JP4209526B2 - 半導体位置検出器及びこれを用いた測距装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体位置検出器及びこれを用いた測距装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
測定対象物までの距離を測定する測距装置として、光源と半導体位置検出器とを備えた測距装置が知られている。かかる測距装置は、三角測量の原理を用いたものであり、光源から投射されて測定対象物で反射した光が、半導体位置検出器の受光面に入射する位置に基づいて、測定対象物までの距離を測定する。すなわち、半導体位置検出器の受光面に光が入射する位置は、測定対象物までの距離に応じて、所定の基線長方向に変化する。従って、受光面上の光の入射位置を検出することで、測定対象物までの距離を測定することが可能となる。
【0003】
上記測距装置に用いられる半導体位置検出器としては、上記基線長方向に延びる基幹導電層の両端部に一対の信号取り出し電極を設け、当該基幹導電層(基線長方向)と垂直に延びる複数の分枝導電層を基線長方向に配列するとともに、当該分枝導電層それぞれを基幹導電層に電気的に接続した構成が知られている。かかる構成の半導体位置検出器によれば、光の入射に伴って発生した電荷(キャリア)は近傍の分枝導電層に流れ込み、分枝導電層内を基線長方向と垂直方向に伝搬して基幹導電層の所定位置に流れ込む。その後、当該所定位置から基幹導電層の両端までの抵抗値に反比例するように分配されて基幹導電層内を伝搬し、それぞれの信号取り出し電極から出力される。従って、双方の信号取り出し電極から出力される出力電流を比較することで、受光面上の光の入射位置を検出することが可能となる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記測距装置には、以下に示すような問題点があった。すなわち、光源から測定対象物に向けて光を投射し、測定対象物による反射光を検出する測距装置においては、光源から投射した光の一部が測定対象物からはずれるという現象(以下、スポット欠けという)が生ずる場合がある。スポット欠けが生じると、半導体位置検出器は光源から投射された光の一部のみしか検出することができず、測定対象物までの距離の測定誤差を生ずる場合がある。特に、半導体位置検出器の受光面への光の入射位置は、測定対象物までの距離に応じて上記基線長方向に変化するため、当該基線長方向にスポット欠けが生じた場合は、測定誤差が大きくなる。すなわち、上記従来の半導体位置検出器を用いた場合、光の入射によって発生したキャリアは、分枝導電層内を基線長方向と垂直方向に伝搬して基幹導電層の所定位置に流れ込むため、スポット欠けによる入射光の基線長方向の重心ずれがそのまま測定誤差となる。
【0005】
これに対して、例えば特開平5−164552号公報に開示された測距装置は、基線長方向に対して非対称な形状のスポット光を投射し、当該スポット光を三連の受光素子によって受光することで、スポット欠けによる測定誤差を補正している。しかし、かかる測距装置は、非対称な形状のスポット光を投射する発光素子、及び、三連の受光素子を用いなければならず、各素子あるいは測距装置自体が複雑化、大型化し、安価に構成することができない。
【0006】
そこで本発明は、上記問題点を解決し、安価で小型に構成でき、かつ、測定誤差の少ない測距装置、及び、これに用いる半導体位置検出器を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明の半導体位置検出器は、受光面上の所定の基線長方向における光の入射位置に応じて、基幹導電層の両端部に設けられた一対の電極それぞれから出力される電流が変化する半導体位置検出器であって、基線長方向に配列されるとともに、それぞれが基幹導電層に電気的に接続された複数の分枝導電層を備え、分枝導電層が延びる方向と基線長方向とのなす角は鋭角となっており、第1導電型の半導体からなる半導体基板上に、第2導電型の半導体からなる基幹導電層と分枝導電層とが形成されており、光の入射に伴って発生したキャリアは、基幹導電層へ流れ込んだ位置と一対の電極との距離に反比例するように抵抗分割されて一対の電極から出力され、半導体基板の表面は長方形となっており、当該長方形の長辺に平行な方向を基線長方向とし、基幹導電層は、基線長方向に延びて形成されていることを特徴とする。
【0008】
分枝導電層の延びる方向が基線長方向に対して垂直である場合は、スポット欠けが生じたときに、当該スポット欠けが生じた部分に対応する分枝導電層に全くキャリアが流れ込まず、スポット欠けが生じないときと比較してキャリアが流入する分枝導電層数が極端に減少する。その結果、重心ずれが生じて位置検出誤差が大きくなる。これに対して、本発明にかかる半導体位置検出器の如く、分枝導電層の延びる方向が基線長方向に対して鋭角である場合は、スポット欠けが生じても、スポット欠けが生じないときと比較してキャリアが流入する分枝導電層数の減少が生じにくい。従って、重心ずれが小さくなり、位置検出誤差も小さくなる。
【0009】
本発明の半導体位置検出器においては、分枝導電層が延びる方向と基線長方向とのなす角は、85゜以下となっていることを特徴としてもよい。
【0010】
分枝導電層が延びる方向と基線長方向とのなす角を85゜以下とすることで、スポット欠けが生じたときであっても、キャリアが流入する分枝導電層数の減少を効果的に防止することが可能となる。
【0011】
本発明の半導体位置検出器においては、分枝導電層が延びる方向と基線長方向とのなす角は、30゜以上となっていることを特徴としてもよい。
【0012】
