JP4189963B2 - 研磨パッド - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はレンズ、反射ミラー等の光学材料やシリコンウエハー、ハードディスク用のガラス基板、アルミ基板、及び一般的な金属研磨加工等の高度の表面平坦性を要求される材料の平坦化加工を安定、かつ高い研磨効率で行うことが可能な研磨パッドに関するものである。本発明の研磨パッドは、特にシリコンウエハー並びにその上に酸化物層、金属層等が形成されたデバイスを、さらにこれらの酸化物層や金属層を積層・形成する前に平坦化する工程に好適に使用される。
【0002】
【従来の技術】
高度の表面平坦性を要求される材料の代表的なものとしては、半導体集積回路(IC、LSI)を製造するシリコンウエハーと呼ばれる単結晶シリコンの円盤があげられる。シリコンウエハーは、IC、LSI等の製造工程において、回路形成に使用する各種薄膜の信頼できる半導体接合を形成するために、酸化物層や金属層を積層・形成する各工程において、表面を高精度に平坦に仕上げることが要求される。このような研磨仕上げ工程においては、一般的に研磨パッドはプラテンと呼ばれる回転可能な支持円盤に固着され、半導体ウエハー等の加工物は研磨ヘッドに固着される。そして双方の運動により、プラテンと研磨ヘッドとの間に相対速度を発生させ、さらに砥粒を含む研磨スラリーを研磨パッド上に連続供給することにより、研磨操作が実行される。
【0003】
研磨パッドの研磨特性としては、研磨対象物の平坦性(プラナリティー)及び面内均一性に優れ、研磨速度が大きいことが要求される。研磨対象物の平坦性、面内均一性については研磨層を高弾性率化することによりある程度は改善できる。また、研磨速度については、気泡を含有する発泡体にしてスラリーの保持量を多くすることにより向上できる。
【0004】
スラリーの保持量をより多くする方法としては、研磨パッド自体を親水性にする方法が挙げられ、具体的には(1)水酸基等の親水性基をマトリクス材料に導入する方法、(2)マトリクス材料と親水性物質とを混合するする方法が挙げられる。例えば、(A)架橋エラストマーと、(B)ヒドロキシル基等の官能基を有する物質とを含有する研磨パッド用組成物が開示されている(特許文献1)。また、研磨工具を構成する材料に、更に親水性物質を加えたり、親水性基を付加(変性)した研磨工具が開示されている(特許文献2)。また、親水性であって、かつ実質的に水に不溶のシート状物を含有する熱硬化性高分子マトリクス樹脂からなる研磨パッドが開示されている(特許文献3)。さらに、親水性基を有する化合物が共重合されたウレタン樹脂を含有し、かつ親水剤を含有するポリウレタン組成物よりなる研磨パッドが開示されている(特許文献4)。
【0005】
しかし、(1)の方法ではマトリクス材料がポリウレタンの場合、水酸基等の活性水素を含む親水性基がポリウレタン合成の際にイソシアネート基と反応し、その結果未反応のポリオール成分が材料中に残存する恐れがある。そして、この残存ポリオール成分が可塑的効果をもたらすため研磨パッドの物性低下が起こる傾向にある。また、(2)の方法では親水性物質をマトリクス材料中に均一に混合させることが困難であり、物性の均一な研磨パッドを得ることができない。
【0006】
一方、研磨速度が、使用直後から使用を終了するまでの間に変動すると、研磨条件を調整しなくてはならず、研磨効率が悪いという問題もあった。
【0007】
例えば、半導体ウエハを効率よく研磨でき、かつ平坦性に優れる非発泡ウレタン研磨材を提供することを目的として、イソシアネート末端ウレタンプレポリマーと活性水素含有化合物とからなり、イソシアネート末端ウレタンプレポリマーがポリイソシアネートとして芳香族系ジイソシアネートを用い、かつ高分子ポリオールと低分子ポリオールからなるポリオール成分中の低分子ポリオールが、ジエチレングリコール、1,3−ブチレングリコール等を用いて得られる研磨材組成物からなる研磨材について開示されている(特許文献5)。
【0008】
また、研磨布自体にドレッシング性を持たせ、研磨寿命を長くすることを目的として、ポリウレタン組成物よりなり、テーバー摩耗試験による摩耗量が150〜350mgである研磨布について開示されている(特許文献6)。
【0009】
【特許文献1】
特開2002−134445号公報
【特許文献2】
特開2003−11066号公報
【特許文献3】
特開2002−59358号公報
【特許文献4】
特開2003−128910号公報
【特許文献5】
特開2000−17252号公報
【特許文献6】
特開2001−277101号公報
【発明が解決しようとする課題】
しかし、特許文献5記載の研磨材は非発泡ウレタンからなり、このような非発泡系研磨材は、研磨速度が低いため研磨面に溝が形成されるが、スラリー中の砥粒や研磨屑等が局所的に存在等することにより、研磨速度を安定化することが非常に困難である。また、特許文献6記載の研磨布は摩耗しやすく、硬度が低い(気泡が均一でなく、気泡径が大きいことによる)ため、平坦性及び面内均一性が十分でなく、さらに研磨速度の変化が大きくなることは避けられない。
【0010】
本発明は、平坦性、面内均一性、研磨速度が良好であり、研磨速度の変化が少なく、さらに寿命特性に優れる研磨パッドを提供することを目的とする。また、該研磨パッドを用いた半導体デバイスの製造方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、以下に示す研磨パッドにより上記目的を達成できることを見出し本発明を完成するに至った。
【0012】
すなわち、本発明の研磨パッドは、微細気泡を有するポリウレタン樹脂発泡体からなる研磨層を有し、前記ポリウレタン樹脂発泡体は、ヒドロキシ末端ポリエステルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリエステルポリカーボネートポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリエーテルポリカーボネートポリオール、ポリエステルアミド、フェノールレジンポリオール、エポキシポリオール、ポリブタジエンポリオール、及びポリイソプレンポリオールからなる群より選択され、かつエチレンオキサイド単位(−CH 2 CH 2 O−)を有さない数平均分子量500以上の疎水性高分子量ポリオール成分とイソシアネート成分とを原料成分として含有してなる疎水性イソシアネート末端プレポリマー(A)、エチレンオキサイド単位(−CH2CH2O−)を25重量%以上有する数平均分子量500以上の親水性高分子量ポリオール成分とイソシアネート成分とを原料成分として含有してなる親水性イソシアネート末端プレポリマー(B)、及び鎖延長剤を原料成分として含有してなることを特徴とする。
【0013】
上記研磨パッドは、平坦性、面内均一性、研磨速度が良好であり、研磨速度の変化が少なく、さらに寿命特性に優れるものである。該製造方法を採用することにより研磨特性に優れる研磨パッドが得られる理由については明らかではないが下記のように考えられる。
【0014】
通常、研磨パッド用のポリウレタン樹脂発泡体は、全ての高分子量ポリオール成分、低分子量ポリオール成分、及びイソシアネート成分等を一度に反応させて1種のイソシアネート末端プレポリマーを合成し、この1種のイソシアネート末端プレポリマーと硬化剤(鎖延長剤)とを反応させて合成されている。
