の有機溶剤の飽和蒸気圧までの範囲内の値に設定するとともに、前記真空容器内に前記ウェハを配置した後に、前記真空容器内の真空圧力を変化させることにより、前記有機溶剤を揮発させること、を特徴としている。
【0006】
また、請求項2に係る発明は、請求項1に記載する真空圧力制御システムにおいて、前記目標真空圧力変化速度を段階的に遅くさせながら、前記真空容器内の真空圧力を前記目標真空圧力までに到達させること、を特徴としている。
また、請求項3に係る発明は、請求項2に記載する真空圧力制御システムにおいて、前記真空容器内の真空圧力のアンダーシュート現象を防止したこと、を特徴としている。
また、請求項4に係る発明は、請求項1乃至請求項3のいずれか一つに記載する真空圧力制御システムにおいて、前記目標真空圧力の設定値を変更すること、を特徴としている。
【0007】
また、請求項5に係る発明は、請求項1乃至請求項4のいずれか一つに記載する真空圧力制御システムにおいて、前記真空容器内の真空圧力が前記目標真空圧力から絶対真空側へ移行を開始した以後に、前記真空容器内の真空圧力を大気圧までに変化させること、を特徴としている。
また、請求項6に係る発明は、請求項5に記載する真空圧力制御システムにおいて、所定の目標真空圧力変化速度をもって、前記真空容器内の真空圧力を大気圧までに変化させること、を特徴としている。
【0008】
このような特徴を有する本発明の真空圧力制御システムでは、液体材料膜が塗布されたウェハを真空容器内に配置すると、真空容器と真空ポンプとを接続する配管上にある真空比例開閉弁の開度が、真空容器内の真空圧力を計測する真空圧力センサーの出力に基づいて制御される。これにより、真空容器内の真空圧力を、目標真空圧力変化速度をもって、大気圧から目標真空圧力までに到達させる。
【0009】
このとき、目標真空圧力は、大気圧からウェハ上に形成された液体材料膜中の有機溶剤の飽和蒸気圧までの範囲内の値に設定されているので、ウェハ上に形成された液体材料膜中の有機溶剤を、突沸を起こさせることなく、活発に揮発させることができる。
【0010】
すなわち、本発明の真空圧力制御システムでは、液体材料膜が塗布されたウェハを真空容器内に配置すると、真空比例開閉弁の開度が真空圧力センサーの出力に基づいて制御され、真空容器内の真空圧力を、目標真空圧力変化速度をもって、大気圧から目標真空圧力までに到達させており、このときの目標真空圧力を、大気圧からウェハ上に形成された液体材料膜中の有機溶剤の飽和蒸気圧までの範囲内の値に設定することにより、ウェハ上に形成された液体材料膜中の有機溶剤を、突沸を起こさせることなく、活発に揮発させることができるので、温度コントロールを行うことなく、ウェハ上に形成された液体材料膜を乾燥・固化させるとともに、その液体材料膜厚の均一性を確保することができる。
【0011】
また、本発明の真空圧力制御システムでは、目標真空圧力変化速度を段階的に遅くさせながら、真空容器内の真空圧力を目標真空圧力までに到達させると、真空容器内の真空圧力は、目標真空圧力へと緩やかに変化し、ウェハ上に形成された液体材料膜中に突沸が起きる危険がより回避されるので、ウェハ上の液体材料膜厚の均一性をより確保することができる。
【0012】
特に、本発明の真空圧力制御システムでは、目標真空圧力変化速度を変化させた際に起きやすい真空容器内の真空圧力のアンダーシュート現象を防止しており、真空容器内の真空圧力に急激な乱れが発生することがなく、ウェハ上に形成された液体材料膜中に突沸が起きる危険がより一層回避されるので、ウェハ上の液体材料膜厚の均一性をより一層確保することができる。
【0013】
また、本発明の真空圧力制御システムにおいては、目標真空圧力の設定値が変更されれば、真空容器内のガス流速も変化するので、例えば、目標真空圧力を、ウェハ上に形成された液体材料膜中の有機溶剤の飽和蒸気圧に近い値に設定して、真空容器内のガス流速を高速にすると、ウェハの最外周部に形成される凹凸の幅を短くすることができるので、ウェハのエッジカット幅を短くすることができる。
【0014】
