JP4224658B2 - 半導体部品用洗浄剤および半導体部品の洗浄方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体用部品用洗浄剤および半導体部品の洗浄方法に関し、特に半導体製造工程において、化学的機械研磨(CMP)の前後の半導体基板などの半導体部品の表面を清浄するために使用される半導体部品用洗浄剤および半導体部品の洗浄方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体デバイス製造プロセスにおける新たな平坦化技術として、化学的機械研磨(CMP)が注目されており、従来のリフロー技術やRIE(反応性イオンエッチング)などのエッチバック技術に比べ工程が短縮でき、しかもパターン依存性を受けにくく、良好な平坦化が実現できるという利点がある。この種のCMPは、例えば、多層でのメタル平坦化あるいは層間絶縁膜の平坦化などに適用されている。
従来から、層間絶縁膜の平坦化工程としての化学的機械研磨後の基板洗浄方法として、さまざまな方法が提案されている。最も汎用性の高いものとしては、半導体製造工程でよく使われるRCA洗浄が挙げられる。このRCA洗浄は、アンモニアと過酸化水素水と水の混合液による洗浄工程と、塩酸と過酸化水素水と水の混合液による洗浄工程からなるものである。
【0003】
また、希フッ酸溶液での層間絶縁膜表面のエッチングや、アルカリ系研磨剤を用いる際、酸洗浄を行う方法なども提案されている。化学的機械研磨工程の後処理として現在最も多く使用されているのは、ブラシスクラブ洗浄後、例えば、アンモニア:過酸化水素:水(重量比)が1:1:5のアルカリ性洗浄液によるSC1洗浄を行い、基板表面に研磨工程で付着した粒子の除去を行うというものである。
さらに、CMP後の基板表面に吸着した金属不純物の洗浄として、クエン酸の水溶液が使用されること、さらには、クエン酸水溶液またはエチレンジアミン四酢酸(EDTA)などがフッ化水素とともに使用されることなどが知られている。また、クエン酸などの有機酸と錯化剤とを含む洗浄液も知られている。
【0004】
しかしながら、上記洗浄液では、化学的機械研磨後に基板上に残った研磨粒子などの金属不純物を問題のないレベルまで除去することが難しいうえ、洗浄効果を出すためには高濃度にする必要があり、廃液処理など環境への負担が大きいという問題がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、環境への負荷が少なく、かつ、化学的機械研磨(CMP)前後に、半導体基板などの半導体部品上に残った、シリカ、アルミナなどのCMP研磨砥粒、CMP中に含まれる金属不純物あるいは金属配線などに基づくFe,Mn,Al,Ce,Cu,W,Tiなどの不純物に対して洗浄効果の高い洗浄剤および半導体部品の洗浄方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、少なくともイタコン酸(塩)を含む単量体成分を(共)重合してなる(共)重合体を主成分とし、化学的機械研磨前後の半導体部品洗浄に使用されることを特徴とする半導体部品用洗浄剤に関する。
ここで、組成物のPHは、好ましくは3〜9である。
また、上記(共)重合体の重量平均分子量は、好ましくは5,000〜30万である。
さらに、本発明の半導体部品洗浄剤は、好ましくはメタル配線を含む半導体部品の洗浄用である。
さらに、上記単量体成分は、
(a)イタコン酸(塩)、ならびに
(b)カルボン酸(塩)基を有する単量体〔ただし、(a)成分を除く〕、水酸基を有する単量体およびエチレンオキサイドもしくはプロピレンオキサイドに由来する骨格を有する単量体の群から選ばれた少なくとも1種の単量体、
からなるものであることが好ましい。
上記カルボン酸(塩)基を有する単量体〔ただし、(a)成分を除く〕は、アクリル酸(塩)および/またはメタクリル酸(塩)であることが好ましい。
また、半導体部品用洗浄剤は、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤およびノニオン系界面活性剤の群から選ばれた少なくとも1種の界面活性剤をさらに配合してなることが好ましい。
次に、本発明は、時期記載の半導体部品用洗浄剤を使用して半導体部品を洗浄することを特徴とする半導体部品の洗浄方法に関する。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明の半導体部品用洗浄剤の主成分である(共)重合体は、イタコン酸(塩)、および、必要に応じて、これらと他の単量体からなる単量体成分を(共)重合することにより得ることができる。
