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JP4186337B2 - 炭化珪素半導体装置及びその製造方法 - Google Patents
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JP4186337B2 - 炭化珪素半導体装置及びその製造方法 - Google Patents

炭化珪素半導体装置及びその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、炭化珪素半導体装置の製造方法に関し、特に絶縁ゲート型電界効果トランジスタ、とりわけ大電力用の縦型パワーMOSFETに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
本出願人は、プレーナ型MOSFETにおいて、チャネル移動度を向上させてオン抵抗を低減させたものを、特願平9−259076号で出願している。
【0003】
このプレーナ型MOSFETの断面図を図12に示し、この図に基づいてプレーナ型のMOSFETの構造について説明する。
【0004】
炭化珪素からなるn+ 型半導体基板1は上面を主表面1aとし、主表面の反対面である下面を裏面1bとしている。このn+ 型半導体基板1の主表面1a上には、基板1よりも低いドーパント濃度を有する炭化珪素からなるn- 型エピタキシャル層(以下、n- 型エピ層という)2が積層されている。
【0005】
- 型エピ層2の表層部における所定領域には、所定深さを有するp型ベース領域3が形成されている。このp型ベース領域3はBをドーパントとして形成されており、略1×1017cm-3以上の濃度となっている。また、p型ベース領域3の表層部の所定領域には、該ベース領域3よりも浅いn+ 型ソース領域4が形成されている。
【0006】
さらに、n+ 型ソース領域4とn- 型エピ層2とを繋ぐように、p型ベース領域3の表面部にはn- 型SiC層5が延設されている。このn- 型SiC層5は、エピタキシャル成長にて形成されたものであり、エピタキシャル膜の結晶が4H、6H、3Cのものを用いる。尚、このn- 型SiC層5はデバイスの動作時にチャネル形成層として機能する。以下、n- 型SiC層5を表面チャネル層という。
【0007】
表面チャネル層5はN(窒素)をドーパントに用いて形成されており、そのドーパント濃度は、例えば1×1015cm-3〜1×1017cm-3程度の低濃度で、かつ、n- 型エピ層2及びp型ベース領域3のドーパント濃度以下となっている。これにより、低オン抵抗化が図られている。
【0008】
そして、p型ベース領域3の間に位置するn- 型エピ層2がいわゆるJ−FET部6を構成している。
【0009】
表面チャネル層5の上面およびn+ 型ソース領域4の上面には熱酸化にてゲート酸化膜7が形成されている。さらに、ゲート酸化膜7の上にはゲート電極8が形成されている。ゲート電極8は絶縁膜9にて覆われている。絶縁膜9としてLTO(Low Temperature Oxide)膜が用いられている。この絶縁膜9の上にはソース電極10が形成され、ソース電極10はn+ 型ソース領域4およびp型ベース領域3と接している。また、n+ 型半導体基板1の裏面1bには、ドレイン電極層11が形成されている。
【0010】
このように構成されたプレーナ型MOSFETは、チャネル形成層の導電型を反転させることなくチャネルを誘起する蓄積モードで動作するため、導電型を反転させる反転モードのMOSFETに比べチャネル移動度を大きくすることができ、オン抵抗を低減させることができる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、p型ベース領域3を形成するためにB(ボロン)を用いると、活性化アニール等の熱処理時にBが拡散してしまい(米国特許第57,100,59号明細書参照)、p型ベース領域3の間に位置するJ−FET部の幅を狭くしてしまったり、p型ベース領域3に隣接している表面チャネル層をp型に反転させてしまうという問題がある。
【0012】
本発明は上記問題に鑑みて成され、不純物の拡散によってベース領域の間に位置するJ−FET部の幅が狭くならないようにすることを第1の目的とする。
【0013】
また、不純物の拡散によってチャネル領域を構成する表面チャネル層の導電型が反転してしまわないようにすることを第2の目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、p型ベース領域3のBがJ−FET部6や表面チャネル層5に拡散する理由について検討した。
【0015】
J−FET部6を構成するn- 型エピ層2をエピタキシャル成長させるとき、表面チャネル層5をエピタキシャル成長させるとき、さらにp型ベース領域3をイオン注入によって形成するとき等において、J−FET部6、表面チャネル層5及びp型ベース領域3に炭素サイトの空孔が形成される。この炭素サイトの空孔が形成されるために、p型ベース領域3のBが拡散してしまい、上記問題を発生させていると考えられる。
【0016】
そこで、上記目的を達成するため、以下の技術的手段を採用する。
【0017】
請求項1に記載の発明においては、ベース領域(3)を形成すると共に、J−FET部(6)を確定する工程は、ベース領域を形成する領域に、第2導電型不純物をイオン注入して不純物注入層(30)を形成する工程と、J−FET部に不活性なイオン種を注入する工程と、不純物注入層内の第2導電型不純物を活性化させてベース領域を形成する工程と、を有していることを特徴としている。
【0018】
