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JP4192349B2 - オフセット印刷用新聞用紙 - Google Patents
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JP4192349B2 - オフセット印刷用新聞用紙 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、印刷作業性に優れ、かつ優れたカラー印刷品質を有する軽量のオフセット印刷用新聞用紙に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、新聞印刷は、印刷の高速化、カラー化、自動化などの要請に対して、凸版印刷からオフセット輪転印刷への転換が急速に進んでいる。
一般に、新聞用紙はメカニカルパルプや古紙パルプを主体とする紙であり、環境保護の観点から古紙パルプの高率配合や、増頁対策としての用紙の軽量化などが要望されている。
ところで、オフセット印刷方式では、比較的タックの強いインキを使用するために表面強度の強い用紙が要求される。また、印刷過程で湿し水を使用するために、表面強度が弱い、あるいは耐水性の弱い表面を持つ用紙を使用すると、紙粉がブランケットに堆積したり、インキに混入することにより、印刷面に所謂カスレが生じるといったトラブルが起こる。
【0003】
一方、新聞用紙の軽量化により、用紙の不透明度の低下、あるいは紙力低下などの問題が生じている。そこで、不透明度の低下を補うために、ホワイトカーボンや二酸化チタン、あるいはタルク等の無機顔料を抄紙時に内添填料として通常より多く使う必要がある。しかしながら、これらの填料を多量に用いると、用紙自体が薄くなっているために、紙層中に十分に固定させることができず遊離し易い状態になる。特に、オフセット印刷時の湿し水によって容易に紙層内から浸み出し易く、ブランケットにパイリングする紙粉の主要成分の一つとなっている。
【0004】
このようにオフセット印刷用新聞用紙の難点に対処するため、従来から新聞用紙の表面に澱粉、PVA、あるいはポリアクリルアミド(PAM)等を主成分とする表面処理剤を塗布することが一般に行われている。これらの表面処理剤は、紙面強度を向上させ、紙表面の微細繊維や填料をパルプ繊維等に接着させる働きはあるものの、新聞用紙表面が湿ったときの粘着性(以後、ネッパリ性と称す)が増大する結果、印刷時にブランケットへの貼り付きや、皺、断紙といった走行性トラブルの原因となる。
また、これらの表面処理剤はインキの紙表面への浸透を抑えるため、カラー印刷時に塗工ムラに起因するインキ吸収ムラ(印刷面の色ムラ)を誘発するといった難点を有しており、さらには印刷後の新聞用紙の不透明度を減少させるといった難点がある。
【0005】
上記の如き実状より、オフセット印刷用新聞用紙に関しては、高い不透明度を出し、表面強度を高めるために従来より種々の方法が提案されてきた。
例えば、原紙表面に吸油度が65cc/100g〜150cc/100gの填料を含有した塗工層を設けることによって不透明度を高める方法(特開平1−174697号公報)や、顔料および特定のラテックス(SBR)、水溶性接着剤を主成分とする塗被組成物を0.3〜3g/m2 塗工する方法(特開平2−19595号公報)、澱粉、およびラテックスを含有したバインダーに特定量のPP、BP等の有機顔料を特定量含有させる方法(特開平5−263394号公報)等が提案されている。しかしながら、現在45g/m2 以下の低米坪品や、原紙の古紙パルプ配合率が40重量%以上あるような原紙において、不透明性の改善、カラー印刷適性およびブランケットパイリングの解消(軽減)を同時に満足させるような結果を得る迄には至っていないのが実状である。よって、新聞用紙の軽量化や古紙パルプの高率配合を円滑に推進するべく、前記の如き難点を早急に解決することが急務となっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者等は軽量であって、高不透明性が維持され、かつ優れたオフセット印刷作業性と印刷品質を有する新聞用紙を得るべく鋭意研究を重ねた。