ここで、イタコン酸(塩)は、イタコン酸、無水イタコン酸、およびこれらとの塩である。
他の単量体としては、カルボン酸(塩)基を有する単量体〔ただし、イタコン酸(塩)を除く〕、水酸基を有する単量体およびエチレンオキサイドもしくはプロピレンオキサイドに由来する骨格を有する単量体の群から選ばれた少なくとも1種の単量体などが挙げられる。
【0008】
カルボン酸(塩)基を有する単量体〔ただし、イタコン酸(塩)を除く〕としては、イタコン酸(塩)以外のカルボン酸基を含み重合可能な二重結合を有する単量体であれば特に限定されないが、例えば、(メタ)アクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、無水フマル酸、シトラコン酸、無水シトラコン酸、グルタコン酸、ビニル酢酸、アリル酢酸、フォスフィノカルボン酸、α−ハロアクリル酸、β−カルボン酸、またはこれらの塩類、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸オクチルなどの(メタ)アクリル酸アルキルエステル類などが挙げられる。好ましくは、アクリル酸、メタクリル酸またはこれらの塩類がよい。
これらのイタコン酸(塩)以外のカルボン酸(塩)基を含み重合可能な二重結合を有する単量体は、1種単独で使用することも、あるいは2種以上を混合して用いることもできる。
【0009】
水酸基を有する単量体としては、例えば、ビニルアルコール、アリルアルコール、メチルビニルアルコール、エチルビニルアルコール、ビニルグリコール酸などの不飽和アルコール類、ヒドロキシメチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、グリセロールモノ(メタ)アクリレート、グリセロールジ(メタ)アクリレート、ポリテトラメチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリテトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ブタンジオールモノ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールモノ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールモノ(メタ)アクリレート、ヒドロキシフェノキシエチル(メタ)アクリレートなどの水酸基含有(メタ)アクリル酸エステル類が挙げられる。好ましくはヒドロキシエチル(メタ)アクリレートである。
【0010】
エチレンオキサイドもしくはプロピレンオキサイドに由来する骨格を有する単量体としては、ポリオキシエチレンモノメタクリレート(アルキレンオキサイド2〜20モル付加物)、および下記一般式(I)で表される構造を有する化合物、
CH2 =CR1 −COO−(AO)−R2 ・・・・・(I)
(式中、R1 は水素原子またはメチル基、R2 は、炭素数1〜18の脂肪族基または芳香族基であり、Aはメチレン基、プロピレン基、テトラメチレン基である)などが挙げられる。好ましくはポリオキシエチレンモノメタクリレート(エチレンオキサイド5モル付加物)である。
上記単量体は、1種または2種以上使用できる。
【0011】
本発明のイタコン酸(塩)を含む単量体成分を(共)重合してなる(共)重合体は、上記単量体成分のほかに、共重合可能なその他の単量体を共重合して得ることもできる。その他の単量体としては、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、p−メチルスチレンなどの芳香族ビニル化合物、ブタジエン、イソプレン、2−クロル−1,3−ブタジエン、1−クロル−1,3−ブタジエンなどの脂肪族共役ジエン、(メタ)アクリロニトリルなどのシアン化ビニル化合物、リン酸化合物などが挙げられる。上記単量体は、1種または2種以上使用できる。
これらその他の単量体を共重合させる場合には、単量体成分中に、30モル%以下であることが好ましい。
【0012】
本発明の(共)重合体は、イタコン酸(塩)、および、必要に応じて、上記他の単量体からなる単量体成分を(共)重合することにより得ることができる。すなわち、本発明の(共)重合体は、イタコン酸(塩)の単独重合体でも、イタコン酸(塩)および他の単量体からなる単量体成分の共重合体でもよい。本発明の(共)重合体として、好ましくは、イタコン酸重合体、イタコン酸/アクリル酸共重合体、イタコン酸/メタクリル酸共重合体、イタコン酸/ポリオキシエチレンモノメタクリレート共重合体、イタコン酸/ヒドロキシエチルメタクリレート共重合体である。