【0015】
しかし、各高分子量ポリオールや各低分子量ポリオールは、それぞれ反応性に違いがあるために均一構造のイソシアネート末端プレポリマーを合成することができず、不均一構造のものとなる。そして、この不均一構造のイソシアネート末端プレポリマーを用いてポリウレタン樹脂発泡体を製造すると研磨特性や研磨速度安定性が低下すると考えられる。
【0016】
つまり、分子量が同等の親水性高分子量ポリオールと疎水性高分子量ポリオールとの反応性を比較すると親水性のポリオールの方が反応性が低いため、親水性高分子量ポリオールが主に反応してなるイソシアネート末端プレポリマーは低分子量化し、ブリード現象により研磨パッド(研磨層)の表面に移動するので研磨初期は研磨速度が高くなる。しかし、徐々に研磨パッド(研磨層)表面が削れていくとそれに伴って疎水性成分が多くなるため研磨速度が低下し、研磨速度安定性等が低下すると考えられる。
【0017】
一方、本発明の研磨パッドは、別々に合成した疎水性イソシアネート末端プレポリマー(A)と親水性イソシアネート末端プレポリマー(B)とを用いている。そして、前記親水性イソシアネート末端プレポリマー(B)は、疎水性イソシアネート末端プレポリマー(A)と同等に十分に高分子量化されたものである。該両プレポリマーを用いることにより、研磨パッド(研磨層)に親水性部分と疎水性部分とが生じることを抑制でき、それにより研磨速度安定性等が向上すると考えられる。
【0018】
本発明においては、前記ポリウレタン樹脂発泡体が、水酸基を有しないシリコン系ノニオン界面活性剤を0.05重量%以上5重量%未満含有することが好ましく、さらに好ましくは0.5〜4重量%である。シリコン系ノニオン界面活性剤の量が0.05重量%未満の場合には、微細気泡の発泡体が得られない傾向にある。一方、5重量%以上の場合には発泡体中の気泡数が多くなりすぎ、高硬度のポリウレタン樹脂発泡体を得にくい傾向にある。
【0019】
本発明においては、前記プレポリマー(A)及び/又は(B)が、分子量500未満の低分子量ポリオール成分を原料成分として含有することが好ましい。
【0020】
また本発明においては、前記プレポリマー(A)及び(B)の原料成分である全ポリオール成分の平均水酸基価が560〜580(mgKOH/g)であり、かつ前記全ポリオール成分中のエチレンオキサイド単位(−CH2 CH2 O−)の含有率が25〜50重量%であることが好ましい。
【0021】
前記平均水酸基価は565〜575(mgKOH/g)であることがさらに好ましい。前記平均水酸基価が560未満の場合にはポリウレタン樹脂発泡体の物性が低下する傾向にあり、580を超える場合には鎖延長剤との反応性が高くなりすぎるため成型性が悪くなる傾向にある。なお、平均水酸基価の詳しい算出方法は実施例の記載による。
【0022】
また、前記全ポリオール成分中のエチレンオキサイド単位の含有率は30〜50重量%であることがさらに好ましい。エチレンオキサイド単位の含有率が25重量%未満の場合には、研磨パッドの親水性が十分でないため研磨速度が低下する傾向にある。一方、エチレンオキサイド単位の含有率が50重量%を超える場合には、研磨パッドの親水性が高くなりすぎるために吸湿し、それによって弾性率が低下し、研磨対象物の平坦性及び面内均一性が低下する傾向にある。
【0023】
本発明においては、前記プレポリマー(A)及び/又は(B)の原料成分であるイソシアネート成分が芳香族ジイソシアネート及び脂環式ジイソシアネートであることが好ましい。また、前記芳香族ジイソシアネートがトルエンジイソシアネートであり、前記脂環式ジイソシアネートがジシクロヘキシルメタンジイソシアネートであることが好ましい。両プレポリマーの少なくとも一方のイソシアネート成分に、前記2種類のジイソシアネートを用いることにより研磨パッドの研磨特性を向上させることができる。また、鎖延長剤との反応速度を好適な範囲に制御できるため作業上好ましいだけでなく、ポリウレタン樹脂発泡体の成型性の点でも好ましい。特に、研磨パッドの製造に際して混合する両プレポリマーの混合比率が高い方のプレポリマーに前記両ジイソシアネートを用いることが好ましい。それにより前記効果が顕著になる。
【0024】
また本発明は、前記研磨パッドを用いて半導体ウエハの表面を研磨する工程を含む半導体デバイスの製造方法、に関する。
【0025】
【発明の実施の形態】
本発明の研磨パッドは、微細気泡を有するポリウレタン樹脂発泡体からなる研磨層を有する。前記ポリウレタン樹脂発泡体は、研磨パッドの研磨層となるものである。本発明の研磨パッドは、研磨層のみであってもよく、研磨層と他の層(例えばクッション層など)との積層体であってもよい。
【0026】
前記ポリウレタン樹脂発泡体は、水酸基以外の親水性基を有しない疎水性高分子量ポリオール成分とイソシアネート成分とを原料成分として含有してなる疎水性イソシアネート末端プレポリマー(A)(以下、疎水性プレポリマー(A)ともいう)、エチレンオキサイド単位(−CH2 CH2 O−)を有する親水性高分子量ポリオール成分とイソシアネート成分とを原料成分として含有してなる親水性イソシアネート末端プレポリマー(B)(以下、親水性プレポリマー(B)ともいう)、及び鎖延長剤を原料成分として含有してなるものである。
【0027】
前記疎水性プレポリマー(A)と親水性プレポリマー(B)は別々に合成されたものである。
【0028】
疎水性プレポリマー(A)は、水酸基以外の親水性基を有しない疎水性高分子量ポリオール成分とイソシアネート成分とを含む原料から製造される。
【0029】
疎水性高分子量ポリオール成分は、イソシアネート基と反応する水酸基以外の親水性基を含有しない高分子量(数平均分子量500以上)のポリオールであれば特に制限されない。前期水酸基以外の親水性基とは、一般的に酸素、窒素、硫黄などの元素を含む官能基や塩であり、例えば、−NH2 、−CONH2 、−NHCONH2 、−SH、−SO3 H、−OSO3 H、−(CH2 CH2 O)n −、−COOHなどの官能基、−SO3 M(M:アルカリ金属)、−OSO3 M、−COOM、−NR3 X(R:アルキル基、X:ハロゲン)などの塩が挙げられる。
【0030】
そのような疎水性高分子量ポリオールとしては、例えばヒドロキシ末端ポリエステルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリエステルポリカーボネートポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリエーテルポリカーボネートポリオール、ポリエステルアミド、フェノールレジンポリオール、エポキシポリオール、ポリブタジエンポリオール、ポリイソプレンポリオール等が挙げられる。
【0031】
前記ポリエステルポリオ−ルとしては、ポリプロピレンアジペート、ポリブチレンアジペ−ト、ポリヘキサメチレンアジペ−ト、ポリカプロラクトンポリオ−ル等が挙げられる。
【0032】
前記ポリエーテルポリオールとしては、ポリヘキサメチレングリコ−ル(PHMG)、ポリテトラメチレングリコ−ル(PTMG)、ポリプロピレングリコール(PPG)等が挙げられる。
【0033】
