JP4232885B2 - 液体噴出ポンプ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は液体噴出ポンプに関する。
【0002】
【従来の技術】
液体噴出ポンプとして、シリンダの上端より上方付勢状態で押下げ可能に突出したステムの上端に噴出ヘッドを嵌着してなる作動部材を有し、作動部材の上下動により、内蔵ポンプ機構の作用で、装着した容器体内の収納液を噴出ヘッドの噴出口より噴出する如く構成したものが知られている。
【0003】
これらは保管,運搬時の外力による作動部材の押下げを防止し、液の不用意な注出を防止する等の目的で、シリンダ上端に嵌着したリング部材に、作動部材を押し下げた状態で螺着係止可能に構成しているものが一般的である。例えば、リング部材外周に周設した螺条に噴出ヘッドの周壁内周に周設した螺条を螺合させることにより螺着係止させている。
【0004】
また、これらのポンプに於ける作動部材の螺着係止は、例えば、その上面を回動しつつ押し下げるキャッパーにより行う。キャッパーは予め締めつけトルクを設定しておき、所定の値に達した時点て締めつけを中止する如く構成しており、例えばリング部材の螺条下方に突設したフランジ上面に噴出ヘッド周壁下面が当接した時点で締め付けを中止し、螺着の終点としている。一方、開トルクはこのキャッパーの締めトルクの管理によって調整を図っている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
これら作動部材の螺着係止はそれが緩い締めつけであれば保管,運搬等の際に外れる虞が生じ、一方、締めつけが強すぎると使用時に螺脱が困難となる。従って、不使用時には外れる虞がなく、使用時には比較的容易に螺脱できる様な適正なトルク調整が好ましいが、従来ポンプに於いて、上記した機械的調整では開トルクのバラツキが大きく,常時適正な開トルクを付与するのが難しい。
【0006】
即ち、締めトルクの管理はそれほど精度を高く行えないことや、緩みを防止する目的で管理値を大きく設定する傾向があることなどから、噴出ヘッド周壁下面がリング部材のフランジ上面に当接する螺着終点の際に、即座に締め付けを中止することが難しく必要以上に圧接され、また、圧接された両者間の当接面積が大きいためより摩擦力が大きくなり、開トルクが予定のものよりはるかに大きくなる虞があり、バラツキが生じ易い。
【0007】
本発明は上記した点に鑑みてなされたもので、開トルクのバラツキを極めて少なくすることが可能となり、不使用時には外力により作動部材が外れるのを防止し、使用時には容易に作動部材を螺脱することができるという作用的安定性を得られ、しかも、構造は従来品と比較しても複雑化せずに形成でき、組み立てラインでの特別なトルク管理が不要となり、その結果、生産性の向上をもたらす優れた液体噴出ポンプを提案するものである。
【0008】
本発明の課題の他の一つは、この様な液体噴出ポンプに於いて、その噴出ヘッドをリング部材へ好ましい開トルクの状態で容易に螺着することができるき螺着方法を提案するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
第1の手段として、以下の通り構成した。即ち、上端部にリング部材3を嵌着したシリンダ4と、シリンダ4上端開口から上方付勢状態で突出したステム5の上端に噴出ヘッド6を嵌着した作動部材Aとを備え、作動部材Aの上下動により装着した容器体内の液を吸上げて噴出ヘッド6の噴出口aより噴出する如く構成するとともに、作動部材Aの押し下げ状態でリング部材3に螺着係止可能に構成した液体噴出ポンプに於いて、上記噴出ヘッド6が、上記ステム5上端に嵌着した縦筒24を頂板25裏面より垂設するとともに、頂板25周縁部より周壁26を垂設し、且つ、縦筒24に基端を開口したノズル筒27の先端噴出口aを周壁26外方へ突出した噴出ヘッドであり、リング部材3上面に立設した第1係合筒 23 周面に突設した被乗越突部 12 と、噴出ヘッド頂板 25 裏面に垂設した第2係合筒 29 の周面に突設した乗越突部 13 とを設け、噴出ヘッドの螺動下降時に乗越突部 13 が被乗越突部 12 を乗り越えるトルク調整部を設けた。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
【0014】
図面に示す如く、本発明の液体噴出ポンプ1は、容器体2等に装着して使用するもので、上端部にリング部材3を嵌着したシリンダ4と、シリンダ上端開口から上方付勢状態で突出したステム5の上端に噴出ヘッド6を嵌着した作動部材Aとを備え、作動部材の上下動により装着した容器体内の液を吸い上げて噴出ヘッド6の噴出口aより噴出する如く構成するとともに、作動部材Aの押下げ状態でリング部材3に螺着係止可能に構成したものである。
【0015】
