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JP4193507B2 - 車体構造 - Google Patents
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は車体構造に係り、特に、自動車等の車両においてエンジン回転による車体の捩れを抑制する車体構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、自動車等の車両の車体構造においては、フロントクロスメンバの前面に配設されることにより、取付けられるラジエータの自重をフロントクロスメンバの図心の前方に作用させるラジエータマウントブラケットと、フロントクロスメンバの後面に配設されることにより、取付けられるエンジン回転による荷重をフロントクロスメンバの図心の後方に作用させるエンジンマウントブラケットと、を備えることで、フロントクロスメンバの図心から見たラジエータの自重によるモーメントと、フロントクロスメンバの図心から見たエンジン回転の荷重によるモーメントと、を相殺することで、エンジン回転の荷重による車体の捩れを抑制する構造が知られている(例えば、非特許文献1参照。)。
【0003】
【非特許文献1】
山本浩二、酒井武志、「トヨタ技術公開集9301」、1999年4月28日、p.169−171
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の技術では、フロントクロスメンバの図心から見たラジエータの自重によるモーメントとフロントクロスメンバの図心から見たエンジン回転の荷重によるモーメントとを相殺する位置に、ラジエータマウントブラケットとエンジンマウントブラケットとを配設する必要があるため、構成が複雑となる。
【0005】
本発明は上記事実を考慮し、簡単な構成で、エンジン回転の荷重による車体の捩れを抑制できる車体構造を得ることが目的である。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の本発明は、車幅方向両端部が車幅方向中央部に対してそれぞれ車体斜め後方に向って湾曲され、左右の車幅方向先端がそれぞれ左右のフロントサイドメンバに連結されたフロントクロスメンバと、
前記フロントクロスメンバの車幅方向中央部の車体後方側部に取付けられたエンジンマウントと、
を有し、前記フロントクロスメンバにおける前記左右のフロントサイドメンバとの連結位置を、前記エンジンマウントのインシュレータの軸心に一致させたことを特徴とする。
【0007】
従って、フロントクロスメンバの車幅方向両端部が車幅方向中央部に対してそれぞれ車体斜め後方に向って湾曲され、左右の車幅方向先端が左右のフロントサイドメンバに連結されており、フロントクロスメンバの車幅方向中央部の車体後方側部に取付けられたエンジンマウントのインシュレータの軸心に、フロントクロスメンバにおける左右のフロントサイドメンバとの連結位置が一致している。このため、フロントクロスメンバにおける左右のフロントサイドメンバとの連結位置には、エンジン回転の荷重によるモーメントが作用しない。この結果、エンジン回転の荷重による車体の捩れを抑制できる。また、フロントクロスメンバにおける左右のフロントサイドメンバとの連結位置の変更のみであるため、簡単な構成で、エンジン回転の荷重による車体の捩れを抑制できる。
【0008】
請求項2記載の本発明は、請求項1に記載の車体構造において、前記フロントクロスメンバの左右の車幅方向先端は、それぞれ前記左右のフロントサイドメンバの一部を構成するブラケットに固定されていることを特徴とする。
【0009】
従って、フロントクロスメンバの車幅方向両端部が車幅方向中央部に対してそれぞれ車体斜め後方に向って湾曲され、左右の車幅方向先端がそれぞれ左右のフロントサイドメンバの一部を構成するブラケットに連結されており、フロントクロスメンバの車幅方向中央部の車体後方側部に取付けられたエンジンマウントインシュレータの軸心に、フロントクロスメンバにおける左右のフロントサイドメンバの一部を構成するブラケットとの連結位置が一致している。このため、フロントクロスメンバにおける左右のフロントサイドメンバとの連結位置には、エンジン回転の荷重によるモーメントが作用しない。この結果、エンジン回転の荷重による車体の捩れを抑制できる。また、フロントクロスメンバにおける左右のフロントサイドメンバとの連結位置の変更のみであるため、簡単な構成で、エンジン回転の荷重による車体の捩れを抑制できる。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明における車体構造の一実施形態を図1〜図4に従って説明する。