前記ポリエーテルポリカ−ボネ−トポリオ−ルとしては、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ポリプロピレングリコール及び/又はポリテトラメチレングリコール等のジオールとホスゲン、ジアリルカーボネート(例えばジフェニルカーボネート)もしくは環式カーボネート(例えばプロピレンカーボネート)との反応生成物が挙げられる。
【0034】
前記ポリエステルポリカ−ボネ−トポリオ−ルとしては、ポリカプロラクトンポリオ−ル等のポリエステルグリコ−ルとアルキレンカ−ボネ−トとの反応生成物、エチレンカ−ボネ−トを多価アルコ−ルと反応させ、次いでえられた反応混合物を有機ジカルボン酸と反応させてなる生成物などが例示される。
【0035】
上記ポリオールは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。必要に応じて3官能以上の成分を併用してもよい。
【0036】
疎水性高分子量ポリオール成分の数平均分子量は、得られるポリウレタン樹脂発泡体の弾性特性等の観点から、500以上であることが必要である。数平均分子量は、500〜5000であることが好ましい。前記高分子量ポリオール成分の数平均分子量が500未満であると、これを用いて得られるポリウレタン樹脂発泡体は十分な弾性特性を有さず、また脆いポリマーとなり磨耗しやすくなるため、研磨パッドの寿命の観点からも好ましくない。
【0037】
イソシアネート成分としては、ポリウレタンの分野において公知の化合物を特に限定なく使用できる。イソシアネート成分としては、2,4−トルエンジイソシアネート、2,6−トルエンジイソシアネート、2,2’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、m−フェニレンジイソシアネート、p−キシリレンジイソシアネート、m−キシリレンジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネート類、エチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート等の脂肪族ジイソシアネート類、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、4,4’−ジシクロへキシルメタンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ノルボルナンジイソシアネート等の脂環式ジイソシアネート類等が挙げられる。これらは1種で用いても、2種以上を混合しても差し支えない。
【0038】
イソシアネート成分としては、上記ジイソシアネート化合物の他に、3官能以上の多官能ポリイソシアネート化合物も使用可能である。多官能のイソシアネート化合物としては、デスモジュール−N(バイエル社製)や商品名デュラネート(旭化成工業社製)として一連のジイソシアネートアダクト体化合物が市販されている。
【0039】
また、疎水性プレポリマー(A)の構成成分として、上述した疎水性高分子量ポリオール成分に加えて、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,4−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、トリメチロールプロパン、グリセリン、1,2,6−ヘキサントリオール、ペンタエリトルトール、テトラメチロールシクロヘキサン、メチルグルコシド、ソルビトール、マンニトール、ズルシトール、スクロース、2,2,6,6−テトラキス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサノール、トリエタノールアミン等の低分子量ポリオール成分、エチレンジアミン、トリレンジアミン、ジフェニルメタンジアミン、ジエチレントリアミン等の低分子量ポリアミン成分等を併用することができる。これら低分子量ポリオール、低分子量ポリアミンは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。低分子量ポリオールや低分子量ポリアミンの配合量は特に限定されず、製造される研磨パッド(研磨層)に要求される特性により適宜決定される。前記低分子量ポリオール成分や低分子量ポリアミン成分の(数平均)分子量は500未満であり、好ましくは250以下である。
【0040】
また、低分子量ポリオール成分としてエチレンオキサイド単位(−CH2 CH2 O−)を有する化合物(例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコールなど)を用いる場合には、疎水性プレポリマー(A)を構成する全ポリオール成分中のエチレンオキサイド単位の割合が25重量%未満になるように該化合物を配合することが好ましく、さらに好ましくは20重量%未満なるように該化合物を配合する。
【0041】
疎水性プレポリマー(A)は、前記ポリオール成分等とイソシアネート成分とを用い、イソシアネート基(NCO)と活性水素(H* )の当量比(NCO/H* )が1.2〜5.0、好ましくは1.6〜2.6となる範囲で加熱反応して製造される。1.2未満の場合には、合成時にプレポリマーが高分子量化して固化又はゲル化する傾向にある。一方、5.0を超える場合には、未反応のイソシアネートが多く残存するため鎖延長剤との反応が速くなり、ポリウレタン樹脂発泡体の成型加工性が悪くなる傾向にある。
【0042】
一方、親水性プレポリマー(B)は、エチレンオキサイド単位(−CH2 CH2 O−)を有する親水性高分子量ポリオール成分とイソシアネート成分とを含む原料から製造される。
【0043】
親水性高分子量ポリオール成分は、親水性基であるエチレンオキサイド単位を有し高分子量(数平均分子量500以上)のポリオールであれば特に制限されない。また、他の親水性基として、−NH2 、−CONH2 、−NHCONH2 、−SH、−SO3 H、−OSO3 H、−COOHなどの官能基、−SO3 M(M:アルカリ金属)、−OSO3 M、−COOM、−NR3 X(R:アルキル基、X:ハロゲン)などの塩を含有していてもよい。
【0044】
エチレンオキサイド単位を有する親水性高分子量ポリオールとしては、例えばポリエーテルポリオール、ポリエーテルポリカーボネートポリオール等が挙げられる。
【0045】
前記ポリエーテルポリオールとしては、ポリエチレングリコ−ル(PEG)、エチレングリコールやジエチレングリコールとプロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド、又はスチレンオキサイドなどとを共重合させたポリオール類が挙げられる。
【0046】
前記ポリエーテルポリカーボネートポリオールとしては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、及びテトラエチレングリコール等のジオールとホスゲン、ジアリルカーボネート(例えばジフェニルカーボネート)もしくは環式カーボネート(例えばプロピレンカーボネート)との反応生成物が挙げられる。
【0047】
上記ポリオールは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。必要に応じて3官能以上の成分を併用してもよい。
【0048】
親水性高分子量ポリオール成分の数平均分子量は、前記と同様の理由により500以上であることが必要である。数平均分子量は、500〜5000であることが好ましい。
