本発明は車両用駆動装置に係り、特に、電動機などを小型化する技術に関するものである。
エンジンの出力を第1電動機および伝達部材へ分配する動力分配機構と、その伝達部材の出力軸と駆動輪との間に、有段式自動変速機と電動機とが設けられた車両用駆動装置が知られている。例えば、特許文献1に記載されたハイブリッド車両用駆動装置がそれである。その特許文献1の装置では、動力分配機構が差動機構として機能するように遊星歯車装置で構成されており、遊星歯車装置の第1要素は発電機に、第2要素はエンジンに、第3要素は伝達部材を介して自動変速機の入力軸にそれぞれ連結されている。そして、動力分配機構の差動作用によりエンジンからの動力の主部を駆動輪へ機械的に伝達し、そのエンジンからの動力の残部を発電機から電動機への電気パスを用いて電気的に伝達することにより、エンジンを最適な作動状態に維持しつつ車両を走行させることが可能となり、燃費が向上させられる。また、伝達部材と出力軸との間に設けられた有段式の変速機により、伝達部材を介して入力軸に伝達されたトルクが増幅されて出力軸から駆動輪へ出力されるので、電動機を含む動力源を小型化することが可能となる。
しかしながら、有段式自動変速機は、専ら動力性能を損なうことなく駆動装置の小型化を目的として設けられたものであって、専らトルク増幅のために変速比が1よりも大きい変速比しか備えておらず、必ずしも十分な燃費の改善が得られない可能性があった。
本発明は以上の事情を背景として為されたものであり、その目的とするところは、駆動装置を小型化でき、しかも一層燃費が向上させられる車両用駆動装置を提供することにある。
本発明者等は、以上の課題を解決するために種々検討を重ねた結果、たとえば高速走行時において、差動機構の後段に連結される有段変速機の変速比を増速変速段とすると、エンジンや電動機の効率が改善されてさらに燃費が改善されるという点を見いだした。本発明は、このような知見に基づいて為されたものである。
すなわち、請求項1にかかる発明は、(a) 3つの回転要素を有する差動機構、それら3つの回転要素にそれぞれ作動的に連結された発電機、内燃機関、および電動機を備えたハイブリッド駆動装置と、(b) 前記3つの回転要素のうち前記差動機構から動力を出力するための回転要素に連結された入力軸の回転を変速して出力軸に伝達する有段式自動変速機とを、含む車両用駆動装置であって、(c) 前記有段式自動変速機は、前記入力軸に選択的に連結される複数の入力クラッチと遊星歯車列とを備え、その複数の入力クラッチの係合解放状態を切り換えることにより前記入力軸がその遊星歯車列の回転要素に選択的に連結されて、複数の前進変速段および後進変速段が選択的に成立させられるものであり、(d) 前記有段式自動変速機は、前記出力軸を前記入力軸に対して減速回転させる変速比と増速回転させる変速比とを有し、(e) 前記ハイブリッド駆動装置は、前記差動機構の回転要素に連結された前記発電機の運転状態が制御されることにより入力軸回転数と出力軸回転数との差動状態が制御される電気式変速部と、駆動輪に動力伝達可能に連結された電動機とを備えるものであり、(f) 前記電気式変速部の変速比と、前記有段式自動変速機の前記入力軸に対して減速回転する変速比、および増速回転する変速比とにより、前進時の総合無段変速比が形成され、(g)前記差動機構は第1軸心上に配置され、(h)前記有段式自動変速機は、その第1軸心に平行は第2軸心上に配置され、(i)前記第1軸心および第2軸心上にそれぞれ配置されて互いに噛み合うカウンタドライブギヤおよびカウンタドリブンギヤから構成されるカウンタギヤ対を介して、前記差動機構および前記自動変速機が互いに作動的に連結され、(j)前記カウンタドライブギヤおよびカウンタドリブンギヤは、前記内燃機関とは反対側に配置され、(k)前記複数の入力クラッチのうちの前進クラッチは、前記カウンタドリブンギヤと前記有段式自動変速機の遊星歯車装置との間に配置され、(l)前記有段式自動変速機は、第2遊星歯車装置および第3遊星歯車装置を備え、その第2遊星歯車装置および第3遊星歯車装置のサンギヤ、キャリヤ、およびリングギヤの一部が互いに連結されることによって4つの要素が構成されるとともに、その4つの要素の回転速度を直線上で表すことができる共線図上においてその4つの回転要素を一端から他端へ向かって順番に第4要素、第5要素、第6要素、および第7要素としたとき、その第4要素は第2クラッチを介して前記伝達部材に選択的に連結されるとともに第1ブレーキを介して非回転部材に選択的に連結され、その第5要素は第3クラッチを介して前記伝達部材に選択的に連結されるとともに第2ブレーキを介して非回転部材に選択的に連結され、その第6要素は前記自動変速機の出力回転部材に連結され、その第7要素は第1クラッチを介して前記伝達部材に選択的に連結され、(m)前記第1クラッチおよび前記第2ブレーキが係合されることで最も大きい変速比の第1変速段が形成され、前記第1クラッチおよび前記第1ブレーキが係合されることで前記第1変速段よりも変速比が小さい第2変速段が形成され、前記第1クラッチおよび前記第3クラッチが係合されることで前記第2変速段よりも変速比が小さい第3変速段が形成され、前記第3クラッチ、および前記第1ブレーキが係合されることで前記第3変速段よりも変速比が小さい第4変速段が形成されることを特徴とする。
また、請求項3に係る発明は、請求項1または2の車両用駆動装置において、前記差動機構は、サンギヤ、キャリヤ、およびリングギヤによって3つの要素が構成され、その3つの要素の回転速度を直線上で表すことができる共線図上においてその3つの要素を一端から他端へ向かって順番に第2要素、第1要素、および第3要素としたとき、その第1要素は前記エンジンに連結され、その第2要素は前記発電機に連結され、その第3要素は前記伝達部材に連結される第1遊星歯車装置を含むものであることを特徴とする。
また、請求項4に係る発明は、請求項3の車両用駆動装置において、前記差動機構は、前記第1遊星歯車装置を電気的な無段変速機として作動可能な差動状態と、これを非作動とするロック状態とに選択的に切換える差動状態切換装置をさらに備えたものであることを特徴とする。
また、請求項5に係る発明は、請求項4の車両用駆動装置において、前記差動状態切換装置は、前記第2要素を非回転とするブレーキを含み、該ブレーキの作動によって前記差動機構が増速変速比とされることを特徴とする。
請求項1にかかる発明によれば、(a) 3つの回転要素を有する差動機構、それら3つの回転要素にそれぞれ作動的に連結された発電機、内燃機関、および電動機を備えたハイブリッド駆動装置と、(b) 前記3つの回転要素のうち前記電動機が作動的に連結された回転要素に連結された入力軸の回転を、複数段階の変速比から選択された所定の変速比で変速して出力軸に伝達する有段式自動変速機とを、含む車両用駆動装置において、(c) 前記有段式自動変速機は、前記出力軸を前記入力軸に対して減速回転させる変速比と増速回転させる変速比と逆回転させる変速比とを有することから、たとえば高速走行時のように比較的高出力の定常走行時に前記差動機構に連結される有段変速機の変速比が増速変速比とされることにより、エンジンや電動機の効率が改善されてさらに燃費が改善される。
また、請求項3に係る発明によれば、前記差動機構は、サンギヤ、キャリヤ、およびリングギヤによって3つの要素が構成され、その3つの要素の回転速度を直線上で表すことができる共線図上においてその3つの要素を一端から他端へ向かって順番に第2要素、第1要素、および第3要素としたとき、その第1要素は前記エンジンに連結され、その第2要素は前記発電機に連結され、その第3要素は前記電動機および自動変速機の入力軸に連結される第1遊星歯車装置であることを特徴とする。このようにすれば、エンジンの回転に拘わらず自動変速機の入力軸の回転を零から連続的に増加させることができる。
また、請求項4に係る発明によれば、前記差動機構は、前記第1遊星歯車装置を電気的な無段変速機として作動可能な差動状態と、これを非作動とするロック状態とに選択的に切換える差動状態切換装置をさらに備えたものであることを特徴とする。このようにすれば、車両用駆動装置を無段変速状態と有段変速状態とに切り換えることができる。
また、請求項5に係る発明によれば、前記差動状態切換装置は、前記第2要素を非回転とするブレーキを含み、該ブレーキの作動によって前記差動機構が増速状態とされることから、前記自動変速機が増速変速比とされることと組み合わせられることにより、エンジンや電動機の効率が改善されてさらに燃費が一層改善される。
ここで、好適には、前記差動機構は第1軸心上に配置され、前記自動変速機はその第1軸心に平行は第2軸心上に配置されている。また、好適には、それら第1軸心および第2軸心に平行な第3軸心上に終減速機が配置される。このようにすれば、前輪或いは後輪駆動のために、エンジン、自動変速機、終減速機が一体化されたトランスアクスルが容易に構成される。
また、好適には、前記第1軸心および第2軸心上にそれぞれ配置されて互いに噛み合うカウンタドライブギヤおよびカウンタドリブンギヤから構成されるカウンタギヤ対を介して、前記動差動機構および前記自動変速機が互いに作動的に連結される。このようにすれば、車両用駆動装置が一層小型となる。
また、好適には、前記カウンタドライブギヤおよびカウンタドリブンギヤは、前記内燃機関とは反対側に配置される。このようにすれば、車両用駆動装置が一層小型となる。
また、好適には、(a) 前記自動変速機は、第2遊星歯車装置および第3遊星歯車装置を備え、その第2遊星歯車装置および第3遊星歯車装置のサンギヤ、キャリヤ、およびリングギヤの一部が互いに連結されることによって4つの要素が構成されるとともに、(b) その4つの要素の回転速度を直線上で表すことができる共線図上において該4つの回転要素を一端から他端へ向かって順番に第4要素、第5要素、第6要素、および第7要素としたとき、その第4要素は第2クラッチを介して前記伝達部材に選択的に連結されるとともに第1ブレーキを介して非回転部材に選択的に連結され、その第5要素は第3クラッチを介して前記伝達部材に選択的に連結されるとともに第2ブレーキを介して非回転部材に選択的に連結され、その第6要素は前記自動変速機の出力回転部材に連結され、その第7要素は第1クラッチを介して前記伝達部材に選択的に連結され、(c) 前記第1クラッチおよび前記第2ブレーキが係合されることで最も大きい変速比の第1変速段が形成され、(d) 前記第1クラッチおよび前記第1ブレーキが係合されることで前記第1変速段よりも変速比が小さい第2変速段が形成され、(e) 前記第1クラッチおよび前記第3クラッチが係合されることで前記第2変速段よりも変速比が小さい第3変速段が形成され、(f) 前記第3クラッチ、および前記第1ブレーキが係合されることで前記第3変速段よりも変速比が小さい第4変速段が形成される。
また、好適には、(a) 前記自動変速機は、第2サンギヤ、第2キャリヤ、および第2リングギヤを備えるシングルピニオン型の第2遊星歯車装置と、第3サンギヤ、第3キャリヤ、および第3リングギヤを備えるダブルピニオン型の第3遊星歯車装置とを有し、(b) 前記第4要素は該第2サンギヤであり、前記第5要素は該第2キャリヤおよび該第3キャリヤであり、前記6要素は該第2リングギヤおよび該第3リングギヤであり、前記第7要素は該第3サンギヤである。
また、好適には、(a) 前記自動変速機は、第2サンギヤ、第2キャリヤ、および第2リングギヤを備えるダブルピニオン型の第2遊星歯車装置と、第3サンギヤ、第3キャリヤ、および第3リングギヤを備えるシングルピニオン型の第3遊星歯車装置とを有し、(b) 前記第4要素は該第2キャリヤおよび第3サンギヤであり、前記第5要素は該第2リングギヤおよび該第3キャリヤであり、前記6要素は該第3リングギヤであり、前記第7要素は該第2サンギヤである。
また、好適には、(a) 前記自動変速機は、第2サンギヤ、第2キャリヤ、および第2リングギヤを備えるダブルピニオン型の第2遊星歯車装置と、第3サンギヤ、第3キャリヤ、および第3リングギヤを備えるシングルピニオン型の第3遊星歯車装置とを有し、(b) 前記第4要素は該第2サンギヤおよび第3サンギヤであり、前記第5要素は該第2リングギヤであり、前記6要素は該第3キャリヤであり、前記第7要素は該第2キャリヤおよび該第3リングギヤである。
また、好適には、(a) 前記自動変速機は、第2サンギヤ、第2キャリヤ、および第2リングギヤを備えるダブルピニオン型の第2遊星歯車装置と、第3サンギヤ、第3キャリヤ、および第3リングギヤを備えるシングルピニオン型の第3遊星歯車装置とを有し、(b) 前記第4要素は該第2サンギヤであり、前記第5要素は該第2リングギヤおよび該第3リングギヤであり、前記6要素は該第3キャリヤであり、前記第7要素は該第2キャリヤおよび該第3サンギヤである。
また、好適には、(a) 前記自動変速機は、第2サンギヤ、第2キャリヤ、および第2リングギヤを備えるシングルピニオン型の第2遊星歯車装置と、第3サンギヤ、第3キャリヤ、および第3リングギヤを備えるダブルピニオン型の第3遊星歯車装置とを有し、(b) 前記第4要素は該3サンギヤであり、前記第5要素は該第2リングギヤであり、前記6要素は該第2キャリヤおよび該第3リングギヤであり、前記第7要素は該第2サンギヤおよび該第3キャリヤである。
また、好適には、(a) 前記自動変速機は、第2サンギヤ、第2キャリヤ、および第2リングギヤを備えるシングルピニオン型の第2遊星歯車装置と、第3サンギヤ、第3キャリヤ、および第3リングギヤを備えるシングルピニオン型の第3遊星歯車装置とを有し、(b) 前記第4要素は該第2サンギヤであり、前記第5要素は該第2キャリヤおよび該第3リングギヤであり、前記6要素は該第2リングギヤおよび該第3キャリヤであり、前記第7要素は該第3サンギヤである。
また、好適には、(a) 前記自動変速機は、第2サンギヤ、第2キャリヤ、および第2リングギヤを備えるシングルピニオン型の第2遊星歯車装置と、第3サンギヤ、第3キャリヤ、および第3リングギヤを備えるシングルピニオン型の第3遊星歯車装置とを有し、(b) 前記第4要素は該3サンギヤであり、前記第5要素は該第2リングギヤであり、前記6要素は該第2キャリヤおよび該第3キャリヤであり、前記第7要素は該第2サンギヤおよび該第3リングギヤである。
