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JP4197869B2 - 通信チャネルの機器の特性を決定するための方法及び装置 - Google Patents
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JP4197869B2 - 通信チャネルの機器の特性を決定するための方法及び装置 - Google Patents

通信チャネルの機器の特性を決定するための方法及び装置 Download PDF

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Description

【0001】
本発明は、通信チャネル、特に衛星通信チャネルの機器の特性を決定するための方法に関連する。
【0002】
新しい通信衛星の打ち上げに成功した後、打ち上げ前のデータと比較するために、衛星が軌道内にある間に通信のサブシステムをテストすることが不可欠である。これは、打ち上げの負荷が原因で如何なる障害も発生しなかったことを確認し、又、衛星搭載機器が要求規格に従っていることを検査するためである。
【0003】
この軌道内テストの技術に関しては、実施する必要のあるテストの数を減らすことなく衛星を直ちに運用させなければならない、ということを考慮する必要がある。このため、新しい通信衛星の寿命試験を自動的に開始するために、より強力なコンピュータ及びソフトウェア技術を用いたマイクロ波測定技法が用いられてきた。
【0004】
上記実施する必要のあるテストを理解するためには、通信チャネルは適切なフィルタの作用で隣接するチャネルに分割されるのが一般的である、ということに注意しなければならない。このチャネルフィルタは、次の2つの相異なるタスクを実行する。第1に、このチャネルフィルタは、隣接チャネル間の干渉を回避しなければならない。第2に、チャネルを通過する信号に、フィルタ特性に起因する歪みが生じてはならない。続いて、通信チャネルとしての衛星トランスポンダについて、図1を参照しながら、更に詳しく説明する。
【0005】
通信衛星のトランスポンダは、地上局(図示せず)から送信されるアップリンク信号を受信するための受信アンテナ1を備える。この受信アンテナ1の出力信号は、周波数変換器2で周波数を変換した後、入力デマルチプレクサ(IMUX)3に送られる。この入力デマルチプレクサ3は、上記アンテナから送られる信号を個々の信号に分離するための、数個の第1フィルタ4−1〜4−nを備える。典型的には、1つのフィルタは、上記受信アンテナ1を通じて受信した信号から分離される信号ごとに設けられ、1つの通信チャネルに対応する。上記入力デマルチプレクサ3のn個の出力信号は、対応する数字の高出力増幅器5−1〜5−nに送られる。高出力増幅器5−1〜5−nの各々には、上記入力デマルチプレクサ3の出力信号を増幅するための進行波管(TWT)が設けられている。高出力増幅器5−1〜5−nの各々はその飽和点において動作するのが通常であるため、複数の信号は相互変調成分や信号の歪みを生成する。こうして増幅した出力信号は、第2フィルタ6−1〜6−nを通過する。この第2フィルタ6−1〜6−nは上記n個の増幅出力信号を結合するための出力マルチプレクサ(OMUX)7の一部を成している。上記出力マルチプレクサ7の出力信号は、地上の所望の領域へと送信されるための送信アンテナ8に送られる。
【0006】
このように、上記デマルチプレクサ(IMUX)は1つのチャネルにつき1つのフィルタから成る。このフィルタは、入力される他の全ての信号から所望の信号を分離する。このように分離することは、複数の信号が上記高出力増幅器の各々に到達するのを防ぐために必要である。各チャネルは、それ自身に割り当てられた高出力増幅器(一般的には、進行波管増幅器)を有する。通常、これら高出力増幅器はその飽和点において動作するため、複数の信号は相互変調成分を生成し、その結果、上記衛星の送信アンテナの出力時(ダウンリンク)における信号に歪みを生じる
【0007】
上記増幅の後、信号は(上記出力マルチプレクサ(OMUX)にある)第2フィルタを通過する。この第2フィルタは、上記増幅器の広帯域雑音が隣接チャネルと干渉するのを防ぐものである。上記衛星の送信アンテナを通じて送信される前に、全ての信号は上記出力マルチプレクサ(OMUX)において再び結合される。
【0008】
従って、上記トランスポンダフィルタの特性は、主に上記IMUXとOMUXのフィルタにより決定されることになる。このIMUXとOMUXのフィルタは、一般的に、導波管の技術を利用して作られる。これらフィルタは、衛星を打ち上げるに先立ち、規格に沿って設計しテストされる。打ち上げ後、搭載機器、特にフィルタを含めた衛星全体をテストしなければならない。打ち上げ段階でフィルタが損傷を受けたかどうかを検査することがこのテストの目的である。このように、衛星の運用前に寿命テストを開始することが非常に重要である。
【0009】
寿命テストを開始するため、衛星は軌道上のある地点に配置されるのが一般的であるが、そこはこの衛星の最終目的地ではない。これは次のような理由に基づく。例えば、この衛星が運用中のトランスポンダと干渉する可能性のある(バックアップ用)トランスポンダを搭載している場合、このようなテスト中の衛星に向けた測定信号が運用中の衛星搭載機器の信号と干渉する可能性がある。
【0010】
新しい衛星がテスト開始時に配置される上記軌道上の地点の調整は、一般的に如何なる運用中のシステムにも一切干渉を及ぼさないようにする。しかし、Kuバンドを使用する衛星で静止軌道がその混雑度を増すに伴い、テスト中の衛星の全ての帯域が高出力信号を用いて測定され得るようなスロットを発見することは一層困難となる。
【0011】
従って、通信衛星に対して軌道内テストを計画する場合、次のことを確認することが最大の条件となる。同じ周波数帯域を共有する他の通信衛星システムを妨害しないように如何なる干渉も生じ得ないようにすること、そして反対に、軌道内テスト中の上記衛星のテスト結果が他のシステムと関係する送信によって妨害されないということである。
【0012】
