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JP4201640B2 - 熱伝導シート - Google Patents
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、プラズマディスプレイパネルや有機エレクトロルミネッセンスディスプレイの放熱板の間に介在され、これらの部材に発生した熱を放熱板へ伝導するための熱伝導シートに係り、特に、熱伝導シートの接着面積を維持して熱伝導率を向上させる熱伝導シートに関する。尚、本発明において樹脂組成物の配合組成を示す「部」等の単位は、特に断らない限り質量基準で表す。
【0002】
【従来の技術】
近年、大画面で、薄型かつ軽量の画像表示措置としてプラズマディスプレイや有機エレクトロルミネッセンスディスプレイ(以下、表示パネルという)が実用化されている。この表示パネルは、発光表示する際に内部放電によって発熱し、局部的に伸縮して破損や画質劣化が生じてしまう。このため、表示パネルの背面に熱伝導シートを介在させて放熱板を取り付け、発生した熱を放熱させる手段が提案されている。この際に介在させる熱伝導シートとしては、アクリル系モノマーに熱伝導フィラーおよび重合開始剤を分散させた組成物をポリエステル等のフィルム上にナイフ塗工し、紫外線を塗工膜に照射し重合させて得られるシートが知られている(特許文献1参照)。
【0003】
このような熱伝導シートを、剛直な板状体である放熱板又は表示パネルに貼付するには、柔軟性のある熱伝導シートを曲折させて気泡を追い出しながら貼り付けることにより、気泡を追い出しながら均一に接着することができるので、熱伝導シートと放熱板等との界面での十分な熱伝導が実現できる。しかしながらこのようにして得られた放熱板又は表示パネルと熱伝導シートの積層体を、もう一方の部材に貼り付ける際には、剛直な該積層体は曲げることができないため、貼り付け面を全面同時に押しつける事となり、両者の界面に気泡が巻き込まれて実質的な接着面積が大幅に減少すると共に、巻き込まれた気泡が断熱材となって熱伝導率が大幅に低減してしまうという課題があった。
【0004】
【特許文献1】
特開平11−292998号公報
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、表示パネルの背面に放熱板を固定する際に、これらの界面に巻き込まれた気泡を逃がすことで、実質的な接着面積を高く維持して界面での良好な熱伝導率が得られる熱伝導シートを提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記に鑑み鋭意検討を行った結果、該熱伝導シートの表面に特定の感熱接着性表層を設ける事により、前記課題が解決できる事を見出し本発明に至った。
【0007】
即ち本発明は、アクリル系共重合体に熱伝導フィラーを配合させた熱伝導性組成物をシート状に成形して得られた熱伝導基材と、該熱伝導基材の一面又は両面へ熱可塑性樹脂をシート状に成形して得られた感熱接着性表層を積層して得られる熱伝導シートにおいて、前記感熱接着性表層の少なくとも一方が、融点が40℃〜100℃であるワックス及び/又はパラフィン、軟化点が40℃〜100℃である熱可塑性樹脂、及び平均粒子径が2〜5μmで球形又は不定形の熱伝導フィラー粉末からなる表示パネル用の熱伝導シートである。
更に、前記感熱接着性表層の少なくとも一方が、前記ワックス及び/パラフィンと熱可塑性樹脂の合計を100部としたときに、熱伝導フィラー粉末20〜400部を含有する熱伝導シートが好ましく、前記熱伝導フィラー粉末が水酸化アルミニウムであることが特に好ましい。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明の熱伝導シートは、熱伝導基材と、熱伝導基材の一面又は両面に積層された感熱接着性表層(以下単に「表層」という。)を有するものであり、表層が、表示パネルを動作状態にした時に発生する熱によって軟化、流動し、表示パネルの背面に放熱板を固定する際に巻き込まれた気泡を逃がすことで接着面積を拡大し、熱伝導率を向上させたことを特徴とするものである。
【0009】
