JP4232829B2 - 電子鍵盤楽器 - Google Patents
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A.本実施例の構成
図1は本実施例による電子鍵盤楽器の構成を示すブロック図である。以下、この図を参照し、本実施例の構成について説明する。
図1において、1は多数の鍵が配備されてなる鍵盤、2は自動演奏の際に鍵盤1を構成する各鍵を駆動するための鍵駆動回路である。また、3は押鍵検出回路であり、この押鍵検出回路3を介して鍵盤1の各鍵の押鍵、離鍵が検出され、キーイベント(演奏イベント)が発生される。このキーイベントは押離鍵された鍵の番号を表すキーコードと押離鍵の速度を表すベロシティを含んでいる。
4はこの電子鍵盤楽器の操作パネル面に配備された各種スイッチ類、5はこれらの各スイッチのオン/オフ状態を検知するためのスイッチ検出回路、6は操作パネル面上のディスプレイ(図示略)に演奏者に対する各種メッセージの表示を行わせるための表示回路である。
7は電子的な構成により楽音信号を形成する音源回路である。この音源回路7によって形成された楽音信号は、効果回路8によって各種の音響的効果が付与され、サウンドシステムSSから楽音として発音される。これらの音源回路7、効果回路8およびサウンドシステムSSが本実施例における楽音形成手段を構成している。すなわち、本実施例は、上述のように鍵101を駆動するための鍵駆動回路2等を備えてはいるものの、これらによって行われる鍵駆動により打弦機構等を動作せしめて発音を行うものではなく、専らこの電子的な楽音形成手段によって楽音を出力するものである。
図1において、CPU10、ROM11、RAM12およびタイマ13は、この電子鍵盤楽器の制御手段を構成している。すなわち、CPU10は、バスを介して図1に示される各部を制御することにより、この電子鍵盤楽器の所期の機能を提供するものである。ROM11はCPU10によって実行される制御プログラムを予め記憶している。RAM12はCPU10が制御を行う際に必要な各種制御情報の一時記憶等に使用される。また、自動演奏が行われる際にはイベントおよびデルタデータ(後述)からなる演奏データが演奏に先立ってこのRAM12に記憶される。タイマ13はCPU10が各種制御を行うタイミングを得るために設けられた手段であり、予め設定された時間間隔で定期的にタイマ割込み信号をCPU10に供給する。このタイマ割込み信号には、常に一定時間間隔で出力されるタイマ割込み信号のほか、自動演奏の設定テンポに応じた時間間隔で発生される自動演奏用タイマ割込み信号がある。通常、一定時間間隔のタイマ割込み信号は、自動演奏用タイマ割込み信号の発生周期よりも十分に短い周期(本実施例では1ms)で発生される。
この制御は、基本的には通常の電子鍵盤楽器において行われるものと同様である。すなわち、CPU10は、押鍵検出回路3を介してキーオンイベントおよびキーオフイベント(演奏イベント)を検出し、これらのキーイベントに応答して、音源回路7による発音および消音の制御を行う。ただし、本実施例においては、自動演奏時においても演奏者によ
る鍵盤演奏を認めているため、押鍵検出回路3から検出される演奏イベントには自動演奏に対応したものと演奏者の鍵盤演奏に対応したものとが混在することとなり、その取り扱いが問題となる。なお、この取り扱いについては後述する。
本実施例では、自動演奏に先立ち、演奏データがFDD15等から供給され、図3に例示するような態様でRAM12に記憶される。この図に示すように、演奏データはイベントとデルタタイムからなる一連のデータであり、RAM12内の連続した各アドレスにデルタタイム、イベント、デルタタイム、…という具合に順次交互に記憶されている。ここで、デルタタイムは、その直後にあるイベントをRAM12から読み出すまでの待機時間を指定する情報である。イベントは、楽音信号の形成に関連した指示を行う情報であり、キーイベント(自動演奏イベント)の他、音色設定等の制御情報も含まれる。キーイベントには、発音を指示するキーオンイベントと消音を指示するキーオフイベントがある。また、キーイベントには発音または消音の対象となる音高(すなわち、電子鍵盤楽器においては鍵の番号)を指定するキーコード、発音の強度を指定するベロシティが含まれている。自動演奏開始の指示が与えられた場合、CPU10は、これらの演奏データをRAM12から逐次読み出し、この演奏データに従って音源回路7の楽音信号形成処理を制御し、自動演奏を行う。
上述したように、本実施例においては、音源回路7によって発音を行わせる際にその楽音に対応した鍵を押離鍵させる。ここで、鍵駆動回路2によって鍵の駆動を開始してから実際に押鍵または離鍵が行われるまでに遅延が生じる。従って、音源回路7によって発音を行うのと同時に鍵駆動回路2による鍵の駆動を行ったのでは、押鍵および離鍵の動きが発音タイミングおよび消音タイミングよりも遅れてしまう。