分枝導電層が延びる方向と基線長方向とのなす角を30゜以上とすることで、半導体位置検出器の基線長方向の長さが長くなることを防止することができ、半導体位置検出器の小型化が図れる。
【0013】
本発明の半導体位置検出器においては、分枝導電層が延びる方向と基線長方向とのなす角は、略45゜となっていることを特徴としてもよい。
【0014】
分枝導電層が延びる方向と基線長方向とのなす角を略45゜とすることで、半導体位置検出器(の基線長方向)を水平方向に配置した場合であっても、鉛直方向に配置した場合であっても、同等の出力を得ることができる。
【0015】
本発明の半導体位置検出器においては、一対の電極はそれぞれ、略三角形の形状をしていることを特徴としてもよい。
【0016】
電極を略三角形の形状とすることで、分枝導電層が形成されていない部分に効率よく大面積の電極を形成することができ、半導体位置検出器が大型化することを防止できる。
【0017】
また、本発明の半導体位置検出器においては、第1導電型の半導体からなる基板上に、第2導電型の半導体からなる基幹導電層と分枝導電層とが形成されていることを特徴としてもよい。
【0018】
また、本発明の半導体位置検出器においては、分枝導電層それぞれは、その略中央部で基幹導電層に電気的に接続されていることを特徴としてもよい。
【0019】
また、本発明の半導体位置検出器においては、分枝導電層それぞれは、その端部で基幹導電層に電気的に接続されていることを特徴としてもよい。
【0021】
また、本発明の半導体位置検出器においては、基幹導電層は、基線長方向に延びており、且つ、基線長方向と鋭角をなす方向に延びて形成されていることを特徴としても良い。
【0022】
また、本発明の半導体位置検出器においては、基幹導電層を複数有することを特徴としてもよい。
【0023】
また、本発明の半導体位置検出器においては、基幹導電層を2つ有し、分枝導電層それぞれは、その両端部で2つの基幹導電層それぞれに電気的に接続されていることを特徴としてもよい。
【0024】
また、本発明の半導体位置検出器においては、基幹導電層を2つ有し、分枝導電層は、その一方の端部で2つの基幹導電層のいずれかに電気的に接続されていることを特徴としてもよい。
【0025】
また、本発明の半導体位置検出器においては、基幹導電層を3つ有し、分枝導電層それぞれは、その両端部及び略中央部で3つの基幹導電層それぞれに電気的に接続されていることを特徴としてもよい。
【0026】
また、本発明の半導体位置検出器においては、基幹導電層は複数の導電層からなり、複数の導電層は、隣接する分枝導電層を電気的に接続していることを特徴としてもよい。
【0027】
上記課題を解決するために、本発明の測距装置は、測定対象物に光を投射する光源と、光源から投射されて測定対象物によって反射した光を受光面に入射させ、受光面上の所定の基線長方向における光の入射位置に応じて、基幹導電層の両端部に設けられた一対の電極それぞれから出力される電流が変化する半導体位置検出器と、半導体位置検出器の出力に基づいて、測定対象物までの距離を演算する演算手段とを備え、半導体位置検出器は、上記のいずれかの半導体位置検出器であることを特徴としている。
【0028】
測距装置に、分枝導電層の延びる方向が基線長方向に対して垂直である半導体位置検出器を用いる場合は、スポット欠けが生じたときに、当該スポット欠けが生じた部分に対応する分枝導電層に全くキャリアが流れ込まず、スポット欠けが生じないときと比較してキャリアが流入する分枝導電層数が極端に減少する。その結果、重心ずれが生じて位置検出誤差が大きくなる。これに対して、本発明にかかる測距装置の如く、分枝導電層の延びる方向が基線長方向に対して鋭角である半導体位置検出器を用いる場合は、スポット欠けが生じても、スポット欠けが生じないときと比較してキャリアが流入する分枝導電層数の減少が生じにくい。従って、重心ずれが小さくなり、位置検出誤差も小さくなる。
【0029】
また、本発明の測距装置においては、光源は、スリット光を投射する光源であり、半導体位置検出器の受光面に入射するスリット光の断面の長手方向が、半導体位置検出器の分枝導電層が延びる方向と略平行となるように配置されていることを特徴としても良い。
【0030】
光源からスリット光を投射し、スリット光の断面の長手方向と分枝導電層が延びる方向とを略平行とすることで、当該スリット光と各分枝導電層との重なる部分が大きくなり、より効果的に光を受光することができる。従って、スリット光の幅方向の長さを短くしても、十分な出力を得ることが可能となるため、スポット欠けによる測距誤差をより小さくすることができる。
【0031】
【発明の実施の形態】
本発明の実施形態に係る測距装置について、図面を参照して説明する。尚、本発明の半導体位置検出器は、本実施形態に係る測距装置に含まれる。
【0032】
まず、本実施形態に係る測距装置の構成について説明する。図1は本実施形態に係る測距装置の構成図、図2は本実施形態に係る測距装置の斜視図である。
【0033】
本実施形態に係る測距装置10は、図1に示すように、測定対象物Mに光を投射する光源である発光ダイオード(以下LED12という)と、LED12から投射されて測定対象物Mによって反射した光の入射位置に応じた信号を出力する半導体位置検出器(以下PSD14という)と、PSD14の出力に基づいて、測定対象物Mまでの距離を演算する演算手段である演算回路16と、LED12の投光面、PSD14の受光面のそれぞれに対向して配置されたレンズ18,20を備えて構成される。以下、各構成要素について詳細に説明する。
【0034】
図3はPSD14の正面図(ただし、後述のパッシベーション膜は省略してある)、図4は図3のI−I線に沿った断面図、図5は図3のII−II線に沿った断面図である。尚、説明に用いるPSDの断面図は、その端面を示す。
【0035】
