JP4191920B2 - 回り込み妨害測定装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、中波、短波、地上波・衛星・ケーブルテレビの中継用送信機その他デジタル伝送に用いられる回り込み妨害測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、アナログにて放送されている地上波テレビ放送のデジタル化が進められているが、周波数資源の有効活用の視点から、SFN(単一周波数ネットワーク)と呼ばれる、同一の周波数で同一のプログラムを放送する放送ネットワークの採用が検討されている。実現方法の1つとして、放送波を中継局にて受信して再送信する放送波中継SFN方式が検討されているが、放送波中継によるSFNを実現するには、中継局の回り込み妨害のキャンセルが課題となっている。
【0003】
回り込み妨害の状況は、回り込みのパスの信号遅延時間とそのレベルで表わされ、中継局の周辺環境等、回り込み環境に大きく左右される。回り込み波の数が少ない単純回り込み妨害環境の局では、送信アンテナと受信アンテナの分離度を高めることにより、D/Uを改善することが可能である。これに対し、多数の回り込みが存在する多重回り込み妨害環境の局では、アンテナ対策によるD/Uの改善は不可能である。
【0004】
この対策として多重回り込み妨害用回り込みキャンセラーを中継局に装備する必要が生じる。この場合、ハードの構成が複雑で高価なため、中継局の計画段階から見積もる必要がある。しかし、計画段階では、実際には放送波が伝送されていないため、中継局の回り込み環境を予測できない、という問題がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
以上のように、OFDM用中継局設置の計画段階では、回り込み環境を予測できないという問題が生じている。
【0006】
本発明は上記の事情に鑑みてなされたもので、対象となるOFDM用中継局の回り込み妨害を定量的に測定することができ、デジタル放送の計画の段階で回り込み環境を予測するための事前調査に使用可能な回り込み妨害測定装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために本発明に係る回り込み妨害測定装置は、親局からの標準テレビジョン放送を中継する中継局に用いて、OFDM放送波を中継する際の回り込み妨害を定量的に測定する回り込み妨害測定装置であって、前記標準テレビジョン放送信号の映像搬送波成分を疑似OFDM(直交周波数分割多重)信号で変調して生成される試験信号を発生する試験信号発生手段と、前記標準テレビジョン放送波の受信信号に代わって前記試験信号を送出する切換手段と、前記試験信号送出時に受信される信号と前記試験信号との相関を検出して遅延プロファイルを求める遅延プロファイル作成手段とを具備することを特徴とする。
【0008】
さらに、上記構成において、前記切換手段の切換設定により、前記標準テレビジョン放送波の受信信号を再送している状態で、その受信信号の映像尖頭電力を検出して、親局送信波の電界強度データを取得し、前記試験信号送出時の受信信号の映像尖頭電力を検出して、自局回り込み波の電界変動を監視し、親局送信波の電界強度データと比較して、回り込みD/U比の変動範囲を確認する回り込みD/U比変動範囲確認手段とを備えることを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について詳細に説明する。
【0010】
図1は標準テレビジョン(NTSC)放送用中継装置を、OFDM方式の地上波デジタルテレビジョン放送用として利用することを想定し、本発明に係る回り込み妨害測定装置を適用した一実施形態の構成を示すブロック図である。
【0011】
図1において、受信アンテナ11で受信されたRF入力信号は、受信変換部12により無線周波数帯から中間周波数帯に周波数変換され、IF信号となる。このIF信号は、補償器13により伝送路歪みが補償された後、後述の後述の回り込み妨害測定装置21を構成する切換部(SW)211を介して送信変換部14に供給され、中間周波数帯から元の無線周波数帯に戻される。この送信変換部14の出力信号は、増幅器15で電力増幅された後、送信アンテナ16から空間に送出される。
【0012】
上記NTSC放送用中継装置に対し、本発明に係る測定装置21では、以下のように構成される。まず、試験信号生成部212は、疑似OFDM信号でNTSC信号の映像搬送波部分を変調し、中間周波数帯に変換して試験信号を生成するものである。
【0013】
図2は上記試験信号生成部212にて生成される試験信号の例を示すもので、図2(a)は映像信号として一定の値を加えたNTSC信号、図2(b)は映像搬送波の周波数帯を利用した疑似OFDM信号である。試験信号生成部212では、これらのNTSC信号と疑似OFDM信号を生成し、NTSC信号の映像搬送波部分で疑似OFDM信号に切り換えて導出することにより、図2(c)に示すように所定レベルの疑似OFDM信号で映像搬送波が変調されたNTSC信号を生成する。このNTSC信号を中間周波数帯に変換することで試験信号を得る。
【0014】
このようにして生成された中間周波数帯の試験信号は上記切換部211に供給されると共に、相関検出部213に供給される。
【0015】
上記切換部211は、図示しない指示入力装置からの試験ON/OFF信号に応じて入力系統を切り換えるもので、試験ON時には試験信号生成部212で生成された試験信号を導出し、試験OFF時には補償器13からの通常のNTSC信号を導出する。
【0016】
試験ON時に切換部211で試験信号が選択されると、この試験信号は送信変換部14、増幅器15を介して送信アンテナ16から空間へ送出され、回り込みにより受信アンテナ11で受信される。このときの受信信号は測定装置21の受信変換部214に供給され、中間周波数帯の信号に変換された後、相関検出器213及びピーク検出器215に供給される。
【0017】
上記相関検出器213は、試験信号生成器212からの試験信号と受信変換部214からの受信信号との相互相関をとることで、回り込みによる遅延量、振幅・位相変化量を求める。この相関検出器213で得られた情報は平均処理部216により平均化され、回り込み伝送路のインパルス応答を示す遅延プロファイルとして出力される。
【0018】
一方、ピーク検出器215は、通常のNTSC送信波の受信時、試験信号受信時の双方で、受信変換部212の出力から映像尖頭電力を検出する。これにより、親局送信波の電界変動と自局回り込み波の電界変動を監視する。
【0019】
上記構成において、図2を参照してその運用について説明する。
【0020】
