JP4199855B2 - 軸流タービンのためのシュラウドバンド - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はターボ機械の、円錐状の輪郭を備えたステータと回転羽根との間の隙間をシールするための装置であって、回転羽根が羽根端部に環状のシュラウド板を備えており、このシュラウド板が、ステータ内のキャビティ内へ突入しており、かつ半径方向の隙間を形成しつつ、シールストリップを備えたステータと対向してシールを形成している形式のものに関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の装置は公知である。この装置は半径方向隙間だけを備えたなめらかな又は段付きのハーフラビリンスを形成している。この種のシールは本明細書に添付された図2に示されている。
【0003】
この種の隙間シールは効率が良くかつ信頼性が大きいため復水蒸気タービンの最後から二番目の段の回転羽根でも使用される。この場合、機械的な要求は周速度が極めて高く450m/sec、他面において熱的条件がほぼ90℃であるのが相当である。問題なのはジオメトリに関する要求である。要するに、一面においてはケーシング壁内の公知シール装置の深すぎるキャビティを生じるほど円錐度が強すぎること、他面においては上述のハーフラビリンスを備えたキャビティの広すぎる幅を生じるほどロータとケーシングとの間の膨張差が大きいことが問題である。
【0004】
−シールの入口領域内にその際形成される大きなキャビティは、羽根通路内の主流と流れ材料(flow material)との側方向交換(cross exchange)を生じるという不都合を招く。この側方向交換は羽根リーディングエッジを含む平面内における2つの隣合う羽根の間の圧力差の極めて大きな変動により促進される。さらに、この領域内では主流とシュラウドバンドの側壁とによって強い渦が活発となる。
【0005】
−ケーシングに備えられていて、回転するシュラウドバンドに対向してシールを形成するシールストリップを備えたハーフラビリンスの有効性はわずかである。このことは、あらかじめ与えられた条件において運転隙間が自由なチャンバ高さのほぼ1/3の大きさを有しなければならないことに起因する。それゆえ、複数のシールストリップを設けても、1つだけの場合に比して著しくは効果的でない。
【0006】
−最後に、シールの出口領域内の大きなキャビティも羽根通路内の主流との不所望な側方向の交換を許容する。その理由は、この場合も2つの隣合う羽根先端の間の圧力差が大きな変動を受けるからである。その上この領域内では、主流の案内が完全に失われる。
【0007】
−さらに、このシールでは、外側に位置するシールストリップの後方に形成される大きな渦室が出口側の隙間流れの大きな散逸を生じる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上記問題点に対処すべく本発明の課題とするところは、新しいシュラウドバンドジオメトリを有する冒頭に記載した形式の羽根において、すべての周辺条件を満足させることで効率の改善をもたらすシールを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題は本発明によれば、請求項1に記載したように、ラビリンス入口のところではキャビティがその半径方向の広がりにおいて、互いに軸方向にオフセットした少なくとも2つのキャビティに分割されており、かつ、シュラウド板が段状に形成されていると共にステータに対向して少なくとも2つの絞り箇所を形成しており、その場合、シールストリップが渦室を閉鎖しつつそれぞれ1つの段部へ作用していることにより解決される。
【0010】
【発明の効果】
本発明の利点は特に、シールが新しい場合には小さな隙間しか生じないことにある。その上、隙間流れが主流内へ良好に導入される。
【0011】
【発明の実施の形態】
次に、軸流式復水蒸気タービンの最後から二番目の段について本発明の1実施例を図面に示して説明する。
【0012】
図面には本発明の理解のために重要なエレメントだけが示されている。作動媒体の流れ方向は矢印で示されている。
【0013】
図1によれば、低圧羽根配列のそれぞれ1つの案内羽根列Leと1つの回転羽根列Laとから成る中間の3つの段が示されている。この場合、案内羽根Le3と回転羽根La3とから成る段は最後から二番目の段に相応している。基部21でロータ9の旋削部内に挿入された回転羽根Laはその羽根端部にシュラウド板16を備えている。このシュラウド板の半径方向外側の輪郭は回転羽根列ごとにジオメトリ的に種々異なって段付けされている。これらのシュラウド板はそれらの段部で、ステータ9内に適当な形式で配置されたシールストリップ17と対向してラビリンスシール15を形成しつつシールを生じている。基部13によりステータ8の旋削部内に挿入された案内羽根Leはその羽根端部にシュラウド板20を備えている。これらのシュラウド板はロータ9に適当形式で配置されたシールストリップと対向してラビリンスシール19を形成しつつシールを生じている。