本発明の熱伝導基材は、アクリル系共重合体に熱伝導フィラーを配合させた熱伝導性組成物からなる。熱伝導基材に用いるアクリル系共重合体とは、アクリル酸、メタクリル酸、及びそれらの誘導体の2種以上からなる共重合体であり、一般的なものを適宜選択して採用でる。具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、イソオクチル基、イソノニル基、イソデシル基、ドデシル基、ラウリル基、トリデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、及びエイコキシル基などの、炭素数が20以下のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステルの2種以上からなる共重合体が挙げられる。
【0010】
又、一部の共重合成分として、アクリル酸ヒドロキエチル、メタクリル酸ヒドロキシエチル、アクリル酸ヒドリキシプロピル、メタクリル酸ヒドロキシプロピル、N―メチロールアクリルアミド、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリル酸グリシジル、酢酸ビニル、スチレン、イソプレン、ブタジエン、イソブチレン、及びビニルエーテル等の1種以上を含有したものであっても良い。
【0011】
また、熱伝導基材に配合する熱伝導フィラーとしては、十分な熱伝導性を与える事のできるものであれば、一般的な無機フィラーを用いる事ができ、特に限定されるものではなくいが、具体例としては、アルミナ、水酸化アルミニウム、ボロンナイトライド、酸化珪素及び窒化アルミニウム等が挙げられる。中でも水酸化アルミニウムは難燃性が得られる点で特に好ましい。
【0012】
これらのフィラーは、十分な熱伝導性を得る目的で、通常樹脂成分100部に対して、50部〜300部程度配合される。これらのフィラーは、一般的な方法で樹脂と混合することができる。
【0013】
又、この熱伝導基材には、必要に応じて本発明の目的を阻害しない範囲で、改質剤、老化防止剤、熱安定剤、着色剤、難燃剤などを添加しても良い。
【0014】
前記のアクリル系共重合体にこれらのフィラーを混合した樹脂組成物を、例えば、ドクターブレードやコンマロール等の方法でシート状に加工することにより、熱伝導基材を得る事ができる。熱伝導基材の厚さは、固定する表示パネルや放熱板の大きさに準じて適宜選択すれば良いが、一般的には0.5mm〜3mm、熱伝導率は0.4w/m・k以上であることが好ましい。また、この熱伝導基材は、その使用目的に応じて、異なる樹脂組成物の多層構成からなるものであってもよい。
【0015】
本発明の表層は、融点が40℃〜100℃のワックス及び/又はパラフィンなどの流動化剤に、平均粒子径が2〜5μmで、球形又は不定形の熱伝導フィラー粉末を分散させた混合物を用いることができる。ワックス等の融点が、100℃を越えると流動性が十分でないことにより、表示パネル等に熱伝導シートを貼付する際に十分密着させることができず、接着面積を十分に高めることができない。又一方で熱伝導シートを表示パネル等に貼付して使用する際に、表示パネルからの熱伝導で熱伝導シートも100℃程度までの範囲で温度上昇するが、前記のワックス及び/又はパラフィンの融点が40℃未満であると、その際に表層が流出し空隙が発生し熱伝導が悪くなる。一方、融点が100℃以上では軟質化状態にならず初期接着時に生じた空隙が埋まらず熱伝導性が改善されない。即ち本発明において、表層として、融点が40℃〜100℃のワックス及び/又はパラフィンなどの流動化剤を用いる事により、この熱伝導シートを表示パネル等に貼付して使用する際に、その温度上昇に伴って密着性が改善され、その結果として熱伝導性が向上することも極めて重要である。
【0016】
