JP4195582B2 - マイクロホン及びマイクロホンを有する携帯電話機、卓上電話機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、音声情報を入力し、電気信号に変換するマイクロホン及びマイクロホンを有する携帯電話機、卓上電話機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図11に示すように、従来の一般的なマイクロホンは、基本要素としてマイクロホン本体11と、マイク回路21を搭載するマイク回路基板26と、ケーブル31と、外周を覆うケース43、およびマイクロホン本体11の開口部を覆うメッシュ状の素材からなる前面ケース41などから構成されている。
【0003】
従来のマイクロホンでは、音声等の情報をピックアップするために音源にその開口部である前面ケース41を向ける。そして、マイクロホンは、音源から伝搬する空気振動をメッシュ状の前面ケース41を介しマイクロホン本体11が受ける。その後、マイクロホン本体11は空気振動を電気振動に変換する。そして、マイクロホン本体11に接続するマイク回路21がインピーダンス変換等の処理を行い、接続するケーブル31を介し、所定の機器(図示せず)に伝える。マイクロホンは、このような一連の処理により、音源の信号を検出し、送信していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来のマイクロホンは、マイクロホン本体11に届いた空気振動を全て電気信号に変換・検出するものであり、ピックアップしたい信号とピックアップしたくない信号等を分離・選択できなかった。このため、使用時にマイクロホンを落下させたときや、マイクロホンを物に衝突させた場合、マイクロホンは非常に大きな衝撃音(ノイズ)をピックアップし、接続するスピーカから、大きな衝撃音を放出する。また、携帯電話機を用いて通話している際に手が滑り携帯電話機を落下させたり、または、携帯電話機を物に衝突させると、大きな衝撃音(ノイズ)を相手に送信することになり、通信相手に不快感を与える。
【0005】
さらに、小型軽量化された最近の携帯電話機は、利用者の口と携帯電話機のマイクロホン部が離れてしまうため、そのマイク感度が非常に高く設定されている。そのため、例えば、歩きながら通話するとき、携帯電話機と耳近傍の頭部とが接触し、その擦れ音がマイクロホン部にピックアップされ、通信相手に送信される。また、携帯電話機を強く握りしめると、携帯電話機本体のケースが歪み、歪みに伴うキシミ音等を発し、そのキシミ音がマイクロホン部にピックアップされ、通信相手に送信される。同様に家庭や事務所において活用される卓上電話機においても、通話に熱中しハンドセットを落下させたり、電話機ごと落下させたりすることにより、大きな衝撃音を通信相手に送信することになり、通信相手に不快感を与える。
この課題を解決することを目的とする従来技術が、例えば、特開昭59−40798号公報に開示されている。この公報に記載の従来技術においては、マイクロホン本体に取り付けられた振動センサーが外部振動を検出し、マイクロホン本体の出力信号の大きさに対応した抑圧を行っている。
しかしながら、この従来技術では、マイクロホン本体に振動センサーを取り付けていること、マイクロホン本体がケースと振動ダンパを介して保持されていること、また、振動センサ出力をAC−DC変換器を介し雑音低減装置に伝え雑音の大きさに対応したマイクロホン本体の出力レベルを変える構成であるため、衝撃の検出にダンパの影響が出る、振動センサの設置位置が固定化する、AC−DC変換器を含む雑音低減装置が複雑で高価である等の課題を有する。
【0006】
