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JP4194505B2 - プラズマ洗浄装置 - Google Patents
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JP4194505B2 - プラズマ洗浄装置 - Google Patents

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Description

本発明はプラズマ洗浄装置に関し、特に、アイロンに装着されて衣服等をプラズマに晒すことによって洗浄するためのプラズマ洗浄装置に関するものである。
従来より大気圧のもとでプラズマを発生させて、発生したプラズマに被処理物を晒して被処理物に所定の処理を施すことが行われている。たとえば、特許文献1では、大気圧のもとで酸素を含む放電用ガス中に気体放電を生じさせ、その放電により生成されるガス活性種によって、基板上の金属膜表面に金属酸化膜を形成する処理手法について提案がされている。
また、特許文献2では、反応容器内にプラズマ生成用ガスを供給するとともに、反応容器内に所定の電圧を印加することによって大気圧に近い圧力のもとで放電を起こしてプラズマを生成させ、そのプラズマ中で生成される活性種によって、被処理物の表面の金属酸化物を還元させて金属に変化させる洗浄手法について提案がされている。
特開平8−78529号公報 特開2002−1253号公報
上述した特許文献1では、プラズマに晒される被処理物としては半導体装置や液晶表示装置の金属配線等がその対象とされている。また、特許文献2では、被処理物として電子部品などの表面に露出する金属がその対象とされている。
このように、従来のプラズマを用いた洗浄では半導体装置や電子部品等をその洗浄対象としており、日常生活において一般的に使用される衣類や布団等についてプラズマを用いて洗浄するという発想はなかった。
また、近年の生活習慣として、衣服等があまり汚れていなくとも洗濯をしたり、柔軟剤を付加したり、あるいは、消臭剤を吹きかけたりすることなどが行われている。これらの行為は衛生面では貢献があるとはいえ、環境を保全し継続発展が可能な社会の実現を目指す生活志向との関係では、均衡が十分に保たれているとはいえない状況にある。一方、環境技術や表面処理技術の進歩は目覚しく、とりわけ薬剤を用いないプラズマが注目され始めている。
本発明は、発明者がこの点に注目することにより提案されるものであり、その目的は、活性種を生成するガスとして特に水蒸気を導入するために市販のアイロン本体に装着可能であり、薬剤や洗剤を用いずに衣類等に付着した匂いや汚れを分解し除去する洗浄装置であって、より均一な放電場を形成し効率的に活性種を生成するとともに、より洗浄力の高いプラズマ洗浄装置を提供することである。
本発明に係るプラズマ洗浄装置は、市販のアイロン本体に装着されて、被洗浄物に所定のプラズマ洗浄処理を施すためのプラズマ洗浄装置であって、筐体と固定手段と導入口と蒸気流路と対向電極とプラズマ電源と吐出口とを備えている。固定手段は筐体をアイロン底部に固定する。導入口は筐体の上部に設けられ、アイロンから噴出される蒸気を取り入れる。蒸気流路は筐体内に設けられ、導入口から取り入れられた蒸気を導く。対向電極は、蒸気流路に臨むように設けられ、少なくとも1対以上からなる。その対向電極はプラズマ電源と接続されて大気中でプラズマを生成し、導入された水蒸気をプラズマに晒すことで水酸基ラジカルなどの活性種を生成する。吐出口は、その生成した活性種を被洗浄物に向けて噴出する。
この構成によれば、対向電極間における放電によって生成される活性種が被洗浄物に向けて噴出されることで、被洗浄物に付着した汚れをなす有機物の分子が切断されたり、他の物質に分解されることになる。その結果、薬剤や洗剤を用いずに被洗浄物に付着した汚れを除去することができる。
また、その対向電極においては、安全のために1対の電極部において互いに対向する側とは反対側の少なくとも一方を絶縁体により覆うように形成されていることが好ましい。