表層は例えば、ドクターブレードやコンマロール等の方法で、前記のシート状に形成することができる。一方で、このシート化工程での熱伝導フィラーの均一分散性が良好で製膜性が良いという点で、表層は、前記の成分に加えて、JISK7206(ビカット軟化温度試験)に準拠して測定した軟化温度が、40〜100℃の熱可塑性樹脂成分を添加した混合物が好ましい。該熱可塑性樹脂の軟化温度が、前記の範囲が好ましい理由は、前記のワックス及び/又はパラフィンの融点の場合と同様である。この熱可塑性樹脂としては、前記軟化温度が、40〜100℃の樹脂で有れば特に限定されるものではないが、流動性の点でプロピレン系樹脂、エチレン系樹脂、エチレン−α−オレフィン系重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体などが好ましい。又、これらの熱可塑性樹脂の添加量は、製膜性の観点から適宜設定すれば良いが、ワックス等と熱可塑性樹脂からなる有機物の合計を100部としたとき、50部以上の範囲で用いるのが一般的である。
【0017】
又、表層には、前記の軟化温度や加工性を損なわない範囲で、熱伝導性フィラーを配合して用いる。このことによって表層の熱伝導度を増加させ、熱伝導シート全体の熱伝導効率を向上させることができる。
【0018】
表層に配合する熱伝導フィラーとしては、一般的なものを適宜選択して採用できるが、熱伝導性に優れていて、樹脂との分散性が良いと言う点でアルミナ、水酸化アルミニウム、ボロンナイトライド、酸化珪素及び窒化アルミニウム等が好ましい。特に水酸化アルミニウムは難燃性が得られる点で好ましい。これらのフィラーは、一般的な方法で有機物成分と混合することができる。
【0019】
これらの熱伝導フィラーは、その形状が球形又は不定形で、その平均粒子径が2〜5μmのものを用いる。平均粒子径が2μm未満のものを用いると、得られた熱伝導シートを表示パネル等に貼付するときの接着性(タック性)が不十分となる。 又、これらのフィラーの配合量は、有機物成分100部に対して20〜400部が好ましい。20部未満では熱伝導シートの熱伝導性が不十分となる恐れが有り、400部を越えると、熱伝導シートを表示パネル又は放熱板に折り曲げて貼付する際に、表層の表面にクラックが発生したり、一方で、表層を、もう一方の表示パネル又は放熱板に熱接着する際の接着性が不十分で、十分な接着ができない場合が有る。
【0020】
又、表層には、必要に応じて本発明の目的を阻害しない範囲で、改質剤、老化防止剤、熱安定剤、着色剤、難燃剤などを添加しても良い。
【0021】
本発明の熱伝導シートは、表層により、表示パネル又は放熱板の表面に貼付されて用いられるが、この表層は、表示パネルを動作状態にした時に発生する熱によって軟化して流動し、表示パネルの背面に放熱板を固定する際に巻き込まれた気泡を逃がす役割を果たす。このことが本発明極めて重要である。
【0022】
表層の厚さは、固定する表示パネルや放熱板の大きさに準じて適宜選択すれば良い。ただし、厚さがあまりに厚いと表層自体が断熱層となって熱伝導率が低下してしまい、あまりに薄いと巻き込まれた気泡を逃がすことができなくなって接着面積が減少してしまうため、表層の厚さは10〜300μmが好ましく、さらに好ましくは30〜200μmである。
【0023】
本発明の熱伝導シートは、例えば以下の製法によって製造することができる。まず、アクリル系共重合体に熱伝導フィラーを配合した樹脂組成物を、シリコーンなどで離型処理されたポリエステルフィルム上に前記の熱伝導性樹脂組成物をドクターブレードやコンマロール等の方法で塗布することにより、シート状に形成して熱伝導基材を作成し、この熱伝導基材の一面又は両面に、前記の感熱接着表層をシート状に成形して積層して、熱伝導シートが得られる。
【0024】
なお、本発明の熱伝導シートにおいて、熱伝導基材の一面のみに表層を有するものを用いる場合は、表示パネル又は放熱板の、初めに貼り付ける部材に、熱伝導シートのタック力を利用して表層を有さない面を、貼り付けることが望ましい。即ち、初めに貼り付ける際は、前記のように柔軟性のある熱伝導シートを曲折させて気泡を追い出しながら貼り付けることにより、気泡を追い出しながら均一に接着することができ、熱伝導シートと放熱板等との界面での十分な熱伝導が実現できる。そのようにして得られた、表示パネル又は放熱板と熱伝導シートを積層したものを、他の部材(表示パネル又は放熱板)の表面に、表層の側を、表示パネルに問題を生じない程度の適切な圧力で圧着することにより、前記のような良好な熱伝導性を有する表示パネルと放熱板の積層体が得られる。
【0025】
熱伝導基材の両面に該表層を有する熱伝導性シートの場合には、表示パネル、熱伝導シート及び放熱板を順次重ねておいて、適切な圧力で加圧し接着することで、良好な熱伝導性を有する表示パネルと放熱板の積層体が得られる。