本発明はこのような問題点を解決するためになされたものであり、衝撃が加わった場合にも衝撃音の遮断し、通信相手や聴衆者に不快感を与えないマイクロホン、携帯電話機及び卓上電話機を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明にかかるマイクロホンは、音声情報を入力し、電気信号に変換するマイクロホンであって、入力された音声情報を電気信号に変換して出力する変換手段(例えば、本発明の実施の形態におけるマイクロホン本体11及びマイク回路21)と、前記変換手段を収容するケースと、前記変換手段と離間して前記ケース内に配置され、前記ケースに振動伝達部材を介して固定された振動センサーと、前記変換手段から出力された信号を入力し、前記振動センサーによって検出された振動に基づき入力信号の出力を遮断する出力遮断手段(例えば、本実施の形態における出力遮断回路23)とを備えたものである。さらに、前記振動伝達部材は、金属材料により形成されて前記ケースに当接して配置されるブッシュと、前記出力遮断手段が搭載される回路基板とを含むことを特徴とする。このような構成により、マイクロホンを落下させたような場合に衝撃がマイクロホンに加わった場合であっても、衝撃音の送信や伝送が効果的に遮断され、その利用者に不快感を与えなくなる。
【0008】
ここで、出力遮断手段は、前記振動センサーによって検出された振動が予め定められた値以上である場合に入力信号の出力を遮断することが好ましい。
【0009】
振動センサーは、ケース本体に加えられた衝撃力が直接的に伝わる位置に取り付けられることが望ましい。これによりケース本体に加えられた衝撃力によって生じる衝撃音を効果的に遮断することができる。特にケース本体に生じるキシミ音を効果的に遮断することができる。
好適な実施の形態における振動センサーは、圧電素子を用いて構成される。
【0010】
そして、この圧電素子の一端を自由端とし、他端を固定するとともに、圧電素子に設けられた電極に生じる信号に基づき振動を検出するように構成するとよい。このように構成することにより、マイクロホンに加わる振動を簡易な構成で精度良く検出することができる。
【0011】
さらに、配線パターンを有する素子基板と、導電性を有し、圧電素子の他端における第1の面と接触し、この圧電素子を前記素子基板に固定する支持部材を備え、前記圧電素子の第1の面よりこの支持部材及び素子基板上の配線パターンを介して取得される信号と、前記第1の面と反対側の第2の面より取得される信号とに基づいて振動を検出するようにするとよい。このような構成により、機械的な構造と電気的な構成が同時に行われるため、構成を簡素化でき、低コスト化を実現できる。
【0012】
また、前記振動センサーは、一端を固定し、他端に重りを有し、導電性の弾性部材と、前記弾性部材と対向して設けられた電極材とを備え、定常状態では、前記弾性部材と前記電極材は離間し、衝撃が印加された状態では、前記弾性部材と前記電極材が電気的に接続されることにより、振動を検出する構成を有することが好ましい。このような構成により、より簡単にかつ低価格で振動センサーを構成することができる。
【0013】
上述のマイクロホンは、携帯電話機や卓上電話機において、典型的に用いられる。
【0014】
本発明にかかる携帯電話機は、外周を覆うケースと、前記ケース内に配置され、入力された音声情報を電気信号に変換して出力するマイクロホンと、前記マイクロホンと離間して前記ケース内に配置され、前記ケースに振動伝達部材を介して固定された振動センサーと、前記マイクロホンから出力された信号を入力し、前記振動センサーによって検出された振動に基づき入力信号の出力を遮断する出力遮断手段とを備えたものである。さらに、前記振動伝達部材は、金属材料により形成されて前記ケースに当接して配置されるブッシュと、前記出力遮断手段が搭載される回路基板とを含むことを特徴とする。このような構成により、キシミ音や摺動音を遮断することができる。
【0015】
本発明にかかる卓上電話機は、ハンドセットを有する卓上電話機であって、前記ハンドセットは、筐体と、入力された音声情報を電気信号に変換して出力するマイクロホンと、前記マイクロホンと離間して前記筐体内に配置され、前記筐体に振動伝達部材を介して固定された振動センサーと、前記マイクロホンから出力された信号を入力し、前記振動センサーによって検出された振動に基づき入力信号の出力を遮断する出力遮断手段とを備えたものである。さらに、前記振動伝達部材は、金属材料により形成されて前記筐体に当接して配置されるブッシュと、前記出力遮断手段が搭載される回路基板とを含むことを特徴とする。このような構成により、ハンドセットを落下させたような場合に衝撃がハンドセットに加わった場合であっても、衝撃音の発生を効果的に遮断することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
発明の実施の形態1.