また、好適には、(a) 前記自動変速機は、第2サンギヤ、第2キャリヤ、および第2リングギヤを備えるシングルピニオン型の第2遊星歯車装置と、第3サンギヤ、第3キャリヤ、および第3リングギヤを備えるシングルピニオン型の第3遊星歯車装置とを有し、(b) 前記第4要素は該第2サンギヤおよび該第3サンギヤであり、前記第5要素は該第3キャリヤであり、前記6要素は該第2キャリヤおよび該第3リングギヤであり、前記第7要素は該第2リングギヤである。
上記差動状態切換装置付の差動装置および自動変速機によれば、差動状態切換装置により、動力分配機構が、電気的な無段変速機として作動可能な差動状態と、これを非差動とするロック状態とに選択的に切り換えられることから、電気的に変速比が変更させられる変速機の燃費改善効果と機械的に動力を伝達する歯車式伝動装置の高い伝達効率との両長所を兼ね備えた駆動装置が得られる。例えば、車両の低中速走行および低中出力走行となるようなエンジンの常用出力域で上記動力分配機構が差動状態とされれば、車両の燃費性能が確保され、高速走行で動力分配機構がロック状態とされて専ら機械的な動力伝達経路でエンジンの出力が駆動輪へ伝達されるようにすれば、電気的に変速比が変更させられる変速機として作動させる場合に発生する動力と電気エネルギとの間の変換損失が抑制されるので、燃費が向上させられる。また、高出力走行では上記動力分配機構がロック状態とされ、電気的に変速比が変更させられる変速機として作動させる領域が車両の低中速走行および低中出力走行とされれば、電動機が発生すべき電気的エネルギ換言すれば電動機が伝える電気的エネルギの最大値を小さくできてその電動機或いはそれを含む車両用駆動装置が一層小型化される。さらに、前記自動変速機は2つの遊星歯車装置を主体として構成されていることから、比較的軸方向寸法が短いので、それを含む駆動装置の軸方向寸法がさらに短縮化できる。
以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施例であるハイブリッド車両用駆動装置10を説明する骨子図である。図1において、駆動装置10は車体に取り付けられる非回転部材としてのトランスミッションケース12(以下、ケース12と表す)内において共通の軸心上に配設された入力回転部材としての入力軸14と、この入力軸14に直接に或いは図示しない脈動吸収ダンパー(振動減衰装置)などを介して間接に連結された差動機構としての動力分配機構16と、その動力分配機構16と出力軸22との間で伝達部材18すなわち入力軸を介して直列に連結されている有段式の自動変速機20と、この自動変速機20に連結されている出力回転部材としての出力軸22とを直列に備えている。この駆動装置10は、車両において縦置きされるFR(フロントエンジン・リヤドライブ)型車両に好適に用いられるものであり、走行用の駆動力源としてのエンジン8と一対の駆動輪38との間に設けられて、図7に示すように動力を差動歯車装置(終減速機)36および一対の車軸等を順次介して一対の駆動輪38へ伝達する。なお、駆動装置10はその軸心に対して対称的に構成されているため、図1の駆動装置10を表す部分においてはその下側が省略されている。
動力分配機構16は、入力軸14に入力されたエンジン8の出力を機械的に合成し或いは分配する機械的な差動機構であって、エンジン8の出力を第1電動機M1および自動変速機20へ動力を伝達(入力)する伝達部材18に分配し、或いはエンジン8の出力とその第1電動機M1の出力とを合成して伝達部材18へ出力させる。第2電動機M2は伝達部材18と一体的に回転するように設けられているが、伝達部材18から出力軸22までの間のいずれの部分に設けられてもよい。本実施例の第1電動機M1および第2電動機M2は発電機能をも有する所謂モータジェネレータであるが、第1電動機M1は反力を発生させるためのジェネレータ(発電)機能を少なくとも備え、第2電動機M2は駆動力を出力するためのモータ(電動機)機能を少なくとも備える。
動力分配機構16は、例えば「0.300」程度の所定のギヤ比ρ1を有するシングルピニオン型の第1遊星歯車装置24と、切換クラッチC0および切換ブレーキB0とを主体的に備えている。この第1遊星歯車装置24は、第1サンギヤS1、第1遊星歯車P1、その第1遊星歯車P1を自転および公転可能に支持する第1キャリヤCA1、第1遊星歯車P1を介して第1サンギヤS1と噛み合う第1リングギヤR1を回転要素(要素)として備えている。第1サンギヤS1の歯数をZS1、第1リングギヤR1の歯数をZR1とすると、上記ギヤ比ρ1はZS1/ZR1である。
この動力分配機構16においては、第1キャリヤCA1は入力軸14すなわちエンジン8に連結され、第1サンギヤS1は第1電動機M1に連結され、第1リングギヤR1は伝達部材18に連結されている。また、切換ブレーキB0は第1サンギヤS1とケース12との間に設けられ、切換クラッチC0は第1サンギヤS1と第1キャリヤCA1との間に設けられている。それら切換クラッチC0および切換ブレーキB0が解放されると、第1サンギヤS1、第1キャリヤCA1、第1サンギヤS1がそれぞれ相互に相対回転可能な差動作用が働く差動状態とされることから、エンジン8の出力が第1電動機M1と伝達部材18とに分配されるとともに、分配されたエンジン8の出力の一部で第1電動機M1から発生させられた電気エネルギで蓄電されたり第2電動機M2が回転駆動されるので、例えば無段変速状態とされて、エンジン8の所定回転に拘わらず伝達部材18の回転が連続的に変化させられる。すなわち、動力分配機構16が電気的にその変速比γ0(入力軸14の回転速度/伝達部材18の回転速度)が最小値γ0min から最大値γ0max まで変化させられる差動状態例えば変速比γ0が最小値γ0min から最大値γ0max まで連続的に変化させられる電気的な無段変速機或いは電気トルコンとして機能する差動状態例えば無段変速状態とされる。上記切換クラッチC0および切換ブレーキB0が差動状態切換装置として機能している。
したがって、上記3つの回転要素RE1、RE2、RE3を有する差動機構すなわち動力分配機構16、それら3つの回転要素にそれぞれ作動的に連結された第1電動機(発電機)M1、エンジン(内燃機関)8、および第2電動機M2が、車両の駆動源として機能するハイブリッド駆動装置THSとして機能している。
この状態で、エンジン8の出力で車両走行中に上記切換クラッチC0が係合させられて第1サンギヤS1と第1キャリヤCA1とが一体的に係合させられると、第1遊星歯車装置24の3要素S1、CA1、R1が一体回転させられるロック状態である非差動状態とされることから、エンジン8の回転と伝達部材18の回転速度とが一致する状態となるので、動力分配機構16は変速比γ0が「1」に固定された変速機として機能する定変速状態とされる。また、上記切換クラッチC0に替えて切換ブレーキB0が係合させられて第1サンギヤS1が非回転状態とされるロック状態である非差動状態とされると、第1リングギヤR1は第1キャリヤCA1よりも増速回転されるので、動力分配機構16は変速比γ0が「1」より小さい値例えば0.77程度に固定された増速変速機として機能する定変速状態とされる。このように、本実施例では、上記切換クラッチC0および切換ブレーキB0は、動力分配機構16を、差動状態例えば変速比が連続的変化可能な電気的な無段変速機として作動可能な差動状態(無段変速状態)と、非差動状態例えば電気的な無段変速機として作動させず無段変速作動を非作動として変速比変化をロックするロック状態、すなわち1または2種類の変速比の単段または複数段の変速機として作動可能な定変速状態とに選択的に切換える差動状態切換装置として機能している。
自動変速機20は、シングルピニオン型の第2遊星歯車装置26、およびダブルピニオン型の第3遊星歯車装置28を備えている。この第3遊星歯車装置28は、第3サンギヤS3、互いに噛み合う複数対の第3遊星歯車P3、その第3遊星歯車P3を自転および公転可能に支持する第3キャリヤCA3、第3遊星歯車P3を介して第3サンギヤS3と噛み合う第3リングギヤR3を備えており、たとえば「0.315」程度の所定のギヤ比ρ3を有している。第2遊星歯車装置26は、第2サンギヤS2、第3遊星歯車P3のいずれか一つと共通の第2遊星歯車P2、第3キャリヤCA3と共通の第2キャリヤCA2、第2遊星歯車P2を介して第2サンギヤS2と噛み合う第3リングギヤR3と共通の第2リングギヤR2を備えており、たとえば「0.368」程度の所定のギヤ比ρ2を有している。この第2遊星歯車装置26と第3遊星歯車装置28とは、キャリヤ同士、リングギヤ同士が互いに連結されて共用化されている所謂ラビニヨ型となっている。なお、上記第3遊星歯車P3のいずれか一つと共通の第2遊星歯車P2の径或いは歯数は第2遊星歯車P2側と第3遊星歯車P3側で異なるものであってもよい。また、第3遊星歯車P3と第2遊星歯車P2、第3キャリヤCA3と第2キャリヤCA2、第3リングギヤR3と第2リングギヤR2とはそれぞれ独立に備えられてもよい。また、第2サンギヤS2の歯数をZS2、第2リングギヤR2の歯数をZR2、第3サンギヤS3の歯数をZS3、第3リングギヤR3の歯数をZR3とすると、上記ギヤ比ρ2はZS2/ZR2、上記ギヤ比ρ3はZS3/ZR3である。
自動変速機20では、第2サンギヤS2は第2クラッチC2を介して伝達部材18に選択的に連結されるとともに第1ブレーキB1を介してケース12に選択的に連結され、第2キャリヤCA2および第3キャリヤCA3は第3クラッチC3を介して伝達部材18に選択的に連結されるとともに第2ブレーキB2を介してケース12に選択的に連結され、第2リングギヤR2および第3リングギヤR3は出力軸22に連結され、第3サンギヤS3は第1クラッチC1を介して伝達部材18に選択的に連結されている。
前記切換クラッチC0、第1クラッチC1、第2クラッチC2、第3クラッチC3、切換ブレーキB0、第1ブレーキB1、および第2ブレーキB2は従来の車両用自動変速機においてよく用いられている油圧式摩擦係合装置であって、互いに重ねられた複数枚の摩擦板が油圧アクチュエータにより押圧される湿式多板型や、回転するドラムの外周面に巻き付けられた1本または2本のバンドの一端が油圧アクチュエータによって引き締められるバンドブレーキなどにより構成され、それが介装されている両側の部材を選択的に連結するためのものである。
以上のように構成された駆動装置10では、例えば、図2の係合作動表に示されるように、前記切換クラッチC0、第1クラッチC1、第2クラッチC2、第3クラッチC3、切換ブレーキB0、第1ブレーキB1、および第2ブレーキB2が選択的に係合作動させられることにより、第1速ギヤ段(第1変速段)乃至第5速ギヤ段(第5変速段)のいずれか或いは後進ギヤ段(後進変速段)或いはニュートラルが選択的に成立させられるようになっている。特に、本実施例では動力分配機構16に切換クラッチC0および切換ブレーキB0が備えられており、切換クラッチC0および切換ブレーキB0の何れかが係合作動させられることによって、動力分配機構16は前述した無段変速機として作動可能な無段変速状態に加え、1または2種類以上の変速比の単段または複数段の変速機として作動可能な定変速状態を構成することが可能とされている。従って、駆動装置10では、切換クラッチC0および切換ブレーキB0の何れかを係合作動させることで定変速状態とされた動力分配機構16と自動変速機20とで有段変速機が構成され、切換クラッチC0および切換ブレーキB0の何れも係合作動させないことで無段変速状態とされた動力分配機構16と自動変速機20とで無段変速機が構成される。
例えば、駆動装置10が有段変速機として機能する場合には、図2に示すように、切換クラッチC0、第1クラッチC1および第2ブレーキB2の係合により、変速比γ1(=入力軸回転速度NIN/出力軸回転速度NOUT )が最大値例えば「3.174」程度である第1速ギヤ段が成立させられ、切換クラッチC0、第1クラッチC1および第1ブレーキB1の係合により、変速比γ2が第1速ギヤ段よりも小さい値例えば「1.585」程度である第2速ギヤ段が成立させられ、切換クラッチC0、第1クラッチC1および第3クラッチC3の係合により、変速比γ3が第2速ギヤ段よりも小さい値例えば「1.000」程度である第3速ギヤ段が成立させられ、切換クラッチC0、第3クラッチC3および第1ブレーキB1の係合により、変速比γ4が第3速ギヤ段よりも小さい値例えば「0.731」程度である第4速ギヤ段が成立させられ、第3クラッチC3、切換ブレーキB0、および第1ブレーキB1の係合により、変速比γ5が第4速ギヤ段よりも小さい値例えば「0.562」程度である第5速ギヤ段が成立させられる。また、第2クラッチC2および第2ブレーキB2の係合により、変速比γRが第1速ギヤ段と第2速ギヤ段との間の値例えば「2.717」程度である後進ギヤ段が成立させられる。なお、ニュートラル「N」状態とする場合には、例えば第2ブレーキB2のみが係合される。
しかし、駆動装置10が無段変速機として機能する場合には、図2に示される係合表の切換クラッチC0および切換ブレーキB0が共に解放される。これにより、動力分配機構16が無段変速機として機能し、それに直列の自動変速機20が有段変速機として機能することにより、自動変速機20の第1速、第2速、第3速、第4速の各ギヤ段に対しその自動変速機20に入力される回転速度すなわち伝達部材18の回転速度が無段的に変化させられて各ギヤ段は無段的な変速比幅が得られる。従って、その各ギヤ段の間が無段的に連続変化可能な変速比となって駆動装置10全体としてのトータル変速比γTが無段階に得られるようになる。