本発明のイタコン酸(塩)を含む単量体成分を(共)重合してなる(共)重合体では、(共)重合体中のイタコン酸(塩)の割合が、好ましくは10モル%以上、さらに好ましくは20モル%以上である。10モル%未満であると、メタルの洗浄能が低下する場合がある。
【0013】
本発明において、イタコン酸(塩)を含む単量体成分を(共)重合してなる(共)重合体の製造方法は、例えば、下記のとおりである。
すなわち、上記単量体成分を過酸化水素、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウムなどの公知の重合開始剤の存在下、反応温度を、通常、20〜200℃、好ましくは40〜150℃で、0.1〜20時間、好ましくは1〜15時間にわたり重合反応させ、(共)重合体を製造することができる。一つの処方として、重合に使用する単量体成分を逐次添加し重合を行うことができる。ここで、逐次重合とは、単位時間あたり一定量で、あるいは添加量を変量させて単量体成分を重合系に所定時間内に投入することである。
【0014】
上記(共)重合反応において、反応を円滑に行うため重合溶媒を用いることができ、この重合溶媒としては、水、または水と混合可能な有機溶剤と水との混合物などを用いることができる。この有機溶剤の具体例としては、水と混合可能であれば特に限定されないが、例えば、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、アルコール類などが挙げられる。
【0015】
さらに、本発明のイタコン酸(塩)を含む単量体成分を(共)重合してなる(共)重合体の重量平均分子量は、好ましくは5,000〜30万である。5,000未満では、洗浄効果が充分発揮されない場合があり、一方、30万を超えると、ゲル化などを伴い、取り扱いが困難となる。
【0016】
なお、本発明のイタコン酸(塩)を含む単量体成分を(共)重合してなる(共)重合体は、半導体部品用洗浄剤の主成分とするために、水溶性であることが好ましい。水溶性にするためには、カチオン種の対イオンを有する(共)重合体とすればよい。カチオン種は、特に限定されるものでないが、水素、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニア、アミンなどが好ましい。上記アルカリ金属としては、ナトリウム、カリウムなどを、アルカリ土類金属としてはカルシウム、マグネシウムなどを、アミンとしてはメチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、ブチルアミンジブチルアミン、トリブチルアミンなどのアルキルアミン、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミンなどのポリアミン、モルホリン、ピペリジンなどを例示することができる。好ましくは、水素、カリウム、アンモニア、アルキルアミンである。また、これらのカチオン種を有する(共)重合体(塩)を得るためには、好ましいカチオン種を有する単量体を(共)重合してもよいし、酸タイプの単量体を共重合したのち、該当するアルカリで中和してもよい。また、(共)重合体(塩)を種々のイオン交換技法により他種のカチオン種と相互に交換することも可能である。これら、カチオン種は1種単独で用いることも、2種以上併用することも可能である。
【0017】
本発明の半導体部品用洗浄剤は、水および/または親水性有機溶剤(以下「溶剤」ともいう)中に、イタコン酸(塩)を含む単量体成分を(共)重合してなる(共)重合体の濃度が0.1〜20重量%、特に好ましくは1.0〜10重量%となるように溶解して使用するものである。(共)重合体の濃度が0.1重量%未満では、洗浄効果は充分に発揮されず、一方、20重量%を超えて高濃度にした場合、濃度に見合う効果が期待できず効率的でない。
【0018】
上記溶剤としては、水のほか、アルコール、エーテル、ケトンなどの親水性有機溶剤が挙げられるが、なかでも、水を主成分とするもの、特に水が好ましい。上記親水性有機溶剤のうち、アルコール類の具体例としては、メタノール、エタノール、n−プロピルアルコール、i−プロピルアルコール、n−ブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、t−ブチルアルコール、n−ヘキシルアルコール、n−オクチルアルコール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレンモノメチルエーテルアセテート、ジアセトンアルコールなどを挙げることができる。また、エーテル類の具体例としては、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどを、ケトン類の具体例としては、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジイソブチルケトンなどが挙げられる。