その結果、本発明はオフセット印刷用新聞用紙の原紙表面に有機顔料と接着剤を主成分とする表面処理剤を塗被、乾燥してなるオフセット印刷用新聞用紙であって、かつ該新聞用紙の表面の接触角が特定値以上となるように仕上げることで、優れた印刷作業性およびカラー印刷品質を呈するオフセット印刷用新聞用紙を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、原紙の両面に有機顔料と接着剤を主成分とする表面処理剤を塗被、乾燥してなる米坪45g/m2 以下のオフセット印刷用新聞用紙であって、紙表面と水との接触角が水滴を紙面に落とした後1秒後の値で90度以上であることを特徴とするオフセット印刷用新聞用紙である。
さらに、本発明には以下の態様をも含まれるものである。即ち、▲1▼表面処理剤にスチレン系モノマーを含む重合体が表面サイズ剤として含有せしめられる前記のオフセット印刷用新聞用紙、▲2▼スチレン系モノマーを含む重合体がスチレンとマレイン酸、マレイン酸エステル、アクリル酸およびアクリル酸エステルの中から選ばれる少なくとも1種類を含む共重合体である▲1▼記載のオフセット印刷用新聞用紙、▲3▼有機顔料の平均粒子径が0.7μm以上である前記いずれか1項に記載のオフセット印刷用新聞用紙、および▲4▼有機顔料が空隙率40%以上の中空粒子である前記いずれか1項に記載のオフセット印刷用新聞用紙である。
【0008】
【発明の実施の形態】
前述したように、オフセット印刷用新聞用紙には、従来から、澱粉やポリアクリルアミド等をその表面に塗布することが一般に行われている。これらの外添塗布剤(表面処理剤)は、いずれも紙粉発生を抑えるのには効果があるが、耐水性に乏しく、ブランケットパイリングやネッパリ性トラブルが発生し易いといった難点を抱えている。一方、軽量化や脱墨古紙パルプ(以後、DIPと称す)配合率アップに伴う不透明度低下対策として、顔料を含んだ表面処理剤の塗工も提案されている。しかしながら、カオリンや炭酸カルシウムのような一般印刷用塗工紙で使用される顔料を上記のような水溶性高分子と併用しただけでは、不透明度の向上効果が小さく、紙粉発生問題を解決できないのみならず、用紙表面に塗布された顔料の微粒子が印刷時にブランケット上に堆積してブランケットパイリングを一層悪化させる傾向があり、実際には殆ど行われていない。
【0009】
本発明者らは、不透明度向上、ブランケットパイリング等の原因となる紙粉の解消、さらには網点再現性(印刷品質)の改善といった課題を効果的にバランスさせるために、表面処理剤の成分となる顔料や接着剤、助剤等について鋭意検討を重ねた。
その結果、不透明性に優れる顔料としては、構造化カオリンや焼成カオリン等のカオリン類、無定形シリカ、ホワイトカーボン等のシリカ系顔料、プラスチックピグメント、バインダーピグメント等の有機顔料、あるいは二酸化チタン等が知られているが、そのうち特に有機顔料が他の無機顔料に比べて、不透明度が高く、かつブランケットパイリングを発生させ難く、さらには、網点再現性に優れていることが分かり、本発明を完成するに至った。
【0010】
而して、本発明の特徴は、新聞用紙の紙面と水との接触角(紙面に水滴を落とした後1秒後の値)が90度以上とした点である。このような接触角の特定が紙粉抑制と同時にカラー印刷適性の改善に貢献する理由については必ずしも明らかではないが、以下のように推察される。
即ち、オフセット印刷に際し、紙面へ付与された湿し水が、容易に紙層に浸透し、繊維との濡れが良過ぎると、紙層中の微細繊維や内添填料の定着が低下し、紙層の外部へ滲み出し易くなる。その結果、それらが紙粉の原因になると考えられる。従来より、新聞用紙はそのパルプ(紙層)構成から吸水性が強く、紙粉等が誘発され易くなっているものである。したがって、できるだけその紙層を水に濡れにくくすることで、吸水性を抑え、微細原料の水による浮き出しを抑制することで、紙粉等の発生が軽減〜解消されるものと推定される。
【0011】