【0049】
イソシアネート成分としては、ポリウレタンの分野において公知の化合物を特に限定なく使用できる。イソシアネート成分としては、前記例示のものが挙げられる。
【0050】
また、親水性プレポリマー(B)の構成成分としては、上述した親水性高分子量ポリオール成分に加えて、前記低分子量ポリオール成分や低分子量ポリアミン成分等を併用することができる。これら低分子量ポリオール、低分子量ポリアミンは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。低分子量ポリオールや低分子量ポリアミンの配合量は特に限定されず、製造される研磨パッド(研磨層)に要求される特性により適宜決定される。
【0051】
また、親水性プレポリマー(B)を構成する全ポリオール成分中のエチレンオキサイド単位の割合が25〜100重量%になるようにポリオール成分を調整することが好ましく、さらに好ましくは40〜100重量%である。
【0052】
親水性プレポリマー(B)は、前記ポリオール成分等とイソシアネート成分とを用い、イソシアネート基(NCO)と活性水素(H* )の当量比(NCO/H* )が1.2〜5.0、好ましくは1.6〜2.6となる範囲で加熱反応して製造される。1.2未満の場合には、合成時にプレポリマーが高分子量化して固化又はゲル化する傾向にある。一方、5.0を超える場合には、未反応のイソシアネートが多く残存するため鎖延長剤との反応が速くなり、ポリウレタン樹脂発泡体の成型加工性が悪くなる傾向にある。
【0053】
本発明においては、前記プレポリマー(A)及び(B)を構成する全ポリオール成分の平均水酸基価が560〜580(mgKOH/g)、かつ前記全ポリオール成分中のエチレンオキサイド単位(−CH2 CH2 O−)の含有率が25〜50重量%となるようにポリオール成分の種類及び配合割合を調整することが好ましい。
【0054】
本発明のポリウレタン樹脂発泡体は、例えば、疎水性プレポリマー(A)及び親水性プレポリマー(B)を含む第1成分と鎖延長剤を含む第2成分とを混合し、硬化することにより製造することができる。
【0055】
鎖延長剤は、少なくとも2個以上の活性水素基を有する分子量500程度以下の有機化合物である。活性水素基としては、水酸基、第1級もしくは第2級アミノ基、チオール基(SH)等が例示できる。具体的には、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、トリメチロールプロパン等に代表される脂肪族系低分子グリコールやトリオール類、1,4−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、m−キシリレンジオール等に代表される芳香族系ジオール類、4,4’−メチレンビス(o−クロロアニリン)、2,6−ジクロロ−p−フェニレンジアミン、4,4’−メチレンビス(2,3−ジクロロアニリン)、3,5−ビス(メチルチオ)−2,4−トルエンジアミン、3,5−ビス(メチルチオ)−2,6−トルエンジアミン、3,5−ジエチルトルエン−2,4−ジアミン、3,5−ジエチルトルエン−2,6−ジアミン、トリメチレングリコール−ジ−p−アミノベンゾエート、1,2−ビス(2−アミノフェニルチオ)エタン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジエチル−5,5’−ジメチルジフェニルメタン等に代表されるポリアミン類等を挙げることができる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
【0056】
疎水性プレポリマー(A)と親水性プレポリマー(B)との配合比は、製造される研磨パッドの所望物性などにより種々変え得るが、疎水性プレポリマー(A)100重量部に対して親水性プレポリマー(B)を5〜250重量部用いることが好ましく、より好ましくは20〜200重量部であり、特に好ましくは30〜100量部である。5重量部未満の場合には、研磨パッドの親水性が十分でないため研磨速度が低下する傾向にある。一方、250重量部を超える場合には、研磨パッドの親水性が高くなりすぎるために吸湿し、それにより弾性率が低下し、被研磨材の平坦性及び面内均一性が低下する傾向にある。
【0057】
前記プレポリマーと鎖延長剤の比は、各々の分子量やこれらから製造される研磨パッドの所望物性などにより種々変え得る。所望する研磨特性を有する研磨パッドを得るためには、鎖延長剤の官能基数に対するプレポリマーのイソシアネート基数は、0.95〜1.20の範囲が好ましく、さらに好ましくは0.99〜1.15である。
【0058】
ポリウレタン樹脂は、溶融法、溶液法など公知のウレタン化技術を応用して製造することができるが、本発明のポリウレタン樹脂発泡体に関しては、気孔(気泡)をポリウレタン樹脂中に取り込む必要があること、さらにコスト、作業環境などを考慮して溶融法で製造することが好ましい。
【0059】
ポリウレタン樹脂発泡体の製造方法としては、中空ビーズを添加させる方法、機械的発泡法、化学的発泡法などが挙げられる。
【0060】
特に、ポリアルキルシロキサンとポリエーテルの共重合体であって活性水素基を有しないシリコーン系界面活性剤を使用した機械的発泡法が好ましい。かかるシリコーン系界面活性剤としては、SH−192(東レダウコーニングシリコン製)等が好適な化合物として例示される。
【0061】
なお、必要に応じて、酸化防止剤等の安定剤、滑剤、顔料、充填剤、帯電防止剤、その他の添加剤を加えてもよい。
【0062】
研磨パッド(研磨層)を構成する微細気泡タイプのポリウレタン樹脂発泡体を製造する方法の例について以下に説明する。かかるポリウレタン樹脂発泡体の製造方法は、以下の工程を有する。
【0063】
1)イソシアネート末端プレポリマーの気泡分散液を作製する発泡工程
疎水性プレポリマー(A)及び親水性プレポリマー(B)の混合物(第1成分)にシリコーン系界面活性剤を添加し、非反応性気体の存在下で撹拌し、非反応性気体を微細気泡として分散させて気泡分散液とする。前記プレポリマーが常温で固体の場合には適宜の温度に予熱し、溶融して使用する。
2)硬化剤(鎖延長剤)混合工程
上記の気泡分散液に鎖延長剤(第2成分)を添加、混合、撹拌して発泡反応液とする。
3)注型工程
上記の発泡反応液を金型に流し込む。
4)硬化工程
金型に流し込まれた発泡反応液を加熱し、反応硬化させる。
【0064】
前記微細気泡を形成するために使用される非反応性気体としては、可燃性でないものが好ましく、具体的には窒素、酸素、炭酸ガス、ヘリウムやアルゴン等の希ガスやこれらの混合気体が例示され、乾燥して水分を除去した空気の使用がコスト的にも最も好ましい。
【0065】
非反応性気体を微細気泡状にしてシリコーン系界面活性剤を含む第1成分に分散させる撹拌装置としては、公知の撹拌装置は特に限定なく使用可能であり、具体的にはホモジナイザー、ディゾルバー、2軸遊星型ミキサー(プラネタリーミキサー)等が例示される。撹拌装置の撹拌翼の形状も特に限定されないが、ホイッパー型の撹拌翼の使用にて微細気泡が得られ好ましい。
【0066】