図3は、無段変速部或いは第1変速部として機能する動力分配機構16と有段変速部或いは第2変速部として機能する自動変速機20とから構成される駆動装置10において、ギヤ段毎に連結状態が異なる各回転要素の回転速度の相対関係を直線上で表すことができる共線図を示している。この図3の共線図は、横軸方向において各遊星歯車装置24、26、28のギヤ比ρの相対関係を示し、縦軸方向において相対的回転速度を示す二次元座標であり、3本の横軸のうちの最も下側の横線X1が回転速度零を示し、横線X2が回転速度「1.0」すなわち入力軸14に連結されたエンジン8の回転速度NE を示し、横軸XGが伝達部材18の回転速度を示している。また、動力分配機構16の3本の縦線Y1、Y2、Y3は、左側から順に第2回転要素(第2要素)RE2に対応する第1サンギヤS1、第1回転要素(第1要素)RE1に対応する第1キャリヤCA1、第3回転要素(第3要素)RE3に対応する第1リングギヤR1の相対回転速度を示すものであり、それらの間隔は第1遊星歯車装置24のギヤ比ρ1に応じて定められている。すなわち、縦線Y1とY2との間隔を1に対応するとすると、縦線Y2とY3との間隔はギヤ比ρ1に対応するものとされる。さらに、自動変速機20の4本の縦線Y4、Y5、Y6、Y7は、左から順に、第4回転要素(第4要素)RE4に対応する第2サンギヤS2、第5回転要素(第5要素)RE5に対応し且つ相互に連結された第2キャリヤCA2および第3キャリヤCA3、第6回転要素(第6要素)RE6に対応し且つ相互に連結された第2リングギヤR2および第3リングギヤR3、第7回転要素(第7要素)RE7に対応する第3サンギヤS3をそれぞれ表し、それらの間隔は第2、第3遊星歯車装置26、28のギヤ比ρ2、ρ3に応じてそれぞれ定められている。
上記図3の共線図を用いて表現すれば、本実施例の駆動装置10は、動力分配機構(無段変速部)16において、第1遊星歯車装置24の3回転要素(要素)の1つである第1回転要素RE1(第1キャリヤCA1)が入力軸14に連結されるとともに切換クラッチC0を介して第2回転要素RE2である第1サンギヤS1と選択的に連結され、その第2回転要素RE2(第1サンギヤS1)が第1電動機M1に連結されるとともに切換ブレーキB0を介してケース12に選択的に連結され、残りの回転要素である第3回転要素RE3(第1リングギヤR1)が伝達部材18および第2電動機M2に連結されて、入力軸14の回転を伝達部材18を介して自動変速機(有段変速部)20へ伝達する(入力させる)ように構成されている。このとき、Y2とX2の交点を通る斜めの直線L0により第1サンギヤS1の回転速度と第1リングギヤR1の回転速度との関係が示される。
図4および図5は上記図3の共線図の動力分配機構16部分に相当する図である。図4は上記切換クラッチC0および切換ブレーキB0の解放により無段変速状態に切換えられたときの動力分配機構16の状態の一例を表している。例えば、第1電動機M1の発電による反力を制御することによって直線L0と縦線Y1との交点で示される第1サンギヤS1の回転速度が上昇或いは下降させられると、直線L0と縦線Y3との交点で示される第1リングギヤR1の回転速度が下降或いは上昇させられる。なお、図4に示す状態は、第1サンギヤS1の回転が負、すなわち、電力を供給して第1電動機M1を回転させた状態であり、このように第1サンギヤS1の回転が負である状態では、直線L0の傾きが大きくなるので、第1リングギヤR1およびそれに連結された伝達部材18が高速回転させられ、その結果、車両の高速走行が可能となる反面、第1電動機M1に電力を供給しなければらないので、それに消費される電力の分だけ燃費が悪化してしまう。しかしながら、本実施例の駆動装置10は、後述するように、自動変速機20が伝達部材18から入力された回転速度を増速出力可能に構成されているので、第1サンギヤS1を負回転とさせなければならない状況が少ない。そのため、自動変速機20において伝達部材18の回転速度を増速できない装置に比べて、燃費が向上する。
また、図5は切換クラッチC0の係合により有段変速状態に切換えられたときの動力分配機構16の状態を表している。つまり、第1サンギヤS1と第1キャリヤCA1とが連結されると、上記3つの回転要素が一体回転するので、直線L0は横線X2と一致させられ、エンジン回転速度NE と同じ速度で伝達部材18が回転させられる。或いは、切換ブレーキB0の係合によって第1サンギヤS1の回転が停止させられると、直線L0は図3に示す状態となり、その直線L0と縦線Y3との交点で示される第1リングギヤR1の回転速度すなわち伝達部材18の回転速度は、エンジン回転速度NE よりも増速されて自動変速機20へ入力される。
また、自動変速機20において第4回転要素RE4は第2クラッチC2を介して伝達部材18に選択的に連結されるとともに第1ブレーキB1を介してケース12に選択的に連結され、第5回転要素RE5は第3クラッチC3を介して伝達部材18に選択的に連結されるとともに第2ブレーキB2を介してケース12に選択的に連結され、第6回転要素RE6は出力軸22に連結され、第7回転要素RE7は第1クラッチC1を介して伝達部材18に選択的に連結されている。
この自動変速機20では、図3に示すように、第1クラッチC1と第2ブレーキB2とが係合させられることにより、第7回転要素RE7の回転速度を示す縦線Y7と横線X2との交点と第5回転要素RE5の回転速度を示す縦線Y5と横線X1との交点とを通る斜めの直線L1と、出力軸22と連結された第6回転要素RE6の回転速度を示す縦線Y6との交点で第1速の出力軸22の回転速度が示される。同様に、第1クラッチC1と第1ブレーキB1とが係合させられることにより決まる斜めの直線L2と出力軸22と連結された第6回転要素RE6の回転速度を示す縦線Y6との交点で第2速の出力軸22の回転速度が示され、第1クラッチC1と第3クラッチC3とが係合させられることにより決まる水平な直線L3と出力軸22と連結された第6回転要素RE6の回転速度を示す縦線Y6との交点で第3速の出力軸22の回転速度が示され、第1ブレーキB1と第3クラッチC3とが係合させられることにより決まる斜めの直線L4と出力軸22と連結された第6回転要素RE6の回転速度を示す縦線Y6との交点で第4速の出力軸22の回転速度が示される。上記第1速乃至第4速では、切換クラッチC0が係合させられている結果、エンジン回転速度NE と同じ回転速度で、第5回転要素RE5に動力分配機構16からの動力が入力される。しかし、切換クラッチC0に替えて切換ブレーキB0が係合させられると、動力分配機構16からの動力がエンジン回転速度NE よりも高い回転速度で入力されることから、第1ブレーキB1、第3クラッチC3、および切換ブレーキB0が係合させられることにより決まる斜めの直線L5と出力軸22と連結された第6回転要素RE6の回転速度を示す縦線Y6との交点で第5速の出力軸22の回転速度が示される。また、第2クラッチC2と第2ブレーキB2とが係合させられることにより決まる斜めの直線LRと出力軸22と連結された第6回転要素RE6の回転速度を示す縦線Y6との交点で後進Rの出力軸22の回転速度が示される。
図6は、本実施例の駆動装置10を制御するための電子制御装置40に入力される信号及びその電子制御装置40から出力される信号を例示している。この電子制御装置40は、CPU、ROM、RAM、及び入出力インターフェースなどから成る所謂マイクロコンピュータを含んで構成されており、RAMの一時記憶機能を利用しつつROMに予め記憶されたプログラムに従って信号処理を行うことによりエンジン8、電動機M1、M2に関するハイブリッド駆動制御、前記自動変速機20の変速制御等の駆動制御を実行するものである。
上記電子制御装置40には、図6に示す各センサやスイッチから、エンジン水温を示す信号、シフトポジションを表す信号、エンジン8の回転速度であるエンジン回転速度NE を表す信号、ギヤ比列設定値を示す信号、M(モータ走行)モードを指令する信号、エアコンの作動を示すエアコン信号、出力軸22の回転速度に対応する車速信号、自動変速機20の作動油温を示す油温信号、サイドブレーキ操作を示す信号、フットブレーキ操作を示す信号、触媒温度を示す触媒温度信号、アクセルペダルの操作量を示すアクセル開度信号、カム角信号、スノーモード設定を示すスノーモード設定信号、車両の前後加速度を示す加速度信号、オートクルーズ走行を示すオートクルーズ信号、車両の重量を示す車重信号、各駆動輪の車輪速を示す車輪速信号、駆動装置10を有段変速機として機能させるために動力分配機構16を定変速状態に切り換えるための有段スイッチ操作の有無を示す信号、駆動装置10を無段変速機として機能させるために動力分配機構16を無段変速状態に切り換えるための無段スイッチ操作の有無を示す信号、第1電動機M1の回転速度NM1を表す信号、第2電動機M2の回転速度NM2を表す信号などが、それぞれ供給される。また、上記電子制御装置40からは、スロットル弁の開度を操作するスロットルアクチュエータへの駆動信号、過給圧を調整するための過給圧調整信号、電動エアコンを作動させるための電動エアコン駆動信号、エンジン8の点火時期を指令する点火信号、電動機M1およびM2の作動を指令する指令信号、シフトインジケータを作動させるためのシフトポジション(操作位置)表示信号、ギヤ比を表示させるためのギヤ比表示信号、スノーモードであることを表示させるためのスノーモード表示信号、制動時の車輪のスリップを防止するABSアクチュエータを作動させるためのABS作動信号、Mモードが選択されていることを表示させるMモード表示信号、動力分配機構16や自動変速機20の油圧式摩擦係合装置の油圧アクチュエータを制御するために油圧制御回路42に含まれる電磁弁を作動させるバルブ指令信号、上記油圧制御回路42の油圧源である電動油圧ポンプを作動させるための駆動指令信号、電動ヒータを駆動するための信号、クルーズコントロール制御用コンピュータへの信号等が、それぞれ出力される。
図7は、駆動装置10の制御方法すなわち電子制御装置40による制御機能の要部を説明する機能ブロック線図である。切換制御手段50は、例えば図8に示す予め記憶された関係(切換マップ)から実際のエンジン回転速度NE とハイブリッド車両の駆動力に関連する駆動力関連値例えばエンジン出力トルクTE とに基づいて、それらのエンジン回転速度NE とエンジン出力トルクTE とで表される車両状態が駆動装置10を無段変速状態とする無段制御領域内であるか或いは駆動装置10を有段変速状態とする有段制御領域内であるかを判定する。そして、切換制御手段50は、有段変速制御領域であると判定した場合は、ハイブリッド制御手段52に対してハイブリッド制御或いは無段変速制御を不許可(禁止)とする信号を出力するとともに、有段変速制御手段54に対しては、予め設定された有段変速時の変速制御を許可する。このときの有段変速制御手段54は、変速線図記憶手段56に予め記憶された図示しない変速線図に従って自動変速制御を実行する。図2は、このときの変速制御において選択される油圧式摩擦係合装置すなわちC0、C1、C2、C3、B0、B1、B2の作動の組み合わせを示している。この有段自動変速制御モードの第1速乃至第4速では、切換クラッチC0が係合させられることにより動力分配機構16が固定の変速比γ0が1の副変速機として機能しているが、第5速では、その切換クラッチC0の係合に替えて切換ブレーキB0が係合させられることにより動力分配機構16が固定の変速比γ0が例えば0.77程度の増速用の副変速機として機能している。すなわち、この有段自動変速制御モードでは、副変速機として機能する動力分配機構16と自動変速機20とを含む駆動装置10全体が3つの遊星歯車装置24、26、28を備えた所謂自動変速機として機能している。
上記駆動力関連値とは、車両の駆動力に1対1に対応するパラメータであって、駆動輪38での駆動トルク或いは駆動力のみならず、例えば自動変速機20の出力トルクTOUT 、エンジン出力トルクTE 、車両加速度や、例えばアクセル開度或いはスロットル開度(或いは吸入空気量、空燃比、燃料噴射量)とエンジン回転速度NE とによって算出されるエンジン出力トルクTE などの実際値や、運転者のアクセルペダル操作量或いはスロットル開度に基づいて算出されるエンジン出力トルクTE や要求駆動力等の推定値であってもよい。また、上記駆動トルクは出力トルクTOUT 等からデフ比、駆動輪38の半径等を考慮して算出されてもよいし、例えばトルクセンサ等によって直接検出されてもよい。上記他の各トルク等も同様である。
しかし、上記切換制御手段50において、エンジン回転速度NE とエンジン出力トルクTE とで表される車両状態が無段制御領域内であると判定した場合は、前記動力分配機構16を電気的な無段変速可能とするように切換クラッチC0および切換ブレーキB0を解放させる指令を油圧制御回路42へ出力する。同時に、ハイブリッド制御手段52に対してハイブリッド制御を許可する信号を出力するとともに、有段変速制御手段54には、予め設定された無段変速時の変速段に固定する信号を出力するか、或いは変速線図記憶手段56に予め記憶された変速線図に従って自動変速することを許可する信号を出力する。後者の場合、有段変速制御手段54により、図2の係合表内において切換クラッチC0および切換ブレーキB0の係合を除いた作動により自動変速が行われる。このように、動力分配機構16が無段変速機として機能し、それに直列の自動変速機20が有段変速機として機能することにより、適切な大きさの駆動力が得られると同時に、前述のように、自動変速機20の第1速、第2速、第3速、第4速の各ギヤ段に対しその自動変速機20に入力される回転速度すなわち伝達部材18の回転速度が無段的に変化させられて各ギヤ段は無段的な変速比幅が得られる。従って、その各ギヤ段の間が無段的に連続変化可能な変速比となって駆動装置10全体としてのトータル変速比γTが無段階に得られるようになる。
上記ハイブリッド制御手段52は、エンジン8を効率のよい作動域で作動させる一方で、エンジン8と第1電動機M1および/または第2電動機M2との駆動力の配分を最適になるように変化させる。例えば、そのときの走行車速において、アクセルペダル操作量や車速から運転者の要求出力を算出し、運転者の要求出力と充電要求値から必要な駆動力を算出し、エンジンの回転速度とトータル出力とを算出し、そのトータル出力とエンジン回転速度NE とに基づいて、エンジン出力を得るようにエンジン8を制御するとともに第1電動機M1の発電量を制御する。ハイブリッド制御手段52は、その制御を自動変速機20の変速段を考慮して実行したり、或いは燃費向上などのために自動変速機20に変速指令を行う。このようなハイブリッド制御では、エンジン8を効率のよい作動域で作動させるために定まるエンジン回転速度NE と車速および自動変速機20の変速段で定まる伝達部材18の回転速度とを整合させるために、動力分配機構16が電気的な無段変速機として機能させられる。すなわち、ハイブリッド制御手段52は無段変速走行の時に運転性と燃費性とを両立した予め記憶された最適燃費率曲線に沿ってエンジン8が作動させられるように駆動装置10のトータル変速比γTの目標値を定め、その目標値が得られるように動力分配機構16の変速比γ0を制御し、トータル変速比γTをその変速可能な変化範囲内で制御することになる。
