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JP4178757B2 - 画像処理システム - Google Patents
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JP4178757B2 - 画像処理システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は,画像データに対して電子透かしを埋め込む画像処理システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
画像の改ざん防止を目的とした電子透かし埋め込み技術については,例えば,特開2000−287065号公報および特開2000−28706号公報に開示されているものがある。従来の画像処理システムを図16〜図19を用いて説明する。
【0003】
従来の画像処理システム1は,図16に示すように,電子透かし埋め込み装置10および電子透かし抽出装置20から構成されている。電子透かし埋め込み装置10は,文書識別部11,文書形式データベース部12,電子透かし埋め込み部13,透かしキー生成部14,および暗号部15を備えており,電子透かし抽出装置20は,電子透かし抽出部21および復号部22を備えている。この画像処理システム1は,各種文書から得られた元画像31に対して電子透かしを埋め込んで原本画像35を生成するとともに,原本画像35から電子透かしを抽出して,画像の改ざんの有無を判断する機能を有している。
【0004】
電子透かし埋め込み装置10に備えられた文書識別部11は,例えばスキャナが文書(帳票)から読み取った元画像31の特徴を捉えて,文書の種類を識別し,その文書種別を示す文書情報32を文書形式データベース部12に送信する。
【0005】
ここで,元画像31の一例を図17に示す。この元画像31は,改ざんを防止すべき複数の情報を有している。そして,各情報は,複数の領域に分散して記載されている。例えば,第1領域R1には日付「99年1月31日」が記載されており,第2領域R2には証書番号「0123456789」が記載されており,第3領域R3には氏名「ヤマダ タロウ」が記載されており,第4領域R4には氏名「山田 太郎」が記載されている。また,元画像31の領域Rxには,元画像31にかかる文書を識別するための識別番号「12345」が記載されている。文書識別部11は,領域Rxに記載されている識別番号「1234」に基づいて文書の種類を識別する。
【0006】
文書形式データベース部12は,図18に示すように,電子透かしを埋め込むべき領域の座標等の情報を文書種別毎に文書形式情報テーブルの形で管理している。文書識別部11から文書情報32が送られてきたとき,文書形式データベース部12は,その文書情報32にマッチする文書形式情報33を文書形式情報テーブルから選択し,選択した文書形式情報33を電子透かし埋め込み部13および暗号部15に与える。
【0007】
透かしキー生成部14は,透かしキー34を生成し,生成した透かしキー34を電子透かし埋め込み部13および暗号部15に対して送信する。
【0008】
電子透かし埋め込み部13は,文書形式データベース部12から与えられた文書形式情報33に基づき,透かしキー34を用いて,元画像31内の特定の領域にのみ電子透かしを埋め込み,原本画像35を生成する。図19は,原本画像35の一部を示している。ここでは,座標(x11,y11)と座標(x21,y21)を対角とする矩形領域が,第1領域R1の画像の改ざんを防止する範囲として指定され,座標(x12,y12)と座標(x22,y22)を対角とする矩形領域が,第2領域R2の画像の改ざんを防止する範囲として指定されている。そして,それぞれの範囲に対して電子透かしが埋め込まれる。なお,図19では,電子透かしは,斜線で表されているが,実際には不可視の状態となるように埋め込まれる。
【0009】
暗号部15は,所定のアルゴリズムに基づいて,文書形式情報33および透かしキー34をそれぞれ暗号化し,暗号化文書形式情報33encおよび暗号化透かしキー34encを生成する。
【0010】
以上の電子透かし埋め込み装置10から出力された原本画像35,暗号化文書形式情報33enc,および暗号化透かしキー34encは,電子透かし抽出装置20によって受信される。
【0011】
