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JP4178733B2 - 光偏向装置 - Google Patents
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JP4178733B2 - 光偏向装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、回転多面鏡を回転させ、光ビーム走査を行う光偏向装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、レーザビームプリンタやデジタル複写機等の電子写真方式による画像形成装置では感光体ドラムに画像を書き込むために光ビーム走査を行う光偏向装置が用いられている。かかる光偏向装置は、マグネットを固定したポリゴンミラーを軸受けを介して回転自在に設け、マグネットと対向してコイルを基板上に設けたものが公知である(例えば特開平8−121471号公報参照)。
【0003】
ところが、ポリゴンロータユニット部にマグネットを接着剤で固定した場合、温度変動等が生じたとき各部品にひずみが生じミラーの平面性が悪化する、という問題があった。また、この温度変動でひずみに変化が生じ、ポリゴンミラーのバランスにも変動が生じ、バランスの変化が大きくなると、振動が大きくなる結果、画像形成装置の画像品質の悪化や騒音問題のおそれが生じていた。また、温度変動が生じると、接着剤の接合部分の強度が低下し易いという問題があった。更に、この接着剤として嫌気性接着剤をアミン系有機物を含有する硬化促進剤とともに使用すると、場合によって接着剤の接合部分が剥がれ易くなったりして接合強度が低下してしまう問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上述のような従来の問題に鑑み、温度変動等が生じてもポリゴンミラーのミラー平面性及びバランス特性を改善できる光偏向装置を提供することを目的とする。
【0005】
また、温度変動等が生じても光偏向装置の各部品を接着剤で接合した接合部分の接合強度の低下を防止できまた接着剤の接合部分が剥がれ易くなる等の不具合を防止し接合強度の低下を防止できる光偏向装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を達成するために本発明者らは、鋭意研究の結果、光偏向装置において温度変動が生じると、各部品の熱膨張差等に起因してひずみが生じ、ミラーの平面性、バランス及び接合強度に悪影響を与え、このため各部分を接着剤で接合する場合に、硬化後のヤング率が100N/平方mm以下の接着剤を用いることにより温度変動による各部分のひずみを効果的に吸収できること、また接着剤と各部品との熱膨張係数の差を考慮し温度が特に高くなったときに各部材の隙間を接着剤の膨張で補うことが有効であることを見出し、本発明に至ったものである。
【0008】
即ち、本発明の光偏向装置は、ベース部材と、前記ベース部材に固定されたコイルと、前記ベース部材に対し回転するロータユニットとを備える光偏向装置であって、前記ロータユニットが、ポリゴンミラーを有する回転体と、前記回転体に設けられた軸受けと、前記コイルに対向するように前記回転体に固定された磁石とを備え、前記磁石と前記回転体とが、硬化後のヤング率が100N/平方mm以下の接着剤により接合されていることを特徴とする。
【0010】
また、前記回転体の熱膨張係数が前記磁石の熱膨張係数よりも大きく、前記磁石と前記回転体とが、硬化後の熱膨張係数が前記回転体の熱膨張係数よりも大きい接着剤により接合されていることを特徴とする。
【0011】
この光偏向装置によれば、接着剤の熱膨張係数が最も大きく、高温時に磁石と回転体との間に隙間が生じても接着剤の膨張で補うことができる。このため、温度変動時において特に高温時の接着剤の接合強度の低下を防止できる。
【0012】
この場合、前記接着剤の硬化後のヤング率が100N/平方mm以下であることにより、上述のように、温度変動が生じても、磁石とポリゴンミラーを有する回転体との熱膨張差によるひずみを接着剤の変形で吸収するため、ポリゴンミラーのミラー平面性を改善でき、また、バランス特性の変化が小さい。更に、温度変動による接着剤の接合部分の強度低下を防止できる。
【0013】
また、本発明の更に別の光偏向装置は、ベース部材と、前記ベース部材に固定されたコイルと、前記ベース部材に対し回転するロータユニットとを備える光偏向装置であって、前記ロータユニットが、ポリゴンミラーを有する回転体と、前記回転体に設けられた軸受けと、前記コイルに対向するように前記回転体に固定された磁石とを備え、前記軸受けと前記回転体とが、硬化後のヤング率が100N/平方mm以下の接着剤により接合されていることを特徴とする。