このとき、ハイブリッド制御手段52は、第1電動機M1により発電された電気エネルギをインバータ58を通して蓄電装置60や第2電動機M2へ供給するので、エンジン8の動力の主要部は機械的に伝達部材18へ伝達されるが、エンジン8の動力の一部は第1電動機M1の発電のために消費されてそこで電気エネルギに変換され、インバータ58を通して電気エネルギが第2電動機M2或いは第1電動機M1へ供給され、その第2電動機M2或いは第1電動機M1から伝達部材18へ伝達される。この電気エネルギの発生から第2電動機M2で消費されるまでに関連する機器により、エンジン8の動力の一部を電気エネルギに変換し、その電気エネルギを機械的エネルギに変換するまでの電気パスが構成される。また、ハイブリッド制御手段52は、エンジン8の停止又はアイドル状態に拘わらず、動力分配機構16の電気的CVT機能によってモータ走行させることができる。
前記図8の関係に示されるように、エンジン8の出力トルクTE が予め設定された所定値TE1以上の高トルク領域(高出力走行領域)、エンジン回転速度NE が予め設定された所定値NE1以上の高回転領域すなわちエンジン回転速度NE とトータル変速比γTとで一意的に決められる車両状態の1つである車速が所定値以上の高車速領域、或いはそれらエンジン8の出力トルクTE および回転速度NE から算出される出力が所定以上の高出力領域が、有段制御領域として設定されているので、前記有段変速制御がエンジン8の比較的高出力トルク、比較的高回転速度、或いは比較的高出力時において実行され、前記無
段変速制御がエンジン8の比較的低出力トルク、比較的低回転速度、或いは比較的低出力時すなわちエンジン8の常用出力域において実行されるようになっている。図8における有段制御領域と無段制御領域との間の境界線は、例えば高車速判定値の連なりである高車速判定線および高出力走行判定値の連なりである高出力走行判定線に対応している。
図9は手動変速操作装置であるシフト操作装置46の一例を示す図である。シフト操作装置46は、例えば運転席の横に配設され、複数種類のシフトポジションを選択するために操作されるシフトレバー48を備えている。そのシフトレバー48は、例えば図2の係合作動表に示されるようにクラッチC1〜C3のいずれもが係合されないような駆動装置10内つまり自動変速機20内の動力伝達経路が遮断されたニュートラル状態すなわち中立状態とし且つ自動変速機20の出力軸22をロックするための駐車ポジション「P(パーキング)」、後進走行のための後進走行ポジション「R(リバース)」、駆動装置10内の動力伝達経路が遮断された中立状態とする中立ポジション「N(ニュートラル)」、前進自動変速走行ポジション「D(ドライブ)」、または前進手動変速走行ポジション「M(マニュアル)」へ手動操作されるように設けられている。上記「P」乃至「M」ポジションに示す各シフトポジションは、「P」ポジションおよび「N」ポジションは車両を走行させないときに選択される非走行ポジションであり、「R」ポジション、「D」ポジションおよび「M」ポジションは車両を走行させるときに選択される走行ポジションである。また、「D」ポジションは最高速走行ポジションでもあり、「M」ポジションにおける例えば「4」レンジ乃至「L」レンジはエンジンブレーキ効果が得られるエンジンブレーキレンジでもある。
上記「M」ポジションは、例えば車両の前後方向において上記「D」ポジションと同じ位置において車両の幅方向に隣接して設けられており、シフトレバー48が「M」ポジションへ操作されることにより、「D」レンジ乃至「L」レンジの何れかがシフトレバー48の操作に応じて変更される。具体的には、この「M」ポジションには、車両の前後方向にアップシフト位置「+」、およびダウンシフト位置「−」が設けられており、シフトレバー48がそれ等のアップシフト位置「+」またはダウンシフト位置「−」へ操作されると、「D」レンジ乃至「L」レンジの何れかへ切り換えられる。例えば、「M」ポジションにおける「D」レンジ乃至「L」レンジの5つの変速レンジは、駆動装置10の自動変速制御が可能なトータル変速比γTの変化範囲における高速側(変速比が最小側)のトータル変速比γTが異なる複数種類の変速レンジであり、また自動変速機20の変速が可能な最高速側変速段が異なるように変速段(ギヤ段)の変速範囲を制限するものである。また、シフトレバー48はスプリング等の付勢手段により上記アップシフト位置「+」およびダウンシフト位置「−」から、「M」ポジションへ自動的に戻されるようになっている。また、シフト操作装置46にはシフトレバー48の各シフトポジションを検出するための図示しないシフトポジションセンサが備えられており、そのシフトレバー48のシフトポジションや「M」ポジションにおける操作回数等を電子制御装置40へ出力する。
例えば、「D」ポジションがシフトレバー48の操作により選択された場合には、図8に示す予め記憶された切換マップに基づいて切換制御手段50により駆動装置10の変速状態の自動切換制御が実行され、ハイブリッド制御手段52により動力分配機構16の無段変速制御が実行され、有段変速制御手段54により自動変速機20の自動変速制御が実行される。例えば、駆動装置10が有段変速状態に切り換えられる有段変速走行時には駆動装置10が例えば図2に示すような第1速ギヤ段乃至第5速ギヤ段の範囲で自動変速制御され、或いは駆動装置10が無段変速状態に切り換えられる無段変速走行時には駆動装置10が動力分配機構16の無段的な変速比幅と自動変速機20の第1速ギヤ段乃至第4速ギヤ段の範囲で自動変速制御される各ギヤ段とで得られる駆動装置10の変速可能なトータル変速比γTの変化範囲内で自動変速制御される。この「D」ポジションは駆動装置10の自動変速制御が実行される制御様式である自動変速走行モード(自動モード)を選択するシフトポジションでもある。
或いは、「M」ポジションがシフトレバー48の操作により選択された場合には、変速レンジの最高速側変速段或いは変速比を越えないように、切換制御手段50、ハイブリッド制御手段52、および有段変速制御手段54により駆動装置10の各変速レンジで変速可能なトータル変速比γTの範囲で自動変速制御される。例えば、駆動装置10が有段変速状態に切り換えられる有段変速走行時には駆動装置10が各変速レンジで駆動装置10が変速可能なトータル変速比γTの範囲で自動変速制御され、或いは駆動装置10が無段変速状態に切り換えられる無段変速走行時には駆動装置10が動力分配機構16の無段的な変速比幅と各変速レンジに応じた自動変速機20の変速可能な変速段の範囲で自動変速制御される各ギヤ段とで得られる駆動装置10の各変速レンジで変速可能なトータル変速比γTの範囲で自動変速制御される。この「M」ポジションは駆動装置10の手動変速制御が実行される制御様式である手動変速走行モード(手動モード)を選択するシフトポジションでもある。
上述のように、本実施例によれば、(a) 3つの回転要素RE1、RE2、RE3を有する差動機構すなわち動力分配機構16、それら3つの回転要素にそれぞれ作動的に連結された第1電動機(発電機)M1、エンジン(内燃機関)8、および第2電動機M2を備えたハイブリッド駆動装置THSと、(b) それら3つの回転要素RE1、RE2、RE3のうち第2電動機M2が連結された回転要素RE3に連結された伝達部材(入力軸)18の回転を、複数段階の変速比から選択された所定の変速比で変速して出力軸22に伝達する有段式自動変速機20とを、含む車両用駆動装置10において、(c) その有段式自動変速機20は、出力軸22を伝達部材18(自動変速機20の入力軸)に対して減速回転させる減速変速比すなわち伝達部材18に対する出力軸22の変速比(入力軸回転速度/出力軸回転速度)が1より小さい第1速ギヤ段および第2速ギヤ段の変速比と、増速回転させる増速変速比すなわち変速比が1より小さい第4速ギヤ段の変速比とを有することから、たとえば高速走行時のように比較的高出力の定常走行時に前記差動機構に連結される有段変速機の変速比が増速変速比とされることにより、エンジン8や電動機M1、M2等の効率が改善されてさらに燃費が改善される。特に、ブレーキB0の係合によって動力分配機構16が1より小さい増速変速比とされ且つクラッチC3およびブレーキB1の係合により自動変速機20も1より小さい増速変速比とされる場合には、エンジン8の回転に対して一層小さな増速変速比となるので、燃費が一層改善される。
また、本実施例によれば、有段式自動変速機20は複数組の遊星歯車装置から成る遊星歯車列から構成され、伝達部材(入力軸)18はその遊星歯車列の回転要素のいずれかにに選択的に連結されるものであることから、小型且つ多段の有段式自動変速機20が得られ、動力性能を維持しつつ一層燃費が改善される。
また、本実施例によれば、自動変速機20は、伝達部材(入力軸)18に選択的に連結される複数の入力クラッチC1、C2を備えており、その複数の入力クラッチC1、C2の係合解放状態を切り換えることにより複数の変速段が成立させられるものであり、その伝達部材18から複数の入力クラッチC1、C2を介して動力が伝達されるので、自動変速機20、ひいてはその自動変速機20を含む駆動装置10全体を小型化できる。
また、本実施例によれば、動力分配機構(差動機構)16は、サンギヤS1、キャリヤCA1、およびリングギヤR1によって3つの要素が構成され、その3つの要素の回転速度を直線上で表すことができる共線図上においてその3つの要素を一端から他端へ向かって順番に第2要素S1、第1要素CA1、および第3要素R1としたとき、その第1要素CA1はエンジン8に連結され、第2要素S1は第1電動機(発電機)M1に連結され、その第3要素R1は第2電動機M2および自動変速機20の入力軸に連結される第1遊星歯車装置24であるので、エンジンの回転に拘わらず自動変速機の入力軸の回転を零から連続的に増加させることができる。
また、本実施例によれば、動力分配機構(差動機構)16は、第1遊星歯車装置24を電気的な無段変速機として作動可能な差動状態と、これを非作動とするロック状態とに選択的に切換える差動状態切換装置(切換クラッチC0および切換ブレーキB0)をさらに備えたものであるので、車両用駆動装置10を無段変速状態と有段変速状態とに切り換えることができる。
また、本実施例によれば、切換クラッチC0および/または切換ブレーキB0の係合解放により、動力分配機構16が、電気的な無段変速機として作動可能な無段変速状態と、変速比固定の定変速状態とに選択的に切り換えられることから、車両の低中速走行および低中出力走行となるようなエンジンの常用出力域では動力分配機構16が無段変速状態とされてハイブリッド車両の燃費性能が確保され、高速走行或いはエンジン8の高回転域では動力分配機構16が定変速状態とされ専ら機械的な動力伝達経路でエンジン8の出力が駆動輪38へ伝達されて動力と電気との間の変換損失が抑制されて燃費が向上させられる。また、エンジン8の高出力域では動力分配機構16が定変速状態とされて無段変速状態として作動させる領域が車両の低中速走行および低中出力走行となるので、第1電動機M1が発生すべき電気的エネルギすなわちが第1電動機M1が伝える電気的エネルギの最大値を小さくできて、換言すれば第1電動機M1の保障すべき電気的反力を小さくできてその第1電動機M1や第2電動機M2、或いはそれを含む駆動装置10が一層小型化される。或いは、エンジン8の高出力(トルク)域で動力分配機構16が定変速状態とされると同時に自動変速機20の変速が行われるので、例えば図10に示すようなアップシフトに伴うエンジン回転速度NE の変化すなわち変速に伴うリズミカルなエンジン8の回転速度の変化が発生する。或いは、他の考え方として、この高出力走行においては燃費に対する要求より運転者の駆動力に対する要求が重視されるので、無段変速状態より有段変速状態(定変速状態)に切り換えられるのである。これによって、ユーザは、例えば図10に示すリズミカルなエンジン回転速度NE の変化を楽しむことができる。さらに、自動変速機20は2つの遊星歯車装置26、28を主体として構成されていることから、比較的軸方向寸法が短いので、それを含む駆動装置10の軸方向寸法がさらに短縮化できる。
次に、本発明の第2実施例を説明する。なお、以下の説明において実施例相互に共通する部分には同一の符号を付して説明を省略する。
図11は、他の例の電子制御装置40の制御作動の要部を示す機能ブロック線図であり、切換制御手段50が、高車速判定手段62、高出力走行判定手段64、電気パス機能判定手段66を備えて図12に示す関係に基づいて切換制御する点において、図7の実施例と相違している。
図11において、高車速判定手段62は、ハイブリッド車両の車両状態の1つを表す実際の車速Vが高速走行を判定するための予め設定された高速走行判定値である判定車速V1以上の高車速となったか否かを判定する。高出力走行判定手段64は、ハイブリッド車両の車両状態の1つを表す駆動力に関連する駆動力関連値例えば自動変速機20の出力トルクTOUT が高出力走行を判定するための予め設定された高出力走行判定値である判定出力トルクT1以上の高トルク(高駆動力)走行となったか否かを判定する。つまり、高出力走行判定手段64では車両の駆動力を直接或いは間接的に示す駆動力関連パラメータに基づいて車両の高出力走行が判定される。電気パス機能判定手段66は、駆動装置10を無段変速状態とするための制御機器の機能低下が判定される故障判定条件の判定を、第1電動機M1における電気エネルギの発生からその電気エネルギが機械的エネルギに変換されるまでの電気パスに関連する機器の機能低下に基づいて、例えば第1電動機M1、第2電動機M2、インバータ58、蓄電装置60、それらを接続する伝送路などの故障(フェイル)や故障とか低温による機能低下或いは不全の発生に基づいて判定する。
変速段判断手段67は、駆動装置10が有段変速状態に切り換えられて動力分配機構16と自動変速機20とで駆動装置10全体が有段式自動変速機として機能させられる場合に駆動装置10がいずれの変速段とされるかを、例えば変速線図記憶手段56に予め記憶された図12に示す変速線図から車速Vおよび出力トルクTOUT で示される車両状態に基づいて駆動装置10の変速すべき変速段を判断する。また、変速段判断手段67により判断された変速段は駆動装置10の有段/無段の変速状態に拘わらず有段変速制御手段54による自動変速機20の変速制御の基になるものでもあり、また増速判定手段68における判定の基になるものでもある。
