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JP4191515B2 - 肥料散布機 - Google Patents
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JP4191515B2 - 肥料散布機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、粉状あるいは粒状の肥料を散布する肥料散布機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、トラクタに連結され、トラクタの動力を用いて圃場内に肥料を散布する肥料散布機が知られている。
【0003】
従来の肥料散布機は、図14及び図15に示すように、トラクタ(図示せず)の機幅方向に延出し、内部に肥料を収容するホッパHと、そのホッパH内に回転可能に設けられ、ホッパHの長手方向に延出するアジテータAと、ホッパH内に設けられ、トラクタのエンジンの回転駆動力をアジテータAに入力する動力入力手段Pとを備える。
【0004】
ホッパHの底部には、散布口E(図15参照)が長手方向に間隔を隔てて複数形成されており、アジテータAが回転することで、アジテータAの羽根WによりホッパH内の肥料が撹拌されつつ各散布口Eから圃場上に散布される。
【0005】
ホッパHの底部には、散布口Eの開口面積を変えて肥料の散布量を調整するためのシャッタプレートSがホッパHの長手方向に摺動可能に設けられる。
【0006】
動力入力手段Pは、トラクタのエンジンに接続された入力軸ISと、その入力軸ISの端部に設けられ、入力軸ISの回転を、入力軸ISとほぼ直交するアジテータAに伝えるウォームギヤ(図示せず)とを備え、ウォームギヤはホッパH内のギヤボックスGB内に収容される。アジテータAは動力入力手段Pの左右両側にそれぞれ接続される。
【0007】
動力入力手段PをホッパH内に収容することで、トラクタに肥料散布機を連結したときに、前後方向の重量バランスがとれるようになっている。
【0008】
このような肥料散布機は例えば、特許文献1にも記載されている。
【0009】
特許文献1に記載された肥料散布機は、散布口EをホッパHの長手方向中央部に対して左右対称に配置すると共に、シャッタプレートSをホッパHの中央部の両側にそれぞれ設けたものであり、これによれば、ホッパHの中央部に対して左右対称に肥料を散布できる。
【0010】
【特許文献1】
特開平11−127647号公報
【特許文献2】
実開平1−112616号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような肥料散布機では、トラクタのエンジンに接続された入力軸ISの回転を比較的大きな減速比(例えば、1/10程度)で減速してアジテータAに入力する必要があるため、出力側のウォームギヤは入力側のウォームギヤに対して比較的大きなものを用いる必要がある。その結果、ホッパHの中央部に大きなギヤボックスGBが配置されることになり、ホッパHの中央部で肥料散布を行うことができないという問題があった。
【0012】
また、従来の肥料散布機は、アジテータAが動力入力手段Pの左右両側にそれぞれ設けられるため、加工・組み立て上の誤差などにより各散布口EとアジテータAの各羽根Wとの位置関係(ホッパHの長手方向における位置関係)が左右で異なってしまう場合があった。また、アジテータAの取付部の遊びや取付位相のズレ等により、散布口Eと羽根Wとの回転方向における位置関係が左右で異なってしまう場合もあった。その結果、ホッパHの左右で肥料の散布量に差が生じてしまうという問題があった。
【0013】
また、従来の肥料散布機では、肥料内に塊が混在していたり、ホッパH内の清掃が不十分で、肥料が空気中の水分を吸収して固化している状態などで肥料の散布を行うと、羽根Wに塊が引っかかってアジテータAに過大な負荷がかかり、アジテータAや動力入力手段P等が破損する虞があった。
