JP4222660B2 - 粉砕機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、一般にハンマーミルと呼ばれる粉砕機に関するものであり、更に詳しくは、主に板状の材料をハンマーによって粉砕する構成の粉砕機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、板状の材料を粉砕するには主にハンマーミルが使用されている。図3は、その従来の板用のハンマーミルの一例を模式的に示す側面横断面図である。同図に示すように、中心の回転軸1の周りには、円板状のローター2が軸方向に複数枚固定されていて(この具体的構成は後述)、それぞれの外周付近には、その円周方向に沿って、長方形をした板状のハンマー3が表面及び裏面に交互に設けられている。そして、ローター2の同じく外周付近に等角度間隔で回転軸1に平行に、各ローター2を貫く取付軸4が取り付けられており、この周りに、これらハンマー3はそれぞれ回動自在となっている。ハンマー3の材質としては、例えば鋼材に焼き入れを施したものが用いられる。
【0003】
以上の構成をローターユニットと呼ぶと、そのローターユニット上部には上部ケーシング5が設けられ、下部には下部ケーシング6が設けられていて、ローターユニットを外部より遮断している。また、ローターユニット下半分に沿うように、パンチングメタルより成るか或いは格子状をしたスクリーン7が設けられている。そして、装置正面側(図の右側)の下部ケーシング6上端には、平板状のガイド8が水平に取り付けられていて、材料を内部へと導く働きをする。
【0004】
具体的な動作としては、まず、回転軸1が図示しない駆動手段により回転し、ローターユニットが矢印A方向に回転すると、各ハンマー3は遠心力によりローター2の周りに放射状に延びつつ回転している状態となる。この状態で、例えば搬送ローラー9,10をそれぞれ矢印B,C方向に回転させ、それらの間に板状の材料12を挟み込み、装置正面より矢印D方向に搬送して、ガイド8と上部ケーシング5下端との間に形成されるフィード口11より装置内部に供給する。尚、上記搬送ローラーにローラーコンベヤーを組み合わせても良いし、搬送ローラーの代わりに手動で供給しても良い。また、材料12の種類としては、ベークライト,木材合板,石膏ボード,プラスチックボード等の板材が挙げられる。
【0005】
装置内部に供給された材料12は、その先端から順に、回転するハンマー3の衝撃力により粉砕される。粉砕されて所定粒度以下となったものは、スクリーン7上に多数設けられた穴7aを通過して、下部ケーシング6の底に製品として堆積する。穴7aを通過しなかった粉粒は、滞留して再粉砕される。尚、フィード口11は、ローターユニットの中心即ち回転軸1の中心軸の高さより少し低めの位置に設けられている。これは、供給される材料12をスムーズに引き入れるために、ハンマー3で粉砕するときに、材料12を水平に装置内に引き込む分力を生じさせるためである。
【0006】
図4は、従来の板用のハンマーミルの一例を模式的に示す正面縦断面図である。同図において、特に上述したローターユニットは、図3に示すEE断面を表している。上述したように、回転軸1には、円板状のローター2が軸方向に所定の間隔で複数枚固定されていて、それぞれの外周付近には、長方形をした板状のハンマー3が表面及び裏面に設けられている。但し、回転軸1の両端側に固定されているローター2には、それぞれ片方の面にのみハンマー3が設けられている。
【0007】
そして、ローター2の同じく外周付近に等角度間隔で回転軸1に平行に、各ローター2を貫く取付軸4が取り付けられており、この周りに、これらハンマー3はそれぞれ回動自在となっている。ただ、この構成に限定されるわけではなく、ローター2にハンマー3が放射状に完全に固定されている場合もある。
【0008】
また、或ローター2に設けられているハンマー3と、そのローター2に隣接した別のローター2との間には、円筒状のスペーサ13が取付軸4に嵌合して設けられており、各ローター2同士の間隔を保ちつつ、ハンマー3が取付軸4の軸方向に動かないようになっている。但し、ローターユニットの構成は、ここでは左右対称となっており、中央のハンマー3は、左右のローター2に挟まれた形となっている。尚、回転軸1の両端は、それぞれ図示しない軸受け部により回転自在に軸支されており、これも図示しない駆動手段により回転駆動される。ちなみに、図3は、図4に示すFF断面を表したものである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のような構成において、材料12の粉砕されたものがフィード口11より噴出したり、材料12がフィード口11から装置内に供給され難くなったりする事がある。これらの問題が起こる原因として、一つにはハンマー3の形状からくるものが挙げられる。図5は、上記問題が起こる原因としての、ハンマー3の形状による原理を模式的に示す図である。同図において、まず、ハンマー3が実線で示すようなほぼ水平の状態であったときに、その右下の角部が、材料12の左上の角部bに接触した状態であったとする。
【0010】
次に、ハンマー3が中心点a(回転軸1の中心)周りに矢印A方向に少し回転すると、その外側先端にある一辺3aと角部bとの間には隙間が生じ、それが徐々に大きくなって、一点鎖線で示すように一辺3aの中央付近と角部bとが向き合ったときには、その隙間が最大となる。ハンマー3が更に回転すると、一辺3aと角部b点との隙間が徐々に小さくなり、最後には二点鎖線で示すように、ハンマー3の右上の角部が角部bに接触する状態となる。
【0011】
実際には、材料12は矢印Dで示すように常に送り込まれてくるので、このときにハンマー3の一辺3aにおいて材料12を押し戻す力が働く。また、粉砕された材料12もここで外側へ飛ばされる事がある。これらは、ハンマー3の形状が長方形の板状であり、最大回転半径の部分が二箇所もある事に起因するものである。尚、同図の3bは、上記取付軸4を通すための穴である。
【0012】