【0014】
通流される通路50は出発位置として、ステータ8のところで円錐状に延びる外輪郭51と、ロータ9のところで円筒状に延びる内輪郭11とを有している。しかし、しかし、これらのことは必ずしも必要でない。壁の実際の延びに無関係に、いかなる場合でも、回転羽根ブレードの領域内の流れを制限する外輪郭10は、回転羽根Laの、通路に面したシュラウド板16によって形成される。シュラウド板16,20のすぐ上流にはラビリンス入口40を成す軸方向隙間18が存在している。これらのシュラウド板16,20のすぐ下流にはラビリンス出口42を成す軸方向隙間26が存在している。一般に、前述の流れ隙間は他面において羽根配列が存在しない平面内への流れの案内を受け持つステータ部分によって制限されている。
【0015】
図2には、冒頭に記載した公知技術に対応する、回転羽根列La3のシュラウド板シールが示されている。このシュラウド板シールは、主として全羽根幅にわたり延びるシュラウド板16Aから成っており、このシュラウド板は、その外周とステータ8A内でかしめ固定された4つのシールストリップ17Aとによって、純粋に半径方向の隙間を備えたハーフラビリンスを形成している。大容積を有するラビリンス入口40Aと、不利に形成されたラビリンス出口42Aとが見られる。ブリード内へ開口する場合の通路壁が符号54により図示されている。
【0016】
図3が示すように、本発明によればシュラウドバンドのジオメトリ並びにステータ内のその埋込みが3重に改善される。
【0017】
流れ材料の側方向交換及び渦の強さを軽減するために、ラビリンス入口のところで半径方向に向いた1つのキャビティがその半径方向の延びにおいて、互いに軸方向にオフセットした2つのキャビティに分割されており、要するに、例えばジグザク形状に形成されている。このことのために、ステータの旋削部の輪郭は、まず材料の内部へ延び、次いで、キャビティ内に突入した鋸歯状突起部41を形成しつつ軸方向で外側へ延びている。この輪郭に相応してシュラウド板16が形成される。シュラウド板は鋸歯状突起部の形状に適合したリセス43を備えている。リセスの軸方向に延びる部分の直径は、組立時及び運転中にシュラウド板とステータとが接触しないように寸法決めされている。図2との比較において、運転位置でステータとシュラウド板との間の著しく小さな流れ隙間18が調整されることが示されている。これに応じて、隙間質量流れは本発明の手段により著しく減少する。
【0018】
さらに、公知のハーフラビリンスがフルラビリンスに置換えられている。このことのために、シュラウド板の外周が段付けされており、かつたった2つの絞り箇所を備えている。ステータ内にかしめ固定されていてそれぞれ1つの段部上で作用する2つのシールストリップ17が、良好に機能する渦室22を制限している。絞り箇所が半径方向でオフセットしていることによって、これらの絞り箇所は互いに影響しない。このフルラビリンスによって、隙間質量流れのさらなる削減が得られる。
【0019】
主流内へのラビリンス質量流れの再流入の改善のために第3の手段が役立てられる。このことのために、ラビリンス出口42のところではキャビティが半径方向で許容される最低寸法まで縮小されている。隙間流れはただちに、一般のキャビティに対比して外向きに屈曲したステータ壁によって受け取られる。このことにより、流れ材料の有害な側方向交換が著しく軽減され、かつ高エネルギッシュな隙間流れの不要な散逸が著しく回避される。その上さらに、ステータ壁が屈曲していることにより、主流のトータル圧力プロフィールが有利に影響される。
【0020】
このことのために、通路50の流れ制限壁は直に回転羽根La3の出口に屈曲角Aを有している。この屈曲角は、回転羽根からの流出媒体流がトータル圧力及び流出角に関して均一化されるような大きさで形成されている。図示の例ではこのことは、図示の屈曲角Aがプラスとして規定されることを意味している。屈曲した壁部分は半径方向外向きに延びており、要するにこの壁部分は図示されていない機械軸線から離反する方向に向いている。この構成により、スペーシングに依存した圧力場により誘発されて羽根の特別敏感な吸込側における剥離の原因となる、流れ材料の側方向交換が減少する。
【0021】