本発明は、例えば身近なカラオケや携帯電話機の音声ピックアップ用のマイクロホン、また、会議やイベント等の録音用や放送用のマイクロホン等、様々な用途のマイクロホンに適用することができる。この発明の実施の形態1では、カラオケ用のマイクロホンに適用した例について、図面を用いて詳細に説明する。
【0017】
本発明の実施の形態にかかる出力遮断装置付きマイクロホン10の例を、図1のブロック図、および図2の構造図に示す。
【0018】
図1、図2に示すように、本発明の出力遮断装置付きマイクロホン10は、マイクロホン本体11と、マイク回路部21と出力遮断装置22を搭載した回路基板26と、ケーブル31と、前面ケース41と、ケース止め42と、ケース本体43及びブッシュ44などから構成されている。出力遮断装置22は、回路基板26及びブッシュ44を介してケース本体43に取り付けられており、このケース本体43に加えられた衝撃力が直接的に伝わる位置に取り付けられている。尚、ブッシュは、振動ダンパとは異なり、アルミや黄銅等の硬度が高い材料により形成されている。図1に示されるようにマイクロホン本体11の出力信号は、マイク回路部21に入力される。またマイク回路21の出力信号は、出力遮断装置22に入力される。出力遮断装置22の出力信号はケーブル31を介して外部装置に出力される。
【0019】
以下に各部の構造と機能を詳細に説明する。
まず、マイクロホン本体11について説明する。
マイクロホン本体11は、例えば、エレクトレットコンデンサー方式マイクロホンを採用し、高感度な特性を確保している。
【0020】
このエレクトレットコンデンサー方式マイクロホンは、空気振動を電気振動に変化するセンサーとして高感度で、かつ、安価であり、オーディオ関係に多用されている。
【0021】
マイクロホン本体11は、図2に示すように前面ケース41によって覆われている。この前面ケース11は、空気振動が自在に通過し得る網目状の材料または網目状に成形した部材からなり、ゴミや異物の侵入や衝突からその精密なピックアップ部を保護している。このマイクロホン本体11の機能は、前面ケース41を通過した空気振動を受け、この空気振動を電気信号に変換し、出力端子11A、11Bに出力するものである。
【0022】
また、出力端子11A、11Bに現れたマイクロホン本体11の出力は、接続したマイク回路21に伝わる。
【0023】
次に、マイク回路21について説明する。
図1、図2に示すようにマイク回路21は、マイクロホン本体11の出力端子11A、11Bに接続されている。マイク回路21は、マイクロホン本体11が検出した信号を受け、インピーダンス変換および増幅等の処理を行い、その出力端子を介し、接続するする出力遮断装置22に伝える。
【0024】
このマイク回路21の動作によりその出力信号は、電気的な外乱に対し影響受け難くいマイク信号として出力遮断装置22等へ伝えられる。
【0025】
次に、出力遮断装置22について説明する。
図2に示すように出力遮断装置22は、振動センサー24および出力遮断回路23を有する。出力遮断装置22は、図1、図2に示すように、マイク回路21からマイク信号を入力する。通常の状態では、出力遮断装置22に入力されたマイク信号はそのまま出力される。その一方で、利用者が誤ってマイクロホン10を落下させたり、マイクロホン10に物を衝突させたりすることにより、マイクロホン10が衝撃を受ける場合がある。
【0026】
この場合には、出力遮断装置22は、接続するケーブル31の信号端子31A対し、衝撃の影響を遮断するよう動作する。
【0027】
以下、その構成と動作を詳細に説明する。
まず、振動センサー24の構成について、説明する。
振動センサー24は、図3に示すようにPZTなどの圧電セラミックス材料から構成された圧電素子51を備えている。この圧電素子51の両面51A面および51B面に電極が形成されている。圧電素子51の一端は、外部からの力により自由に動くことができ、他の一端は支持部材52を介し素子基板に固定されている。支持部材52は、圧電素子51を支持するための部材であり、例えば銅等の導電性材料から構成される。圧電素子51の一方の電極51Aと電界効果型トランジスタ54のゲートは線材53により、電気的に接続されている。電界効果型トランジスタ54のソースは、素子基板55の回路パターンを介して支持部材52と接続されている。
【0028】
支持部材52は、導電性材料により構成されているため電界効果型トランジスタ54のソースと圧電素子51の電極51Bを電気的に接続する。このような構成における支持部材52は、機械的かつ空間的な位置の保持機能と電気的な接続機能を有しているので、構成の簡略化が図れる。素子基板55は、圧電素子51、支持部材52、線材53、電界効果型トランジスタ54等の部品を固定する。また、素子基板55全体は、シールドケース56A、56Bにより電磁気的に覆われている。