【0026】
【実施例】
本発明を実施例により、更に具体的に説明する。
(評価方法)
本発明の特性評価は以下の評価法で行った。尚、これらの評価法は、本発明の効果を示す為の方法の一例を示すものである。
【0027】
1.接着割合の評価
片面に表層を設けた熱伝導シートについては、アルミニウム板に、熱伝導シートの表層のない側の面を、空気が入らないように曲折しながら張り付け、2kgのローラで1往復させ圧着させた後、熱伝導シートの表層上に縦210mm、横300mm、厚さ5mmのガラス板を静かに載置し、80℃で72時間養生させて積層し試験片を得た。又、両面に表層を設けた熱伝導シートについても、アルミニウム板に、表層の一方の面を貼付した以外は、同様にして試験片を作成した。次にこれらの試験片のガラスと熱伝導シートの貼り付け面を、70℃で1時間予備加熱し表層を軟質化させ、接着面積を拡大した後に接着面積をガラスを通してデジタルカメラにて写真撮影し、画像処理して得られた画像ドット数から接着割合を算出した。
【0028】
2.熱伝導率
本発明における熱伝導率は、まずシート化した熱伝導性組成物をTO−3型銅製ヒーターケースと銅板の間に0.34MPaの圧力かかるようにネジ止めした後、ヒーターケースと銅板が55℃になるまで加熱し、さらにそれらを室温まで冷却した後、ヒーターケースと銅板との温度差が0.1℃以下になることを確認した後、ヒーターケースに電力15Wをかけて4分間保持した際における銅製ヒーターケースと銅板の温度差を測定し、下記(1)式により算出した。
【0029】
【式1】
Figure 0004201640
【0030】
得られた熱抵抗の値をもとに下記(2)式により熱伝導率を算出した。なお、ここで試料の厚みは熱抵抗測定時の厚み(試料に0.34MPaの圧力かかるようにネジ止めした後、ヒーターケースと銅板が55℃になるまで加熱し、さらにそれらを室温まで冷却した時の試料厚み)である。また伝熱面積はTO−3型の伝熱面積0.0006mである。
【0031】
【式2】
Figure 0004201640
【0032】
3.折り曲げ性の評価
熱伝導シートを表示パネル及び放熱板へ貼り付ける際に発生する表層のひび割れの状態を、目視にて下記の基準で評価した。ひび割れが発生すると表示パネルや放熱板へ貼つける時に凹凸が発生して熱抵抗が大きくなる。
○:シートを90度の角度で折り曲げた時に表層の表面に割れが生じない。
×:シートを90度の角度で折り曲げた時に表層の表面に割れが生じる。
4.タック性の評価
熱伝導シートを表示パネル及び放熱板へ貼り付ける際の、表層の粘着性をニチバン株式会社製 NSプローブタックテスターを用いてタック値のピーク値を測定し、下記の基準で評価した。タック力が微少な場合は熱伝導シートを表示パネルや放熱板へ固定できない。
○:プローブタック試験機のピーク値が0.5N/20mm以上。
×:プローブタック試験機のピーク値が0.5N/20mm以下。
5.接着状態の評価
熱伝導シートを表示パネル及び接着性は加熱時に表層が軟化して接着部分から流れ出しの有無を下記の基準で判定した。流出すると接着面積が減少して熱抵抗が大きくなる。
○: 接着部分が加熱により流動し、時間の経過とともに表層が接着部分より外に流出せず接着面積が低下しない。
△: 接着部分が加熱により流動はしないが、接着面積があまり改善されない。
×: 接着部分が加熱により流動し、時間の経過とともに表層が接着部分より外に流出し接着面積が低下する。
【0033】
(実施例1)
アクリル系共重合体を水に分散させたエマルジョン(高圧ガス工業株式会社製ぺガール851;樹脂成分55%)の樹脂成分100部に対して、熱伝導フィラーとして、水酸化アルミニウム(昭和電工株式会社製 H−32)を135部配合した熱伝導性組成物を混合し、その後ドクターブレードやコンマロール等の方法でシート状に塗工し、その後さらに乾燥の加工をおこない、900μmのシート状の熱伝導基材を得た。