【0014】
更に、従来の肥料散布機では、肥料の散布量を微調整する場合、シャッタプレートSを摺動させるだけでなく、トラクタのエンジン回転数を調節してアジテータAの回転数を変えていたが、エンジンの回転数を正確に制御することは困難であり、散布量の安定した調整が行えなかった。
【0015】
また、特許文献2に記載されている肥料散布機は、ホッパHの下部が開放できる構成であり、ホッパHの下部を開放することで、ホッパH内に残留した肥料の除去作業や、アジテータAの清掃作業を容易に行えるようにしたものである。しかしながら、この肥料散布機では、ホッパHの下部を開放しても、アジテータAがホッパH内に残った状態であるので、アジテータAの清掃及びメンテナンスがしずらいという問題があった。
【0016】
そこで、本発明の目的は、上記課題を解決し、ホッパの長手方向において肥料を等間隔かつ均等に散布できる肥料散布機を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明は、内部に肥料を収容し底部から肥料を散布するホッパと、該ホッパ内に設けられホッパの長手方向に延出するアジテータと、上記ホッパに設けられ駆動源の回転駆動力を上記アジテータに入力する動力入力手段とを備えた肥料散布機において、上記動力入力手段が、上記駆動源に接続され上記アジテータに対して略直交する入力軸と、上記アジテータの軸とほぼ平行に延びる駆動軸と、上記入力軸の端部に設けられ入力軸の回転駆動力を上記駆動軸に伝達する第1伝達手段と、上記駆動軸の回転駆動力を上記アジテータに伝達する第2伝達手段とを備え、上記ホッパのホッパ本体が、トラクタに機枠を介して連結される上部と、その上部に対して離間可能に取り付けられた下部とで構成され、上記入力軸と上記駆動軸が上記ホッパ本体の上部に軸支され、上記アジテータが上記ホッパ本体の下部に軸支され、上記第2伝達手段が、上記駆動軸と上記アジテータとを連結して駆動軸の回転をアジテータに伝達すると共に、ホッパ本体の上部に対して下部を分離したとき駆動軸とアジテータが分離できるように構成されるものである。
【0018】
この構成によれば、入力軸の回転駆動力を直接アジテータに入力するのではなく、駆動軸を介して入力するため、ホッパの長手方向全域に渡って延出する一本のアジテータを設けることができる。従って、ホッパの長手方向全域でアジテータの各羽根と各散布口との位置関係が等しくなり、均等な散布を行うことができる。また、ホッパの中央部にも肥料散布を行うことができる。
【0019】
また、内部に肥料を収容し底部から肥料を散布するホッパと、該ホッパ内に設けられホッパの長手方向に延出するアジテータと、上記ホッパに設けられ駆動源の回転駆動力を上記アジテータに入力する動力入力手段とを備えた肥料散布機において、上記動力入力手段が、上記駆動源に接続され上記アジテータに対して略直交する入力軸と、上記アジテータの軸とほぼ平行に延びる駆動軸と、上記入力軸の端部に設けられ入力軸の回転駆動力を上記駆動軸に伝達する第1伝達手段と、上記駆動軸の回転駆動力を上記アジテータに伝達する第2伝達手段とを備え、上記ホッパのホッパ本体が、トラクタに機枠を介して連結される上部と、その上部に対して離間可能に取り付けられた下部とで構成され、上記入力軸と上記駆動軸が上記ホッパ本体の上部に軸支され、上記アジテータが上記ホッパ本体の上部と下部との間に、上下に分割して構成された軸受けを介して軸支され、上記第2伝達手段が、上記駆動軸と上記アジテータとを連結して駆動軸の回転をアジテータに伝達すると共に、ホッパ本体の上部に対して下部を分離したとき駆動軸とアジテータが分離できるように構成されるものである。
【0020】
また、上記第1伝達手段がベベルギヤを備えるようにしても良い。
【0021】
上記第2伝達手段が、上記駆動軸に取り付けられた駆動歯車と、上記アジテータの一端に取り付けられ上記駆動歯車に噛合される従動歯車とからなると良い。
【0022】