また、その対向電極においては、少なくとも一方の電極表面を誘電体により覆い、その誘電体と対向する他方の電極との間、あるいは、さらに他方の電極を誘電体により覆い、一方の電極を覆う誘電体と他方の電極を覆う誘電体との間に所定の空間を設け、その所定の空間にバリア放電を発生させるよう構成されていることが好ましい。
誘電体を設けることによって、そのような誘電体がない場合と比べて、空気中で放電の経路が集中してしまうのを緩和することができる。
また、水蒸気を取り入れて活性種を送出すための具体的な構造として、まず、対向電極を蒸気流路内に配設して、アイロン本体から吐出して導入口から取り入れた蒸気を蒸気流路によってその対向電極間へ導き、放電によって水酸基ラジカルなどの活性種を生成させ、その生成した活性種を吐出口より被洗浄物へ向けて噴出することが好ましい。
あるいは、対向電極を筐体における吐出口近傍の被洗浄物に臨む底面部分に設けた凹部に配設するようにしてもよい。
特に、対向電極を凹部に配設する場合の具体的な構造として、対向電極のうち一方の電極部を所定の誘電体に埋め込むとともに、他方の電極を誘電体の表面に配設させて、その誘電体の表面において沿面放電を発生させるよう構成されていることが好ましい。
また、この場合には、アイロン本体から吐出して導入口から取り入れられる水蒸気を筐体の底面部分を経て対向電極へ導き、凹部に設けた対向電極において生成した活性種を被洗浄物に晒すよう構成されていることが好ましい。
さらに、上記プラズマ処理によって生成したオゾンなどの余剰ガスおよび分解した汚染物を除去するために、吸引手段を備えていることが好ましい。
より具体的には、吸引手段は、吐出口の近傍に設けられて余剰ガスおよび汚染物を取り込むための吸引口と、吸引口と繋がれて吸引するための排気部と、排気部と繋がれて排気するための排気口とを含むことが好ましい。
放電によって生成されるオゾン、NOx等のガスのうち汚染物の分解反応に寄与しない余剰ガスが、プラズマ洗浄装置の外に放出され、かつその余剰ガスの濃度が高くなると人体を害する危険性がある。そこで、吸引手段の経路内にフィルターを設け、フィルターは余剰ガスを吸着および/または分解する機能を有することが好ましい。
また、吸引手段経路内に反応ガスによって分解した汚染物を捕集する捕集部を設けることが好ましい。
さらに、汚染物をより確実に捕らえるためには、捕集部では、吸引口とフィルターとの間に汚染物と空気とを分離する機能を有する汚染物捕集部を配設することが好ましい。より具体的には、汚染物捕集部は所定個所で連通した2つの隔室よりなり、一方の隔室は円筒状とし、その隔室内にて吸引物が同心円状に旋回するように吸引口と接続されるように構成する。なお、汚染物捕集部は上述の構成に限定されるものではなく、他の構成としてもよい。
加えて、メンテナンスを容易にするためには、フィルターおよび捕集部は着脱可能に筐体内に装着されていることが好ましい。
さらに、汚染物をより確実に除去するためには、筐体の底面部分にブラシを備えていることが好ましい。
そのブラシは、筐体の底面部分に着脱可能に取付けられることで、メンテナンスを容易に行うことができる。
また、安全性を考慮して、筐体の底面部分に被洗浄物との距離を検知し、所定の距離にある時にのみ前記放電部の動作が開始されることとした検知部を備えていることが好ましい。
また、プラズマ発生電源部への必要な電力は、所定の電源から直接供給される第1の態様、アイロン本体を介して供給される第2の態様および充電により賄われる第3の態様のうち、少なくともいずれかの態様によって供給されることが好ましい。
さらに、市販のアイロン本体に装着可能とするため、筐体に配設される取り付け部は、広い可動域を有し、筐体の上面に蒸気洩れを防止する伸縮性および耐熱性を有したシール材を設けることが好ましい。
また、筐体はそのアイロン本体に装着されるため、筐体は耐熱性材料から形成されていることが好ましい。
本発明に係るプラズマ洗浄装置はプラズマを利用した洗浄装置である。プラズマとは、熱的に非平衡な状態、すなわち、気体やイオンの温度に対して電子温度が高い状態にあることをいい、電子衝突で発生するイオンやラジカルが常温では起こらない化学反応を起こすという性質を有する。