なお、発泡工程において気泡分散液を作成する撹拌と、混合工程における鎖延長剤を添加して混合する撹拌は、異なる撹拌装置を使用することも好ましい態様である。特に混合工程における撹拌は気泡を形成する撹拌でなくてもよく、大きな気泡を巻き込まない撹拌装置の使用が好ましい。このような撹拌装置としては、遊星型ミキサーが好適である。発泡工程と混合工程の撹拌装置を同一の撹拌装置を使用しても支障はなく、必要に応じて撹拌翼の回転速度を調整する等の撹拌条件の調整を行って使用することも好適である。
【0067】
該ポリウレタン樹脂発泡体の製造方法においては、発泡反応液を型に流し込んで流動しなくなるまで反応した発泡体を、加熱、ポストキュアすることは、発泡体の物理的特性を向上させる効果があり、極めて好適である。金型に発泡反応液を流し込んで直ちに加熱オーブン中に入れてポストキュアを行う条件としてもよく、そのような条件下でもすぐに反応成分に熱が伝達されないので、気泡径が大きくなることはない。硬化反応は、常圧で行うことが気泡形状が安定するために好ましい。
【0068】
該ポリウレタン樹脂発泡体において、第3級アミン系等の公知のポリウレタン反応を促進する触媒を使用してもかまわない。触媒の種類、添加量は、混合工程後、所定形状の型に流し込む流動時間を考慮して選択する。
【0069】
該ポリウレタン樹脂発泡体の製造は、各成分を計量して容器に投入し、撹拌するバッチ方式であっても、また撹拌装置に各成分と非反応性気体を連続して供給して撹拌し、気泡分散液を送り出して成形品を製造する連続生産方式であってもよい。
【0070】
また、ポリウレタン樹脂発泡体の原料となるプレポリマーを反応容器に入れ、その後鎖延長剤を投入、撹拌後、所定の大きさの注型に流し込みブロックを作製し、そのブロックを鉋状、あるいはバンドソー状のスライサーを用いてスライスする方法、又は前述の注型の段階で、薄いシート状にしても良い。また、原料となる樹脂を溶解し、Tダイから押し出し成形し直接シート状のポリウレタン樹脂発泡体を得ても良い。
【0071】
本発明において、前記ポリウレタン樹脂発泡体の平均気泡径は、70μm以下であることが好ましく、さらに好ましくは30〜60μmである。この範囲から逸脱する場合は、研磨後の被研磨材のプラナリティ(平坦性)が低下する傾向にある。
【0072】
前記ポリウレタン樹脂発泡体の比重は、0.5〜1.0g/cm3 であることが好ましい。比重が0.5g/cm3 未満の場合、研磨層の表面強度が低下し、被研磨材のプラナリティが低下する傾向にある。また、1.0g/cm3 より大きい場合は、研磨層表面の気泡数が少なくなり、プラナリティは良好であるが、研磨速度が低下する傾向にある。
【0073】
前記ポリウレタン樹脂発泡体の硬度は、アスカーD硬度計にて、45〜65度であることが好ましい。アスカーD硬度が45度未満の場合には、被研磨材のプラナリティが低下し、また、65度より大きい場合は、プラナリティは良好であるが、被研磨材のユニフォーミティ(均一性)が低下する傾向にある。
【0074】
前記原料から製造されるポリウレタン樹脂(無発泡体)の吸水率は、1.1〜3.5%であることが好ましく、さらに好ましくは1.2〜3.0%である。吸水率が1.1%未満の場合には、研磨パッドの親水性が十分でないため研磨速度が低下する傾向にある。一方、吸水率が3.5%を超える場合には、研磨パッドの親水性が高くなりすぎるために吸湿し、それにより弾性率が低下し、被研磨材の平坦性及び面内均一性が低下する傾向にある。
【0075】
本発明の研磨パッド(研磨層)の被研磨材と接触する研磨表面には、スラリーを保持・更新する表面形状を有することが好ましい。発泡体からなる研磨層は、研磨表面に多くの開口を有し、スラリーを保持・更新する働きを持っているが、更なるスラリーの保持性とスラリーの更新を効率よく行うため、また被研磨材との吸着による被研磨材の破壊を防ぐためにも、研磨表面に凹凸構造を有することが好ましい。凹凸構造は、スラリーを保持・更新する形状であれば特に限定されるものではなく、例えば、XY格子溝、同心円状溝、貫通孔、貫通していない穴、多角柱、円柱、螺旋状溝、偏心円状溝、放射状溝、及びこれらの溝を組み合わせたものが挙げられる。また、これらの凹凸構造は規則性のあるものが一般的であるが、スラリーの保持・更新性を望ましいものにするため、ある範囲ごとに溝ピッチ、溝幅、溝深さ等を変化させることも可能である。
【0076】
前記凹凸構造の作製方法は特に限定されるものではないが、例えば、所定サイズのバイトのような治具を用い機械切削する方法、所定の表面形状を有した金型に樹脂を流しこみ、硬化させることにより作製する方法、所定の表面形状を有したプレス板で樹脂をプレスし作製する方法、フォトリソグラフィを用いて作製する方法、印刷手法を用いて作製する方法、炭酸ガスレーザーなどを用いたレーザー光による作製方法などが挙げられる。
【0077】
また、前記研磨層の厚みバラツキは100μm以下であることが好ましい。厚みバラツキが100μmを越えるものは、研磨層に大きなうねりを持ったものとなり、被研磨材に対する接触状態が異なる部分ができ、研磨特性に悪影響を与える。また、研磨層の厚みバラツキを解消するため、一般的には、研磨初期に研磨層表面をダイヤモンド砥粒を電着、融着させたドレッサーを用いてドレッシングするが、上記範囲を超えたものは、ドレッシング時間が長くなり、生産効率を低下させるものとなる。
【0078】
研磨層の厚みのバラツキを抑える方法としては、所定厚みにスライスした研磨シート表面をバフィングする方法が挙げられる。また、バフィングする際には、粒度などが異なる研磨材で段階的に行うことが好ましい。
【0079】
本発明の研磨パッドは、前記研磨層とクッションシートとを貼り合わせたものであってもよい。
【0080】
前記クッションシート(クッション層)は、研磨層の特性を補うものである。クッションシートは、CMPにおいて、トレードオフの関係にあるプラナリティとユニフォーミティの両者を両立させるために必要なものである。プラナリティとは、パターン形成時に発生する微小凹凸のある被研磨材を研磨した時のパターン部の平坦性をいい、ユニフォーミティとは、被研磨材全体の均一性をいう。研磨層の特性によって、プラナリティを改善し、クッションシートの特性によってユニフォーミティを改善する。本発明の研磨パッドにおいては、クッションシートは研磨層より柔らかいものを用いることが好ましい。
【0081】
前記クッションシートとしては、例えば、ポリエステル不織布、ナイロン不織布、アクリル不織布などの繊維不織布やポリウレタンを含浸したポリエステル不織布のような樹脂含浸不織布、ポリウレタンフォーム、ポリエチレンフォームなどの高分子樹脂発泡体、ブタジエンゴム、イソプレンゴムなどのゴム性樹脂、感光性樹脂などが挙げられる。
【0082】
研磨層とクッションシートとを貼り合わせる手段としては、例えば、研磨層とクッションシートとを両面テープで挟みプレスする方法が挙げられる。
【0083】
前記両面テープは、不織布やフィルム等の基材の両面に接着層を設けた一般的な構成を有するものである。クッションシートへのスラリーの浸透等を防ぐことを考慮すると、基材にフィルムを用いることが好ましい。また、接着層の組成としては、例えば、ゴム系接着剤やアクリル系接着剤等が挙げられる。金属イオンの含有量を考慮すると、アクリル系接着剤は、金属イオン含有量が少ないため好ましい。また、研磨層とクッションシートは組成が異なることもあるため、両面テープの各接着層の組成を異なるものとし、各層の接着力を適正化することも可能である。
【0084】