【0029】
次に、この振動センサー24の動作について説明する。
例えば、出力遮断装置付きマイクロホン10を落下し、床とケース本体43が激しく衝突すると、ケース本体43の衝突部に、衝突に伴う衝撃力が発生する。この衝撃力は、ケース本体43を伝搬し、ケース本体43に密着するブッシュ44を介し、回路基板26に伝わる。
【0030】
回路基板26の上には、上述した出力遮断装置22が構成されているので、回路基板26に伝わった衝撃力は、さらに、回路基板26から出力遮断装置22の振動センサー24に伝わる。
【0031】
すなわち、衝撃力は、振動センサー24の外周を覆うシールドケース56Aに伝わり、更に密着した素子基板55に伝達し、素子基板55と支持部材52を介し、圧電素子51に伝わる。
【0032】
圧電素子51は、支持部材52の位置で素子基板55に固定されているため支持部材52の固定部から衝撃力を受け、図3の矢印Aに示す方向に衝撃力に対応した振動を起す。このとき圧電素子51は、振動に対応した信号をその電極面51A、51B間に発生する。電極面51Aに生じた信号は、接続した線材53を介し電界効果型トランジスタ54のゲートに伝わる。また、電極面51Bに生じた信号は、素子基板55の回路パターンを介して、電界効果型トランジスタ54のソースに伝わる。
【0033】
電界効果型トランジスタ54は、伝えられた信号に対しインピーダンス変換および増幅等を行い、その出力端子に出力する。この出力は、接続するケーブル57の信号線を介し、振動センサー24の出力信号として、接続する出力遮断回路23に伝わる。このとき、振動センサー24は、その全体を電気磁気的にシールドされているので、周囲の電気ノイズ等の影響が入り難く、品質の高い検出信号が得られる。
【0034】
次に、出力遮断回路23の構成と定常時の動作について説明する。
出力遮断回路23は、図4の回路図に示されるように、例えば増幅部23Bと出力遮断部23Cから構成される。図4において、23Aは振動センサー24にかかるセンサー部である。
【0035】
増幅部23Bは、接続コンデンサーC1と、バイアス抵抗R3、R4と、トランジスタTr1と、Tr1のエミッター抵抗R5と、Tr1のコレクター抵抗R6から構成される。増幅部23Bの機能は、振動センサー24の出力信号を受け、所定の大きさに増幅し、コンデンサーC2を介し出力遮断部23Cに伝えることである。
【0036】
出力遮断部23Cは、接続コンデンサーC2と、バイアス抵抗R7、R8と、トランジスタTr2と、Tr2のコレクターに接続する抵抗R9と、コンデンサーC3、および抵抗R10と、この抵抗R10の他端がそのベースに接続するトランジスタTr3と、Tr3のコレクターに接続する抵抗R11等から構成されている。また、トランジスタTr2のエミッターはグランドに接地され、また、トランジスタTr3のエミッターは抵抗R12を介し接地されている。
【0037】
なお、トランジスタTr3の利得や信号極性を考慮する場合、図5の回路図に示すようにトランジスタTr3のエミッターに出力端子23Hを接続する場合もある。
【0038】
さて、この出力遮断回路23の定常状態の動作を、図4を用いて説明する。
衝撃等を受けない静粛な状態、即ち定常状態では、振動センサー24は定常状態に対応した信号を出力し、この定常出力を増幅部23Bが受け、所定の大きさに増幅し、コンデンサーC2を介し出力遮断部23Cに伝えられる。このとき出力遮断部23CのトランジスタTr2は、そのバイアス抵抗R7、R8によるバイアス条件とコンデンサーC2を介し伝わった振動センサー24からの信号を合わせた信号でもカットオフの条件下にあり、動作しない。従って、トランジスタTr3は、抵抗R9とR10と、エミッターに接続する抵抗R12およびコレクターに接続する抵抗R11から設定される条件のもと、動作状態にあり、端子23Dに加えられた信号は、トランジスタTr3による増幅を経てその出力端子23Eに現れる。ここで、端子23Dは、マイク回路21に接続しており、端子23Eにはマイク信号が現れる。
【0039】
つぎに、落下等の衝撃的な力がマイクロホンに加わった場合について、図4を用いて説明する。
【0040】