PSD14は、n型(第1導電型)Siからなる半導体基板22のおもて面側に、p型(第2導電型)Siからなる基幹導電層24と、同じくp型Siからなる複数の分枝導電層26とをほぼ同一の深さまで形成して構成され、当該おもて面はPSD14の受光面として作用する。ここで、半導体基板22の表面は長方形となっており、当該長方形の長辺に平行な方向を基線長方向(光の入射位置の変化を検出する方向)として、光の入射位置の検出が行われる。
【0036】
基幹導電層24は、当該長方形の短辺方向のほぼ中央部に、長辺方向、すなわち基線長方向に延びて形成されている。また、それぞれほぼ同一の長さを有する複数の分枝導電層26は、基線長方向に複数配列されるとともに、そのほぼ中央部において、それぞれ基幹導電層24に電気的に接続されている。ここで特に、分枝導電層26が延びる方向と基線長方向とは、45゜(鋭角)の角度をなしており、各分枝導電層26は略平行になるように配置されている。
【0037】
基幹導電層24の両端部には、基幹導電層24と比較して高濃度に不純物がドープされたp型Siからなる一対の高濃度層28が基幹導電層24よりも深い位置まで形成されており、さらにそれぞれの高濃度層28の上部には、略三角形状の一対の信号取り出し電極30がオーミック接続されている。
【0038】
半導体基板22のおもて面側の外周部、各分枝導電層26の間隙、及び、分枝導電層26と高濃度層28との間隙には、半導体基板22と比較して高濃度に不純物がドープされたn型Siからなる高濃度層32が形成されている。高濃度層32は、高濃度層28とほぼ同一の深さまで形成されており、各分枝導電層26間の電気的絶縁、及び、分枝導電層26と高濃度層28との間の電気的絶縁を確保している。従って、高濃度層32により、各分枝導電層26間、及び、分枝導電層26と高濃度層28との間の基線長方向に流れる電流が阻止される。
【0039】
半導体基板22の裏面には、半導体基板22と比較して高濃度に不純物がドープされたn型Siからなる高濃度層34が形成されており、さらに高濃度層34には、裏面電極36がオーミック接続されている。よって、信号取り出し電極30と裏面電極36との間に所定の電圧を印加することにより、PSD14を動作させることができる。
【0040】
半導体基板22のおもて面の外周部には、高濃度層32にオーミック接続された環状の外枠電極38が設けられている。外枠電極38は、受光面の外周部への光の入射を阻止するとともに、信号取り出し電極30との間に所定の電圧を印加することによってPSD14を動作させることもできる。
【0041】
また、半導体基板22のおもて面であって、信号取り出し電極30、外枠電極38が形成された部分以外の全面には、受光面である半導体基板22のおもて面を保護すべく、パッシベーション膜40が形成されている。
【0042】
上記構成から、PSD14においては、受光面に光が入射すると光の入射に応じてキャリアが発生し、当該キャリアが基幹導電層24の両端部に設けられた一対の信号取り出し電極30それぞれから電流として出力される。その際、受光面上の基線長方向における光の入射位置に応じて、すなわち、光の入射位置とそれぞれの信号取り出し電極30との距離に応じて、それぞれの信号取り出し電極30から出力される電流が変化するため、当該電流に基づいて光の入射位置を検出することができる。
【0043】
LED12は、図1あるいは図2に示すように、PSD14の基線長方向の延長線上に、PSD14から所定の間隔を持って配置されている。ここで、LED12は、スリット光を投射することができる光源であり、当該スリット光の断面の長手方向が基線長方向と45°の角度を有するように配置されている。従って、測定対象物Mによって反射し、PSD14の受光面に入射する当該スリット光の断面の長手方向は、PSD14の分枝導電層26が延びる方向と略平行となる。
【0044】
LED12の投光面に対向する位置には、レンズ18が配置されている。LED12の投光面とレンズ18との距離は、レンズ18の焦点距離fに一致しており、LED12から投射されたスリット光は、レンズ18によって集光されて測定対象物Mに対して投射される。
【0045】
また、PSD14の受光面に対向し、レンズ18と間隔Bを持って、レンズ20が配置されている。PSD14の受光面とレンズ20との距離も、レンズ20の焦点距離fに一致しており、測定対象物Mによる反射光は、レンズ20によって集光されてPSD14の受光面に入射する。ここで、レンズ20の中心線は、PSD14の受光面上に形成された基幹導電層24のLED12側の端部と一致している。従って、無限遠側に存在する測定対象物Mからの反射光は、PSD14の基幹導電層24のLED12側の端部側に入射し、測定対象物Mがレンズ18(あるいはレンズ20)に近くなるにつれて、反射光の入射位置は、基幹導電層24のLED12側の端部から遠ざかる。
【0046】
演算回路16は、PSD14の出力に基づいて、測定対象物Mまでの距離を演算する。具体的には、PSD14の信号取り出し電極30のうち一方から出力される電流I1と他方から出力される電流I2とを入力し、I1,I2によりレンズ18(あるいはレンズ20)から測定対象物Mまでの距離を演算する。詳細な演算方法については後述する。
【0047】
続いて、本実施形態に係る測距装置の作用について説明する。まず、本実施形態に係る測距装置10における測距原理について説明する。図6は、測距装置10における測距原理を示す図である。
【0048】
