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JP4200656B2 - 荷電粒子ビームに関する改善 - Google Patents
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Description

【0001】
本発明は、荷電粒子放射組立体及び放射に関する。本発明は、例えば、高出力電子ビーム(EB)の発生と、およそ10−1ミリバールから数百ミリバールまでの圧力で操作される真空チャンバへの伝送とに関する。ただし、本発明は、正及び負に帯電したイオンによって規定されるビームを含めた他のタイプの荷電粒子ビームにも適用可能である。便宜上、電子ビームのみを論じる。
【0002】
電子ビームは、放射から自由電子を解放して、電界中で加速することによって簡単に発生する。単に金属の真空溶解などの用途に使用されるにすぎない電子ビームでは、エネルギー密度分布、ビーム輝度及びビーム特性に関するビームの品質は、ほとんど重要でない。一般に、「輝度」は、電流の密度/ステラジアンと定義される。
【0003】
他の応用例では、ビーム品質が非常に重要であり、更に安定していてかつ再現可能でなければならない。例えば電子ビーム溶接(EBW)の場合、一貫した深さ及び幅の深く狭い溶融域を繰り返し発生できる能力は、決定的には以下のものによって決まる。
i)ビーム・エネルギー密度分布
ii)加工物表面に関する焦点の位置
iii)スポットサイズ及び集束角因子に関連するビームの輝度
【0004】
理想的には、電子ビーム溶接では、明確に規定されたエネルギー密度分布を達成することが重要であり、通常これはガウス分布の形である。また、深く狭い溶接を行うために、ビームの集束角は、比較的きつい範囲内に制御されることが必要である。当然、例えば断面の厚さが100mm〜150mmの鋼の溶接では、ビーム半角が1度より大きいと、溶接プールが不安定になり、内部欠陥が生じる。一方、ほぼ平行なビームは、そのような厚い断面を溶接するのによく適していることがあるが、鋼の断面が1mm〜10mmの非常に狭い溶接を生成するのには適さない。更に、断面範囲がより薄い場合、溶接のビーム・エネルギー分布が、はるかに重要になる。なんらかの理由でエネルギー分布が有意なフリンジを含む場合、これには、溶接の溶融域の形状が反映されている。従って、ガウス分布の場合のようなほぼ平行な溶融域を達成しないで、いわゆる「ネール・ヘッド」の特徴を有するはるかに広い非平行溶融域が生成される。同じ溶接深さに対してより大きなビーム出力が必要とされ、溶接後の横収縮が全体的により大きくなり、上部での溶接幅が下部と比較してより広いため、不均等な収縮が発生し、その結果、指摘したように構成要素が歪む。精密な構成要素では、これはしばしば許容できないものであり、溶接の亀裂を生じる恐れもある。
【0005】
同様に、特に薄い断面の溶接では、焦点に充分な強度を達成することが重要である。ほぼ平行なビームを発生するシステムでは、たとえフリンジがなくても、強度が不十分であると、過剰な歪み及び亀裂のリスクを伴う比較的広い先細りの溶融域になる。ほぼ平行なビームは、必ずしも焦点合わせ可能である必要はなく、強い正イオン中性化効果があるにもかかわらず、空間電荷の広がりが真空環境内に発生する可能性がある。従って、集束レンズに入るほぼ平行なビームでは、長距離にわたってビームを集束することを試みると、ビーム直径がたとえ減少したとしても極めてわずかしか減少しない。実際、ビーム特性及び強度特性は、中出力及び高出力でしばしば、イオン電子相互作用によって完全に支配される可能性がある。
【0006】
従って、(指定の範囲内に)十分に規定された発散、大きい輝度、小さい収差を伴い、フリンジを伴わない電子銃からのビームを実現することが非常に重要である。
【0007】
三極管銃を用いた高ビーム電流範囲に対する媒体中の空間電荷の広がりを抑制するために、より大きな集束角を達成する1つの可能な手段は、より強い集束電界を発生する電極を採用するものである。しかしこれは、グリッド電界が追加の強力な集束要素となるとき、低電流で過剰な集束をもたらす。集束角の大きな振れは、高真空EBWに対してでさえ通常望ましくなく、銃領域内のガス漏れを制限するように口径の小さいノズルが採用される減圧(5×10−1〜−250mbar)又は非真空(〜1000mbar)操作でのビーム伝達システムを採用するシステムでは、より大きな困難を生じさせる。
【0008】
高電流レベルでの空間電荷の広がりを抑制するために、より大きな集束を達成する他の方法は、カソード、グリッド電極及びアノードが非常に近接して配置された銃を設計するものである。これは、より短い軸方向距離を通して電子をより急速に加速し、電子が相互に反発する可能性を減少させる。不運なことに、このような配置は、電極上の電気的表面ストレスを増大させ、高電圧降伏の傾向を増す可能性がある。
【0009】
ビームのフリンジをなくすことと、電子ビームを最適に集束することとは、銃ハウジングの高真空(5・10−5〜5・10−6mbar)領域からおよそ5・10−2〜1000mbarの圧力範囲にわたって動作するチャンバへ電子を抽出するためにビームを狭いオリフィスを通して送らなければならないとき、非常に重要である。ここで、チャンバから銃ハウジングへのガスの漏れの割合は主に、オリフィスの数及び中間ポンプの排気能力とは別に、オリフィスの直径及び長さによって決まる。
【0010】
ビームのフリンジは大量の出力を含む傾向があり、総出力が低い動作(例えば5kW)でさえ、たとえかなりの水冷が適用されたとしても、この外部出力をオリフィス・ノズルで吸収する能力は制限される。ビームの出力が非常に小さい電子顕微鏡装置と異なり、阻止ダイアフラムで望ましくないフリンジを取り除くのは実行不可能である。同様の理由で、ビーム直径が大きいため、輝度が小さいほぼ平行なビームを避けることが重要である。
【0011】
ビームの品質、及びある電子銃が十分に規定された発散を伴う純粋で収差のないビームを発生するか否かは、銃設計、特にカソードの設計、及びカソードのごく近傍にある電極の詳細な幾何形状による。
【0012】
EBWに使用されるほとんどの電子銃が三極管である。グリッド電極の使用は、低ビーム電流で、カソード放射がカソードの中央部に限定されることを保証するが、グリッドによって生み出される強い電界の存在により、かなりのビーム収差が生じる。
【0013】