C. Moens and F. Absolonneの「International Journal of Satellite Communications、Vol.13、403〜412頁、1995年」によると、ESAの通信衛星軌道内テスト設備では、欧州通信衛星システムのバス機器をベースとする海事衛星の以下に述べるような状況に対処するための軌道内テストが計画され、これにより上記側面の分析が行われた。その内容は次の通りである。
【0013】
(1)他の海事衛星が存在すると、認可されていない周波数スロットが発生した。このような周波数スロットにおいては、地上或いは衛星搭載機器からの搬送波、例えばTDMA接続チャネルや捜索救難周波数帯域、を生成することは許されなかった。このことは、上記不認可の周波数スロットを使用することを禁止するような周波数計画を生成することによって、上記軌道内テストを行うコンピュータのソフトウェアに蓄積される。そのため、テスト信号は認可された周波数チャネルにおいてのみ生成されることができる。
【0014】
(2)第2の問題は、前記トランスポンダによって引き起こされた。トランスポンダは、それに付与される負荷と関係なくその出力を一定に保つ自動レベル制御機能を有する。その結果、上記トランスポンダの負荷が減少するのに伴って送信される雑音出力は増加し、トランスポンダが負荷されてない場合には(干渉の観点からすると)許容できないレベルに迄達する。この問題は既に、前記トランスポンダの負荷を不変的に最小限とすることで克服されている。このような負荷は、自動的に2つの搬送波をアップリンクすることによって生成された。これらの搬送波は、上記搭載機器の運用が停止しているか否かを問わず、専用の合成器によって生成される。如何なる軌道内テストであっても、その最中にCバンドを使用したアップリンクが正常に機能しなくなった場合、負荷を付与する上記搬送波が活性化して実施中の上記テストを中止するため、上記最小限の負荷を超えてしまうことがある特定のコンピュータープログラムによって検知された。最終的には、欧州宇宙運用センター(European Space Operations Center)が上記衛星搭載機器のスイッチをOFFにする結果となった。
【0015】
このように、従来の技法によると、上記IMUXとOMUXのフィルタの振幅応答及び群遅延に関する特性の測定は、マイクロ波リンク分析器を用いて行われる。ここでマイクロ波リンク分析器とは、周波数変調搬送波を使用して振幅反応及び群遅延を測定するものである。このマイクロ波リンク分析器は、ある特定の周波数における上記群遅延を、位相遅延を周波数に対して微分することで決定する。TWTAのような高出力増幅器を使用するチャネルでは、振幅変調と位相変調(AM/PM)との変換によって測定を誤る可能性があるので、MLA信号の出力は上記飽和点を大幅に下回る必要がある。
【0018】
新しい通信衛星を待機させることに成功した後は、様々な衛星サブシステムを検査し、その性能を評価しなければならない。上記従来の技法の最も重大な問題点は、上記測定信号が隣接する衛星システムと干渉する可能性があるということである。他方、この測定信号自体が、隣接する衛星からの信号が生成する雑音や干渉の影響を受ける可能性がある。この状況については、図5に従い、後でより詳しく説明する。
【0019】
発明の目的は、寿命テスト初期におけるシステム間の調整を単純化して、隣接する衛星システム間の干渉を回避することである。
【0020】
この目的は、請求項1に記載の方法及び請求項4に記載の装置が有する特徴によって解決される。
【0021】
本発明に係る衛星通信チャネルの機器の特性を決定するための方法は、以下のステップを備える。
【0022】
第1疑似雑音信号PN(t)を生成する。
散クリーン搬送信号s(t)を生成するために、クリーン搬送信号f(t)を上記第1疑似雑音信号PN(t)を用いて変調する。
上記拡散クリーン搬送信号s(t)を、上記通信チャネルを通じて、第1設定レベルで送信する。
上記通信チャネルを通過した後、上記拡散クリーン搬送信号s(t)に対応する受信信号s'(t)を受信する。
逆拡散搬送信号f'(t)を生成するために、上記受信信号s'(t)と上記第1疑似雑音信号PN(t)とを相関させる。
上記第1疑似雑音信号PN(t)と上記受信信号s'(t)との間の時間遅延に基づいて、上記クリーン搬送信号f(t)の選択した周波数における上記通信チャネルの群遅延を決定する、及び/又は、
上記第1疑似雑音信号PN(t)と上記受信信号s'(t)との間の相関ピークに基づいて、上記クリーン搬送信号f(t)の選択した周波数における上記通信チャネルの振幅応答を決定する。
【0023】
スペクトラム拡散変復調は、チャネル上を送信するのに先立って、帯域幅を拡散(拡大)する方式で送信変調を行い、続いて、受信器で同じ量だけ帯域幅を逆拡散(縮小)するという1つの通信技法である。このような拡散技法の中でも、とりわけ最もよく利用されているのが、直接シーケンス(DS)変調と周波数ホッピング(FH)変調である。
【0024】
直接シーケンス変調は、疑似乱数生成器の出力シーケンスをパルス列に線形変調することにより形成する。このパルス列の各々は、チップタイムと呼ばれる持続時間を有する。このタイプの変調は、2進位相偏移変調キーイング(BPSK)したデータ信号を用いて利用するのが通常である。上記変調信号自体は、次のようにして形成される。まず、上記純粋データビットストリームに疑似雑音シーケンスを乗算し(モジュール2)、続いて、こうして得られた信号を用いて、クリーン搬送信号の位相を変調する。
【0025】
受信側では、上記PN波形が既に利用可能であるか、或いは、最初に受信側で上記PN波形を入手しておくことが必要となる。すなわち、逆拡散に使用される受信側においてPN波形を生成するローカルPNランダム生成器は、受信信号のPN波形のチップ内で整列(同期)させなければならない。以上のことは、ある種の探索アルゴリズムを用いることで実現する。このような探索アルゴリズムの典型は、上記ローカルPN波形を時間的に連続する断片的なチップ(例えば、チップの半分)に分け、各位置において、上記受信信号と上記ローカルPN参照波形との間の高度な相関を探索するというものである。上記相関が所定閾値を超えると、このような探索は終了し、これにより、上記整列が実現したことになる。こうして上記2つのPN波形を大まかに整列させた後、追跡アルゴリズムを用いて精細な整列を維持する。追跡ループの形態の中で最も利用されているのが、連続時間遅延ロックループであり、その時間多重版がタウ−ディザループである。
【0026】