また、本発明の真空圧力制御システムでは、ウェハ上に形成された液体材料膜の乾燥・固化が終了すると、かかる液体材料膜中の有機溶剤の揮発が止まり、真空容器内から真空ポンプへと吸い込まれていくガスがなくなっていくことから、真空容器内の真空圧力を目標真空圧力に保つことができなくなり、真空容器内の真空圧力は目標真空圧力から絶対真空側へ移行を開始することになる。そこで、真空容器内の真空圧力が目標真空圧力から絶対真空側へ移行を開始した以後において、真空容器内の真空圧力を大気圧までに変化させることにより、ウェハ上に形成された液体材料膜を乾燥・固化させることを確実に行うことができる。
【0015】
このとき、本発明の真空圧力制御システムでは、所定の目標真空圧力変化速度をもって、真空容器内の真空圧力を大気圧までに変化させており、真空容器内のパーティクルの巻き上げを防止することができるので、ウェハ上に形成された液体材料膜が真空容器内のパーティクルで汚れることがない。
【0016】
尚、液体材料膜には、レジスト膜、絶縁膜、誘電体膜などがある。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照にして説明する。本実施の形態の真空圧力制御システムは、半導体製造プロセスにおいて、ウェハ上に形成される液体材料膜を乾燥・固化させるものである。
【0018】
図1は、本実施の形態の真空圧力制御システムの概念図である。図1に示すように、本実施の形態の真空圧力制御システム1においては、真空容器11と真空ポンプ12とを接続する配管13上に真空比例開閉弁14が設けられている。また、真空容器11とフィルタ24とを接続する配管25上に真空比例開閉弁23が設けられている。そして、これらの真空比例開閉弁14、23の開度を、真空容器11内の真空圧力を計測する真空圧力センサー15の出力に基づき、CPU21やメモリ20などを有するコントローラ18が電空レギュレータ19、22を介して制御することにより、真空容器11内の真空圧力をフィードバック制御している。
【0019】
ここで、真空比例開閉弁14、23には、図2に示すように、エアオペレイト式のコンダクタンスの大きいものを使用している。すなわち、図2の真空比例開閉弁14、23では、電空レギュレータ19からの操作圧力(圧縮空気)が入力されると、スプリング31で付勢されたピストン32が移動するので、ステム34を介して、メタルダイヤフラム35がポリテトラフルオロエチレン製の弁シート36に押しつけられる。これにより、真空比例開閉弁14、23では、その開度を制御することができるとともに、流体を完全に閉止することができる。
【0020】
また、図2に示すように、真空比例開閉弁14、23の駆動部の構造は、ピストンパッキン33で構成されており、ゴム製のピストンパッキン33のつぶし量を機能に支障のない範囲で減らしたものである。この点、ピストンパッキン33の摺動摩擦を低減する観点から、ピストンパッキン33として、ポリテトラフルオロエチレン等で作られたものを使用してもよい。また、ピストンパッキン33の表面とシリンダ37の内面がポリテトラフルオロエチレン等でコーティングされたものでもよい。
【0021】
そして、本実施の形態の真空圧力制御システム1では、図1に示すように、液体材料膜17が形成されたウェハ16を真空容器11内に配置した後、ウェハ16上に形成された液体材料膜17を乾燥・固化させるため、図3に示すようにして、真空容器11内の真空圧力を、常温において、目標真空圧力変化速度R1、R2、R3、R4をもって、大気圧V0から目標真空圧力V3までに到達させるとともに、その後において、所定の目標真空圧力変化速度R5をもって、ポンプ到達圧力V4から大気圧V0までに戻している。
【0022】
従って、大気圧V0にある真空容器11内は、先ず、目標真空圧力変化速度R1で真空引きされる。そして、真空容器11内の真空圧力が切替圧力V1に到達すると、目標真空圧力変化速度は、R1からR2に切り替えられ、その後に、真空容器11内の真空圧力が切替圧力V2に到達すると、目標真空圧力変化速度は、R2からR3に切り替えられ、その後に、真空容器11内の真空圧力が目標真空圧力V3に到達すると、目標真空圧力変化速度は、R3からR4に切り替えられる。
【0023】
ここで、目標真空圧力V3は、大気圧V0からウェハ16上に形成された液体材料膜17中の有機溶剤の飽和蒸気圧までの範囲内の値に設定されている。また、目標真空圧力変化速度R1、R2、R3、R4の値は、その順に小さくなるように設定されている。但し、目標真空圧力変化速度R4の値は「0」であり、これにより、真空容器11内の真空圧力が目標真空圧力V3に保たれる。
