JP4190193B2 - 内視鏡の挿入部に対する汚染防止シースの被覆方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、内視鏡使用時に挿入部を外部環境から絶縁するための内視鏡の挿入部に対する汚染防止シースの被覆方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
内視鏡を介して患者から患者への感染が起きないようにするためには、内視鏡使用時に挿入部に柔軟な材料からなる汚染防止シースを被覆する必要がある。
【0003】
そこで、例えば図17に示されるように、内視鏡の挿入部11に被覆する前に汚染防止シース1の口元部分をロール状に丸め込んでおき、そのロール状部分1rを転がすようにして挿入部11に被覆するものがある。
【0004】
しかし、汚染防止シース1の口元部分をそのようにロール状に丸め込むことができるのは、内視鏡の挿入部11が非常に短い場合にのみ可能であり、直径が1cm程度で長さが1〜2mに達する一般的な内視鏡の挿入部11への適用は難しい。
【0005】
そこで従来は、汚染防止シース1内に高圧空気を送り込んで、汚染防止シース1を膨らませた状態にして挿入部11に被覆するようにしていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、挿入部11への被覆作業時に高圧空気を送り込んで汚染防止シース1を膨らませるようにすると、そのための設備が必要となって取り扱いが面倒になるだけでなく、空気圧によって汚染防止シース1が破裂してしまったり、取り外し時に汚染防止シース1にピンホール等が発生している場合には、汚染された状態の汚染防止シース1を挿入部11から取り外せなくなってしまう等の問題が生じていた。
【0007】
そこで本発明は、内視鏡の挿入部への被覆作業を簡便な構造で容易に行うことができる内視鏡の挿入部に対する汚染防止シースの被覆方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明の内視鏡の挿入部に対する汚染防止シースの被覆方法は、内視鏡使用時に内視鏡の挿入部を外部環境から絶縁するために、挿入部に被脱自在な柔軟で弾力性のある材料からなる汚染防止シースを挿入部に被覆するための内視鏡の挿入部に対する汚染防止シースの被覆方法において、汚染防止シースの内径寸法を挿入部の外径寸法より大きく形成して、汚染防止シースを、挿入部に被覆する前に軸線方向に押し潰して蛇腹状に折り畳んでから、軸線方向に引き伸ばしながら挿入部に被覆するようにしたものである。
【0009】
なお、内視鏡の挿入部の基端付近に係脱自在な係合口金が汚染防止シースの基端開口部側に取り付けられていて、係合口金を挿入部の基端付近に係止することにより汚染防止シースが軸線方向に引き伸ばされるようにすれば、汚染防止シースにたるみができないので使い易く、汚染防止シースが軸線方向に引き伸ばされて縮径し、挿入部の外面に密着するようにすればよりスムーズに使用することができる。
【0010】
また、汚染防止シース内に軸線方向に沿って配置されたチャンネルチューブの先端が汚染防止シースの先端に固着されて基端が汚染防止シースの基端開口側から延出すると共に、チャンネルチューブを挿通するためのガイドチャンネルが挿入部に形成されたものでは、ガイドチャンネル内を通過させたチャンネルチューブを基端側から引っ張って汚染防止シースを挿入部に被覆することにより、スムーズに被覆することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
図面を参照して本発明の実施例を説明する。
図2は、内視鏡を示しており、可撓管状の挿入部11の基端に操作部12が連結されている。挿入部11の長さは、例えば1〜2メートル程度である。
【0012】
挿入部11内には、後述するチャンネルチューブ4を案内挿通するためのガイドチャンネル13が全長にわたって挿通配置されていて、その先端開口13aは挿入部11の先端面に配置され、基端開口13bは操作部12の下部から斜め上方に向けて突出配置されている。
【0013】
挿入部11と操作部12との連結部付近には、後述する汚染防止シース1の係合口金3に形成された係合爪3aが係脱自在な係合溝14が形成されている。ただし、係合溝14は必ずしも溝状でなくても差し支えない。
【0014】
図3は、内視鏡使用時に挿入部11を外部環境から絶縁するために、挿入部11に被脱自在な汚染防止シース1を示しており、柔軟で弾力性のある例えば薄いシリコンゴム等によって円筒状に形成されている。
【0015】