上述のように、落下等の衝撃的な力がマイクロホンに加わると、振動センサー24から衝撃力に対応した信号が、ケーブル57を介して、増幅部23Bに伝わる。増幅部23Bに伝わった信号は、コンデンサーC1を介し、トランジスタTr1に伝わり、所定の増幅を得て、コンデンサーC2を介し、出力遮断部23Cに伝わる。このとき伝達した信号が定常時の信号に対し非常に大きい場合、トランジスタTr2は動作点に達し、オン状態になる。すなわち、Tr2のコレクター部はオン状態となると同時に電流が流れ、電圧降下を引き起こす。つまり、コンデンサーC3に充電されていた電荷は一気に流れ、電圧は降下する。この電圧降下に伴って、トランジスタTr3のベース電位も降下するので、トランジスタTr3は動作不能となり、端子23Dに印加された信号は、端子23Eに現れない。したがって、振動センサー24に検出されたと同じ原因のマイクロホン本体11にピックアップされた大きなノイズを伴う信号は、出力遮断部23Cの動作により、その出力端23Eに出現しない。この動作により異常に大きいノイズは接続する機器に伝わることなく、遮断される。
【0041】
さて、衝撃的な力が過ぎると、振動センサー24は定常状態の戻り、上述した定常状態の出力を行う。この出力信号は、接続する増幅部23Bに入り、所定の増幅が行われ、さらに、出力遮断部23Cに印加される。しかし、上記したように定常状態の振動センサー24からの信号は、小さく、トランジスタTr2をONできないので、トランジスタTr2は動作しない状態に戻る。しかし、コンデンサーC3はTr2がONの期間、その電荷を放電する。トランジスタTr2がOFFと同時に、コンデンサーC3は、抵抗R9を介した充電が開始し、徐々にその電位を高めていく。コンデンサーC3の充電と共にトランジスタTr3のベース電位は徐々に上がり、やがてトランジスタTr3は動作状態に入り、端子23Dのマイク信号は、トランジスタTr3を経て、徐々に回復しつつ端子23Eに現れ、やがて定常時の大きさに戻る。
かくして何も無かったかのように定常的な動作を行う。
【0042】
上述の例は、振動センサー24に図3に示す圧電素子51を使った構成を示した。より簡単にかつ低価格で振動センサー24を構成する場合には、図6に示すバネ方式も可能である。この場合に、バネ方式の振動センサー24と接続する出力遮断回路は図7に示す回路構成となる。
【0043】
まず、バネ方式の振動センサー60の構成について説明する。
バネ方式の振動センサー60は、バネ材61、電極材62、スペーサ63、カバー64、信号線65A及び信号線65Bを備えている。バネ材61は、一端を固定し他端は重り61Aを付けており、自在に振動できる構成を有している。このバネ材61は、例えば、りん青銅等の高剛性で高導電性材料から構成される。電極材62は、バネ材61に近接配置され、高剛性で高導電性材料から構成される。スペーサ63は、定常的に、バネ材61と電極材62を所定距離に固定支持し、かつ電気的に絶縁する素材から構成される。カバー64は、バネ材61の可動空間を確保し、かつ機構部品の保護のために設けられている。信号線65Aは、バネ材61に電気的に接続されている。信号線65Bは、電極材62に電気的に接続されている。
【0044】
次に、バネ方式の振動センサー60の動作について説明する。
図6に示す構造を有する振動センサー60に、落下等の衝撃的な力が加わると、バネ材61は衝撃に対応し振れる。特に、衝撃力が大きい場合には、バネ材61の自由端の重り61Aの先端61Bが、電極材62に接触する。すなわち、この接触により、信号線65Aと信号線65Bは電気的に接続さる。言い換えれば、定常状態では、信号線65Aと信号線65Bがオープンで、衝撃力が加わると信号線65Aと信号線65Bが導通状態となる衝撃力によるスイッチとして機能する。
【0045】
続いて、このようなバネ方式振動センサー60を用いた出力遮断装置22の出力遮断部71につき説明する。バネ方式振動センサー60を用いた出力遮断装置22の出力遮断部71は、図4のTr2の部分にバネ方式振動センサー60を挿入した構成であり、図7に示す構成となる。
落下等の衝撃的な力が加わるとバネ方式振動センサー60からの衝撃検知の信号が、端子71Aと端子71Bに印加される。すると、振動センサー60が衝撃力により導通状態になるため、端子71Aは直接グランド端子71Gに接地したと同じ状態になる。したがって、コンデンサーC3に充電されていた電荷は一気にグランドに流れ、端子71A点の電圧は降下する。この電圧降下に伴って、トランジスタTr3のベース電位も降下するので、トランジスタTr3は動作不能となり、端子71Cから印加された信号は、端子71Dに出力されなくなる。したがって、振動センサー60に検出されたと同じ要因によるマイクロホン本体11にピックアップされた大きな信号は、出力遮断部71の動作により、その出力端71Dに出現しない。かくして、圧電素子51を使った振動センサー24と同様に、出力遮断装置22は動作し、異常な大きさのノイズが、接続する機器に伝達されるのを遮断できる。
【0046】
発明の実施の形態2.