次に、感熱接着性表層として、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂「三井・デュポンポリケミカル社製 エバフレックスEV150」を100部と日本精蝋社製「パラフィンワックス115(融点47℃)」をエチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂に対して40部を、トルエン溶剤400部(エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂に対して)の中で均一になるまで混合した。その混合物中の固形分量100部に対して熱伝導フィラーである水酸化アルミニウム「昭和電工株式会社製 H−32」を50部混合し、スラリー状物を得た。その後、シリコーン離型処理したポリエステルフィルム上に前記の熱可塑性樹脂組成物を、ドクターブレード方法で塗布することにより、シート状に形成し厚さ100μmの表層を形成し、前記熱伝導基材の片面にドライラミネート法で積層し熱伝導シートとした。このシートを用いて前記の評価を行い、その結果を表1に示した。
【0034】
【表1】
Figure 0004201640
【0035】
(実施例2)
厚さ900μmの熱伝導基材の両面に、厚さ50μmの感熱接着性表層を形成した以外は、実施例1と同様にして熱伝導シートを作成し同様の評価を行い、表1に結果を示した。
【0036】
(実施例3)
厚さ900μmの熱伝導基材の片面に積層する感熱接着性表層の熱伝導フィラーである水酸化アルミニウム「昭和電工株式会社製 H−32」を350部混合した以外は、実施例1と同様にして熱伝導シートを作成し同様の評価を行い、表1に結果を示した。
【0037】
(比較例1)
アクリル系共重合体を水に分散させたエマルジョン(高圧ガス工業株式会社製ぺガール851;樹脂成分55%)の樹脂成分100部に対して、熱伝導フィラーとして、水酸化アルミニウム(昭和電工株式会社製 H−32)を135部配合した熱伝導性組成物を、成形、乾燥し1000μmのシート状の熱伝導シートを得た。その後、感熱接着性表層は積層しなかった。表1に結果を示す。本比較例では良好な接着割合及び熱伝導率が得られなかった。
【0038】
(比較例2)
感熱接着性表層のエチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂を「三井・デュポンポリケミカル社製 エバフレックス MFR150で酢酸ビニル含有量が22%の軟化温度が30℃の樹脂」に変更した以外は、実施例1と同様にして熱伝導シートを作成し同様の評価を行なった。表1に結果を示した。加熱状態での使用時に表層が液状化し流れ出して、目的とする接着割合、熱伝導度が得られなかった。
【0039】
(比較例3)
厚さ900μmの熱伝導基材の片面に積層する感熱接着性表層の熱伝導フィラーである水酸化アルミニウム「昭和電工株式会社製 H−32」を、平均粒子径を0.5μmにした以外は、実施例1と同様にして熱伝導シートを作成し同様の評価を行なった。表1に結果を示す。表層の剛性が上がりすぎて、熱伝導シートとガラス板の界面が剥離してしまい、目的とする熱伝導率とタック性が得られなかった。
【0040】
【発明の効果】
本発明の熱伝導シートは、表示パネルの背面に放熱板を固定する際に、これらの界面に巻き込まれた気泡を効果的に逃がすことができ、接着面積を拡大し、接着面積を維持して熱伝導率を向上させた熱伝導シートを提供することができる。

Claims (3)

  1. アクリル系共重合体に熱伝導フィラーを配合した熱伝導性組成物をシート状に成形して得られた熱伝導基材と、該熱伝導基材の一面又は両面へ熱可塑性樹脂をシート状に成形して得られた感熱接着性表層を積層して得られる熱伝導シートにおいて、前記感熱接着性表層の少なくとも一方が、融点が40℃〜100℃であるワックス及び/又はパラフィン、軟化点が40℃〜100℃である熱可塑性樹脂、及び平均粒子径が2〜5μmで球形又は不定形の熱伝導フィラー粉末からなる表示パネル用の熱伝導シート。
  2. 感熱接着性表層の少なくとも一方が、前記ワックス及び/パラフィンと熱可塑性樹脂の合計を100部としたときに、熱伝導フィラー粉末20〜400部を含有する、請求項 1に記載の表示パネル用の熱伝導シート。
  3. 前記熱伝導フィラー粉末が水酸化アルミニウムである、請求項又は請求項に記載の表示パネル用の熱伝導シート。
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