この汚染防止シース1の内径寸法は、内視鏡の挿入部11の外径寸法より僅かに(例えば十分の数ミリメートル程度)大きく形成されていて、その先端は透明な部材からなる先端キャップ2によって封止されている。
【0016】
汚染防止シース1の基端に取り付けられた短筒状の係合口金3には、前述の係合溝14に対して係脱自在な係合爪3aが内方に向けて突出して形成されており、図4に示されるように係合爪3aを係合溝14に係合させることによって、係合口金3を挿入部11の基端付近に係止することができる。
【0017】
図3に戻って、汚染防止シース1内には軸線方向に沿って例えば複数の通路が並列に形成されたマルチルーメンチューブからなるチャンネルチューブ4が全長にわたって挿通配置されている。チャンネルチューブ4の先端は先端キャップ2に固着されてその外面に開口しており、基端寄りの部分4aは係合口金3側から外方に延出している。
【0018】
このチャンネルチューブ4は内視鏡のガイドチャンネル13内に挿脱自在であり、ガイドチャンネル13内を貫通する状態に挿通させてさらに基端寄りの部分4aをガイドチャンネル13の基端開口13bから引き出すことができるように、ガイドチャンネル13に比べて十分に長く形成されている。
【0019】
このように構成された汚染防止シース1を挿入部11に被覆する際には、被覆前に、図5に示されるように、まず汚染防止シース1を軸線方向に押し潰して蛇腹状に折り畳んだ状態にする。以下、そのようにして折り畳まれた部分を「折り畳み部1a」という。
【0020】
そして、図6に示されるように、チャンネルチューブ4を基端側からガイドチャンネル13の先端開口13a内に差し込んで、図7に示されるように、基端寄りの部分4aをガイドチャンネル13の基端開口13b側から引き出す。
【0021】
次いで、図1に示されるように、係合口金3を把持して挿入部11に沿って操作部12寄りの方向に引き上げる。それによって、汚染防止シース1の折り畳み部1aが基端側から引き伸ばされて、汚染防止シース1が円筒状に戻されながら挿入部11に被覆されていく。汚染防止シース1の内径寸法が挿入部11の外径寸法より大きいので、この作業は引っ掛かり等が生じることなくスムーズに行われる。
【0022】
図8に示されるように係合口金3が挿入部11の基端近傍まで引き上げられたら、図9に示されるように、ガイドチャンネル13の基端開口13bから延出しているチャンネルチューブ4の基端寄りの部分4aを引っ張る。それによって、先端キャップ2が挿入部11の先端に近づく方向に引き寄せられる。
【0023】
そのようにして、先端キャップ2が挿入部11の先端部分に当接する状態になったら、図10に示されるように、係合口金3を係合溝14に係止することにより、汚染防止シース1が挿入部11を被覆する状態に固定される。そのときに、汚染防止シース1が引き伸ばされて縮径することにより挿入部11の外面に密着するように寸法設定をしておくと、汚染防止シース1が全くだぶつかずに使い易い状態になる。
【0024】
そして最後に、図11に示されるように、チャンネルチューブ4の基端を、図示されていない送気送水チューブや吸引チューブ等と分岐接続部材21,22等を介して接続し、操作部12を操作部カバー5で被覆することにより内視鏡が使用状態になる。
【0025】
内視鏡使用後には、逆の手順で、操作部カバー5や分岐接続部材21,22等を取り外すと共に、係合口金3と係合溝14との係合を解除してから、図12に示されるように、先端キャップ2を摘んで前方に引っ張ることによって、汚染防止シース1がチャンネルチューブ4と共に挿入部11から引き離され、図13に示されるように挿入部11から分離される。
【0026】
なお、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、例えば図14に示されるように、汚染防止シース1を挿入部11に被覆する作業において、ガイドチャンネル13の基端開口13bから延出するチャンネルチューブ4の基端寄りの部分4aを手で引っ張る前に、係合口金3を係合溝14に係止しても差し支えない。
【0027】
そのようにすると、汚染防止シース1が引き伸ばされて縮径され、汚染防止シース1の先寄りの部分が挿入部11に被覆されないが、その状態から、図15に示されるようにチャンネルチューブ4の基端寄りの部分4aを引っ張ることにより、図16に示されるように汚染防止シース1が先側で膨らんで先端キャップ2が挿入部11の先端に近づく方向に寄せられて、汚染防止シース1が挿入部11にピッタリと被覆された状態になる。
【0028】
【発明の効果】