また、上記駆動歯車が上記駆動軸に着脱自在に取り付けられ、上記従動歯車が上記アジテータに着脱自在に取り付けられると良い。
【0023】
また、上記駆動軸と上記駆動歯車との取付部又は上記アジテータと上記従動歯車との取付部の少なくとも一方に、上記アジテータに所定の負荷がかかったときに、上記駆動軸と上記駆動歯車又は上記アジテータと上記従動歯車との固定を解除する安全手段を設けても良い。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な一実施形態を添付図面に基づいて詳述する。
【0025】
図1は本実施形態の肥料散布機を進行方向前方から見た斜視図、図2はその正面断面図、図3は側面断面図、図4は部分拡大正面断面図、図5は図2のV−V線断面図である。
【0026】
本実施形態の肥料散布機1は、図に示すように、トラクタ(図示せず)の機幅B方向に延出し、内部に肥料を収容するホッパ2と、そのホッパ2の前板10bに設けられトラクタに連結される機枠3と、ホッパ2内に回転可能に設けられたアジテータ5と、トラクタのエンジン(駆動源)の回転駆動力をアジテータ5に入力する動力入力手段6とにより主に構成される。
【0027】
図1に示すように、機枠3には、トラクタ側の三点リンクに連結するためのピン穴7aを備えたブラケット7と、ローワリンクピン9aを備えたブラケット9とが設けられる。
【0028】
ホッパ2は、ホッパ本体10と、ホッパ本体10の上部に開閉可能に取り付けられた蓋8とで構成される。ホッパ本体10の底部には散布口11(図5参照)が長手方向に等間隔を隔てて複数形成される。
【0029】
図2に示すように、アジテータ5は、ホッパ本体10の下部(散布口11の直上)に配置され、ホッパ本体10の長手方向全域に渡って延出する。アジテータ5の両端部はホッパ本体10の側板10aに軸受け12を介して軸支される。アジテータ5の一端(図中右側端部)は側板10aを貫通してホッパ本体10の外部に延出する。アジテータ5は、その長手方向に等間隔を隔てて複数設けられた羽根13を有し、各羽根13はホッパ本体10の各散布口11に整合させて配置される。
【0030】
動力入力手段6は、トラクタのエンジン(駆動源)に接続され、アジテータ5に対してほぼ直交する入力軸15(図1又は図3参照)と、その入力軸15の後端部に設けられ、入力軸15の回転駆動力をアジテータ5とほぼ平行に延出する(つまり入力軸15とほぼ直交する)駆動軸16に伝達する第1伝達手段17と、駆動軸16の回転駆動力をアジテータ5に伝達する第2伝達手段19とを備える。
【0031】
第1伝達手段17は、入力軸15の後端部に設けられた駆動側ベベルギヤ20(図3参照)と、その駆動側ベベルギヤ20と噛合する従動側ベベルギヤ21と、従動側ベベルギヤ21に接続された出力軸22とを備える。駆動側ベベルギヤ20及び従動側ベベルギヤ21はホッパ本体10内でギヤボックス23内に収容される。また、出力軸22の端部はアダプタ25を介して駆動軸16に連結される。
【0032】
この第1伝達手段17によって、入力軸15の回転駆動力が、それとほぼ直交する駆動軸16に入力される。本実施形態では、従動側ベベルギヤ21は、駆動側ベベルギヤ20よりも歯数の多いものが用いられ、入力軸15の回転は所定の減速比で減速されて駆動軸16に入力される。しかしながら、本実施形態の肥料散布機1は、入力軸15の回転速度の減速は主に第2伝達手段19により行う。従って、第1伝達手段17では大きな減速を行う必要はない。極端に言えば、第1伝達手段17では減速をまったく行わなくても良い。従って、従動側ベベルギヤ21及びそれを収容するギヤボックス23は比較的小さなものを使用できる。
【0033】
第1伝達手段17及び駆動軸16は、アジテータ5の上部に配置される。駆動軸16の端部は、側板10aを貫通してホッパ本体10の外部に延出し、軸受け26を介して側板10aに軸支される。
【0034】