増速判定手段68は、駆動装置10を有段変速状態とする際に切換クラッチC0および切換ブレーキB0のいずれを係合させるかを判定するために、変速段判断手段67により判断された駆動装置10の変速されるべき変速段が、動力分配機構16を増速変速機として使用する変速段すなわち第5速ギヤ段であるか否かを判定する。これは、駆動装置10全体が有段式自動変速機として機能させられる場合に、第1速乃至第4速では切換クラッチC0が係合させられ、或いは第5速では切換ブレーキB0が係合させられるようにするためである。
切換制御手段50は、所定条件としての高車速判定手段62による高車速判定、高出力走行判定手段64による高出力走行判定、電気パス機能判定手段66による電気パス機能不全の判定の少なくとも1つが発生した場合は、有段変速制御領域であると判定して、ハイブリッド制御手段52に対してハイブリッド制御或いは無段変速制御を不許可(禁止)とする信号を出力するとともに、有段変速制御手段54に対して予め設定された有段変速時の変速制御例えば変速段判断手段67により判断された変速段に従って実行される自動変速機20の変速制御を許可し、増速判定手段68による判定に基づいて切換クラッチC0および切換ブレーキB0のいずれか係合させる指令を油圧制御回路42へ出力する。よって、駆動装置10全体すなわち動力分配機構16および自動変速機20が所謂有段式自動変速機として機能し、図2に示す係合表に従って変速段が達成される。
例えば、高車速判定手段62による高車速判定、増速判定手段68による動力分配機構16での増速判定、或いは高出力走行判定手段64による高出力走行判定であっても増速判定手段68により増速判定される場合には、切換制御手段50は動力分配機構16が固定の変速比γ0例えば変速比γ0が0.77の副変速機として機能させられるように切換クラッチC0を解放させ且つ切換ブレーキB0を係合させる指令を油圧制御回路42へ出力する。また、高出力走行判定手段64による高出力走行判定或いは増速判定手段68により増速判定されない場合には、切換制御手段50は動力分配機構16が固定の変速比γ0例えば変速比γ0が1の副変速機として機能させられるように切換クラッチC0を係合させ且つ切換ブレーキB0を解放させる指令を油圧制御回路42へ出力する。このように、切換制御手段50によって所定条件に基づいて駆動装置10が有段変速状態に切り換えられるとともに、その有段変速状態における2種類の変速段のいずれかとなるように選択的に切り換えられて、動力分配機構16が副変速機として機能させられ、それに直列の自動変速機20が有段変速機として機能することにより、駆動装置10全体が所謂有段式自動変速機として機能させられる。
例えば、判定車速V1は、高速走行において駆動装置10が無段変速状態とされるとかえって燃費が悪化するのを抑制するように、その高速走行において駆動装置10が有段変速状態とされるように設定されている。また、判定トルクT1は、車両の高出力走行において第1電動機M1の反力トルクをエンジンの高出力域まで対応させないで第1電動機M1を小型化するために、例えば第1電動機M1からの電気エネルギの最大出力を小さくして配設可能とされた第1電動機M1の特性に応じて設定されることになる。
しかし、上記高車速判定手段62による高車速判定、高出力走行判定手段64による高出力走行判定、電気パス機能判定手段66による電気パス機能不全の判定のいずれも発生しないときは、駆動装置10全体として無段変速状態が得られるために切換制御手段50は、動力分配機構16を無段変速状態として無段変速可能とするように切換クラッチC0および切換ブレーキB0を解放させる指令を油圧制御回路42へ出力する。同時に、ハイブリッド制御手段52に対してハイブリッド制御を許可する信号を出力するとともに、有段変速制御手段54には予め設定された無段変速時の変速段に固定する信号を出力するか或いは変速段判断手段67により判断された変速段に従って自動変速機20を自動変速することを許可する信号を出力する。このように、切換制御手段50により所定条件に基づいて無段変速状態に切り換えられた動力分配機構16が無段変速機として機能し、それに直列の自動変速機20が有段変速機として機能することにより、適切な大きさの駆動力が得られると同時に、自動変速機20の第1速、第2速、第3速、第4速の各ギヤ段に対しその自動変速機20に入力される回転速度すなわち伝達部材18の回転速度が無段的に変化させられて各ギヤ段は無段的な変速比幅が得られる。従って、その各ギヤ段の間が無段的に連続変化可能な変速比となって駆動装置10全体として無段変速状態となりトータル変速比γTが無段階に得られるようになる。
図12は、自動変速機20の変速判断の基となる変速線図記憶手段56に予め記憶された変速線図(関係)であり、車速Vと駆動力関連値である出力トルクTOUT とをパラメータとする二次元座標で構成された変速線図(変速マップ)の一例である。図12の実線はアップシフト線であり一点鎖線はダウンシフト線である。また、図12の破線は切換制御手段50による有段制御領域と無段制御領域との判定のための所定条件を定める判定車速V1および判定出力トルクT1を示しており、高車速判定値である判定車速V1の連なりと高出力走行判定値である判定出力トルクT1の連なりである高車速判定線と高出力走行判定線を示している。さらに、図12の破線に対して二点鎖線に示すように有段制御領域と無段制御領域との判定にヒステリシスが設けられている。この図12は判定車速V1および判定出力トルクT1を含む、車速Vと出力トルクTOUT とをパラメータとして切換制御手段50により有段制御領域と無段制御領域とのいずれであるかを領域判定するための予め記憶された切換線図(切換マップ、関係)でもある。よって車両の所定条件は、この切換線図から実際の車速Vと出力トルクTOUT とに基づいて定められてもよい。すなわち、この図12は変速マップと所定条件との関係を示す図であるともいえる。なお、この切換線図を含めて変速マップとして変速線図記憶手段56に予め記憶されてもよい。また、この切換線図は判定車速V1および判定出力トルクT1の少なくとも1つを含むものであってもよいし、車速Vおよび出力トルクTOUT の何れかをパラメータとする予め記憶された切換線であってもよい。上記変速線図や切換線図等は、実際の車速Vと判定車速V1とを比較する判定式、出力トルクTOUT と判定出力トルクT1とを比較する判定式等として記憶されてもよい。
また、上記図12に示す有段制御領域と無段制御領域とは前記図8に示すようにエンジン8の出力トルクTE とエンジン回転速度NE とで設定される有段制御領域と無段制御領域との別の実施例でもあり、出力トルクTOUT が予め設定された判定出力トルクT1以上の高トルク領域、或いは車速Vが予め設定された判定車速V1以上の高車速領域が有段制御領域として設定されているので、有段変速走行がエンジン8の比較的高出力トルクとなる高駆動トルク時、或いはエンジン8の比較的高回転速度となる高車速時において実行され、無段変速走行がエンジン8の比較的低出力トルクとなる低駆動トルク時、或いはエンジン8の比較的低回転速度となる低車速時すなわちエンジン8の常用出力域において実行されるようになっている。
図13は、電子制御装置40の制御作動の要部すなわち図11の実施例における駆動装置10の切換制御作動を示すフローチャートであり、例えば数msec乃至数十msec程度の極めて短いサイクルタイムで繰り返し実行されるものである。
先ず、高車速判定手段62に対応するステップ(以下、ステップを省略する)S1において、ハイブリッド車両の実際の車速Vが予め設定された判定車速V1以上の高車速となったか否かが判定される。このS1の判断が否定される場合は高出力走行判定手段64に対応するS2において、ハイブリッド車両の実際の駆動トルク或いは自動変速機20の出力トルクTOUT が予め設定された判定トルクT1以上の高トルク(高駆動力)となったか否かが判定される。このS2の判断が否定される場合は電気パス機能判定手段66に対応するS3において、第1電動機M1における電気エネルギの発生からその電気エネルギが機械的エネルギに変換されるまでの電気パス(電気エネルギ伝達経路)に関連する機器の機能低下が、例えば第1電動機M1、第2電動機M2、インバータ58、蓄電装置60、それらを接続する伝送路などの機能低下、例えば故障(フェイル)とか低温による機能不全が発生したか否かで判定される。
上記S3の判断が否定される場合は切換制御手段50に対応するS4において、動力分配機構16が無段変速可能とされるように切換クラッチC0および切換ブレーキB0を解放させる指令が油圧制御回路42へ出力される。同時に、ハイブリッド制御手段52に対してハイブリッド制御を許可する信号が出力されるとともに、有段変速制御手段54には、変速段判断手段67により判断された変速段に従って自動変速機20を自動変速することを許可する信号が出力される。従って、動力分配機構16が無段変速機として機能させられ、それに直列の自動変速機20が有段変速機として機能することにより、適切な大きさの駆動力が得られると同時に、自動変速機20の第1速、第2速、第3速、第4速の各ギヤ段に対しその自動変速機20に入力される回転速度すなわち伝達部材18の回転速度が無段的に変化させられて各ギヤ段は無段的な変速比幅が得られる。従って、その各ギヤ段の間が無段的に連続変化可能な変速比となって駆動装置10全体としてトータル変速比γTが無段階となる無段変速状態が得られるようになる。
上記S1、S2、S3の判断のうちで少なくとも1つが肯定される場合は変速段判断手段67に対応するS5において、駆動装置10がいずれの変速段とされるかが例えば車両状態に基づいて変速線図記憶手段56に予め記憶された図12に示す変速線図に従って判断される。そして、増速判定手段68に対応するS6において、上記S5において判断された駆動装置10の変速されるべき変速段が動力分配機構16を増速変速機として使用するギヤ段すなわち第5速ギヤ段であるか否かが判定される。
上記S6の判断が肯定される場合には切換制御手段50に対応するS8において、動力分配機構16が固定の変速比γ0例えば変速比γ0が0.77の副変速機として機能させられるように切換クラッチC0を解放させ且つ切換ブレーキB0を係合させる指令が油圧制御回路42へ出力される。同時に、ハイブリッド制御手段52に対してハイブリッド制御或いは無段変速制御が不許可すなわち禁止とする信号が出力されるとともに、有段変速制御手段54には、S5において判断された変速段に従って駆動装置10全体として第5速ギヤ段とされるように自動変速機20を第4速ギヤ段に自動変速することを許可する信号が出力される。また、上記S6の判断が否定される場合には切換制御手段50に対応するS7において、動力分配機構16が固定の変速比γ0例えば変速比γ0が1の副変速機として機能させられるように切換クラッチC0を係合させ且つ切換ブレーキB0を解放させる指令が油圧制御回路42へ出力される。同時に、ハイブリッド制御手段52に対してハイブリッド制御或いは無段変速制御が不許可すなわち禁止とする信号が出力されるとともに、有段変速制御手段54には、S5において判断された変速段に従って第1速ギヤ段乃至第4速ギヤ段の範囲で自動変速機20を自動変速することを許可する信号が出力される。従って、S7およびS8において動力分配機構16が副変速機として機能させられ、それに直列の自動変速機20が有段変速機として機能することにより、駆動装置10全体が有段変速状態となり所謂有段自動変速機として機能させられる。
このように、本実施例によれば、前述の実施例と同様のハイブリッド駆動装置THSおよび変速機20を含む機械的構成を備えているので、前述の実施例と同様の効果が得られる。
また、本実施例によれば、切換クラッチC0および/または切換ブレーキB0の係合解放により、動力分配機構16が、電気的な無段変速機として作動可能な無段変速状態と、変速比固定の定変速状態とに選択的に切り換え可能とされ、切換制御手段50によって所定条件に基づいて駆動装置10が無段変速状態および有段変速状態のいずれかに自動的に切り替えられることから、電気的な無段変速機の燃費改善効果と機械的に動力を伝達する有段変速機の高い伝達効率との両長所を兼ね備えた駆動装置が得られる。すなわち、エンジンの常用出力域例えば図12に示す車速Vが判定車速V1以下且つ出力トルクTOUT が判定出力トルクT1以下となる無段制御領域では駆動装置10が無段変速状態とされてハイブリッド車両の通常の市街地走行すなわち車両の低中速走行および低中出力走行での燃費性能が確保されると同時に、高速走行例えば図12に示す車速Vが判定車速V1以上となる有段制御領域では駆動装置10が有段変速状態とされ専ら機械的な動力伝達経路でエンジン8の出力が駆動輪38へ伝達されて無段変速状態とされた場合の動力と電気エネルギとの間の変換損失が抑制されるので、燃費が向上させられる。また、高出力走行例えば図12に示す実際の出力トルクTOUT が判定出力トルクT1以上となる有段制御領域では駆動装置10が有段変速状態とされ専ら機械的な動力伝達経路でエンジン8の出力が駆動輪38へ伝達されて無段変速状態として作動させる領域が車両の低中速走行および低中出力走行となるので、第1電動機M1が発生すべき電気的エネルギすなわちが第1電動機M1が伝える電気的エネルギの最大値を小さくできてその第1電動機M1や第2電動機M2、或いはそれを含む車両用駆動装置が一層小型化される。さらに、自動変速機20は2つの遊星歯車装置26、28を主体として構成されていることから、比較的軸方向寸法が短いので、それを含む駆動装置10の軸方向寸法がさらに短縮化できる。
図14は本発明の第3実施例における駆動装置80の構成を説明する骨子図である。本実施例は、図1乃至図3に示す実施例と比較して動力分配機構16と自動変速機20とが同じ軸心上に配設されていない点が主に相違する。以下に、駆動装置80と駆動装置10との相違する部分について主に説明する。