周波数ホッピング変調は、疑似的ランダムに生成した周波数偏移のシーケンスを用いて、パルス列を非線形変調することにより形成する。この変調信号に、多値周波数偏移変調キーイング(MFSK)した複素データ信号を乗算する。受信側では、上記送信信号と上記チャネル干渉との合算に、上記送信信号を元のMFSK形態の信号に戻す同一の周波数ホッピング変調を複素乗算する。上記直接シーケンスの場合と同様、受信側では、周波数逆ホッピング波形が上記ホッピング波形に可能な限り近づくように、上記周波数ホッピングした信号を入手し追跡する必要がある。
【0027】
本発明の一態様によれば、上記第1疑似雑音信号PN(t)は2進疑似雑音シーケンスである。好ましくは、上記2進疑似雑音シーケンスは、疑似雑音信号の連続値を記憶するフィードバックシフトレジスタ或いはメモリ装置によって生成される。
【0028】
本発明の更なる態様によれば、上記第1疑似雑音信号PN(t)のチップレートは、5Mchips/sより小さい。好ましくは、上記第1疑似雑音信号PN(t)のチップレートは、2.5Mchips/sと等しい或いはそれよりも小さい。
【0029】
本発明の更なる態様によれば、上記受信信号s'(t)と上記第1疑似雑音信号PN(t)との相関は、上記第1疑似雑音信号PN(t)を遅延させ、こうして遅延した第1疑似雑音信号PN(t)と上記受信信号s'(t)とを乗算することによって達成される。
【0030】
本発明の更なる態様によれば、上記通信チャネルは、衛星のトランスポンダによって設定される衛星通信チャネルである。
【0031】
本発明の更なる態様によれば、上記第1設定レベルは、隣接する衛星通信チャネルの送信ペイロード信号のレベルを下回る所定閾値によって調整される。
その際、以下のことに注意する必要がある。隣接する衛星通信チャネルの周波数帯の割り当て及び上記ペイロード信号のレベルは周知であり、従って、必要とされる上記閾値を定義するために隣接する各衛星チャネルの別のオペレータと調整することは可能である。
【0032】
しかし、地上局がクリーン搬送信号を送信するレベルを決定する場合、アンテナの空間分離能或いは空間分解能についても、それぞれ考慮する必要がある。従って、第1段階では、隣接する衛星通信チャネルの周波数帯の割り当て及び上記ペイロード信号のレベルに関するデータは、上記所定閾値を決定するための基礎として考慮される。第2段階では、更に、上記地上局自体の空間分離特性と隣接する衛星の方を向いたエンドユーザ端末の空間分離特性の双方が、考慮される。基本的に、このような状況においては、2つのタイプの干渉が発生する可能性がある。隣接する衛星のユーザが、この隣接する衛星のペイロード信号に加えて、上記エンドユーザ端末を通じてテスト信号も受信するか、或いは、上記地上局自体が上記隣接する衛星にもその信号を僅かに送信するか、のいずれかである。最初のタイプの干渉の方が発生する可能性が大きい。というのも、単にアンテナ径が異なると理由から、専門局の方がエンドユーザのアンテナよりも遙かに高い分解能を有するのが通常であるからである。この点において、上記測定信号のアップリンク出力の大きさを規定するための駆動要素は、上記隣接する衛星のペイロード信号と上記衛星自体の測定信号との間のレベル差以外に、これら双方の衛星の空間分離能と、これらの衛星に関係するアンテナの空間分解能にも依存する。
【0033】
本発明の更なる態様によれば、上記第1設定閾値は15dBと25dBとの間に設定されるのが好ましい。
【0034】
本発明の更なる態様によれば、上記第1設定閾値の尺度は、上記第1疑似雑音信号PN(t)のスペクトラム帯域幅と上記クリーン搬送信号f(t)のデータレートとの比率によって定義されるプロセッシングゲインであり、又、上記クリーン搬送信号f(t)のデータレートが上記第1所定閾値と上記第1疑似雑音信号PN(t)のスペクトラム帯域幅とから導かれる。
【0035】
そのため、本発明の上記側面に従えば、上記クリーン搬送信号f(t)のデータレートを選択することで、殆どいかなる所望の第1設定レベルに到達することも可能となる。
【0036】
本発明の更なる態様によれば、上記拡散クリーン搬送信号 ( )の上記第1設定レベルは次のようなステップによって調整される。
a)上記通信チャネルでの下限に対応する予備レベルを設定する。
b)上記逆拡散搬送信号f'(t)の実特性を決定するために、上記逆拡散搬送信号f'(t)を処理する。
c)上記逆拡散搬送信号f'(t)の上記実特性と予め定められた所望の特性との間の偏差を決定する。
d.1)上記偏差が所定値を超える場合:増分パラメータを用いて上記予備レベルを上げ、上記ステップb)からd.1)までを繰り返す。
d.2)そうでない場合、上記予備レベルを上記第1設定レベルに割り当てる。
【0037】
そのため、本発明の上記側面に従えば、初期設定閾値を調整する必要は全くない。むしろ、上記第1設定レベルは、上記逆拡散搬送信号f'(t)の十分な特性を得るために必要な最低限のレベルに近づくことによって調節される。上記初期設定レベルは、通信チャネルの下限として仮定され通信チャネルにおける隣接通信チャネルとの干渉が起こらないような、予備レベルで開始されることによって設定される。
【0038】
本発明の更なる態様は、以下のステップを備える。
参照搬送信号fR(t)をスペクトラム拡散方式で変調し、拡散参照搬送信号sR(t)を生成する。
上記拡散参照搬送信号sR(t)を、上記通信チャネルを通じて、第2設定レベルで送信する。
上記通信チャネルを通過した後、上記拡散参照搬送信号sR(t)に対応する参照受信信号sR'(t)を受信する。
逆拡散参照搬送信号fR'(t)を生成するために、上記参照受信信号sR'(t)をスペクトラム拡散方式で復調する。
上記参照搬送信号fR(t)と上記逆拡散参照搬送信号fR'(t)との比較に基づいて、上記通信チャネルの機器の特性を決定する。
【0039】
本発明の上記側面は、以下の事実を考慮するものである。衛星通信チャネルでの測定の間に、衛星運動が原因で、この衛星との距離が変化する可能性がある。又、測定の間には、大気効果が原因で、地上と衛星との間の経路損失による減衰が変化する可能性がある。そのため、例えば、中心周波数における振幅特性及び群遅延特性を他の離散周波数における振幅特性及び群遅延特性からそれぞれ減算することで、振幅特性及び群遅延特性を決定する場合には、上記衛星運動や大気効果、或いは他の影響が原因で、誤差が生じる可能性がある。このような測定誤差は、上記ステップ13により補正可能である。