図4に示すように、第2伝達手段19は、ホッパ本体10の外側で駆動軸16の端部に着脱自在に取り付けられた駆動歯車27と、ホッパ本体10の外側でアジテータ5の端部に着脱自在に取り付けられ、駆動歯車27と噛合する従動歯車29とを備える。従動歯車29は駆動歯車27よりも歯数の多いものが用いられ、駆動軸16の回転は所定の減速比で減速されてアジテータ5に伝達される。上述したように、入力軸15の回転の減速は主にこの第2伝達手段19で行うので、従動歯車29と駆動歯車27との減速比は比較的大きい。しかしながら、従動歯車29及び駆動歯車27はホッパ本体10の外部に設けられるものであるので、肥料散布の妨げにはならない。つまり、本実施形態の肥料散布機1は、トラクタのエンジンの回転駆動力をホッパ本体10の外部で減速するので、ホッパ本体10内に大きな減速手段(歯車)を設ける必要がないのである。
【0035】
駆動歯車27の内面にはスプラインが形成されており、駆動軸16の端部の外周にも同ピッチのスプラインが形成されている。駆動歯車27は駆動軸16に嵌合され、ストッパ30により軸方向の移動が規制される。ストッパ30を駆動軸16から取り外すことで駆動歯車27を駆動軸16から取り外すことができる。
【0036】
従動歯車29の内面は平滑状であり、アジテータ5の外周に相対回転可能に嵌合される。アジテータ5の端部の外周にはスプラインが形成されており、従動歯車29の外側から、内面に同ピッチのスプラインが形成されたシャーボルトホルダ31が嵌合され、ストッパ32により軸方向の移動が規制される。そして、シャーボルトホルダ31と従動歯車29とがシャーボルト33により一体に固定されることで従動歯車29がアジテータ5に対して回転不可に取り付けられる。ストッパ32とシャーボルト33を取り外すことで、従動歯車29をアジテータ5から取り外すことができる。
【0037】
シャーボルト33は、所定の負荷がかかると切断されるものであり、アジテータ5に過大な負荷がかかったときに、アジテータ5や第1伝達手段17等が破損することを防止する安全手段としての機能も有している。つまり、肥料内に混在していた塊などがアジテータ5の羽根13に引っかかり、アジテータ5に過大な負荷がかかると、その負荷がシャーボルト33に伝わりシャーボルト33が切れる。これによって、従動歯車29とアジテータ5とが相対回転可能となり、負荷を逃がすことができる。従って、アジテータ5や第1伝達手段17等が破損することはない。なお、安全手段は駆動軸16と駆動歯車27との取付部に設けてもよいことは勿論である。
【0038】
また、第2伝達手段19を構成する駆動歯車27及び従動歯車29がそれぞれ、駆動軸16及びアジテータ5に対して着脱自在であるので、これら駆動歯車27及び従動歯車29を歯数比(ギヤ比)の異なるものに交換することで、減速比、つまりアジテータ5の回転速度を容易に変更できる。従って、肥料散布量の安定した調節を行うことができる。
【0039】
このように、本実施形態の肥料散布機1は、入力軸15の回転駆動力を直接アジテータ5に入力するのではなく、第1伝達手段17、駆動軸16及び第2伝達手段19を介して入力するため、ホッパ本体10の長手方向全域に渡って延出する一本のアジテータ5を設けることができる。従って、アジテータ5の各羽根13とホッパ本体10の各散布口11との位置関係(ホッパ本体10の長手方向の位置関係及びアジテータ5の回転方向の位置関係)が全ての位置で等しくなり、各散布口11からの肥料散布量がほぼ均一となる。また、ホッパ本体10の中央部にも肥料散布を行うことができる。
【0040】
次に、本実施形態の肥料散布機1は、ホッパ本体10の各散布口11の開口面積を変えて肥料散布量を調整するための散布量調整手段を備えており、以下、図1、図3及び図5を用いて散布量調整手段を説明する。なお、この説明で「右」又は「左」との記載があった場合、それはトラクタの進行方向Dを向いた状態での右及び左を示している。
【0041】
