JP4199948B2 - シート状二次電池の電極引出構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、シート状二次電池の電極引出構造に係り、特に限定されるものではないが、例えば電気自動車、UPS(無停電電源装置)、ロードレベリング等の用途に好適に用いられる大容量のシート状二次電池の電極引出構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
容積当り及び重量当りの容量及びエネルギーが大きく、高エネルギー密度を達成できる二次電池として、例えば、リチウムあるいはリチウム合金を用いた非水電解液二次電池のリチウムイオン二次電池が知られており、このリチウムイオン二次電池は、メモリー効果がなく、また、自己放電が少ない等の利点も兼ね備えていることから、カメラ一体型VTR装置、オーディオ機器、携帯型コンピュータ、携帯電話等、様々な電気・電子機器、通信機器、光学機器、音響機器等の広範囲な分野で使用されている。
【0003】
このリチウムイオン二次電池は、一般的には、シート状の正極集電体とその表面に塗布された正極活物質とで構成されたシート状の正電極と、シート状の負極集電体とその表面に塗布された負極活物質とで構成されたシート状の負電極とをセパレータを介して積層することにより形成されたシート状の内部電極対と、この内部電極対を密封状態に被覆すると共に内部に電解液を収容する電池ケースと、この電池ケース内の内部電極対の各正電極及び各負電極から電池ケースに設けられた正極端子及び負極端子にそれぞれ接続される正極リード及び負極リードとで構成されており、充電時にはリチウムが正電極の正極活物質から電解液中にリチウムイオンとして抜け出し、負電極の負極活物質中に入り込み、放電時にはこの負極活物質中に入り込んだリチウムイオンが電解液中に放出され、再び正電極の正極活物質中に戻ることにより、充放電を行っている。
【0004】
そして、このようなリチウムイオン二次電池については、その高エネルギー密度を達成できるということから、例えば電気自動車等の分野で用いられる大容量二次電池として期待されており、既に多くの開発や提案が行われている。
また、電気・電子機器、通信機器、光学機器、音響機器等の分野で用いられる比較的小容量の二次電池では勿論のこと、この電気自動車等の分野で用いられる比較的大容量の二次電池においても、その小型化、軽量化、薄型化、形状の自由度等に対する要請が高まっている。
【0005】
そこで、従来においても、比較的小容量の二次電池、特にリチウムイオン二次電池に関しては、その電池ケースとして、内面側に例えばポリエチレン、ポリプロピレン等の耐電解液性及びヒートシール性に優れた熱可塑性樹脂製の内面層を、中間に例えばアルミ箔等の可撓性及び強度に優れた金属箔製の中間層を、また、外面側に例えばポリアミド系樹脂等の電気絶縁性に優れた絶縁樹脂製の外面層を有する三層構造のラミネートフィルムを用いて可撓性の袋状外包体を形成し、この袋状外包体の中にシート状の内部電極対と電解液とを封入して形成され、軽量かつ薄型で可撓性を有するシート状リチウムイオン二次電池が提案されている(例えば、特開2001-229,924号、特開2000-133,220号、再表98/042,036号参照)。
【0006】
そして、この従来のシート状リチウムイオン二次電池Bは、一般に、シート状の正電極1aとシート状の負電極1bとをセパレータ1cを介して交互に積層して形成されたシート状の内部電極対1と、熱可塑性樹脂製の内面層2aと金属箔製の中間層2bと絶縁樹脂製の外面層2cとを有するラミネートフィルムで形成され、上記内部電極対1と電解液とを内部に密封状態に収容する可撓性の袋状外包体2と、この袋状外包体2の内部において上記内部電極対1の各正電極1a及び各負電極1bをそれぞれ個別に連結する一対の正極リード3a及び負極リード3bとで構成されており、これら一対の正極リード3a及び負極リード3bが袋状外包体2のヒートシール部4を気密に貫通すると共にこのヒートシール部4に固着され、また、正極リード3a及び負極リード3bのヒートシール部4を貫通して外部に突出する部分が端子若しくは外部リードとして用いられるようになっている。