このように、不活性なイオン種を注入することで、J−FET部に形成される炭素サイトの空孔内に不活性なイオン種が入り込み、空孔をほぼなくすことができる。このため、J−FET部に不活性なイオン種を注入したのちに、不純物注入層内の第2導電型不純物を活性化させてベース領域を形成するようにすれば、炭素サイトの空孔に起因して発生する第2導電型不純物の拡散を抑制することができる。これにより、不純物の拡散によってJ−FET部の幅が狭くならないようにできる。
【0019】
請求項2又は4に記載の発明においては、ベース領域の上において、ソース領域とJ−FET部とを繋ぐように第1導電型の表面チャネル層(5)を形成する工程と、表面チャネル層に不活性なイオン種を注入する工程と、を含んでいることを特徴としている。
【0020】
このように、表面チャネル層をチャネル領域とする蓄積型の炭化珪素半導体装置においては、表面チャネル層に不活性なイオン種を注入することにより、表面チャネル層にベース領域内の不純物が拡散しないようにできる。これにより、不純物の拡散によって表面チャネル層の導電型が反転してしまうことを防止できる。
【0021】
請求項3に記載の発明においては、不純物注入層形成工程では、少なくともJ−FET領域及びベース領域のうちJ−FET部とソース領域とに挟まれる部位の上部を覆うマスク(40)を用いて、第2導電型不純物のイオン注入を行い、第2不純物活性化工程では、熱処理によって、不純物注入層内の第2導電型不純物をベース領域のうちJ−FET部とソース領域とに挟まれる部位まで横方向拡散させて、ベース領域を形成する工程であることを特徴としている。
【0022】
このように、ベース領域のうちJ−FET部とソース領域とに挟まれる部位の上部、すなわちチャネル領域を形成する部位においては、第2導電型不純物がイオン注入されないようにし、横方向拡散によってベース領域を形成するようにすれば、チャネル領域を構成する炭化珪素の結晶性を良好にすることができる。例えば、ベース領域に表面部にチャネル領域を形成する反転型のMOSFETでは、ベース領域の結晶性を良好にでき、ベース領域上に表面チャネル層を形成する蓄積型のMOSFETでは、ベース領域上に形成される表面チャネル層の結晶性を良好にすることができる。これにより、チャネル特性を向上させることができ、オン抵抗の低減を図ることができる。
【0023】
また、請求項5に示すように、ベース領域を形成する工程では、不純物注入層に不活性なイオン種を注入したのち、第2導電型不純物を活性化させるようにすれば、不純物注入層において炭素サイトの空孔をなくすことができるため、さらに不純物注入層に隣接する領域に不純物が拡散しないようにできる。
【0024】
なお、請求項6に示すように、ベース領域を形成する第2導電型不純物としてボロンを用いる場合に特に拡散し易いため、J−FET部や表面チャネル層若しくはベース領域に不活性なイオン種を注入することが有効である。
【0025】
不活性なイオン種としては、請求項7に示すように、炭素、シリコン、アルゴン、若しくはヘリウムのうちのいずれかを用いることができる。
【0026】
請求項8に記載の発明においては、J−FET部(6)とベース領域のいずれかには、不活性なイオン種が混入されていることを特徴としている。
【0027】
このように、J−FET部とベース領域のいずれかに不活性なイオン種が混入されていれば、上記請求項1に示すように、炭素サイトの空孔に起因して発生する第2導電型不純物の拡散が抑制されており、J−FET部の幅が十分に確保された炭化珪素半導体装置であるといえる。
【0028】
また、請求項9のように、表面チャネル層(5)に不活性なイオン種が混入されていれば、表面チャネル層の導電型が反転していない良好な蓄積型の炭化珪素半導体装置であるといえる。
【0029】
不活性なイオン種としては、請求項10に示すように、炭素、シリコン、アルゴン、ネオン、若しくはヘリウムのうちのいずれかを用いることができる。
【0030】
なお、上記した括弧内の符号は、後述する実施形態記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
【0031】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図に示す実施形態について説明する。
【0032】
図1(a)に、本発明の一実施形態を適用して形成したノーマリオフ型のnチャネルタイププレーナ型のMOSFET(以下、縦型パワーMOSFETという)の断面構成を示す。本デバイスは、インバータや車両用オルタネータのレクチファイヤに適用すると好適なものである。
【0033】
以下、図1に基づいて縦型パワーMOSFETの構造について説明するが、本実施形態における縦型パワーMOSFETは、上述した図12に示したMOSFETとほぼ同様の構造を有しているため、異なる部分についてのみ説明する。なお、本実施形態における縦型パワーMOSFETのうち、図12に示すMOSFETと同様の部分については同様の符号を付してある。
【0034】
図12に示したMOSFETでは、N(窒素)をドーパントに用いて表面チャネル層5を形成したのみであり、また、p型ベース領域3の間に位置するJ−FET部6はn- 型エピ層2のみで構成されていたが、本実施形態では、表面チャネル層5及びJ−FET部6に不純物とならない不活性なイオン種を注入している。
【0035】
具体的には、J−FET部6と表面チャネル層5に、炭素(C)、シリコン(Si)、アルゴン(Ar)、ネオン(Ne)、若しくはヘリウム(He)等のイオン種をドーピングしており、これによりMOSFET製造時にJ−FET部6や表面チャネル層5に形成される炭素サイトの空孔内に不純物とならないイオン種が入り込んで、炭素サイトの空孔がほぼなくなるようにしている。
【0036】