図1に示すように、機枠3には横桁35が掛け渡されており、その横桁35の両側部に支軸36が設けられる(図では片方の支軸のみが示される)。これら両支軸36に、右開閉レバー37及び左開閉レバー39がそれぞれ回動自在に設けられる。右及び左開閉レバー37,39の上端部には接続パイプ40がそれぞれ取り付けられ、両接続パイプ40のどちらか一方の上端に操作バー41が着脱自在に取り付けられる。また、右及び左開閉レバー37,39の下端部にはロッドエンド42がそれぞれ取り付けられる。
【0042】
一方、図3及び図5に示すように、ホッパ本体10の下側には、散布口11の開口面積を変更するためのシャッタプレート43がホッパ本体10の長手方向に摺動可能に設けられる。シャッタプレート43は、ホッパ本体10の長手方向中央部C(図5参照)に対して右側に配置される右シャッタプレート43aと、左側に配置される左シャッタプレート43bとを備える。両シャッタプレート43a,43bはそれぞれ、長手方向に等間隔を隔てて配置され、ホッパ本体10の各散布口11にそれぞれ対応する複数の穴45を備えており、シャッタプレート43a,43bが左右に摺動することで、各穴45と散布口11との重なり合う面積が変化し、散布口11の開口面積が調節される。両シャッタプレート43a,43bの中央部C側の端部には、下方に延出するシャッタピン46がそれぞれ溶接接合されており、図3に示すように、それらシャッタピン46にはトラクタ進行方向Dに延出したアーム47がそれぞれ取り付けられる。
【0043】
図1に示すように、両アーム47の前方端部にはロッドエンド49がそれぞれ取り付けられ、そのロッドエンド49は、右及び左開閉レバー37,39の下端部に取り付けられたロッドエンド42に、リンクバー50を介して連結される。この構成により、右開閉レバー37を回動させれば右シャッタプレート43aが左右に摺動(スライド)し、左開閉レバー39を回動させれば、左シャッタプレート43bが左右に摺動する。
【0044】
ホッパ本体10の前板10bには、重ね合わされた2枚の樹脂板からなるスライダ51が2箇所に取り付けられており、それら両スライダ51,51の樹脂板間に一本のレバー52が摺動自在に挿入される。レバー52は、前板10bに取り付けられたブラケット53を貫通して延び、その端部には折り返し部52aが形成される。折り返し部52aには穴が形成されており、前板10bに取り付けられたブラケット53とブラケット55とに取り付けられたネジ軸56が折り返し部52aの穴内に挿通されている。ネジ軸56における折り返し部52aとブラケット55との間を延出する部分には、ストッパ57及びロックナット59が螺合している。ストッパ57を回転させることでネジ軸56に沿ってストッパ57が移動し、ロックナット59によりストッパ57の位置を固定することができる。このストッパ57とブラケット53とにより、レバー52の移動範囲が規制される。後ほど説明するが、レバー52は右開閉レバー37及び/又は左開閉レバー39と連結されるため、ストッパ57とブラケット53とは右開閉レバー37及び/又は左開閉レバー39の回動範囲を規制する。つまり、ストッパ57とブラケット53とは、散布口11の開口面積、即ち、肥料散布量の調節範囲を規制する。前板10bには、ストッパ57の位置に対する肥料散布量を示した目盛り60が張ってあり、作業者はこの目盛り60を見ながらストッパ57の位置を調節することで、肥料散布量の調節範囲を容易に設定できる。
【0045】
レバー52はロック手段により、右開閉レバー37及び/又は左開閉レバー39と一体化することが可能である。ロック手段は、レバー52と、右開閉レバー37又は左開閉レバー39に形成された穴(図示せず)内に挿入されるピンを備えたロックプレート61と、そのロックプレート61をレバー52に固定するロックボルト62とを備える。ロックプレート61のピンをレバー52と、右開閉レバー37又は左開閉レバー39の穴に挿入して、ロックボルト62によりロックプレート61とレバー52とを一体化することで、右開閉レバー37又は左開閉レバー39がレバー52に連結される。