【0007】
しかしながら、このような電極引出構造においては、外部リードあるいは端子として袋状外包体2の外部に引き出された正極リード3a及び負極リード3bと袋状外包体2との間が、この袋状外包体2を構成する熱可塑性樹脂製の内面層2aのヒートシールによって固着されているだけであり、これら正極リード3a及び負極リード3bと袋状外包体2との間の接着強度が必ずしも充分ではなく、特に電池容量が大容量になればなるほど不可避的に電池重量も大きくなり、正極リード3a及び負極リード3bと袋状外包体2との間のヒートシールによる接着のみでは信頼性に劣ることになり、また、正極リード3aが通常用いられるアルミニウム材である場合にはこのアルミニウム製の正極リード3aにおける接着の信頼性が更に劣り、使用途中に正極リード3aと袋状外包体2のヒートシール部分との間に隙間が発生し、場合によってはこの隙間から水分が浸入してフッ酸を発生させ、電池としての機能を損ねたり、袋状外包体2内の電解液が外部に漏れ出す結果にもなりかねない。
【0008】
しかも、電池容量が大きくなり、結果として大電流放電が求められると、その内部電極対(正電極及び負電極)から袋状外包体を貫通して外部に引き出されるリードの断面積を大きくする必要が生じ、このリードの断面積が大きくなればなるほど、上述した問題も顕著になり、このため従来においては、軽量かつ薄型で可撓性を有し、多くの用途に用いられて装置や機器、自動車等の小型化や軽量化に寄与できると期待されながら、電池容量が3Ah以上になると、袋状外包体を用いたシート状のリチウムイオン電池を形成することは困難であるとされていた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明者らは、このような三層構造のラミネートフィルム製の袋状外包体を用いたシート状二次電池において、軽量かつ薄型で可撓性を有し、小型化や軽量化が可能であるという特長を損なうことなく、比較的大容量の、好ましくは5Ah以上の大容量二次電池を構成し得る電極の引出構造について鋭意検討した結果、袋状外包体の内側で内部電極対の各正電極及び各負電極をそれぞれ個別に連結する一対の内部リードと袋状外包体の外側に配設される一対の外部リードとの間を、袋状外包体を貫通して一端側が袋状外包体の内側の各内部リードに接続されると共に他端側が袋状外包体の外側の各外部リードに接続される一対の接続手段で連結し、この一対の接続手段により各内部リードと各外部リードとの間を電気的に接続することにより、各内部リードと各外部リードとの間に袋状外包体を強固にかつ気密状態に保持できることを見出し、本発明を完成した。
【0010】
従って、本発明の目的は、電池ケースとして袋状外包体を用いたシート状二次電池において、軽量かつ薄型で可撓性を有し、小型化や軽量化が可能であると共に、比較的大容量の二次電池をも達成できるシート状二次電池の電極引出構造を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明は、複数のシート状の正電極と複数のシート状の負電極とをセパレータを介して交互に積層して形成された多層シート状の内部電極対と、この内部電極対と電解液とを内部に密封状態に収容し、熱可塑性樹脂製の内面層と金属箔製の中間層と絶縁樹脂製の外面層とを有する可撓性の袋状外包体と、この袋状外包体の内部において上記内部電極対の各正電極及び各負電極の端部を集約して連結する板状の一対の内部リードと、上記袋状外包体を挟んで上記各内部リードに相対応する袋状外包体の外側に配設される、前記内部リードと同等の厚さの板状の一対の外部リードと、上記袋状外包体を気密に貫通して一端側が上記袋状外包体の内側に位置する各内部リードに接続されると共に他端側が袋状外包体の外側に位置する各外部リードに接続され、これら各内部リードと各外部リードとを加圧下に電気的に接続する一対の接続手段とで構成されていることを特徴とするシート状二次電池の電極引出構造である。