【0011】
なお、図中矢印FRは車体前方方向を、矢印UPは車体上方方向を、矢印INは車幅内側方向を示す。
【0012】
図1に示される如く、本実施形態の車体10の前部には、車幅方向両端下部近傍に車体前後方向に沿って左右一対のフロントサイドメンバ12が配設されており、フロントサイドメンバ12は車体前後方向へ延びる閉断面部を形成している。また、フロントサイドメンバ12の前端部12Aの近傍には、車幅方向に沿ってフロントクロスメンバ14が配設されており、フロントクロスメンバ14の車幅方向中央部14Aの後部(車体後方側の部位)には、エンジンマウント16を介してエンジン18の前部18Aが取付けられている。
【0013】
なお、エンジン18の後部18Bはエンジンマウント20を介してサスペンションメンバ22に連結されている。また、サスペンションメンバ22の車幅方向両端部には、それぞれ二又に車体前後方向へ分岐した取付脚部22Aが形成されており、サスペンションメンバ22は、これらの取付脚部22Aを介してフロントサイドメンバ12にマウント24を介して取付けられている。
【0014】
また、エンジン18の両側部の後部18Cはエンジンマウント26を介してフロントサイドメンバ12に連結されている。
【0015】
図3に示される如く、フロントクロスメンバ14はパイプ材で構成されており、エンジンマウント16は、フロントクロスメンバ14の車幅方向中央部の車体後方側部14Aに左右一対のブラケット30を介して取付けられている。
【0016】
図4に示される如く、エンジンマウント16はインシュレータ32、クロスメンバ固定部34、エンジン固定用部36を備えた周知の構造てあり、クロスメンバ固定部34の車幅方向両端部34Aは、それぞれブラケット30に溶着されている。また、エンジン固定用部36は、後壁部36Aが、図示を省略したボルト等の固定部材によって、エンジン18に固定されており、クロスメンバ固定部34とエンジン固定用部36との連結部に配設されたインシュレータ32の軸心32Aが、エンジンマウント16におけるエンジン回転の荷重によるモーメントの中心Pとなっている。
【0017】
図1に示される如く、フロントクロスメンバ14の車幅方向両端部14Bは、それぞれ車体斜め後方に向って湾曲されている。また、フロントクロスメンバ14の車幅方向先端14Cは、エンジンマウント16におけるエンジン18の回転の荷重によるモーメントM(図2参照)の中心Pの延長線上において、フロントサイドメンバ12に配設されフロントサイドメンバ12の一部を構成するブラケット40に溶着されている。
【0018】
図3に示される如く、フロントクロスメンバ14の車幅方向先端14Cは、ブラケット40の下部40Aに溶着されており、ブラケット40の上端縁部40Bは、フロントサイドメンバ12の車幅方向内側壁部12Bの下部に、ボルト等の固定手段44によって固定されている。
【0019】
従って、本実施形態では、図1に示される如く、フロントクロスメンバ14におけるフロントサイドメンバ12との連結位置となる車幅方向先端14Cが、フロントクロスメンバ14の車体後方側部14Aに連結されたエンジンマウント16におけるエンジン18の回転の荷重によるモーメントMの中心Pに一致している。
【0020】
次に、本実施形態の作用を説明する。
【0021】
本実施形態では、図1に示される如く、フロントクロスメンバ14の車幅方向両端部14Bがそれぞれ車体斜め後方に向って湾曲されており、フロントクロスメンバ14の車幅方向先端14Cが、エンジンマウント16におけるエンジン18の回転の荷重によるモーメントMの中心Pの延長線上において、フロントサイドメンバ12の一部を構成するブラケット40の下部40Aに溶着されている。
【0022】
即ち、フロントクロスメンバ14におけるフロントサイドメンバ12との連結位置が、フロントクロスメンバ14の車体後方側部14Aに連結されたエンジンマウント16におけるエンジン18の回転の荷重によるモーメントMの中心(インシュレータ32の軸心32A)Pに一致している。