外側電子の軌道経路は、より中央の電子よりもグリッド・カップ・ホールの縁部に近いため、強いグリッド電界内でより短い焦点距離を有する。また、ビーム電流を増加させるようにグリッド電圧を減少させるにつれ放射面積が拡大して、不利な幾何的特徴が主電子流とは大きく異なる電子軌道経路を発生するカソード縁部から、電子が解放されるようになる可能性がある。更に、ビームの電流が増加するにつれて、ビームの空間電荷が増加すると共にグリッド電界が弱まっていくことにより、ビームが著しく広がって、一次焦点が損なわれる可能性がある。また、一次焦点くびれ及び(第1の集束レンズに明らかな)虚像位置が、ビームの電流レベルによって決まるビームの軸をかなりの距離上下に移動させる可能性がある。
【0014】
そのような銃によって発生されたビームのフリンジ、ビーム電流による一次焦点の揺れ、高電流でのビーム集束角の欠如、及び低電流での比較的大きい集束角は、比較的高真空(5×10−3mbar)のチャンバにビームを発射する従来のシステムにおける溶接の実施にも悪影響を及ぼす恐れがある。小さなオリフィスを通して送る必要があるビームでは、特に(例えば30kWより大きい)高出力動作で、操作が難しく、動作不能にさえなる可能性がある。
【0015】
本発明の第1の態様によれば、荷電粒子放射組立体は、一方の極性の荷電粒子を放射するための放射部材と、該放射部材を円周状に囲み、使用中に荷電粒子と同じ極性に保持される管状シールド電極と、シールド電極と実質的に同軸上に位置付けされ、使用中にシールド電極と逆の極性で保持される管状加速電極とを備えており、その配置構成は、放射部材からの荷電粒子が最初に横方向外側に向かって広がり、次に管状加速電極を通過するビームに集束されるものである。
【0016】
本発明は、特別な二極管銃構造に関する。二極管銃は、三極管と比較して、以下のことを含めた多くの顕著な利点を有する。
i)収差をほぼなくすことができる。
ii)高電流でのビーム形状及び品質の制御が、三極管を用いたときよりも簡単に達成できる。
iii)低電流での過剰な集束を伴わずに、高電流で充分なビーム集束を達成することができる。
iv)銃電極と接地の間での高電圧の降伏がグリッド供給の不足と全ビーム出力の即時解放とを促進する三極管銃とは異なり、銃発射状況下で、温度制限されたモードで動作するとき、ビーム電流がサージしない。
v)二極管銃は、より少ない補助供給しか必要としない(従来の間接的に加熱される二極管の場合は2つ。RF活性され、間接的に加熱される二極管の場合は1つ。直接加熱される二極管の場合は1つ)。
vi)二極管銃では、特に、HT接続を1つしか必要とせず、補助供給接続がないRF活性二極管では、電気ケーブル及び接続がより簡単である。ここで、RF出力は、遠隔に離隔された高周波数アンテナ、又は銃ハウジング内部に位置する一次巻線に誘導結合される。
【0017】
グリッド電界の集束作用が存在せず、特に直径が小さいカソードを用いた二極管銃では、特に高電流レベルでのビームの空間電荷密度が高く、そのためビームが広がり、よく規定された一次焦点がなくなる。実際、ビームは、アノード・ホールを通過するのにさえ不十分な平行化をされることがある。もちろん、過剰なビームの広がりを避けるための1つの解決策は直径の大きなカソードを使用することであるが、これは、根本的にビームの輝度を減少させ、装置を複雑にし、コストを増加させる。
【0018】
本発明では、電子ビームに明瞭な膨らみが最初に生成され、それによって、人工的に大きなビーム発生源を作り出し、その後、電極間銃内の主カソード/アノード電界によって比較的大きな集束角を伴って集束することができる。
【0019】
所与の加速電圧について、ビームで達成することができる最終的なビームの輝度に関しては、これは多くの因子によるが、高出力EBW銃では、カソードの直径及び銃の設計に大きく左右される。根本的には、所与のビーム集束角及び動作電圧に関して、銃集束後システム内のどこでも、スポットサイズがカソードの直径に比例し、かつケルビン温度単位でのカソード動作温度の平方根に比例するため、カソードの直径を最小限に抑えることが非常に重要である。
【0020】
本発明は、カソードの直径、又はより厳密には放射直径が制限されるようにでき、それにより、ビームの輝度を改良する。更に、カソードの直径及びカソードの総表面積を制限すること、並びに温度を操作することが、補助加熱出力要件、補助出力コストを減少させ、また銃動作温度及び熱による電極の幾何的な歪み効果を最小限に抑える。冷却要件が、銃の入熱を減少させることによって減少する。冷却要件は、高電圧の長い絶縁体の端に真空中に吊り下げられるEBW銃に対して常に困難さを示すが、それは絶縁体は電気伝導性が乏しいだけでなく熱伝導性も乏しいからである。
【0021】
当然、イオンの侵食、酸化及び蒸発の割合はカソードの温度と共に増加するので、カソード放射面積は、所与のカソード寿命に必要なビーム電流を発生するのに充分でなければならない。しかし、放射密度とビーム輝度因子の対立を最適化することによって多くを得ることができる。
【0022】
本発明の一実施例では、大きな空間電荷負荷が存在する銃領域内でのビーム集束は、深い凹部のカソードシールド電極を、長くて直径が小さいアノードと組合せることによって達成され、アノードの端は、カソードシールド電極の端部に近接して、又はその内部の凹部に位置付けされる。これは、低、中、高出力レベルで適切に機能する強い集束作用を生み出す。
【0023】
ビームの膨らみ又は横方向への広がりは、いくつかの形で達成することができる。1つの方法は、電子の加速がはじめは比較的ゆっくりであるようにカソードの直径及び電極形状を選択するものであり、空間電荷の広がりが、強い放射状の外方向への動きを発生することを可能にする。これは、深い凹部のカソードシールドカップ内部に、比較的に小さなカソードをセットすることによって実現される。カソードの直径が小さすぎる場合、これにより、銃が制限される空間電荷になる前に、所与の加速電圧に対する最大ビーム電流が制限され、一般のカソードシールド/アノード幾何的電極形状によって発生される電極間ギャップでの後続の集束静電界がビームを明確なくびれ又は交差に再集束するのに不充分になるほど、初期の広がり作用が大きくなる。一方、カソードが大きすぎる場合、必要な初期ビーム拡大を発生するにはカソードでの放射密度が小さすぎ、そのため、ビームはその後、最終的な加速期間中の広がりを避けるには不十分な集束を有する。従って、所与の加速電圧及び出力動作範囲が最良のパフォーマンスを実現するためには、電極成形とカソードのサイズの組み合わせが重要である。