本発明の研磨パッドは、プラテンと接着する面に両面テープが設けられていてもよい。該両面テープとしては、上述と同様に基材の両面に接着層を設けた一般的な構成を有するものを用いることができる。基材としては、例えば不織布やフィルム等が挙げられる。研磨パッドの使用後のプラテンからの剥離を考慮すれば、基材にフィルムを用いることが好ましい。また、接着層の組成としては、例えば、ゴム系接着剤やアクリル系接着剤等が挙げられる。金属イオンの含有量を考慮すると、アクリル系接着剤は、金属イオン含有量が少ないため好ましい。
【0085】
半導体デバイスは、前記研磨パッドを用いて半導体ウエハの表面を研磨する工程を経て製造される。半導体ウエハとは、一般にシリコンウエハ上に配線金属及び酸化膜を積層したものである。半導体ウエハの研磨方法、研磨装置は特に制限されず、例えば、図1に示すように研磨パッド(研磨層)1を支持する研磨定盤2と、半導体ウエハ4を支持する支持台(ポリシングヘッド)5とウエハへの均一加圧を行うためのバッキング材と、研磨剤3の供給機構を備えた研磨装置などを用いて行われる。研磨パッド1は、例えば、両面テープで貼り付けることにより、研磨定盤2に装着される。研磨定盤2と支持台5とは、それぞれに支持された研磨パッド1と半導体ウエハ4が対向するように配置され、それぞれに回転軸6、7を備えている。また、支持台5側には、半導体ウエハ4を研磨パッド1に押し付けるための加圧機構が設けてある。研磨に際しては、研磨定盤2と支持台5とを回転させつつ半導体ウエハ4を研磨パッド1に押し付け、スラリーを供給しながら研磨を行う。スラリーの流量、研磨荷重、研磨定盤回転数、及びウエハ回転数は特に制限されず、適宜調整して行う。
【0086】
これにより半導体ウエハ4の表面の突出した部分が除去されて平坦状に研磨される。その後、ダイシング、ボンディング、パッケージング等することにより半導体デバイスが製造される。半導体デバイスは、演算処理装置やメモリー等に用いられる。
【0087】
【実施例】
以下、本発明を実施例を上げて説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0088】
[測定、評価方法]
(数平均分子量の測定)
数平均分子量は、GPC(ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィ)にて測定し、標準ポリスチレンにより換算した。
GPC装置:島津製作所製、LC−10A
カラム:Polymer Laboratories社製、(PLgel、5μm、500Å)、(PLgel、5μm、100Å)、及び(PLgel、5μm、50Å)の3つのカラムを連結して使用
流量:1.0ml/min
濃度:1.0g/l
注入量:40μl
カラム温度:40℃
溶離液:テトラヒドロフラン
(平均水酸基価)
平均水酸基価(mgKOH/g)は、使用する各ポリオールの水酸基価を算出し、その各水酸基価と使用するポリオールのモル比から算出する。
【0089】
水酸基価(mgKOH/g)=(f×〔KOH〕×1000)/Mw
f:水酸基の数
〔KOH〕:KOHの分子量
Mw:ポリオールの分子量(数平均分子量)
例えば、3種のポリオール(a、b、c)を用いた場合の平均水酸基価の算出方法を示す。
【0090】
平均水酸基価(mgKOH/g)=(Va×Ma+Vb×Mb+Vc×Mc)/(Ma+Mb+Mc)
Va:ポリオールaの水酸基価
Vb:ポリオールbの水酸基価
Vc:ポリオールcの水酸基価
Ma:ポリオールaのモル比
Mb:ポリオールbのモル比
Mc:ポリオールcのモル比
(平均気泡径測定)
作製したポリウレタン樹脂発泡体を厚み1mm以下になるべく薄くミクロトームカッターで平行に切り出したものを平均気泡径測定用試料とした。試料をスライドガラス上に固定し、画像処理装置(東洋紡社製、Image Analyzer V10)を用いて、任意の0.2mm×0.2mm範囲の全気泡径を測定し、平均気泡径を算出した。
【0091】
(比重測定)
JIS Z8807−1976に準拠して行った。作製したポリウレタン樹脂発泡体を4cm×8.5cmの短冊状(厚み:任意)に切り出したものを比重測定用試料とし、温度23℃±2℃、湿度50%±5%の環境で16時間静置した。測定には比重計(ザルトリウス社製)を用い、比重を測定した。
【0092】
(硬度測定)
JIS K6253−1997に準拠して行った。作製したポリウレタン樹脂発泡体を2cm×2cm(厚み:任意)の大きさに切り出したものを硬度測定用試料とし、温度23℃±2℃、湿度50%±5%の環境で16時間静置した。測定時には、試料を重ね合わせ、厚み6mm以上とした。硬度計(高分子計器社製、アスカーD型硬度計)を用い、硬度を測定した。
【0093】
(吸水率)
実施例及び比較例に記載の材料をそれぞれ用いて無発泡ポリウレタンブロックを製造し、該ブロックから厚さ2mm、20mm×20mmの試料を切り出す。該試料を20℃の蒸留水に24時間浸漬した。下記式により吸水率を算出する。
【0094】
吸水率(%)=〔(浸漬後の重量)−(浸漬前の重量)〕×100/(浸漬前の重量)
(研磨特性の評価)
研磨装置としてSPP600S(岡本工作機械社製)を用い、作製した研磨パッドを用いて、研磨特性の評価を行った。研磨速度は、8インチのシリコンウエハに熱酸化膜を1μm製膜したものを、約0.5μm研磨して、このときの時間から算出した。酸化膜の膜厚測定には、干渉式膜厚測定装置(大塚電子社製)を用いた。研磨条件としては、スラリーとして、シリカスラリー(SS12 キャボット社製)を研磨中に流量150ml/min添加した。研磨荷重としては350g/cm2、研磨定盤回転数35rpm、ウエハ回転数30rpmとした。
平坦化特性の評価では、8インチシリコンウエハに熱酸化膜を0.5μm堆積させた後、所定のパターニングを行った後、p−TEOSにて酸化膜を1μm堆積させ、初期段差0.5μmのパターン付きウエハを作製し、このウエハを前述条件にて研磨を行い、研磨後、各段差を測定し平坦化特性を評価した。
【0095】
平坦化特性としては2つの段差を測定した。一つはローカル段差であり、これは幅270μmのラインが30μmのスペースで並んだパターンにおける段差であり、1分後の段差を測定した。もう一つは削れ量であり、幅270μmのラインが30μmのスペースで並んだパターンと幅30μmのラインが270μmのスペースで並んだパターンにおいて、上記の2種のパターンのライン上部の段差が2000Å以下になるときの270μmのスペースの削れ量を測定した。ローカル段差の数値が低いとウエハ上のパターン依存により発生した酸化膜の凹凸に対し、ある時間において平坦になる速度が速いことを示す。また、スペースの削れ量が少ないと削れて欲しくない部分の削れ量が少なく平坦性が高いことを示す。
【0096】
(スクラッチ数)
トプコン社製のウエハ表面検査装置(WM2500)を用いて、ウエハ上に0.2μm以上の条痕がいくつあるかを測定した。
【0097】
(研磨速度安定性)
研磨速度安定性は、下記式により求めた。平均研磨速度は、8インチシリコンウエハに熱酸化膜が1μm堆積したものを用いて、上述研磨条件にて研磨を行い、ウエハの研磨開始1枚目から10枚目までの研磨速度を平均して算出した。最大研磨速度とは、ウエハの研磨開始1枚目から処理枚数(100枚、300枚、500枚、又は800枚)までの研磨速度の最大値であり、最小研磨速度はウエハの研磨開始1枚目から同処理枚数までの研磨速度の最小値である。