そこで、紙層の吸水性抑制に関し、種々検討を行った。その結果、新聞用紙の紙面に水(水温20℃)を滴下して1秒後における接触角が90度以上(因みに、水に濡れやすい紙面ほど接触角が低く、濡れ難くなるにしたがい接触角は大きくなる)となるように調整された紙面特性を有する用紙を使用することで、紙層内部の微細繊維や内添填料等のしみ出しが軽減され、紙粉発生が大幅に抑制されると同時に、一方ではインキとの馴染みが改善され、インキ着肉性が良くなり、結果的に優れた網点再現性が得られることを見出した。
【0012】
一般に、紙の水に対する接触角はTAPPI T−458 −84に準拠した方法で測定されるが、その通常の測定法によると、水滴を被測定物に滴下してから5秒後、または1分後に測定するために、オフセット印刷における湿し水が紙面に附着してからブランケットに接触するまでの瞬時における濡れ性を再現することができない。本発明では、その瞬間的な濡れ性をできるだけ再現するためにFIBRO社製の接触角計(ダイナミックアブソープションテスタ DAT1100)を使用し、測定開始後(20℃の水滴が紙面に接した後、1秒後)1秒後の接触角を測定するものである。因みに、1秒未満の接触角測定では、水を紙面に滴下してからの紙面における水滴の形状が滴下時の衝撃により不安定であるため、満足な測定ができず、安定した測定が可能な最短時間を選定したものであり、1秒後の接触角測定で十分に再現性ある結果が得られることが分かった。
【0013】
なお、接触角が90度以上の紙面を得るための具体的な方法については特に限定されるものではないが、従来一般に行われているロジンサイズ等の内添サイズ剤だけの処方では不十分であり、表面処理剤として澱粉等の接着剤と併用するか、さらに好ましくは本発明で使用する有機顔料と表面サイズ剤、接着剤を併用して紙面に塗被することにより、極めて効果的に接触角を高めることができる。
【0014】
接触角の上限については格段に限定されるものではないが、110度程度で十分と推定される。即ち、それ以上に接触角を高めても、得られる効果は同じであり、かつそのために不必要な疎水性対策が必要となり、結果的にコストアップになることが懸念されるので過剰に高い接触角は不要である。
【0015】
次いで、本発明において、表面処理剤の成分の1つである有機顔料について述べる。
即ち、本発明で使用される有機顔料は、一般にスチレンやアクリル酸エステル、メタアクリル酸エステルなどの重合体または共重合体よりなり、ガラス転移点が90℃以上の粒子として市販されている。また、有機顔料は通常の無機顔料に比較してコストが高く、かつ印刷強度が弱いために通常は塗被紙製造分野で使用されているカオリンや炭酸カルシウムなどの顔料に少量混ぜて使用されるのが一般的である。
なお、有機顔料については、例えば、特開平2−74698号公報には中空有機顔料の軽量塗被紙への使用が提案されており、その中では印刷強度を考慮して平均粒子径が0.2〜0.7μmのものが最適であるとしている。
【0016】
因みに、本発明で上記の如き粒子径の有機顔料を使用した場合、塗工時に有機顔料粒子が紙層内に浸透し、表面に残り難いために、インキ着肉性や不透明性の改善効果が期待し難い。多量の有機顔料を使用することで所望の効果を得ることが可能かも知れないが、その場合原価が著しく高くなることと、表面強度の低下が懸念されるなどの難点が付随し好ましくない。したがって、高価な有機顔料を可能な限り少量の使用でその特性を出す工夫が必要である。
上記の如き背景より、本発明者ら種々検討を重ねた結果、本発明における表面処理剤に使用される有機顔料の平均粒子径として、0.7μm以上、より好ましくは0.8〜3μm、特に不透明度の改善効果に優れる有機顔料としては、平均粒子径が0.8〜3μm、かつ粒子のコア部分に水を充満した球状体である所謂中空有機顔料の使用がより望ましい。
【0017】