【0024】
カソードでの高電流密度を必要とせずに人工的に大きな電子発生源を達成する第2の方法は、ビームを発散させるために、カソードのすぐ前に適した静電界を発生するものである。これは、カソードシールドカップのベースで盛り上がっている円錐形又は円筒形の突出部材の上部にカソードを取り付けることによって実施することができる。
【0025】
カソードは、面積が5mmを超える場合があり、100kWを超える出力レベルでの動作を可能にする。
【0026】
上述したように、空間電荷の広がりによって生み出される初期のビームの膨らみは、適した静電界によって高められる。これは、初期ビームの広がり後に、見かけの発生源のサイズを増加させ、広い電流範囲にわたってよく規定された焦点を伴って、より高い集束のビームを発生できるようにする。初期ビーム拡大を促進する他の可能な手段は、以下に述べるように、少なくとも放射が本質的に凸状又は円錐形であるようにカソード表面を形作るものである。
【0027】
本発明の第1の態様は、圧力範囲が5×10−5mbar〜5×10−2mbarで動作する真空チャンバを含めて、様々なタイプの溶接装置に使用することができる。ただし、本発明は、特に10−1mbar〜数百mbarの中間圧力範囲はもとより、高圧かつ非真空でも動作する溶接装置と共に使用するのに適している。
【0028】
そのような装置の潜在的な利益を識別してきた典型的な産業セクターは、厚い断面の鋼パイプ製造業者、海上及び陸上でのパイプ溶接業者、核廃棄企業、出力発生装置製造業者、航空宇宙構成要素製造業者である。
【0029】
これらの用途の多くでは、単一のパスで溶接すべき材料の肉厚が15mmを超え、150mm又はそれより大きいこともある。いずれの場合でも、迅速に溶接する必要により、少なくとも30kWのビーム出力レベルが要求され、ある場合は、最大100kW又はそれより大きい出力レベルが要求される。
【0030】
上述された二極管銃を含めた全ての二極管銃について、本発明の前にほとんど未解決のままであった1つの主要な問題は、カソードの側面又は縁部が、制御されない軌道経路をもつ望ましくない電子を放射していたことであった。これが発生するのを防ぐための多数の方法が、数十年間にわたる努力及び多くの研究開発チームによって試みられてきた。最も簡単な配置構成の1つは、米国特許第3878424号(1973年7月17日出願)に記載されており、グリッド電極の球状収差効果を克服するために平面二極管が提案されていた。ここでは、酸化物(例えば、バリウム・ストロンチウム・カルシウム)が、様々な方法によって加熱することができる耐熱金属カソード「ヒータ」プレート内の穴に充填されていた。他の代替例では、酸化物が耐熱金属プレートの表面に被覆されていた。耐熱金属カソード・プレートの放射点直下の温度までプレートを加熱することにより、より仕事関数が小さい酸化物の強い放射を起こし、それによって、縁部の影響を避けた。提案されたデバイスは、酸化物被覆又は穴のプラグが直径わずか数100ミクロンである電子顕微鏡用の低出力ビームを発生するのに適しているが、溶接プールからのイオン衝撃、ガス及び粒状物質に継続的にさらされる高出力EBW銃では、酸化物カソードが急速に汚染されて、その放射特性が破壊される。また、酸化物薄膜の場合、これは典型的には厚さわずか50ミクロンであり、EBWシステムでは急速に侵食されることになる。更に、平面状カソードプレートが歪み、ビームの発散及びビームの飛び出し方向に不利な、予測できない変化を生じる。2つの異なる材料間の膨張の差も、放射の亀裂及び剥離を生じさせる可能性がある。
【0031】
外部縁部放射を避けるための他の試みでは、Bull等の「An electrostatic electron gun」、Metal Construction and B.W.J,Nov.1970.2(11),p.490が、球状電極、間接加熱二極管銃を発生しており、そこでは、中央領域に放射を限定するため、耐熱金属カソード電極の周りに穿孔が配置されていた。しかし、この銃も中央カソード領域の熱による歪みを受け、穿孔は、電子が一次バック衝撃から主ビームに通り抜けることを可能にし、更なる主ビームの歪み効果が生じた。いくらかの一次電子流減少は、カソードシールドの後部に追加の電子障壁を挿入することによって達成されていたが、カソードの歪みは問題として残っていた。
【0032】
本発明者は、縁部放射を制御する多数の他の方法を考察している。
【0033】
以下により詳細に述べるように、ビームへの一次電子の漏れは、カソードを連続的な円錐部材上に取り付けることによって防ぐことができる。
【0034】
同様の形のカソードも、異なる仕事関数を備える2つの材料から組み立てられており、放射は、ランタン・ヘキサボライドなど仕事関数の小さい材料からなり、EBW中に簡単には汚染されず、タンタルなど耐熱金属からなる外部支持構造上にある。そのような配置構成は、EP−A−0627121号にも記載されている。同様の配置構成が別に開発されて、GB−A−1549127号に記載されているが、この特定の銃は、本発明とは多くの点ではっきりと異なる。
【0035】
これら初期の開発では、ランタン・ヘキサボライド・ボタンを支持するために、耐熱金属ホルダ内の口縁の後ろにそれを配置する必要があった。口縁は電界を更に強く乱して、三極管中の場合のように、外側の電子が軸の近傍にある電子よりも短い焦点距離で集束する、相当な球状収差を生じた。口縁の厚さは、注意深く機械加工することによって、又はカソードの前に薄い耐熱金属ワッシャを配置することによって減少させることができるが、どちらの場合も、熱による歪みが口縁を外側方向に歪ませて、この場合も口縁又はワッシャの後部から外部電子放射が生じた。
【0036】
部分的に成功した他の技法は、仕事関数の小さい露出した。材料の外側環状部に、仕事関数が大きい材料を被覆するものである。例えば、ランタン・ヘキサボライドからなるカソードがその周縁部を被覆され、タングステンを備えた前面で環状の形になっていた。はじめは期待が持てたが、この技法は、使用中にイオン損傷、酸化、及び蒸発による被覆の損失を受けた。また、組み立て中に薄い被覆の損傷を避けることも困難であった。更に、ホルダの口縁は、集束効果の減少を与えはするが、それにもかかわらず、許容できない収差を発生した。
【0037】
適用することができる他の手法は、仕事関数の小さい材料ボタンを、二珪化モリブデンなどの化合物を使用してホルダにろう付けするものである。LaB材料を汚染することなく、高品質で孔のないろう付けを達成することは困難であり、最良の場合でも、熱サイクルを繰り返すことにより、ろう付け材料が使用中に亀裂を生じる傾向があった。