電子透かし抽出装置20に備えられた復号部22は,暗号化文書形式情報33encおよび暗号化透かしキー34encをそれぞれ文書形式情報33および透かしキー34に復号する。
【0012】
電子透かし抽出部21は,文書形式情報33および透かしキー34を用いて,原本画像35から電子透かしを抽出する。ここで抽出された電子透かしは,原本画像35が改ざんされていなければ,電子透かし埋め込み装置10において元画像31に埋め込まれた電子透かしと一致する。つまり,電子透かし抽出部21が抽出した電子透かしをチェックすることによって,原本画像35に対する改ざんの有無が判断される。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら,従来の画像処理システム1によれば,同じ文書形式であれば電子透かしが埋め込まれる領域が固定されてしまう。このため,第三者が同一文書形式の画像を比較することによって,電子透かしが埋め込まれている領域が特定されてしまうおそれがあった。
【0014】
電子透かしが埋め込まれる領域が特定されてしまうと,原本画像の生成が容易となる。この場合,少しずつ内容の異なる透かしキーを用意して,これらの透かしキーを同一の元画像に適用することによって,生成される原本画像から電子透かし埋め込み/抽出に関するアルゴリズムを解析することが可能となる。このアルゴリズムが明らかになれば,電子透かし抽出装置20による検出が不可能な改ざんを原本画像に対して実施することも可能となる。
【0015】
本発明は,上記のような問題点に鑑みてなされたものであり,その目的は,第三者による電子透かしの埋め込み領域の特定を難化させることが可能な画像処理システムを提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために,本発明によれば,画像の中から改ざんを防止するための1または2以上の改ざん防止領域を選択し,各改ざん防止領域の一部または全部を含む電子透かし埋め込み領域を設定し,電子透かし埋め込み領域に対して電子透かしを埋め込み,電子透かし埋め込み済み画像を生成する電子透かし埋め込み装置を備えた画像処理システムが提供される。そして,この電子透かし埋め込み装置は,電子透かし埋め込み領域の位置,サイズ,または形のうち少なくとも一つを変更する機能を有していることを特徴としている(請求項1)。かかる構成によれば,固定的な範囲に電子透かしが埋め込まれることがなくなるため,第三者による電子透かし埋め込み位置の特定が困難となる。
【0017】
電子透かし埋め込み装置は,乱数を生成する乱数生成部を有することが好ましい(請求項2)。電子透かしの埋め込み処理を行う毎に乱数を生成することによって,電子透かし埋め込み領域の位置,サイズ,または形のうち少なくとも一つは電子透かし埋め込み処理毎に変化することになる。これによって,より一層電子透かしの埋め込み位置の特定が困難となる。
【0018】
一つの改ざん防止領域に対して,複数の電子透かし埋め込み領域を設定するようにしてもよいし,複数の改ざん防止領域に対して,一つの電子透かし埋め込み領域を設定するようにしてもよい(請求項3,4)。いずれの場合も,電子透かしの埋め込み位置の特定の難化に繋がる。
【0019】
さらに,複数の改ざん防止領域に対して一つの電子透かし埋め込み領域を設定した後に,その電子透かし埋め込み領域を複数の電子透かし埋め込みサブ領域に分割し,各電子透かし埋め込みサブ領域に対して電子透かしを埋め込むことも電子透かしの埋め込み位置の特定を困難とする点で効果的である(請求項5)。
【0020】
電子透かし埋め込み領域から複数の電子透かし埋め込みサブ領域を形成する際の分割位置は,電子透かし埋め込み装置が備える乱数生成部が生成する乱数に基づいて決定することが好ましい(請求項6)。電子透かしの埋め込み処理を行う毎に乱数を生成することによって,電子透かし埋め込み処理毎に分割位置が変化することになる。電子透かしの埋め込み位置の特定がさらに困難となる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下に添付図面を参照しながら,本発明にかかる画像処理システムの好適な実施の形態について詳細に説明する。なお,以下の説明および添付された図面において,略同一の機能および構成を有する構成要素については,同一符号を付することによって重複説明を省略する。
【0022】
[第1の実施の形態]
