JP4182502B2 - らせんの回転による充填装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、施工中の構造物の内部空間に建設材料を充填する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、建設工事における鉄筋・鋼棒・鋼線の周辺や埋め戻しなどの空間に充填するセメントペーストや樹脂など様々の充填材を充填するには主にグラウトポンプを用いて圧入する方法が用いられた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、圧入には経路と空間に密閉を要し、これらの製作に手間が掛かった。また、ポンプの維持や使用後の清掃に人手と時間を要した。さらに、充填材はポンプに適合する種類に限定され、その物性は狭く制限され、流動性の決定や維持には経験と技術を要した。また、圧入では充填材が界面を保ちながら壁面に接して圧しつけられながら変形するため材料によってはコールドジョイントができる欠点があった。また、逆送ができないので、一度充填されたものを、修正や取壊しのために排除することは殆ど不可能であった。
【0004】
この発明の目的は、グラウトポンプの使用を省くことによって充填作業とその準備作業を簡単な手順で機械的に行い、充填材の選定と作業の管理を単純にし、材料に融通性を持たせ、また、空隙を減少させて充填密度を高め、また、壁面への擦りつけによってコールドジョイントの発生を防ぎ、場合によって逆送を可能にする手段を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段及び作用】
この発明は、請求項1のように、施工中の建設物において、鉄筋コンクリート中の鉄筋やシース管のような線状に配置される線状材料の周辺に任意の形状をなす任意長の充填空間と補給口との二つの空間を準備し、両者を経路空間で連続し、前記充填空間は充填すべき空間を持ち、前記補給口は時間経過又は温度変化によって硬さが変化する充填材を貯留し、前記補給口に任意量の前記充填材を補給する投入口を設け、前記補給口から前記充填空間に至る空間の少なくとも一部にらせんを設け、前記らせんを回転することによって前記充填材を前記充填空間に充填することを特徴とするらせんの回転による充填装置を手段とし、これによって任意形状の空間に充填し、グラウトポンプの使用が省かれ、面倒な管理と充填の制約とが同時に解消される。
【0006】
前記らせんの配置は独立した部品としたり、前記線状材料と一連の帯状体を巻きつけたり、前記線状材料の表面に小突起の集合をらせん状に配列したりして準備する。らせん体を粘性体の中で回転すると、スクリュー作用で一定方向に進む。特に可撓性のプラスチックなどを材料とするひれ状の突起はパドルとして機能し、充填効率を著しく向上する。また修正するための逆転による充填材の排除速度も向上する。従って、前記らせんを固定して充填材の中で回転すると、充填材が一方向に押しやられる。このように前記らせんのスクリュー作用により、所望の位置に充填材を充填することができる。この機能によって上記の課題を解決する。
【0007】
加えて、らせんの回転は充填材を直接機械的に押すので、流動性や配合などが変化しても充填が可能になる。従って、充填材の選定に融通性をもたせることができる。この結果、異なる物性の所望の充填材を所望の位置に充填することが可能になる。即ち、定められた順序で補充部に送ることによって、充填位置に適した強度や作業性を持ち、また、比重や熱可塑性の異なる充てん材を任意の位置に充填することができる。また熱可塑性の物質を充填材とすると、温度をコントロールして任意の時間に充填材の物性を変えることができる。これにより、施工終了後でも修正や取り壊しが容易になる。なお、らせんの回転により充填材は移動しながら混合を続けるので、セメントモルタルの場合などの混合物では材料分離のない充填が可能になる。充填材の物性に応じた形状や剛性の突起をらせん状に配列して回転すると混合効果は一層増大する。
【0008】
上述の一連の流れを整理すると、投入口から投入された充填材は補給口に溜められ、らせんの回転によって充填空間に押しやられて充填する。この機構の基本となるらせんの回転は他端や別穴から回転シャフトを挿入したり、回転力を潜在させてロックピンなどでロックして準備した適時にロックピンを抜いたり、埋設した使い捨て電動モータを使用したり、施工条件によって選択される多様な手段がある。
【0009】
施工条件によって、鋼管などの管状体を埋設して形成した前記充填空間を持つことにより、充填空間の形成が容易になるとともに、充填物の変形を三次元的に拘束して強度を著しく増大する。この装置を鉄筋埋設アンカーや継手に用いると拘束強度を増大し、充填効果を著しく向上することができる。