【0023】
従って、フロントクロスメンバ14におけるフロントサイドメンバ12との連結位置となる車幅方向先端14Cには、エンジン回転の荷重によるモーメントMが作用しない。この結果、エンジン回転の荷重による車体10の捩れを抑制できると共に、捩れに備えて、フロントクロスメンバ14とブラケット40との連結部及びブラケット40とフロントサイドメンバ12との連結部を補強する必要もない。
【0024】
また、本実施形態では、フロントクロスメンバ14におけるフロントサイドメンバ12との連結位置となる車幅方向両端部14Bをそれぞれ車体斜め後方に向って湾曲する変更のみであるため、簡単な構成で、エンジン回転の荷重による車体の捩れを抑制できる。
【0025】
以上に於いては、本発明を特定の実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々の実施形態が可能であることは当業者にとって明らかである。例えば、上記実施形態では、フロントクロスメンバ14をパイプ材で構成したが、フロントクロスメンバ14はパイプ材に限定されず、矩形閉断面構造体等の他の材料で構成しても良い。
【0026】
また、上記実施形態では、フロントサイドメンバ12の一部を構成するブラケット40をフロントサイドメンバ12に、ボルト等の固定手段44によって固定したが、これに代えて、フロントサイドメンバ12の一部を構成するブラケット40をフロントサイドメンバ12に溶着しても良い。また、フロントサイドメンバ12とブラケット40とを一体構造としても良い。
【0027】
【発明の効果】
請求項1記載の本発明は、車幅方向両端部が車幅方向中央部に対してそれぞれ車体斜め後方に向って湾曲され、左右の車幅方向先端がそれぞれ左右のフロントサイドメンバに連結されたフロントクロスメンバと、フロントクロスメンバの車幅方向中央部の車体後方側部に取付けられたエンジンマウントと、を有し、フロントクロスメンバにおける左右のフロントサイドメンバとの連結位置を、エンジンマウントのインシュレータの軸心に一致させたため、簡単な構成で、エンジン回転の荷重による車体の捩れを抑制できるという優れた効果を有する。
【0028】
請求項2記載の本発明は、請求項1に記載の車体構造において、フロントクロスメンバの左右の車幅方向先端は、それぞれ左右のフロントサイドメンバの一部を構成するブラケットに固定されているため、簡単な構成で、エンジン回転の荷重による車体の捩れを抑制できるという優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る車体構造を示す概略平面図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る車体構造を示す側断面図である。
【図3】本発明の一実施形態に係る車体構造を示す車体斜め内側後方から見た斜視図である。
【図4】本発明の一実施形態に係る車体構造を示す車体斜め内側後方から見た分解斜視図である。
【符号の説明】
12 フロントサイドメンバ
14 フロントクロスメンバ
14A フロントクロスメンバの車幅方向中央部
14B フロントクロスメンバの車幅方向両端部
14C フロントクロスメンバの車幅方向先端
16 エンジンマウント
18 エンジン
32 エンジンマウントのインシュレータ
32A インシュレータの軸心
34 エンジンマウントのクロスメンバ固定部
36 エンジンマウントのエンジン固定用部
40 ブラケット(フロントサイドメンバ)

Claims (2)

  1. 車幅方向両端部が車幅方向中央部に対してそれぞれ車体斜め後方に向って湾曲され、車幅方向先端がそれぞれ左右のフロントサイドメンバに連結されたフロントクロスメンバと、
    前記フロントクロスメンバの車幅方向中央部の車体後方側部に取付けられたエンジンマウントと、
    を有し、前記フロントクロスメンバにおける前記左右のフロントサイドメンバとの連結位置を、前記エンジンマウントのインシュレータの軸心に一致させたことを特徴とする車体構造。
  2. 前記フロントクロスメンバの左右の車幅方向先端は、それぞれ前記左右のフロントサイドメンバの一部を構成するブラケットに固定されていることを特徴とする請求項1に記載の車体構造。
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