JP4183227B2 - ゴムホース - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、高温ガスを流通させる耐油性のゴムホースに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
自動車のターボチャージャーからインタークーラーにかけてはゴムホースが接続され、このゴムホースの中をターボチャージャーのファンで加圧された吸気ガスが流通する。このファンは、エンジンの排気ガスで駆動されるため、吸気ガスは非常に高温になっている。従って、このゴムホースは、この高温に耐える耐熱性を備えていなければならない。このような高温に耐えるゴムホースの材質としては、従来は、シリコ−ンゴムが採用されていた。しかし、最近のターボチャージャーは加圧力が更に高まって耐熱性は200°C以上のものが要求されるようになってきた。
【0003】
加えて、今般の新短期ディーゼル車の排出ガス規制の導入に伴い、ブローバイガス還元装置も義務付けられることとなった。これに伴って、上記したゴムホースも、ブローバイガスの透過を防止するために耐油性、耐ガス透過性を備えたものが要求されることとなった。このような厳しい耐熱性、耐油性等が求められるゴムホースでは、従来のシリコ−ンゴムのみでは不十分で、新しい材料のものが求められていた。そこで、耐熱性、耐油性等に優れたフッ素ゴムが注目され、このエアーホースの最内層にフッ素ゴムを使用した積層ホースの製作が試みられている(例えば、特開2000−193152公報)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、フッ素ゴムには、上記優れた性質がある反面、硬くて柔軟性に欠け、熱時強度が低いという特性があるから、実使用下では応力集中が起こって破壊し易いという欠点がある。又、シリコ−ンゴムからなる外層には、内部に補強布が封入されていて柔軟性に劣るから、このようなもの同士を積層すると、外力がかかったときにフッ素ゴム層に応力集中が起こり、破壊したりして耐久性を低下させる。この点は、フッ素ゴム層の厚みを増してもあまり解消されないし、加えて、フッ素ゴムは、高価格であることから、フッ素ゴム層を妄りに厚肉にするのは得策ではない。
【0005】
更に、フッ素ゴムとシリコ−ンゴムとは異質材料同士であるから、積層に際して接着剤を使用するが、両材とも離型剤として使用されていることからも明らかなように、物質的に安定しており、この両者を接着するのはなかなか容易ではない。この場合において、硬いもの同士であれば、界面における密着性が劣って接着力が余計に低下する。従って、上記先行例で述べられているような通常の加硫接着をしたのでは、安定した接着力が得られず、使用中に剥離したりする。本発明は、このような課題を解決するものであり、フッ素ゴム層と外層のシリコ−ンゴム層との間に特定の中間シリコ−ンゴム層を配することで、フッ素ゴム層の低耐久性と低接着性を向上させたものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
以上の課題の下、本発明は、請求項1に記載した、内層ゴムシートと中間層ゴムシートを積層したゴムシートを筒状に巻いて作成したホースの外周に外層ゴムシートを巻く巻き方式で積層した高温ガスを流通させるゴムホースにおいて、内層ゴム層を肉厚0.2〜1.5mmのフッ素ゴム層、外層ゴム層を補強布入りシリコ−ンゴム層とするとともに、フッ素ゴム層と補強布入りシリコ−ンゴム層との間に中間ゴム層として接着剤成分を含む中間シリコ−ンゴム層を配するとともに、この中間シリコ−ンゴム層のシリコ−ンゴムの材料硬度を補強布入りシリコ−ンゴム層のシリコ−ンゴムの材料硬度よりもJIS A硬度で15〜25低くし、この中間シリコ−ンゴム層とフッ素ゴム層及び補強布入りシリコ−ンゴム層を接着したことを特徴とするゴムホースを提供する。
【0007】