i)キーイベント発生時点から所定の待機時間Tだけ待機した後のタイミングで当該キーイベントを音源回路7に送り、キーイベントに対応した発音または消音を行わせる。
ii)音源回路7にキーイベントを送るタイミングよりも所定の先行時間dTだけ前のタイミングにおいて、当該キーイベントに対応した押鍵または離鍵の指示を鍵駆動回路2に与える。先行時間dTとしては、押鍵または離鍵の指示を鍵駆動回路2に与えてから、押鍵または離鍵が実際に行われるまでの反応時間を使用する。
14は外部との間でMIDI情報の送受信を行うためのMIDIインタフェース、15は演奏データを記憶するためのFD(フレキシブルディスク)の駆動を行うFDD(フレキシブルディスク駆動装置)である。これらは、この電子鍵盤楽器において自動演奏を行うのに必要な演奏データを得るため、あるいは電子鍵盤楽器の演奏により生じた演奏データを記録または外部に出力するために設けられた手段である。
図6〜図12はCPU10によって実行される制御の内容を示すフローチャートである。以下、これらの図を参照し、本実施例の動作を説明する。
この電子鍵盤楽器の電源が投入されると、CPU10は図6にフローを示すメインルーチンを実行する。すなわち、最初に初期化処理(ステップS1)を実行し、以後は、キースキャン処理(ステップS2)、自動演奏処理(ステップS3)、発音・鍵駆動処理(ステップS4)および操作パネル面上の各種スイッチ類の状態検出等のその他の処理(ステップS5)を繰返し実行する。図9はステップS1において実行される初期化処理ルーチンのフローを示している。また、図10〜図12はステップS2〜S4において実行されるキースキャン処理ルーチン、自動演奏処理ルーチンおよび発音・鍵駆動処理ルーチンの各フローを示している。
別に、タイマ13からCPU10に対し、一定時間間隔(例えば1ms間隔)でタイマ割込み信号が供給される。この結果、CPU10は、実行中の処理を中断して図8にフローを示す一定時間毎タイマ割込み処理ルーチンを実行する。すなわち、キーフラグKEYに"1"をセットし(ステップS201)、発音・鍵駆動フラグTG_KDにも"1"をセットする(ステップS202)。そして、この処理の終了により、中断していた処理を再開する。
本実施例においては、電源投入直後の初期化処理(図6に示すメインルーチンのステップS1)において、上述した鍵駆動タイミングの最適化のための処理を行う。ここで、図9を参照し、この初期化処理の詳細について説明する。まず、ステップS301に進み、鍵番号レジスタKNに初期値「1」を設定する。次いでステップS302に進むと、鍵駆動回路2に対し鍵番号レジスタKNの内容に対応した鍵(すなわち、この場合は第1番目の鍵)についての押鍵駆動指示およびこの押鍵駆動の強度を指定する押鍵信号Fを供給するとともに、計時を開始する。この結果、鍵駆動回路2により、上記押鍵駆動指示のなされた鍵に対応した駆動機構104のソレノイドに押鍵信号Fに対応した電流が通電され、押鍵信号Fに対応した強度での押鍵駆動が行われる。
上のように、鍵盤上の全鍵について、キーイベントが発生してから押鍵または離鍵の駆動指示の送出まで待機せねばならない時間が求められ、押鍵用待機時間レジスタDT_on(KN,F)および離鍵用待機時間レジスタDT_off(KN,F)内に格納される。
操作パネル上に設けられた自動演奏の指示のためのスイッチがオン状態とされると、この操作がメインルーチンのステップS5において検知され、ランフラグRUNに"1"がセットされる。この結果、以下のように自動演奏のための制御が行われる。
場合、ランフラグRUNに"1"がセットされていることにより、ステップS501の判断結果が「YES」となってステップS502へ進む。なお、自動演奏の指示がなされておらず、ランフラグRUNが"0"となっている場合にはステップS501の結果が「NO」となり、そのままメインルーチンに戻る。すなわち、この自動演奏処理ルーチンの実質的な処理は自動演奏の指示がなされてときのみ実行される。
DT_off(KN、F)から離鍵用待機時間を読み出し、キーオフイベントと共に第2バッファへ書込む。
る。なお、第3バッファ内のキーイベントおよび待機時間については後述する。
上記ステップS607において第3バッファにキーオンイベントおよび待機時間の初期値2αを書き込んだ時点から時間2αが経過すると)、第3バッファ内の当該キーオンイベントに対応した待機時間が0となる。この結果、ステップS613の判断結果が「YES」となり、ステップS614へ進み、第3バッファから当該キーオンイベントが消去される。