【0038】
本発明の第2の態様によれば、荷電粒子放射が、支持部材の開口に取り付けられて電気的に接続している放射部材を含み、放射部材は支持部材よりも仕事関数が小さく、それにより、作業温度で、露出した表面から放射部材が荷電粒子を放射する。放射部材の露出した表面は、開口を取り囲む支持部材の外側に面する表面よりも下がっている、又は好ましくはそれとほぼ同一平面にあることを特徴とする。
【0039】
本発明の好ましい形態では、仕事関数の小さいカソード材料が、中央の穴にぴったりと嵌まる「ハット」型に機械加工される。好都合には、放射部材は、支持部材の開口に近接して取り付けられている。
【0040】
支持部材の一部及び放射部材の一部は、対応して、先細りになっていてよい。
【0041】
別法では、又は更に、放射部材は、各部材を係合するクリップによって支持部材に固定することができる。
【0042】
特に好ましい配置構成では、放射部材の露出した表面及び支持部材の外側に面する表面が、共通の平面を規定する。
【0043】
本発明の第3の態様によれば、排気された荷電粒子ビーム発生源チャンバに取り付けるための荷電粒子ビーム列組立体が一連の制御された圧力チャンバを有し、圧力チャンバはそれぞれ、荷電粒子ビームが通過することができる注入開口及び注出開口と、チャンバ内の圧力を制御することを可能にするポンプ接続用の排気ポートとを有し、それによって、連なるチャンバ内の圧力が使用中に増加し、少なくとも1つの上流にあるチャンバを通って組立体内部に延在する導管を通して排気ポートが下流のチャンバに接続されていることを特徴とする。
【0044】
これにより、保守管理のための代替銃列の迅速な除去及び挿入が可能になる。好都合には、多段ポンプシステムが、様々なノズル制約間で排気を実施するために側面貫入部を含む。これは、真空チャンバへの挿入及び真空チャンバからの引抜きを容易に行うことができない複雑な列幾何形状を作成する。同心ポンピングの革新的なステップはこれらの困難を克服し、大きな敷設船を借りるコストが非常にかかること、及び1度に1本のパイプラインしか溶接して敷設することができないことのために時間が重要となる海底Jパイプ敷設などの用途に特に重要である。
【0045】
より詳細には、本発明のこの利点は、小型の配置構成又は装置で、一連の真空チャンバ又は部分真空チャンバ、又はポートを提供することに関する。特に、本発明は、銃頭部が複数のチャンバを備え、カソードの領域内の真空から、ビームが開いた環境に発散する出力端でのほぼ大気圧までの範囲にある、いわゆる非真空又は減圧EBシステムに適用することができる。これらのチャンバは、適切な真空分圧に維持されなければならず、それにより、電子ビームが通過することを可能にする。この発明は、海中溶接が実施される場合など、大気圧にある、又はそれより高い圧力にある最後のチャンバを用いて実施される。
【0046】
そのような装置は、銃頭部内のそれぞれのチャンバに接続されたいくつかの異なる真空排気ラインを必要とすることに関し、一般に構造が悪く、この接続は、出力ビームの領域内でのアクセスを制限する。そのような装置はかさばるだけでなく、様々なチャンバの領域内の制限されたアクセスが、真空排気の効率を制限する。従って、いくつかの真空ラインは、真空排気を更に制限したり妨げたりしないように比較的大きな口径になっていなければならない。
【0047】
本発明のこの態様は、例えば非真空又は減圧EB溶接システムで使用するとき、そのような一連のチャンバの比較的コンパクトでスリムな設計を提供する。本発明はまた、特に銃頭部の出力領域内に、典型的には直径が170mmより小さく、ヘッド・組立体の少なくとも下(つまり出力側)半分用である複数のチャンバを提供することができる。銃頭部の動作出力の近傍での真空ライン又はパイプの使用を避けることができ、更に、チャンバの効率よい排気をするための手段を提供することができる(チャンバは、ほぼ真空からほぼ大気圧までの適切な圧力に維持されていることが好ましい)。
【0048】
一配置構成では、チャンバは、外側管内部に位置された一組の環状部分と、環状部分と外側管の間に位置付けされて各導管を形成する、一組の軸上に延びた隔壁とによって規定され、各環状部分が放射状に外側方向に面する開口を有し、各チャンバの放射状に外側方向に面する開口が他のチャンバ全ての放射状に外側方向に面する開口から円周状に片寄り、各導管が、チャンバの放射状に外側方向に面する開口を対応する排気ポートに接続する。
【0049】
あるいは、複数のチャンバを適切なオリフィスを担持する一連のディスクとして配置することができ、この組が、区分された共通のスリーブ内部に嵌められる。各区分は、同心配置構成の場合のように、良好な断面をもつチャンバ又はポートそれぞれにアクセスすることを可能にする。
【0050】
更に、同心環状部分と区分されたシリンダとの組み合わせは、ポート又はチャンバそれぞれへのアクセスに適した断面とともに、当該の圧力で適切な効率のよい真空排気を与えるために使用することができる。
【0051】
チャンバのアレイは、金属スパッタにより部分的に遮断される可能性がある、又は電子ビームで妨害することによって損傷を受ける可能性があるオリフィスを取り替えるために、容易に分解することができる。従って、ビームの軸にオリフィスを適切に配置して維持したまま、同心環状部分(又はカップ)又は区分されたシリンダを組み立てる、かつ分解するための提供がなされる。この配置構成はまた、分圧で動作するチャンバと周囲大気との間の漏れ経路を減少させる。同心配置構成では、より高真空の領域が分圧の領域内部に含まれ、従って、周囲環境の大気に直接さらされない。これは、シールにおけるどんな小さな漏れの影響も大幅に減少させる。
【0052】
同心カップ配置構成の場合、対応するねじ山部をまとめて担持する、望ましくは「O」リングシールである共通のベースに取り付けられた一体型ねじを各部が有してよい。カップは、組立体と相対的に同心性を維持するよう、羽根、スぺーサ又はその相当物を備えていてよい。
【0053】
更に、区分された配置構成について、対応する部品は、圧縮シールと一緒にフィットされ、適切な空間及び同心円をなして機械的に保持される。全てのこれら配置構成において、真空ポンピングラインは、異なる圧力で動作するチャンバの小型の組立体の、ぞれぞれのセグメント又は軸オリフィスに適切なコネクタを通して出力ビームから離れて、銃頭部の後方で実質的に得られる。