このようなコア部分に水を充満した有機顔料は乾燥することにより、水が空気に置換されて中空構造となり、その結果、不透明度や白色度がより一層向上せしめられるものである。このように、有機顔料に中空部分を設けることで不透明度の向上効果が得られるので、できるだけ中空部分の大きい中空有機顔料が望ましい。具体的には、中空有機顔料の空隙率として40%以上であることがより望ましい。因みに、空隙率が40%未満の場合は、不透明度の向上効果が相対的に低い。一方、空隙率の上限については定かではないが、80%程度と推定される。それ以上では、中空部を形成する外膜厚みが薄くなり過ぎて、少しの衝撃(攪拌や異物との接触)によって中空部が破壊されて、所望の効果を発揮できなくなる虞れがある。また、安定して空隙率40%以上が維持されるためには、その粒子径が少なくとも0.6μm以上、より好ましくは0.8μm以上が望ましい。
なお、有機顔料(中実、中空)の粒子径の上限については3μm程度で十分である。それ以上になると、不透明度の向上効果が乏しくなり、かつ接着強度の低下が懸念される。
ここで、上記の空隙率とは粒子の内径、外径より、計算により求められる。即ち、有機顔料の空隙(中空)部の体積をv、空隙部を含めた粒子全体の体積をVとすると、空隙率X(%)=(v/V)×100より求められるものである。
【0018】
さらに、有機顔料を使用することにより、不透明度の改善効果以外にオフセット印刷用新聞用紙特有のオフセット印刷時のブランケットパイリングやネッパリ性増大による走行性不良等が解消〜軽減されることも本発明の特徴である。そして、ブランケットパイリングが改善される理由については、必ずしも明らかではないが、以下のように推察される。
即ち、前記した如く、オフセット印刷の際に紙面へ付与された湿し水が、紙層表面の繊維との濡れが良過ぎると(水に対する濡れが悪くなる程、接触角は高い値となる)紙表面や、紙層内でパルプ繊維と接着している顔料や填料との接着力を急激に低下させる。その結果、それら顔料、填料が紙層やパルプ繊維より遊離し易くなり、紙粉のもとになると考えられる。従来、新聞用紙はそのパルプ(紙層)構成から吸水性が強く、紙粉等が誘発され易くなっているものである。一方、有機顔料は他の無機顔料に比較して疎水性が強いため、紙面(層)と水との馴染みを低下させる(濡れ難くする)ことで吸水性を抑え、顔料や填料の水による浮き出しを抑制することが可能となり、紙粉の発生が軽減〜解消されるものと推定される。また、澱粉やポリアクリルアミドのような水溶性バインダに混ぜることにより、これらのバインダーを単独で使用して被膜を形成させる場合と比較して見た場合、その中には少なくとも疎水性の有機顔料が含まれているために、湿し水が付加された際にその影響が少なくなり、結果的に湿し水によるバインダの溶出が抑えられ、ネッパリ性の増大が効果的に抑制されるものと思われる。
【0019】
次いで、本発明で実際に有機顔料と併用されるバインダ(接着剤)としては、例えば酵素変性澱粉、酸化澱粉、カチオン化澱粉などの澱粉類、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシアルキルセルロースなどの水溶性セルロース化合物、ポリビニルアルコール化合物やポリアクリルアミド類、スチレン−ブタジエン共重合体、メチルメタアクリレート−ブタジエン共重合体などの合成ラテックス類が挙げられる。これら接着剤のなかでも、澱粉類や合成ラテックス類は、有機顔料との相溶性が良好で、塗布時に凝集等を起し難いため、特に好ましく用いられる。
【0020】
表面処理剤中の有機顔料の比率としては特に限定されるものではないが、表面処理剤中の全接着剤に対し、固形分対比で40〜400重量%、より好ましくは50〜350重量%の範囲が望ましい。因みに、400重量%を越えると、紙粉発生の虞れがあり、他方40重量%未満の場合には、本発明が所望とする不透明度やインキ着肉性の改善効果、さらにはブランケットパイリングの解消〜軽減効果が期待できなくなる虞れがある。