本プラズマ洗浄装置に利用されるプラズマは放電によって生成される。これについてもう少し詳しく説明すると、放電によって空気および空気中の水分が、高速に加速された電子と衝突することにより、電離、解離または励起されて、OH、H、N、O、HO2、オゾンなどの活性種が生成される。
生成された活性種は有機物に作用して、その有機物の分子を切断したり、あるいは、分解したりする。なお、現状では、プラズマにおける活性種の生成過程のメカニズム、生成される物質、物質の分解過程のメカニズムはまだ十分に解明されていない。
しかしながら、プラズマに晒すことによる効果はいくつかの分野で確認されており、たとえば大規模集積回路(LSI)や液晶技術の分野では、表面の改質にプラズマが利用されている。また、汚染物の処理や環境技術分野では、ダイオキシンの分解にプラズマが利用されているなど、プラズマの実用化も進んでいる。
本発明に係るプラズマ洗浄装置はこのようなプラズマを利用した洗浄装置であり、その洗浄の対象は、比較的軽微な汚れや洗濯に伴う匂い等が付着した衣類等である。一般に衣類等に付着した汚れの多くは有機物であり、衣類等の繊維に絡まっている。本プラズマ洗浄装置はその汚れをなす分子を切断したり、あるいは、汚れをなす分子を他の気体または液体物質に分解することによって汚れを除去しようとするものであり、このようなプラズマを用いて衣類等の洗浄を行うという発想は従来にはなかったものである。
さらに、プラズマを生成するための放電に伴う電撃パルスはダニや蚤などの表皮を損傷させたり、また、プラズマによって生成されるラジカルが表皮から侵入することによってその組織が破壊されるという2次的な効果もある。これにより、アイロン台等に巣くうダニや蚤などの害虫に対する殺傷効果を高めることができる。次に、そのような本発明に係るプラズマ洗浄装置について具体的に説明する。
実施の形態1
図1に示すように、本発明の実施の形態に係るプラズマ洗浄装置としてのアイロン型洗浄装置1は、その筐体1aがアイロン本体2のベース6に装着される洗浄装置である。アイロン型洗浄装置1では、アイロン本体2から噴き出る水蒸気を取り入れてこれをプラズマに晒すことで水酸基ラジカル等の活性種を発生させ、発生した活性種をアイロン台3上に載置された被洗浄物4としての衣類等に噴き付けることによって衣類等の洗浄を行うよう構成されている。
まず、アイロン本体2にはスチームアイロンとして、水蒸気源となる給水タンク5が設けられている。アイロン本体2のベース6の底面には、その水蒸気を噴出すための噴出し穴(図示せず)が設けられている。アイロン本体2の上部には、噴出させる水蒸気の量を調整するための蒸気量調整部8が設けられている。
一方、アイロン型洗浄装置1には、図2および図3に示すように、ベース6の底面から噴き出る水蒸気を取り入れるための導入口13と、プラズマを生成して導入口13から取り入れられた水蒸気をプラズマに晒すための1対の金属電極11と、プラズマに晒されて生成した活性種等を吐出するための吐出口14とが設けられている。
たとえば図4に示すように、アイロン本体2のベース6に設けられる蒸気噴出口15が、平面的にくの字型に配置されている場合には、図5に示すように、導入口13にテーパー部13aを設け、そのテーパー部13aの形状としてテーパー部13aの外周部が蒸気噴出口15を取囲むように平面的に略三角形状とすることで、蒸気噴出口15から噴出る蒸気を効率よく集めて1対の金属電極11の間へ送り込むことができる。
導入口13から取り入れられた水蒸気は、たとえば平行平板型の1対の金属電極11の間に導かれる。1対の金属電極11はプラズマ発生電源12と接続されて、所定の電界が印加されることによって1対の金属電極11間にプラズマ放電が生じる。この場合、プラズマ発生電源12には、電気線7を介して必要な電力が供給される。
平行平板型の1対の金属電極11間の間隔はたとえば10mm以下であり、3mm以下であることがより好ましい。プラズマ発生電源12としては、水蒸気あるいは気体を活性化しうる電源であれば直流、交流、パルスのいずれでもよいが、パルス電源を使用することがより好ましい。
その他の電圧、電流、周波数等の電気的な条件も、水蒸気および気体を活性化しうる条件であればよく、放電場の雰囲気成分、温度等により異なるが、たとえば電圧は3〜50kV程度、電流は2A以下、周波数は0〜100kHz程度がより好ましい。