図1(b)に、図1(a)のA−A断面における深さと不純物とならないイオン種の濃度のプロファイルを示す。なお、参考として図1(b)中にその深さに対応するp型ベース領域3内のBの濃度プロファイルを点線で示す。この図に示されるように、J−FET部6と表面チャネル層5には、不純物とならないイオン種がp型ベース領域3に注入されたBよりも大きな濃度で注入された状態となっている。
【0037】
次に、図1に示すMOSFETの製造工程を、図2〜図4に基づいて説明する。
【0038】
〔図2(a)に示す工程〕
まず、n型4H、6H、若しくは3C−SiC基板、すなわちn+ 型半導体基板1を用意する。ここで、n+ 型半導体基板1はその厚さが400μmであり、主表面1aが(0001)Si面、又は、(112−0)a面である。この基板1の主表面1aに厚さ5μmのn- 型エピ層2をエピタキシャル成長させる。本例では、n- 型エピ層2は下地の基板1と同様の結晶が得られ、n型4Hまたは6Hまたは3C−SiC層となる。
【0039】
〔図2(b)に示す工程〕
- 型エピ層2の上の所定領域にLTO膜20を配置し、これをマスクとしてBのイオン注入を行う。このとき、イオン注入条件は、温度が700℃、ドーズ量が1×1016cm-2としている。これにより、n- 型エピ層2の表面から所定深さの位置に、Bが注入された不純物注入層30が形成される。
【0040】
〔図2(c)に示す工程〕
LTO膜20を除去したのち、再びp型ベース領域3の上においてLTO膜21を配置し、不純物注入層30の間に位置するn- 型エピ層2の上においてLTO膜21を開口させる。
【0041】
そして、500℃以上の温度下において、LTO膜21をマスクとして、n- 型エピ層2に不純物とならないイオン種、例えば炭素(C)、シリコン(Si)、ネオン(Ne)、アルゴン(Ar)のいずれかを注入する。なお、炭素のイオン種を用いる場合には、n- 型エピ層2を構成しているC+12 を用いてもよく、n- 型エピ層を構成している炭素イオンとは異なるC+13 を用いてもよい。
【0042】
このとき、先にp型ベース領域3を形成するためにイオン注入を行ったBと同等ないしそれ以上のエネルギーでイオン注入を行って不純物注入層30と同等ないしそれ以上の深さまで不純物とならないイオン種が注入されるようにすると共に、Bよりも大きな濃度、例えばBイオンの濃度に対する不純物とならないイオン種の濃度の比が1対10となるようにイオン注入を行っている。
【0043】
このように、不純物とならないイオン種をイオン注入することにより、n- 型エピ層2(J−FET部6)をエピタキシャル成長させた時に発生した炭素サイトの空孔内に不純物とならないイオン種が入り込む。そして、不純物でないイオン種のイオン注入量を多くすることにより、炭素サイトの空孔がほぼなくなる。
【0044】
なお、炭素サイトの空孔の大きさは炭素原子の大きさと同等であるため、この空孔内には炭素が最も入り込み易いため、比較的小さな濃度のイオン注入によって炭素サイトの空孔をほぼなくすことができるが、シリコン等の炭素以外のイオン種は炭素と比べると炭素サイトの空孔内に入り込みにくいため、炭素をイオン注入する場合に比して、イオン注入量を多くすることが好ましい。
【0045】
その後、熱処理として、1600℃、30分間の活性化アニールを施し、不純物注入層30におけるBを活性化させてp型ベース領域3を形成する。これにより、p型ベース領域3の間においてJ−FET部6が形成される。
【0046】
このとき、上述したように、不純物注入層30の間に位置するn- 型エピ層2において、不純物とならないイオン種を注入することで炭素サイトの空孔がなくなるようにしているため、炭素サイトの空孔が原因となって発生するBの拡散を抑制することができる。
【0047】
このため、Bの拡散によってJ−FET部6の幅を縮めてしまうことがなく、J−FET部6の抵抗上昇によるオン抵抗の上昇を防止することができると共に、J−FET部6の上に形成されるチャネル領域のチャネル長が長くなってしまうことを防止することができる。
【0048】
なお、図2(c)では、J−FET部6にのみ不純物とならないイオン種を注入したが、LTO膜21を使用せずに、表面全面に注入しても構わない。
【0049】
〔図3(a)に示す工程〕
LTO膜21を除去したのち、p型ベース領域3の表面を含むn- 型エピ層2の上に不純物濃度が1×1016cm-2以下、膜厚が0.3μm以下の表面チャネル層5をエピタキシャル成長させる。
【0050】
このとき、縦型パワーMOSFETをノーマリオフ型にするために、表面チャネル層5の厚み(膜厚)を、ゲート電極8に電圧を印加していない時におけるp型ベース領域3から表面チャネル層5に広がる空乏層の伸び量と、ゲート酸化膜7から表面チャネル層5に広がる空乏層の伸び量との和よりも小さくなるようにしている。
【0051】
具体的には、p型ベース領域3から表面チャネル層5に広がる空乏層の伸び量は、表面チャネル層5とp型ベース領域3とのPN接合のビルトイン電圧によって決定され、ゲート酸化膜7から表面チャネル層5に広がる空乏層の伸び量は、ゲート酸化膜7の電荷及びゲート電極8(金属)と表面チャネル層5(半導体)との仕事関数差によって決定されるため、これらに基づいて表面チャネル層5の膜厚を決定している。
【0052】
このようなノーマリオフ型の縦型パワーMOSFETは、故障などによってゲート電極に電圧が印加できないような状態となっても、電流が流れないようにすることができるため、ノーマリオン型のものと比べて安全性を確保することができる。
【0053】