発明の実施の形態2は、携帯電話機に関するものである。以下、詳細に説明する。
【0047】
最近の携帯電話機は、小型軽量化と同時に高感度のマイクロホンを採用している。この小型化およびマイクロホンの高感度化により、携帯電話機を落下させた場合や携帯電話機に物を衝突させてしまったような場合には、その衝撃に相当する音が通信相手に伝わり、通信相手に対して不快感を与える。そこで、本発明に実施の形態2では、携帯電話機の信号用基板上に、例えば、図3に示す振動センサー24および出力遮断回路23から構成される出力遮断装置22を設けることによって、この問題を解決している。
【0048】
その一方で、携帯電話機の場合、外装ケースと通信用機能を構築している基板の結合状態が必ずしも剛性が高くないので、前述した「キシミ音」や歩きながら電話の「摺動音」に対して必ずしも十分な効果を得にくい場合もある。
【0049】
そこで、「キシミ音」や「摺動音」の改善のために本発明を適用した携帯電話機の一実施の形態を図8に示す平面図および断面図を用いて説明する。
【0050】
図8に示されるように、携帯電話機101は、前面ケース111を有し、この前面ケース111には、液晶表示パネル112、操作ボタン113とレシーバ開口部114等が配置されている。また、携帯電話機101は、回路基板121を有し、この回路基板121は、受話用のレシーバ122、送話用のマイクロホン本体123、そのマイク回路など構成要素を含み、携帯電話機101の送受信等の全機能を構築する構成部品が盛り込まれている。さらに、携帯電話機101は、裏面ケース131、電池132、電池132を裏面ケース131に収納・固定するための電池ケース133を有する。さらに、また、携帯電話機101は、振動センサー142と出力遮断回路から構成する出力遮断装置を備えている。
【0051】
ここで、振動センサー142は、図8の断面図に示すように、前面ケース111に固定されている。特に、この振動センサー142は、前面ケース111の内側、即ち回路基板121側であって、マイクロホン開口部123の近傍に固定されている。このような位置に固定されることによって、振動センサー142は、前面ケース111の受ける衝撃力を容易に検出することができる。
【0052】
次に本発明の実施の形態にかかる携帯電話機101の動作について説明する。携帯電話機101を使った通話中に、使用者が携帯電話機101を強く握り締めると、小型軽量の携帯電話機101は、歪みを生じ、前面ケース111と裏面ケース131の間、または、前面ケース111と回路基板121の間等でズレが発生し、そのズレに伴うキシミ音が発生する。
【0053】
この携帯電話機101内で発生するキシミ音は、その一部が擦れ音として空中発散し、また、一部は前面ケース111内を伝搬し、近接する部品に伝搬する。前面ケース111のマイクロホン開口部123Aに近接配置されたマイクロホン本体123は、前面ケース111から空気中に放出した音、および、特に前面ケース111とマイクロホン本体123が接触している場合はその振動を直接受け、音として検出する。このとき同時に、携帯電話機101は前面ケース111の内側のマイクロホン開口部123A付近に振動センサー142を固定しているので、この振動センサー142が、効果的にキシミ音に起因する振動を検出し、接続する出力遮断回路に伝える。出力遮断回路は、前述した出力遮断回路23と同様に、所定の大きさ以上の信号が入ると、マイクロホン本体123の出力を接続する信号回路(図示せず)に送出しないように動作する。
【0054】
この動作により、本発明の実施の形態2にかかる携帯電話機101では、「キシミ音」が通信相手に送信されることを遮断できる。
【0055】
以上、携帯電話機を強く握った「キシミ音」について説明したが、摺動音の場合も全く同様に、本発明の出力遮断装置が動作し、摺動音が通信相手に送信されることを遮断できる。
【0056】
また、この発明の実施の形態2にかかる携帯電話機において使用される振動センサーは、図3に示す圧電素子を使った構成、図6に示すバネ式の構成の何れも利用可能であるが、携帯電話機101の形状と期待する精度、信頼性等を考慮して使い分けできる。
【0057】
発明の実施の形態3.