また、図2または図3に示すように、1対の金属電極11における対向する面の少なくとも一方には、その面を覆うように固体誘電体17を配設してバリヤ放電を発生させることが望ましい。固体誘電体17を配設することによって、そのような固体誘電体がない場合と比べて、空気中で放電の経路が集中してしまうのを緩和することができる。固体誘電体17としては、たとえばアルミナ、マグネシアなどのセラミックス等を適用することが可能である。
さらに、安全性の観点から、金属電極11における対向する面と反対側の面には、その面を覆うように所定の厚みの絶縁体18が配設されていることが望ましい。
1対の金属電極11間において水蒸気がプラズマに晒されることによって生成した活性種は、図1に示すように、アイロン型洗浄装置1の下部に設けられた吐出口14から衣類等の被洗浄物4に向けて吐出されることになる。
上述したアイロン型洗浄装置1では、アイロン本体2から噴き出る水蒸気が導入口13から取り入れられて、対向する1対の金属電極11の間に導かれる。導かれた水蒸気は、1対の金属電極11の間に生成するプラズマに晒されることになる。水蒸気がプラズマに晒されることによって、活性種が発生する。発生した活性種は吐出口14から被洗浄物4に向けて吐出される。
活性種が被洗浄物4における汚れの部分に吐出されることによって、汚れをなす有機物の分子が切断されたり、他の物質に分解されることになる。このようにして、被洗浄物に付着した汚れが除去されることになる。
なお、上述したアイロン型洗浄装置1では、1対の金属電極11の形状として並行平板型の金属電極を例に挙げて説明した。金属電極11の形状としては平行平板型に限られるものではなく、対向する金属電極11の向きは任意に設定することが可能であり、たとえば図6に示すように、ほぼ同心円状に配設した1対の金属電極11でもよく、また、図7に示すように、ほぼ半円状に配設された1対の金属電極11でもよい。
あるいは、図8に示すように、アイロン本体2の蒸気噴出口15の配置(たとえば図4参照)に合わせるように配設された1対の金属電極11でもよい。また、アイロン型洗浄装置1の筐体内に1対の金属電極11を複数配設してもよい。
さらに、1対の金属電極11のそれぞれにおいて、互いに対向する面は平滑面でも粗面でもよく、たとえば、図9に示すように、互いに対向する面のそれぞれに針状の突起物11aを設けてもよい。
また、水蒸気の導入口13の形状としては、ベース6に装着された状態でアイロン本体2にくの字型に配設される蒸気噴出口15を取囲むような略三角形状のテーパー部13aを有する導入口13を例に挙げて説明した。蒸気噴出口がくの字形以外の形状に配設される場合には、蒸気噴出口の配置に対応したテーパ部を有する導入口13を設けることによって、蒸気噴出口から噴き出る蒸気を効率よく導入口13からアイロン型洗浄装置1内に取り入れることができる。
さらに、図5に示すように、そのテーパー部13aの外周部に沿って外周部を取囲むように、テフロン(R)、フッ素、シリコーンなどの耐熱性を有するシール材16を配設することによって、ベース6とアイロン型洗浄装置1との隙間から水蒸気が漏れるのを阻止して、より効率的に水蒸気を取り入れることができる。ここで、シール材は市販の異なる形状のアイロンに装着できるように複数の形状のものと取り替え可能とし、かつシール性を確保するために伸縮性を有することが好ましい。
また、上述したアイロン型洗浄装置1では、電気線7により直接プラズマ発生電源12へ所定の電力を供給するよう構成されている場合を例に挙げて説明した。この他に、たとえば図10に示すように、アイロン型洗浄装置1の側にプラズマ発生電源12と接続されたプラグ10を設けるとともに、アイロン本体2の側に電源線7と接続されたソケット9を設けて、プラグ10をソケット9に挿入することによって、アイロン本体2を介してアイロン型洗浄装置1のプラズマ発生電源12に電力を供給するようにしてもよい。
なお、これとは反対に、アイロン型洗浄装置1に電気線7を設け、アイロン型洗浄装置1を介してアイロン本体2へ所定の電力を供給するようにしてもよい。
実施の形態2
前述したアイロン型洗浄装置では、対向する1対の金属電極の間に放電を起こすことでプラズマを生成する場合を例に挙げて説明した。ここでは、特に沿面放電を起こすことによってプラズマを生成するアイロン型洗浄装置を例に挙げて説明する。