【0015】
また、前記回転体の熱膨張係数が前記軸受けの熱膨張係数よりも大きく、前記軸受けと前記回転体とが、硬化後の熱膨張係数が前記回転体の熱膨張係数よりも大きい接着剤により接合されていることを特徴とする。
【0016】
この光偏向装置によれば、接着剤の熱膨張係数が最も大きく、高温時に軸受けと回転体との間に隙間が生じても接着剤の膨張で補うことができる。このため、温度変動時において特に高温時の接着剤の接合強度の低下を防止できる。
【0017】
この場合、前記接着剤の硬化後のヤング率が100N/平方mm以下であることにより、上述のように、温度変動が生じても、軸受けとポリゴンミラーを有する回転体との熱膨張差によるひずみを接着剤の変形で吸収するため、ポリゴンミラーのミラー平面性を改善でき、また、バランス特性の変化が小さい。更に、温度変動による接着剤の接合部分の強度低下を防止できる。
【0018】
また、前記軸受けと前記回転体とが、硬化後のヤング率が100N/平方mm以下の接着剤により接合されていることに加えて、前記磁石と前記回転体とが、硬化後のヤング率が100N/平方mm以下の接着剤により接合されていることを特徴とする。
【0019】
また、前記軸受けと前記回転体とが、硬化後の熱膨張係数が前記回転体の熱膨張係数よりも大きい接着剤により接合されていることに加えて、前記磁石と前記回転体とが、硬化後の熱膨張係数が前記回転体の熱膨張係数よりも大きい接着剤により接合されていることを特徴とする。これにより、温度変動時において特に高温時の接着剤の接合強度の低下を一層防止できる。
【0020】
この場合、前記軸受けと前記回転体とを接合する前記接着剤及び前記磁石と前記回転体とを接合する前記接着剤の硬化後のヤング率がともに100N/平方mm以下であることにより、ポリゴンミラーのミラー平面性を更に改善でき、また、バランス特性が変化しない。更に、温度変動による接着剤の接合部分の強度低下を一層防止できる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明による第1の実施の形態(光偏向装置)について図面を用いて説明する。
【0027】
〈第1の実施の形態〉
図1は本発明の第1の実施の形態を示す第1の光偏向装置の断面図であり、図2は第2の光偏向装置の断面図である。
【0028】
図1の第1の光偏向装置10は、ベース部材としてのベース板11と、ベース板11のプリント基板12上に形成されて固定されたコイル13と、ベース板11に対して回転するロータユニット14とを備える。ロータユニット14は、ミラー面17aの形成されたポリゴンミラー17とポリゴンミラー17の押さえ板16とポリゴンミラー17を固定するフランジ18とを有する回転体15と、フランジ18の内周面18bに設けられた軸受け20と、コイル13に対向するようにフランジ18の凹部18aにはめ込まれて固定された磁石22とを備え、一体に回転する。
【0029】
磁石22はフランジ18の凹部18aにはめ込まれて接着剤層23を介して固定されている。また、軸受け20はフランジ18の内周面18bに接着剤層24を介して固定されている。接着剤層23,24は硬化後のヤング率が100N/平方mm以下の接着剤から形成され、接着剤の熱膨張係数はフランジ18の熱膨張係数よりも大きい。また、フランジ18の熱膨張係数は磁石22、軸受け20の熱膨張係数よりも大きい。
【0030】
また、ベース板11の中心軸11aの下部には下スラスト軸受け21bが固定され、中心軸11aに貫通して軸受け19が固定され、更に中心軸11aの上部には上スラスト軸受け21aが固定板25によりねじ止めで固定されている。凹部26が上スラスト軸受け21aと下スラスト軸受け21bと軸受け19とから形成されている。フランジ18に接着剤層24を介して固定された軸受け20が凹部26内に隙間を介して位置しており、コイル13への通電時に磁石22との相互作用により回転体15とともに回転するときに、凹部26との間にエアギャップを形成しながら高速回転することができる。
【0031】
次に、図2の第2の光偏向装置について説明する。この光偏向装置30は、ベース部材としてのベース板31と、ベース板31のプリント基板32上に形成されて固定されたコイル33と、ベース板31に対して回転するロータユニット34とを備える。ロータユニット34は、図1の場合とは異なりフランジとミラー押え板が省略され、ミラー面35aの形成された回転体としてのポリゴンミラー35と、その下面の凹部35aにコイル13に対向するようにはめ込まれて固定された磁石32と、ポリゴンミラー35の内周面35bに設けられた軸受け40とを備え、一体に回転する。