【0024】
そして、真空容器11内の真空圧力が目標真空圧力V3に保たれた最中に、ウェハ16上に形成された液体材料膜17の乾燥・固化が終了すると、かかる液体材料膜17中の有機溶剤の揮発が止まり、真空容器11内から真空ポンプ14へと吸い込まれていくガスがなくなっていくことから、真空容器11内の真空圧力は、目標真空圧力V3からポンプ到達圧力V4に到達することになる。このとき、目標真空圧力変化速度は、R4からR5に切り替えられ、真空容器11内の真空圧力が、ポンプ到達圧力V4から大気圧V0に戻る。
【0025】
従って、目標真空圧力変化速度R1、R2、R3、R4、R5、切替圧力V1、V2、目標真空圧力V3、ポンプ到達圧力V4などを、図1のコントローラ18へ入力すると、真空容器11内の真空圧力は、図3の太線のように変化することになる。
【0026】
但し、本実施の形態の真空圧力制御システム1では、エアオペレイト式の真空比例開閉弁14、23を使用しており、気体の圧縮性により応答遅れが生じ、目標真空圧力変化速度の切替時に、真空容器11内の真空圧力のアンダーシュート現象が起きやすいので、以下に述べる方法で、真空容器11内の真空圧力のアンダーシュート現象を無くしている。
【0027】
例えば、図4に示すように、真空容器11内の真空圧力が切替圧力V1に到達し、目標真空圧力変化速度をR1からR2に切り替えると、真空容器11内の真空圧力が太線のように変化して、アンダーシュート量がH1にまで及ぶことが知られている。
【0028】
もっとも、真空容器11内の真空圧力が切替圧力V1に到達した場合において、目標真空圧力変化速度をR2に切り替えたときは、図5に示すように、切替前の目標真空圧力変化速度R1、R11、R21の大きさが小さくなるに伴い、アンダーシュート量も小さくなる。すなわち、図6に示すように、真空容器11内の真空圧力が切替圧力V1に到達した場合において、目標真空圧力変化速度をR1からR2に切り替えたときのアンダーシュート量は、目標真空圧力変化速度の変化率R1/R2に比例することになる。
【0029】
そこで、本実施の形態の真空圧力制御システム1では、図6の比例関係を予めコントローラ18のメモリ20に格納しておき、図7に示すように、真空容器11内の真空圧力が、切替圧力V1からアンダーシュート量のH1を差し引いた値にまで到達したときに、目標真空圧力変化速度をR1からR12に切り替え、さらに、真空容器11内の真空圧力の微分値(変化速度)が「0」になったときに、目標真空圧力変化速度をR12からR2に切り替えるように、コントローラ18のCPU21に処理させている。但し、ここでは、目標真空圧力変化速度のR2とR12は、同じ値である。
【0030】
このようなフィードフォワード制御をすれば、真空容器11内の真空圧力が切替圧力V1に到達し、目標真空圧力変化速度をR1からR2に切り替えても、真空容器11内の真空圧力は図7の太線のように変化するので、真空容器11内の真空圧力のアンダーシュート現象を無くすことができる。
【0031】
尚、この点については、真空容器11内の真空圧力が切替圧力V2に到達し、目標真空圧力変化速度をR2からR3に切り替える場合において、さらに、真空容器11内の真空圧力が目標真空圧力V3に到達し、目標真空圧力変化速度をR3からR4に切り替える場合において、同様である。
【0032】
以上詳細に説明したように、本実施の形態の真空圧力制御システム1では、液体材料膜17が塗布されたウェハ16を真空容器11内に配置すると、真空容器11とフィルタ24とを接続する配管25上にある真空比例開閉弁23が閉じられるとともに、真空容器11と真空ポンプ12とを接続する配管13上にある真空比例開閉弁14の開度が、真空容器11内の真空圧力を計測する真空圧力センサー15の出力に基づいて制御される(図1参照)。これにより、真空容器11内の真空圧力を、目標真空圧力変化速度R1、R2、R3、R4をもって、大気圧V0から目標真空圧力V3までに到達させる(図3参照)。
【0033】