【0012】
本発明において、シート状の正電極とシート状の負電極とを交互に積層して形成されたシート状の内部電極対と電解液とを内部に密封状態に収容する可撓性の袋状外包体については、シート状二次電池の電池ケースとして使用可能な強度を有すると共に収容される電解液に対して優れた耐電解液性を有するものであれば特に制限されるものではなく、具体的には、内面側に例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリアミド、アイオノマー等の耐電解液性及びヒートシール性に優れた熱可塑性樹脂製の内面層を、中間に例えばアルミ箔、SUS箔等の可撓性及び強度に優れた金属箔製の中間層を、また、外面側に例えばポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂等の電気絶縁性に優れた絶縁樹脂製の外面層を有する三層構造のラミネートフィルムを用いて形成される可撓性の袋状外包体(再表98/042,036号参照)を例示することができる。
【0013】
そして、本発明においては、上記袋状外包体の内部において、内部電極対の各正電極を正極側の内部リードで連結すると共に各負電極を負極側の内部リードで連結し、また、この袋状外包体の外部には上記正極側及び負極側の各内部リードに相対応する位置にそれぞれ正極側及び負極側の各外部リードを配設し、これら正極側の内部リードと正極側の外部リードとの間及び負極側の内部リードと負極側の外部リードとの間を、袋状外包体を気密に貫通する一対の接続手段で電気的に接続している。
【0014】
ここで、上記内部リード及び外部リードの形状については、形成されるシート状二次電池の電池容量、容積、重量、更には用途等に応じて適宜設計できるものであるが、好ましくは、この種の二次電池において従来より用いられているものと比較して、比較的肉厚の、例えば0.5mm程度以上、好ましくは1〜5mmの帯状に形成されるのがよい。また、その材質については、従来この種の二次電池で用いられているリードの材質や形状と同様に、アルミニウム、アルミニウム合金、銅、ニッケル等の金属が用いられ、好ましくは、正極側の内部リード及び外部リードについては、正極集電体を形成する材質と同じ材質、例えばアルミニウム又はアルミニウム合金を用いるのがよく、また、負極側の内部リード及び外部リードについては、負極集電体を形成する材質と同じ材質、例えば銅及び/又はニッケルを用いるのがよい。
【0015】
また、本発明において、上記各内部リードと各外部リードとの間を連結する接続手段については、これら内部リードと外部リードとの間を確実に連結し、また、電気的に接続できるものであればよく、例えば、ソリッドリベット(以下、単に「リベット」という)、フルチューブラリベット、セミチューブラリベット、スプリットリベット、コンプレッショクリベット、ブラインドリベット等のリベット止め、内部リード及び外部リードのいずれか一方に一体的に若しくは固定的にスタッドを立設すると共に他方にはこのスタッドが嵌入する貫通孔を開設し、上記スタッドを貫通孔内に嵌入してその先端部をかしめて固着する方法、ボルトナット止め等の手段を例示することができる。
【0016】
そして、この接続手段を構成するリベット等の材質については、好ましくは、正極側の内部リードと外部リードとの間を連結するものについては、内部リードと同じ材質のアルミニウム又はアルミニウム合金を用い、また、負極側の内部リードと外部リードとの間を連結するものについては、内部リードと同じ材質の銅及び/又はニッケルを用いるのがよい。このように、正極側の内部リード、外部リード及び接続手段の材質として正極集電体を形成する材質と同じ材質、例えばアルミニウム又はアルミニウム合金を用い、また、負極側の内部リード、外部リード及び接続手段の材質として正極集電体を形成する材質と同じ材質、例えば銅及び/又はニッケルを用いることにより、接触抵抗を低減できるほか熱膨張係数の違いによる熱変形を未然に防止できる等の利点がある。