また、図1に示すように、p型ベース領域3は、ソース電極10と接触していて接地状態となっている。このため、表面チャネル層5とp型ベース領域3とのPN接合のビルトイン電圧を利用して表面チャネル層5をピンチオフすることができる。例えば、p型ベース領域3が接地されてなくてフローティング状態となっている場合には、ビルトイン電圧を利用してp型ベース領域3から空乏層を延ばすということができないため、p型ベース領域3をソース電極10と接触させることは、表面チャネル層5をピンチオフするのに有効な構造であるといえる。
【0054】
なお、p型ベース領域3の不純物濃度を高くすることによりビルトイン電圧をより大きく利用することができる。
【0055】
また、本実施形態では炭化珪素によって縦型パワーMOSFETを製造しているが、これをシリコンを用いて製造しようとすると、p型ベース領域3や表面チャネル層5等の不純物層を形成する際における熱拡散の拡散量の制御が困難であるため、上記構成と同様のノーマリオフ型のMOSFETを製造することが困難となる。このため、本実施形態のようにSiCを用いることにより、シリコンを用いた場合と比べて精度良く縦型パワーMOSFETを製造することができる。
【0056】
また、ノーマリオフ型の縦型パワーMOSFETにするためには、上記条件を満たすように表面チャネル層5の厚みを設定する必要があるが、シリコンを用いた場合にはビルトイン電圧が低いため、表面チャネル層5の厚みを薄くしたり不純物濃度を薄くして形成しなければならず、不純物イオンの拡散量の制御が困難なことを考慮すると、非常に製造が困難であるといえる。しかしながら、SiCを用いた場合にはビルトイン電圧がシリコンの約3倍と高く、表面チャネル層5の厚みを厚くしたり不純物濃度を濃くして形成できるため、ノーマリオフ型の蓄積型MOSFETを製造することが容易であるといえる。
【0057】
〔図3(b)に示す工程〕
図2(c)の工程と同様に、500℃の温度下において、表面チャネル層5に不純物とならないイオン種、例えば炭素(C)、シリコン(Si)、ネオン(Ne)、アルゴン(Ar)のいずれかを注入する。
【0058】
このとき、表面チャネル層5の底面部まで不純物とならないイオン種が注入されるようにすると共に、先にp型ベース領域3を形成するためにイオン注入を行ったBよりも大きな濃度、例えばBイオンの濃度に対する不純物とならないイオン種の濃度の比が1対10となるようにイオン注入を行っている。
【0059】
このように、不純物とならないイオン種をイオン注入することにより、表面チャネル層5をエピタキシャル成長させた時に発生した炭素サイトの空孔内に不純物とならないイオン種が入り込み、炭素サイトの空孔がほぼなくなる。
【0060】
〔図3(c)に示す工程〕
次に、表面チャネル層5の上の所定領域にLTO膜22を配置し、これをマスクとしてN(窒素)等のn型不純物をイオン注入したのち、熱処理によって注入されたn型不純物イオンを活性化させてn+ 型ソース領域4を形成する。このときのイオン注入条件は、700℃、ドーズ量は1×1015cm-2としている。
【0061】
このn+ 型ソース領域4を形成するための熱処理等、表面チャネル層5を形成したのちに行われる熱処理時において、p型ベース領域3におけるBが拡散する可能性があるが、上述したように、p型ベース領域3に隣接するJ−FET部6や表面チャネル層5に炭素サイトの空孔がほぼなくなっているため、p型ベース領域3におけるBがJ−FET部6や表面チャネル層5に拡散することはない。
【0062】
〔図4(a)に示す工程〕
そして、LTO膜22を除去した後、フォトレジスト法を用いて表面チャネル層5の上の所定領域にLTO膜23を配置し、これをマスクとしてRIEによりp型ベース領域3上の表面チャネル層5を部分的にエッチング除去する。
【0063】
〔図4(b)に示す工程〕
LTO膜22を除去した後、基板の上にウェット酸化(H2 +O2 によるパイロジェニック法を含む)によりゲート酸化膜7を形成する。このとき、雰囲気温度は1080℃とする。
【0064】
その後、ゲート絶縁膜7の上にポリシリコンからなるゲート電極8をLPCVDにより堆積する。このときの成膜温度は600℃とする。
【0065】
〔図4(c)に示す工程〕
引き続き、ゲート絶縁膜7の不要部分を除去した後、LTOよりなる絶縁膜9を形成しゲート絶縁膜7を覆う。より詳しくは、成膜温度は425℃であり、成膜後に1000℃のアニールを行う。
【0066】
この後、室温での金属スパッタリングによりソース電極10及びドレイン電極11を配置したのち、1000℃のアニールを行うと図1に示す縦型パワーMOSFETが完成する。
【0067】
このように完成した縦型パワーMOSFETの作用(動作)を説明する。
【0068】
本MOSFETはノーマリオフ型の蓄積モードで動作するものであって、ゲート電極8に電圧を印加しない場合は、表面チャネル層5においてキャリアは、p型ベース領域3と表面チャネル層5との間の静電ポテンシャルの差、及び表面チャネル層5とゲート電極8との間の仕事関数の差により生じた電位によって全域空乏化される。そして、ゲート電極8に電圧を印加することにより、表面チャネル層5とゲート電極8との間の仕事関数の差と外部からの印加電圧の和により生じる電位差を変化させる。このことにより、チャネルの状態を制御することができる。
【0069】
つまり、ゲート電極8の仕事関数を第1の仕事関数とし、p型ベース領域3の仕事関数を第2の仕事関数とし、表面チャネル層5の仕事関数を第3の仕事関数としたとき、第1〜第3の仕事関数の差を利用して、表面チャネル層5のn型のキャリアを空乏化する様に第1〜第3の仕事関数と表面チャネル層5の不純物濃度及び膜厚を設定することができる。
【0070】