このとき、目標真空圧力V3は、大気圧V0からウェハ16上に形成された液体材料膜17中の有機溶剤の飽和蒸気圧までの範囲内の値に設定されているので、ウェハ16上に形成された液体材料膜17中の有機溶剤を、突沸を起こさせることなく、活発に揮発させることができる。
【0034】
すなわち、本実施の形態の真空圧力制御システム1では、液体材料膜17が塗布されたウェハ16を真空容器11内に配置すると、真空比例開閉弁14の開度が真空圧力センサー15の出力に基づいて制御され、真空容器11内の真空圧力を、目標真空圧力変化速度R1、R2、R3、R4をもって、大気圧V0から目標真空圧力V3までに到達させており、このときの目標真空圧力V3を、大気圧V0からウェハ16上に形成された液体材料膜17中の有機溶剤の飽和蒸気圧までの範囲内の値に設定することにより、ウェハ16上に形成された液体材料膜17中の有機溶剤を、突沸を起こさせることなく、活発に揮発させることができるので、温度コントロールを行うことなく、ウェハ16上に形成された液体材料膜17を乾燥・固化させるとともに、その液体材料膜厚の均一性を確保することができる。
【0035】
また、本実施の形態の真空圧力制御システム1では、図3に示すように、目標真空圧力変化速度をR1、R2、R3の順で段階的に遅くさせながら、真空容器11内の真空圧力を目標真空圧力V3までに到達させており、目標真空圧力変化速度をR1のみの図3の一点鎖線の場合と比べて、真空容器11内の真空圧力は、目標真空圧力V3へと緩やかに変化し、ウェハ16上に形成された液体材料膜17中に突沸が起きる危険がより回避されるので、ウェハ16上の液体材料膜厚の均一性をより確保することができる。
【0036】
特に、本実施の形態の真空圧力制御システム1では、例えば、図7に示すフィードフォワード制御により、目標真空圧力変化速度をR1からR2に変化させた際に起きやすい真空容器11内の真空圧力のアンダーシュート現象を防止しており、この点については、目標真空圧力変化速度をR2からR3に変化させた際も、目標真空圧力変化速度をR3からR4に変化させた際も、同様にして行われるので、真空容器11内の真空圧力に急激な乱れが発生することがなく、ウェハ16上に形成された液体材料膜17中に突沸が起きる危険がより一層回避されるので、ウェハ16上の液体材料膜厚の均一性をより一層確保することができる。
【0037】
また、本実施の形態の真空圧力制御システム1においては、目標真空圧力V3の設定値が変更されれば、真空容器11内のガス流速も変化するので、例えば、目標真空圧力V3を、ウェハ16上に形成された液体材料膜17中の有機溶剤の飽和蒸気圧に近い値(例えば、270〜530Pa)に設定して、真空容器11内のガス流速を高速にすると、図8に示すように、ウェハ16の最外周部に形成される凹凸の幅を狭くすることができるので、ウェハ16のエッジカット幅17Aを短くすることができる。
【0038】
また、本実施の形態の真空圧力制御システム1では、ウェハ16上に形成された液体材料膜17の乾燥・固化が終了すると、かかる液体材料膜17中の有機溶剤の揮発が止まり、真空容器11内から真空ポンプ14へと吸い込まれていくガスがなくなっていくことから、図3に示すように、真空容器11内の真空圧力を目標真空圧力V3に保つことができなくなり、真空容器11内の真空圧力は目標真空圧力V3から絶対真空側のポンプ到達圧力V4に到達することになる。
【0039】
そこで、本実施の形態の真空圧力制御システム1では、真空容器11内の真空圧力が目標真空圧力V3から絶対真空側へ移行を開始した以後であって、ポンプ到達圧力V4に到達したときに、真空容器11内の真空圧力をポンプ到達圧力V4から大気圧V0までに変化させており、これによって、ウェハ16上に形成された液体材料膜17を乾燥・固化させることを確実に行うことができる。
【0040】
このとき、本実施の形態の真空圧力制御システム1では、図3に示すように、所定の目標真空圧力変化速度R5をもって、真空容器11内の真空圧力を大気圧V0までに変化させており、真空容器11内のパーティクルの巻き上げを防止することができるので、ウェハ16上に形成された液体材料膜17が真空容器11内のパーティクルで汚れることがない。
【0041】
また、本実施の形態の真空圧力制御システム1は、真空容器11内の真空圧力を真空比例弁17で変化させるため、従来技術のホットプレートオーブンとは異なり、大掛かりな加熱装置や回転装置を必要としないので、従来技術のものと比べて、省スペースでローコストである。