【0054】
組立体を作り、このような組立体を内蔵する装置を溶接する電子ビームのいくつかの例が、添付図面に関連する公知の組立体と対照して説明される。
【0055】
本発明を理解するために、公知の三極管電子ビーム銃の一例が図1に部分的に描かれており、これはビーム状態が150kV×15.3mAであり、グリッドバイアス電圧が−2kVである。銃は、グリッドカップ2によって囲まれ、空間アノード3と一列に配置された電子放射フィラメント1を含む。等電位線100が、幾つかの電子軌道101と同様に、図1に表されている。理解できるように、外側の電子軌道は、強いグリッド電界内でより短い焦点距離を有する。なぜなら、より中心の電子よりもグリッドカップホールの縁部に近づくためである。更に、ビーム電流を増やすほど、ビーム内で増加された空間荷電と組み合わされた弱いグリッド電界は、結果としてビームの粗野な広がりと一次焦点の損失となる。また、一次焦点くびれ4は、図2a〜図2d(ビーム電流を「i」として表す)から理解できるように、ビーム電流レベルに依存して、ビーム軸を相当な距離で上げ下げして動かすことができる虚像位置を有する。
【0056】
本発明は、任意の焦点動作を提供するために、グリッド電界が中に提供されないダイオード銃に関する。従って、特に小さい径のカソードの場合、ビーム内の高い空間荷電密度は、特に高電流レベルにおいて、結果として、ビームの広がりと、十分に規定された一次焦点の欠落となる。図3に表された一実施形態によれば、カソード5は、深い凹部のカソードシールド電極6内に設けられる。カソード5は、比較的長い長さを有する円筒アノード7と一列に配置される。カソード5に対向するアノード7の端は、カソードシールド6の端によって規定された平面の近くに位置付けられるか、又はカソードシールド6の容積内にうまく設けられる。これは、低、中又は高の出力レベルでうまく動作する強い焦点動作を作る。ビームの形状は参照符号8で描かれている。それは、最初の電子が膨らみ9を形成するために横方向に広がり、次にアノード7内でくびれ10に向かって集束されることが理解できる。膨らみ9の効果は、人工的に大きいビーム源を発生することである。このビーム源は、内側電極ギャップの主カソード/電極電界によって比較的大きい収束角で連続的に焦点され得る。この場合、カソード5は、電子を発射するために従来の方法でフィラメント11によって加熱される。
【0057】
深い凹部のカソードシールドカップ6の内側のカソード5を設置する効果は、電子加速が最初に比較的遅いことであり、これは、強い放射方向外側の動きを発生するために空間電荷の広がりを可能とする。
【0058】
カソードで高電流密度にする必要がない、人工的に大きな電子源を達成する第2の方法が、図4に表されている。その方法は、電子ビームの発散を生じるカソードのすぐ前段で静電界を発生することを含む。この場合、カソード5は、カソードシールド6の基部の部分を形成する円錐支持体12の先頭に取り付けられ、シールド6の容積内に突出する。
【0059】
前述したように、公知のダイオード銃における1つの問題は、カソードの側面又は縁部からの不要な電子の放射である。図5は、この問題を最小化し又は回避する1つの配置構成を描いている。カソード5は、カソードシールド6の基部の円錐突起部20Aの開口20内のカソード円錐部21に取り付けられる。カソードの下に、フィラメントホルダ23によって支持されたフィラメント22を位置付ける。フィラメント22は、円錐形状保護部25の開口24を通して、カソード5に露出される。
【0060】
これは、主フィラメント22とカソード円錐部21との間の主電子を制限する。この特別な例によれば、主カソードシールド上に取り付けられた円錐部の近くのカソードを包囲することによって、固体耐火金属カソード5の縁部の放射を最小にする。カソードと放射状円錐部とを分離する距離は、4.5mmの径のカソードボタンに対して周囲温度で測定された距離0.05mm〜0.1mmとなるのが好ましい。これは、縁部の放射を削減するが、除去はしない。円錐部21の後方に0.3mmのところにカソードを設置することによって、更にビームが改善されるが、カソードの近隣でカソードとカソードシールド電極との間の幾何的な不連続によって生じた、いくつかの縁部の放射及び球面収差が今だ発生する。それにも関わらず、この銃の設計は、比較的高い真空環境(5×10−3mbar)内で突出する際に、150kVで100kWまでのビーム出力と、高品質の溶接とを連続して発生する。
【0061】
カソード5に対する別の取り付け配置構成が、図6に表されている。この場合、カソード5は、カソード円錐部21の円筒部分において、例えば溶接によって、保持されたスピゴット断面部32を有するカソードホルダ31の放射方向内側に対向する口縁30に対して保持される。カソード5は、スピゴット部分32のくぼみ34内に配置され且つ保持され、環状スペーサ35に対して作用する、円口縁33を用いて位置付けて保持される。約4mmの放射径に対して、口縁30の厚みは、通常0.1mm〜0.3mmである。カソード5の前段に薄い耐火金属ワッシャ36を配置することによって、効果的な不連続が減少されるが、両方の場合、熱歪みは、ワッシャ又は口縁の後方から異質の電子放射を再び生じ、ワッシャ又は口縁を外側に歪ませることができる。
【0062】
好ましい提案が、図7に表されている。理解できるように、低い仕事関数のカソード材料は、口縁30によって規定されたカソードホルダ31の中心ホール内にぴったりとフィットする「帽子」形状に機械加工される。
【0063】
ランタンヘキサボライド及び他の材料の機械加工を、レーザ技術又はスパーク浸食によって行うことができる。溝34内に取り付けられた耐火金属「C」クリップ33によって放射器ボタン5が適所に保持される、このカソード形状は、有限要素ソフトウェアを用いて詳細なコンピュータ分析によって、及び100kWまでのビーム出力レベルと200kVまでの動作電圧とで広範な実際のテストによって、証明されるような非常に小さい異質の放射物を発生する。カスケードボタンの面は、金属ホルダの縁部を有する理想的な平面に設定されるか、又は最小0.040mm引っ込められる。
【0064】
ワッシャ35、36及び37はタンタルからなる。そして、タングステンワイヤの円口縁33が圧縮力を維持できるように、パッキングワッシャ35が通常約0.03mmで溝34の縁部上に丁度突出することに注目すべきである。
【0065】