PSD14の受光面に光が入射すると、この入射光に応じてPSD14内部で正孔電子対(電荷)が発生し、拡散する。かかる正孔電子対(電荷)の一方は、PSD14の内部の電界に従って近傍の分枝導電層26に流れ込み、当該分枝導電層26内を伝搬して基幹導電層24に流れ込む。基幹導電層24に流れ込んだ電荷(キャリア)は基幹導電層24内を伝搬し、基幹導電層24の両端部に設けられた一対の信号取り出し電極30それぞれから、電流I1,I2として取り出される。ここで、基幹導電層24は電気抵抗を有するため、光の入射に伴って発生したキャリアは、基幹導電層24へ流れ込んだ位置と各信号取り出し電極30(正確には、基幹導電層のそれぞれの端部)との距離に反比例するように抵抗分割されて各信号取り出し電極30から出力される。従って、信号取り出し電極30のうち一方(LED12側)から出力される電流をI1、他方から出力される電流をI2、基幹導電層24の長さをCとすると、基幹導電層24のLED12側の端部から光の入射位置までの距離Xは、
【0049】
【数1】
で表される。
【0050】
また、三角測量の原理を用いると、レンズ18(あるいはレンズ20)から測定対象物Mまでの距離Lは、
【0051】
【数2】
と表される。ここで、上述の如く、Bはレンズ18とレンズ20の中心間の距離、fはレンズ18及びレンズ20の焦点距離、Xは基幹導電層24のLED12側の端部から光の入射位置までの距離を表す。従って、各信号取り出し電極30から出力される電流I1,I2を用いて、レンズ18(あるいはレンズ20)から測定対象物Mまでの距離Lが求められることになる。具体的には、図6に示すように、レンズ18から測定対象物M(=M1)までの距離L(=L1)が短い場合は、基幹導電層24のLED12側の端部から光の入射位置までの距離X(=X1)が長くなり、レンズ18から測定対象物M(=M2)までの距離L(=L2)が長い場合は、基幹導電層24のLED12側の端部から光の入射位置までの距離X(=X2)が短くなる。
【0052】
続いて、スポット欠けが生じた場合の、本実施形態に係る測距装置10における測距の様子を、従来技術にかかる測距装置における測距の様子と比較して説明する。
【0053】
通常、スポット欠けとは、光源から測定対象物に向けて光を投射し、測定対象物による反射光を検出する測距装置において、光源から投射した光の一部が測定対象物からはずれる現象、あるいは、はずれる部分をいう。すなわち、図7に示すように、測定対象物Mに投射光Pを当てた場合、投射光Pのうち測定対象物Mに当たっていない部分(図7の斜線部P1)がスポット欠けとなる。スポット欠けが生じた場合、PSD等の位置検出器は、光源から投射された光の一部しか検出することができず、測定対象物までの距離の測定誤差を生ずる場合がある。特に、位置検出器の受光面への光の入射位置は、測定対象物までの距離に応じて基線長方向に変化するため、基線長方向にスポット欠けが生じた場合は、測定誤差が大きくなる。
【0054】
ここでまず、従来技術にかかる測距装置における測距の様子について説明する。従来技術にかかる測距装置は、基線長方向に延びる基幹導電層とこれに直交する分枝導電層を受光面に形成したPSDを位置検出器として用いている。LEDから投射されるLED投射光としては、図8(a)に示すように縦500μm、横200μmのスリット光を用いている。また、測定対象物としては、図8(b)に示すように縦長の長方形、あるいは、横長の長方形の測定対象物を考える。スポット欠けが生じない場合は、上記LED投射光は測定対象物によって反射し、図8(c)に示すような断面形状を有するPSD入射光としてPSDに入射する。その際の基幹導電層及び分枝導電層とPSD入射光との位置関係は図8(d)に示すようになる。
【0055】
上記測定条件において、種々の場合のPSDにおける位置検出誤差を、図9(a)〜(d)に示す。ここで、図中の記号Rはスポット欠けが生じなかった場合の検出位置、記号Sはスポット欠けが生じた場合の検出位置、Δはスポット欠けが生じた場合の位置検出誤差を示す。また、斜線部は測定対象物、網点部はLED投射光を示し、当該斜線部と網点部との重なり部分の光がPSDに入射することになる。尚、BLは基線長方向を示す。
【0056】
図9(a)に示すように、スポット欠けが上下、すなわち基線長方向と垂直方向の端部に、対称に生じた場合は、スポット欠けは基線長方向における位置検出に影響を及ぼさず、位置検出誤差は0となる。図9(b)に示すように、スポット欠けが上下に非対称に生じた場合も、スポット欠けは基線長方向における位置検出に影響を及ぼさず、位置検出誤差は0となる。さらに、図9(c)に示すようにスポット欠けが生じない場合は、当然の如く位置検出誤差は0となる。これに対して、図9(d)に示すように、スポット欠けが左右すなわち基線長方向に非対称に生じた場合は、当該スポット欠けが生じた部分に対応する分枝導電層に全くキャリアが流れ込まず、スポット欠けが生じないときと比較してキャリアが流入する分枝導電層26の数が極端に減少する。その結果、重心位置のずれが生じ、大きな位置検出誤差が生ずる(図9(d)の場合で50μm)。ここで、PSDにおける50μmの位置検出誤差は、PSDの基幹導電層の長さC=1000μmとして5%に相当する。
【0057】
また、LEDから投射されるLED投射光して、図10(a)に示すように縦200μm、横500μmのスリット光を用いた場合のPSDにおける位置検出誤差を、図11(a)〜(d)に示す。測定対象物としては、図10(b)に示すように縦長あるいは横長の長方形の測定対象物を考え、スポット欠けが生じない場合のPSD入射光の形状、及び、基幹導電層及び分枝導電層とPSD入射光との位置関係はそれぞれ、図10(c)、(d)に示すようになる。
【0058】