図14において、駆動装置80は、車体に取り付けられるケース12内において第1軸心14c上に同心に回転可能に配設された入力軸14およびこの入力軸14に直接に或いは図示しない脈動吸収ダンパー(振動減衰装置)などを介して間接に連結された動力分配機構16と、第1軸心14cに平行に配置される第2軸心32c上に同心に回転可能に配設される自動変速機20およびこの自動変速機20に連結されている出力回転部材としてのデフドライブギヤ32と、動力分配機構16と自動変速機20との間を動力伝達可能に連結する伝達部材としてのカウンタギヤ対CGと、第1軸心14cおよび第2軸心32cに平行に配置される第3軸心34c上に配置されたデフリングギヤ34、差動歯車装置(終減速機)36および一対の車軸37とを備えている。この駆動装置80は、車両において横置きされるFF(フロントエンジン・フロントドライブ)型車両やRR(リヤエンジン・リヤドライブ)型車両に好適に用いられるものであり、走行用の駆動力源としてのエンジン8と一対の駆動輪38との間に設けられて、動力をデフドライブギヤ32に噛み合わされるデフリングギヤ34、差動歯車装置36および一対の車軸37等を順次介して一対の駆動輪38へ伝達する。
上記カウンタギヤ対CGは、第1軸心14c上に動力分配機構16と同心に回転可能に配設されて第1リングギヤR1に連結されるカウンタドライブギヤCG1と、第2軸心32c上に自動変速機20と同心に回転可能に配設されて第1クラッチC1および第2クラッチC2を介して自動変速機20に連結されるカウンタドリブンギヤCG2とを備え、カウンタドライブギヤCG1とカウンタドリブンギヤCG2とが常時噛み合わされた一対の部材としてのギヤ対によって構成されている。例えば、このカウンタギヤ対CGの減速比(=カウンタドライブギヤCG1の回転速度/カウンタドリブンギヤCG2の回転速度)を「1.000」程度とすれば、カウンタギヤ対CGは図1乃至図3に示す実施例における動力分配機構16と自動変速機20とを連結する伝達部材18に相当することになる。つまり、カウンタドライブギヤCG1は第1軸心14c側で伝達部材18の一部を構成する伝達部材に相当するものであり、カウンタドリブンギヤCG2は第2軸心32c側で伝達部材18の一部を構成する伝達部材に相当するものである。
ここで、図14を参照して駆動装置80を構成する各装置の配置(レイアウト)を説明する。カウンタギヤ対CGは、動力分配機構16に対してエンジン8の反対側の位置に動力分配機構16に隣接して配設されている。言い換えれば、動力分配機構16は、エンジン8とカウンタギヤ対CGとの間に位置するようにカウンタギヤ対CGに隣接して配設されている。第2電動機M2は、第1遊星歯車装置24とカウンタギヤ対CGとの間に位置するようにカウンタギヤ対CGに隣接して第1軸心14c上に配設され、カウンタドライブギヤCG1に連結されている。デフドライブギヤ32は自動変速機20に対してカウンタギヤ対CGの反対側すなわちエンジン側の位置に配設されている。言い換えれば、自動変速機20は、カウンタギヤ対CGとデフドライブギヤ32(エンジン8)との間に位置するようにカウンタギヤ対CGに隣接して配設されている。カウンタギヤ対CGからデフドライブギヤ32に向かって順に、第2遊星歯車装置26、第3遊星歯車装置28が配置されている。第1クラッチC1および第2クラッチC2は、カウンタギヤ対CGと第2遊星歯車装置26との間に位置するように配設され、第3クラッチC3は第3遊星歯車装置28とデフドライブギヤ32との間に位置するように配設されている。
本実施例では、動力分配機構16と自動変速機20とを連結する伝達部材が伝達部材18からカウンタギヤ対CGに替えられただけであり、動力分配機構16および自動変速機20の構成やそれらの連結関係は図1乃至図3に示す実施例と同様である。従って、係合表および共線図は、それぞれ図2の係合表および図3の共線図と同様となる。
本実施例の駆動装置80においても、無段変速部或いは第1変速部として機能する動力分配機構16を含むハイブリッド駆動装置THSと、それに連結された自動変速機20とから構成されるので、前述の実施例と同様の効果が得られる。また、図1乃至図3に示す実施例と比較して同一の軸心上に動力分配機構16と自動変速機20とが配設されていないので、駆動装置80の軸心方向の寸法がより短縮される。よって、一般的に駆動装置の軸心方向の寸法が車幅で制約されるFF車両用やRR車両用に横置き可能すなわち第1軸心14cおよび第2軸心32cが車幅方向と平行に搭載可能な駆動装置として好適に用いられ得る。また、動力分配機構16および自動変速機20は、エンジン8(デフドライブギヤ32)とカウンタギヤ対CGとの間に配設されているので、駆動装置80の軸心方向の寸法が一層短縮される。さらに、第2電動機M2は第1軸心14c上に配設されているので、第2軸心32cの軸心方向の寸法が短縮される。
図15は本発明の第4実施例における駆動装置90の構成を説明する骨子図である。本実施例は、前述の第1実施例と同様の動力分配機構16、第1電動機M1および第2電動機M2を備えており、第1電動機M1および第2電動機M2と動力分配機構16との間の連結関係も第1実施例と同様である。また、本実施例も、伝達部材18と出力軸22との間には、有段式の自動変速機92がその出力軸22や前記入力軸14と同一の軸心上に配設されている。
上記自動変速機92は、ダブルピニオン型の第2遊星歯車装置94、およびシングルピニオン型の第3遊星歯車装置96を備えている。第2遊星歯車装置94は、第2サンギヤS2、互いに噛み合う複数対の第2遊星歯車P2、その第2遊星歯車P2を自転および公転可能に支持する第2キャリヤCA2、第2遊星歯車P2を介して第2サンギヤS2と噛み合う第2リングギヤR2を備えており、たとえば「0.461」程度の所定のギヤ比ρ2を有している。第3遊星歯車装置96は、第3サンギヤS3、第3遊星歯車P3、その第3遊星歯車P3を自転および公転可能に支持する第3キャリヤCA3、第3遊星歯車P3を介して第3サンギヤS3と噛み合う第3リングギヤR3を備えており、たとえば「0.368」程度の所定のギヤ比ρ3を有している。
また、自動変速機92は、第1実施例の自動変速機20と同様に、第1、第2ブレーキB1、B2、および第1乃至第3クラッチC1〜C3を備えており、第2サンギヤS2は、第1クラッチC1を介して伝達部材18に選択的に連結され、第2キャリヤCA2と第3サンギヤS3とが一体的に連結されて第2クラッチC2を介して伝達部材18に選択的に連結されるとともに第1ブレーキB1を介してケース12に選択的に連結され、第2リングギヤR2と第3キャリヤCA3とが一体的に連結されて第3クラッチC3を介して伝達部材18に選択的に連結されるとともに第2ブレーキB2を介してケース12に選択的に連結され、第3リングギヤR3が出力軸22に連結されている。
上記一体的に連結された第2キャリヤCA2および第3サンギヤS3を第4回転要素RE4とし、一体的に連結された第2リングギヤR2と第3キャリヤCA3を第5回転要素RE5とし、第3リングギヤR3を第6回転要素RE6とし、第2サンギヤS2を第7回転要素RE7とすると、駆動装置90の変速作動を示す共線図は第1実施例の場合と同様となる。
本実施例の駆動装置90も、無段変速部或いは第1変速部として機能する動力分配機構16を含むハイブリッド駆動装置THSと、それに連結された自動変速機92とから構成されており、また、自動変速機92は2つの遊星歯車装置94、96を主体として構成されていることから、第1実施例と同様の効果が得られる。
図16は本発明の第5実施例における駆動装置100の構成を説明する骨子図である。本実施例が図14に示した第3実施例と異なる点は、第3実施例の自動変速機20に代えて第4実施例の自動変速機92が配設されている点のみである。別の表現を用いれば、本実施例と第4実施例との相違点は、第1実施例と第3実施例との相違点と同様に、動力分配機構16と自動変速機92とを連結する伝達部材が伝達部材18からカウンタギヤ対CGに替えられている点のみである。従って、本実施例の駆動装置100は、前述の第3実施例と同様の効果が得られる。
図17は本発明の第6実施例における駆動装置110の構成を説明する骨子図である。本実施例の駆動装置110も、図14に示した第3実施例、或いは図16に示した第5実施例と同様の動力分配機構16、第1電動機M1、第2電動機M2、およびカウンタギヤ対CGを備えており、本実施例と第3実施例或いは第5実施例とが異なる点は、第2軸心32c上に配置された有段式の自動変速機112の構成のみである。
上記自動変速機112は、ダブルピニオン型の第2遊星歯車装置114、およびシングルピニオン型の第3遊星歯車装置116を備えている。第2遊星歯車装置114は、第2サンギヤS2、互いに噛み合う複数対の第2遊星歯車P2、その第2遊星歯車P2を自転および公転可能に支持する第2キャリヤCA2、第2遊星歯車P2を介して第2サンギヤS2と噛み合う第2リングギヤR2を備えており、たとえば「0.539」程度の所定のギヤ比ρ2を有している。第3遊星歯車装置116は、第3サンギヤS3、第3遊星歯車P3、その第3遊星歯車P3を自転および公転可能に支持する第3キャリヤCA3、第3遊星歯車P3を介して第3サンギヤS3と噛み合う第3リングギヤR3を備えており、たとえば「0.585」程度の所定のギヤ比ρ3を有している。
また、自動変速機112は、第3、第5実施例の自動変速機20、92と同様に、第1、第2ブレーキB1、B2、および第1乃至第3クラッチC1〜C3を備えている。ただし、本実施例においては、第1ブレーキB1も湿式多板型のものが用いられている。そして、第2サンギヤS2と第3サンギヤS3とが一体的に連結されて第2クラッチC2を介して伝達部材であるカウンタギヤ対CGのカウンタドリブンギヤCG2に選択的に連結されるとともに第1ブレーキB1を介してケース12に選択的に連結され、第2キャリヤCA2と第3リングギヤR3とが一体的に連結されて第1クラッチC1を介して上記カウンタドリブンギヤCG2に選択的に連結され、第2リングギヤR2が第3クラッチC3を介して上記カウンタドリブンギヤCG2に選択的に連結されるとともに第2ブレーキB2を介してケース12に選択的に連結され、第3キャリヤCA3が出力回転部材であるデフドライブギヤ32に連結されている。
ここで、駆動装置110における自動変速機112の各構成部材の配置を説明する。第1乃至第3クラッチC1〜C3は、第2遊星歯車装置114とカウンタドリブンギヤCG2との間に配設されており、また、第3クラッチC3は、第1、第2クラッチC1、C2よりもカウンタドリブンギヤCG2側に配設されている。また、第1ブレーキB1は、デフドライブギヤ32に対して第3遊星歯車装置116とは反対側に配設されている。換言すれば、デフドライブギヤ32は、第3遊星歯車装置116と第1ブレーキB1との間に配設されている。
上記一体的に連結された第2サンギヤS2および第3サンギヤS3を第4回転要素RE4とし、第2リングギヤR2を第5回転要素RE5とし、第3キャリヤCA3を第6回転要素RE6とし、一体的に連結された第2キャリヤCA2および第3リングギヤR3を第7回転要素RE7とすると、駆動装置110の変速作動を示す共線図は、前述の第1実施例乃至第5実施例の場合と同様となる。
本実施例の駆動装置110も、無段変速部或いは第1変速部として機能する動力分配機構16と、有段変速部或いは第2変速部として機能する自動変速機112とから構成されており、また、自動変速機112は2つの遊星歯車装置114、116を主体として構成されていることから、第1実施例と同様の効果が得られる。また、動力分配機構16と自動変速機112とが同一の軸心上に配設されておらず、また、その動力分配機構16および自動変速機112がエンジン8とカウンタギヤ対CGとの間に配設されており、第2電動機M2は第1軸心14c上に配設されているので、第3実施例と同様に、軸方向寸法が短縮されるという効果も得られる。
図18は本発明の第7実施例における駆動装置120の構成を説明する骨子図である。本実施例の駆動装置120も、図14に示した第3実施例等と同様の動力分配機構16、第1電動機M1、第2電動機M2、およびカウンタギヤ対CGを備えており、本実施例と第3実施例とが異なる点は、第2軸心32c上に配置された有段式の自動変速機122の構成のみである。
上記自動変速機122は、ダブルピニオン型の第2遊星歯車装置124、およびシングルピニオン型の第3遊星歯車装置126を備えている。第2遊星歯車装置124は、第2サンギヤS2、互いに噛み合う複数対の第2遊星歯車P2、その第2遊星歯車P2を自転および公転可能に支持する第2キャリヤCA2、第2遊星歯車P2を介して第2サンギヤS2と噛み合う第2リングギヤR2を備えており、たとえば「0.539」程度の所定のギヤ比ρ2を有している。第3遊星歯車装置126は、第3サンギヤS3、第3遊星歯車P3、その第3遊星歯車P3を自転および公転可能に支持する第3キャリヤCA3、第3遊星歯車P3を介して第3サンギヤS3と噛み合う第3リングギヤR3を備えており、たとえば「0.460」程度の所定のギヤ比ρ3を有している。
また、自動変速機122は、第7実施例の自動変速機112と同様の第1、第2ブレーキB1、B2、および第1乃至第3クラッチC1〜C3を備えている。そして、第2サンギヤS2が第2クラッチC2を介して伝達部材であるカウンタギヤ対CGのカウンタドリブンギヤCG2に選択的に連結されるとともに第1ブレーキB1を介してケース12に選択的に連結され、第2キャリヤCA2と第3サンギヤS3とが一体的に連結されて第1クラッチC1を介して上記カウンタドリブンギヤCG2に選択的に連結され、第2リングギヤR2と第3リングギヤR3とが一体的に連結されて第3クラッチC3を介して上記カウンタドリブンギヤCG2に選択的に連結されるとともに第2ブレーキB2を介してケース12に選択的に連結され、第3キャリヤCA3が出力回転部材であるデフドライブギヤ32に連結されている。
ここで、駆動装置120における自動変速機122の各構成部材の配置を説明する。第1乃至第3クラッチC1〜C3は、第2遊星歯車装置124とカウンタドリブンギヤCG2との間に配設されており、また、第3クラッチC3は、第1、第2クラッチC1、C2よりもカウンタドリブンギヤCG2側に配設されている。また、第1ブレーキB1は、カウンタドリブンギヤCG2に対して第3クラッチC3の反対側に配設され、第2遊星歯車装置124および第3遊星歯車装置126は、第1、第2クラッチC1、C2と、デフドライブギヤ32との間に配設されている。