【0046】
図1は、右開閉レバー37と左開閉レバー39の両方をレバー52に連結した状態を示しており、この場合、右開閉レバー37あるいは左開閉レバー39のどちらか一方を操作すれば、右及び左シャッタプレート43a,43bが摺動する。レバー52が右及び左開閉レバー37,39の回動に伴って摺動するので、右及び左開閉レバー37,39の回動範囲はブラケット53とストッパ57とにより規制される。つまり、図1に示した状態から、操作レバー41を持って右開閉レバー37を左側に回動させていくと、レバー52が左側に移動する。そして、折り返し部52aがストッパ57と接触した位置が左側の回動限界である。同様に、折り返し部52aがブラケット53と接触する位置が右側の回動限界である。
【0047】
なお、レバー52と、右及び左開閉レバー37,39のどちらか一方とを連結して、シャッタプレート43a,43bのうち一方のみを摺動させるようにすることもできる。この場合、ホッパ本体10の中央部Cに対して右あるいは左側の散布量のみが調節されることになる。例えば、図1に示す状態から、左開閉レバー39とレバー52とを連結しているロックプレート61をロックボルト62と共に取り外し、左開閉レバー39のレバー52と共組みされる穴よりも下部に形成された穴63内に、ロックプレート61のピンを差し込む。そして、ロックプレート61と、機枠3側に固定されたブラケット65とをロックボルト62により固定する。これにより、左開閉レバー39は回動不可となる。この状態で、操作レバー41を回動すると右シャッタプレート43aのみが摺動する。
【0048】
逆に、左開閉レバー39のみを回動させたい場合は、右開閉レバー37をブラケット66に対して固定して、操作レバー41を左開閉レバー39の上端に付け替えれば良い。
【0049】
本実施形態の肥料散布機1は更に、ホッパ本体10が上部と下部(底部)とに分割して構成され、下部が上部に対して離間できるように構成されており、以下その点について説明する。
【0050】
図3に示すように、ホッパ本体10は、入力軸15や駆動軸16が軸支された上部67と、上部67の下側に取り付けられ、アジテータ5が軸支された下部69とを備える。下部69は略半割円筒形状であり、その上側両側にフランジ70a,70bが形成される。一方のフランジ70aはヒンジ71を介して上部67に取り付けられ、他方のフランジ70bはフック等の通常の係合手段(図示せず)により上部67に離脱可能に係合される。
【0051】
フランジ70bを上部67に係合させることで、下部69及びアジテータ5を上部67に対して固定できる。上部67と下部69との接合部にはパッキン72が介設され、接合部をシールする。一方、フランジ70bの上部67に対する係合を解除すると、下部69がヒンジ71を中心に下方に回動可能となり、これによって、下部69の内面及びアジテータ5が露出する。このように、本実施形態の肥料散布機1では、下部69のみならずアジテータ5も上部67から離間して露出させることができるので、ホッパ本体10内に残留している肥料の除去作業や、アジテータ5の清掃・メンテナンスを容易かつ安全に行うことができる。
【0052】
ここで、図6に示すように、アジテータ5を軸支する軸受け73を、上側軸受け73aと下側軸受け73bとに分割して構成し、上側軸受け73aを上部67に、下側軸受け73bを下部69に取り付けるようにしても良い。こうすれば、図7に示すように、フランジ70bの上部67に対する係合を解除して下部69を下方に回動したときに、上側軸受け73aと下側軸受け73bとが分離されるため、アジテータ5及びそれに取り付けられた従動歯車29、シャーボルトホルダ31及びシャーボルト33等(図4参照)を下部69から取り外すことができる。従って、それら各部材の清掃・メンテナンスをより容易に行うことができる。
【0053】
フランジ70bを上部67に係合させる係合手段の一例を、図8〜図10を用いて説明する。
【0054】