本発明の第1の実施の形態にかかる画像処理システム101の構成を図1に示す。この画像処理システム101は,電子透かし埋め込み装置110および電子透かし抽出装置20から構成されている。電子透かし埋め込み装置110は,文書識別部11,文書形式データベース部12,電子透かし埋め込み部13,透かしキー生成部14,暗号部15,乱数生成部111,および差分文書形式情報生成部112を備えている。また,電子透かし抽出装置20は,電子透かし抽出部21および復号部22を備えている。この画像処理システム101は,各種文書から得られた元画像31に対して電子透かしを埋め込んで原本画像135を生成するとともに,原本画像135から電子透かしを抽出して,画像の改ざんの有無を判断する機能を有している。
【0023】
電子透かし埋め込み装置110に備えられた文書識別部11は,例えばスキャナが文書(帳票)から読み取った元画像31の特徴を捉えて,文書の種類を識別し,その文書種別を示す文書情報32を文書形式データベース部12に送信する。
【0024】
元画像31の例は,図17に示した通りである。この元画像31は,改ざんを防止すべき複数の情報を有している。そして,各情報は,複数の領域に分散して記載されている。例えば,第1領域R1には日付「99年1月31日」が記載されており,第2領域R2には証書番号「0123456789」が記載されており,第3領域R3には氏名「ヤマダ タロウ」が記載されており,第4領域R4には氏名「山田 太郎」が記載されている。また,元画像31の領域Rxには,元画像31にかかる文書を識別するための識別番号「12345」が記載されている。文書識別部11は,領域Rxに記載されている識別番号「1234」に基づいて文書の種類を識別する。なお,ここでは,文書の種類を識別するために識別番号を用いているが,これとは別に,例えば,画像中の枠組み(罫線)や文字の並びから文書の種類を識別することも可能である。
【0025】
文書形式データベース部12は,図18に示したように,電子透かしを埋め込むべき領域の座標等の情報を文書種別毎に文書形式情報テーブルの形で管理している。文書識別部11から文書情報32が送られてきたとき,文書形式データベース部12は,その文書情報32にマッチする文書形式情報33を差分文書形式情報生成部112に与える。
【0026】
乱数生成部111は,電子透かし埋め込み装置110の固有の情報(例えば,MACアドレス),電子透かし埋め込み装置110の利用者のID番号,画像処理が行われた日時,等の各種情報に基づいて,疑似乱数131を発生させる。そして,この疑似乱数131は差分文書形式情報生成部112に伝送される。
【0027】
差分文書形式情報生成部112は,1つの疑似乱数131から電子透かしが埋め込まれる領域毎に4つの値を決定する。4つの値の決定を容易化するために,差分文書形式情報生成部112は,例えば疑似乱数と4つの値の対応関係を示すテーブルを備える。これらの4つの値は,差分情報として文書形式情報33に加えられる。これによって,差分文書形式情報133が生成される。この差分文書形式情報133は,電子透かし埋め込み部13および暗号部15に伝送される。図2は,改ざんを防止すべき情報(ここでは,「99年1月31日」)が記載されている第1領域R1についての差分情報を示しており,図3は,この差分情報が文書形式情報33に加えられて得られた差分文書形式情報133を示している。
【0028】
透かしキー生成部14は,透かしキー34を電子透かし埋め込み部13および暗号部15に対して送信する。
【0029】
電子透かし埋め込み部13は,差分文書形式情報生成部112から与えられた差分文書形式情報133に基づき,透かしキー34を用いて,元画像31内の特定の領域にのみ電子透かしを埋め込み,原本画像135を生成する。図4は,原本画像135の一部を示している。図示のように,座標(x11+Δx1,y11+Δy1)と座標(x21+Δx2,y21+Δy2)を対角とする矩形領域が,第1領域R1の画像の改ざんを防止する範囲(以下,「第1シフト領域R1s」)として指定される。そして,この第1シフト領域R1sに電子透かしが埋め込まれる。
【0030】
ここでは,第1シフト領域R1sは,第1領域R1よりも面積が広く,第1領域R1を包含しているが,乱数生成部111において生成される疑似乱数に応じてその面積や位置が変化する。例えば,第1シフト領域R1sと第1領域R1が相似形となり,第1シフト領域R1sが第1領域R1に対してX軸方向およびY軸方向にずれる場合もあり得る。また,図4では,電子透かしは斜線で表されているが,実際には不可視の状態となるように埋め込まれる。なお,以下,電子透かしが埋め込まれるシフト領域が,2つの座標から特定される矩形領域である場合に即して本発明の実施の形態を説明するが,矩形領域を例えば左上角座標と幅,高さ(x,y,w,h)の形式で表すようにしてもよい。また,シフト領域を矩形以外とすることも可能である。