これらの親水性有機溶剤は、1種単独であるいは2種以上を併用することができる。
【0019】
本発明の半導体部品用洗浄剤は、上記イタコン酸(塩)を含む単量体成分を(共)重合してなる(共)重合体に、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、およびノニオン系界面活性剤の群から選ばれた少なくとも1種の界面活性剤をさらに配合してなるものでもよい。
アニオン系界面活性剤としては、例えば、高級アルコールの硫酸エステル塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、脂肪族スルホン酸塩、脂肪族有機酸塩、リン酸系などが挙げられる。好ましくは、オレイン酸アンモニウムなどのオレイン酸塩、ラウリン酸塩、ロジン酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩である。
カチオン系界面活性剤としては、ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド、オクチルトリメチルアンモニウムブロマイド、ジオクチルジメチルアンモニウムクロライドなどが挙げられる。好ましくは、ラウリルトリメチルアンモニウムクロライドである。
【0020】
ノニオン系界面活性剤としては、通常、ポリエチレングリコールのアルキルエステル型、トリエチレングリコールモノブチルエーテルなどのアルキルエーテル型、ポリオキシソルビタンエステルなどのエステル型、アルキルフェノール型などが挙げられる。好ましくは、トリエチレングリコールモノブチルエーテルである。
また、界面活性剤として、両性界面活性剤を使用することもでき、アニオン部分としてカルボン酸塩、硫酸エステル塩、スルホン酸塩、リン酸エステル塩を、カチオン部分としてアミン塩、第4級アンモニウム塩などを持つものが挙げられる。
【0021】
上記界面活性剤の使用量は、洗浄剤組成物に対して、好ましくは0.001〜1重量%、さらに好ましくは0.005〜0.5重量%、特に好ましくは0.01〜0.1重量%である。0.001重量%未満であると、顕著な洗浄効果がみれない場合があり、一方、1重量%を超えても添加した量に見合う効果は得られず、かつ泡立ちの問題を生じる場合もある。
【0022】
なお、本発明の半導体部品用洗浄剤には、他の公知の洗浄剤成分を併用することも可能である。他の洗浄剤成分としては、例えば、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、トランス−1,2−シクロヘキサンジアミン四酢酸(CyDTA)、ニトリロトリ酢酸(NTA)、ジエチレントリアミンペンタ酢酸(DTPA)、N−(2−ヒドロキシエチル)エチレンジアミン−N,N′,N′−トリ酢酸(EDTA−OH)などの化合物およびその塩などのポリアミノカルボン酸類のほか、シュウ酸、クエン酸、アンモニア、過酸化水素、塩酸、フッ化水素などが挙げられる。一般に、これらの化合物は、遊離酸あるいは塩の形で用いられ、半導体製造用には特性に悪影響を及ぼさない、プロトンタイプ、アンモニウム塩、カリウム塩、アミン塩などの塩の形で使用することが好ましい。これらの化合物は、1種単独で使用することもできるし、2種以上使用することも可能である。また、これらの化合物の使用量は、特に制限はないが、通常、本発明の(共)重合体に対して、5倍重量以下である。
また、洗浄効果を上げるために、各種アルカリ溶液、オゾン水、酸化還元水などの機能水を併用してもよい。
【0023】
本発明の半導体部品用洗浄剤は、主として、CMP前後に半導体用部品上に残った研磨粒子に基づく金属不純物を除去するために使用されるが、使用方法としては特に制限はなく、公知の方法が採用できる。また、本発明の洗浄剤を使用して洗浄を行う前、あるいは後に、公知の洗浄剤の使用、あるいは浸漬洗浄、パドル洗浄、スプレー洗浄、ブラシ洗浄、超音波洗浄などの公知の洗浄方法を実施することにより、さらに、金属不純物の除去効率を上げることも可能である。