ポンプ1の容器体2への装着方法としては、口頸部外周に嵌合させた装着筒により容器体に装着固定するという従来のこの種のポンプの装着方法が採用でき、図示例では、シリンダ4の外周上部より突設したフランジ7と、シリンダ上端に嵌着したリング部材3との間に、装着筒8上端より延設したフランジ状頂板9を回動可能に挟持させ、上記フランジ7をパッキン10を介して口頸部11上に載置した状態で、装着筒8を容器体2の口頸部11外周に螺着させて着脱可能に容器体2に装着している。
【0016】
リング部材3は、保管,運搬等の不使用時に作動部材Aの押し下げを防止して不用意な液の漏出等を防止するために、押し下げた作動部材Aを螺着係止するものである。作動部材Aとの螺着部分は噴出ヘッドの形態に併せて種々採用でき、例えば、図1の実施例の如く外周面を螺着部分としたり、或いは図示しないが内周面を螺着部分としたり、或いは上面より突設した筒部周面を螺筒部分とすることができ、対応する噴出ヘッドの螺筒部分と螺着させる如く構成すると良い。
【0017】
噴出ヘッド6は、ステム5上端に嵌着させたもので、ステム5内と連通する噴出口aを備え、ステム5内からの液を噴出口aより噴出する如く構成するとともに、その上面を押圧することにより作動部材Aを上方付勢力に抗して押し下げるためのものである。また、押し下げ状態でリング部材3に螺着係止可能に構成しており、上記したリング部材の螺着部分と対応する所定部分にそれぞれ螺着部分を形成する。
【0018】
本発明では、上記の如く構成した液体噴出ポンプに於いて、上記リング部材3に被乗越突部 12 を、上記噴出ヘッド6に乗越突部 13を設け、噴出ヘッド6の螺動下降時に於いて、乗越突部13が被乗越突部12を乗り越えた時点で所定螺着レベルに到達する如く構成しており、その時点で所定開トルクを得られる如く構成している。
【0019】
この場合の所定螺着レベルとは、上記した如く、所定開トルクが得られる螺着レベルであり、所定開トルクは、運搬,保管等に係る通常の外力、例えば振動等により螺脱する虞がなく、一方、手により噴出ヘッド6を回動させて螺脱させる場合には比較的容易に行える程度のトルクを言う。この場合の開トルクは、被乗越突部12を乗越突部13が乗り越える際の摩擦力等を主要因として、その他、螺着部分の螺条相互間、ピストンとシリンダ間等の螺脱に関与する摩擦力等によりその大きさを左右されるため、これらを考慮して設定される。尚、上記所定螺脱レベルは特定の値ではなく、幅を持った値を考慮している。
【0020】
被乗越突部12及び乗越突部13の形態は上記要件を満たせば種々の形態を採用できるが、図示例の如き筒部に形成した突条形態のもの、或いは図示しないが、突起形態のもの、或いは板片形態のもの、その他種々採用でき、これらを組み合わせて採用することもできる。
【0021】
従って、本発明液体噴出ポンプ1では、作動部材Aをこの所定螺着レベルまで回動下降させれば、常時適正な開トルクを付与することができ、締めすぎて使用時に外れなかったり、緩すぎて不使用時に作動部材Aが螺脱上昇してしまう等の不都合を防止できる如く構成している。
【0022】
以下に更に具体的に説明する。図1の実施例に於いてリング部材3は、シリンダ4の上端外周に突条相互の乗越係合により上方への抜け出しを防止して嵌合した嵌合筒17を、中央部にステム挿通用の窓孔を開口したドーナツ板状をなす頂板18裏面より垂設するとともに、頂板18外周縁部より下方へ周壁19を垂設し、その外周に螺条20を周設している。また、頂板18裏面内方よりシリンダ4内面に嵌合させた内嵌合筒21を垂設するとともに、頂板18の内周縁部より下方へ、ステム5を挿通する案内筒22を垂設して構成している。また、頂板18上面内周縁部より第1係合筒23を起立し、その外周面に突条形態の被乗越突部12を突周設している。
【0023】
噴出ヘッド6は、上記ステム5上端に嵌着した縦筒24を頂板25裏面より垂設するとともに、頂板25周縁部より周壁26を垂設し、更に、縦筒24に基端を開口したノズル筒27の先端噴出口aを外方へ突出して構成している。また、周壁26の内周下部には螺条28を周設し、作動部材Aを押し下げた状態で、図2に示す如く、リング部材3の螺条28と螺合する如く構成している。また、縦筒24外方に第2係合筒29を垂設し、その内周面に突条形態の乗越突部13を突周設しており、所定螺着レベルに於いて、上記乗越突部13を乗り越える如く構成している。
【0024】
また、ステム5の外周下端部に筒状ピストン30を連係させ、ステム5下面には作動部材Aを上方付勢させるためのコイルスプリング31を介在させている。更に、シリンダ4下端部には図示しない吸込弁を、ステム5内上部には吐出弁32をそれぞれ設けている。尚、これらポンプの内部構造は当然これに限られるものではなく、従来のこの種ポンプの構成を採用できる。
【0025】
上記の如く構成した液体噴出ポンプに液を充填する際には、容器体2内に液を充填した後、上記した如く液体噴出ポンプ1を装着し、噴出ヘッド6をリング部材3に螺着させる。