フッ素ゴムは硬くて柔軟性に欠け、実使用下では応力集中を起こして破壊し易いのは上述したとおりである。このため、フッ素ゴム層と補強布入りシリコーンゴム層との間に補強布入りシリコーンゴム層を構成するシリコーンゴムよりも低硬度のシリコーンゴムからなる中間シリコーンゴム層を配すると、この中間シリコーンゴム層が緩衝材として働き、フッ素ゴム層にかかる応力を分散させ、且つ、薄肉化も可能にする。又、中間シリコーンゴム層は、フッ素ゴム層との密着性を高めて接着成分による接着作用を高めるし、接着成分は中間シリコーンゴム層のみに配合すればよいから、接着成分の量が少なくてすみ、経済的でもある。更に、フッ素ゴムは耐寒性においても劣ることから、相手パイプに外挿したとき等にシール性が低下するが、これに中間シリコーンゴム層を積層することでシール性も向上する。
【0008】
このようなゴムホースは、フッ素ゴム層と、その外周の補強布入りシリコーンゴム層との間に補強布入りシリコーンゴム層よりも低硬度の中間シリコーンゴム層を配した巻き方式のゴムホース、すなわち、カレンダーロールでフッ素ゴム層シートを作成するとともに、これにシリコーンゴムを擦り込んでフッ素ゴム層シートと中間シリコーンゴム層シートの積層シートを作成し、この積層シートに予め作成しておいた補強布入りシリコーンゴムのトッピングシートを巻き付ければよい。
【0009】
このときの中間シリコーンゴムは、その材料硬度が補強布入りシリコーンゴムの硬度より軟らかいものを採択する。尚、トッピングシートである補強布入りシリコーンゴム層シートは、シリコーンゴムの中にアラミド系等の補強布が挿入されたものであるが、これは、シリコーンゴムをロールで練って熱可塑化させた後に補強布を供給しながら、その両面又は片面にシリコーンゴムを擦り込む従来手法によったものでよい。
【0010】
本発明では、カレンダーロールによってフッ素ゴム層シートと中間シリコーンゴム層シートの積層シートを一連に作成するのであるから、未加硫フッ素ゴムの硬さをシリコーンゴムの軟らかさが補って作業性と成形性を向上させる。これに伴って、フッ素ゴム層シートの肉厚を薄肉にして一定化できるとともに、この間にフッ素ゴム層シートが熱軟化して両シートが密着し、接着剤による接着性を高めるとともに、間に噛み込んだエアーを排除できるという長所もある。この方法によれば、フッ素ゴム層シートを0.1mmという極めて薄肉にも成形できるが、このような薄肉シートは押出成形ではできない。
【0011】
【発明の実施の形態】
以上は、本発明に係るゴムホースの基本的事項であるが、更に、以下の付加的な手段を講ずると、その機能、特性が更に高まる。以下、これについて説明する。耐熱性、耐油性を求められるフッ素ゴム層の肉厚は、その耐久性と経済性を考慮すると、0.1〜1.5mmが適する。フッ素ゴムは、硬くて柔軟性に欠ける性質があるが、更に、高温時の強度が弱いという欠点もある。上記したように約200°Cという高温で、しかも、振動が加えられる条件下では、伸びに対する引っ張り強さが低下して破壊するおそれがある。これを解決するには、その肉厚が重要であり、上記した範囲が適する。
【0012】
以下は、各種のフッ素ゴム層の肉厚を変えての振動耐久試験(クラック発生の有無)の結果であるが、いずれのものも、肉厚が1.5mmを越えると低下が見られる。
肉厚(mm) 0.1 0.5 1.0 1.2 1.5 2.0 2.5
フッ素ゴムA ○ ○ ○ ○ ○ × ×
〃 B ○ ○ ○ ○ ○ △ ×
〃 C ○ ○ ○ ○ ○ △ ×
フッ素ゴムA:旭硝子社製
〃 B:住友スリーエム社製
〃 C:ダイキン社製
尚、上記のフッ素ゴムとして、2元(ビニリデンフロライドとヘキサフルオロプロピレンのコーポリマー)及び3元(ビニリデンフロライドとヘキサフルオロプロピレンとテトラフルオロエチレンのターポリマー)並びにテトラフルオロエチレンとプロピレンのコーポリマーのいずれかを使用した。
【0013】
フッ素ゴム層と補強布入りシリコーンゴム層との間に配されて両者の緩衝材として機能する中間シリコーンゴム層は、補強布入りシリコーンゴム層の硬度よりも低いことが条件となる。具体的には、JIS A硬度で10〜30低いのが適する。又、この中間シリコーンゴム層の肉厚は、0.3〜2mmが適する。中間シリコーンゴム層がフッ素ゴム層の応力を担うには、0.3mm以上は必要であるが、あまり厚すぎてはならず、2mm以下にするのが適する。これを越える厚肉化は、自身の強度低下を来し、又、シリコーンゴム層の外周に嵌着される締付けバンド等の下に存在する部分ではへたりが起きて好ましくない。更に、この中間シリコーンゴム層には、接着剤成分が配合されるから、肉厚が厚いとその配合量が増え、価格が高くなるという欠点もある。