【0031】
ところで,差分文書形式情報生成部112は,改ざんを防止すべき領域(例えば,第1領域R1,第2領域R2)毎に差分文書形式情報を生成する。上述のように,各差分文書形式情報に基づいて,実際に電子透かしが埋め込まれるシフト領域(例えば,第1シフト領域R1s)が決められる。差分文書形式情報生成部112は,差分文書形式情報を生成する際に各シフト領域が重ならないように各差分文書形式情報を調整した後に電子透かし埋め込み部13に対して出力する。
【0032】
暗号部15は,所定のアルゴリズムに基づいて,差分文書形式情報133および透かしキー34をそれぞれ暗号化し,暗号化差分文書形式情報133encおよび暗号化透かしキー34encを生成する。
【0033】
以上の電子透かし埋め込み装置110から出力された原本画像135,暗号化差分文書形式情報133enc,および暗号化透かしキー34encは,電子透かし抽出装置20によって受信される。
【0034】
電子透かし抽出装置20に備えられた復号部22は,暗号化差分文書形式情報133encおよび暗号化透かしキー34encをそれぞれ差分文書形式情報133および透かしキー34に復号する。
【0035】
電子透かし抽出部21は,差分文書形式情報133および透かしキー34を用いて,原本画像135から電子透かしを抽出する。ここで抽出された電子透かしは,原本画像135が改ざんされていなければ,電子透かし埋め込み装置110において元画像31に埋め込まれた電子透かしと一致する。つまり,電子透かし抽出部21が抽出した電子透かしをチェックすることによって,原本画像135に対する改ざんの有無が判断される。
【0036】
以上説明したように,第1の実施の形態にかかる画像処理システム101によれば,画像に対する電子透かしの埋め込み位置および埋め込み領域のサイズあるいは形が,乱数生成部111において生成される疑似乱数に応じて変化することになる。このため,同一の元画像31に同一の透かしキー34を適用しても,電子透かし埋め込み装置110,電子透かし埋め込み装置110の利用者,または利用日時等が異なれば同一範囲に電子透かしが埋め込まれることは極めて希になる。電子透かしの埋め込み範囲が逐次変化することから,その範囲の第三者による特定,ひいては電子透かし埋め込み/抽出に関するアルゴリズムの解析が困難となる。
【0037】
また,第1の実施の形態にかかる画像処理システム101によれば,改ざん防止が不要な領域(例えば,余白部分や定型文章が書かれている部分)には電子透かしが埋め込まれないため,電子透かしを埋め込むことによる画像データのサイズ増加を最小限に抑えることが可能となる。さらには画像処理時間の短縮化にも繋がる。
【0038】
[第2の実施の形態]
本発明の第2の実施の形態にかかる画像処理システム201の構成を図5に示す。この画像処理システム201は,電子透かし埋め込み装置210および電子透かし抽出装置20から構成されている。電子透かし埋め込み装置210は,文書識別部11,文書形式データベース部12,電子透かし埋め込み部13,透かしキー生成部14,暗号部15,乱数生成部111,および分割文書形式情報生成部212を備えている。また,電子透かし抽出装置20は,電子透かし抽出部21および復号部22を備えている。この画像処理システム201は,各種文書から得られた元画像31に対して電子透かしを埋め込んで原本画像235を生成するとともに,原本画像235から電子透かしを抽出して,画像の改ざんの有無を判断する機能を有している。
【0039】
電子透かし埋め込み装置210に備えられた文書識別部11は,例えばスキャナが文書(帳票)から読み取った元画像31の特徴を捉えて,文書の種類を識別し,その文書種別を示す文書情報32を文書形式データベース部12に送信する。
【0040】
文書形式データベース部12は,文書情報32にマッチする文書形式情報33を分割文書形式情報生成部212に与える。
【0041】
乱数生成部111は,電子透かし埋め込み装置10の固有の情報(例えば,MACアドレス),電子透かし埋め込み装置10の利用者のID番号,画像処理が行われた日時,等の各種情報に基づいて,疑似乱数131を発生させる。そして,この疑似乱数131は分割文書形式情報生成部212に伝送される。