図11(a)に示すように、スポット欠けが生じない場合は、当然の如く位置検出誤差は0となる。図11(b)に示すように、スポット欠けが上下に非対称に生じた場合は、スポット欠けは基線長方向における位置検出に影響を及ぼさず、位置検出誤差は0となる。図11(c)に示すように、スポット欠けが左右に対称に生じた場合も、スポット欠けは基線長方向における位置検出に影響を及ぼさず、位置検出誤差は0となる。これに対して、図11(d)に示すように、スポット欠けが左右に非対称に生じた場合は、当該スポット欠けが生じた部分に対応する分枝導電層に全くキャリアが流れ込まず、スポット欠けが生じないときと比較してキャリアが流入する分枝導電層26の数が極端に減少する。その結果、重心位置のずれが生じ、大きな位置検出誤差が生ずる(図11(d)の場合で125μm)。ここで、PSDにおける125μmの検出誤差は、PSDの基幹導電層の長さC=1000μmとして12.5%に相当する。
【0059】
次に、本実施形態に係る測距装置10における測距の様子について説明する。本実施形態に係る測距装置10は、基線長方向に延びる基幹導電層24とこれに45°の角度を持って交差する分枝導電層26を受光面に形成したPSD14を位置検出器として用いている。LED12から投射されるLED投射光としては、図12(a)に示すように500μm×200μmの断面を有するスリット光を用いるが、測定対象物Mで反射し、PSD14に入射する際に、図12(c)、(d)に示すように基線長方向に対して45°の方向に当該スリット光が延びるようにLED12が配置されている。尚、測定対象物Mとしては、図12(b)に示すように縦長あるいは横長の長方形の測定対象物を考える。また、PSD14の受光面において基幹導電層24と分枝導電層26とが45°の角度を持って交差しているので、基幹導電層24及び分枝導電層26とPSD入射光との位置関係は図12(d)に示すようになる。
【0060】
図13(a)に示すようにスポット欠けが上下に対称に生じた場合、あるいは、図13(c)に示すようにスポット欠けが左右に対称に生じた場合は、スポット欠けは基線長方向における位置検出に影響を及ぼさず、位置検出誤差は0となる。これに対して、図13(b)に示すようにスポット欠けが上下に非対称に生じた場合、あるいは、図13(d)に示すようにスポット欠けが左右に非対称に生じた場合、位置検出誤差を生じる。しかし、分枝導電層26が基線長方向と45°の角度をなしているため、スポット欠けが生じても、スポット欠けが生じないときと比較してキャリアが流入する分枝導電層26の数の減少が生じない。その結果、位置検出誤差も27μmと極めて小さい。ここで、PSD14における27μmの位置検出誤差は、PSD14の基幹導電層24の長さC=1000μmとして2.7%に相当する。
【0061】
続いて、本実施形態に係る測距装置の効果について説明する。本実施形態に係る測距装置10は、分枝導電層26が基線長方向と45°の角度をなしているため、スポット欠けが生じたときであっても、スポット欠けが生じないときと比較してキャリアが流入する分枝導電層26の数の減少が生じにくい。従って、PSD14における位置検出誤差が極めて小さくなり、その結果、測距誤差が極めて小さくなる。また、特殊なLED、PSD等を用いていないため、極めて安価、小型に構成できる。ここで特に、分枝導電層26が基線長方向と45°をなすことで、基線長方向を水平方向に配置した場合であっても、鉛直方向に配置した場合であっても、同等の出力を得ることができる。
【0062】
また、本実施形態に係る測距装置10は、LED12からスリット光を投射し、PSD14の受光面に入射するスリット光の断面の長手方向が、PSD14の分枝導電層26が延びる方向と平行となるように配置されているため、スリット光と各分枝導電層との重なる部分を大きくすることができ、PSD14が入射光をより効率よく検出することが可能となる。従って、スリット光の幅方向の長さを短くしても、十分な出力を得ることが可能となるため、スポット欠けによる測距誤差をより小さくすることができる。
【0063】
上記実施形態に係る測距装置は、スリット光を投射するLED12を用いていたが、スリット光に限定されるものではなく、正方形や円形等の他形状のスポット光を投射するものであってもよい。他形状のスポット光を用いた場合であっても、スポット欠けに起因する測距誤差を十分小さくすることが可能となる。
【0064】
上記実施形態に係る測距装置10に用いるPSDには、基幹導電層24及び分枝導電層26の形状等について種々の変形が考えられる。以下、各変形例にかかるPSDについて説明する。
【0065】
まず第1の変形例にかかるPSDについて説明する。図14は本変形例にかかるPSD42の正面図(ただし、パッシベーション膜40は省略してある)、図15は図14のI−I線に沿った断面図、図16は図14のII−II線に沿った断面図である。本変形例にかかるPSD42が、上記実施形態にかかるPSD14と異なる点は、上記実施形態にかかるPSD14においては、基幹導電層24が長方形の短辺方向のほぼ中央部に形成されており、分枝導電層26のほぼ中央部がそれぞれ基幹導電層24に電気的に接続されていたのに対し、本変形例にかかるPSD42においては、基幹導電層24が長方形の短辺方向の端部、すなわち一方の長辺に隣接して形成されており、分枝導電層26の端部がそれぞれ基幹導電層24に電気的に接続されている点である。PSD42をこのような構成としても、測距誤差が小さく、安価かつ小型な測距装置を構成できる。また、分枝導電層26に対する基幹導電層24の位置は、上記のような中央部、端部に限らず、任意の位置に設けることが可能となる。
【0066】