【0014】
フッ素ゴム層にアラミド短繊維を配合するのも有効である。フッ素ゴムは、熱時強度が低下するから、これらの耐熱性短繊維を配合すれば、この強度低下が防止できる。又、これら短繊維が投錨効果を発揮して接着性も向上される。アラミド短繊維の配合量としては、原料ポリマー100に対して5〜40重量部(以下、これを5〜40PHRと表示する)が適当である。この範囲を上下とも越えると、上記の機能が低下する。アラミド短繊維としては、芳香族ポリアラミド、例えば、ポリパラフェニレンイソフタルアミド、ポリメタフェニレンイソフタルアミド等が用いられる。
【0015】
フッ素ゴム層にシリコーンオイルを配合すると、伸び特性が改良されて耐久性が改良されることも判明した。このシリコーンオイルとしては、ポリジメチルシリコン‥(1)、ポリメチルフェニルシリコン‥(2)等が使用可能で、0.5〜10PHRが適する。0.5未満であると、その効果が少なく、10PHRを越えると、接着障害を起こすから、通常的には、1〜3PHRが適する。以下は、配合量と伸び指数の関係を示すものである。
未配合フッ素ゴム (1)3PHR (2)3PHR
伸び指数 100 130 150
【0016】
中間シリコーンゴム層に酸化マグネシウムを配合するのも接着性が向上して好ましい。一般的に、アミン加硫系、ポリオール加硫系フッ素ゴムは、受酸剤として酸化マグネシウムを配合するが、この酸化マグネシウムを被接着側の中間シリコーンゴム層にも配合すると、接着力の向上が見られる。酸化マグネシウムの配合量としては、2〜15PHRが適する。2PHR未満であると、効果が少なく、15PHRを越えると、中間シリコーンゴム層を硬化させるので、耐久性が低下して好ましくない。以下は、酸化マグネシウム配合量と接着性との関係を示すものである。
配合量(PHR ) 0 2 10 15 20
接着性 × △ ○ ○ 硬化破壊
×:界面破壊 △:一部界面破壊 ○:材料破壊
【0017】
フッ素ゴム層が過酸化加硫タイプの場合、中間シリコーンゴム層にトリアリルイソシアヌレートを配合すると、接着強度が向上することも判明した。この配合量としては、1〜15PHRが適当であり、1PHR未満であると、効果がなく、15PHRを越えると、スコーチ、粘度アップを引き起こして好ましくない。以下は、フッ素ゴムの種類による配合量と接着性との関係を示すものである(フッ素ゴムの種類及び評価の記号は上記と同じ。以下の場合も同じ)。
配合量(PHR ) 未配合 1 5 10 15 20
フッ素ゴムB × △ ○ ○ ○ 硬化
〃 C × ○ ○ ○ ○ 硬化
【0018】
又、中間シリコーンゴム層にシランカップリング剤を配合すると、接着力を向上させることも判った。このシランカップリング剤としては、有機官能基がアミノ基、エポキシ基のものがより好ましい。配合量は、0.5〜10PHRが適当であり、0.5PHR未満であると、効果が少なく、10PHRを越えると、スコーチを起こして好ましくない。以下は、フッ素ゴムの種類によるアミノシラン配合量と接着性との関係を示すものである。
配合量(PHR ) 未配合 0.2 0.5 2 5 10 15
フッ素ゴムB × × △ ○ ○ ○ 硬化
〃 C × × △ ○ ○ ○ 硬化
【0019】
一般に、フッ素ゴム層は、相手パイプに外挿される形で接続されるが、このとき、フッ素ゴム層が相手パイプと嵌合される部分の内周にシリコーンゴムからなる嵌合用シリコーンゴム層を配するのが適する。嵌合時はシリコーンゴム層の外周を締付けバンド等で締め付けて接続の確実を期すから、この締付力によってフッ素ゴム層にクラックが生ずることがある。又、寒冷時に硬化してシール性が劣ることもある。そこで、フッ素ゴム層の更に内周の嵌合される部分にシリコーンゴムからなる嵌合用シリコーンゴム層を配すると効果的である。嵌合用シリコーンゴム層の肉厚としては、0.5〜1.5mm程度で十分である。尚、嵌合用シリコーンゴム層の形成方法は、成形用のマンドレルの所定位置に予め嵌合用シリコーンゴム層を巻き付けた後、その上からフッ素ゴム層シートを巻き付ければよい。このとき、嵌合用シリコーンゴム層シートとフッ素ゴム層シートには上記した接着処方を施しておく。