また、オフ状態において、空乏領域は、p型ベース領域3及びゲート電極8により作られた電界によって、表面チャネル層5内に形成される。この状態からゲート電極8に対して正のバイアスを供給すると、ゲート絶縁膜(SiO2 )7と表面チャネル層5との間の界面においてn+ 型ソース領域4からn- 型ドリフト領域2方向へ延びるチャネル領域が形成され、オン状態にスイッチングされる。このとき、電子は、n+ 型ソース領域4から表面チャネル層5を経由し表面チャネル層5からn- 型エピ層2に流れる。そして、n- 型エピ層2(ドリフト領域)に達すると、電子は、n+ 型半導体基板1(n+ ドレイン)へ垂直に流れる。
【0071】
このようにゲート電極8に正の電圧を印加することにより、表面チャネル層5に蓄積型チャネルを誘起させ、ソース電極10とドレイン電極11との間にキャリアが流れる。
【0072】
(第2実施形態)
第1実施形態では、J−FET部6と表面チャネル層5に不純物でないイオン種を注入するようにしているが、本実施形態ではJ−FET部6のみに不純物でないイオン種を注入するようにしている。なお、他の構成については第1実施形態と同様であるため説明を省略する。
【0073】
図5(a)に本実施形態における縦型パワーMOSFETの構造を示し、図5(b)に図5(a)のB−B断面における深さと不純物とならないイオン種の濃度のプロファイルを示す。なお、参考として図5(b)中にその深さに対応するp型ベース領域3内のBの濃度プロファイルを点線で示す。
【0074】
図5(a)、(b)に示されるように、J−FET部6に注入された不純物とならないイオン種は、p型ベース領域3に注入されたBよりも大きな濃度で注入されている。
【0075】
このように注入された不純物とならないイオン種が、J−FET部6に形成されていた空孔内に入り込み、J−FET部6においては空孔がほぼなくなった状態となっている。
【0076】
このように、J−FET部6に不純物とならないイオン種を注入し、J−FET部6における空孔をなくすことで、p型ベース領域3におけるBがJ−FET部6を縮める方向に拡散しないようにできる。
【0077】
これにより、J−FET部6の抵抗上昇によるオン抵抗の上昇を防止することができると共に、J−FET部6の上に形成されるチャネル領域のチャネル長が長くなってしまうことを防止することができる。
【0078】
(第3実施形態)
第1実施形態では、J−FET部6と表面チャネル層5に不純物でないイオン種を注入するようにしているが、本実施形態では表面チャネル層5のみに不純物でないイオン種を注入するようにしている。なお、他の構成については第1実施形態と同様であるため説明を省略する。
【0079】
図6(a)に本実施形態における縦型パワーMOSFETの構造を示し、図6(b)に図6(a)のC−C断面における深さと不純物とならないイオン種の濃度のプロファイルを示す。なお、参考として図6(b)中にその深さに対応するp型ベース領域3内のBの濃度プロファイルを点線で示す。
【0080】
図6(a)、(b)に示されるように、表面チャネル層5に注入された不純物とならないイオン種は、p型ベース領域3に注入されたBよりも大きな濃度で注入されている。
【0081】
このように注入された不純物とならないイオン種が、表面チャネル層5に形成されていた空孔内に入り込み、表面チャネル層5においては空孔がほぼなくなった状態となっている。
【0082】
このように、表面チャネル層5に不純物とならないイオン種を注入し、表面チャネル層5における空孔をなくすことで、p型ベース領域3におけるBが表面チャネル層5に拡散することを抑制できる。
【0083】
これにより、表面チャネル層5がp型に反転してしまうことを防止することができる。
【0084】
(第4実施形態)
第1〜第3実施形態においては、p型ベース領域3に隣接する領域(J−FET部6や表面チャネル層5)に不純物とならないイオン種を注入するようにしているが、本実施形態では、p型ベース領域3に直接、不純物とならないイオン種を注入するようにしている。
【0085】
図7(a)に本実施形態における縦型パワーMOSFETの構造を示し、図7(b)に図7(a)のD−D断面における深さと不純物とならないイオン種の濃度のプロファイルを示す。なお、参考として図7(b)中にその深さに対応するBの濃度プロファイルを点線で示す。
【0086】
図7(a)、(b)に示されるように、p型ベース領域3の中には不純物とならないイオン種がBよりも大きな濃度で注入されている。
【0087】
このように注入された不純物とならないイオン種が、Bのイオン注入時等にp型ベース領域3に形成されていた空孔内に入り込み、p型ベース領域3においては空孔がほぼなくなった状態となっている。
【0088】
このような構成における縦型パワーMOSFETにおいて、p型ベース領域3におけるBの拡散状態をSIMS解析によって調べた。具体的には、p型ベース領域3に注入されたBの濃度と、p型ベース領域3に注入した不純物とならないイオン種(ここでは炭素を用いた)の濃度との比率を変化させて、p型ベース領域3におけるBの拡散を調べた。その実験結果を図8に示す。
【0089】
この図に示されるように、p型ベース領域3に注入されたBの濃度と、p型ベース領域3に注入した不純物とならないイオン種の濃度との比率が1:0.1のように、不純物とならないイオン種の濃度の方がBの濃度よりも低い場合には、Bは注入された領域から拡散している。そして、p型ベース領域3に注入されたBの濃度と、p型ベース領域3に注入した不純物とならないイオン種の濃度との比率が1:10のように、不純物とならないイオン種の濃度の方がBの濃度よりも大きい場合には、Bは注入された領域からほとんど拡散していない。
【0090】
このように、p型ベース領域3に不純物とならないイオン種を注入し、p型ベース領域3における空孔をなくすことで、Bの活性化の熱処理等においてp型ベース領域3におけるBがJ−FET部6や表面チャネル層5に拡散することを抑制できる。