カソード5及びホルダ31は、図8〜図10に表されたように、表面の不連続又は段を回避する縁部の放射を最小にするために、ぴったりしたフィットを達成するための多くの方法で形造られる。従って、図8によれば、口縁30の縁部とカソード5の対応表面とは、同じ方法で先細状になされる。図9によれば、カソード5は、前述した例のようなインデントのない、簡単な先細状の主部分を有する。図10によれば、カソード5は、ホルダ31の内側表面に対して同じ形状に対応するフラスト円錐形状を有する。
【0066】
連続して慎重な表面研磨を可能にする、わずかに突出するカソード5を最初に取り付けることを可能にすることを示す。それらは、放射器と周囲のホルダ縁部との間で不連続又は段がないようにする。
【0067】
好ましくは、カソードボタン5の縁部と、耐火金属ホルダ31との間の接触領域は、熱損失を減らすために図7及び図9に表されるように、最小にすべきである。
【0068】
もちろん、図11〜図14にそれぞれ表したように、拡張されたビーム形状効果を達成する、凸状、円錐状、凹状又は再入円錐形状を達成するために、組み合わされたカソードとホルダの前表面とに対向することもできる。
【0069】
ダイオード銃と結合して用いられるときに、カソードボタンの使用と、縁部の放射を避けるために取り付る方法は、初期ビームの膨らみが、連続する強い電極の焦点を達成するために誘発され、高い真空、減された圧力及び非真空の動作に対して高い連続性を示す。後者の2つの場合、ノズル妨害及び加熱は、出力及び電圧の動作レベルの広い範囲に渡って、省略できるレベルに減少する。更に、ビーム電流が零からフルの出力まで調整されたときでさえ、主フォーカス位置の比較的小さい変化は、小さい又は非調整が、ノズル組立体を通してビームをフォーカスするために用いられた第1の焦点レンズの電流に必要とされるようになる。これは、前述のダイオード銃及び特に三極管と比較して、非常に簡単な等価物となる。球形収差の効果と一次クロスオーバの簡素な動作は、特徴ある特性である。
【0070】
1つの好ましい電極の形状が、図15に表されている。これは、多重内径の締め付けを有する細長いアノード40(幅70〜90mmの長さを有する)と、深い凹状のカソードシールド41(幅30〜40mmの深さを有する)とからなる。カソード放射器42は、中空円錐支持体43上に取り付けられ、カソードシールドのウェル44内に置かれる。図15に詳細に表されたように、フィラメント45はカソード42の後方に配置される。この特別な電極形状は、175kVの加速電圧に対してそれぞれ、3mA、166mA、225mA及び358mAのビーム電流レベルについて、図16〜図19に表された有限要素コンピュータ解析で表されるような電子ビームを発生する。低電流(3mA)で、明らかに空間荷電の欠乏にある図16について、小さいが別の膨らみ46が、カソードシールド41の中央で凹部44内に取り付けられた突出するカソード42によって生成された収束レンズ効果によってビーム102に作られる。一次クロスオーバ47は、非常にうまく規定され、電子軌道は、ほとんど放射状に現れるほとんど一点にフォーカスされる。ビーム電流が増加すると(図17の166mA、図18の225mA、図19の358mA)、前進するビームにおける膨らみは、ビームが再フォーカスされ得る源が大きければ大きいほど増加する。ビームの広がりと軸移動とが支持されるが、358mAでさえ、ビーム上の別のくびれ47(図19)が、アノードを越えてその後の集束ビームを提供して維持される。該アノードは、口径の小さいノズルを通る通路に対して非常に小さい径のビームに再フォーカスされることができる。
【0071】
図15に表された装置を内蔵する溶接装置の一実施形態が、図20に説明されている。図15の電子ビーム銃は、排気ハウジング100内に配置される。DC電源102は、カソードシールド41及びカソード42に結合され、RF電源101は、インダクタ103を介してフィラメント45を通して結合される。フィラメント45は、加熱され、電子を放射する。この電子は、アノード40を通過した後で、真空チャンバ100から出る電子ビーム104を発生するカソード42に向かって加速される。チャンバ105内は、チャンバ100内よりも高い圧力に保持される。電子ビーム104は、チャンバ105を通過して伸長するガイド管106内に制限される。ガイド管106は、集束コイル107と、一列に配置されたコイル108の二重セットとによって囲まれる。チャンバ105内の圧力は、管109を介してチャンバと結合されるポンプ(図示なし)によって制御される。チャンバ105は、溶接チャンバ111の壁内の開口110を通って伸長する。アノード40から離れたチャンバ105の端は、電子ビーム104が焦点されるノズル112として形成される。これは、チャンバ105内の圧力よりも高い圧力で保持された更なるチャンバ113に入るようになり、更なるポンプ(図示なし)に接続された管116を通して排気される。チャンバ113は、ノズル112で一列に配置されたノズル113Aを含んでおり、これは、更なるフォーカシングコイル114とビーム偏向コイル115とを含む更なるチャンバ130と連絡する。チャンバ130は、開口131を通ってチャンバ111へ排気される。鋼管117及び118のような溶接された加工物の対は、チャンバ111内で支持体119上に取り付けられ、結合線上にフォーカスされたビーム104と一列にされた結合線120を有する。この場合、支持体119は、結合線120を電子ビーム104が横切るように、その軸に対して回転する。別の配置構成(図示なし)によれば、支持体119は、静止して維持され、チャンバ及び銃が回転する。
【0072】
図20に表された配置構成の欠点の1つは、分離接続が、それぞれのチャンバ105及び113に対する各ポンプから作られなければならない。該チャンバ105及び113は、チャンバ111の壁を貫通して伸長するために、それぞれのパイプ109及び116について必要性を有する。
【0073】
図21によれば、新しいタイプのチャンバの配置構成が、部分的に切り取られた形状で表されている。円筒管50は、それぞれのチャンバ55〜57を規定する4つの壁51〜54に沿って位置付けて設けられる。各壁51〜54は、中央に配置されたノズル51A〜54Aを含む(ノズル52Aは図21に明らかにされていない)。ノズルは、電子ビームがそれらを通過することができるように配置される。3つの伸長するセパレータ150のセットは、管50の外側に取り付けられる。そして、図21に表された組立体がセパレータ150と結合する円筒外側管内に配置されるときに、それぞれの空気の通路は、セパレータ150の各対と外側管との間に規定される。