【0040】
本発明の更なる態様によれば、上記スペクトラム拡散変調は以下のステップを備える。
第2疑似雑音信号PNR(t)を生成する。
上記拡散参照搬送信号sR(t)を生成するために、上記参照搬送信号fR(t)を上記第2疑似雑音信号PNR(t)を用いて変調する。
本発明の更なる態様によれば、上記スペクトラム拡散復調は以下のステップを備える。
上記逆拡散参照搬送信号fR'(t)を生成するために、上記参照受信信号sR'(t)と上記第2疑似雑音信号PNR(t)とを相関させる。
【0041】
本発明の更なる態様によれば、上記第2設定レベルは、隣接する衛星通信チャネルにおける送信ペイロード信号の受信レベルを下回る第2所定閾値によって調整される。
【0042】
本発明の更なる態様によれば、上記第2所定閾値が15dBと25dBとの間に設定されるのが好ましい。
【0043】
本発明の更なる態様によれば、上記第2所定閾値の尺度は、上記第2疑似雑音信号PNR(t)のスペクトラム帯域幅と上記参照搬送信号fR(t)のデータレートとの比率によって定義されるプロセッシングゲインであり、又、上記参照搬送信号fR(t)のデータレートが上記所定閾値と上記第2疑似雑音信号PNR(t)の所定スペクトラム帯域幅とから導かれる。
【0044】
本発明の更なる態様によれば、上記拡散参照搬送信号sR(t)の上記第2設定レベルは、次のようなステップによって調整される。
a)上記通信チャネルでの下限に対応する予備レベルを設定する。
b)上記参照受信信号sR'(t)の実特性を決定するために、上記参照受信信号sR'(t)を処理する。
c)上記参照受信信号sR'(t)の上記実特性と予め定められた所望の特性との間の偏差を決定する。
d.1)上記偏差が所定値を超える場合:増分パラメータを用いて上記予備レベルを上げ、上記ステップb)からd.1)までを繰り返す。
d.2)そうでない場合、上記予備レベルを上記第2設定レベルに割り当てる。
【0045】
本発明の更なる態様によれば、上記第2疑似雑音信号PNR(t)が2進疑似雑音シーケンスである。好ましくは、上記2進疑似雑音シーケンスは、疑似雑音信号の連続値を記憶するフィードバックシフトレジスタ或いはメモリ装置によって生成される。
【0046】
本発明の更なる態様によれば、上記第2疑似雑音信号PNR(t)を遅延させ、こうして遅延した第2疑似雑音信号PNR(t)と上記受信信号sR'(t)とを乗算することによって、上記参照受信信号sR'(t)と上記第2疑似雑音信号PNR(t)との相関が達成される。
【0047】
本発明の更なる態様によれば、上記拡散参照搬送信号sR(t)は、上記衛星の同一のトランスポンダを通じて送信され、上記第2疑似雑音信号PNR(t)が上記第1疑似雑音信号PN(t)と相関しない。
【0048】
本発明の更なる態様によれば、上記拡散参照搬送信号sR(t)が上記衛星の別のトランスポンダを通じて送信される。
【0049】
本発明の更なる態様によれば、上記入力デマルチプレクサ(IMUX)と上記出力マルチプレクサ(OMUX)の特性は、通信衛星において決定される。
【0050】
更に、上記目的は、衛星通信チャネルの機器の特性を決定するための装置によって解決される。この装置は、以下の手段を備える。
【0051】
第1疑似雑音信号PN(t)を生成するための第1疑似雑音信号生成手段(9)。この第1疑似雑音信号PN(t)を用いてクリーン搬送信号f(t)を変調し、拡散クリーン搬送信号s(t)を生成する。
上記拡散クリーン搬送信号s(t)を、上記通信チャネルを通じて、第1設定レベルで送信するための送信手段(11,12,13)。
上記通信チャネルを通過した後、上記拡散クリーン搬送信号s(t)に対応する受信信号s'(t)を受信するための受信手段(13,14)。
拡散搬送信号f'(t)を生成する目的で、上記受信信号s'(t)と上記第1疑似雑音信号PN(t)とを相関させるための第1相関手段(1)。
上記第1疑似雑音信号PN(t)と上記受信信号s'(t)との間の時間遅延に基づいて、上記通信チャネルの群遅延を決定するための手段、及び/又は、
上記第1疑似雑音信号PN(t)と上記受信信号s'(t)との間の相関ピークに基づいて、上記クリーン搬送信号f(t)の選択した周波数における上記通信チャネルの振幅応答を決定するための手段。
【0052】
本発明の更なる態様によれば、上記第1疑似雑音信号生成手段(9)は、2進疑似雑音シーケンスを生成するために設計される。
【0053】
好ましくは、上記第1疑似雑音信号生成手段(9)は、疑似雑音信号の連続値を記憶するフィードバックシフトレジスタ或いはメモリ装置である。
【0054】
本発明の更なる態様によれば、上記第1疑似雑音信号PN(t)のチップレートは、5Mchips/sより小さい。好ましくは、上記第1疑似雑音信号PN(t)のチップレートは、2.5Mchips/sと等しい或いはそれよりも小さい。
【0055】
本発明の更なる態様によれば、上記装置は、上記第1疑似雑音信号PN(t)を遅延するための第1遅延手段(16)を備える。
【0056】
本発明の更なる態様によれば、上記通信チャネルは、衛星のトランスポンダによって設定される衛星通信チャネルである。
【0057】
本発明の更なる態様によれば、上記第1設定レベルは、隣接する衛星通信チャネルの送信ペイロード信号のレベルを下回る所定閾値によって調整される。
【0058】
本発明の更なる態様によれば、上記第1所定閾値は、15dBと25dBとの間に設定するのが好ましい。
【0059】
本発明の更なる態様によれば、上記第1所定閾値の尺度は、上記第1疑似雑音信号PN(t)のスペクトラム帯域幅と上記クリーン搬送信号f(t)のデータレートとの比率によって定義されるプロセッシングゲインである。又、上記クリーン搬送信号f(t)のデータレートは、上記所定閾値と上記第1疑似雑音信号PN(t)のスペクトラム帯域幅との結果である。
【0060】
本発明の更なる態様によれば、上記装置は、上記拡散クリーン搬送信号s(t)の上記第1定レベルを調整するための以下のものを備える。
上記通信チャネルでの下限に対応する予備レベルを設定するための設定手段。
上記逆拡散搬送信号f'(t)の実特性を決定する目的で上記逆拡散搬送信号f'(t)を処理するための、及び、上記逆拡散搬送信号f'(t)の実特性と予め定められた所望の特性との間の偏差を決定するための処理手段。