屈曲角の選択は次の事項を考慮して行われる。すなわち、回転羽根の出口には円筒部におけるスワールに起因する拡散する流れが存在する。流れは少なくとも半径方向外側区域内では半径方向内側のロータ区域内に比して著しく高いエネルギを有しており、このことが、半径方向外側区域内で著しく高いトータル圧力の形で現れる。屈曲角のアイデアは、羽根全高にわたるトータル圧力及び流出媒体流の非均一性を可能な限りわずかにすることにある。半径方向の平衡のための等式が教えるところは、このことが第1に流線の子午線曲率を介して得られることにある。要するにこのことは屈曲角の適合により一次的に影響されなければならない。通路の円錐状の輪郭に対する適当な屈曲角Aがいかなる場合でも外向きに開いている場合にのみ、外側の流れ制限壁における均一なトータル圧力分布が得られる。その場合、この領域内に所望のトータル圧力軽減が得られる。
【0022】
この屈曲角のアイデアの完全な実現は、ある程度の領域にわたる流れのスムーズな案内を前提とする。このことは、羽根スペーシングにより分割された、回転羽根出口と案内羽根入口との間の間隔の半分に相応する距離内で、羽根の回転に由来する流れ非均一性が徐々に失われるという認識から行われる。
【0023】
有利には、さらに下流で図示されていない次の段の少なくともほぼ案内羽根の入口領域内で壁が半径方向内向きの屈曲角Bを備える。
【0024】
下流に位置する案内羽根の基部領域内でこの屈曲角Bを備えた壁は、対向屈曲角に続いて再び半径方向に内側へ延びており、その結果、案内羽根基部とこれに続く回転羽根シュラウド板との間で軸方向隙間18により中断されている合成された流れ制限壁は、この流れ制限壁に続く段の少なくともほぼ回転羽根入口の平面内に、元の直線的な通路輪郭と共通の1つの点Pを有している。この事情は図3において、キャビティの上流に位置する壁と、それの手前に位置する案内羽根基部の、場合により流れ制限部分であることのできる壁とによって図示されている。
【0025】
上流の壁における対向屈曲角は下流のラビリンスを介してマイナス圧力を上昇せしめ、もしくはプラス圧力を降下せしめ、このことが隙間質量流れのさらなる減少をもたらす。
【0026】
次に説明する実施例では図3でと同じ機能を有するエレメントは同じ記号で示される。
【0027】
図4に示す解決手段では、シュラウドバンドが図2及び図3における円錐度と同じほぼ25°の円錐度を有している。ラビリンス入口ではキャビティがその半径方向の延びにおいて、軸方向で互いにオフセットした3つのキャビティ40a,40b,40cに分割されている。ラビリンス出口には、ステータ内にかしめられた3つのシールストリップ17が配置されている。
【0028】
主流内へのラビリンス質量流れの再流入を改善するために、この場合も、ラビリンス出口42のところのキャビティが最後のシールストリップ17の直後で半径方向で許容される最小値まで減少している。一般に、この最小値は前方のキャビティ内でも生じる。このことのためにシュラウド板16が段状に形成されている。その第1の部分でほぼ水平に延びていて次いで湾曲しているシールストリップ52によって個々のキャビティがシールされる。これらのシールストリップ52は有利にはその水平に延びる部分で、軸方向に延びるケーシング部分内へかしめ固定されている。その他の固定形式及びジオメトリも可能であるのはもちろんである。
【0029】
図4はシュラウド板を通常運転位置で示す。前方のシールストリップ52は水平に向いたシュラウド板段部のフロントエッジに作用している。後方のシールストリップ17は水平に向いた最後のシュラウド板段部に作用している。
【0030】
図5には若干縮小寸法でシュラウド板がその両極端位置で、要するに機械の始動時及び停止時に生じる一時的な位置で示されている。これから分かるように、一点鎖線で示す位置ではシールストリップ52は軸方向に向いた段部と半径方向に向いた段部との交点でシュラウド板に係合している。特にこのことを容易にするために、半径方向の段部が流れ方向に対して斜めに形成されている。その上、シールストリップの湾曲は、シュラウド板がさらに極端な位置を占めるような場合に問題なく逃げることを許容する。この位置ではさらに最前端のシールストリップ17が、水平に向いた後方のシュラウド板部分と対向してしてシールを生じる。破線で示す位置では、シールストリップ52はもはやシュラウド板に係合しない。この場合には最後のシールストリップ17がシールを生じ、かつこれにより、コントロールされない作動媒体が隙間42を通って流れるのを阻止する。
【0031】
図6は蒸気タービンの低圧部分のフロント段内で使用されるような、わずかにほぼ10°の円錐度を有するシュラウド板における解決手段を示す。キャビティはこの場合2つの部分キャビティ40a,40cに分割されている。これらの部分キャビティは、それらの第1の部分内で、ほぼ水平に延びていて次いで湾曲した1つのシールストリップ52によって分割されている。このシールストリップは1回段付けされたシュラウド板16へ作用している。他のシールストリップ17は、極端な位置でもシールストリップ52又はシールストリップ17の少なくとも1つが作用するように配置されている。