【0032】
磁石32は凹部35aにはめ込まれて接着剤層43を介して固定されている。また、軸受け40はポリゴンミラー35の内周面35bに接着剤層44を介して固定されている。接着剤層43,44は硬化後のヤング率が100N/平方mm以下の接着剤から形成され、接着剤の熱膨張係数はポリゴンミラー35の熱膨張係数よりも大きい。また、ポリゴンミラー35の熱膨張係数は磁石32、軸受け40の熱膨張係数よりも大きい。
【0033】
また、ベース板31の中心軸31aの下部には下スラスト軸受け41bが固定され、中心軸31aに貫通して軸受け39が固定され、更に中心軸31aの上部には上スラスト軸受け41aが固定板45によりねじ止めで固定されている。凹部46が上スラスト軸受け41aと下スラスト軸受け41bと軸受け39とから形成されている。ポリゴンミラー35に接着剤層44を介して固定された軸受け40が凹部46内に隙間を介して位置しており、コイル33への通電時に磁石32との相互作用によりポリゴンミラー35とともに回転するときに、凹部46との間にエアギャップを形成しながら高速回転することができる。
【0034】
以上のような光偏向装置において、硬化後のヤング率が100N/平方mm以下の接着剤を用いることにより、磁石22,32と回転体15・ポリゴンミラー35との接着剤の接合部分及び回転体15・ポリゴンミラー35と軸受け20,40との接着剤の接合部分は柔軟性がありかつ変形し易いので、温度変動による各部分のひずみを効果的に吸収でき、温度変動が生じても、熱膨張差によるひずみを接着剤の変形で吸収する。このため、ポリゴンミラーのミラー平面性を改善でき、また、バランス特性が変化しない。また接着剤と各部品との熱膨張係数の差を考慮し温度が特に高くなったときに各部材の隙間を接着剤の膨張で補うから、温度変動による接着剤の接合部分の強度低下を防止できる。
【0035】
次に、上述の光偏向装置を画像形成装置の光走査光学ユニットに組み込んだ例を図3により説明する。この光走査光学ユニットは、基台100の上に固定されポリゴンミラー35を有する図2の光偏向装置30、半導体レーザ発光体1A、コリメータレンズ(ビーム整形用光学系)200、第1シリンドリカルレンズ50、fθレンズ70、第2シリンドリカルレンズ60、反射ミラー90、タイミング検出用のミラー110、及び同期検知器120をそれぞれ備える。半導体レーザ発光体1Aから出射したビームは、コリメータレンズ200により平行光とされ、第1結像光学系の第1シリンドリカルレンズ50を経てポリゴンミラー35に入射する。この反射光は、fθレンズ70、第2シリンドリカルレンズ60から成る第2結像光学系を透過し、反射ミラー90を介して、画像形成装置の感光体ドラム101の周面上に、所定のスポット径で主走査方向に走査される。1ライン毎の同期検知は、走査開始前の光束をミラー110を介して同期検知器120に入射させることにより行い、これに同期して感光体ドラム101は副走査方向に回転する。
【0036】
以上のようにして、感光体ドラム101上に画像を書き込むことができるが、この場合、光偏向装置30のポリゴンミラー35のミラー面35aは、装置内温度に変動があってもミラー平面性が良好であり、またバランス特性に変化がなく振動発生のおそれがないから、画像形成装置において温度変動時の画像品質の悪化や騒音問題のおそれを未然に防止することができる。
【0037】
【実施例】
次に、上述の光偏向装置10,30を表1のような接着剤を用いて実際に実施例1,2,3として作製し、これらの実施例を後述の4つの項目を設定して評価した。
【0038】
【表1】
Figure 0004178733
【0039】
また、磁石22,32は、ネオジウム・鉄・ボロン系材料からなり、その熱膨張率は−0.08×10-5であり、軸受け20,40は、アルミナセラミック系材料からなり、その熱膨張率は0.78×10-5であり、また、回転体(フランジ18,ポリゴンミラー17,35,押さえ板16)はアルミニウムからなり、その熱膨張率は2.7×10-5であった。
【0040】
作製した光偏向装置を次の4つの項目で評価した。
(1)ミラー平面性
(2)バランス特性の温度変化
(3)ヒートサイクル接合強度低下特性
(4)高温時接着強度低下特性