【0020】
一方で、このゴムホースが200°Cという高温の下で、しかも、これに振動が加わった条件で実使用されると、フッ素ゴム層と相手パイプとが固着し、取外しが困難になるという現象が見られる。これを防ぐには、嵌合部分のフッ素ゴム層の内周に離型剤を塗布しておくのが効果的である。離型剤を塗布すると、動摩擦係数が低減し、固着が抑制されるからである。離型剤には種々のものがあるが、シリコーン系のものが離型効果が高くて好ましい。ところで、この種のゴムホースは、要求される機能を十分に発揮させるために、200°C、2時間程度の条件で後加硫が施されるのが通常であるから、離型剤は、この操作の前に刷毛等で塗布し、後加硫で焼き付ける方法をとる。尚、この処方は、上記した嵌合用シリコーンゴム層を配さないときのものであるが、配したときに行っても効果はある。
【0021】
以下は、焼付け型シリコーン系離型剤HS−1(東芝シリコーン社製)を用いて離型剤処理したものと、そうでないものとの取外し性(耐固着性)を比較したものであるが、離型剤を塗布したものは、動摩擦係数が大幅に改善し、手で引っ張るのみで取外しができた。
耐固着性 動摩擦係数(指数)
未塗布 × 1
塗布 ○ 0.3
×:固着著しく、取り外すには脱着治具が必要
○:手で引っ張るのみで取外し可能
条件:相手パイプにアルミ製のものを選び、200°Cの下で、168時間試験をした。
【0022】
更に、上記したクラック対策には、嵌合部分のフッ素ゴム層の内周に周方向にリブを突設することも有効である。このゴムホースを締付けバンドで締め付けると、フッ素ゴム層は長手方向に伸ばされるが、このとき、リブが突設されていると、このリブが伸び代となってクラックが防がれる。尚、このリブは、周方向に形成されているので、シール性には影響を及ぼさないし、このとき形成されるリブの数は複数であるのが効果が高い。加えて、この構造は、相手パイプとの接触面積を減少させることになるから、固着防止にも効果がある。
【0023】
以下は、このゴムホースの嵌合部分の内周に高さ0.5mm、幅3mmの複数のリブを突設して作成したリブ付きゴムホースと、そうでないゴムホースを用いて締付けバンドで締め付けたときのクラック発生の有無を調べたものものである。又、上記した離型剤の塗布による影響も同時に調べたものであるが、リブを設けることでクラックの発生が抑制できるし、このとき、離型剤を塗布すると、固着性が一層改善することが判明した。尚、ここでの締付けバンドの締付けトルクは10Nーmに設定しており、通常の締付けトルクである5Nーm程度では上記した各処方を施すことでクラックの発生は抑えられるのであるが、これよりも更に厳しくて苛酷ともいえる10Nーmの締付け条件を課したときにも、クラックの発生が見られなかったことや固着が起こらなかったのは非常に大きな効果といえる。
リブ 離型剤塗布 クラック発生 耐固着性
ゴムホース1 なし なし 微小発生 ×
〃 2 あり なし なし ○
〃 3 あり あり なし ◎
ここで、耐固着性の評価における×、○は上記と同じであり、◎は手で引き抜くのみで簡単に外せる状態を意味する。
【0024】
フッ素ゴム層と中間シリコーンゴム層との接着を確実にするためには、上記の他に又はこれと併用してシランカップリング剤を主成分とする有機シリコーン接着剤をフッ素ゴム層の外周に塗布する方法がある。この接着剤は、アルコール溶液となっているため、マンドレルにフッ素ゴム層シートを巻き付けた後にスプレーで均一に塗布すればよい。これによれば、共に難接着性の材料間に適切な粘着性を付与することになって接着性と作業性を向上させる。この有機シリコーン接着剤としては、ケムロックSー2、S−10A、メガム3290−1等が使用される。
【0025】
この他、中間シリコーンゴム層側となるフッ素ゴム層の外周表面をエンボスにするのも好ましい。フッ素ゴム層には、このエンボス加工が可能であり、通常のエンボス加工を施せば形成できる。こうすると、表面積を増大させるとともに、その投錨効果によって未加硫時の密着性を高めて加硫後の接着力を強める効果も期待できる。
【0026】
〔実施例1〕