上記第2サンギヤS2を第4回転要素RE4とし、一体的に連結された第2リングギヤR2および第3リングギヤR3を第5回転要素RE5とし、第3キャリヤCA3を第6回転要素RE6とし、一体的に連結された第2キャリヤCA2および第3サンギヤS3を第7回転要素RE7とすると、駆動装置120の変速作動を示す共線図は、前述の第1実施例乃至第6実施例の場合と同様となる。
本実施例の駆動装置120も、無段変速部或いは第1変速部として機能する動力分配機構16と、有段変速部或いは第2変速部として機能する自動変速機122とから構成されており、また、自動変速機122は2つの遊星歯車装置124、126を主体として構成されていることから、第1実施例と同様の効果が得られる。また、動力分配機構16と自動変速機122とが同一の軸心上に配設されておらず、第2電動機M2は第1軸心14c上に配設されているので、軸方向寸法が短縮されるという効果も得られる。
図19は本発明の第8実施例における駆動装置130の構成を説明する骨子図である。本実施例の駆動装置130も、図14に示した第3実施例等と同様の動力分配機構16、第1電動機M1、第2電動機M2、およびカウンタギヤ対CGを備えており、本実施例と第3実施例とが異なる点は、第2軸心32c上に配置された有段式の自動変速機132の構成のみである。
上記自動変速機132は、シングルピニオン型の第2遊星歯車装置134、およびダブルピニオン型の第3遊星歯車装置136を備えている。第2遊星歯車装置134は、第2サンギヤS2、第2遊星歯車P2、その第2遊星歯車P2を自転および公転可能に支持する第2キャリヤCA2、第2遊星歯車P2を介して第2サンギヤS2と噛み合う第2リングギヤR2を備えており、たとえば「0.460」程度の所定のギヤ比ρ2を有している。第3遊星歯車装置136は、第3サンギヤS3、互いに噛み合う複数対の第3遊星歯車P3、その第3遊星歯車P3を自転および公転可能に支持する第3キャリヤCA3、第3遊星歯車P3を介して第3サンギヤS3と噛み合う第3リングギヤR3を備えており、たとえば「0.369」程度の所定のギヤ比ρ3を有している。
また、自動変速機132は、第7、8実施例の自動変速機112、122と同様の第1、第2ブレーキB1、B2、および第1乃至第3クラッチC1〜C3を備えている。そして、第2サンギヤS2と第3キャリヤCA3とが一体的に連結されて第1クラッチC1を介して伝達部材であるカウンタギヤ対CGのカウンタドリブンギヤCG2に選択的に連結され、第2キャリヤCA2と第3リングギヤR3とが一体的に連結されて出力回転部材であるデフドライブギヤ32に連結され、第2リングギヤR2が第3クラッチC3を介して上記カウンタドリブンギヤCG2に選択的に連結されるとともに第2ブレーキB2を介してケース12に選択的に連結され、第2サンギヤS3が第2クラッチC2を介して上記カウンタドリブンギヤCG2に選択的に連結されるとともに第1ブレーキB1を介してケース12に選択的に連結されている。
ここで、駆動装置130における自動変速機132の各構成部材の配置を説明する。第1乃至第3クラッチC1〜C3は、第2遊星歯車装置134とカウンタドリブンギヤCG2との間に配設されており、また、第3クラッチC3は、第1、第2クラッチC1、C2よりもカウンタドリブンギヤCG2側に配設されている。また、第1ブレーキB1は、デフドライブギヤ32に対して第3遊星歯車装置136とは反対側に配設されている。換言すれば、デフドライブギヤ32は、第1ブレーキB1と第3遊星歯車装置136との間に配設されている。
上記第3サンギヤS3を第4回転要素RE4とし、第2リングギヤR2を第5回転要素RE5とし、一体的に連結された第2キャリヤCA2および第3リングギヤR3を第6回転要素RE6とし、一体的に連結された第2サンギヤS2および第3キャリヤCA3を第7回転要素RE7とすると、駆動装置130の変速作動を示す共線図は、前述の第1実施例乃至第7実施例の場合と同様となる。
本実施例の駆動装置130も、無段変速部或いは第1変速部として機能する動力分配機構16と、有段変速部或いは第2変速部として機能する自動変速機132とから構成されており、また、自動変速機132は2つの遊星歯車装置134、136を主体として構成されていることから、第1実施例と同様の効果が得られる。また、動力分配機構16と自動変速機132とが同一の軸心上に配設されておらず、また、動力分配機構16および自動変速機132は、エンジン8とカウンタギヤ対CGとの間に配設されており、第2電動機M2は第1軸心14c上に配設されているので、前述の第3実施例等と同様に、軸方向寸法が短縮されるという効果も得られる。
図20は本発明の第9実施例における駆動装置140の構成を説明する骨子図である。本実施例の駆動装置140も、図14に示した第3実施例等と同様の動力分配機構16、第1電動機M1、第2電動機M2、およびカウンタギヤ対CGを備えており、本実施例と第3実施例とが異なる点は、第2軸心32c上に配置された有段式の自動変速機142の構成のみである。
上記自動変速機142は、シングルピニオン型の第2遊星歯車装置144、およびシングルピニオン型の第3遊星歯車装置146を備えている。第2遊星歯車装置144は、第2サンギヤS2、第2遊星歯車P2、その第2遊星歯車P2を自転および公転可能に支持する第2キャリヤCA2、第2遊星歯車P2を介して第2サンギヤS2と噛み合う第2リングギヤR2を備えており、たとえば「0.368」程度の所定のギヤ比ρ2を有している。第3遊星歯車装置146は、第3サンギヤS3、第3遊星歯車P3、その第3遊星歯車P3を自転および公転可能に支持する第3キャリヤCA3、第3遊星歯車P3を介して第3サンギヤS3と噛み合う第3リングギヤR3を備えており、たとえば「0.460」程度の所定のギヤ比ρ3を有している。また、自動変速機142は、第7実施例の自動変速機112等と同様の第1、第2ブレーキB1、B2、および第1乃至第3クラッチC1〜C3を備えている。
そして、第2サンギヤS2が第2クラッチC2を介して伝達部材であるカウンタギヤ対CGのカウンタドリブンギヤCG2に選択的に連結されるとともに第1ブレーキB1を介してケース12に選択的に連結され、第2キャリヤCA2と第3リングギヤR3とが一体的に連結されて第3クラッチC3を介して上記カウンタドリブンギヤCG2に選択的に連結されるとともに第2ブレーキB2を介してケース12に選択的に連結され、第2リングギヤR2と第3キャリヤCA3とが一体的に連結されて出力回転部材であるデフドライブギヤ32に連結され、第3サンギヤS3が第1クラッチC1を介して上記カウンタドリブンギヤCG2に選択的に連結されている。
この駆動装置140を構成する各装置の配置は、図14に示した第3実施例と同様である。すなわち、動力分配機構16はエンジン8とカウンタギヤ対CGとの間に位置するようにカウンタギヤ対CGに隣接して配設され、第2電動機M2は第1遊星歯車装置24とカウンタギヤ対CGとの間に位置するようにカウンタギヤ対CGに隣接して第1軸心14c上に配設され、自動変速機142は、カウンタギヤ対CGとデフドライブギヤ32(エンジン8)との間に位置するようにカウンタギヤ対CGに隣接して配設されている。
上記第2サンギヤS2を第4回転要素RE4とし、一体的に連結された第2キャリヤCA2および第3リングギヤR3を第5回転要素RE5とし、一体的に連結された第2リングギヤR2および第3キャリヤCA3を第6回転要素RE6とし、第3サンギヤS3を第7回転要素RE7とすると、駆動装置140の変速作動を示す共線図は、前述の第1実施例乃至第8実施例の場合と同様となる。
本実施例の駆動装置140も、無段変速部或いは第1変速部として機能する動力分配機構16と、有段変速部或いは第2変速部として機能する自動変速機142とから構成されており、また、自動変速機142は2つの遊星歯車装置144、146を主体として構成されていることから、第1実施例と同様の効果が得られる。また、動力分配機構16と自動変速機142とが同一の軸心上に配設されておらず、また、動力分配機構16および自動変速機142は、エンジン8とカウンタギヤ対CGとの間に配設されており、第2電動機M2は第1軸心14c上に配設されているので、前述の第3実施例等と同様に、軸方向寸法が短縮されるという効果も得られる。
図21は本発明の第10実施例における駆動装置150の構成を説明する骨子図である。本実施例の駆動装置150も、図14に示した第3実施例等と同様の動力分配機構16、第1電動機M1、第2電動機M2、およびカウンタギヤ対CGを備えており、本実施例と第3実施例とが異なる点は、第2軸心32c上に配置された有段式の自動変速機152の構成のみである。
上記自動変速機152は、シングルピニオン型の第2遊星歯車装置154、およびシングルピニオン型の第3遊星歯車装置156を備えている。第2遊星歯車装置154は、第2サンギヤS2、第2遊星歯車P2、その第2遊星歯車P2を自転および公転可能に支持する第2キャリヤCA2、第2遊星歯車P2を介して第2サンギヤS2と噛み合う第2リングギヤR2を備えており、たとえば「0.460」程度の所定のギヤ比ρ2を有している。第3遊星歯車装置156は、第3サンギヤS3、互いに噛み合う複数対の第3遊星歯車P3、その第3遊星歯車P3を自転および公転可能に支持する第3キャリヤCA3、第3遊星歯車P3を介して第3サンギヤS3と噛み合う第3リングギヤR3を備えており、たとえば「0.585」程度の所定のギヤ比ρ3を有している。また、自動変速機152は、第7実施例の自動変速機112等と同様の第1、第2ブレーキB1、B2、および第1乃至第3クラッチC1〜C3を備えている。
そして、第2サンギヤS2と第3リングギヤR3とが一体的に連結されて第1クラッチC1を介して伝達部材であるカウンタギヤ対CGのカウンタドリブンギヤCG2に選択的に連結され、第2キャリヤCA2と第3キャリヤCA3とが一体的に連結されて出力回転部材であるデフドライブギヤ32に連結され、第2リングギヤR2が第3クラッチC3を介して上記カウンタドリブンギヤCG2に選択的に連結されるとともに第2ブレーキB2を介してケース12に選択的に連結され、第3サンギヤS3が第1クラッチC1を介して上記カウンタドリブンギヤCG2に選択的に連結されるとともに第1ブレーキB1を介してケース12に選択的に連結されている。また、駆動装置150における自動変速機152の各構成部材の配置は、前述の第9実施例と同様である。
上記第3サンギヤS3を第4回転要素RE4とし、第2リングギヤR2を第5回転要素RE5とし、一体的に連結された第2キャリヤCA2および第3キャリヤCA3を第6回転要素RE6とし、一体的に連結された第2サンギヤS2および第3リングギヤR3を第7回転要素RE7とすると、駆動装置150の変速作動を示す共線図は、前述の第1実施例乃至第9実施例の場合と同様となる。
本実施例の駆動装置150も、無段変速部或いは第1変速部として機能する動力分配機構16と、有段変速部或いは第2変速部として機能する自動変速機152とから構成されており、また、自動変速機152は2つの遊星歯車装置154、156を主体として構成されていることから、第1実施例と同様の効果が得られる。また、動力分配機構16と自動変速機152とが同一の軸心上に配設されておらず、また、動力分配機構16および自動変速機152は、エンジン8とカウンタギヤ対CGとの間に配設されており、第2電動機M2は第1軸心14c上に配設されているので、前述の第3実施例等と同様に、軸方向寸法が短縮されるという効果も得られる。
図22は本発明の第11実施例における駆動装置160の構成を説明する骨子図である。本実施例の駆動装置160も、図14に示した第3実施例等と同様の動力分配機構16、第1電動機M1、第2電動機M2、およびカウンタギヤ対CGを備えており、第1電動機M1、第2電動機M2およびカウンタギヤ対CGのカウンタドライブギヤCG1の動力分配機構16に対する連結関係は、その第3実施例と同様である。
また、第1軸心14cに平行な第2軸心32c上にはカウンタドリブンギヤCG2とデフドライブギヤ32とが配設され、そのカウンタドリブンギヤCG2とデフドライブギヤ32との間には、第2軸心32c上に同心に回転可能に自動変速機162が配設されている。
自動変速機162は、シングルピニオン型であって、たとえば「0.585」程度の所定のギヤ比ρ2を有する第2遊星歯車装置164、およびシングルピニオン型であって、たとえば「0.368」程度の所定のギヤ比ρ3を有する第3遊星歯車装置166を備えている。また、自動変速機162は、第1、第2ブレーキB1、B2、および第1、第3クラッチC1、C3を備えている。これら2つのブレーキB1、B2、および2つのクラッチC1、C3は、いずれも、互いに重ねられた複数枚の摩擦板が油圧アクチュエータにより押圧される湿式多板型である。
この自動変速機162においては、第2サンギヤS2と第3サンギヤS3とが一体的に連結されて第1ブレーキB1を介してケース12に選択的に連結され、第2キャリヤCA2と第3リングギヤR3とが一体的に連結されて出力回転部材であるデフドライブギヤ32に連結され、第2リングギヤR2が第1クラッチC1を介して伝達部材であるカウンタギヤ対CGのカウンタドリブンギヤCG2に選択的に連結され、第3キャリヤCA3が第3クラッチC3を介して上記カウンタドリブンギヤCG2に選択的に連結されるとともに第2ブレーキB2を介してケース12に選択的に連結されている。
図23は、この駆動装置160の変速作動を説明する共線図の一例である。図23の共線図では、上記一体的に連結された第2サンギヤS2および第3サンギヤS3が第4回転要素RE4、第3キャリヤCA3が第5回転要素RE5、一体的に連結された第2キャリヤCA2および第3リングギヤR3が第6回転要素RE6、第2リングギヤR2が第7回転要素RE7とされており、また、第1遊星歯車装置24の第1サンギヤS1が第2回転要素RE2、第1キャリヤCA1が第1回転要素RE1、第1リングギヤR1が第3回転要素RE3とされている。
そして、切換クラッチC0、第1クラッチC1、および第2ブレーキB2が係合させられることにより第1速ギヤ段が成立させられ、切換クラッチC0、第1クラッチC1、および第1ブレーキB1が係合させられることにより第2速ギヤ段が成立させられ、切換クラッチC0、第1クラッチC1、および第3クラッチC3が係合させられることにより第3速ギヤ段が成立させられ、切換クラッチC0、第3クラッチC3、および第1ブレーキB1が係合させられることにより第4速ギヤ段が成立させられ、切換ブレーキB0、第3クラッチC3、および第1ブレーキB1が係合させられることにより第5速ギヤ段が成立させられる。なお、これら第1速ギヤ段乃至第5速ギヤ段のギヤ比γ1〜γ5は、たとえば、前述の実施例と同様とされる。