本実施例においては、上述の自動演奏が行われていない場合および自動演奏が行われている場合のいずれにおいても、演奏者が鍵盤1を操作して演奏を行うことができる。自動演奏中に演奏者による鍵盤演奏が行われると、演奏者による押離鍵操作に対応したキーイベント(演奏イベント)と、RAM12から読み出されたキーイベント(自動演奏イベント)に従って鍵駆動がなされることによって生じるキーイベントの両方が、押鍵検出回路3を介して検出される。これらのキーイベントは、メインルーチンのステップS2を介して実行されるキースキャン処理ルーチン(図10)の処理対象となる。
、そのキーイベントに対応した発音または消音と同時に、そのキーイベントに対応した鍵駆動が行われ、この鍵駆動に対応したキーイベントが検出される。従って、かかる鍵駆動に対応したキーイベント(無効イベント)に関しては、上記ステップS405の判断結果は必ず「NO」となり、重複した発音処理または消音処理が行われることはないのである。なお、ステップS404において複数のキーイベントが同時に検出された場合はステップS405(およびS406)の処理を複数の各イベントについて行うものとする。
上記第1実施例ではRAM12から読み出されたキーイベントに対応した鍵駆動を行う際に一定の押鍵信号または離鍵信号Fを鍵駆動回路2に与えたが、本実施例においては、信号Fの大きさを図13に示すようにキーイベントのベロシティに応じて段階的に変化させる。ただし、鍵駆動回路2による鍵の駆動強度の制御に関して、あまりに厳しい要求をしたのでは楽器が高価になってしまうので、本実施例ではベロシティの分解能よりは粗い閾値を用いてベロシティを量子化し、信号Fを決定する。このようにベロシティを量子化しても、発音される音には全く影響がなく、駆動強度を細かく制御しなくても何ら問題はない。
発音または消音を行わせる(ステップS802)。
上記第1実施例では電源投入直後の初期化処理ルーチンにより、各鍵の反応時間を測定し、各鍵についての押鍵用待機時間DT_on(KN,F)および離鍵用待機時間DT_off(KN,F)の設定を行った。
の中から押鍵検出回路3を介して検出したキーオンイベント等と同一のキーイベントを探し、このキーイベントに対応した時間情報を第4バッファから読み出す。この時間情報は、第4バッファ内のキーイベントについての鍵駆動の指示がなされてから現在までの経過時間、すなわち、その鍵駆動の指示が行われてから実際に鍵駆動が行われ、今回、押鍵検出回路3からキーオンイベント等が検出されるまでに要した鍵の反応時間に他ならない。そこで、ステップS903では、この第4バッファから読み出した時間情報により、押鍵用先行時間レジスタdT_on(KN,F)または離鍵用先行時間レジスタdT_off(KN,F)の内容を更新する。次にステップS904に進み、この更新結果に従って、押鍵用待機時間レジスタDT_on(KN,F)または離鍵用待機時間レジスタDT_off(KN,F)の内容を更新する。そして、ステップS903において探し出したキーイベントを第4バッファから消去し(ステップS905)、メインルーチンに戻る。
以上、本発明の各実施例を説明したが、本発明にはさらに以下のような変形が考えられる。
(1)内部的に発生した演奏データに基づいて鍵盤を駆動するものに限らず、外部装置(電子鍵盤楽器や自動演奏装置等)から供給された演奏データに基づいて鍵盤を駆動するようにしても良い。すなわち、本発明にいう「自動演奏」とは、本電子鍵盤楽器の鍵を演奏者が操作することにより得られる演奏以外のすべてを含むものである。このとき、反応時間dTを最初に求めるときは、外部装置に対して各キーのオン/オフイベントを出力するように要求してイベントを受信し、外部装置と本電子鍵盤楽器との間の信号伝送に要する遅延を含めた反応時間dTを求めるようにしてもよい。
(3)上記第3実施例では、反応時間dT_onおよびdT_offを逐次変更する際、時間の経過に従って同じキーに関して得られた複数のdT_on等を平均化するようにしてもよい。
(6)反応時間の測定をする際、鍵が駆動されるが、この鍵の駆動により楽音を発音させてもよいし、発音させないようにしてもよい。また、発音させるか発音させないかを演奏者が選択し得るようにしてもよい。
駆動されている状態でマニュアル離鍵された時に鍵が戻らないといった不都合を防止することができる。
Claims (1)
- 発音強度データを含む自動演奏イベントを発生する手段と、
自動演奏イベントに基づく駆動指示に従って鍵盤を駆動する鍵駆動手段と、
前記自動演奏イベントに対応した楽音形成処理を電子的な音源に指示して発音強度データに応じた強度の楽音を形成するとともに、該自動演奏イベントに含まれる発音強度データを該発音強度データの分解能よりも粗い閾値により量子化することにより鍵駆動強度を求め、この鍵駆動強度に従って鍵盤を駆動すべき旨の駆動指示を前記鍵駆動手段に供給する制御手段と
を具備することを特徴とする電子鍵盤楽器。
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