本発明の洗浄剤のPHに特に制限はないが、好ましくは3〜9である。この範囲外では、洗浄能力が低下したり、金属部分の腐食が生じる場合があり、好ましくない。PHは、対イオン種の種類を適宜選択すること、または酸、塩基を添加することにより調整することが可能である。例えば、対イオンに使用する、H+とアンモニアイオン(NH3 +)などのアルカリ成分の割合を変化させることでPHの調整を行うことができる。
また、使用温度は、通常、5〜50℃である。
【0024】
本発明の半導体部品用洗浄剤は、環境への負荷が少なく、かつ、化学的機械研磨前後に、半導体部品上に残った、シリカ、アルミナなどのCMP研磨砥粒、CMP中に含まれる金属不純物あるいは金属配線などに基づくFe,Mn,Al,Ce,Cu,W,Tiなどの不純物に対して洗浄効果があるので、半導体基板、層間絶縁膜、メタル配線などの半導体部品の洗浄に有用である。
【0025】
【実施例】
以下、実施例を挙げ、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。なお、実施例中の%および部は、特に断らない限り重量基準である。
また、実施例中における各種の測定は、以下のようにして実施した。
【0026】
重量平均分子量
重量平均分子量(Mw)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によって判定した結果を、ポリスチレンスルホン酸ナトリウムを標準サンプルとして作成した検量線を用いて換算したものである。ここで、GPCの測定条件は、下記のとおりである。
カラム;▲1▼G3000PWXL〔東ソー(株)製〕
カラム;▲2▼GMPWXL 〔東ソー(株)製〕
カラム;▲3▼GMPWXL 〔東ソー(株)製〕
カラムを▲1▼〜▲3▼の順に直列につなぎ、カラム▲1▼側より試料を導入する。
検出器;示差屈折計RI−8021〔東ソー(株)製〕
溶離液;水/アセトニトリル/硫酸ナトリウム=2,100/900/15(重量比)
流速;1.0ml/分
温度;40℃
サンプル濃度;0.2%
サンプル注入量;400μl
【0027】
パーティクル除去能
JSR(株)製CMP用スラリー(商品名CMS1102)に、シリコンウェハを10分間浸漬し、浸漬後、水洗した。水洗後に付着していた汚染粒子(パーティクル)数は、40,000個/6インチウェハであった。このウェハを各種洗浄剤に10分間浸漬し、水で洗浄後、ウェハ上に付着している粒子数(個/6インチウェハ)を測定した。粒子数の測定は、ケーエルエー・テンコール(株)製、サーフスキャン6420にて行った。ウェハ上に付着している粒子数を下記の基準で評価して、パーティクル除去能の評価結果とした。
○:100(個/6インチウェハ)未満
△:100〜300(個/6インチウェハ)
×:300(個/6インチウェハ)を超える
【0028】
参考例1
20%濃度のイタコン酸水溶液500g、35%過酸化水素水9gを溶解したものを、水1000gを仕込んだ内容積2リットルの容器中に、還流下で撹拌しながら10時間かけて均等に滴下した。滴下終了後、2時間還流下で保ったのち、アンモニア水溶液で中和して対イオンを(NH3 + )とし、イタコン酸重合体のアンモニウム塩(A)を得た。重合体(塩)の重量平均分子量は、5,000であった。
参考例2
参考例1において、20%濃度のイタコン酸水溶液500gを20%濃度のイタコン酸水溶液365g、および20%濃度のアクリル酸水溶液135gに変更した以外は、参考例1と同様に実施し、イタコン酸/アクリル酸共重合体(60/40モル比)のアンモニウム塩(B)を得た。共重合体(塩)の重量平均分子量は、10,000であった。
【0029】
参考例3
参考例1において、35%過酸化水素水9gを35%過酸化水素水12gに変更して、対イオンを(H+ )とした以外は、参考例1と同様に実施し、イタコン酸重合体(C)を得た。重合体の重量平均分子量は、8,000であった。
参考例4
参考例1において、20%濃度のイタコン酸水溶液500gを20%濃度のイタコン酸水溶液410gおよび20%濃度のメタクリル酸水溶液90gに変更して、対イオンを(H+ )とした以外は、参考例1と同様に実施し、イタコン酸/メタクリル酸共重合体(75/25モル比)(D)を得た。共重合体の重量平均分子量は、8,000であった。
【0030】
参考例5
参考例1において、20%濃度のイタコン酸水溶液500gを20%濃度のイタコン酸水溶液400gおよびポリオキシエチレンモノメタクリレート(エチレンオキサイド5モル付加物)100gに変更して、対イオンを(H+ )とした以外は、参考例1と同様に実施し、イタコン酸/ポリオキシエチレンモノメタクリレート共重合体(90/10モル比)(E)を得た。共重合体の重量平均分子量は、15,000であった。
参考例6