図に示すように、ホッパ本体10の後板10cには、コ字状のレバー75がブラケット76を介してピン77回りに回動自在に設けられる。レバー75の両側のアーム79の中間部には横桟80がピン81回りに回動自在に設けられる。横桟80のほぼ中央部には下方に延出する第1ボス82が設けられる。第1ボス82にはネジ穴が形成されており、そのネジ穴内に第1ネジ軸83が螺合する。また、ホッパ本体10の後板10cの上部にはブラケット85が設けられ、ロット86を、ブラケット85に形成された穴とレバー75のアーム79に形成された穴とに挿入することで、レバー75を最も上方に回動した位置で保持することができる。図中、87はロット86の抜けを防止するピンである。
【0055】
一方、図9に示すように、下部69のフランジ70bにはアングル89が取り付けられ、そのアングル89にはピン90を介してステー91が回動自在に取り付けられる。ステー91にはネジ穴が形成された第2ボス92が設けられ、その第2ボス92に第2ネジ軸93が螺合する。第一ネジ軸83及び第2ネジ軸93には、互いに逆向きのネジが切られており、それらは調節ナット95の端部にそれぞれ螺合して互いに連結される。調節ナット95を回動させることで、第1ボス部82と調整ナット95及び第2ボス部92と調整ナット95間を延出する第1及び第2ネジ軸83,93の長さを変更できる。
【0056】
係る係合手段により、下部69を上部67に対して固定する場合、図9に示すようにレバー75を上方に回動する。そして、最も上方に回動した位置でロット86により後板10cに対して固定する。これにより、下部69が上部67から離間することはない。またこの際、調節ナット95を回動して第1ネジ軸83及び第2ネジ軸93の延出長さを変えることで、下部69と上部67との締付力を調節できる。
【0057】
下部69を上部67から離間させる場合、ロット86をレバー75のアーム79から抜いてレバー75の固定を解除し、レバー75を下方に回動させる。すると、図10に示すように、下部69がヒンジ71を中心に下方に回動し、下部69の内側及びアジテータ5等が露出する。
【0058】
更に、図11〜図13に示すように、上部67の両側部(紙面前後方向の両端部)に、上下方向に延出する長穴96が形成されたガイド97を取り付け、アジテータ5の両端部をガイド97の長穴96内に挿入・配置すると共に、下部69を上部67に対して完全に離間(取り外し)できるようにしても良い。
【0059】
この形態では、下部69を上部67から取り外した後、下部69及びそれに軸支されたアジテータ5を長穴96に沿って下方に降ろすことができる。アジテータ5が長穴96の下端まで移動すると、下部69及びアジテータ5はガイド97によって支持される。またその状態で、図13に示すように、下部69を180°回転させれば、下部69の内面及びアジテータ5を逆さまに開放することができ、清掃・メンテナンスをより容易に行うことができる。
【0060】
【発明の効果】
以上要するに本発明によれば、以下に示す如く優れた効果を発揮するものである。
1)ホッパの中央部での肥料散布ができる。
2)等間隔・均等量の肥料散布ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る肥料散布機を進行方向前方から見た斜視図である。
【図2】図1の肥料散布機の正面断面図である。
【図3】図1の肥料散布機の側面断面図である。
【図4】図2の部分拡大図である。
【図5】図2のV−V線断面図である。
【図6】本発明の他の実施形態の肥料散布機の側面断面図であり、ホッパ本体の下部を上部に固定した状態を示している。
【図7】図6の肥料散布機において、ホッパ本体の下部を上部から離間させた状態を示す側面断面図である。
【図8】肥料散布機の進行方向後方から見た斜視図であり、係合手段の一例を示している。
【図9】図8の係合手段を示す側面図であり、ホッパ本体の下部を上部に固定した状態を示している。
【図10】図8の係合手段を示す側面図であり、ホッパ本体の下部を上部から離間させた状態を示している。