フッ素ゴム層として上記したフッ素ゴムBを、中間シリコーンゴム層として、アミノシランを2PHR含むJIS A硬度40のシリコーンゴムを使用したゴムホース1)と、この中間シリコーンゴム層を省略してシリコーンゴム層だけにしたゴムホース2)の性能試験をした。このゴムホースの作成は、上記したフッ素ゴム層と中間シリコーンゴム層とをカレンダーロールで積層し、肉厚は、フッ素ゴム層が0.2mm、中間シリコーンゴム層が1.0mmにした。又、補強布入りシリコーンゴム層となるトッピングシートは、メタ系アラミド繊維布にJIS A硬度65のシリコーンゴムを両面にカレンダーロールで擦り込み、肉厚1.5mmの積層シートを作成した。外径85mmの曲がりがあって蛇腹が付いた鉄製マンドレルに、フッ素ゴム層シートと中間シリコーンゴム層シートとの積層シートを巻き付けた後、補強布入りシリコーンゴム層となるトッピングシートを3層に巻き付け、その後、全周を収縮性テープで縛り、蒸気缶に入れて165°Cの温度で加硫した。加硫完了後、テープを解き、適切な物性を出すために再度熱空気槽に入れて200°Cで2次加硫を行った。このようにして作成した上記1)と2)のゴムホースを用いて耐久試験をし、結果を比較してみた。それによると、1)のゴムホースでは異常は認められなかったが、2)のゴムホースでは締付けバンド下方のフッ素ゴム層に亀裂が見られ、中間シリコーンゴム層の有効性が確かめられた。
【0027】
〔実施例2〕
フッ素ゴム層として上記したフッ素ゴムCを、中間シリコーンゴム層としてJIS A硬度50のシリコーンゴムに酸化マグネシウム7PHRを配合したゴムホース1)と、酸化マグネシウムが無配合のゴムホース2)の性能試験をした。この場合、フッ素ゴム層の肉厚は0.2mm、中間シリコーンゴム層の肉厚は0.5mmに設定し、補強布入りシリコーンゴム層となるトッピングシートやホースの加硫、成形は上記〔実施例1〕と同じ方法によった。このようにして作成した上記1)と2)のゴムホースを用いて上記と同様な耐久試験をし、結果を比較してみた。それによると、1)のゴムホースでは全域で異常は認められなかったが、2)のゴムホースでは締付けバンド下方とホース端部のフッ素ゴム層に剥離が見られ、酸化マグネシウムの有効性を確認した。
【0028】
【発明の効果】
以上、フッ素ゴム層と補強布入りシリコーンゴム層とを積層したゴムホースにおいて、両層の間に補強布入りシリコーンゴムよりも低硬度のシリコーンゴムからなる中間シリコーンゴム層を配すると、この中間シリコーンゴム層が緩衝材として働き、フッ素ゴム層にかかる応力を分散させ、且つ、薄肉化も可能にする。又、中間シリコーンゴム層は、フッ素ゴム層との密着性を高めて接着剤による接着作用を高めるし、接着剤は中間シリコーンゴム層のみに配合すればよいから、接着剤の量が少なくてすみ、経済的でもある。更に、中間シリコーンゴム層に酸化マグネシウムを添加すると、その有用性が一層高まることも確認された。
Claims (5)
- 内層ゴムシートと中間層ゴムシートを積層したゴムシートを筒状に巻いて作成したホースの外周に外層ゴムシートを巻く巻き方式で積層した高温ガスを流通させるゴムホースにおいて、内層ゴム層を肉厚0.2〜1.5mmのフッ素ゴム層、外層ゴム層を補強布入りシリコ−ンゴム層とするとともに、フッ素ゴム層と補強布入りシリコ−ンゴム層との間に中間ゴム層として接着剤成分を含む中間シリコ−ンゴム層を配するとともに、この中間シリコ−ンゴム層のシリコ−ンゴムの材料硬度を補強布入りシリコ−ンゴム層のシリコ−ンゴムの材料硬度よりもJIS A硬度で15〜25低くし、この中間シリコ−ンゴム層とフッ素ゴム層及び補強布入りシリコ−ンゴム層を接着したことを特徴とするゴムホース。
- 中間シリコ−ンゴム層の肉厚が0.5〜1.0mmに設定される請求項1のゴムホース。
- 中間シリコ−ンゴム層に酸化マグネシウムが原料ポリマー100に対して2〜15重量部配合される請求項1又は2のゴムホース。
- 中間シリコ−ンゴム層にトリアリルイソシアヌレートが原料ポリマー100に対して1〜15重量部配合される請求項1〜3いずれかのゴムホース。
- 中間シリコ−ンゴム層にアミノ基又はエポキシ基を有するシランカップリング剤が原料ポリマー100に対して0.5〜10重量部配合される請求項1〜4いずれかのゴムホース。
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