参考例1において、20%濃度のイタコン酸水溶液500gを20%濃度のイタコン酸水溶液430gおよび20%濃度のヒドロキシエチルメタクリレート水溶液70gに変更して、対イオンを(H+ )とした以外は、参考例1と同様に実施し、イタコン酸/ヒドロキシエチルメタクリレート共重合体(80/20モル比)(F)を得た。共重合体の重量平均分子量は、10,000であった。
【0031】
実施例1〜6(メタル除去能の測定)
SiO2 膜付きシリコンウェハを、3%KOH水溶液、3%Fe(NO3 )2 水溶液、3%CuSO4 水溶液に順次3分間浸漬し、かるく水洗して汚染処理を行った。この汚染したSiO2 膜付きシリコンウェハを、テクノス(株)製全反射蛍光X線装置(装置名;TREX−610T)を用いてウェハ表面のCu,Fe,Kの濃度を測定した。Cuの表面濃度は、100×1010(原子/cm2 )、Feの表面濃度は、15,000×1010(原子/cm2 )、Kの表面濃度は、90×1010(原子/cm2 )であった。次に、参考例1〜6の共重合体(塩)(A〜F)の2%水溶液を洗浄液として調製した。汚染したSiO2 膜付きシリコンウェハを、洗浄液中で40℃、3分洗浄し、水洗、乾燥後、再びウェハ表面のCu,Fe,Kの濃度を測定し、Cu,Fe,Kの除去能力を評価した。結果を表1に示す。
【0032】
実施例7
実施例3において、参考例3の重合体(C)を用いて調製した3%水溶液にトリエチレングリコールモノブチルエーテルを0.05%となるように添加した以外は、同様に実施した。結果を表1に示す。
実施例8
実施例3において、参考例3の重合体(C)を用いて調製した3%水溶液にラウリルトリメチルアンモニウムクロライドを0.05%となるように添加した以外は、同様に実施した。結果を表1に示す。
実施例9
実施例3において、参考例3の重合体(C)を用いて調製した3%水溶液にオレイン酸アンモニウムを0.05%となるように添加した以外は、同様に実施した。結果を表1に示す。
【0033】
比較例1
実施例1において、参考例1の重合体水溶液の代わりに、クエン酸10%水溶液を使用した以外は、同様に実施した。結果を表1に示す。
表1に示すように、本発明の洗浄剤は、クエン酸を使用した比較例よりも、Cu,Fe,Kの除去能力に優れていることが分かる。
【0034】
【表1】
【0035】
【発明の効果】
本発明の半導体部品用洗浄剤を使用して半導体部品を洗浄すると、環境への負荷が少なく、かつ、化学的機械研磨前後に半導体部品上に残存している金属不純物を効率良く除去できる。
Claims (8)
- 少なくともイタコン酸(塩)を含む単量体成分を(共)重合してなる(共)重合体を主成分とし、化学的機械研磨前後の半導体部品洗浄に使用されることを特徴とする半導体部品用洗浄剤。
- 組成物のPHが3〜9である請求項1記載の半導体部品用洗浄剤。
- (共)重合体の重量平均分子量が5,000〜30万である請求項1または2記載の半導体部品用洗浄剤。
- メタル配線を含む半導体部品の洗浄用である請求項1〜3いずれかに記載の半導体部品用洗浄剤。
- 単量体成分が、(a)イタコン酸(塩)、ならびに(b)カルボン酸(塩)基を有する単量体〔ただし、(a)成分を除く〕、水酸基を有する単量体およびエチレンオキサイドもしくはプロピレンオキサイドに由来する骨格を有する単量体の群から選ばれた少なくとも1種の単量体、からなるものである請求項1〜4いずれかに記載の半導体部品用洗浄剤。
- カルボン酸(塩)基を有する単量体〔ただし、(a)成分を除く〕が、アクリル酸(塩)および/またはメタクリル酸(塩)である請求項5記載の半導体部品用洗浄剤。
- アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤およびノニオン系界面活性剤の群から選ばれた少なくとも1種の界面活性剤をさらに配合してなる請求項1〜6いずれか1項記載の半導体部品用洗浄剤。
- 請求項1〜7いずれか1項記載の半導体部品用洗浄剤を使用して半導体部品を洗浄することを特徴とする半導体部品の洗浄方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP26645599A JP4224658B2 (ja) | 1999-06-23 | 1999-09-21 | 半導体部品用洗浄剤および半導体部品の洗浄方法 |
Applications Claiming Priority (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
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