(1)ミラー平面性はレーザ干渉計(波長λ=633nm)でミラー面17a、35aの凹凸を評価した。(2)バランス特性の温度変化は25℃と75℃で測定したバランス値の差で評価した。(3)ヒートサイクル接合強度低下特性は0℃から75℃との間の温度変化を500サイクル繰り返した後で、接合強度を25℃で測定し評価した。(4)高温時接着強度低下特性は25℃での接合強度に対する75℃での接合強度との比を強度低下率として評価した。各項目(1)〜(4)の評価基準は後述の表2に示す通りである。
【0041】
〈実施例1〉
図1,図2の光偏向装置10,30における磁石22,32の接着剤層23,43を表1の接着剤A,B,C,D,E,Fを用いて形成し、磁石22,32の接着剤の接合部分について評価するため、図1の光偏向装置10を構造▲1▼とし軸受け20とフランジ18とを焼きばめで固定したものをバランス特性の温度変化、ヒートサイクル接合強度低下特性及び高温時接着強度低下特性について評価し、また、図2の光偏向装置30を構造▲2▼とし中心の軸部分(軸受け20等)のないものをミラー平面性について評価した。これらの評価結果を表2に示す。
【0042】
【表2】
Figure 0004178733
【0043】
表2から分かるように、硬化後のヤング率が100N/平方mm以下の接着剤A,Bにより磁石を接合した場合に、ミラー平面性、バランス特性の温度変化及びヒートサイクル接合強度低下特性が良好であり、特に、硬化後のヤング率が20N/平方mmの接着剤Aの場合、非常に良好であった。また、接着剤A,B,C,D,Eのように、磁石を接合する接着剤の熱膨張係数が回転体の熱膨張係数よりも大きい場合、高温時接着強度低下特性が良好であった。また、接着剤Fでは熱膨張係数が回転体よりも小さくしかもヤング率が100N/平方mm以上であり、いずれの評価項目も実用限度以下であった。
【0044】
〈実施例2〉
次に、実施例2として図1及び図2の接着剤層24,44を実施例1と同様の接着剤A,B,C,D,E,Fを用いて形成し、接着剤層24,44の接合部分を評価するため、構造▲1▼では磁石22を接着剤Aで接着したものをバランス特性の温度変化、ヒートサイクル接合強度低下特性及び高温時接着強度低下特性について評価し、構造▲2▼では磁石無しのものをミラー平面性について評価した。それらの評価結果を表3に示す。
【0045】
【表3】
Figure 0004178733
【0046】
表3に示すように、硬化後のヤング率が100N/平方mm以下の接着剤A,Bの場合に、ミラー平面性、バランス特性の温度変化及びヒートサイクル接合強度低下特性が良好であり、特に、硬化後のヤング率が20N/平方mmの接着剤Aの場合、ミラー平面性及びヒートサイクル接合強度低下特性が非常に良好であった。また、接着剤A,B,C,D,Eのように、回転体を接合する接着剤の熱膨張係数が回転体の熱膨張係数よりも大きい場合、高温時接着強度低下特性が良好であった。また、接着剤Fでは熱膨張係数が回転体、接着剤、磁石の順で大きくしかもヤング率が100N/平方mm以上であり、いずれの評価項目も実用限度またはそれ以下であった。
【0047】
〈実施例3〉
次に、実施例3として図1及び図2の接着剤層23,24,43,44を実施例1と同様の接着剤A,B,C,D,E,Fを用いて形成し、構造▲1▼についてバランス特性の温度変化、ヒートサイクル接合強度低下特性及び高温時接着強度低下特性について評価し、構造▲2▼ではミラー平面性について評価した。それらの評価結果を表4に示す。
【0048】
【表4】
Figure 0004178733
【0049】
表4に示すように、硬化後のヤング率が100N/平方mm以下の接着剤A,Bの場合に、ミラー平面性、バランス特性の温度変化及びヒートサイクル接合強度低下特性が良好であり、特に、硬化後のヤング率が20N/平方mmの接着剤Aの場合、ミラー平面性及びヒートサイクル接合強度低下特性が非常に良好であった。また、接着剤A,B,C,D,Eのように、磁石及び回転体を接合する接着剤の熱膨張係数が回転体の熱膨張係数よりも大きい場合、高温時接着強度低下特性が良好であった。また、接着剤Fでは熱膨張係数が回転体、接着剤、磁石の順で大きくしかもヤング率が100N/平方mm以上であり、殆どの評価項目が実用限度以下であった。
【0050】
次に、接着方法を説明する。この接着方法は、アクリル系嫌気性接着剤を塗布した面とアミン系有機物を含有する硬化促進剤を塗布した面とを貼り合わせる際に、硬化促進剤の塗布面における紫外線(400nm以下の波長の光の照射量)の照射量を1500mJ/平方cm以下、好ましくは1000mJ/平方cm以下に制限するものである。
【0051】