【0042】
分割文書形式情報生成部212は,1つの疑似乱数131から電子透かしが埋め込まれる領域毎に1つの値を決定する。1つの値の決定を容易化するために,分割文書形式情報生成部12は,例えば疑似乱数と1つの値の対応関係を示すテーブルを備える。分割文書形式情報生成部212は,この値を分割情報として用いて,分割情報と文書形式情報33から分割文書形式情報233を導く。そして,この分割文書形式情報233は,電子透かし埋め込み部13および暗号部15に伝送される。図6は,改ざんを防止すべき情報(ここでは,「99年1月31日」)が記載されている第1領域R1についての分割情報を示しており,図7は,この分割情報と文書形式情報33から導かれた分割文書形式情報233を示している。
【0043】
透かしキー生成部14は,透かしキー34を電子透かし埋め込み部13および暗号部15に対して送信する。
【0044】
電子透かし埋め込み部13は,分割文書形式情報生成部212から与えられた分割文書形式情報233に基づき,透かしキー34を用いて,元画像31内の特定の領域にのみ電子透かしを埋め込み,原本画像235を生成する。図8は,原本画像235の一部を示している。図示のように,座標(x11,y11)と座標(x11+γx,y21)を対角とする矩形の第1分割領域R1d1と,座標(x11+γx,y11)と座標(x21,y21)を対角とする矩形の第2分割領域R1d2が,第1領域R1の画像の改ざんを防止する範囲として指定される。そして,これら第1分割領域R1d1および第2分割領域R1d2には同一または異なる電子透かしが埋め込まれる。
【0045】
第1分割領域R1d1と第2分割領域R1d2は,第1領域R1をY軸方向に2分割して得られるものであるが,乱数生成部111において生成される疑似乱数に応じてその分割位置が変化する。また,分割数も2つに限定する必要はない。さらに,分割文書形式情報生成部212は,図9に示す分割情報を用いることによって図10に示す分割文書形式情報233’を導くことも可能である。この場合,図11に示すように第1領域R1をX軸方向に分割する第1分割領域R1d1’と第2分割領域R1d2’が得られる。そして,これら第1分割領域R1d1’および第2分割領域R1d2’に電子透かしを埋め込むようにしてもよい。
【0046】
暗号部15は,所定のアルゴリズムに基づいて,分割文書形式情報233および透かしキー34をそれぞれ暗号化し,暗号化分割文書形式情報233encおよび暗号化透かしキー34encを生成する。
【0047】
以上の電子透かし埋め込み装置210から出力された原本画像235,暗号化分割文書形式情報233enc,および暗号化透かしキー34encは,電子透かし抽出装置20によって受信される。
【0048】
電子透かし抽出装置20に備えられた復号部22は,暗号化分割文書形式情報233encおよび暗号化透かしキー34encをそれぞれ分割文書形式情報233および透かしキー34に復号する。
【0049】
電子透かし抽出部21は,分割文書形式情報233および透かしキー34を用いて,原本画像235から電子透かしを抽出する。ここで抽出された電子透かしは,原本画像235が改ざんされていなければ,電子透かし埋め込み装置210において元画像31に埋め込まれた電子透かしと一致する。つまり,電子透かし抽出部21が抽出した電子透かしをチェックすることによって,原本画像235に対する改ざんの有無が判断される。
【0050】
以上説明したように,第2の実施の形態にかかる画像処理システム201によれば,電子透かしの埋め込み範囲が分割される。そして,その分割位置が乱数生成部111において生成される疑似乱数に応じて変化することになる。このため,同一の元画像31に同一の透かしキー34を適用しても,電子透かし埋め込み装置210,電子透かし埋め込み装置210の利用者,または利用日時等が異なれば分割位置も異なることになる。電子透かしの埋め込み領域の分割位置が逐次変化することから,その位置の第三者による特定が極めて困難となる。したがって,第1の実施の形態と同様に,電子透かし埋め込み/抽出に関するアルゴリズムの解析も困難となる。
【0051】
[第3の実施の形態]
