JP4211082B2 - 振動フィーダの駆動制御方法及びその装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は振動フィーダの駆動制御方法及びその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
電磁振動フィーダ、例えば振動パーツフィーダはボウルとベースとを板ばねで結合し、上記可動部には接極子が固定されているが、これに空隙をおいてベースに電磁石を取り付けている。この電磁石のコイルに印加される電圧と上記ボウルの振動変位との位相差を検出して、この位相差を180度となるように上記コイルに印加される電圧の周波数を増減させて共振振動させるようにしている。いわゆる共振追尾制御と称せされるものであるが、この振動パーツフィーダは駆動開始ごとに上述の共振追尾制御を行っているので、駆動開始時の周波数は共振点から大きく離れているので、強制振動であり、最初は、振巾は小さい。共振追尾制御により、この駆動周波数が上昇していくのであるが、共振点近傍においてはボウルの振巾が急激に大きくなるので、ボウル、特にそのトラック内の部品にショックが加わり、振動開始後直ちに整列作用が行われず、このショックによってトラックからボウルの底壁内へと殆どの部品が落下してしまうことがある。これでは再び整列手段があるトラック部分まで上昇してくるのにかなりの時間を有する。あるいはワイパーなどの整列手段では、ここで詰まりが生ずることがある。また、強制振動時にはコイルに大きな電流を流さねばならないので、共振振動時の電流の容量では足りず、相当大きな電気容量を有する電源でなければならない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上述の問題点に鑑みてなされ、電気容量を小とし、また駆動開始時のショックをなくす振動フィーダの駆動制御方法及びその装置を提供とすることを課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
以上の課題は、可動部と基台とをばねで結合し、前記可動部か前記基台に電磁石を取付け、該電磁石のコイルに印加される電圧と前記可動部の振動変位との位相の進み又は遅れを検出して、位相差が180度となるように前記コイルに印加される前記電圧の周波数を増減させて共振振動させるようにした振動フィーダの駆動制御方法において、前記位相の進み又は遅れの検出は、前記電圧の負から正へ又は正から負へのゼロクロスポイントにおいて前記振動変位が正か負かによって行い、前記周波数の増減を制御する共振点追尾手段を有し、前回の駆動時の前記周波数を記憶し、再駆動時には該記憶した前記周波数で駆動開始させるようにしたことを特徴とする振動フィーダの駆動制御方法、によって解決される。
【0005】
又は、ばねで振動可能に支持された可動体と、加振源とを備えた振動フィーダを、前記加振源の加振力と前記可動体の振動変位との位相の進み又は遅れを検出して、前記加振源の加振周波数を増減させて、共振振動させるようにした振動フィーダの駆動制御方法において、前記加振周波数の増減を制御する共振点追尾手段を有し、前記共振振動時の前記加振周波数を記憶し、再駆動時には該記憶した前記周波数で駆動開始させるようにしたことを特徴とする振動フィーダの駆動制御方法、によって解決される。
【0006】
又は、可動部と基台とをばねで結合し、前記可動部か前記基台に電磁石を取付け、該電磁石のコイルに印加される電圧と前記可動部の振動変位との位相の進み又は遅れを位相差検出器により検出して、位相差が180度となるように前記コイルに印加されるべき可変周波数電源の電圧の周波数を増減させて共振振動させるようにした振動フィーダの駆動制御装置において、前記位相の進み又は遅れの検出は、前記電圧の負から正へ又は正から負へのゼロクロスポイントにおいて前記振動変位が正か負かによって行い、前記周波数を制御する共振点追尾回路を有し、前回の駆動時の前記可変周波数電源の前記周波数を内蔵するメモリに記憶し、再駆動時には該記憶した前記周波数で駆動開始させるようにしたことを特徴とする振動フィーダの駆動制御装置によって解決される。
【0007】
上記構成によってその振動フィーダのその時の共振振動数にほゞ近い共振振動数で駆動開始させることができるので、共振点振動までに要する時間はほゞ零であり、よって強制振動から共振振動に移るときのショックをなくし、また電流を最初から多く流す必要がなく、電気容量を小とすることができる。また長期にわたる使用においては、装置自体に経時変化があるが、これに対しても常に共振状態で運転することが出来る。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態において、図面を参照して説明する。
【0009】
本発明の実施の形態では、電磁振動パーツフィーダとして、振動パーツフィーダが適用され、図1においてボウル1内にはその内周壁部にスパイラル状にトラックが形成されており、これは下方のベース2と等角度間隔で配設された傾斜板ばね5により、結合されている。ベース2には電磁石3が固定されており、これには電磁コイル4が巻装されている。振動パーツフィーダ全体は防振ゴム6により、床上に設置されている。