まず、図11に示すように、アイロン型洗浄装置1では、吐出口14から吐出される水蒸気を取り込めるように吐出口14近傍の底面部分に設けた凹部に、沿面放電を起こすための放電部40が設けられている。
放電部40では誘電体19が設けられて、その表面に板状電極20が配設され、プラズマ放電のための対極電極が誘電体19中に埋め込み電極21として配設されている。
板状電極20は、図12および図13に示すように、たとえば0.5〜2mm程度の任意の間隔で複数配設されている。埋め込み電極21は、複数の板状電極20と対向するように誘電体19中に埋め込まれている。
誘電体19としては、たとえばアルミナ、マグネシアなどのセラミックス等を適用することができる。誘電体19は、誘電体がなく埋め込み電極21が露出して板状電極20との間に空気(大気)を介して対向するように配設されている場合と比べると、放電の経路が集中してしまうのを緩和させる働きを有している。
放電部40の上方には所定のテーパー部を有してアイロン本体から噴出す水蒸気を取り入れる導入口13が設けられている。導入口13から取り入れられた水蒸気をプラズマに晒して吐出するために、放電部40の板状電極20の近傍に吐出口14が配設されている。
上述したアイロン型洗浄装置1では、放電部40において板状電極20の端から放電が起こり、誘電体19の壁面に沿って放電が広がり、その周辺に高密度のプラズマが生成される。導入口13から取り入れられた水蒸気は、放電部40に導かれてプラズマに晒されることになる。水蒸気がプラズマに晒されることによって発生する活性種が被洗浄物4における汚れの部分に噴き付けられることによって、汚れをなす有機物の分子が切断等されたりして、被洗浄物に付着した汚れが除去されることになる。
なお、上述したアイロン型洗浄装置1においても前述したアイロン型洗浄装置の場合と同様に、導入口13にアイロン本体に配設された水蒸気の噴出し口の配置に対応させたテーパー部13aを設けることが望ましい。さらに、そのテーパー部13aの外周部を取囲むように、テフロン(R)、フッ素、シリコーンなどの耐熱性を有するシール材(図示せず)を設けることが好ましい。
また、放電部40を配設する方向は特に限定されるものではない。さらに、放電部40としては一つに限られるものではなく、たとえば図14に示すように、1対の板状電極20と埋め込み電極21を複数備えて、これらを並列に接続した放電部40を配設してもよい。
実施の形態3
ここでは、実施の形態1,2においてそれぞれ挙げたアイロン型洗浄装置のアイロン本体への着脱構造を例に挙げて説明する。
図15に示すように、アイロン型洗浄装置1の筐体1aには、その外周にアイロン本体2のベース6に引っ掛けるためのS字状のフック23が少なくとも2つ以上配設されている。フック23は回転軸24を中心として回動可能に支持され、スプリング25によってベース6を締め付けるようにベース6の側に付勢されている。回転軸24を挟んでフック23とは反対側には、フック23をベース6から外すための解除部26が設けられている。ここで、市販の異なる形状のアイロンに装着可能とするために、フック23は広範囲な回動域とすることが好ましい。
上述したアイロン型洗浄装置1では、フック23をベース6に引っ掛けることでアイロン型洗浄装置をアイロン本体に容易に装着することができる。一方、解除部26を押すことでフック23がベース6から離れて、アイロン型洗浄装置1をアイロン本体から容易に取り外すことができる。
なお、上述したアイロン型洗浄装置では、フックによるアイロン本体への着脱構造を例に挙げて説明したが、アイロン型洗浄装置をアイロン本体へ取付けたり外したりすることができる構造であれば、これに限られるものではない。
実施の形態4
ここでは、特に活性種が被洗浄物の汚れの部分に噴き付けられることによって分解される汚染物をより効果的に除去するアイロン型洗浄装置の一例について説明する。