【0042】
尚、本発明は上記実施の形態に限定されるものでなく、その趣旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。
例えば、本実施の形態の真空圧力制御システム1では、図3に示すように、目標真空圧力変化速度をR1、R2、R3の3段階で遅くさせながら、真空容器11内の真空圧力を目標真空圧力V3までに到達させることにより、真空容器11内の真空圧力を、目標真空圧力V3へと緩やかに変化させていたが、目標真空圧力変化速度を2段階で遅くさせながら、真空容器11内の真空圧力を目標真空圧力V3までに到達させることにより、真空容器11内の真空圧力を、目標真空圧力V3へと緩やかに変化させてもよい。一方、時間的に余裕があれば、目標真空圧力変化速度を多段階で遅くさせてもよい。
【0043】
また、本実施の形態の真空圧力制御システム1では、図3に示すように、真空容器11内の真空圧力が目標真空圧力V3から絶対真空側へ移行を開始した以後であって、ポンプ到達圧力V4に到達したときに、真空容器11内の真空圧力をポンプ到達圧力V4から大気圧V0までに変化させていたが、真空容器11内の真空圧力が目標真空圧力V3から絶対真空側へ移行を開始した時点で、真空容器11内の真空圧力を大気圧V0までに変化させても、ウェハ16上に形成された液体材料膜17を乾燥・固化させることを確実に行うことができる。
【0044】
また、本実施の形態の真空圧力制御システム1では、図2に示すエアオペレイト式の真空比例開閉弁14、23を使用しており、その駆動部の構造は、ピストンパッキン33で構成されており、ピストンパッキン33のつぶし量を機能に支障のない範囲で減らしたものであるが、図9に示すように、その駆動部の構造がゴム製のダイヤフラム41で構成されたエアオペレイト式の真空比例開閉弁40を使用してもよい。
【0045】
また、上述した真空比例開閉弁14、23、40はエアオペレイト式であったが、電動式の真空比例開閉弁の開度を制御してもよい。
【0046】
【発明の効果】
本発明の真空圧力制御システムでは、液体材料膜が塗布されたウェハを真空容器内に配置すると、真空比例開閉弁の開度が真空圧力センサーの出力に基づいて制御され、真空容器内の真空圧力を、目標真空圧力変化速度をもって、大気圧から目標真空圧力までに到達させており、このときの目標真空圧力を、大気圧からウェハ上に形成された液体材料膜中の有機溶剤の飽和蒸気圧までの範囲内の値に設定することにより、ウェハ上に形成された液体材料膜中の有機溶剤を、突沸を起こさせることなく、活発に揮発させることができるので、温度コントロールを行うことなく、ウェハ上に形成された液体材料膜を乾燥・固化させるとともに、その液体材料膜厚の均一性を確保することができる。
【0047】
また、本発明の真空圧力制御システムでは、目標真空圧力変化速度を段階的に遅くさせながら、真空容器内の真空圧力を目標真空圧力までに到達させると、真空容器内の真空圧力は、目標真空圧力へと緩やかに変化し、ウェハ上に形成された液体材料膜中に突沸が起きる危険がより回避されるので、ウェハ上の液体材料膜厚の均一性をより確保することができる。
【0048】
特に、本発明の真空圧力制御システムでは、目標真空圧力変化速度を変化させた際に起きやすい真空容器内の真空圧力のアンダーシュート現象を防止しており、真空容器内の真空圧力に急激な乱れが発生することがなく、ウェハ上に形成された液体材料膜中に突沸が起きる危険がより一層回避されるので、ウェハ上の液体材料膜厚の均一性をより一層確保することができる。
【0049】
また、本発明の真空圧力制御システムにおいては、目標真空圧力の設定値が変更されれば、真空容器内のガス流速も変化するので、例えば、目標真空圧力を、ウェハ上に形成された液体材料膜中の有機溶剤の飽和蒸気圧に近い値に設定して、真空容器内のガス流速を高速にすると、ウェハの最外周部に形成される凹凸の幅を短くすることができるので、ウェハのエッジカット幅を短くすることができる。
【0050】