上記偏差が所定偏差を超える場合に、増分パラメータを用いて上記予備レベルを上げるための増加手段。
上記偏差が所定の偏差を下回るか又はこれと等しい場合に、上記予備レベルを上記第1定レベルに割り当てるための割当手段。
【0061】
本発明の更なる態様は、以下のものを備える。
拡散参照搬送信号sR(t)を生成する目的で、参照搬送信号fR(t)をスペクトラム拡散方式で変調するための第2変調手段(18)。
上記拡散参照搬送信号sR(t)を、上記通信チャネルを通じて、第2定レベルで送信するための送信手段(11,12、13)。
上記通信チャネルを通過した後、上記拡散参照搬送信号sR(t)に対応する参照受信信号sR'(t)を受信するための受信手段(13,14)。
逆拡散参照搬送信号fR'(t)を生成する目的で、上記参照受信信号sR'(t)をスペクトラム拡散方式で復調するための復調手段。
上記参照搬送信号fR(t)と上記逆拡散参照搬送信号fR'(t)との比較に基づいて、上記通信チャネルの機器の特性を決定するための決定手段。
【0062】
本発明の更なる態様によれば、上記第2変調手段は、以下のものを備える。
第2疑似雑音信号PNR(t)を生成するための第2疑似雑音信号生成手段(17)。上記拡散参照搬送信号sR(t)を生成するために、この第2疑似雑音信号PNR(t)を用いて上記参照搬送信号fR(t)を変調する。
本発明の更なる態様によれば、上記復調手段は、以下のものを備える。
逆拡散参照搬送信号fR'(t)を生成する目的で、上記参照受信信号sR'(t)と上記第2疑似雑音信号PNR(t)とを相関させるための第2相関手段(20)。
【0063】
本発明の更なる態様によれば、上記第2定レベルは、隣接する衛星通信チャネルにおける送信ペイロード信号の受信レベルを下回る第2所定閾値によって調整される。
【0064】
本発明の更なる態様によれば、上記第2所定閾値は、15dBと25dBとの間に設定するのが好ましい。
【0065】
本発明の更なる態様によれば、上記第2所定閾値の尺度は、上記第2疑似雑音信号PNR(t)のスペクトラム帯域幅と上記参照搬送信号fR(t)のデータレートとの比率によって定義されるプロセッシングゲインである。又、上記参照搬送信号fR(t)のデータレートは、上記所定閾値と上記第2疑似雑音信号PNR(t)の所定スペクトラム帯域幅との結果である。
【0066】
本発明の更なる態様によれば、上記拡散クリーン搬送信号の上記第2定レベルは、以下のものにより調整される。
上記通信チャネルでの下限に対応する予備レベルを設定するための設定手段。
上記参照受信信号sR'(t)の実特性を決定する目的で上記参照受信信号sR'(t)を処理するための、及び、上記参照受信信号sR'(t)の実特性と予め定められた所望の特性との間の偏差を決定するための処理手段。
上記偏差が所定値を超える場合に、増分パラメータを用いて上記予備レベルを上げるための増加手段。
上記偏差が所定値を超えない場合に、上記予備レベルを上記第2定レベルに割り当てるための割当手段。
【0067】
本発明の更なる態様によれば、上記第2疑似雑音信号生成手段(9)は、2進疑似雑音シーケンスを生成するために設計される。好ましくは、上記第2疑似雑音信号生成手段(9)は、疑似雑音信号の連続値を記憶するフィードバックシフトレジスタ或いはメモリ装置である。
【0068】
本発明の更なる態様によれば、上記装置は、上記第2疑似雑音信号PNR(t)を遅延するための第2遅延手段(19)を備える。
【0069】
本発明の更なる態様によれば、上記拡散参照搬送信号sR(t)は上記衛星の同一のトランスポンダを通じて送信され、上記第2疑似雑音信号PNR(t)は上記第1疑似雑音信号PN(t)と相関しない。
【0070】
本発明の更なる態様によれば、上記拡散参照搬送信号sR(t)は、上記衛星の別のトランスポンダを通じて送信される。
【0071】
本発明の更なる態様によれば、上記入力デマルチプレクサ(IMUX)と上記出力マルチプレクサ(OMUX)の特性は、通信衛星において決定される。
【0072】
全体として見た場合、スペクトラム拡散信号を使用する本発明に係る方法を用いると、隣接する衛星チャネルとの間で相互に干渉し合うことなく、測定を実施することが可能になる。
【0073】
疑似ランダム雑音信号を使用する場合、例えば、Bernard Sklarの「Digital Communications」(Prentice Hall、1988)の中で詳しく説明されているフィードバックシフトレジスタによって、この疑似ランダム雑音信号を生成することができる。この疑似ランダム雑音信号は、遅延0という非常に高い精度で自動相関を行うという重要な特性を有している。これにより、ローカル生成したPN信号と(遅延した)上記受信信号との間の時間遅延を正確に再生成することができる。
【0074】
通信チャネルの上記振幅及び群遅延を測定するためには、上記PN信号の上記チップレート(PN信号の全体の帯域幅を決定する)を選択する必要がある。その目的は、変調した上記PN信号の帯域が上記通信チャネルの群遅延において予期されるピークと比較して狭くなるようにすることにある。如何なるペイロード信号も妨害することなく、通常の運用中に測定を行うことが可能となるためには、上記測定信号のレベルが上記ペイロード信号のレベルを十分に下回っていること(例えば、約25dB)が重要である。
【0075】
このような状況の下で、上記通信チャネルの下限から上限までの周波数における上記PN信号から上記搬送波を取り除き、離散周波数における上記受信復調PN信号の相関ピークでの振幅と時間遅延とを測定することが可能となる。この場合、上記振幅と時間遅延とは、上記選択した周波数における通信チャネルの振幅応答と群遅延とに対応する。
【0076】
前述した上記群遅延を測定するための方法のバリエーションは、ある特定の周波数での上記拡散信号に含まれる再構成された搬送波の位相を測定することから成る。上記第1周波数に極めて近い周波数での上記拡散信号に含まれる再構成された搬送波の位相を測定することで、これらの位相差を算出して周波数差で割ることにより、これら両測定周波数の正に中間に位置する周波数での上記群遅延に近似することができる。
【0077】