【0074】
各チャンバ55〜57は、管50の切り取られた部分55A〜57Aを通してそれぞれの空気の通路と連絡する。空気の通路の各々は、導管59を通してそれぞれの排気ポンプと連絡する。
【0075】
この配置構成は、組立体の一方の端に導管59を配置することが可能であり、各ポンプは、それぞれの導管59と、対応するチャンバ55〜57とに接続される。
【0076】
図22は、図20の溶接装置を説明するが、図21に表されたタイプのチャンバ配置構成と共に用いられる。電子ビーム発生器は、100’で概略的に表されており、図20に表された発生器100と同じ構成を有するものであってもよい。前述の通りに、電子ビームはガイド管106内に制限され、該ガイド管106は、チャンバ55内に全て、集束コイル107及び一列に配置されたコイル108を位置付ける。更なるフォーカシングコイル114及び一列に配置されたコイル115は、チャンバ57内に提供される。チャンバ配置構成が取り付けられた外側スリーブ60は、図22内に破線で表されている。
【0077】
図23は、チャンバ配置構成の第2の実施形態を有する溶接装置の更なる実施形態を描いている。図20と同じ部品に対応する図23のこれら部品は、同じ参照符号で表されている。この場合、チャンバ組立体は、チャンバ111内の開口110を通って伸長する外側スリーブ140を含む。スリーブ140の導く端は、フォーカシングコイル114及び一列に配置されたコイル115を配置するチャンバ130’を規定する。壁141は、スリーブ140の完全な断面に渡って伸長しており、電子ビーム104が通る中心ノズル142を規定する。
【0078】
内側で、円筒スリーブ143は、チャンバ105’を規定するために、スリーブ140の後方部分内で支持される。内側スリーブ143と外側スリーブ140との間の間隔144は、通路145を通してポンプ(図示なし)によって排気されるチャンバ113’を規定する。チャンバ105’は、スリーブ140を通して伸長する通路146を通してポンプ(図示なし)と連絡する。
【0079】
特に、両方の通路145及び146は、チャンバ111の外側に配置される。従って、ポンプするための接続が容易になち、チャンバ111の壁を通る更なる通路を提供する複雑さを回避する。
【0080】
ここまでに説明した全ての実施形態によれば、フィラメント(例えば図23のフィラメント45)は、カソードを衝撃する主電子を発生するために用いられ、該カソードは、電子ビームを形成する副電子を次々に発生する。多くの用途において、これは満足するけれども、電子ビームが相当長時間維持されなければならない、電子ビーム溶接のような特定の用途については、フィラメントの寿命が過度に短くなる。それゆえ、好ましい提案によれば、フィラメントは、誘導的に加熱された主放射器によって置き換えられる。これは、図24〜図26に説明される。前述したように、主カソード5は、(例えば図5のように)円錐支持体21上に取り付けられる。カソード5の後方の一定の間隔のところに、主放射器ディスク200がある。これは、タングステン又はタンタルのようなランタン又は耐熱金属である導電セラミックを適当に加熱することからなってもよい。このディスク200は、ねじ217によって分割結合ループ基部208内に206でねじ込まれたピンホルダ202によって位置付けを保持される。グラブねじ(図示なし)は、銅部材202内にピン201を固定するねじ217の内側に提供される。
【0081】
主放射器200は、任意の便利な方法でピン201上に取り付けることもできるが、円錐支持21がカソード5から放射器200上へ逆に放射した電子を焦点可能とするために、焦点されたビームを受信し、従って主放射器の損傷を避ける中央リブレットによって放射器200を固定することが好ましい。
【0082】
主放射器200を加熱するために、誘導結合ループ203は、主放射器を取り囲んで提供され、図26に表されたように電子回路に接続される。誘導結合ループ203は、セラミック絶縁体204によって支持される。
【0083】
誘導結合ループ203は、分離結合ループ基部208に接続される。便宜上、誘導結合ループ203及び分割結合ループ基部208は、例えば銅である、単一の金属ブロックから機械加工される。
【0084】
図26に表されたように、図24及び図25に表された組立体の出力回路は、通常、EP−A−0627121に記載されたようになる。そして、RF増幅器(図示無し)に接続された整合回路210を含み、それは、一次巻線(空気中)213に接続されたインダクタ211と調整可能なキャパシタ212とを含む。空気中213は、共振キャパシタ215と、分割結合ループ基部208を通して誘電結合ループ203とに結合された二次巻線214内に電圧を誘発する。二次巻線214は、主放射器200と主カソード5とに接続される。インダクタ214及びキャパシタ215に渡って発生する電圧は、カソードが主放射器に対して正となるとき、主放射器200からカソード5へ電子を加速するために用いられる。
【0085】
図25は、複数のスレッショルドホール216を描いている。これは、二次巻線214及び共振キャパシタ215のような図26に表された回路の収容する部品のためのものである。
【0086】
誘電的に加熱された主放射器は、結果として、電子ビーム巻線に対して特に適するこの配置構成をなし、(従来のフィラメントと比較して)寿命が増加することが理解される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 公知の三極管銃を通る電子軌道及び等電位線を描いている部分的な断面図である。
【図2】 図2a〜図2dは、図1に表された三極管銃に対するビーム特性及びビーム電流における変化するグリッドバイアス電圧の断面図である。
【図3】 本発明による電子ビーム銃の第1の実施形態の概略的な縦方向断面図である。
【図4】 本発明による電子ビーム銃の第2の実施形態の概略的な縦方向断面図である。
【図5】 図4に表された銃のカソード組立体の部分の断面図である。
【図6】 カソード組立体に対する他の取り付け配置構成の断面図である。
【図7】 カソード組立体に対する他の取り付け配置構成の断面図である。
【図8】 カソード組立体に対する他の取り付け配置構成の断面図である。
【図9】 カソード組立体に対する他の取り付け配置構成の断面図である。
【図10】 カソード組立体に対する他の取り付け配置構成の断面図である。