また、本発明の真空圧力制御システムでは、ウェハ上に形成された液体材料膜の乾燥・固化が終了すると、かかる液体材料膜中の有機溶剤の揮発が止まり、真空容器内から真空ポンプへと吸い込まれていくガスがなくなっていくことから、真空容器内の真空圧力を目標真空圧力に保つことができなくなり、真空容器内の真空圧力は、目標真空圧力から絶対真空側へ移行を開始することになる。そこで、真空容器内の真空圧力が目標真空圧力から絶対真空側へ移行を開始した以後において、真空容器内の真空圧力を大気圧までに変化させることにより、ウェハ上に形成された液体材料膜を乾燥・固化させることを確実に行うことができる。
【0051】
このとき、本発明の真空圧力制御システムでは、所定の目標真空圧力変化速度をもって、真空容器内の真空圧力を大気圧までに変化させており、真空容器内のパーティクルの巻き上げを防止することができるので、ウェハ上に形成された液体材料膜が真空容器内のパーティクルで汚れることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の真空圧力制御システムの概念図である。
【図2】真空比例開閉弁の断面図である。
【図3】本発明の真空圧力制御システムの真空容器内の真空圧力を示した図である。
【図4】アンダーシュート現象が起きた際の真空容器内の真空圧力を示した図である。
【図5】真空容器内の真空圧力が切替時の真空圧力である場合に、切替前の目標真空圧力変化速度から切替後の目標真空圧力変化速度に切り替えたときの、切替前の目標真空圧力変化速度と切替後の目標真空圧力変化速度とアンダーシュート量の関係を示した図である。
【図6】真空容器内の真空圧力が切替時の真空圧力である場合に、切替前の目標真空圧力変化速度から切替後の目標真空圧力変化速度に切り替えたときの、目標真空圧力変化速度の変化率とアンダーシュート量の関係を示した図である。
【図7】アンダーシュート現象が防止された際の真空容器内の真空圧力を示した図である。
【図8】液体材料膜が形成されたウェハの断面図である。
【図9】真空比例開閉弁の断面図である。
【符号の説明】
1 真空圧力制御システム
11 真空容器
12 真空ポンプ
13 配管
14 真空比例開閉弁
15 真空圧力センサー
16 ウェハ
17 液体材料膜
18 コントローラ
R1、R2、R3、R4、R5 目標真空圧力変化速度
V3 目標真空圧
V4 ポンプ到達圧力
H1 アンダーシュート量

Claims (5)

  1. 真空容器と真空ポンプとを接続する配管上にあって開度を変化させることにより前記真空容器内の真空圧力を変化させる真空比例開閉弁と、前記真空容器内の真空圧力を計測する真空圧力センサーとを有し、前記真空圧力センサーの出力に基づいて前記真空比例開閉弁の開度を制御することにより、前記真空容器内の真空圧力を目標真空圧力変化速度を維持しながら目標真空圧力までに到達させる真空圧力制御システムにおいて、
    前記目標真空圧力を、大気圧からウェハ上に形成された液体材料膜中の有機溶剤の飽和蒸気圧までの範囲内の値に設定するとともに、前記真空容器内に前記ウェハを配置した後に、前記真空容器内の真空圧力を変化させることにより、前記有機溶剤を揮発させること、を特徴とする真空圧力制御システム。
  2. 請求項1に記載する真空圧力制御システムにおいて、
    前記目標真空圧力変化速度を段階的に遅くさせながら、前記真空容器内の真空圧力を前記目標真空圧力までに到達させること、を特徴とする真空圧力制御システム。
  3. 請求項1及び請求項2のいずれか一つに記載する真空圧力制御システムにおいて、
    前記目標真空圧力の設定値を変更すること、を特徴とする真空圧力制御システム。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれか一つに記載する真空圧力制御システムにおいて、
    前記真空容器内の真空圧力が前記目標真空圧力から絶対真空側へ移行を開始した以後に、前記真空容器内の真空圧力を大気圧までに変化させること、を特徴とする真空圧力制御システム。
  5. 請求項4に記載する真空圧力制御システムにおいて、
    所定の目標真空圧力変化速度を維持して、前記真空容器内の真空圧力を大気圧までに変化させること、を特徴とする真空圧力制御システム。
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