このような従来の技法に加えて、本発明では、ある周波数における上記群遅延を、上記変調手段から上記決定手段に直接送られる第1疑似雑音信号PN(t)と比較することで、上記逆拡散搬送信号f'(t)の遅延を通して直接測定することができる。
【0078】
上記通信チャネルの特性を決定する上で、最も興味のある値は、上記チャネルの中心周波数に関する上記振幅応答と上記群遅延である。これは、中心周波数における測定値を全ての測定値から減算することにおいて、簡単に得られる。
【0079】
本発明に係る上記方法によって測定可能な別の特性は、アップリンクにおいて受信される搬送波の周波数がダウンリンクにおいて変化することである(例えば、14GHzから11GHzへ)。
【0080】
上記測定は、1つの測定信号と1つの周波数信号とを用いて実施することができる。しかし、周波数の異なる複数の測定信号を並行して用いることも、当然可能である。これにより、上記測定を実行するための測定パフォーマンスとスピードとが向上する。
【0081】
衛星通信チャネル(トランスポンダ)の場合、測定の間に、衛星運動が原因でこの衛星との距離が変化する可能性がある、或いは、大気効果が原因で測定器具と衛星との間の経路損失による減衰が変化する可能性がある、という問題に直面しなければならない。
【0082】
これらの問題は、同一のトランスポンダ上(或いは、同一の衛星上であるが隣接するトランスポンダ上でさえ構わない)の任意の場所に固定周波数で設けることが可能な参照信号を使用することにおいて、容易に解決することができる。上記測定信号が上記トランスポンダに対する周波数から離脱するが、その一方で、上記参照信号が固定周波数で残存する場合には、上記参照信号の値を対応する時刻における測定信号値から減算することで、上記通信チャネルの上記所望の振幅応答と群遅延とが得られる。
【0083】
続いて、図面を参照しながら、本発明の実施例を更に詳しく説明する。
【0084】
本発明の実施例について述べるために、図1は、前述の通信チャネルに対する例として、通信衛星におけるトランスポンダの構成要素を示す。
【0085】
上記入力デマルチプレクサ(IMUX)3と出力マルチプレクサ(OMUX)7に設けられた上記フィルタは上記トランスポンダのパフォーマンスに強い影響を及ぼすため、これらトランスポンダ通信チャネルの機器の2つの明確な特性、つまり、振幅応答と群遅延との測定に関して、本発明に係る上記方法を次に説明する。本発明の方法は、特に、このような適用に適している。
【0086】
しかし、本発明に係る上記方法及び装置によれば、上記通信チャネルの他の機器の同一或いは他の特性を決定することができる。
【0087】
本発明によると、図2に示す地上局において、第1疑似雑音信号PN(t)が、第1疑似雑音信号生成器9によって生成される。疑似雑音信号生成器9は、例えば、疑似雑音信号の連続値を記憶するフィードバックシフトレジスタ或いはメモリ装置である。この第1疑似雑音信号PN(t)は、遅延0で非常に精細な自動相関を行う。これにより、上記ローカル生成した第1疑似雑音信号PN(t)と伝搬時間が原因で遅延した受信信号との間の時間遅延を決定することができる。周波数が可変であるクリーン搬送信号f(t)は、下記の通り変化するが、拡散クリーン搬送信号s(t)=PN(t)×f(t)を形成するために、上記第1疑似雑音信号PN(t)を用いて第1乗算器10により変調される。上記第1疑似雑音信号PN(t)のチップレートはこの信号の帯域幅を決定するわけだが、上記拡散クリーン搬送信号s(t)の帯域幅が上記通信チャネルの群遅延において予期されるピークと比較して狭くなるよう、このチップレートを選択する。典型的には、上記疑似雑音信号の上記チップレートは、5Mchips/sよりも小さくなるように選択することが可能である。
【0088】
上記拡散クリーン搬送信号s(t)はアップコンバータ11に送られ、高出力増幅器12を経て、上記拡散クリーン搬送信号s(t)をテスト中の上記通信衛星のトランスポンダに送信するアンテナ13に送られる。しかし、上記衛星にペイロード信号を送信するユーザの観点からは、上記トランスポンダはテスト中も使用可能のままであり、このトランスポンダに連続してペイロード信号を供給することができる。
【0089】
本発明によると、上記送信拡散クリーン搬送信号s(t)のレベルは、上記ペイロード信号のレベルを十分に下回っており、例えば、約15から25dBである。その結果、上記ペイロード信号が著しく劣化することはない。このため、上記通信チャネルが使用中、つまり、ペイロード信号を同一或いは別の地上局から上記衛星のトランスポンダに送信するのと同時に、上記拡散クリーン搬送信号s(t)を送信することができる。
【0090】
上記クリーン搬送信号f(t)の周波数は、上記衛星トランスポンダ或いはテスト中の一般通信チャネルの他の如何なる機器に含まれるフィルタの通過帯域の下限から上限に渡るように、変化する。上記拡散クリーン搬送信号s(t)については、上記通信チャネルの振幅応答と群遅延とを以下に説明する通りに選択した離散周波数において決定することができるよう、その帯域幅は上記第1疑似雑音信号PN(t)が原因で狭くなっている。
【0091】
本実施例では、アンテナ13は、上記衛星のトランスポンダによって再送信される信号、即ち、上記通信チャネルを伝送した信号を受信するためにも使用される。アンテナ13の上記出力信号はダウンコンバータ14を通過する。その目的は、同一だが遅延した第1疑似雑音信号PN(t)も受信する第2乗算器15に送られる受信信号s'(t)を得ることにある。この遅延は、上記第2乗算器15の出力が最大となるように設定される遅延手段16によって、生成される。こうして、上記受信信号s'(t)は乗算される、つまり、上記拡散クリーン搬送信号s(t)を生成するために使用されたのと正に同一の第1疑似雑音信号PN(t)と相関する。又、上記クリーン搬送信号f(t)と比較して遅延及び減衰しているに過ぎない逆拡散搬送信号f'(t)が得られる。従って、上記振幅応答は上記逆拡散搬送信号f'(t)の減衰に対応し、上記群遅延は上記逆拡散搬送信号f'(t)の遅延に対応するので、一般通信チャネルの一例である上記衛星のトランスポンダのこれら振幅応答及び群遅延については、簡単に決定することができる。中心周波数における狭帯域信号の上記通過時間は、その位相が上記信号帯域幅において線形的に近似することができる場合、上記フィルタの群遅延に対応する。上記PN信号のチップレートは、こうして決定される。