【図11】 カソード組立体に対する他の取り付け配置構成の断面図である。
【図12】 カソード組立体に対する他の取り付け配置構成の断面図である。
【図13】 カソード組立体に対する他の取り付け配置構成の断面図である。
【図14】 カソード組立体に対する他の取り付け配置構成の断面図である。
【図15】 本発明による電子ビーム銃の第3の実施形態における縦方向断面図である。
【図16】 図15に表された電子ビーム銃における、3mAのビーム電流の電子軌道の描画図である。
【図17】 ビーム電流166mA、225mA及び358mAのそれぞれについて、それ以外の部分は図16と同様の描画図である。
【図18】 ビーム電流166mA、225mA及び358mAのそれぞれについて、それ以外の部分は図16と同様の描画図である。
【図19】 ビーム電流166mA、225mA及び358mAのそれぞれについて、それ以外の部分は図16と同様の描画図である。
【図20】 本発明による電子ビーム銃の実施形態を内蔵する溶接装置の、概略的な部分的断面図である。
【図21】 排気チャンバの新しい配置の一実施形態の説明図である。
【図22】 図21に表された排気チャンバの装置と関係する図20の電子ビーム銃の説明図である。
【図23】 図20と同じ視点から見ているが、異なるチャンバ装置を表している断面図である。
【図24】 図5と同じ視点から見ているが、主電子を発生する他の実施形態の装置の断面図である。
【図25】 図24に表された装置の切り取り断面図である。
【図26】 図24及び図25に表された装置を用いるための回路図である。

Claims (23)

  1. 一方の極性の荷電粒子を放射する放射部材と、
    該放射部材の周囲を囲んでおり、使用中に前記荷電粒子と同じ極性であって該放射部材と同じ電位に保持される管状シールド電極と、
    前記管状シールド電極と実質的に同軸上に位置付けられ、使用中に前記管状シールド電極と逆の極性に保持される管状加速電極とを備えており、
    前記放射部材からの荷電粒子が最初に広がって放射され、次に前記管状加速電極を通過するビームに集束されるように配置されることを特徴とする荷電粒子放射組立体。
  2. 前記管状シールド電極及び前記管状加速電極は、最初に、前記放射部材から前記管形シールド電極に向かう方向に前記荷電粒子ビームの発散を生じる静電界を発生するように配置されることを特徴とする請求項1に記載の組立体。
  3. 前記放射部材は、前記管状シールド電極の基部から突出しており、前記管状シールド電極の中心となる部分に取り付けられることを特徴とする請求項2に記載の組立体。
  4. 前記突出した中心となる部分は、前記管状シールド電極の基部に向かって広がる錐体状となることを特徴とする請求項3に記載の組立体。
  5. 更に前記放射部材が前記荷電粒子を放射する手段を含むことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の組立体。
  6. 前記放射部材が前記荷電粒子を放射する手段は、前記放射部材を衝撃するように配置された第2の荷電粒子の源を含むことを特徴とする請求項5に記載の組立体。
  7. 前記源によって放射された前記荷電粒子は、電子を含むことを特徴とする請求項6に記載の組立体。
  8. 前記放射部材によって放射された前記荷電粒子は、電子を含むことを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の組立体。
  9. 前記第2の荷電粒子の源は、誘導的に加熱された予備放射部材を含むことを特徴とする請求項6から8のいずれか1項に記載の組立体。
  10. 前記管状シールド電極が実質的に円筒状の側面を有することを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載の組立体。
  11. 前記放射部材は、支持部材の開口内に取り付けられていて該支持部材に電気的に接続されており、支持部材よりも低い仕事関数を有しており、それにより実用温度において露出表面から荷電粒子を放射するものであることを特徴とする請求項1から10のいずれか1項に記載の組立体。
  12. 前記放射部材は、支持部材の開口内に取り付けられていて該支持部材に電気的に接続されており、支持部材よりも低い仕事関数を有しており、それにより実用温度において露出表面から荷電粒子を放射するものであり、
    前記放射部材の露出表面は、前記開口の周囲を囲む支持部材の外側表面と、実質的に同一面であるか又はそれよりも後方に置かれることを特徴とする請求項1に記載の組立体。
  13. 前記支持部材の部分と、前記放射部材の部分とは、対応する先細状であることを特徴とする請求項12に記載の組立体。
  14. 前記支持部材及び前記放射部材の部分は、前記放射部材の露出表面に向かって内側方向に先細状であることを特徴とする請求項13に記載の組立体。
  15. 前記放射部材は、各部材に噛み合うクリップによって前記支持部材に固定されることを特徴とする請求項12から14のいずれか1項に記載の組立体。
  16. 前記クリップは、前記支持部材の溝に受け入れられることを特徴とする請求項15に記載の組立体。
  17. 前記放射部材の露出表面と、前記支持部材の外側表面とは、共通の平面を規定することを特徴とする請求項12から16のいずれか1項に記載の組立体。
  18. 前記放射部材の露出表面と、前記支持部材の外側表面とは、凸状、円錐状、凹状又は再入形状の1つを規定することを特徴とする請求項17に記載の組立体。
  19. 前記支持部材は、円錐形状断面を含むことを特徴とする請求項12から18のいずれか1項に記載の組立体。
  20. 前記放射部材は、実用温度に加熱した際に電子を放射することを特徴とする請求項12から19のいずれか1項に記載の組立体。
  21. 前記放射部材は、ランタンヘキサボライドを含むことを特徴とする請求項12から20のいずれか1項に記載の放射器。
  22. 前記支持部材は、タンタルを含むことを特徴とする請求項12から21のいずれか1項に記載の組立体。
  23. 請求項1から22のいずれか1項に記載の荷電粒子放射組立体と、前記荷電粒子ビームに対して露出された加工物を支持する加工物支持体と、前記荷電粒子と該加工物支持体との間で関連移動させる手段とを含むことを特徴とする溶接装置。
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