なお、本発明における重要な要件である接触角の規定、即ち、所要の方法で測定したときの接触角として90°以上の値を得るには、表面処理剤として前記の有機顔料、接着剤に加えて、表面サイズ剤を添加することが好ましい。その場合の表面サイズ剤としては、オレフィン−マレイン酸共重合体、スチレン−アクリル酸−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−マレイン酸エステル共重合体等の公知公用のものが使用される。なかでも、スチレン系モノマーを含む重合体が好ましく、さらに好ましくはスチレンとマレイン酸、マレイン酸エステル、アクリル酸およびアクリル酸エステルの中から選ばれる少なくとも1種類を含む共重合体が接触角をより高くできるので望ましい。
【0021】
本発明で特定する接触角を得るには、上記した如き表面サイズ剤を接着剤に対して固形分比率で、10〜150重量%、より好ましくは20〜100重量%の添加が望ましい。因みに、10重量%未満の場合には本発明が所望とする高い接触角が得られ難く、紙粉発生に対する抑制効果が低くなる虞れがあり、他方、150重量%を越えると、表面強度が弱くなり、印刷時にピッキング等のトラブルを誘発する虞れがある。
なお、表面処理剤中には、上述の有機顔料、接着剤および表面サイズ剤の他に、塗被紙の製造分野で一般に使用されている消泡剤、防腐剤、および増粘剤等の助剤が適宜添加される。
【0022】
かくして調製された表面処理剤は固形分濃度を5〜30重量%に調整され、オフセット印刷用新聞用紙の原紙上に塗布、乾燥される。
なお、表面処理剤の塗布量は、乾燥重量で片面当たり0.1〜1g/m2 、より好ましくは0.2〜0.6g/m2 の範囲で調節される。因みに、0.1g/m2 未満の場合には、十分な不透明度が得られ難く、他方1g/m2 を越えると、ネッパリ性によるブランケットへの貼り付きトラブルなどが懸念される。
【0023】
表面処理剤を原紙へ塗布するための装置としては、特に限定されるものではないが、例えば2ロールサイズプレス、ブレードメタリングサイズプレス、ロッドメタリングサイズプレス、ゲートロールコータ、ブレードコータ、バーコータ、ロッドブレードコータ、エアーナイフコータ等が適宜使用される。なかでも、ゲートロールコータや、ブレードメタリングサイズプレス、ロッドメタリングサイズプレス等の液膜転写方式になるサイズプレスコータが表面処理剤を紙表面に多く留めることができるため、ブランケットパイリングの軽減や不透明性の向上効果が得られ易く、特に好ましく用いられる。
【0024】
本発明に係るオフセット印刷用新聞用紙の原紙は、以下の如くして得られる。先ず、原料パルプとして化学パルプ(NBKP、LBKPなど)、機械パルプ(GP、CGP、RGP、PGW、TMPなど)、古紙パルプ(DIPなど)の1種以上が適宜混合されて、紙料の調成が行なわれる。次いで、紙料中にホワイトカーボン、クレー、無定形シリカ、タルク、酸化チタン、あるいは炭酸カルシウム等の填料が適宜添加され、さらに必要に応じて、紙力増強剤、歩留り向上剤、強化ロジンサイズ剤、エマルジョンサイズ剤などのサイズ剤、耐水化剤、紫外線防止剤などの一般に公知公用の抄紙用薬品が添加されて、従来より慣用されている抄紙機により抄紙して原紙が製造される。
そして、原紙の坪量としては、45g/m2 以下、より好ましくは42〜35g/m2 程度としたときに、本発明が所望とする効果が極めて顕著に発揮されるので、特に望ましい。
かくして得られる新聞用紙は、キャレンダ通紙により、表面平滑化処理が施される。その場合、両面金属ロールによるマシンキャレンダ仕上げや、金属ロールと弾性ロールからなる加圧ニップ部に通紙するソフトキャレンダ仕上が適宜施される。
【0025】
【実施例】
以下に実施例を挙げて、本発明を具体的に説明する。勿論、本発明はそれらの例に限定されるものではない。また、例中の部および%は特に断らない限り、それぞれ重量部および重量%を示す。
【0026】
実施例1
(新聞用紙用原紙の抄造)
針葉樹クラフトパルプ10部、サーモメカニカルパルプ40部、グラウンドパルプ10部、脱墨古紙パルプ40部の割合で混合、離解し、レファイナでフリーネス130ml(csf/カナダ標準フリーネス)に調製したパルプスラリに填料として平均粒子径が15μmのホワイトカーボンを原紙灰分で対絶乾パルプ当たり2%となるように添加し、ツインワイヤ型抄紙機にて抄造を行い、米坪39g/m2 の新聞用紙用原紙を得た。