【0091】
これにより、J−FET部6の抵抗上昇によるオン抵抗の上昇を防止することができると共に、J−FET部6の上に形成されるチャネル領域のチャネル長が長くなってしまうことを防止することができ、さらに表面チャネル層5がp型に反転してしまうことを防止することができる。
【0092】
このように構成される縦型MOSFETについて、p型ベース領域3にBのみを注入した場合とB及び不純物とならないイオン種を注入した場合とで3水準実験を行なった。この実験結果を図13に示す。この図13は、表面チャネル層5のエピ成膜温度が1550℃とした時における縦型MOSFETのオン特性を示しており、(a)がBのみを注入した場合を示し、(b)及び(c)がBと共にCを注入した場合を示している。ただし、(b)はB:C比を1:5としており、(c)はB:C比を1:10としている。また、上記実験では、p型ベース領域3を形成するためのイオン注入の間隔(マスク間隔)が3μmとなるようにしている。
【0093】
この実験結果より、上記3水準のうちBのみを注入した場合には流れる電流量が小さくなっていることから、Bの拡散によって隣接するp型ベース領域3が繋がっていることが判る。また、Bと共にCを注入した場合には流れる電流量が大きくなっており、Bの拡散が抑制されているといえる。
【0094】
このように、Bと共に不純物とならないC等を注入することによって、Bの拡散を防ぐことができ、p型ベース領域3を形成する際に用いられるマスク間隔が3μmという短い間隔であっても、J−FET抵抗を低減でき、良好なトランジスタ動作が得られるようにできる。
【0095】
(第5実施形態)
図9に、本実施形態におけるMOSFETの断面構成を示す。以下、図9に基づいて本実施形態におけるMOSFETについて説明するが、本実施形態は第1実施形態に対して、製造方法を変更したものであるため、MOSFETの構成及び製造工程において第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
【0096】
本実施形態では、p型ベース領域3の一部分が拡散によって形成されており、J−FET部6において拡散が停止された状態となっている。そして、表面チャネル層5のうち、チャネル領域となる部分の下部においては、p型ベース領域3がすべて熱拡散で形成された状態となっている。
【0097】
図10に、図9に示すMOSFETの製造工程を示し、本実施形態におけるMOSの製造方法について説明する。
【0098】
まず、第1実施形態における図2(a)に示す工程を行い、n+型半導体基板1の上にn-型エピ層2を形成する。そして、図10に示す工程を行う。
【0099】
〔図10(a)に示す工程〕
- 型エピ層2の上にLTO膜40を配置する。そして、フォトリソグラフィによってLTO膜40のうち、J−FET部6の上部及びp型ベース領域3のうちn+型ソース領域4とJ−FET部6に挟まれる部位(チャネル領域が形成される予定の部位(図9参照))の上部をマスクする。
【0100】
この後、LTO膜40をマスクとしてBのイオン注入を行う。このとき、イオン注入条件は、温度が700℃、ドーズ量が1×1016cm-2としている。これにより、n- 型エピ層2の表面から所定深さの位置に、Bが注入された不純物注入層41が形成される。
【0101】
このとき、LTO膜40のうち上記部分をマスクしているため、不純物注入層41は、チャネル領域となる部位には形成されない。
【0102】
〔図10(b)に示す工程〕
-型エピ層2の表面にJ−FET部6となる予定の部分(図中の点線部分)の上が開口したLTO膜42を配置し、LTO膜42をマスクとして不活性なイオン種としてC(炭素)をイオン注入する。このとき、イオン注入条件を温度が700℃、ドーズ量が1×1017cm-2としている。すなわち、図10(a)に示す工程において注入するBと比較して、B:Cの割合が1:10となるようにしている。
【0103】
これにより、J−FET部6となる部分において炭素サイトに炭素が入り込み、炭素サイトの空孔をほぼ無くすことができる。
【0104】
〔図10(c)に示す工程〕
熱処理を施し、不純物注入層41におけるBを活性化させる。これにより、Bが横方向や下方向に熱拡散し、p型ベース領域3が形成される。このとき、J−FET部6には不純物とならない不活性なイオン種が注入されているが、この領域までの間においては不純物注入層41の周囲に不活性なイオン種が注入されていないため、J−FET部6の端部まで、つまりチャネル領域下にまでBが横方向拡散する。
【0105】
このため、チャネル領域下においてはp型ベース領域3を熱拡散によって形成することができる。従って、チャネル領域下に直接イオン注入することにより、チャネル領域下におけるp型ベース領域3を形成した場合には、イオン注入ダメージによって、この上に形成される表面チャネル層5の結晶性を悪化させる場合があるが、本実施形態のように熱拡散によって形成することにより、表面チャネル層5の結晶性を良好にし欠陥の少ないものとすることができる。これにより、表面チャネル層5に形成されるチャネル領域のチャネル特性が向上し、オン抵抗を低減させることができる。
【0106】
一方、不純物注入層41の下部においては、不活性なイオン種が注入されていないため、Bの熱拡散が進み深い位置までp型ベース領域3が形成されることになる。このため、深い位置においてp型ベース領域3がディープベース層として働くようにでき、耐圧を向上させることができる。
【0107】
(他の実施形態)
上記第1、第2、第4、第5実施形態では、J−FET部6の形成においてBのイオン注入を先に行っているが、不純物とならないイオン種を先にイオン注入してもよい。
【0108】
例えば、第4実施形態を図11に示すように変更してもよい。