続いて第2の変形例にかかるPSDについて説明する。図17は本変形例にかかるPSD44の正面図(ただし、パッシベーション膜40は省略してある)、図18は図17のI−I線に沿った断面図、図19は図17のII−II線に沿った断面図である。本変形例にかかるPSD44が、上記実施形態にかかるPSD14と異なる点は、上記実施形態にかかるPSD14においては、基幹導電層24の両端部に一対の高濃度層28を基幹導電層24よりも深い位置まで形成していたのに対し、本変形例にかかるPSD44においては、高濃度層28を基幹導電層24の形成と同時に基幹導電層24と同程度の深さまで形成している点である。高濃度層28は、信号取り出し電極30とオーミック接続できる程度の不純物濃度を有すれば良く、基幹導電層24と同時に形成することで、製造工程の簡略化が可能となり、PSD44を安価に製造することが可能となる。また、PSD44をこのような構成としても、測距誤差が小さく、安価かつ小型な測距装置を構成できる。尚、本変形例の如く高濃度層28を基幹導電層24の形成と同時に基幹導電層24と同程度の深さまで形成することは、他の変形例にも適用することが可能である。
【0067】
続いて第3の変形例にかかるPSDについて説明する。図20は本変形例にかかるPSD46の正面図(ただし、パッシベーション膜40は省略してある)、図21は図20のI−I線に沿った断面図、図22は図20のII−II線に沿った断面図である。本変形例にかかるPSD46が、上記実施形態にかかるPSD14と異なる点は、上記実施形態にかかるPSD14においては、基幹導電層24が長辺方向、すなわち基線長方向に延びて形成されていたのに対し、本変形例にかかるPSD46においては、基幹導電層24が基線長の方向に対して一定の角度(鋭角)を持って形成されている点である。尚、分枝導電層26は、上記実施形態に係るPSD14と同様、基線長方向に対して45°の角度をもって形成されている。基幹導電層26と基線長方向とは任意の角度をとることができ、PSD46をこのような構成としても、測距誤差が小さく、安価かつ小型な測距装置を構成できる。
【0068】
続いて第4の変形例にかかるPSDについて説明する。図23は本変形例にかかるPSD48の正面図(ただし、パッシベーション膜40は省略してある)、図24は図23のI−I線に沿った断面図、図25は図23のII−II線に沿った断面図である。本変形例にかかるPSD48が、上記実施形態にかかるPSD14と異なる点は、上記実施形態にかかるPSD14においては、基幹導電層24が一対の信号取り出し電極30間に連続して延びているのに対し、本変形例にかかるPSD42においては、基幹導電層24が複数の導電層24a〜24kに分割されており、各導電層24a〜24kが隣接する分枝導電層26を電気的に接続している点である。また、基幹導電層24の両端部、すなわち両端部の導電層24a,24kは、高濃度層28を介して信号取り出し電極30に接続されている。本変形例にかかるPSD48においては、分枝導電層26で発生したキャリアが基幹導電層24だけでなく他の分枝導電層26内をも伝搬して信号取り出し電極30から電流として取り出される。しかし、分枝導電層26の単位長さあたりの抵抗は基幹導電層24のそれと比較して極めて小さく、両信号取り出し電極30間の抵抗は、実質的に基幹導電層24の抵抗に左右される。従って、光の入射に伴って発生したキャリアは、光の入射位置と導電層24a,24kの両端までの距離に反比例するように、基幹導電層24の抵抗によって抵抗分割されて各信号取り出し電極30から出力されるため、光の入射位置を検出することが可能となる。PSD48をこのような構成としても、測距誤差が小さく、安価かつ小型な測距装置を構成できる。
【0069】
続いて第5の変形例にかかるPSDについて説明する。図26は本変形例にかかるPSD50の正面図(ただし、パッシベーション膜40は省略してある)、図27は図26のI−I線に沿った断面図、図28は図26のII−II線に沿った断面図である。本変形例にかかるPSD50が、上記実施形態にかかるPSD14と異なる点は、上記実施形態にかかるPSD14においては、基幹導電層24が長方形の短辺方向のほぼ中央部に形成されており、分枝導電層26のほぼ中央部がそれぞれ基幹導電層24に電気的に接続されていたのに対し、本変形例にかかるPSD42においては、2つの基幹導電層24が長方形の短辺方向の両端部、すなわち双方の長辺に隣接して形成されており、分枝導電層26の両端部がそれぞれ双方の基幹導電層24に電気的に接続されている点である。PSD50をこのような構成としても、測距誤差が小さく、安価かつ小型な測距装置を構成できる。
【0070】
続いて第6の変形例にかかるPSDについて説明する。図29は本変形例にかかるPSD52の正面図(ただし、パッシベーション膜40は省略してある)、図30は図29のI−I線に沿った断面図、図31は図29のII−II線に沿った断面図である。本変形例にかかるPSD52が、上記実施形態にかかるPSD14と異なる点は、上記実施形態にかかるPSD14においては、基幹導電層24が長方形の短辺方向のほぼ中央部に形成されており、分枝導電層26のほぼ中央部がそれぞれ基幹導電層24に電気的に接続されていたのに対し、本変形例にかかるPSD52においては、3つの基幹導電層24が長方形の短辺方向の中央部及び両端部に形成されており、分枝導電層26の中央部及び両端部がそれぞれ3つの基幹導電層24にそれぞれ電気的に接続されている点である。PSD52をこのような構成としても、測距誤差が小さく、安価かつ小型な測距装置を構成できる。
【0071】
続いて第7の変形例にかかるPSDについて説明する。図32は本変形例にかかるPSD54の正面図(ただし、パッシベーション膜40は省略してある)、図33は図32のI−I線に沿った断面図、図34は図32のII−II線に沿った断面図である。本変形例にかかるPSD54が、上記実施形態にかかるPSD14と異なる点は、上記実施形態にかかるPSD14においては、基幹導電層24が長方形の短辺方向のほぼ中央部に形成されており、分枝導電層26のほぼ中央部がそれぞれ基幹導電層24に電気的に接続されていたのに対し、本変形例にかかるPSD54においては、2つの基幹導電層24が長方形の短辺方向の両端部、すなわち双方の長辺に隣接して形成されており、基線長方向に配列される分枝導電層26の一方の端部が交互にいずれか一方の基幹導電層24に電気的に接続されている点である。PSD54をこのような構成としても、測距誤差が小さく、安価かつ小型な測距装置を構成できる。