【図11】本発明の他の実施形態に係る肥料散布機の側面断面図であり、ホッパ本体の下部を上部に固定した状態を示している。
【図12】図11の肥料散布機において、ホッパ本体の下部を上部から離間させた状態を示す側面断面図である。
【図13】図11の肥料散布機において、上部から離間された下部を180°回転させた状態を示す側面断面図である。
【図14】従来の肥料散布機を進行方向前方から見た斜視図である。
【図15】従来の肥料散歩機の平面断面図である。
【符号の説明】
1 肥料散布機
2 ホッパ
5 アジテータ
6 動力入力手段
15 入力軸
16 駆動軸
17 第1伝達手段
19 第2伝達手段
27 駆動歯車
29 従動歯車
67 上部
69 下部

Claims (6)

  1. 内部に肥料を収容し底部から肥料を散布するホッパと、該ホッパ内に設けられホッパの長手方向に延出するアジテータと、上記ホッパに設けられ駆動源の回転駆動力を上記アジテータに入力する動力入力手段とを備えた肥料散布機において、
    上記動力入力手段が、上記駆動源に接続され上記アジテータに対して略直交する入力軸と、上記アジテータの軸とほぼ平行に延びる駆動軸と、上記入力軸の端部に設けられ入力軸の回転駆動力を上記駆動軸に伝達する第1伝達手段と、上記駆動軸の回転駆動力を上記アジテータに伝達する第2伝達手段とを備え、
    上記ホッパのホッパ本体が、トラクタに機枠を介して連結される上部と、その上部に対して離間可能に取り付けられた下部とで構成され、上記入力軸と上記駆動軸が上記ホッパ本体の上部に軸支され、上記アジテータが上記ホッパ本体の下部に軸支され、上記第2伝達手段が、上記駆動軸と上記アジテータとを連結して駆動軸の回転をアジテータに伝達すると共に、ホッパ本体の上部に対して下部を分離したとき駆動軸とアジテータが分離できるように構成されることを特徴とする肥料散布機。
  2. 内部に肥料を収容し底部から肥料を散布するホッパと、該ホッパ内に設けられホッパの長手方向に延出するアジテータと、上記ホッパに設けられ駆動源の回転駆動力を上記アジテータに入力する動力入力手段とを備えた肥料散布機において、
    上記動力入力手段が、上記駆動源に接続され上記アジテータに対して略直交する入力軸と、上記アジテータの軸とほぼ平行に延びる駆動軸と、上記入力軸の端部に設けられ入力軸の回転駆動力を上記駆動軸に伝達する第1伝達手段と、上記駆動軸の回転駆動力を上記アジテータに伝達する第2伝達手段とを備え、
    上記ホッパのホッパ本体が、トラクタに機枠を介して連結される上部と、その上部に対して離間可能に取り付けられた下部とで構成され、上記入力軸と上記駆動軸が上記ホッパ本体の上部に軸支され、上記アジテータが上記ホッパ本体の上部と下部との間に、上下に分割して構成された軸受けを介して軸支され、上記第2伝達手段が、上記駆動軸と上記アジテータとを連結して駆動軸の回転をアジテータに伝達すると共に、ホッパ本体の上部に対して下部を分離したとき駆動軸とアジテータが分離できるように構成されることを特徴とする肥料散布機。
  3. 上記第1伝達手段がベベルギヤを備える請求項1又は2記載の肥料散布機。
  4. 上記第2伝達手段が、上記駆動軸に取り付けられた駆動歯車と、上記アジテータの一端に取り付けられ上記駆動歯車に噛合される従動歯車とからなる請求項1〜3のいずれかに記載の肥料散布機。
  5. 上記駆動歯車が上記駆動軸に着脱自在に取り付けられ、上記従動歯車が上記アジテータに着脱自在に取り付けられる請求項4記載の肥料散布機。
  6. 上記駆動軸と上記駆動歯車との取付部又は上記アジテータと上記従動歯車との取付部の少なくとも一方に、上記アジテータに所定の負荷がかかったときに、上記駆動軸と上記駆動歯車又は上記アジテータと上記従動歯車との固定を解除する安全手段を設けた請求項5記載の肥料散布機。
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