【0027】
(表面処理剤の塗布)
接着剤として酸化澱粉の水溶液(商品名:エースA/王子コーンスターチ社)100部、顔料として平均粒子径1μm、空隙率50%の中空有機顔料(商品名:HP91/ローム&ハース社)70部、スチレン−マレイン酸共重合体よりなる表面サイズ剤(商品名:ポリマロン385/荒川化学工業社)30部(各、固形分換算)の混合物を水で希釈、混合して固形分濃度が13%の表面処理剤を調製した。
かくして得られた表面処理剤を上記で得た原紙の両面にゲートロールコータを使用して、片面当たり乾燥重量で0.6g/m2 となるように両面に塗布、乾燥した後、線圧100kg/cmの条件でソフトキャレンダに通紙して、米坪40.2g/m2 のオフセット印刷用新聞用紙を得た。
【0028】
実施例2
実施例1において、表面処理剤の調製で表面サイズ剤の添加量を40部に変更した以外は実施例1と同様にしてオフセット印刷用新聞用紙を得た。
【0029】
実施例3
実施例1において、表面処理剤の調製で顔料を平均粒子径1.0μm、空隙率55%のスチレン−アクリル系中空有機顔料(商品名:HP1055/ローム&ハース社)に変更し、さらに表面サイズ剤をスチレン−アクリル酸共重合体(商品名:ポリマロンGS30/荒川化学工業社)に変更した以外は実施例1と同様にしてオフセット印刷用新聞用紙を得た。
【0030】
実施例4
実施例1において、表面処理剤の調製で顔料(HP91/前記)を平均粒子径0.55μm、空隙率25%のスチレン−アクリル系中空有機顔料(商品名:OP84J/ローム&ハース社)に変更した以外は実施例1と同様にしてオフセット印刷用新聞用紙を得た。
【0031】
実施例5
実施例1において、表面処理剤の調製で顔料(HP91/前記)を平均粒子径が1.2μmのメチルメタアクリレート共重合体中実型有機顔料(商品名:X599081E−3/サイデン化学社)に変更した以外は実施例1と同様にしてオフセット印刷用新聞用紙を得た。
【0032】
実施例6
実施例1において、表面処理剤の調製で顔料(HP91/前記)を平均粒子径が0.95μmのポリスチレン中実型有機顔料(商品名:G1616SX/三井化学社)に変更した以外は実施例1と同様にしてオフセット印刷用新聞用紙を得た。
【0033】
実施例7
実施例1において、表面処理剤の調製で接着剤にポリアクリルアミド(商品名:NP−14/三井化学社)100部、顔料(HP91/前記)を110部、および表面サイズ剤(ポリマロン385/前記)を65部に変更し、かつ固形分濃度を11%とし、その塗布量が片面当たり乾燥重量で0.4g/m2 となるように原紙の両面に塗布、乾燥した以外は実施例1と同様にして米坪が39.8g/m2 のオフセット印刷用新聞用紙を得た。
【0034】
比較例1
実施例1において、表面処理剤の調製に際し、表面サイズ剤を無添加とし、固形分濃度11%の表面処理剤を調製した。実施例1と同じ原紙を使用してこの表面処理剤を片面当たり乾燥重量で0.5g/m2 となるように塗布、乾燥した以外は実施例1と同様にして米坪が40.0g/m2 のオフセット印刷用新聞用紙を得た。
【0035】
比較例2
実施例1において、表面処理剤の調製に際し、中空有機顔料を無添加とし、固形分濃度9%の表面処理剤を調製した。実施例1と同じ原紙を使用してこの表面処理剤を片面当たり乾燥重量で0.4g/m2 となるように塗布、乾燥した以外は実施例1と同様にして米坪が39.8g/m2 のオフセット印刷用新聞用紙を得た。
【0036】
比較例3
実施例1において、表面処理剤の調製に際し、表面サイズ剤の添加量を5部に減量し、固形分濃度11%の表面処理剤を調製した。実施例1と同じ原紙を使用してこの表面処理剤を片面当たり乾燥重量で0.5g/m2 となるように塗布、乾燥した以外は実施例1と同様にして米坪が40.0g/m2 のオフセット印刷用新聞用紙を得た。
【0037】
比較例4