研磨速度安定性(%)={(最大研磨速度−最小研磨速度)/平均研磨速度}×100
実施例1
(疎水性イソシアネート末端プレポリマー(A)の合成)
セパラブルフラスコにポリテトラメチレングリコール(PTMG、三菱化学社製、数平均分子量1018)412重量部、ジエチレングリコール(DEG、三菱化学社製)40重量部を入れ、撹拌しながら減圧脱水を1〜2時間行った。次に、セパラブルフラスコ内に窒素を導入し、窒素置換した後にトルエンジイソシアネート(三井武田ケミカル社製、2,4−体/2,6−体=80/20の混合物:以下、TDI−80と略す)237重量部、及び4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(以下、HMDIと略す)61重量部を添加した。反応系内の温度を70℃程度に保持しながら反応が終了するまで撹拌した。反応の終了はNCO%がほぼ一定になった時点とした(NCO%=9.14)。その後、減圧脱泡を約2時間行い、疎水性イソシアネート末端プレポリマー(A1)を得た。全ポリオール成分中のエチレンオキサイド単位の含有率は7重量%であった。
【0098】
(親水性イソシアネート末端プレポリマー(B)の合成)
セパラブルフラスコにポリエチレングリコール(PEG、第一工業製薬社製、数平均分子量1000)100重量部、ポリエチレングリコール(PEG、第一工業製薬社製、数平均分子量600)32重量部、DEG15重量部を入れ、撹拌しながら減圧脱水を1〜2時間行った。次に、セパラブルフラスコ内に窒素を導入し、窒素置換した後にTDI−80(103重量部)を添加した。反応系内の温度を70℃程度に保持しながら反応が終了するまで撹拌した。反応の終了はNCO%がほぼ一定になった時点とした(NCO%=9.94)。その後、減圧脱泡を約2時間行い、親水性イソシアネート末端プレポリマー(B1)を得た。全ポリオール成分中のエチレンオキサイド単位の含有率は96重量%であった。
【0099】
(研磨パッドの製造)
容器に前記疎水性プレポリマー(A1)750重量部、親水性プレポリマー(B1)250重量部、及びシリコン系ノニオン界面活性剤SH−192を30重量部(ポリウレタンに対して2.3重量%)とを混合し、60℃に調整した。ここに、気泡を取り込むように激しく撹拌しながら、予め120℃で溶融させておいた4,4’−メチレンビス(o−クロロアニリン)(以下、MOCAと略す)270重量部を添加した。約1分間撹拌した後、パン型のオープンモールドへ混合液を入れ、オーブンにて100℃で、16時間ポストキュアを行いポリウレタン樹脂発泡体ブロックを得た。このポリウレタン樹脂発泡体ブロックは、平均気泡径48μmであった。また、ポリウレタン樹脂発泡体を構成する全ポリオール成分の平均水酸基価は569.2(mgKOH/g)であり、全ポリオール成分中のEO単位の含有率は27(wt%)であった。
【0100】
このポリウレタン樹脂発泡体ブロックからスライサーを使用して発泡体シートを切り出し、同心円状の溝加工を行って研磨層を作製し、裏面に市販の不織布にポリウレタンを含浸させたクッション材(クッション層)を積層して研磨パッドを作製した。
【0101】
実施例2
(疎水性イソシアネート末端プレポリマー(A)の合成)
セパラブルフラスコにPTMG(数平均分子量1018)275重量部、DEG26重量部を入れ、撹拌しながら減圧脱水を1〜2時間行った。次に、セパラブルフラスコ内に窒素を導入し、窒素置換した後にTDI−80(158重量部)、及びHMDI(41重量部)を添加した。反応系内の温度を70℃程度に保持しながら反応が終了するまで撹拌した。反応の終了はNCO%がほぼ一定になった時点とした(NCO%=9.14)。その後、減圧脱泡を約2時間行い、疎水性イソシアネート末端プレポリマー(A2)を得た。全ポリオール成分中のエチレンオキサイド単位の含有率は7重量%であった。
【0102】
(親水性イソシアネート末端プレポリマー(B)の合成)
セパラブルフラスコにPEG(数平均分子量1000)200重量部、PEG(数平均分子量600)65重量部、DEG30重量部を入れ、撹拌しながら減圧脱水を1〜2時間行った。次に、セパラブルフラスコ内に窒素を導入し、窒素置換した後にTDI−80(206重量部)を添加した。反応系内の温度を70℃程度に保持しながら反応が終了するまで撹拌した。反応の終了はNCO%がほぼ一定になった時点とした(NCO%=9.94)。その後、減圧脱泡を約2時間行い、親水性イソシアネート末端プレポリマー(B2)を得た。全ポリオール成分中のエチレンオキサイド単位の含有率は96重量%であった。
【0103】
(研磨パッドの製造)
容器に前記疎水性プレポリマー(A2)500重量部、親水性プレポリマー(B2)500重量部、及びシリコン系ノニオン界面活性剤SH−192を30重量部(ポリウレタンに対して2.3重量%)とを混合し、60℃に調整した。ここに、気泡を取り込むように激しく撹拌しながら、予め120℃で溶融させておいたMOCA276重量部を添加した。約1分間撹拌した後、パン型のオープンモールドへ混合液を入れ、オーブンにて100℃で、16時間ポストキュアを行いポリウレタン樹脂発泡体ブロックを得た。このポリウレタン樹脂発泡体ブロックは、平均気泡径46μmであった。また、ポリウレタン樹脂発泡体を構成する全ポリオール成分の平均水酸基価は572.8(mgKOH/g)であり、全ポリオール成分中のEO単位の含有率は48(wt%)であった。
【0104】
このポリウレタン樹脂発泡体ブロックからスライサーを使用して発泡体シートを切り出し、同心円状の溝加工を行って研磨層を作製し、裏面に市販の不織布にポリウレタンを含浸させたクッション材(クッション層)を積層して研磨パッドを作製した。
【0105】
比較例1
(イソシアネート末端プレポリマーの合成)
セパラブルフラスコにPTMG(数平均分子量1018)412重量部、PEG(数平均分子量1000)100重量部、PEG(数平均分子量600)32重量部、DEG55重量部を入れ、撹拌しながら減圧脱水を1〜2時間行った。次に、セパラブルフラスコ内に窒素を導入し、窒素置換した後にTDI−80(340重量部)、及びHMDI(61重量部)を添加した。反応系内の温度を70℃程度に保持しながら反応が終了するまで撹拌した。反応の終了はNCO%がほぼ一定になった時点とした(NCO%=9.34)。その後、減圧脱泡を約2時間行い、イソシアネート末端プレポリマー(1)を得た。全ポリオール成分中のエチレンオキサイド単位の含有率は27重量%であった。
【0106】
(研磨パッドの製造)
容器に前記イソシアネート末端プレポリマー(1)1000重量部、及びシリコン系ノニオン界面活性剤SH−192を30重量部(ポリウレタンに対して2.3重量%)とを混合し、60℃に調整した。ここに、気泡を取り込むように激しく撹拌しながら、予め120℃で溶融させておいたMOCA270重量部を添加した。約1分間撹拌した後、パン型のオープンモールドへ混合液を入れ、オーブンにて100℃で、16時間ポストキュアを行いポリウレタン樹脂発泡体ブロックを得た。このポリウレタン樹脂発泡体ブロックは、平均気泡径49μmであった。また、ポリウレタン樹脂発泡体を構成する全ポリオール成分の平均水酸基価は569.2(mgKOH/g)であり、全ポリオール成分中のEO単位の含有率は27(wt%)であった。