本発明の第3の実施の形態にかかる画像処理システム301の構成を図12に示す。この画像処理システム301は,電子透かし埋め込み装置310および電子透かし抽出装置20から構成されている。電子透かし埋め込み装置310は,文書識別部11,文書形式データベース部12,電子透かし埋め込み部13,透かしキー生成部14,暗号部15,乱数生成部111,および変換文書形式情報生成部312を備えている。また,電子透かし抽出装置20は,電子透かし抽出部21および復号部22を備えている。この画像処理システム301は,各種文書から得られた元画像31に対して電子透かしを埋め込んで原本画像335を生成するとともに,原本画像335から電子透かしを抽出して,画像の改ざんの有無を判断する機能を有している。
【0052】
電子透かし埋め込み装置310に備えられた文書識別部11は,例えばスキャナが文書(帳票)から読み取った元画像31の特徴を捉えて,文書の種類を識別し,その文書種別を示す文書情報32を文書形式データベース部12に送信する。
【0053】
文書形式データベース部12は,文書情報32にマッチする文書形式情報33を変換文書形式情報生成部312に与える。
【0054】
乱数生成部111は,電子透かし埋め込み装置310の固有の情報(例えば,MACアドレス),電子透かし埋め込み装置310の利用者のID番号,画像処理が行われた日時,等の各種情報に基づいて,疑似乱数131を発生させる。そして,この疑似乱数131は変換文書形式情報生成部312に伝送される。
【0055】
変換文書形式情報生成部312は,図13に示すように,元画像31に存在する改ざんを防止すべき複数の領域のうち,相互に接する第2領域R2,第3領域R3,および第4領域R4については,図14に示すように,これらを含む矩形の変換領域Rcを設定する。なお,改ざんを防止すべき複数の領域のうち,他の領域と接していない領域(例えば,第1領域R1)については,変換文書形式情報生成部312は,上述の差分文書形式生成部112または分割文書形式生成部212と同様に動作する。また,他の領域と接してしない領域も含めて変換領域Rcを設定することも可能である。
【0056】
次に,変換文書形式情報生成部312は,疑似乱数131から変換領域Rcについての分割情報を決定する。変換文書形式情報生成部312は,この分割情報と文書形式情報33から変換文書形式情報333を導く。そして,この変換文書形式情報333は,電子透かし埋め込み部13および暗号部15に伝送される。
【0057】
透かしキー生成部14は,透かしキー34を電子透かし埋め込み部13および暗号部15に対して送信する。
【0058】
電子透かし埋め込み部13は,変換文書形式情報生成部312から与えられた変換文書形式情報333に基づき,透かしキー34を用いて,元画像31内の特定の領域にのみ電子透かしを埋め込み,原本画像335を生成する。図15は,原本画像335の一部を示している。図示のように,矩形の第1変換分割領域(第1電子透かし埋め込みサブ領域)Rcd1と第2変換分割領域(第2電子透かし埋め込みサブ領域)Rcd2と第3変換分割領域(第3電子透かし埋め込みサブ領域)Rcd3が,第2領域R2,第3領域R3,第4領域R4の画像の改ざんを防止する範囲として指定される。そして,これら第1変換分割領域Rcd1,第2変換分割領域Rcd2,および第3変換分割領域Rcd3には同一または異なる電子透かしが埋め込まれる。
【0059】
第1変換分割領域Rcd1,第2変換分割領域Rcd2,および第3変換分割領域Rcd3は,変換領域RcをX軸方向とY軸方向にそれぞれ2分割して得られるものであるが,乱数生成部111において生成される疑似乱数に応じてその分割位置が変化する。また,領域の数も3つに限定する必要はない。
【0060】
暗号部15は,所定のアルゴリズムに基づいて,変換文書形式情報333および透かしキー34をそれぞれ暗号化し,暗号化変換文書形式情報333encおよび暗号化透かしキー34encを生成する。
【0061】
以上の電子透かし埋め込み装置310から出力された原本画像35,暗号化変換文書形式情報333enc,および暗号化透かしキー34encは,電子透かし抽出装置20によって受信される。
【0062】
電子透かし抽出装置20に備えられた復号部22は,暗号化変換文書形式情報333encおよび暗号化透かしキー34encをそれぞれ変換文書形式情報333および透かしキー34に復号する。
【0063】