【0017】
更に、本発明において、各内部リードと各外部リードとの間を連結する接続手段が貫通する袋状外包体の貫通孔は完全に気密にシールされている必要がある。この袋状外包体の貫通孔を気密にシールする方法については、特に制限はないが、例えば、内部リードと袋状外包体との間及び/又は外部リードと袋状外包体との間に、接続手段が貫通する袋状外包体の貫通孔をシールするためのシール部材を介装してもよく、また、袋状外包体を形成するラミネートフィルムにおいて、接続手段が貫通する貫通孔の周辺部分における内面層及び/又は外面層の層厚を他の一般面より予め厚く形成しておき、接続手段で内部リードと外部リードとの間を締結した際に厚肉に形成された貫通孔の周辺部分により貫通孔をシールするようにしてもよい。
【0018】
そして、上記シール部材を用いる場合、少なくとも内部リードと袋状外包体との間に介装されるシール部材については、耐電解液性に優れた合成樹脂で形成されている必要があり、好ましくは袋状外包体を形成するラミネートフィルムの内面層と同じ若しくは同様に、ポリプロピレン又はポリエチレン等の熱可塑性樹脂で形成するのがよい。
【0019】
本発明のシート状二次電池の電極引出構造において、外部リードが配設される袋状外包体上の位置については、内部リードとの関係で取付可能な位置であれば特に制限はない。
【0020】
本発明の電極引出構造を備えた二次電池の製造方法についても、特に制限はないが、例えば平面略長方形状のシート状二次電池を接続手段としてリベットを用いて製造する場合、次のような手順で容易に製造することができる。
▲1▼ 先ず、内部電極対の所定の位置に正電極側及び負電極側の内部リードをそれぞれ連結する。
▲2▼ 次に、内部リードが設けられた内部電極対を3辺がヒートシールされた袋状外包体の内部に収容する。
▲3▼ 袋状外包体の外側には内部リードに相対応する位置に外部リードを配置すると共にこれら内部リード及び外部リードに設けられた各リベット孔と袋状外包体に設けられた貫通孔とを一致させる。
▲4▼ 各リベット孔及び貫通孔内にリベットを挿通し、このリベットが内部リード又は外部リードのリベット孔を貫通して突出するリベット軸に打撃、油圧、空気圧等の手段で力を加え、このリベット孔を貫通して突出するリベット軸の先端をかしめる。
▲5▼ 袋状外包体の残りの1辺をヒートシールして全体を密封する。
▲6▼ 例えば袋状外包体の角部を切り欠いて比較的小さい開口部を形成する。
▲7▼ 開口部から袋状外包体の内部に電解液を充填すると共にこの開口部をヒートシールして密封する。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面に示す実施例及び試験例に基づいて、本発明の好適な実施の形態を具体的に説明する。
【0022】
〔実施例〕
図1〜図3において、本発明の電極引出構造が適用されたシート状リチウムイオン二次電池の説明図が示されている。ここで、図2及び図3は正極リード側の断面を示すものであり、負極リード側も構造上はこの正極リード側と同じであるので、以下の記載においてはこの正極リード側を中心に説明する。
【0023】
この実施例のシート状二次電池Bは、複数のシート状の正電極1aと複数のシート状の負電極1bとをセパレータ1cを介して交互に積層して形成されたシート状の内部電極対1と、この内部電極対1と図示外の電解液とを内部に密封状態に収容する可撓性の袋状外包体2と、この袋状外包体2の内部において上記内部電極対1の各正電極1aを連結する正極側の内部リード5aと、上記内部電極対1の各負電極1bを連結する負極側の内部リード(5b、図示せず)と、上記袋状外包体2を挟んで上記正極側の内部リード5aに相対応する袋状外包体2の外側に配設される正極側の外部リード6aと、上記袋状外包体2を挟んで上記負極側の内部リードに相対応する袋状外包体2の外側に配設される負極側の外部リード6bと、上記袋状外包体2を気密に貫通して一端側が上記袋状外包体2の内側に位置する各内部リード5a,5bにそれぞれ接続されると共に他端側が袋状外包体2の外側に位置する各外部リード6a,6bにそれぞれ接続され、これら各内部リード5a,5bと各外部リード6a,6bとの間を電気的に接続する2本組一対(合計4本)のリベット7a,7bとで構成されている。