【0092】
通信衛星に関する限り、トランスポンダの通過帯域における上記振幅応答と群遅延については、この通過帯域の中心周波数における上記振幅応答と群遅延とに関してのみ決定すれば十分である。従って、上記逆拡散搬送信号f'(t)の振幅が最大となるように上記第1疑似雑音信号PN(t)を遅延させ、上記中心周波数における振幅と遅延とを上記通過帯域における他の如何なる周波数における振幅と遅延とからでも、それぞれ減算すれば十分である。
【0093】
図3a及び3bが示すのは、本発明に係る上記方法によって得られる、振幅応答(図3a)と群遅延(図3b)とに対する典型的な測定結果である。
【0094】
衛星通信チャネル、つまり、トランスポンダの場合、測定の間に、衛星運動が原因でこの衛星との距離が変化する可能性がある、ということに注意するべきである。又、測定の間には、大気効果が原因で、上記地上局と上記衛星との間の経路損失による減衰が変化する可能性がある。上記実施例では、上記振幅応答と上記群遅延とは、上記中心周波数における振幅と遅延とを他の離散周波数におけるそれぞれの値から減算することで決定される以上、上記衛星運動及び大気効果、或いは、他の影響が原因で、誤差が生じる可能性がある。
【0095】
図4に示す通り、上記測定誤差を補正するために、拡散参照搬送信号sR(t)を使用することができる。図4では、同一の参照記号を前述した部分に対して使用するので、これらの部分に関する前述箇所に言及する。上記拡散参照搬送信号sR(t)は、第2疑似雑音信号PNR(t)を受信する第3乗算器18によって生成される。第2疑似雑音信号PN R(t)は、第1疑似雑音信号PN(t)とは相関せず、第2疑似雑音信号生成器17によって生成される。又、参照搬送信号fR(t)は、同一のトランスポンダの通過帯域内で任意に固定周波数で設けてもよいし、或いは、別の中心周波数を有する同一の衛星上の別のトランスポンダの通過帯域で設けてもよい。上記実施例の場合と同様、上記逆拡散参照搬送信号fR'(t)を得るために、拡散参照搬送信号sR(t)を上記衛星に送信し、参照受信信号sR'(t)に上記第2疑似雑音信号PNR(t)を乗算する。上記測定信号が上記トランスポンダの通過帯域上で周波数が変動する一方、上記参照搬送信号fR(t)は固定周波数のまま変化しない。従って、上記通信チャネルの訂正した振幅応答及び群遅延は、上記参照搬送信号fR(t)の値を対応時刻での測定信号の値から減算することで得られる。
【0096】
上記群遅延の測定のバリエーションは、上記第1周波数に極めて近いある特定の周波数での上記拡散信号に含まれる再構成された搬送波の位相を測定することから成る。これらの位相差を算出して周波数差で割ることで、これら両測定周波数の正に中間に位置する周波数での上記群遅延に近似することができる。
【0097】
これら疑似雑音信号を比較的容易に生成することができるという理由から、これまで疑似雑音信号についてのみ述べてきた。しかし、本発明に係る上記方法及び装置では、真正雑音信号を用いることが可能である。真正及び疑似雑音信号の性質は、当業者には周知であり、例えば、Bernard Sklarの「Digital Communications−Fundamentals and Applications」(Prentice Hall、1988)の中で説明されている。
【0098】
図5が示すのは、発生し得る干渉のタイプの状況を表すための概略図である。図5が想定するのは、衛星31は既に打ち上げられ、現在、寿命の初期段階で様々なタイプのテストを受けている状況である。これらのテストを実行する責任のある局は、地上局30である。これらのテストを実行する一方で、隣接する衛星の上記通信チャネルにはその影響が及ばないことを確認する必要がある。そういうわけで、衛星32は、衛星31のために実行される測定の影響を受ける可能性のある隣接する衛星である。衛星32によって送信される信号は、上記エンドユーザ端末33によって代表される複数のエンドユーザ端末によって受信される。
【0099】
基本的には、衛星31上の測定信号から衛星32及びこれに対応するエンドユーザ端末33に対しては、2つのタイプの干渉が発生する可能性がある。即ち、衛星32のユーザが、その小さな反射板を通し、衛星32の上記ペイロード信号に加えて、直接衛星31を経由して上記テスト信号も受信するか、或いは、上記地上局30が上記隣接する衛星32にもその信号を僅かに送信するか、のいずれかである。上記最初のタイプの干渉の方が発生する可能性が大きい。というのも、単にアンテナ径が異なるとの理由から、専門局の方が通常、エンドユーザのアンテナよりも遙かに高い分解能を有するからである。この点において、上記測定信号のアップリンク出力の大きさを規定するための駆動要素は、ペイロード信号Bと上記測定信号Aとの間のレベル差だけでなく、これら双方の衛星の空間分離能、及び、これらの衛星に関係するアンテナの空間分解能にも依存する。
【0100】
本発明により、地上局30自体の従来のアンテナよりも小さな径のアンテナを用いて、上記のような必要とされる測定も実行することができることを付け加える必要がある。小さなタイプのアンテナでは空間分解能が劣化するため、上記タイプ2の干渉が発生する可能性がある。しかし、衛星32の通信チャネルのエンドユーザ端末33が、この通信チャネルの受信ペイロード信号のレベルを所定閾値によって下回るレベルで上記拡散クリーン搬送信号s(t)を受信する限り、このことは重要ではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 通信衛星のトランスポンダの概略図を示す。
【図2】 本発明に係る装置の第1実施例の概略図を示す。
【図3a】 測定結果を表す図を示す。
【図3b】 測定結果を表す図を示す。
【図4】 本発明に係る装置の第2実施例の概略図を示す。
【図5】 発生し得る干渉のタイプの状況を表すための概略図を示す。

Claims (8)

  1. 以下のステップ含む、衛星通信チャネルの機器の特性を決定するための方法。
    第1疑似雑音信号PN(t)を生成するステップ
    散クリーン搬送信号s(t)を生成するために、クリーン搬送信号f(t)を上記第1疑似雑音信号PN(t)を用いて変調するステップ
    上記拡散クリーン搬送信号s(t)を、上記通信チャネルを通じて、第1設定レベルで送信するステップ