この発明の実施の形態3は、一般家庭や事務所の机上に据え置き利用する卓上電話機に関する。以下、図9を用いて詳細に説明する。
【0058】
本発明の実施の形態3にかかる卓上電話機は、発明の実施の形態1において詳述した出力遮断装置を有するものである。図9は、その卓上電話機が備えたハンドセットの一部断面図を示す。この卓上電話機におけるハンドセット151は、レシーバ部152、マイクロホン本体153、振動センサー155及び出力遮断装置を備えている。レシーバ部152は、ハンドセット151の一方の端に設けられ、受話信号を音声に変換するものである。マイクロホン本体153は、レシーバ部152とは反対側の端に設けられている。振動センサー155は、マイクロホン本体153の近傍に配置されている。出力遮断装置は、振動センサー155と出力遮断回路(図示せず)を有する。
【0059】
その出力遮断装置の動作を説明する。
利用者が、本発明の出力遮断装置付きハンドセットを通話中、何らかの事象により落とす、または、物にぶつけた場合、その衝撃は、ハンドセット151の発生場所から衝撃音となって空気中に放出される。若しくは、衝撃波となってハンドセット151のケース等の部材内を伝搬し、直接マイクロホン本体153に伝わる。または、衝撃音が空気中を伝搬し、マイクロホン開口部153Aからマイクロホン本体153に音として伝わる。このような事象により、マイクロホン本体153は衝撃に起因するノイズを検出する。この衝撃はマイクロホン本体153近傍に設置された振動センサー155に検出され、接続する出力遮断回路へ伝わる。マイクロホン本体153および出力遮断装置の動作は、上記した各機器のマイク本体と出力遮断装置との関係と同じなので以下の説明は省く。
【0060】
本発明の実施の形態3に示す出力遮断装置付きハンドセットを使うことにより、例え、ハンドセットを落としても、その衝撃音は、出力遮断装置の動作により遮断されるので、通信相手に不快感を与えなくて済む効果がある。
【0061】
その他の発明の実施の形態.
図3に示す振動センサーは、一つの圧電素子を備えていたが、これに限らず、図10に示されるように、複数の圧電素子を備えるようにしてもよい。図10に示されるように、この振動センサーには、圧電素子510と圧電素子511が設けられている。圧電素子510と圧電素子511の間には、導電性を有する支持部材520が設けられている。また、圧電素子511は、支持部材521を介して素子基板55に固定されている。
【0062】
このように圧電素子を複数設けることにより、振動センサーの出力を増大させることが可能となる。尚、図10では、2つの圧電素子を設けたが、これに限らず、3つ以上の圧電素子を設けるようにしてもよい。
【0063】
【発明の効果】
本発明によれば、衝撃が加わった場合にも衝撃音の発生を遮断することができるマイクロホン、携帯電話機及び卓上電話機を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のマイクロホンのブロック構成図である。
【図2】本発明のマイクロホンの構造を示す断面図である。
【図3】本発明の振動センサーの構造を示す断面図である。
【図4】本発明の出力遮断回路の構成を示す回路図である。
【図5】本発明の出力遮断回路の構成を示す回路図である。
【図6】本発明のバネ方式の振動センサーの構造を示す断面図である。
【図7】本発明の出力遮断回路の構成を示す回路図である。
【図8】出力遮断装置付き携帯電話を示す断面図である。
【図9】本発明のハンドセットを示す断面図である。
【図10】本発明の振動センサーの構造を示す断面図である。
【図11】従来のマイクロホンの断面図である。
【符号の説明】
10 :本発明の出力遮断装置付きマイクロホン
11 :マイクロホン本体
11A,11B :出力端子
21 :マイク回路部
22 :出力遮断装置
23 :出力遮断回路
23A :センサー部
23B :増幅部
23C :出力遮断部
23D :端子(入力端子)
23E :端子(出力端子)
23F :端子(電源)
23G :端子(グランド)
23H :端子(出力端子)
24 :振動センサー
26 :回路基板
31 :ケーブル