【0024】
この実施例において、各内部リード5a,5bと袋状外包体2との間及び各外部リード6a,6bと袋状外包体2との間には、リベット7a,7bが貫通する袋状外包体2の貫通孔をシールするためのシール部材8a,8bが介装されている。
なお、符号4は、袋状外包体2のヒートシール部を示す。
【0025】
ここで、上記内部電極対1は、図4に示すように、各正電極1aがアルミニウム製の正極集電体9の両面に正極活物質10を積層して形成されており、また、各負電極1bが銅製の負極集電体11の両面に負極活物質12を積層して形成されている。また、正極側の内部リード5aと、正極側の外部リード6aと、これらの間を連結するリベット7aとはいずれも上記正極集電体9と同じアルミニウム製であり、また、負極側の内部リード5bと、負極側の外部リード6bと、これらの間を連結するリベット7bとはいずれも上記負極集電体11と同じ銅製である。
【0026】
更に、この実施例において、上記袋状外包体2は、内面側にポリエチレン製の内面層2aを、中間にアルミ箔製の中間層2bを、また、外面側にナイロン製の外面層2cを有する三層構造のラミネートフィルムで形成されており、また、上記内部リード5a,5bと袋状外包体2との間に介装されたシール部材8aは上記袋状外包体2の内面層2aと同じポリエチレン製であって、上記外部リード6a,6bと袋状外包体2との間に介装されたシール部材8bは上記袋状外包体2の外面層2cと同じナイロン製である。
【0027】
この実施例のシート状リチウムイオン二次電池Bにおいては、各内部リード5a,5bと各外部リード6a,6bとの間をリベット7a,7bによりリベット止めすると、これら各内部リード5a,5bと各外部リード6a,6bとの間に袋状外包体2及びシール部材8a,8bが加圧下に挟み込まれ、これによってリベット7a,7bが貫通する袋状外包体2の貫通孔が気密にシールされ、また同時に、リベット7a,7bにより各内部リード5a,5bと各外部リード6a,6bとの間が電気的に接続される。
【0028】
〔試験例〕
120mm×300mm×5mmの大きさの内部電極対、15mm×100mm×1.5mmの大きさのアルミニウム製又は銅製の内部リード、15mm×100mm×1.5mmの大きさのアルミニウム製又は銅製の外部リード、4mmφ×6mmの大きさのアルミニウム製又は銅製のリベットを用い、また、内面層が厚さ0.08mmのポリエチレン層で、中間層が厚さ0.04mmのアルミ箔で、外面層が厚さ0.03mmのナイロン層である袋状外包体を用い、更に、電解液としてエチレンカーボネート(EC)とジエチルカーボネート(DEC)の混合系電解液を用い、上記実施例と同様の形状を有して電池容量10Ah及び電圧4.2Vのシート状リチウムイオン電池100個を作製し、80℃で1週間の保存条件で保存し、保存後の電解液漏れ発生個数と電圧とを調べた。
結果は、電解液漏れ発生個数は0個であって、保存後の電圧は4.12〜4.18Vの範囲であった。
【0029】
〔比較試験例〕
また、比較の対象として、内部リードの先端部を袋状外包体のヒートシール部から外部に突出させ、この外部に突出した部分を外部リードとした以外は上記試験例と同様にして電池容量10Ah及び電圧4.2Vのシート状リチウムイオン電池100個を作製し、80℃で1週間の保存条件で保存し、保存後の電解液漏れ発生個数と電圧とを調べた。
結果は、電解液漏れ発生個数は45個であって、保存後の電圧は0〜4.0Vの範囲であった。
【0030】
上記試験例及び比較試験例から明らかなように、従来の構造を有する比較試験例のシート状リチウムイオン二次電池では自己放電が大きく、また、半数近くが電解液漏れを起こしていたのに対し、本発明の構造を有する試験例のシート状リチウムイオン二次電池では自己放電は平均0.05V程度と小さく、また、電解液漏れも全く認められなかった。