一方、粉砕された材料12がフィード口11より噴出するもう一つの原因として、滞留が挙げられる。即ち、粉砕されてもスクリーン7の穴7aを通過しなかった粉粒は、滞留してローター2周りを循環し、図3に示す上部ケーシング5の天井を廻って再びフィード口11付近へと矢印Gで示すように高速度で落下してくる。このとき材料12が引き続き供給されていると、その先端部上面に粉粒が衝突して、フィード口11から外へ噴出する事がある。
【0013】
本発明は、これらの問題点に鑑み、簡単な構成で、板状の材料を供給しやすくし、また、粉砕されたその材料がフィード口より噴出するのを防止して、粉砕能力を高めた粉砕機を提供する事を目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明では、回転するローターの周囲にハンマーを設け、該ハンマーにより板材を粉砕する粉砕機において、前記ハンマーを設けたローターを外部より遮断するケーシングと、該ケーシングの正面に設けられて該ケーシング内部に前記板材を供給するフィード口とを備え、粉砕された前記板材の粉粒が滞留して前記ローター周囲を循環したものが、前記フィード口から供給される前記板材上に衝突するのを防止するための遮蔽板を設け、前記遮蔽板は、前記ケーシングの正面裏側に斜め下向きに取り付けられている構成とする。
【0015】
また本発明では、上記のような粉砕機において、前記ハンマーの先端で、該ハンマーが前記板材を粉砕するときに該板材を撃打する打撃部と反対側に、該板材との接触を避けるための切り欠き部を設けた構成とする。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の粉砕機の一実施形態を示す側面横断面図である。ここでは、基本的な構成は上記従来の技術において示したものと同様であるが、同図に示すように、本実施形態では、一つの構成として、ハンマー3の回転する外側先端に切り欠き部3cを設けている。これは、上述したような、供給された材料12を押し戻す力や、粉砕された材料12を噴出させる力を除去する事を目的としている。図2は、そのハンマー3に設ける切り欠き部の具体例を示す図である。同図において、3cは切り欠き部、3dは材料12を実際に撃打してこれを粉砕する一辺である(図1にも図示)。
【0017】
同図(a)に示すように、理論的にはハンマー3の外側先端(図では右端)において、一辺3dから見て一点鎖線で示す中心線から反対側にかけて、切り欠き部3cを設ければ良いのであるが、本実施形態では同図(b)に示すように、一辺3dから見て一点鎖線で示す中心線から手前側にも渡って、切り欠き部3cを設けている。これは、このように余分な逃げを作っておく事により、材料12がよりスムーズに供給されるようにするものである。
【0018】
さらに、同図(c)に示すように、切り欠き部3cを奥深くまで設ける事ができれば尚良いのであるが、あまり切り欠き部を大きく取ると、返ってハンマー3の摩耗や欠けを促進する事になり、好ましくない。
【0019】
本実施形態のもう一つの構成として、図1に示すように、上部ケーシング5の正面裏側に、図の紙面と垂直方向に全幅に渡って細長い板状のバッフルプレート14が、斜め下向きに取り付けられている。これは、上述したような、粉粒が滞留して循環し、上部ケーシング5の天井を廻って再びフィード口11付近へと向かって来るものを、矢印Hで示すように装置内部方向へと逸らす役割を果たしている。これにより、供給されてきた材料12の先端部上面に粉粒が衝突してフィード口11から噴出する事がなくなる。
【0020】
以下、従来の構成と本実施形態の構成との処理能力の比較テスト結果について述べておく。ローターユニットのサイズは、共に直径650mm,幅1200mmであり、回転数は共に1300rpm.である。これらの構成において、厚さ19mm,幅800mm,長さ2500mmのプラスチックボード(1枚の重量64.6kg)を3枚処理したときの処理時間は、従来が6分10秒,本実施形態が4分55秒であった。従って、処理能力はそれぞれ1.9t/h,2.4t/hとなり、本発明によって大きく向上した事が分かる。
【0021】
尚、請求項2で言う打撃部は、実施形態におけるハンマー3の一辺3dに対応するものであり、請求項1で言う遮蔽板は、実施形態におけるバッフルプレート14に対応するものである。
【0022】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、簡単な構成で、板状の材料を供給しやすくし、また、粉砕されたその材料がフィード口より噴出するのを防止して、粉砕能力を高めた粉砕機を提供する事ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の粉砕機の一実施形態を示す側面横断面図。
【図2】ハンマーに設ける切り欠き部の具体例を示す図。
【図3】従来の板用のハンマーミルの一例を模式的に示す側面横断面図。
【図4】従来の板用のハンマーミルの一例を模式的に示す正面縦断面図。
【図5】ハンマーの形状による問題発生の原理を模式的に示す図。
【符号の説明】
1 回転軸
2 ローター
3 ハンマー
4 取付軸
5 上部ケーシング
6 下部ケーシング
7 スクリーン
8 ガイド
11 フィード口
12 材料
13 スペーサ
14 バッフルプレート
Claims (2)
- 回転するローターの周囲にハンマーを設け、該ハンマーにより板材を粉砕する粉砕機において、
前記ハンマーを設けたローターを外部より遮断するケーシングと、該ケーシングの正面に設けられて該ケーシング内部に前記板材を供給するフィード口とを備え、
粉砕された前記板材の粉粒が滞留して前記ローター周囲を循環したものが、前記フィード口から供給される前記板材上に衝突するのを防止するための遮蔽板を設け、
前記遮蔽板は、前記ケーシングの正面裏側に斜め下向きに取り付けられている事を特徴とする粉砕機。 - 前記ハンマーの先端で、該ハンマーが前記板材を粉砕するときに該板材を撃打する打撃部と反対側に、該板材との接触を避けるための切り欠き部を設けた事を特徴とする請求項1に記載の粉砕機。
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