実施例4において、表面処理剤の調製に際し、表面サイズ剤の添加量を5部に減量し、固形分濃度11%の表面処理剤を調製した。実施例4と同じ原紙を使用してこの表面処理剤を片面当たり乾燥重量で0.5g/m2 となるように塗布、乾燥した以外は実施例4と同様にして米坪が40.0g/m2 のオフセット印刷用新聞用紙を得た。
【0038】
比較例5
実施例1において、表面処理剤の調製に際し、その成分を酸化澱粉(エースA/前記)のみとし、かつ固形分濃度が6%の表面処理剤を調製した。実施例1と同じ原紙を使用してこの表面処理剤を片面当たり乾燥重量で0.3g/m2 となるように原紙の両面に塗布、乾燥した以外は実施例1と同様にして米坪が39.6g/m2 のオフセット印刷用新聞用紙を得た。
【0039】
比較例6
実施例1において、表面処理剤の調製に際し、接着剤をポリアクリルアミド(NP−14/前記)のみとし、固形分濃度が4%の表面処理剤を調製した。実施例1と同じ原紙を使用してこの表面処理剤を片面当たり乾燥重量で0.15g/m2 となるように原紙の両面に塗布、乾燥した以外は実施例1と同様にして米坪が39.3g/m2 のオフセット印刷用新聞用紙を得た。
【0040】
比較例7
実施例1と同じ原料処方、および抄紙機を用いて米坪が40g/m2 の原紙を抄紙した。この原紙を使用した以外は比較例6と同様にして米坪が40.3g/m2 のオフセット印刷用新聞用紙を得た。
【0041】
かくして得られた実施例、および比較例におけるオフセット印刷用新聞用紙の下記に示す測定(品質評価)の結果をまとめて表1に示した。
【0042】
(網点再現性:網点形状係数で評価)
オフセット印刷機(小森 SYSTEM C−20)を使用し、カラー4色刷りを行い、紅20%網点部の形状を画像処理・解析システム(ドットアナライザ
DA−5000/王子計測機器)を使用して網点形状係数を求めた。
因みに、係数(値)が1に近いほど網点の形状が真円状となり、網点再現性が優れていることを示す。
【0043】
(白紙不透明度)
JIS P8138に準拠して、分光白色度測色機(スガ試験機社)を用いて測定した(単位:%)。
【0044】
(ブランケット紙粉パイリング)
オフセット印刷機(小森 SYSTEM C−20)を使用し、カラー4色刷りを10000部印刷し、ブランケット非画線部における紙粉の堆積度合いを目視で判定した。
○ : 紙粉の発生が認められない
△ : 紙粉の発生が僅かに認められる。
× : ブランケット上に紙粉が多く堆積している。
【0045】
(接触角)
新聞用紙を、幅15mm×200mmに切り取り、5μlの水(20℃)を滴下し、1秒後の接触角を接触角計(ダイナミックアブソープションテスタ DAT1100/FIBRO社)を使用して測定した。
【0046】
【表1】
Figure 0004192349
【0047】
【発明の効果】
表1より明らかなように、本発明に係るオフセット印刷用新聞用紙は優れたカラー印刷品質を有し、かつブランケット紙粉パイリングの発生が極めて少なく、印刷作業性に優れるものであった。

Claims (4)

  1. 原紙の両面に有機顔料と接着剤を主成分とする表面処理剤を塗被、乾燥してなる米坪45g/m2以下のオフセット印刷用新聞用紙であって、表面処理剤には、スチレン系モノマーを含む重合体が、表面サイズ剤として、接着剤に対して固形分比率で10〜150重量%、有機顔料が表面処理剤中の全接着剤に対して固形分対比で40〜400重量%の割合で含有し、紙表面と水との接触角が水滴を紙面に落とした後1秒後の値で90度以上であることを特徴とするオフセット印刷用新聞用紙。
  2. スチレン系モノマーを含む重合体がスチレンとマレイン酸、マレイン酸エステル、アクリル酸及びアクリル酸エステルの中から選ばれる少なくとも1種類を含む共重合体である請求項1に記載のオフセット印刷用新聞用紙。
  3. 有機顔料の平均粒子径が0.7μ以上である請求項1又は2のいずれか1項に記載のオフセット印刷用新聞用紙。
  4. 有機顔料が空隙率40%以上の中空粒子である請求項1〜3のいずれか1項に記載のオフセット印刷用新聞用紙。
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