    上記通信チャネルを通過した後、上記拡散クリーン搬送信号s(t)に対応する受信信号s'(t)を受信するステップ
    逆拡散搬送信号f'(t)を生成するために、上記受信信号s'(t)と上記第1疑似雑音信号PN(t)とを相関させるステップ
    上記第1疑似雑音信号PN(t)と上記受信信号s'(t)との間の時間遅延に基づいて、上記クリーン搬送信号f(t)の選択した周波数における上記通信チャネルの群遅延を決定するステップ、及び、
    上記第1疑似雑音信号PN(t)と上記受信信号s'(t)との間の相関ピークに基づいて、上記クリーン搬送信号f(t)の選択した周波数における上記通信チャネルの振幅応答を決定するステップ
  2. 以下のステップを含む、衛星通信チャネルの機器の特性を決定するための方法。
    第1疑似雑音信号PN ( ) を生成するステップ。
    拡散クリーン搬送信号s ( ) を生成するために、クリーン搬送信号f ( ) を上記第1疑似雑音信号PN ( ) を用いて変調するステップ。
    記拡散クリーン搬送信号s ( ) を、上記通信チャネルを通じて、第1設定レベルで送信するステップ。
    上記通信チャネルを通過した後、上記拡散クリーン搬送信号s ( ) に対応する受信信号s '( ) を受信するステップ。
    逆拡散搬送信号f '( ) を生成するために、上記受信信号s '( ) と上記第1疑似雑音信号PN ( ) とを相関させるステップ。
    上記第1疑似雑音信号PN ( ) と上記受信信号s '( ) との間の時間遅延に基づいて、上記クリーン搬送信号f ( ) の選択した周波数における上記通信チャネルの群遅延を決定するステップ、又は、上記第1疑似雑音信号PN ( ) と上記受信信号s '( ) との間の相関ピークに基づいて、上記クリーン搬送信号f ( ) の選択した周波数における上記通信チャネルの振幅応答を決定するステップ。
  3. 請求項1又は2に記載の方法において、上記第1設定レベルは、隣接する衛星通信チャネルの送信ペイロード信号のレベルを下回る所定閾値によって調整される。
  4. 請求項1から3のいずれかに記載の方法において、上記拡散クリーン搬送信号s(t)の上記第1設定レベルは、次のようなステップによって調整される。
    a)上記通信チャネルでの下限に対応する予備レベルを設定する。
    b)上記逆拡散搬送信号f'(t)の実特性を決定するために、上記逆拡散搬送信号f'(t)の処理を行う。
    c)上記逆拡散搬送信号f'(t)の上記実特性と予め定められた所望の特性との間の偏差を決定する。
    d.1)上記偏差が所定値を超える場合:増分パラメータを用いて上記予備レベルを上げ、上記ステップb)からd.1)までを繰り返す。
    d.2)そうでない場合、上記予備レベルを上記第1設定レベルに割り当てる。
  5. 以下のものを備える、衛星通信チャネルの機器の特性を決定するための装置。
    第1疑似雑音信号PN(t)を生成するための第1疑似雑音信号生成手段(9)。この第1疑似雑音信号PN(t)を用いてクリーン搬送信号f(t)を変調し、拡散クリーン搬送信号s(t)を生成する。
    上記拡散クリーン搬送信号s(t)を、上記通信チャネルを通じて、第1設定レベルで送信するための送信手段(11,12,13)。
    上記通信チャネルを通過した後、上記拡散クリーン搬送信号s(t)に対応する受信信号s'(t)を受信するための受信手段(13,14)。
    拡散搬送信号f'(t)を生成する目的で、上記受信信号s'(t)と上記第1疑似雑音信号PN(t)とを相関させるための第1相関手段(1)。
    上記第1疑似雑音信号PN(t)と上記受信信号s'(t)との間の時間遅延に基づいて、上記通信チャネルの群遅延を決定するための手段、及び、
    上記第1疑似雑音信号PN(t)と上記受信信号s'(t)との間の相関ピークに基づいて、上記クリーン搬送信号f(t)の選択した周波数における上記通信チャネルの振幅応答を決定するための手段。
  6. 以下のものを備える、衛星通信チャネルの機器の特性を決定するための装置。
    第1疑似雑音信号PN ( ) を生成するための第1疑似雑音信号生成手段(9)。この第1疑似雑音信号PN ( ) を用いてクリーン搬送信号f ( ) を変調し、拡散クリーン搬送信号s ( ) を生成する。
    上記拡散クリーン搬送信号s ( ) を、上記通信チャネルを通じて、第1設定レベルで送信するための送信手段(11,12,13)。
    上記通信チャネルを通過した後、上記拡散クリーン搬送信号s ( ) に対応する受信信号s '( ) を受信するための受信手段(13,14)。
    逆拡散搬送信号f '( ) を生成する目的で、上記受信信号s '( ) と上記第1疑似雑音信号PN ( ) とを相関させるための第1相関手段(15)。
    上記第1疑似雑音信号PN ( ) と上記受信信号s '( ) との間の時間遅延に基づいて、上記通信チャネルの群遅延を決定するための手段、又は、上記第1疑似雑音信号PN ( ) と上記受信信号s '( ) との間の相関ピークに基づいて、上記クリーン搬送信号f ( ) の選択した周波数における上記通信チャネルの振幅応答を決定するための手段。
  7. 請求項5又は6に記載の装置において、上記第1設定レベルは、隣接する衛星通信チャネルの送信ペイロード信号のレベルを下回る所定閾値によって調整される。
  8. 請求項5から7のいずれかに記載の装置は、更に、上記拡散クリーン搬送信号s(t)の上記第1設定レベルを調整するために、以下のものを備える。
    上記通信チャネルでの下限に対応する予備レベルを設定するための設定手段。
    上記逆拡散搬送信号f'(t)の実特性を決定する目的で上記逆拡散搬送信号f'(t)を処理するための、及び、上記逆拡散搬送信号f'(t)の実特性と予め定められた所望の特性との間の偏差を決定するための処理手段。
    上記偏差が所定値を超える場合に、増分パラメータを用いて上記予備レベルを上げるための増加手段。
    上記偏差が所定値を下回るか又はこれと等しい場合に、上記予備レベルを上記第1設定レベルに割り当てるための割当手段。
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