【0010】
板ばね5に近接して振動ピックアップPが配設されている。このピックアップPは図示しない支柱により床上を支持されている。これは本発明に係る共振点追尾制御回路7に電線路W1 を介して接続されている。更に共振点追尾制御回路7から電磁石3の電磁コイル4に出力が加えられている。
【0011】
図2は図1における共振点追尾制御回路7の詳細を示すものであるが、主として可変周波数電源10、位相検出回路11およびメモリ15からなっている。可変周波数電源10には図2にも示されるように交流電源8にスイッチSを介して接続されており、この出力は増巾器12を介して電磁石3の電磁コイル4に接続されている。また図1におけるピックアップPの出力は電線路W1 を介して増巾器13に接続される。この増巾出力は位相検出回路11に供給される。この位相検出回路11には、更に可変周波数電源10の出力を増巾器12に供給し、その増巾出力が電線路W3 を介して供給されており、この位相検出出力が可変周波数電源10に接続されている。これは例えばインバータであってよい。
【0012】
また本発明の実施の形態による位相検出回路11は図4に示されるような方法で検出を行う。これは以下の作用において詳細を説明する。
【0013】
更に本発明の実施の形態によれば、可変周波数電源10は不揮発性のメモリ15に接続されている。
【0014】
以上、本発明の実施の形態の構成について説明したが、次にこの作用について説明する。
【0015】
スイッチSを閉じると交流電源8が可変周波数電源10に接続され、駆動状態となる。この出力電圧は増巾器12を介して電磁石3の電磁コイル4に供給される。これにより、振動パーツフィーダのボウル1は捩り振動を行う。ピックアップPはこの振動変位を検出し、増巾器13により増巾されて、位相検出回路11に加えられる。他方、これにはこの時の電磁コイル4に印加されている電圧が供給されている。
【0016】
図4Aにはこの印加電圧Vの時間的変化を示すものであるが、この電磁コイル4により、一時遅れが生じ、これに流れる電流Iは図4Bに示すように変化する。この電流により、電磁石3とボウル1との間に交番磁気吸引力が発生し、ボウル1は捩り振動を行うのであるが、この振動変位が図4Cに示すように、コイル4にかかる電圧Vと90度遅れている場合にはすなわちコイル電圧Vが正から負に変わるゼロクロスポイントにおいて振動変位S1 が正であれば図3に示すように、共振点ω0 (角周波数)では位相差φは90度であるので、ω0 よりは小さく周波数を上昇させるべきであると位相検出回路11で判断して可変周波数電源10の出力周波数を上昇させる。これが増巾器12で増巾されて電磁石3のコイル4に流され、より周波数の高い電流でボウル1を振動させる。共振点ω0 に前回より近づいたことにより、振巾は上昇する。可変周波数電源10の出力周波数が更に高くなってついにω0 を越えて、これより高くなると図4A、Dに示すように振動変位S2 とコイル電圧Vとの関係は位相差で270度となる。
【0017】
図3の角周波数と位相差の関係から明らかなように共振点ω0 を通過したので可変周波数電源10の出力周波数を減少させる。なお、図3において、C1 、C2 、C3 は振動系の粘性係数を表わし、C3 >C2 >C1 である。
【0018】
以上のようにして可変周波数電源10の出力周波数の増減を行ってついにはこの振動パーツフィーダは共振周波数で駆動するようになる。振動パーツフィーダのボウル1内の図示しないスパイラルトラックでは部品が所定の姿勢になるように部品整列手段により整列される。この姿勢で次工程に供給される。
【0019】
振動パーツフィーダの駆動を停止させるべくスイッチSを開くと可変周波数電源10からの出力はなくなり、ボウル1の駆動は停止する。不揮発性のメモリ15にはスイッチSを切る前の可変周波数電源10の出力周波数が記憶されている。すなわち、駆動中あるいは駆動中の一定時間毎に、可変周波数電源10の出力周波数がメモリ15に記憶される。
【0020】
振動パーツフィーダを再び駆動開始させるべく、スイッチSを閉じるとメモリ15でこの時記憶されている共振周波数を出力すべく可変周波数電源10が駆動される。従って振動パーツフィーダのボウル1は最初から共振周波数で駆動される。従って従来のように強制振動から共振周波数に移るときのショックがなくなり、また電源容量を小とすることができる。
【0021】
以下、駆動停止、駆動開始を繰り返すごとに、メモリ15の内容が書き換えられているのであるが、1か月単位、1年単位では振動パーツフィーダの共振周波数が変動する。したがって従来のように共振周波数をその追尾制御して得ていたのでは上記のように強制振動から共振振動に移るために多くの電流を流さねばならないのであるが、年単位では強制振動に移る程、共振周波数の変動が大きくとも前回の共振周波数で駆動を開始することができるので、常に振動パーツフィーダをショックなく電源容量を小として駆動することができる。