【0109】
まず、図11(a)に示すように、p型ベース領域3の形成予定領域が開口したマスク50を用いて、p型ベース領域3の形成予定領域に不活性なイオン種である炭素をイオン注入する。これにより、p型ベース領域3の形成予定領域(図中の点線で示した領域)において、炭素サイトの空孔に炭素イオンが入り込み、空孔をほぼ無くすことができる。続いて、図11(b)に示すように、再びマスク50を用いて、Bのイオン注入を行う。その後、熱処理により注入されたBを活性化させる。このとき、p型ベース領域3が形成される部位において空孔がほぼ無くされた状態となっているためBがほぼ拡散せず、p型ベース領域3が正確に形成され、J−FET部6の幅を縮めてしまうことはない。
【0110】
上記第2、5実施形態では、表面チャネル層5をチャネル領域とする蓄積型のプレーナ型のMOSFETのJ−FET部6にBが拡散しないようにした場合を示したが、反転型のプレーナ型MOSFETにおいてJ−FET部6にBが拡散しないようにすることもできる。
【0111】
なお、第5実施形態の場合、蓄積型のMOSFETとしているため、p型ベース領域3の上部に形成される表面チャネル層5の結晶性が良好になるが、例えば、p型ベース領域3に表面部にチャネル領域を形成する反転型のMOSFETであれば、p型ベース領域3の結晶性を良好にできるため、この場合にもチャネル特性を向上させることができ、オン抵抗の低減を図ることができる。
【0112】
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の一実施形態を適用して形成したプレーナ型MOSFETの断面図であり、(b)は(a)のA−A断面におけるイオン種の濃度プロファイルを示す図である。
【図2】図1に示すプレーナ型MOSFETの製造工程を示す図である。
【図3】図2に続くプレーナ型MOSFETの製造工程を示す図である。
【図4】図3に続くプレーナ型MOSFETの製造工程を示す図である。
【図5】(a)は第2実施形態におけるプレーナ型MOSFETの断面図であり、(b)は(a)のB−B断面におけるイオン種の濃度プロファイルを示す図である。
【図6】(a)は第3実施形態におけるプレーナ型MOSFETの断面図であり、(b)は(a)のC−C断面におけるイオン種の濃度プロファイルを示す図である。
【図7】(a)は第4実施形態におけるプレーナ型MOSFETの断面図であり、(b)は(a)のD−D断面におけるイオン種の濃度プロファイルを示す図である。
【図8】SIMS解析によってBの拡散を実験により調べた結果を示す図である。
【図9】第5実施形態におけるプレーナ型MOSFETの断面図である。
【図10】図9に示すプレーナ型MOSFETの製造工程を示す図である。
【図11】他の実施形態におけるプレーナ型MOSFETの製造工程を示す図である。
【図12】本発明者らが先に出願したプレーナ型MOSFETの断面図である。
【図13】縦型MOSFETのオン特性を示す図である。
【符号の説明】
1…n+ 型の半導体基板、2…n- 型エピ層、3…p型ベース領域、
4…n+ 型ソース領域、5…表面チャネル層、6…J−FET部、
7…ゲート絶縁膜、8…ゲート電極、9…絶縁膜、10…ソース電極、
11…ドレイン電極。

Claims (10)

  1. 炭化珪素よりなる第1導電型の半導体基板(1)の主表面上に、この半導体基板よりも高抵抗な炭化珪素よりなる第1導電型の半導体層(2)を形成する工程と、
    前記半導体層の表層部の所定領域に第2導電型のベース領域(3)を形成すると共に、前記半導体層の表層部のうち前記ベース領域に隣接するJ−FET部(6)を確定する工程と、
    前記ベース領域の表層部の所定領域に、前記ベース領域の深さよりも浅い第1導電型のソース領域(4)を形成する工程と、
    前記ソース領域と前記J−FET部とに挟まれた前記ベース領域の上に、ゲート絶縁膜(7)を介してゲート電極(8)を形成する工程と、
    前記ベース領域及び前記ソース領域に接触するソース電極(10)を形成する工程と、
    前記半導体基板のドレイン領域にドレイン電極(11)を形成する工程とを備え、
    前記ベース領域を形成する工程は、
    前記ベース領域を形成する領域に、第2導電型不純物をイオン注入して不純物注入層(30、41)を形成する不純物注入層形成工程と、
    前記J−FET部に不活性なイオン種を注入する工程と、
    前記不純物注入層内の第2導電型不純物を活性化させて前記ベース領域を形成する第2導電型不純物活性化工程と、を有していることを特徴とする炭化珪素半導体装置の製造方法。
  2. 前記ベース領域を形成すると共に前記J−FET部を確定する工程したのち、前記ソース領域を形成する工程の前に、前記ベース領域の上において、前記ソース領域と前記J−FET部とを繋ぐように第1導電型の表面チャネル層(5)を形成する工程と、
    前記表面チャネル層に不活性なイオン種を注入する工程と、を含み、
    前記ソース領域を形成する工程では、前記表面チャネル層および前記ベース領域の表層部の所定領域に前記ソース領域を形成することを特徴とする請求項1に記載の炭化珪素半導体装置の製造方法。
  3. 前記不純物注入層形成工程では、
    少なくとも前記J−FET部及び前記ベース領域のうち前記J−FET部と前記ソース領域とに挟まれる部位の上部を覆うマスク(40)を用いて、第2導電型不純物のイオン注入を行い、
    前記第2不純物活性化工程では、
    熱処理によって、前記不純物注入層内の第2導電型不純物を前記ベース領域のうち前記J−FET部と前記ソース領域とに挟まれる部位まで横方向拡散させて、前記ベース領域を形成する工程であることを特徴とする請求項1又は2に記載の炭化珪素半導体装置の製造方法。