図16に示すように、アイロン型洗浄装置1の底面に少なくとも一つのブラシ27が設けられている。吐出口14の近傍には、余剰ガスおよび汚染物を吸い込むための少なくとも一つの吸引口28が設けられ、アイロン型洗浄装置1の筐体1a内には、吸引された余剰ガスおよび汚染物を捕集するためのフィルター29と、吸引するための排気部30と、吸引した空気等を排気するための排気口31とが設けられている。なお、これ以外の構成については、図2に示されるアイロン型洗浄装置と同様なので、同一部材には同一符号を付し、その説明を省略する。
上述したアイロン型洗浄装置1では、導入口13から取り入れられた水蒸気がプラズマに晒されることによって発生する活性種が被洗浄物(図示せず)の汚れの部分に噴き付けられることによって、汚れをなす有機物の分子が切断等される。この有機分子はブラシ27によって被洗浄物から取り除かれて、空気とともに吸引口28からアイロン型洗浄装置内に取り込まれる。
吸引口28から吸引された汚染物はフィルター29において捕集される。汚染物が捕集された後の空気等は排気口31からアイロン型洗浄装置1の外へ排気されることになる。フィルター29は、たとえばチタニアシリカに二酸化マンガンを担持した材料、または、活性炭などからなり、汚染物の捕集に加えて放電により生成したオゾンを吸着してこれを分解することができる。
次に、上述したアイロン型洗浄装置の変形例について説明する。図17に示すように、変形例に係るアイロン型洗浄装置1では、吸引口28とフィルター29の間に汚染物捕集部22が設けられている。汚染物捕集部22としては、サイクロン方式の捕集部が好ましい。
すなわち、図18に示すように、汚染物捕集部22は、円筒状の隔室32と排気室33から構成される。吸引口28から隔室32に繋がる配管は、隔室32の上部部分において円筒状の隔室32の接線方向に沿って接続されている。隔室32と排気室33を仕切る壁面34の下部には、隔室32と排気室33とを連通する連通口35が設けられている。排気室33の上部には、フィルター29を介して排気部30に繋がる配管が接続されている。また、汚染物捕集部22およびフィルター29はアイロン型洗浄装置1に対して着脱可能に構成されている。
変形例に係るアイロン型洗浄装置では、吸引口28から空気等とともに吸引された汚染物や水分等が円筒状の隔室32に対して接線方向に送り込まれることで、隔室32の内壁に沿って旋回しながら壁面に設けられた連通口35に向かって流れる。
このとき、比重の比較的重い水分や汚染物は汚物捕集部22の下部に蓄積されることになる。一方、比重の比較的軽いオゾンなどの気体や汚染物は、空気とともに連通口35を経て排気室33の上部に向かって流れてフィルター29にて捕集されることになる。
さらに、上述した各アイロン型洗浄装置1では、アイロン型洗浄装置1の底面部分に被洗浄物の有無あるいは被洗浄物との距離を検知するための検知部(図示せず)を設けてもよい。そのような検知部として、たとえば、アイロン型洗浄装置1が被洗浄物の上に置かれたことでアイロン型洗浄装置1の電源をオンするマイクロスイッチを適用することができる。また、アイロン型洗浄装置1と被洗浄物との距離が所定の範囲内に入ったことでアイロン型洗浄装置1の電源をオンする赤外線や超音波による距離センサ等を適用することができる。なお、検知部としては、これらマイクロスイッチや距離センサに限定されるものではない。
また、上述した各アイロン型洗浄装置では、電気線7によって電力の供給を受ける場合を例に挙げて説明したが、たとえば充電可能な二次電池(図示せず)を備えて必要な電力をあらかじめ充電しておくことができるアイロン型洗浄装置でもよい。この場合には、コードレスの状態でアイロン型洗浄装置を使用することが可能になる。
上述したように、各アイロンが洗浄装置では、被洗浄物として醤油や油などのしみがついた衣類やハンカチ等の上にアイロン型洗浄装置を置くことで、アイロン型洗浄装置からプラズマによって生成されたラジカル等の活性種が吐出される。しみをなす有機物は吐出した活性種によって分解され、除去される。
比較的短時間で除去できないようなしみついては、より長い時間にわたってアイロン型洗浄装置を動作させておくことで、除去することが可能になる。このようにアイロン型洗浄装置を動作させておく時間はしみの状態によって異なり、また、アイロン型洗浄装置において生成するプラズマの強さによっても異なってくる。