本発明によれば、汚染防止シースの内径寸法を挿入部の外径寸法より大きく形成して、汚染防止シースを挿入部に被覆する前に軸線方向に押し潰して蛇腹状に折り畳んでから、汚染防止シースを軸線方向に引き伸ばしながら挿入部に被覆するようにしたことにより、特別な構造を採用することなく、内視鏡の挿入部に対する汚染防止シースの被覆作業を極めて容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の内視鏡の挿入部に対する汚染防止シースの被覆方法の第1の実施例の被覆作業の説明図である。
【図2】本発明の内視鏡の挿入部に対する汚染防止シースの被覆方法の実施例に用いられる内視鏡の外観斜視図である。
【図3】本発明の内視鏡の挿入部に対する汚染防止シースの被覆方法の実施例に用いられる汚染防止シースの外観斜視図である。
【図4】本発明の内視鏡の挿入部に対する汚染防止シースの被覆方法の実施例に用いられる汚染防止シースと内視鏡との係止部の半断面図である。
【図5】本発明の内視鏡の挿入部に対する汚染防止シースの被覆方法の第1の実施例の被覆作業の説明図である。
【図6】本発明の内視鏡の挿入部に対する汚染防止シースの被覆方法の第1の実施例の被覆作業の説明図である。
【図7】本発明の内視鏡の挿入部に対する汚染防止シースの被覆方法の第1の実施例の被覆作業の説明図である。
【図8】本発明の内視鏡の挿入部に対する汚染防止シースの被覆方法の第1の実施例の被覆作業の説明図である。
【図9】本発明の内視鏡の挿入部に対する汚染防止シースの被覆方法の第1の実施例の被覆作業の説明図である。
【図10】本発明の内視鏡の挿入部に対する汚染防止シースの被覆方法の第1の実施例の被覆作業の説明図である。
【図11】本発明の内視鏡の挿入部に対する汚染防止シースの被覆方法の第1の実施例の汚染防止シース被覆後の作業の説明図である。
【図12】本発明の内視鏡の挿入部に対する汚染防止シースの被覆方法の実施例の汚染防止シース取り外し作業の説明図である。
【図13】本発明の内視鏡の挿入部に対する汚染防止シースの被覆方法の実施例の汚染防止シース取り外し作業の説明図である。
【図14】本発明の内視鏡の挿入部に対する汚染防止シースの被覆方法の第2の実施例の被覆作業の説明図である。
【図15】本発明の内視鏡の挿入部に対する汚染防止シースの被覆方法の第2の実施例の被覆作業の説明図である。
【図16】本発明の内視鏡の挿入部に対する汚染防止シースの被覆方法の第2の実施例の被覆作業の部分拡大説明断面図である。
【図17】従来の内視鏡の挿入部に対する汚染防止シースの被覆方法の被覆作業の説明図である。
【符号の説明】
1 汚染防止シース
1a 折り畳み部
2 先端キャップ
3 係合口金
4 チャンネルチューブ
11 挿入部
12 操作部
13 ガイドチャンネル
14 係合溝
Claims (3)
- 内視鏡使用時に上記内視鏡の挿入部を外部環境から絶縁するために、上記挿入部に被脱自在な柔軟で弾力性のある材料からなる汚染防止シースを上記挿入部に被覆するための内視鏡の挿入部に対する汚染防止シースの被覆方法において、
上記汚染防止シースの内径寸法が上記挿入部の外径寸法より大きく形成されていて、上記汚染防止シースを、上記挿入部に被覆する前に軸線方向に押し潰して蛇腹状に折り畳んでから、軸線方向に引き伸ばしながら上記挿入部に被覆すると共に、上記内視鏡の挿入部の基端付近に係脱自在な係合口金が上記汚染防止シースの基端開口部側に取り付けられていて、上記係合口金に形成された係合爪を、その係合爪が直接係脱できるように上記挿入部の基端付近に上記係合爪より周方向に幅広く上記挿入部の全周にわたって形成された係合溝に係止することにより、上記汚染防止シースが軸線方向に引き伸ばされて上記挿入部を被覆する状態に固定されることを特徴とする内視鏡の挿入部に対する汚染防止シースの被覆方法。 - 上記係合口金を上記挿入部の基端付近に係止することにより、上記汚染防止シースが軸線方向に引き伸ばされて縮径し、上記挿入部の外面に密着する請求項1記載の内視鏡の挿入部に対する汚染防止シースの被覆方法。
- 上記汚染防止シース内に軸線方向に沿って配置されたチャンネルチューブの先端が上記汚染防止シースの先端に固着されて基端が上記汚染防止シースの基端開口側から延出すると共に、上記チャンネルチューブを挿通するためのガイドチャンネルが上記挿入部に形成されており、上記ガイドチャンネル内を通過させた上記チャンネルチューブを基端側から引っ張って上記汚染防止シースを上記挿入部に被覆する請求項1又は2記載の内視鏡の挿入部に対する汚染防止シースの被覆方法。
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