【0072】
続いて第8の変形例にかかるPSDについて説明する。図35は本変形例にかかるPSD56の正面図(ただし、パッシベーション膜40は省略してある)、図36は図35のI−I線に沿った断面図、図37は図35のII−II線に沿った断面図である。本変形例にかかるPSD56は、上記第4の変形例にかかるPSD48の一態様であり、かかるPSD48の基幹導電層24を構成する複数の導電層24a〜24kのうち、24a,24c,24e,24g,24i,24kを長方形の短辺方向の一方の端部側に設け、24b,24d,24f,24h,24jを長方形の短辺方向の他方の端部側に設けたものである。PSD56をこのような構成としても、測距誤差が小さく、安価かつ小型な測距装置を構成できる。
【0073】
続いて第9の変形例にかかるPSDについて説明する。図38は本変形例にかかるPSD58の正面図(ただし、パッシベーション膜40は省略してある)である。尚、図38のI−I線に沿った断面は図4と同様であり、図38のII−II線に沿った断面は、図5と同様である。本変形例にかかるPSD58が、上記実施形態にかかるPSD14と異なる点は、上記実施形態にかかるPSD14においては、基幹導電層24から各分枝導電層26が45°の角度をもって延びていたのに対し、本変形例にかかるPSD58においては、基線長方向に延びている基幹導電層24に対して各分枝導電層26が45°の角度をもって延びているのであるが、各分枝導電層26はその根本部分、すなわち、基幹導電層24の近傍で角度を変えて基幹導電層24に接続されている点である。PSD58をこのような構成としても、測距誤差が小さく、安価かつ小型な測距装置を構成できる。尚、本変形例の如く、分枝導電層26を基幹導電層24にその近傍で角度を変えて接続することは、他の変形例にも適用することが可能である。
【0074】
上記実施形態あるいは変形例にかかる半導体位置検出器においては、分枝導電層26の延びる方向と基線長方向とのなす角は45゜となっていたが、これは鋭角であれば任意の角度をとることができる。また、分枝導電層26が延びる方向と基線長方向とのなす角を85゜以下とすることで、スポット欠けが生じたときであっても、キャリアが流入する分枝導電層26の数の減少を効果的に防止することが可能となる。また、分枝導電層26が延びる方向と基線長方向とのなす角を30゜以上とすることで、PSD14の小型化が図れる。
【0075】
【発明の効果】
本発明の半導体位置検出器は、分枝導電層が延びる方向を基線長方向に対して鋭角にすることで、スポット欠けが生じても、スポット欠けが生じないときと比較してキャリアが流入する分枝導電層数の減少が生じにくい。その結果、位置検出誤差が極めて小さくなる。また、3連の受光素子等を用いる必要もなく、極めて安価、小型に構成できる。
【0076】
また、本発明の半導体位置検出器は、分枝導電層が延びる方向と基線長方向とのなす角を45゜とすることで、半導体位置検出器(の基線長方向)を水平方向に配置した場合であっても、鉛直方向に配置した場合であっても、同等の出力を得ることができる。
【0077】
本発明の測距装置は、分枝導電層が延びる方向を基線長方向に対して鋭角にした半導体位置検出器を用いることで、スポット欠けが生じても、スポット欠けが生じないときと比較してキャリアが流入する分枝導電層数の減少が生じにくい。その結果、半導体位置検出器における位置検出誤差が極めて小さくなり、測距誤差も極めて小さくなる。また、非対称な形状の投射光を投射する発光素子や3連の受光素子等を用いる必要もなく、半導体位置検出器、あるいは、測距装置自体を極めて安価、小型に構成できる。
【0078】
また、本発明の測距装置は、分枝導電層が延びる方向と基線長方向とのなす角を45゜とした半導体位置検出器を用いることで、半導体位置検出器(の基線長方向)を水平方向に配置した場合であっても、鉛直方向に配置した場合であっても、同等の出力を得ることができる。
【0079】
さらに本発明の測距装置は、スリット光を投射する光源を用い、半導体位置検出器の受光面に入射するスリット光の断面の長手方向が、半導体位置検出器の分枝導電層が延びる方向と略平行となるように光源を配置することで、当該スリット光と各分枝導電層との重なる部分を大きくすることができる。その結果、分枝導電層がより効率よく入射光を検出することができ、スリット光の幅方向の長さを短くしても、十分出力を得ることができるため、半導体位置検出器における位置検出誤差がさらに小さくなるとともに、測距誤差もさらに小さくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】測距装置の構成図である。
【図2】測距装置の斜視図である。
【図3】PSDの正面図である。
【図4】図3のI−I線に沿った断面図である。
【図5】図3のII−II線に沿った断面図である。
【図6】測距原理を示す図である。
【図7】スポット欠けを示す図である。
【図8】測定条件を示す図である。
【図9】測定結果を示す図である。
【図10】測定条件を示す図である。
【図11】測定結果を示す図である。
【図12】測定条件を示す図である。
【図13】測定結果を示す図である。
【図14】PSDの正面図である。
【図15】図14のI−I線に沿った断面図である。
【図16】図14のII−II線に沿った断面図である。
【図17】PSDの正面図である。