電子透かし抽出部21は,変換文書形式情報333および透かしキー34を用いて,原本画像335から電子透かしを抽出する。ここで抽出された電子透かしは,原本画像335が改ざんされていなければ,電子透かし埋め込み装置310において元画像31に埋め込まれた電子透かしと一致する。つまり,電子透かし抽出部21が抽出した電子透かしをチェックすることによって,原本画像335に対する改ざんの有無が判断される。
【0064】
以上説明したように,第3の実施の形態にかかる画像処理システム301によれば,改ざんを防止すべき複数の領域が1つの変換領域として設定され,さらにこの変換領域が複数の変換分割領域に分けられ,それぞれに電子透かしが埋め込まれることになる。そして,変換領域のサイズあるいは形,および,変換分割領域を形成する際の変換領域の分割位置が,乱数生成部111において生成される疑似乱数に応じて変化することになる。このため,同一の元画像31に同一の透かしキー34を適用しても,電子透かし埋め込み装置310,電子透かし埋め込み装置310の利用者,または利用日時等が異なれば同一範囲に電子透かしが埋め込まれることは極めて希になる。電子透かしの埋め込み範囲が逐次変化することから,その範囲の第三者による特定が極めて困難となる。したがって,第1,2の実施の形態と同様に,電子透かし埋め込み/抽出に関するアルゴリズムの解析も困難となる。
【0065】
添付図面を参照しながら本発明の好適な実施の形態について説明したが,本発明はかかる実施の形態に限定されない。当業者であれば,特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり,それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0066】
例えば,各実施の形態を組み合わせることによって,電子透かしの埋め込み範囲の特定がより一層困難となり,電子透かし埋め込み/抽出に関するアルゴリズムの解析も事実上不可能となる。
【0067】
また,各実施の形態では,差分文書形式情報133,分割文書形式情報233,変換文書形式情報333,および透かしキー34は,電子透かし埋め込み装置110,210,310において暗号化された後に,電子透かし抽出装置20へ伝送されている。この他,例えばワンタイムパスワードを利用して各情報を直接伝送しない方法を採用することもセキュリティを向上させる点で好ましい。
【0068】
【発明の効果】
以上説明したように,本発明によれば,第三者による電子透かしの埋め込み範囲の特定が困難となり,電子透かし埋め込み/抽出に関するアルゴリズムの解析が防止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態にかかる画像処理システムの構成を示すブロック図である。
【図2】図1の画像処理システムにおける差分情報の説明図である。
【図3】図1の画像処理システムにおける差分文書形式情報の説明図である。
【図4】図1の画像処理システムに備えられた電子透かし埋め込み装置によって電子透かしが埋め込まれた原本画像の説明図である。
【図5】本発明の第2の実施の形態にかかる画像処理システムの構成を示すブロック図である。
【図6】図5の画像処理システムにおける分割情報の説明図である。
【図7】図5の画像処理システムにおける分割文書形式情報の説明図である。
【図8】図5の画像処理システムに備えられた電子透かし埋め込み装置によって電子透かしが埋め込まれた原本画像の説明図である。
【図9】図5の画像処理システムにおける他の分割情報の説明図である。
【図10】図5の画像処理システムにおける他の分割文書形式情報の説明図である。
【図11】図5の画像処理システムに備えられた電子透かし埋め込み装置によって電子透かしが埋め込まれた他の原本画像の説明図である。
【図12】本発明の第3の実施の形態にかかる画像処理システムの構成を示すブロック図である。
【図13】図12の画像処理システムに適用される元画像の説明図である。
【図14】図12の画像処理システムに備えられた電子透かし埋め込み装置によって変換領域が設定された原本画像の説明図である。
【図15】図12の画像処理システムに備えられた電子透かし埋め込み装置によって電子透かしが埋め込まれた原本画像の説明図である。
【図16】従来の画像処理システムの構成を示すブロック図である。
【図17】図16の画像処理システムに適用される元画像の説明図である。
【図18】図16の画像処理システムに備えられた文書形式データベース部が有する文書形式情報テーブルの説明図である。