【0010】
施工条件によって、らせんの形成において、前記鉄筋などの線状材料の表面に細長の材料をらせん状に巻き付けてらせんとすることにより、らせんの製作と回転による押し出しが容易になる。また、このらせんを充填材とともに硬化させると引抜き強度が大きくなる。特に、重ね継手の鉄筋を線状材料とすると、充填作業終了のまま放置して施工が終了するので事後処理を省くとともに空隙の形成を防止し、充填材の強度増加が継手の付着強度を増大する。
【0011】
施工条件によって、前記らせんを可撓線材に結合し、前記可撓線材を介して遠隔操作で前記らせんを回転すると、外側から曲線の経路を経て回転をさせる充填作業が可能になる。これは従来不可能であった。
【0012】
なお前記可撓線材の少なくとも一部をらせん状に変形して前記らせんとして用いると、複雑に曲がった穴や異形の空間の充填作業を実施することができる。
【0013】
請求項2のように、前記らせんを予め充填空間の一部又は待機空間に準備した空間に待機させておき、所望の時に前記らせんを回転により移動させることによって、多様な形態でさらに長い経路や曲線の経路を通過する機械的充填作業が可能になる。例えば二枚のプレハブ部材の結合において、一方の部材の中に待機させたらせんと鉄筋とを相手側にまで移動させて両部材の鉄筋に重ね、かつ、それらの周辺を充填することによって連続の重ね継ぎ手を形成し、両者の鉄筋を簡便に一本化することが可能になる。
【0014】
【発明の実施の形態】
実施例で説明するように、既存コンクリート中に設けた充填空間の内部に鉄筋を固定する。線状材料である鉄筋を該充填空間に挿入し、その周辺に充填材をグラウトする。即ち、充填材を機械的に所望の時間に所望の場所に充填し、場合によって逆送することを、極めて簡単な機構で、特別な技術や材料を用いずに実現する。
【0015】
【実施例】
この発明の実施例を図面によって説明する。図 1は、被充填体5であるセメントコンクリート体AとBを鉄筋によって結合する実施例1の斜視図である。この鉄筋は線状材料2である。鉄筋の周囲に充填材3としてセメントペーストをグラウトする。従って、硬化した該充填材は鉄筋が負荷を受けるとき鋼管で三軸的に拘束され、著しくボンドを増大する。充填空間4は薄肉鋼管を埋設して形成する。このため該充填空間の製作は極めて簡単になる。なお被充填体であるコンクリート体AとBの境界面はプレキャスト部材間の接触面やコンクリート内部の亀裂などで見られる不連続面である。図2は、その側方断面図である。
【0016】
AとBの被充填体5には、細長い充填空間4が予め形成されている。両方の充填空間4を連続するように結合して貫通させる。充填空間4の中に線状材料2(鉄筋)を通す。らせん1は、予め細い焼きなまし鉄線を鉄筋に巻きつけて準備したものである。投入口7から充填材3を補給口6に満たす。コンクリート体の端部8から鉄筋(線状材料2)を突き出し、その端末に回転力を加えて、らせん1を回転する。この回転により充填材3は次第に補給口6からAの充填空間4の方向に送られて充填空間4全体を充填する。場合によって、投入口7と補給口6の位置を左側にしても、らせんの回転を逆にして同様の機能が得られる。そのまま充填材3の中にらせんを埋め殺すことにより、空隙の発生を防ぐことができる。通常、充填材3はセメントペーストやモルタルである。しかし、プラスチックや硫黄などの熱可塑性物質を用い、ニクロム線などを用いて加熱する手段を用いると、任意に温度を変え、充填材の強度をコントロールすることができる。修正や排除も可能になる。
【0017】
図3は、前記実施例を応用したプレキャストコンクリート体AとBの被充填体5を重ね継手で結合する実施例2の側方断面図である。両者はそれぞれの鉄筋で補強され、本実施例の線状材料2はそれぞれの主鉄筋9と重ね継手を構成するので、両コンクリート体が線状材料2で一体化される。
【0018】
線状材料2の端末には可撓線材10を結合する。コンクリート体Aのなかの可撓線材10は鞘材15で被覆して滑らかな回転を確保する。線状材料2とらせん1は可撓線材10を介して離れたところから回転させる。可撓線材10と鞘材15との組合せはコンクリート体の中の曲がった経路においても回転の伝達を可能にする。鞘材15の材料を熱可塑性のビニールにし、内部にニクロム線を配線し、任意に通電加熱する。常温では鞘材15を保護し、加熱軟化させた間に回転を加える。
【0019】