【0022】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、勿論、本発明はこれらに限定されることなく、本発明の技術的思想に基づいて種々の変形が可能である。
【0023】
例えば以上の実施例では直線的な捩り振動パーツフィーダについて説明したが、従来公知のように径方向で対向する一対の電磁石により、ボウル1を水平方向に捩り振動させる加振力を垂直方向の加振力(実施の形態のような)に対して所定の位相差を持って加えた時にはボウル1は楕円振動を行う。このような楕円振動パーツフィーダに対しても例えば垂直方向加振用の電磁石3のコイル4には本実施の形態のように共振追尾制御による前回の駆動時の周波数を加えてもよい。この場合には水平方向の電磁石には、可変周波数電源10の出力を加える。
【0024】
また、以上の実施の形態では可変周波数電源を自動的にその周波数を調整させるようにしたが、これに代えて、例えば電圧が一定で周波数掃引してボウルの振動変位を測定しながら最大になる周波数を測定し、すなわち、周波数掃引法により共振周波数を決定しこれをメモリに記憶させるようにしてもよい。
【0025】
また、以上の実施例では加振源が電磁石であるので、電圧と振動変位との位相差が180度になるように周波数を増減させて共振状態を得るようにしたが、コイルに流す電流と比べる場合には、当然のことながら電流と振動変位との位相差が90度となるように周波数は増減される。
【0026】
更に以上の実施の形態では、加振源は電磁石であったが、これに代えて板ばねに貼着した圧電素子に交流電圧を加えることにより、可動体を振動させる駆動制御方法においては共振状態では圧電素子に加える電圧が加振力と位相が同一であるので、振動変位との位相差が90度となるように圧電素子に加える交流電圧の周波数を増減させる。
【0027】
更に以上のようにして共振振動で振動させることができるのであるが、これらに更に加振源の加振周波数を可動部の実際の振動周波数と一致させるようにPLL(Phase Locked Loop)回路を加えてPLL制御を行うようにしてもよい。
【0028】
【発明の効果】
以上述べたように本発明の振動フィーダの駆動制御方法及びその装置によれば従来のように共振追尾制御を行うにしても駆動開始時には常に共振振動で開始させるので従来より電源容量を小とし、また駆動開始時のショックをなくすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明実施の形態による振動パーツフィーダおよびこの駆動制御回路のブロック図を示す。
【図2】図1における共振追尾制御回路の詳細を表すブロック図である。
【図3】作用を説明するための角周波数と位相差(力と変位)との関係を示すチャートである。
【図4】位相検出回路の作用を説明するためのチャートであって、Aはコイル電圧の時間的変化、Bはコイル電流の時間的変化、Cは共振周波数より低い周波数で駆動される場合の振動変位の時間的変化、Dは共振周波数より高い周波数で駆動される場合の振動変位の時間的チャートである。
【符号の説明】
1 ボウル
3 電磁石
4 コイル
7 共振点追尾制御回路
10 可変周波数電源
11 位相検出回路
15 メモリ
Claims (4)
- 可動部と基台とをばねで結合し、前記可動部か前記基台に電磁石を取付け、該電磁石のコイルに印加される電圧と前記可動部の振動変位との位相の進み又は遅れを検出して、位相差が180度となるように前記コイルに印加される前記電圧の周波数を増減させて共振振動させるようにした振動フィーダの駆動制御方法において、
前記位相の進み又は遅れの検出は、前記電圧の負から正へ又は正から負へのゼロクロスポイントにおいて前記振動変位が正か負かによって行い、
前記周波数の増減を制御する共振点追尾手段を有し、前回の駆動時の前記周波数を記憶し、再駆動時には該記憶した前記周波数で駆動開始させるようにしたことを特徴とする振動フィーダの駆動制御方法。 - 請求項1に記載の振動フィーダの駆動制御方法であって、
前記記憶される前記周波数は、駆動毎に書き変えられるようにしたことを特徴とする振動フィーダの駆動制御方法。 - 可動部と基台とをばねで結合し、前記可動部か前記基台に電磁石を取付け、該電磁石のコイルに印加される電圧と前記可動部の振動変位との位相の進み又は遅れを位相差検出器により検出して、位相差が180度となるように前記コイルに印加されるべき可変周波数電源の電圧の周波数を増減させて共振振動させるようにした振動フィーダの駆動制御装置において、
前記位相の進み又は遅れの検出は、前記電圧の負から正へ又は正から負へのゼロクロスポイントにおいて前記振動変位が正か負かによって行い、
前記周波数を制御する共振点追尾回路を有し、前回の駆動時の前記可変周波数電源の前記周波数を内蔵するメモリに記憶し、再駆動時には該記憶した前記周波数で駆動開始させるようにしたことを特徴とする振動フィーダの駆動制御装置。 - 請求項3に記載の振動フィーダの駆動制御装置であって、
前記記憶される前記前回の駆動時の前記周波数は、駆動毎に書き変えられるようにしたことを特徴とする振動フィーダの駆動制御装置。
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