【0107】
このポリウレタン樹脂発泡体ブロックからスライサーを使用して発泡体シートを切り出し、同心円状の溝加工を行って研磨層を作製し、裏面に市販の不織布にポリウレタンを含浸させたクッション材(クッション層)を積層して研磨パッドを作製した。
【0108】
比較例2
(イソシアネート末端プレポリマーの合成)
セパラブルフラスコにPTMG(数平均分子量1018)275重量部、PEG(数平均分子量1000)200重量部、PEG(数平均分子量600)65重量部、DEG56重量部を入れ、撹拌しながら減圧脱水を1〜2時間行った。次に、セパラブルフラスコ内に窒素を導入し、窒素置換した後にTDI−80(364重量部)、及びHMDI(41重量部)を添加した。反応系内の温度を70℃程度に保持しながら反応が終了するまで撹拌した。反応の終了はNCO%がほぼ一定になった時点とした(NCO%=9.54)。その後、減圧脱泡を約2時間行い、イソシアネート末端プレポリマー(2)を得た。全ポリオール成分中のエチレンオキサイド単位の含有率は48重量%であった。
【0109】
(研磨パッドの製造)
容器に前記イソシアネート末端プレポリマー(2)1000重量部、及びシリコン系ノニオン界面活性剤SH−192を30重量部(ポリウレタンに対して2.3重量%)とを混合し、60℃に調整した。ここに、気泡を取り込むように激しく撹拌しながら、予め120℃で溶融させておいたMOCA276重量部を添加した。約1分間撹拌した後、パン型のオープンモールドへ混合液を入れ、オーブンにて100℃で、16時間ポストキュアを行いポリウレタン樹脂発泡体ブロックを得た。このポリウレタン樹脂発泡体ブロックは、平均気泡径47μmであった。また、ポリウレタン樹脂発泡体を構成する全ポリオール成分の平均水酸基価は572.8(mgKOH/g)であり、全ポリオール成分中のEO単位の含有率は48(wt%)であった。
【0110】
このポリウレタン樹脂発泡体ブロックからスライサーを使用して発泡体シートを切り出し、同心円状の溝加工を行って研磨層を作製し、裏面に市販の不織布にポリウレタンを含浸させたクッション材(クッション層)を積層して研磨パッドを作製した。
【0111】
比較例3
(イソシアネート末端プレポリマーの合成)
セパラブルフラスコにPTMG(数平均分子量1018)550重量部、DEG53重量部を入れ、撹拌しながら減圧脱水を1〜2時間行った。次に、セパラブルフラスコ内に窒素を導入し、窒素置換した後にTDI−80(316重量部)、及びHMDI(82重量部)を添加した。反応系内の温度を70℃程度に保持しながら反応が終了するまで撹拌した。反応の終了はNCO%がほぼ一定になった時点とした(NCO%=9.14)。その後、減圧脱泡を約2時間行い、イソシアネート末端プレポリマー(3)を得た。全ポリオール成分中のエチレンオキサイド単位の含有率は7重量%であった。
【0112】
(研磨パッドの製造)
容器に前記イソシアネート末端プレポリマー(3)1000重量部、及びシリコン系ノニオン界面活性剤SH−192を30重量部(ポリウレタンに対して2.3重量%)とを混合し、60℃に調整した。ここに、気泡を取り込むように激しく撹拌しながら、予め120℃で溶融させておいたMOCA264重量部を添加した。約1分間撹拌した後、パン型のオープンモールドへ混合液を入れ、オーブンにて100℃で、16時間ポストキュアを行いポリウレタン樹脂発泡体ブロックを得た。このポリウレタン樹脂発泡体ブロックは、平均気泡径52μmであった。また、ポリウレタン樹脂発泡体を構成する全ポリオール成分の平均水酸基価は565.5(mgKOH/g)であり、全ポリオール成分中のEO単位の含有率は7(wt%)であった。
【0113】
このポリウレタン樹脂発泡体ブロックからスライサーを使用して発泡体シートを切り出し、同心円状の溝加工を行って研磨層を作製し、裏面に市販の不織布にポリウレタンを含浸させたクッション材(クッション層)を積層して研磨パッドを作製した。
【0114】
実施例1、2及び比較例1〜3にて得られた研磨パッドを使用して研磨試験を行い、研磨特性を評価した。その結果を表1に示す。
【0115】
【表1】
表1の結果より、別々に合成した疎水性プレポリマー(A)と親水性プレポリマー(B)を併用することにより、平坦性、面内均一性、研磨速度が良好であり、研磨速度の変化が少なく、さらに寿命特性(寿命基準:研磨速度安定性の値が10%以内)に優れる研磨パッドを製造することができる。上記2種のプレポリマーを併用しない場合には、上記いずれかの研磨特性が劣る。
【図面の簡単な説明】
【図1】CMP研磨で使用する研磨装置の一例を示す概略構成図
【符号の説明】
1:研磨パッド(研磨層)
2:研磨定盤
3:研磨剤(スラリー)
4:被研磨材(半導体ウエハ)
5:支持台(ポリシングヘッド)
6、7:回転軸
Claims (7)
- 微細気泡を有するポリウレタン樹脂発泡体からなる研磨層を有する研磨パッドであって、前記ポリウレタン樹脂発泡体は、ヒドロキシ末端ポリエステルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリエステルポリカーボネートポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリエーテルポリカーボネートポリオール、ポリエステルアミド、フェノールレジンポリオール、エポキシポリオール、ポリブタジエンポリオール、及びポリイソプレンポリオールからなる群より選択され、かつエチレンオキサイド単位(−CH 2 CH 2 O−)を有さない数平均分子量500以上の疎水性高分子量ポリオール成分とイソシアネート成分とを原料成分として含有してなる疎水性イソシアネート末端プレポリマー(A)、エチレンオキサイド単位(−CH2CH2O−)を25重量%以上有する数平均分子量500以上の親水性高分子量ポリオール成分とイソシアネート成分とを原料成分として含有してなる親水性イソシアネート末端プレポリマー(B)、及び鎖延長剤を原料成分として含有してなることを特徴とする研磨パッド。
- 前記ポリウレタン樹脂発泡体が、水酸基を有しないシリコン系ノニオン界面活性剤を0.05重量%以上5重量%未満含有する請求項1記載の研磨パッド。
- 前記プレポリマー(A)及び/又は(B)が、分子量500未満の低分子量ポリオール成分を原料成分として含有する請求項1又は2記載の研磨パッド。
- 前記プレポリマー(A)及び(B)の原料成分である全ポリオール成分の平均水酸基価が560〜580(mgKOH/g)であり、かつ前記全ポリオール成分中のエチレンオキサイド単位(−CH2CH2O−)の含有率が25〜50重量%である請求項1〜3のいずれかに記載の研磨パッド。
- 前記プレポリマー(A)及び/又は(B)の原料成分であるイソシアネート成分が芳香族ジイソシアネート及び脂環式ジイソシアネートである請求項1〜4のいずれかに記載の研磨パッド。
- 前記芳香族ジイソシアネートがトルエンジイソシアネートであり、前記脂環式ジイソシアネートがジシクロヘキシルメタンジイソシアネートである請求項5記載の研磨パッド。
- 請求項1〜6のいずれかに記載の研磨パッドを用いて半導体ウエハの表面を研磨する工程を含む半導体デバイスの製造方法。
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