  4. 炭化珪素よりなる第1導電型の半導体基板(1)の主表面上に、この半導体基板よりも高抵抗な炭化珪素よりなる第1導電型の半導体層(2)を形成する工程と、
    前記半導体層の表層部の所定領域に第2導電型不純物を注入して不純物注入層(30)を形成したのち、前記第2導電型不純物を活性化させてベース領域(3)を形成すると共に、前記半導体層の表層部のうち前記ベース領域に隣接するJ−FET部(6)を確定する工程と、
    前記ベース領域の表層部に第1導電型の表面チャネル層(5)を形成する工程と、
    前記表面チャネル層に不活性なイオン種を注入する工程と、
    前記ベース領域の表層部の所定領域に前記表面チャネル層に接すると共に、前記ベース領域の深さよりも浅い第1導電型のソース領域(4)を形成する工程と、
    前記表面チャネル層上にゲート絶縁膜(7)を介してゲート電極(8)を形成する工程と、
    前記ベース領域及び前記ソース領域に接触するソース電極(10)を形成する工程と、
    前記半導体基板のドレイン領域にドレイン電極(11)を形成する工程とを備えていることを特徴とする炭化珪素半導体装置の製造方法。
  5. 炭化珪素よりなる第1導電型の半導体基板(1)の主表面上に、この半導体基板よりも高抵抗な炭化珪素よりなる第1導電型の半導体層(2)を形成する工程と、
    前記半導体層の表層部の所定領域に第2導電型のベース領域(3)を形成すると共に、前記半導体層の表層部のうち前記ベース領域に隣接するJ−FET部(6)を確定する工程と、
    前記ベース領域の表層部の所定領域に、前記ベース領域の深さよりも浅い第1導電型のソース領域(4)を形成する工程と、
    前記ソース領域と前記J−FET部とに挟まれた前記ベース領域の上に、ゲート絶縁膜(7)を介してゲート電極(8)を形成する工程と、
    前記ベース領域及び前記ソース領域に接触するソース電極(10)を形成する工程と、
    前記半導体基板のドレイン領域にドレイン電極(11)を形成する工程とを備え、
    前記ベース領域を形成する工程は、
    前記ベース領域を形成する領域に、第2導電型不純物をイオン注入して不純物注入層(30、41)を形成する不純物注入層形成工程と、
    前記不純物注入層が形成される領域に不活性なイオン種を注入したのち、前記第2導電型不純物を活性化させる第2導電型不純物活性化工程と、を有していることを特徴とする炭化珪素半導体装置の製造方法。
  6. 前記ベース領域を形成する工程では、第2導電型不純物としてボロンを用いていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1つに記載の炭化珪素半導体装置の製造方法。
  7. 前記不活性なイオン種として、炭素、シリコン、アルゴン、ネオン、若しくはヘリウムのうちのいずれかを用いることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1つに記載の炭化珪素半導体装置の製造方法。
  8. 主表面及びこの主表面と反対面である裏面を有し、炭化珪素よりなる第1導電型の半導体基板(1)と、
    前記半導体基板の主表面上に形成され、前記半導体基板よりも高抵抗な炭化珪素よりなる第1導電型の半導体層(2)と、
    前記半導体層の表層部の所定領域に形成され、所定深さを有する第2導電型のベース領域(3)と、
    前記半導体層の表層部において、前記ベース領域と隣接しているJ−FET部(6)と、
    前記ベース領域の表層部の所定領域に形成され、該ベース領域の深さよりも浅い第1導電型のソース領域(4)と、
    前記ソース領域と前記J−FET部とに挟まれた前記ベース領域の上に形成されたゲート絶縁膜(7)と、
    前記ゲート絶縁膜上に形成されたゲート電極(8)と、
    前記ベース領域及び前記ソース領域に接触するように形成されたソース電極(10)と、
    前記半導体基板のドレイン領域に形成されたドレイン電極(11)とを備え、
    前記J−FET部と前記ベース領域のいずれかには、不活性なイオン種が混入されていることを特徴とする炭化珪素半導体装置。
  9. 主表面及びこの主表面と反対面である裏面を有し、炭化珪素よりなる第1導電型の半導体基板(1)と、
    前記半導体基板の主表面上に形成され、前記半導体基板よりも高抵抗な炭化珪素よりなる第1導電型の半導体層(2)と、
    前記半導体層の表層部の所定領域に形成され、所定深さを有する第2導電型のベース領域(3)と、
    前記半導体層の表層部において、前記ベース領域と隣接しているJ−FET部(6)と、
    前記ベース領域の表層部の所定領域に形成され、該ベース領域の深さよりも浅い第1導電型のソース領域(4)と、
    前記ベース領域の表層部及び前記半導体層とを繋ぐように形成された、炭化珪素よりなる第1導電型の表面チャネル層(5)と、
    前記表面チャネル層の表面に形成されたゲート絶縁膜(7)と、
    前記ゲート絶縁膜の上に形成されたゲート電極(8)と、
    前記ベース領域及び前記ソース領域に接触するように形成されたソース電極(10)と、
    前記半導体基板のドレイン領域に形成されたドレイン電極(11)とを備え、
    前記J−FET部と前記表面チャネル層と前記ベース領域のいずれかには不活性なイオン種が混入されていることを特徴とする炭化珪素半導体装置。
  10. 前記不活性なイオン種は、炭素、シリコン、アルゴン、若しくはヘリウムのうちのいずれかであることを特徴とする請求項8又は9に記載の炭化珪素半導体装置。
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