【0032】
最後に図7は、蒸気タービンの後方の低圧段で使用されるような、ほぼ45°の円錐度を有するシュラウド板における新しい解決手段を示す。これから分かるように、この種の極端な通路開口でも図7にもとづく解決手段が問題なく援用される。その上、この解決手段は、上述の半径方向で内側に向いていてそれ自体は流れ技術的に有害な、入口の屈曲角Bが回避されるという利点を有している。要するにこの場合、シュラウドバンド輪郭はグローバルに与えられた通路輪郭に相応している。
【0033】
これまで図示しかつ記載したすべての解決手段が公知技術に対比して有する利点は、段付け及び特に傾斜して延びる半径方向部分が設けられていることにより、著しく長いシール長さが供用されることにある。その上、少なくとも図4、図6及び図7にもとづくシュラウド板はわずかなシュラウド板質量を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】シュラウド板を備えた低圧蒸気タービンの部分縦断面図である。
【図2】公知技術にもとづくシュラウド板シールを備えた最後から二番目の段の回転羽根先端の部分縦断面図である。
【図3】本発明の1実施例にもとづくシュラウド板シールを備えた最後から二番目の段の回転羽根先端の部分縦断面図である。
【図4】本発明の別の実施例にもとづくシュラウド板を備えた最後から二番目の段の回転羽根の部分縦断面図である。
【図5】図4に示すシュラウド板を両極端位置で示す図である。
【図6】本発明のさらに別の実施例のシュラウド板を備えた弱い円錐度を有する段の回転羽根先端の部分縦断面図である。
【図7】本発明のさらに別の実施例のシュラウド板を備えた強い円錐度を有する段の回転羽根先端の部分縦断面図である。
【符号の説明】
8 ステータ、 9 ロータ、 10 ステータ側の流れ制限壁、 11 ロータ側の流れ制限壁、 13 案内羽根の基部、 15 回転羽根のラビリンス、 16 回転羽根のシュラウド板、 17 シールストリップ、 18 軸方向隙間、 19 案内羽根のラビリンス、 20 案内羽根のシュラウド板、 21 回転羽根の基板、 22 渦室、 40 ラビリンス入口、 40a,40b,40c キャビティ、 41 鋸歯状突起、 42 ラビリンス出口、 43 リセス、 50 通路、 51 外側の通路輪郭、 52 水平なシールストリップ、 54 ブリード時の通路輪郭、 A 回転羽根の後方の外向きの屈曲角、 B 回転羽根の前方の外向きの屈曲角、 La.La3 回転羽根、Le,Le3 案内羽根、 P 直な外側通路輪郭
Claims (6)
- ターボ機械の、円錐状の輪郭(51)を備えたステータ(8)と回転羽根との間の隙間をシールするための装置であって、
回転羽根(La3)が羽根端部に環状のシュラウド板(16)を備えており、このシュラウド板が、ステータ(8)内のキャビティ内へ突入しており、かつ半径方向の隙間を形成しつつ、シールストリップ(17)を備えたステータと対向してシールを形成しており、シールストリップの一部が、半径方向で配置されており、
ラビリンス入口(40)のところではキャビティがその半径方向の広がりにおいて、互いに軸方向にオフセットした少なくとも2つのキャビティに分割されており、かつ、シュラウド板(16)が段状に形成されていると共にステータ(8)に対向して少なくとも2つの絞り箇所を形成しており、シールストリップが渦室(22)を閉鎖しつつそれぞれ1つの段部へ作用している形式のものにおいて、
段状に形成されたシュラウド板(16)の少なくとも1つの段部に、第1の区分でほぼ水平に延びていて、自由端部で湾曲したシールストリップ(52)が作用していることを特徴とする軸流タービンのためのシュラウドバンド。 - ラビリンス入口(40)のところではステータ(8)内のキャビティの輪郭がまず材料内部へ延びており、次いでキャビティ内へ突入した鋸歯状突起(41)を形成しつつ軸方向で外方へ向けられており、かつ、シュラウド板(16)がこの鋸歯状突起(41)の形状に適合するリセス(43)を備えている請求項1記載の装置。
- シュラウド板段部の半径方向外向きの面が、機械軸に直交する垂線に対して斜めに形成されている請求項1記載の装置。
- キャビティ(42)がラビリンス出口のところでは、最小値を有する狭い隙間の形成のために半径方向に縮小されている請求項1記載の装置。
- シュラウド板の内側の流れ制限壁が、直に羽根ブレードのトレーリングエッジのところで半径方向外側へ向いた屈曲角(A)を有している請求項1記載の装置。
- 通路(50)の流れ制限壁が、直にラビリンス入口(40)のところで半径方向で内側へ向いた屈曲角(B)を有している請求項1記載の装置。
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