まず、NTSC送信波の放送時間帯においては、試験OFF指令により切換部211を補償器出力側に設定し、中継伝送を行う。このとき、測定装置21では、受信信号を取り込んで受信変換部214で中間周波数帯に変換し、ピーク検出器215により映像尖頭電力を検出する。これにより、親局送信波の電界強度データを取得し、その変動を監視することができる。
【0021】
次に、NTSC送信波の休止時に、試験ON指令により切換部211を試験信号側に設定し、疑似OFDM信号が乗せられた試験信号を送信アンテナ16から送出させ、受信アンテナ11で受けた回り込み信号を取り込む。この回り込み信号は、受信変換部214で中間周波数帯に変換されてピーク検出器215に供給され、その映像尖頭電力が検出される。これにより、自局回り込み波の電界変動を監視することができ、親局送信波の電界強度データと比較することで、回り込みD/U比の変動範囲を確認することができる。
【0022】
また、受信変換部214の出力は試験信号生成器212から出力される試験信号と共に相関検出器213に供給され、相関検出により回り込みによる遅延量、振幅・位相変化量を求められ、平均処理部216による平均化により、回り込み伝送路のインパルス応答を示す遅延プロファイルが得られる。
【0023】
したがって、上記構成による測定装置を用いれば、遅延プロファイルデータにより、その局固有の回り込み環境を推定することができ、しかも親局電界強度のデータにより回り込みD/U比の変動範囲を確認することができる。これにより、現在のアナログテレビ中継局を活用してデジタルテレビ中継局の回り込み環境を予測することができる。
【0024】
尚、上記実施形態では、試験信号をNTSC信号と疑似OFDM信号とを切り換えて生成するものとして説明したが、予め試験信号の波形データをROM等のメモリ装置に記憶させ、適宜読み出し出力するようにしてもよい。
【0025】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、対象となるOFDM用中継局の回り込み妨害を定量的に測定することができ、デジタル放送の計画の段階で回り込み環境を予測するための事前調査に使用可能な回り込み妨害測定装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る回り込み妨害測定装置を適用した一実施形態の構成を示すブロック図。
【図2】 同実施形態の試験信号生成部212にて生成される試験信号の例を示す波形図。
【符号の説明】
11…受信アンテナ
12…受信変換部
13…補償器
14…送信変換部
15…増幅器
16…送信アンテナ
21…回り込み妨害測定装置
211…切換部(SW)
212…試験信号生成部
213…相関検出部
214…受信変換部
215…ピーク検出器
216…平均処理部
Claims (3)
- 親局からのNTSC方式のテレビジョン放送波を受信して中継する中継局を用いて、OFDM放送波を中継する際の回り込み妨害を定量的に測定する回り込み妨害測定装置であって、
前記NTSC方式のテレビジョン放送信号における映像搬送波部分を、前記NTSC方式の映像搬送波の周波数帯を利用した疑似OFDM(直交周波数分割多重)信号に置き換えて試験信号として発生する試験信号発生手段と、
前記NTSC方式テレビジョン放送波の中継休止時に与えられる試験実行指令に従って前記試験信号を前記NTSC方式テレビジョン放送波の受信信号に代えて中継送信部へ送出する切換手段と、
前記試験信号送出時に受信される信号と前記試験信号との相関を検出して遅延プロファイルを求める遅延プロファイル作成手段とを具備することを特徴とする回り込み妨害測定装置。 - 前記切換手段の切換設定により、前記NTSC方式のテレビジョン放送波の受信信号を再送している状態で、その受信信号の映像尖頭電力を検出して、親局送信波の電界強度データを取得し、前記試験信号送出時の受信信号の映像尖頭電力を検出して、自局回り込み波の電界変動を監視し、親局送信波の電界強度データと比較して、回り込みD/U比の変動範囲を確認する回り込みD/U比変動範囲確認手段とを備えることを特徴とする請求項1記載の回り込み妨害測定装置。
- 前記試験信号発生手段は、前記試験信号の波形データが記憶されたメモリ装置を備えることを特徴とする請求項1記載の回り込み妨害測定装置。
Priority Applications (1)
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|---|---|---|---|
| JP2001303090A JP4191920B2 (ja) | 2001-09-28 | 2001-09-28 | 回り込み妨害測定装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2001303090A JP4191920B2 (ja) | 2001-09-28 | 2001-09-28 | 回り込み妨害測定装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2003110480A JP2003110480A (ja) | 2003-04-11 |
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Family Applications (1)
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| JP2001303090A Expired - Lifetime JP4191920B2 (ja) | 2001-09-28 | 2001-09-28 | 回り込み妨害測定装置 |
Country Status (1)
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Families Citing this family (1)
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|---|---|---|---|---|
| JP7469199B2 (ja) | 2020-09-14 | 2024-04-16 | 株式会社日立国際電気 | 中継送信機 |
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2001
- 2001-09-28 JP JP2001303090A patent/JP4191920B2/ja not_active Expired - Lifetime
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