なお、予めコンクリート体の充填空間4を余分に長くして、待機空間14とした空間が設けられている。前記空間にらせん1と線状材料2(鉄筋)を挿入して待機させておき、施工時に回転させ、投入口7の方向に移動させたものである。この方法を利用すると、プレキャストコンクリート相互の面を合わせた後でも、容易に鉄筋を移動することができる。投入口7かららせん1と鉄筋の移動を確認することができる。その確認後に充填材3を投入するので、鉄筋結合が確実になる。即ち、待機空間14を設けることにより、確実な鉄筋結合を極めて短時間で終了することができる。なお充填空間4の一部壁面に適宜の突起を散布すると、回転によるらせん1と線状材料2の移動を一層早くかつ確実にする。また、これらの突起は硬化した充填材と壁面とのせん断強度を向上する。
【0020】
また、らせんのねじり回転を断続的に加えて捻り振動を加えたり、振動機械で振動を加えたりすると充填材を柔らかくし、充填物の強度・密度と施工速度が改善される。
【0021】
【発明の効果】
以上説明したように本発明は、建設工事において、重ね継手、アンカー鉄筋、剥落危険部分又はコールドジョイント部の補強などに用いて、次のような効果を奏する。充填が難しい空間にも、簡単な装置と作業で確実な充填作業ができる。性質の異なる充填材を所望の位置に充填できる。充填材と壁面との付着強度を増大して両者を強固に一体化する。充填材の密度を高くして強度を増大する。任意に充填材の逆送を可能にする。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1の斜視図である。
【図2】上記斜視図の側方断面図である。
【図3】本発明の実施例2の側方断面図である。
【符号の説明】
1 らせん
2 線状材料
3 充填材
4 充填空間
5 被充填体
6 補給口
7 投入口
8 端部
9 主鉄筋
10 可撓線材
14 待機空間
15 鞘材
Claims (2)
- 施工中の建設物に、線状に配置される線状材料の周囲に任意の形状をなす充填空間と、補給口との二つの空間を形成し、両者を経路空間で連続し、前記充填空間は充填すべき空間を持ち、前記補給口は時間経過又は温度変化によって硬さが変化する充填材を貯留し、前記補給口に任意量の前記充填材を補給する投入口を設け、前記補給口から前記充填空間に至る空間の少なくとも一部にらせんを設け、前記らせんを回転することによって前記充填材を前記補給口から前記充填空間に充填することを特徴とするらせんの回転による充填装置。
- 前記らせんを予め待機空間に待機させておき、所望の時に回転により前記らせんを移動させることを特徴とする請求項1記載のらせんの回転による充填装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP31521799A JP4182502B2 (ja) | 1999-11-05 | 1999-11-05 | らせんの回転による充填装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP31521799A JP4182502B2 (ja) | 1999-11-05 | 1999-11-05 | らせんの回転による充填装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2001132229A JP2001132229A (ja) | 2001-05-15 |
| JP4182502B2 true JP4182502B2 (ja) | 2008-11-19 |
Family
ID=18062817
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP31521799A Expired - Fee Related JP4182502B2 (ja) | 1999-11-05 | 1999-11-05 | らせんの回転による充填装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP4182502B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP5816201B2 (ja) * | 2013-01-15 | 2015-11-18 | 株式会社福田工業 | 耐震用構造材の製造方法 |
-
1999
- 1999-11-05 JP JP31521799A patent/JP4182502B2/ja not_active Expired - Fee Related
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| JP2001132229A (ja) | 2001-05-15 |
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