さらに、1回の洗浄で除去できないようなしみであれば、日常のアイロンかけの際に洗浄を行うことで徐々にしみを除去するという使い方もこのアイロン型洗浄装置では可能である。
アイロン型洗浄装置では、アイロン本体から噴き出る水蒸気が取り入れられて金属電極間に導かれる。このように、金属電極間に水蒸気を導くのは、金属電極間に生成されるプラズマを拡散させてプラズマの雰囲気(領域)をより広げるためである。金属電極間に何もなく大気だけの場合には、金属電極間に放電が生じる際にその放電経路が集中してしまい、生成されるプラズマの領域は狭いものとなる。
一方、金属電極間に誘電体が存在すると、誘電体の散在する領域に放電が拡大することが知られている。アイロン型洗浄装置の場合には、金属電極間に導かれた水蒸気が誘電体として機能する結果、プラズマの領域が拡大すると考えられる。また、被洗浄物に付着した汚染物の分解等に大きく寄与するのは、H2Oが電離・解離・分離してできる水酸基ラジカルと考えられる。そのため、水蒸気を導入しこれをプラズマに晒すことは、水酸基ラジカルが生成されて汚染物の洗浄効果を高めることになると考えられる。
また、プラズマ放電により生成された水酸基ラジカルを含む活性種や、プラズマの雰囲気の近傍に被洗浄物を晒すことによって、被洗浄物に付着した汚染物を分解除去することができるとともに、アイロン台3等に巣食うダニ等を殺傷することができる。
これにより、被洗浄物のしみ等を除去するにあたり、環境に影響を与えるような特別な薬品や洗剤を用いる必要がなくなり、また、そのような薬品等を用いた特別な作業を行う必要もなくなる。
そして、着脱可能にアイロン本体に取付けられたアイロン型洗浄装置を洗浄後にアイロン本体から取り外すことで、アイロン本体によるアイロンがけの作業を行うことができる。また、アイロン本体としてスチームアイロンを適用することにより、アイロン型洗浄装置に使用する水蒸気を発生させるための水蒸気発生装置を別途用意する必要がなくなる。
さらに、プラズマの生成が大気圧のもとで行われるため、真空装置を用意する必要がなく比較的容易に取り扱うことができる。また、ブラシや吸引による汚染物捕集部を付加することによって、分解した汚染物の除去効果をさらに高めることができる。さらに、そのようなブラシや汚染物捕集部をアイロン型洗浄装置に着脱可能に取付けることで、ブラシや汚染物捕集部の交換や洗浄などのメンテナンスを容易に行うことができる。また、洗浄に必要な電力を充電により賄うことで、コードレスの状態でアイロン型洗浄装置を使用することが可能になる。
なお、いずれのアイロン型洗浄装置においても、求める機能と性能に応じて形状や金属電極の大きさなどの設計を行うことができる。
本発明の実施の形態1に係るアイロン型洗浄装置をアイロン本体に取付けた状態を示す側面図である。 同実施の形態において、図1に示すアイロン型洗浄装置の一断面図である。 同実施の形態において、図1に示すアイロン型洗浄装置の他の断面図である。 同実施の形態において、図1に示すアイロン本体のベースの底面を示す平面図である。 同実施の形態において、図1に示すアイロン型洗浄装置の上部を示す平面図である。 同実施の形態において、変形例に係るアイロン型洗浄装置の一断面図である。 同実施の形態において、他の変形例に係るアイロン型洗浄装置の一断面図である。 同実施の形態において、さらに他の変形例に係るアイロン型洗浄装置の一断面図である。 同実施の形態において、さらに他の変形例に係るアイロン型洗浄装置における金属電極を示す一側面図である。 同実施の形態において、さらに他の変形例に係るアイロン型洗浄装置とアイロン本体とを示す側面図である。 本発明の実施の形態2に係るアイロン型洗浄装置の一断面図である。 同実施の形態において、アイロン型洗浄装置における放電部の構造を示す部分拡大断面図である。 同実施の形態において、アイロン型洗浄装置における放電部の構造を示す他の部分拡大平面図である。 同実施の形態において、変形例に係るアイロン型洗浄装置における放電部の構造を示す部分拡大平面図である。 本発明の実施の形態3に係るアイロン型洗浄装置とアイロン本体のベースを示す側面図である。 本発明の実施の形態4に係るアイロン型洗浄装置の一断面図である。 同実施の形態において、変形例に係るアイロン型洗浄装置の一断面図である。 同実施の形態において、他の変形例に係るアイロン型洗浄装置の他の断面図である。