31A,31B :信号端子
41 :前面ケース
42 :ケース止め
43 :ケース本体
44 :ブッシュ
51 :圧電素子
51A,51B :電極面
51C :自由端
52 :支持部材
53 :線材
54 :電解効果型トランジスタ
55 :素子基板
56A,56B :シールドケース
57 :ケーブル
61 :バネ材
61A :重り
62 :電極材
63 :スペーサ
64 :カバー
65A :信号線(信号)、
65B :信号線(グランド)
71 :出力遮断部
71A :端子(信号)
71B :端子(グランド)
71C :入力端子
71D :出力端子
71E :端子(電源)
71G :端子(グランド)
101 :携帯電話機
111 :前面ケース
112 :液晶パネル
113 :操作ボタン
114 :レシーバ開口部
121 :回路基板
122 :レシーバ
123 :マイクロホン本体
123A :マイクロホン開口部
131 :裏面ケース
132 :電池
133 :電池ケース
142 :振動センサー
151 :ハンドセット
152 :レシーバ部
153 :マイクロホン本体
153A :マイクロホン開口部
155 :振動センサー
155A :振動センサーのケーブル
Claims (6)
- 音声情報を入力し、電気信号に変換するマイクロホンであって、
入力された音声情報を電気信号に変換して出力する変換手段と、
前記変換手段を収容するケースと、
前記変換手段と離間して前記ケース内に配置され、前記ケースに振動伝達部材を介して固定された振動センサーと、
前記変換手段から出力された信号を入力し、前記振動センサーによって検出された振動に基づき入力信号の出力を遮断する出力遮断手段とを備え、
前記振動伝達部材は、金属材料により形成されて前記ケースに当接して配置されるブッシュと、前記出力遮断手段が搭載される回路基板とを含むことを特徴とするマイクロホン。 - 音声情報を入力し、電気信号に変換するマイクロホンであって、
入力された音声情報を電気信号に変換して出力する変換手段と、
前記変換手段を収容するケースと、
前記変換手段と離間して前記ケース内に配置され、前記ケースに直接又は振動伝達部材を介して固定された振動センサーと、
前記変換手段から出力された信号を入力し、前記振動センサーによって検出された振動に基づき入力信号の出力を遮断する出力遮断手段とを備え、
前記振動センサーは、一端を固定し、他端に重りを有し、導電性の弾性部材と、前記弾性部材と対向して設けられた電極材とを備え、定常状態では、前記弾性部材と前記電極材は離間し、衝撃が印加された状態では、前記弾性部材と前記電極材が電気的に接続されることにより、振動を検出することを特徴とするマイクロホン。 - 請求項1又は2に記載のマイクロホンを備えた携帯電話機。
- 請求項1又は2に記載のマイクロホンを備えた卓上電話機。
- 外周を覆うケースと、
前記ケース内に配置され、入力された音声情報を電気信号に変換して出力するマイクロホンと、
前記マイクロホンと離間して前記ケース内に配置され、前記ケースに振動伝達部材を介して固定された振動センサーと、
前記マイクロホンから出力された信号を入力し、前記振動センサーによって検出された振動に基づき入力信号の出力を遮断する出力遮断手段とを備え、
前記振動伝達部材は、金属材料により形成されて前記ケースに当接して配置されるブッシュと、前記出力遮断手段が搭載される回路基板とを含むことを特徴とする携帯電話機。 - ハンドセットを有する卓上電話機であって、
前記ハンドセットは、
筐体と、
前記筐体内に配置され、入力された音声情報を電気信号に変換して出力するマイクロホンと、
前記マイクロホンと離間して前記筐体内に配置され、前記筐体に振動伝達部材を介して固定された振動センサーと、
前記マイクロホンから出力された信号を入力し、前記振動センサーによって検出された振動に基づき入力信号の出力を遮断する出力遮断手段とを備え、
前記振動伝達部材は、金属材料により形成されて前記筐体に当接して配置されるブッシュと、前記出力遮断手段が搭載される回路基板とを含むことを特徴とする卓上電話機。
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