【0031】
【発明の効果】
本発明のシート状二次電池の電極引出構造によれば、電池ケースとして袋状外包体を用いたシート状二次電池において、軽量かつ薄型で可撓性を有し、小型化や軽量化が可能であると共に比較的大容量の二次電池をも達成でき、特に比較的大容量のシート状リチウムイオン二次電池の電極引出構造として極めて好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、本発明の実施例に係る電極引出構造が適用されたシート状リチウムイオン二次電池の斜視説明図である。
【図2】 図2は、図1のII−II線断面説明図である。
【図3】 図3は、図1のIII−III線断面説明図である。
【図4】 図4は、図1の袋状外包体の内部に収容されている内部電極対を示す説明図である。
【図5】 図5は、従来の電極引出構造が適用されたシート状リチウムイオン二次電池の斜視説明図である。
【図6】 図6は、図5のVI−VI線断面説明図である。
【符号の説明】
B…シート状リチウムイオン二次電池、1…内部電極対、1a…正電極、1b…負電極、1c…セパレータ、2…袋状外包体、4…ヒートシール部、5a,5b…内部リード、6a,6b…外部リード、7a,7b…リベット、8a,8b…シール部材、9…正極集電体、10…正極活物質、11…負極集電体、12…負極活物質。
Claims (9)
- 複数のシート状の正電極と複数のシート状の負電極とをセパレータを介して交互に積層して形成された多層シート状の内部電極対と、
この内部電極対と電解液とを内部に密封状態に収容し、熱可塑性樹脂製の内面層と金属箔製の中間層と絶縁樹脂製の外面層とを有する可撓性の袋状外包体と、
この袋状外包体の内部において上記内部電極対の各正電極及び各負電極の端部を集約して連結する板状の一対の内部リードと、
上記袋状外包体を挟んで上記各内部リードに相対応する袋状外包体の外側に配設される、前記内部リードと同等の厚さの板状の一対の外部リードと、
上記袋状外包体を気密に貫通して一端側が上記袋状外包体の内側に位置する各内部リードに接続されると共に他端側が袋状外包体の外側に位置する各外部リードに接続され、これら各内部リードと各外部リードとを加圧下に電気的に接続する一対の接続手段とで構成されていることを特徴とするシート状二次電池の電極引出構造。 - 内部リードと袋状外包体との間及び/又は外部リードと袋状外包体との間に、接続手段が貫通する袋状外包体の貫通孔をシールするためのシール部材が介装されている請求項1に記載のシート状二次電池の電極引出構造。
- 接続手段で接続される内部リードと外部リードとが、同じ材質で形成されている請求項1又は2に記載のシート状二次電池の電極引出構造。
- 接続手段が、少なくとも内部リードと同じ材質で形成されている請求項1〜3のいずれかに記載のシート状二次電池の電極引出構造。
- 接続手段が、相対応する内部リード及び外部リードにそれぞれ結合されるリベットである請求項1〜4のいずれかに記載のシート状二次電池の電極引出構造。
- シール部材は、少なくとも内部リードと袋状外包体との間に介装されるシール部材が耐薬品性に優れた合成樹脂で形成されている請求項2〜5のいずれかに記載のシート状二次電池の電極引出構造。
- 少なくとも内部リードと袋状外包体との間に介装されるシール部材が、ポリプロピレン、ポリエチレン又はアイオノマーで形成されている請求項6に記載のシート状二次電池の電極引出構造。
- 一対の外部リードは、袋状外包体の同一面側に位置する請求項1〜7のいずれかに記載のシート状二次電池の電極引出構造。
- シート状二次電池が、5Ah以上の大容量リチウムイオン二次電池である請求項1〜8のいずれかに記載のシート状二次電池の電極引出構造。
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