符号の説明
1 アイロン型洗浄装置、2 アイロン本体、3 アイロン台、4 被洗浄物、5 給水タンク、6 ベース、7 電気線、8 蒸気量調整部、9 電源ソケット、10 電源プラグ、11 金属電極、11a 針状突起物、12 プラズマ発生電源、13 導入口、13a テーパー部、14 吐出口、15 蒸気噴出口、16 シール材、17 固体誘電体、18 絶縁体、19 誘電体、20 板状電極、21 埋め込み電極、22 汚染物捕集部、23 フック、24 回転軸、25 スプリング、26 解除部、27 ブラシ、28 吸引口、29 フィルター、30 排気部、31 排気口、32 隔室、33 排気室、34 壁面、35 連通口。

Claims (15)

  1. 蒸気を噴出することが可能なアイロンの底部に装着されるプラズマ洗浄装置であって、
    前記アイロンの底部に装着される筐体と、
    前記筐体を前記アイロンの底部に固定するための固定手段と、
    前記筺体の上部に設けられ、前記アイロンから噴出される蒸気を取り入れるための導入口と、
    前記筐体内に設けられ、前記導入口から取り入れられた蒸気を導くための蒸気流路と、
    前記蒸気流路に臨むように設けられ、少なくとも一対以上からなる対向電極と、
    前記対向電極に接続されるプラズマ電源と、
    前記筐体の下部に設けられ、前記対向電極間に発生するプラズマによって生成される反応ガス成分を被洗浄物に向けて噴出するための吐出口と
    を備えたことを特徴とするプラズマ洗浄装置。
  2. 前記対向電極において、互いに対向する側とは反対側の少なくとも一方を絶縁体により覆うように形成された請求項1記載のプラズマ洗浄装置。
  3. 前記対向電極において少なくとも一方の電極表面を誘電体により覆い、
    前記誘電体と対向する他方の電極との間または前記誘電体と他方の電極表面を覆う前記誘電体との間に所定の空間を設け、
    前記所定の空間にバリヤ放電を発生させることを特徴とする請求項1または2に記載のプラズマ洗浄装置。
  4. 前記対向電極は前記蒸気流路内に設けたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のプラズマ洗浄装置。
  5. 前記対向電極において、一方の電極を所定の誘電体に埋め込むとともに、他方の電極を前記誘電体の表面に配設させ、
    前記誘電体の表面において沿面放電を発生させるよう構成された請求項1記載のプラズマ洗浄装置。
  6. 前記対向電極は、前記吐出口近傍に配設され、かつ前記筐体の底面部分に設けた凹部に配設されたことを特徴とする請求項1および5に記載のプラズマ洗浄装置。
  7. 前記反応ガス成分とは、少なくとも水酸基ラジカルを含むことを特徴とした請求項1〜6のいずれかに記載のプラズマ洗浄装置。
  8. 放電により生成した余剰ガスおよび前記反応ガスによって分解した汚染物の少なくともいずれかを吸引する吸引手段を備えたことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のプラズマ洗浄装置。
  9. 前記吸引手段において、吸引した余剰ガスの吸着および分解の少なくともいずれかを行うフィルターを備えたことを特徴とする請求項8記載のプラズマ洗浄装置。
  10. 前記フィルターは、着脱可能である請求項9記載のプラズマ洗浄装置。
  11. 前記吸引手段において、吸引した汚染物を捕集する捕集手段を備えた請求項1〜10のいずれかに記載のプラズマ洗浄装置。
  12. 前記捕集手段は、着脱可能である請求項11記載のプラズマ洗浄装置。
  13. 前記筐体の底面部分に汚染物を除去するためのブラシを備えた請求項1〜12のいずれかに記載のプラズマ洗浄装置。
  14. 前記ブラシは、着脱可能である請求項13記載のプラズマ洗浄装置。
  15. 前記筐体の底面部分に設けられ、被洗浄物との距離を検知し、所定の距離にある時にのみ前記放電部の動作が開始されることとした検知部を備えた請求項1〜14に記載のプラズマ洗浄装置。
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