即ち、アミン系有機物を含有する硬化促進剤の塗布面への紫外線の積算照射量(照射量及び照射時間)を硬化促進剤の劣化が生じない範囲にすることにより、貼り合わせ面における未硬化を効果的に防止することができる。この接着方法は、具体的には、硬化促進剤を塗布した面を管理する際に、この管理環境の紫外線強度を測定し、1500mJ/平方cm以下、好ましくは1000mJ/平方cm以下になるように、カーテン等の遮光手段により日光等の光を制限しまた暴露時間を制限することにより実行可能である。
【0052】
これにより、接着剤において未硬化部分が無くなり、例えば上述の図1,図2の光偏向装置では磁石剥がれ・未硬化接着剤の飛散などを防止できる。このため、接着剤による接合工程において製品の収率・品質の向上を実現できる。
【0053】
【実施例】
アクリル系嫌気性接着剤として商品名「ロックタイト334」を、硬化促進剤として、アミン系有機物の変性ジヒドロピリジンを含有する、商品名「ロックタイト7386」を使用し、2枚のアルミニウム板の一方にアクリル系嫌気性接着剤ロックタイト334を塗布し、他方に硬化促進剤ロックタイト7386を塗布した。この後、硬化促進剤を塗布したアルミニウム板を、フィルタで400nm以上の光をカットした日光に暴露した後、両者を貼り合わせてから、剥離テストを行った。その結果を表5に示す。なお、硬化条件は22℃,24時間であり、接着剤膜厚は50μm、光量は1.2mW・cm-2であった。
【0054】
【表5】
Figure 0004178733
【0055】
表5から、400nm以上の光をカットした光の積算照射量が720mJ・cm-2程度以下では全面的に硬化し、1440mJ・cm-2程度では、一部未硬化現象が生じるが使用は可能であるが、2160mJ・cm-2程度以上になると、全面的に未硬化であることが分かる。
【0056】
【発明の効果】
本発明によれば、温度変動等が生じてもポリゴンミラーのミラー平面性及びバランス特性を改善できる光偏向装置を提供できる。
【0057】
また、光偏向装置において温度変動等が生じても各部品を接着剤で接合した接合部分の接合強度の低下を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示す第1の光偏向装置の断面図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態を示す第2の光偏向装置の断面図である。
【図3】図2の光偏向装置を配置した画像形成装置の光走査光学ユニットの要部を示す斜視図である。
【符号の説明】
10,30 光偏向装置
17,35 ポリゴンミラー
17a,35a ミラー面
22,42 磁石
11,31 ベース板(ベース部材)
23,33 コイル
16 ミラー押さえ板
18 フランジ
20,40 軸受け
23,24,43,44 接着剤層

Claims (5)

  1. ベース部材と、前記ベース部材に固定されたコイルと、前記ベース部材に対し回転するロータユニットとを備える光偏向装置であって、
    前記ロータユニットが、ポリゴンミラーを有する回転体と、前記回転体に設けられた軸受けと、前記コイルに対向するように前記回転体に固定された磁石とを備え、
    前記磁石と前記回転体とが、硬化後のヤング率が100N/平方mm以下の接着剤により接合され、
    該接着剤の硬化後の熱膨張係数が、前記磁石および前記回転体の熱膨張係数より大きいことを特徴とする光偏向装置。
  2. 前記回転体の熱膨張係数が前記磁石の熱膨張係数よりも大きいことを特徴とする請求項1に記載の光偏向装置。
  3. 前記軸受けと前記回転体とが、硬化後のヤング率が100N/平方mm以下である接着剤により接合され、
    該接着剤の硬化後の熱膨張係数が、前記軸受けおよび前記回転体の熱膨張係数より大きいことを特徴とする請求項1または2に記載の光偏向装置。
  4. ベース部材と、前記ベース部材に固定されたコイルと、前記ベース部材に対し回転するロータユニットとを備える光偏向装置であって、
    前記ロータユニットが、ポリゴンミラーを有する回転体と、前記回転体に設けられた軸受けと、前記コイルに対向するように前記回転体に固定された磁石とを備え、
    前記軸受けと前記回転体とが、硬化後のヤング率が100N/平方mm以下の接着剤により接合され、
    該接着剤の硬化後の熱膨張係数が、前記軸受けおよび前記回転体の熱膨張係数より大きいことを特徴とする光偏向装置。
  5. 前記回転体の熱膨張係数が前記軸受けの熱膨張係数よりも大きいことを特徴とする請求項3または4に記載の光偏向装置。
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