【図19】図16の画像処理システムに備えられた電子透かし埋め込み装置によって電子透かしが埋め込まれた原本画像の説明図である。
【符号の説明】
11:文書識別部
12:文書形式データベース部
13:電子透かし埋め込み部
14:透かしキー生成部
15:暗号部
20:電子透かし抽出装置
21:電子透かし抽出部
22:復号部
31:元画像
32:文書情報
33:文書形式情報
34:透かしキー
34enc:暗号化透かしキー
101:画像処理システム
110:電子透かし埋め込み装置
111:乱数生成部
112:差分文書形式生成部
133:差分文書形式情報
133enc:暗号化差分文書形式情報
135:原本画像
131:疑似乱数
201:画像処理システム
210:電子透かし埋め込み装置
212:分割文書形式情報生成部
233:分割文書形式情報
233enc:暗号化分割文書形式情報
235:原本画像
301:画像処理システム
310:電子透かし埋め込み装置
312:変換文書形式情報生成部
333:変換文書形式情報
333enc:暗号化変換文書形式情報
335:原本画像
R1:第1領域
R1s:第1シフト領域
R1d1:第1分割領域
R1d2:第2分割領域
Rc:変換領域
Rcd1:第1変換分割領域
Rcd2:第2変換分割領域
Rcd3:第3変換分割領域

Claims (6)

  1. 画像の中から1または2以上の改ざん防止領域を選択し,各改ざん防止領域の一部または全部を含む電子透かし埋め込み領域を設定し,前記電子透かし埋め込み領域に対して電子透かしを埋め込み,電子透かし埋め込み済み画像を生成する電子透かし埋め込み装置であって
    前記画像の特徴を捉えて文書の種類を識別する文書識別部と,
    前記文書識別部により識別された文書の種類に応じて文書形式情報を出力するデータベース部と,
    前記データベース部により出力された前記文書形式情報に基づいて,一つの改ざん防止領域に対して,位置,サイズ,または形のうち少なくとも一つを逐次変化させながら複数の電子透かし埋め込み領域を設定する文書形式情報生成部と,
    前記文書形式情報生成部により設定された前記複数の電子透かし埋め込み領域に電子透かしを埋め込む電子透かし埋め込み部と,
    を備える,電子透かし埋め込み装置
  2. 前記電子透かし埋め込み装置は,乱数を生成する乱数生成部,をさらに備え,
    前記文書形式情報生成部は,前記一つの改ざん防止領域に対して,前記乱数生成部により生成された乱数を用いて,位置,サイズ,または形のうち少なくとも一つを逐次変化させながら前記複数の電子透かし埋め込み領域を設定することを特徴とする,
    請求項1に記載の電子透かし埋め込み装置
  3. 画像の中から1または2以上の改ざん防止領域を選択し,各改ざん防止領域の一部または全部を含む電子透かし埋め込み領域を設定し,前記電子透かし埋め込み領域に対して電子透かしを埋め込み,電子透かし埋め込み済み画像を生成する電子透かし埋め込み装置であって,
    複数の改ざん防止領域に対して,位置,サイズ,または形のうち少なくとも一つを逐次変化させながら一つの電子透かし埋め込み領域を設定する文書形式情報生成部と,
    前記文書形式情報生成部により設定された前記電子透かし埋め込み領域に電子透かしを埋め込む電子透かし埋め込み部と,
    を備える,電子透かし埋め込み装置
  4. 前記電子透かし埋め込み装置は,乱数を生成する乱数生成部,をさらに備え,
    前記文書形式情報生成部は,前記乱数生成部により生成された乱数を用いて,前記複数の改ざん防止領域に対して,位置,サイズ,または形のうち少なくとも一つを逐次変化させながら前記複数の電子透かし埋め込み領域を設定することを特徴とする,請求項3に記載の電子透かし埋め込み装置
  5. 前記文書形式情報生成部は,前記一つの電子透かし埋め込み領域を複数の電子透かし埋め込みサブ領域に分割し,
    前記電子透かし埋め込み部は,前記文書形式情報生成部により分割された各電子透かし埋め込みサブ領域に対して電子透かしを埋め込むことを特徴とする,
    請求項3または4に記載の電子透かし埋め込み装置
  6. 前記文書形式情報生成部は,前記乱数生成部において生成された乱数に基づいて,前記電子透かし埋め込み領域から前記複数の電子透かし埋め込みサブ領域を形成する際の分割位置を決定することを特徴とする,請求項5に記載の電子透かし埋め込み装置
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