【0026】
螺着は種々の方法で行えるが、本発明ではこの様なポンプに於ける噴出ヘッド6の螺着方法として、図4に示す如く、噴出ヘッド6の頂面を回動しつつ押し下げる押圧板部33を有するとともに、上記乗越突部13が被乗越突部12を乗り越えた時点で押圧板部33が最下降位置となる如きストロークLに設定されたキャッパー34を用いて噴出ヘッド6のリング部材3への螺着を行う如く構成している。
【0027】
リング部材3の螺条20に噴出ヘッド6の螺条28を螺着させるために、図4(a) に示す如く、キャッパー34により作動部材Aを回動させつつ押し下げる。次いで、螺着が進み乗越突部13が被乗越突部12を乗り越えた時点で所定の最下降螺着レベルに螺合が進むとともに、図4(b) に示す如く、キャッパー34の押圧板部33の下降が停止し、螺着が完了する。この際、噴出ヘッド6の周壁26下面や、第2係合筒29の下面が対向面に当接しない様構成しておくと良い。
【0028】
また、上記液体噴出ポンプ1を使用する際には、図1の状態から作動部材Aを押し下げることによりシリンダ4内の加圧液が吐出弁32を開き噴出口aより噴出され、また、押し下げた作動部材Aが上昇する際には吸込弁が開いて容器体2内の液をシリンダ内へ吸引する。
【0029】
図5は本発明の他の実施例を示し、本実施例では、リング部材3の上面外周縁部に、底面が順次下降する平面視円弧状をなす凹部35を形成し、該凹部35を形成する周面に上記被乗越突部12を突設している。これら凹部35、被乗越突部12は対称位置に一対形成している。
【0030】
また、噴出ヘッド6の周壁26内面上部と縦筒24の外面上部との間に掛け渡した補強板36下面外縁部より下方へ、板状の乗越突部13を突設し、最下降螺着レベルにおいで、被乗越突部12を乗り越える如く構成している。その他の構成は基本的に図1の実施例と同様であり、同符号を付して説明を省く。また、作用も基本的に同様であり省略する。
【0031】
尚、上記各部材の材質は特に限定しないが、主として合成樹脂を使用し、必要に応じて金属,エラストマー等を併用して製造することができる。
【0032】
【発明の効果】
以上説明した如く、本発明の液体噴出ポンプは、既述構成としたことにより、噴出ヘッドの螺着に当たり被乗越突部を乗越突部が乗り越える位置まで噴出ヘッドを回動下降させれば、その状態で螺着終点を得られ、確実な螺着状態を維持でき、しかも、乗越突部が被乗越突部間の摩擦力等が作動部材の開トルクに大きく関与するため、これらの形状、突出幅等の要素を適宜選択することにより締め付けトルクの如何に拘わらず開トルクを常時安定的に管理でき、組み立てラインでの特別なトルク管理が不要となり、その結果、生産性の向上をもたらす。また、構造は従来品と比較しても複雑化せずに形成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す一部切欠側面図である。
【図2】同実施例の作動部材を押下げ係止した状態の一部切欠側面図である。
【図3】同実施例の作動部材を押下げ係止した状態の要部拡大断面図である。
【図4】同実施例の作用を説明する説明図である。
【図5】本発明の他の実施例を示す一部切欠側面図である。
【図6】同実施例のリング部材を示す斜視図である。
【符号の説明】
3…リング部材,4…シリンダ,5…ステム,6…噴出ヘッド,
12…被乗越突部,13…乗越突部,23…第1係合筒,24…縦筒,
25…噴出ヘッド頂板,26…噴出ヘッド周壁,27…ノズル筒,
29…第2係合筒,33…押圧板部,34…キャッパー,35…凹部,
A…作動部材,a…噴出口,
Claims (1)
- 上端部にリング部材(3) を嵌着したシリンダ(4) と、シリンダ(4) 上端開口から上方付勢状態で突出したステム(5) の上端に噴出ヘッド(6) を嵌着した作動部材(A) とを備え、作動部材(A) の上下動により装着した容器体内の液を吸上げて噴出ヘッド(6) の噴出口(a) より噴出する如く構成するとともに、作動部材(A) の押し下げ状態でリング部材(3) に螺着係止可能に構成した液体噴出ポンプに於いて、上記噴出ヘッド(6) が、上記ステム(5) 上端に嵌着した縦筒(24)を頂板(25)裏面より垂設するとともに、頂板(25)周縁部より周壁(26)を垂設し、且つ、縦筒(24)に基端を開口したノズル筒(27)の先端噴出口(a) を周壁(26)外方へ突出した噴出ヘッドであり、リング部材 (3) 上面に立設した第1係合筒 (23) 周面に突設した被乗越突部 (12) と、噴出ヘッド頂板 (25) 裏面に垂設した第2係合筒 (29) の周面に突設した乗越突部 (13) とを設け、噴出ヘッドの螺動下降時に乗越突部 (13) が被乗越突部 (12) を乗り越えるトルク調整部を設けたことを特徴とする液体噴出ポンプ。
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