また、後進ギヤ段は、第2電動機M2がエンジン8の回転方向に対して逆回転させられることにより第3回転要素RE3(第1リングギヤR1)が逆回転させられるとともに、第1クラッチC1および第3クラッチC3が係合させられることにより、その第3回転要素RE3の回転がそのままデフドライブギヤ32に伝達されることにより成立させられる。この後進ギヤ段のギヤ比は第2電動機M2の回転速度を制御することによって無段階に制御することが可能である。なお、後進時は、通常は直線L0R1で示されるように第1回転要素RE1(第1キャリヤCA1)の回転速度が0、すなわちエンジン停止の状態とされるが、充電レベルが低下している場合には、直線L0R2で示されるように、エンジン8が駆動させられ、それによって第1電動機M1で発電された電力で第2電動機M2が駆動させられる。
以上、説明した駆動装置160の変速段と油圧式摩擦係合装置の係合の組み合わせとの関係を示す係合表が図24に示されている。なお、図24に示されるように、ニュートラル「N」状態とする場合には、例えば第2クラッチC2のみが係合される。
本実施例の駆動装置160も、無段変速部或いは第1変速部として機能する動力分配機構16と、有段変速部或いは第2変速部として機能する自動変速機162とから構成されており、また、自動変速機162は2つの遊星歯車装置164、166を主体として構成されていることから、第1実施例と同様の効果が得られる。また、動力分配機構16と自動変速機162とが同一の軸心上に配設されておらず、また、動力分配機構16および自動変速機162は、エンジン8とカウンタギヤ対CGとの間に配設されており、第2電動機M2は第1軸心14c上に配設されているので、前述の第3実施例等と同様に、軸方向寸法が短縮されるという効果も得られる。また、第1乃至第10実施例と比較して第2クラッチC2が省かれているので、駆動装置160がより小型化されたり、軸方向の寸法がより短縮される。
図25は本発明の第12実施例における駆動装置170の構成を説明する骨子図である。本実施例は、前述の第11実施例と比較して、動力分配機構16と自動変速機162とが同じ軸心上に配設されている点が主に相違する。すなわち、本実施例の駆動装置170は、カウンタギヤ対CGに代えて伝達部材18が設けられ、自動変速機162が、伝達部材18と出力軸22との間において、その出力軸22と同一の軸心上に配置されている点において、前述の第11実施例と相違するのみである。
従って、本実施例の駆動装置170も、無段変速部或いは第1変速部として機能する動力分配機構16と、有段変速部或いは第2変速部として機能する自動変速機162とから構成されており、また、自動変速機162は2つの遊星歯車装置164、166を主体として構成されていることから、第1実施例と同様の効果が得られる。また、第1乃至第10実施例と比較して第2クラッチC2が省かれているので、駆動装置170がより小型化されたり、軸方向の寸法がより短縮される。
図26は、手動操作によって駆動装置10の変速状態を切り換えるための変速状態手動選択装置としてのシーソー型スイッチ44である。前述の実施例では、例えば図8或いは図12の関係図から車両状態の変化に基づく駆動装置10の変速状態の自動切換制御作動を説明したが、例えばシーソー型スイッチ44が手動操作されたことにより駆動装置10の変速状態が手動切換制御されてもよい。つまり、切換制御手段50は、スイッチ44の無段変速状態とするか或いは有段変速状態とするかの選択操作に従って優先的に駆動装置10を無段変速状態と有段変速状態とに切り換える。例えば、ユーザは無段変速機のフィーリングや燃費改善効果が得られる走行を所望すれば駆動装置10が無段変速状態とされるように手動操作により選択すればよいし、また有段変速機の変速に伴うエンジン回転速度の変化によるフィーリング向上を所望すれば駆動装置10が有段変速状態とされるように手動操作により選択すればよい。また、スイッチ44に無段変速走行或いは有段変速走行の何れも選択されない状態である中立位置が設けられる場合には、スイッチ44がその中立位置の状態であるときすなわちユーザによって所望する変速状態が選択されていないときや所望する変速状態が自動切換のときには、駆動装置10の変速状態の自動切換制御作動が実行されればよい。
以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、本発明はその他の態様においても適用される。
例えば、前述の実施例の駆動装置10、80、90、100、110、120、130、140、150、160、170は、動力分配機構16が差動状態と非差動状態とに切り換えられることで電気的な無段変速機としての機能する無段変速状態と有段変速機として機能する有段変速状態とに切り換え可能に構成されていたが、無段変速状態と有段変速状態との切換えは動力分配機構16の差動状態と非差動状態との切換えにおける一態様であり、例えば動力分配機構16が差動状態であっても動力分配機構16の変速比を連続的ではなく段階的に変化させて有段変速機として機能させられてもよい。
また、前述の第11、第12実施例では、第1クラッチC1および第3クラッチC3が係合させられることで後進ギヤ段が成立させられていたが、第1クラッチC1および第1ブレーキB1、または第1クラッチC1および第2ブレーキB2が係合させられることで後進ギヤ段が成立させられてもよい。
また、前述の実施例の動力分配機構16では、第1キャリヤCA1がエンジン8に連結され、第1サンギヤS1が第1電動機M1に連結され、第1リングギヤR1が伝達部材18或いはカウンタギヤ対CGに連結されていたが、それらの連結関係は、必ずしもそれに限定されるものではなく、エンジン8、第1電動機M1、伝達部材18或いはカウンタギヤ対CGは、第1遊星歯車装置24の3要素CA1、S1、R1のうちのいずれと連結されていても差し支えない。
また、前述の実施例では、エンジン8は入力軸14と直結されていたが、例えばギヤ、ベルト等を介して作動的に連結されておればよく、共通の軸心上に配置される必要もない。
また、前述の実施例では、第1電動機M1および第2電動機M2は、入力軸14の回転中心或いは第1軸心14c或いは第2軸心32cを回転中心として配置されて、第1電動機M1は第1サンギヤS1に連結され、第2電動機M2は伝達部材18或いはカウンタギヤ対CGに連結されていたが、必ずしもそのように配置される必要はなく、例えばギヤ、ベルト等を介して作動的に第1電動機M1は第1サンギヤS1に連結され、第2電動機M2は伝達部材18或いはカウンタギヤ対CGに連結されてもよい。
また、前述の動力分配機構16には切換クラッチC0および切換ブレーキB0が備えられていたが、切換クラッチC0および切換ブレーキB0は必ずしも両方備えられる必要はなく、切換クラッチC0および切換ブレーキB0の一方のみが備えられていてもよい。また、切換クラッチC0は、サンギヤS1とキャリヤCA1とを選択的に連結するものであったが、サンギヤS1とリングギヤR1との間や、キャリヤCA1とリングギヤR1との間を選択的に連結するものであってもよい。要するに、第1遊星歯車装置24の3要素のうちのいずれか2つを相互に連結するものであればよい。
また、前述の実施例の切換クラッチC0および切換ブレーキB0などの油圧式摩擦係合装置が、パウダー(磁粉)クラッチ、電磁クラッチ、噛み合い型のドグクラッチなどの磁粉式、電磁式、機械式係合装置から構成されていてもよい。
また、前述の実施例では、第2電動機M2が伝達部材18或いはカウンタギヤ対CGに連結されていたが、出力軸22或いはデフドライブギヤ32に連結されていてもよいし、自動変速機20、92、112、122、132、142、152、162内の回転部材に連結されていてもよい。このような場合でも、3つの回転要素RE1、RE2、RE3を有する差動機構すなわち動力分配機構16、それら3つの回転要素にそれぞれ作動的に連結された第1電動機(発電機)M1、エンジン(内燃機関)8、および上記第2電動機M2により、ハイブリッド駆動装置THSが構成される。
また、前述の実施例では、駆動装置10、80、90、100、110、120、130、140、150、160、170はエンジン8以外に第1電動機M1或いは第2電動機M2のトルクによって駆動輪38が駆動されるハイブリッド車両用の駆動装置であったが、電動機走行や回生等のハイブリッド制御されない駆動装置、例えば動力分配機構16が電気的CVTと称される無段変速機としての機能のみを有するような車両用の駆動装置であっても本発明は適用され得る。
また、前述の実施例の動力分配機構16は、1組の遊星歯車装置から構成されていたが、2以上の遊星歯車装置から構成されて、定変速状態では3段以上の変速機として機能するものであってもよい。
また、前述の実施例での伝達部材としてのカウンタギヤ対CGに替えて、例えば第1軸心14c上に配設されたスプロケットと第2軸心32cに配設されたスプロケットとがそれらスプロケットに巻き掛けられたチェーンにより作動的に連結されることで1組の伝達部材が構成されてもよい。また、スプロケットおよびそれらスプロケットに巻き掛けられたチェーンに替えて、例えばプーリおよびベルトなどで構成されてもよい。これらの場合には、エンジン8の回転方向と駆動輪38の回転方向との関係がカウンタギヤ対CGを用いる場合と反対となるので、例えばカウンタ軸が1軸追加される。
また、前述の実施例ではシフトレバー48が「M」ポジションへ操作されることにより、変速レンジが設定されるものであったが変速段が設定されることすなわち各変速レンジの最高速変速段が変速段として設定されてもよい。この場合には、「M」ポジションにおけるアップシフト位置「+」またはダウンシフト位置「−」へのシフトレバー48の操作に応じて、例えば駆動装置10では第1速ギヤ段乃至第5速ギヤ段の何れかへ変速段が切り換えられて変速が実行される。
また、前述の実施例のスイッチ44はシーソー型のスイッチであったが、例えば押しボタン式のスイッチ、択一的にのみ押した状態が保持可能な2つの押しボタン式のスイッチ、レバー式スイッチ、スライド式スイッチ等の少なくとも無段変速走行(差動状態)と有段変速走行(非差動状態)とが択一的に切り換えられるスイッチであればよい。
また、前述の実施例において、ハイブリッド駆動装置THSの後段に配置されていた有段変速機20は、無段変速機であってもよい。要するに、増速変速比を備えた自動変速機であればよいのである。
なお、上述したのはあくまでも本発明の一実施形態であり、本発明は当業者の知識に基づいて種々の変更,改良を加えた態様で実施することができる。
本発明の一実施例であるハイブリッド車両用駆動装置の構成を説明する骨子図である。
図1の実施例のハイブリッド車両用駆動装置が無段或いは有段変速作動させられる場合における変速作動とそれに用いられる油圧式摩擦係合装置の作動の組み合わせとの関係を説明する作動図表である。
図1の実施例のハイブリッド車両用駆動装置が有段変速作動させられる場合における各ギヤ段の相対的回転速度を説明する共線図である。
無段変速状態に切換えられたときの動力分配機構の状態の一例を表している図であって、図3の共線図の動力分配機構部分に相当する図である。
切換クラッチC0の係合により有段変速状態に切換えられたときの動力分配機構16の状態を表している図であって、図3の共線図の動力分配機構部分に相当する図である。
図1の実施例の駆動装置に設けられた電子制御装置の入出力信号を説明する図である。
図6の電子制御装置の制御作動の要部を説明する機能ブロック線図である。
図7の切換制御手段において、無段制御領域と有段制御領域との切換制御に用いられる予め記憶された関係を示す図である。
シフトレバーを備えた複数種類のシフトポジションを選択するために操作されるシフト操作装置の一例である。
有段式変速機におけるアップシフトに伴うエンジン回転速度の変化の一例である。
本発明の第2実施例における電子制御装置の制御作動の要部を説明する機能ブロック線図であって、図7に相当する図である。
図11の実施例の電子制御装置において、切換制御手段の切換作動を説明する図である。
図11の実施例における電子制御装置の制御作動の要部を説明するフローチャートである。
本発明の第3実施例におけるハイブリッド車両用駆動装置の構成を説明する骨子図である。
本発明の第4実施例におけるハイブリッド車両用駆動装置の構成を説明する骨子図である。
本発明の第5実施例におけるハイブリッド車両用駆動装置の構成を説明する骨子図である。
本発明の第6実施例におけるハイブリッド車両用駆動装置の構成を説明する骨子図である。
本発明の第7実施例におけるハイブリッド車両用駆動装置の構成を説明する骨子図である。
本発明の第8実施例におけるハイブリッド車両用駆動装置の構成を説明する骨子図である。
本発明の第9実施例におけるハイブリッド車両用駆動装置の構成を説明する骨子図である。
本発明の第10実施例におけるハイブリッド車両用駆動装置の構成を説明する骨子図である。
本発明の第11実施例におけるハイブリッド車両用駆動装置の構成を説明する骨子図である。
第11実施例の駆動装置の変速作動を説明する共線図の一例である。
第11実施例の駆動装置の変速段と油圧式摩擦係合装置の係合の組み合わせとの関係を示す係合表である。
本発明の第12実施例におけるハイブリッド車両用駆動装置の構成を説明する骨子図である。
切換装置としてのシーソー型スイッチであって変速状態を選択するためにユーザによって操作される変速状態手動選択装置の一例である。
符号の説明
8:エンジン(内燃機関)
10、80、90、100、110、120、130、140、150、160、170:駆動装置
16:動力分配機構
18:伝達部材(入力軸)
20、92、112、122、132、142、152、162:有段式自動変速機
22:出力軸(出力回転部材)
M1:第1電動機(発電機)
M2:第2電動機(電動機)
C0:切換クラッチ(差動状態切換装置)
B0:切換ブレーキ(差動状態切換装置)
CG:カウンタギヤ対(伝達部材)
THS:ハイブリッド駆動装置