【図18】図17のI−I線に沿った断面図である。
【図19】図17のII−II線に沿った断面図である。
【図20】PSDの正面図である。
【図21】図20のI−I線に沿った断面図である。
【図22】図20のII−II線に沿った断面図である。
【図23】PSDの正面図である。
【図24】図23のI−I線に沿った断面図である。
【図25】図23のII−II線に沿った断面図である。
【図26】PSDの正面図である。
【図27】図26のI−I線に沿った断面図である。
【図28】図26のII−II線に沿った断面図である。
【図29】PSDの正面図である。
【図30】図29のI−I線に沿った断面図である。
【図31】図29のII−II線に沿った断面図である。
【図32】PSDの正面図である。
【図33】図32のI−I線に沿った断面図である。
【図34】図32のII−II線に沿った断面図である。
【図35】PSDの正面図である。
【図36】図35のI−I線に沿った断面図である。
【図37】図35のII−II線に沿った断面図である。
【図38】PSDの正面図である。
【符号の説明】
10…測距装置、12…LED、14,42,44,46,48,50,52,54,56,58…PSD、16…演算回路、18,20…レンズ、22…基板、24…基幹導電層、26…分枝導電層、28,32,34…高濃度層、30…信号取り出し電極、36…裏面電極、38…外枠電極、40…パッシベーション膜
Claims (15)
- 受光面上の所定の基線長方向における光の入射位置に応じて、基幹導電層の両端部に設けられた一対の電極それぞれから出力される電流が変化する半導体位置検出器において、
前記基線長方向に配列されるとともに、それぞれが前記基幹導電層に電気的に接続された複数の分枝導電層を備え、前記分枝導電層が延びる方向と前記基線長方向とのなす角は、鋭角となっており、
第1導電型の半導体からなる半導体基板上に、第2導電型の半導体からなる前記基幹導電層と前記分枝導電層とが形成されており、光の入射に伴って発生したキャリアは、前記基幹導電層へ流れ込んだ位置と前記一対の電極との距離に反比例するように抵抗分割されて一対の前記電極から出力され、前記半導体基板の表面は長方形となっており、当該長方形の長辺に平行な方向を前記基線長方向とし、前記基幹導電層は、前記基線長方向に延びて形成されていることを特徴とする半導体位置検出器。 - 前記分枝導電層が延びる方向と前記基線長方向とのなす角は、85゜以下となっていることを特徴とする請求項1に記載の半導体位置検出器。
- 前記分枝導電層が延びる方向と前記基線長方向とのなす角は、30゜以上となっていることを特徴とする請求項1または2に記載の半導体位置検出器。
- 前記分枝導電層が延びる方向と前記基線長方向とのなす角は、略45゜となっていることを特徴とする請求項1に記載の半導体位置検出器。
- 前記一対の電極はそれぞれ、略三角形の形状をしていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の半導体位置検出器。
- 前記分枝導電層それぞれは、その略中央部で前記基幹導電層に電気的に接続されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の半導体位置検出器。
- 前記分枝導電層それぞれは、その端部で前記基幹導電層に電気的に接続されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の半導体位置検出器。
- 前記基幹導電層は、前記基線長方向に延びており、且つ、前記基線長方向と鋭角をなす方向に延びて形成されていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の半導体位置検出器。
- 前記基幹導電層を複数有することを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の半導体位置検出器。
- 前記基幹導電層を2つ有し、前記分枝導電層それぞれは、その両端部で2つの前記基幹導電層それぞれに電気的に接続されていることを特徴とする請求項9に記載の半導体位置検出器。
- 前記基幹導電層を2つ有し、前記分枝導電層は、その一方の端部で2つの前記基幹導電層のいずれかに電気的に接続されていることを特徴とする請求項9に記載の半導体位置検出器。
- 前記基幹導電層を3つ有し、前記分枝導電層それぞれは、その両端部及び略中央部で3つの前記基幹導電層それぞれに電気的に接続されていることを特徴とする請求項9に記載の半導体位置検出器。
- 前記基幹導電層は複数の導電層からなり、前記複数の導電層は、隣接する前記分枝導電層を電気的に接続していることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の半導体位置検出器。
- 測定対象物に光を投射する光源と、前記光源から投射されて前記測定対象物によって反射した光を受光面に入射させ、前記受光面上の所定の基線長方向における光の入射位置に応じて、基幹導電層の両端部に設けられた一対の電極それぞれから出力される電流が変化する半導体位置検出器と、前記半導体位置検出器の出力に基づいて、前記測定対象物までの距離を演算する演算手段とを備え、前記半導体位置検出器は、請求項1〜13のいずれか1項に記載の半導体位置検出器であることを特徴とする測距装置。
- 前記光源は、スリット光を投射する光源であり、前記半導体位置検出器の前記受光面に入射する前記スリット光の断面の長手方向が、前記半導体位置検出器の前記分枝導電層が延びる方向と略平行となるように配置されていることを特徴とする請求項14に記載の測距装置。
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