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JP4235641B2 - 液体試料において凝血を分析する装置と方法 - Google Patents
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液体試料において凝血を分析する装置と方法 Download PDF

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Description

関連出願の相互参照
本出願は、1999年11月15日に申請した同時係属中の仮特許出願第60/164,935号に基づく優先権を主張する。
発明の分野
本発明は液体試料の粘性の変化に反応する種々の分析を実施する装置、およびそのような分析を実施する方法に関する。特に、本発明は1つまたは複数の凝血分析を行なうカートリッジの使用に関する。本発明は、液体試料を移動させるポンプ装置を付随的に使用する。1つの態様では、試料液体に圧力をかけ、実質的な往復運動を作り出し、これが適当なセンサーによって検知されることにより、可逆的、迅速、および再現的に試料の移動が行われる。開示される装置は単純で、事故現場、救急室、または集中治療室を含め、治療および診断の医療現場で利用できる。
発明の背景
止血(homostasis)と呼ばれる、血液を液体状態に保つには、凝血促進剤と抗凝血剤の微妙なバランスを必要とする。凝血促進剤は、破壊された血管からの血流を止めることにより、過剰な出血を予防するが、抗凝血剤は循環系で血塊が形成されるのを予防し、そうでなければ血管が閉鎖され、心筋梗塞または脳卒中に至る可能性がある。
血塊に至る生化学的順序は、凝血カスケードと呼ばれる。このメカニズムは、可溶性血漿タンパク質であるフィブリノーゲンが触媒作用によって不溶性のフィブリンに転換することに基づいている。この反応を触媒する酵素はトロンビンであり、これは活性型で血中を永久に循環するのではなく、トロンビンの不活性前駆体であるプロトロンビンとして存在する。トロンビンへの転換は、カルシウムイオンおよび組織トロンボプラスチンの存在下で起こる。この機構は外因性経路として知られている。第2の、これより複雑な内因性経路は、血小板と関連した凝血因子によって活性化され、当技術分野でよく理解されている。
12個の凝血因子のうちの1つまたは複数に欠陥のある血友病のような、出血性疾患の診断は、様々な凝血試験によって行われる。また、血栓溶解療法の経過をモニターするために、いくつもの検査が開発された。血栓溶解前または凝血亢進状態を示したり、または心肺バイパス手術中に患者へプロタミンを投与した効果をモニターするために、他の検査も開発されてきた。しかし、凝血試験の主要な価値は、経口および静脈内抗凝血療法をモニターすることにある。鍵となる診断法のうちの3つは、活性化部分トロンボプラスチン時間(APTT)、プロトロンビン時間(PT)、および活性化凝血時間(ACT)である。
APTT試験は、凝血の内因性経路および共通経路を評価する。そのため、APTTはしばしば静脈内ヘパリン抗凝血療法のモニターに使用される。具体的には、これはクエン酸血試料に活性化因子のカルシウムおよびリン脂質を添加してから、フィブリン凝塊が形成されるまでの時間を測定する。ヘパリン投与には、血塊形成の抑制効果がある。
PT試験は、凝血の外因性経路および共通経路を評価するため、経口抗凝血療法のモニターに使用される。経口抗凝血剤クマジンは、プロトロンビンの形成を抑制する。したがって、この試験は血液試料へのカルシウムおよび組織トロンボプラスチンの添加に基づいている。
ACT試験は、凝血の内因性経路および共通経路を評価する。しばしばヘパリン療法による抗凝血作用のモニターに使用される。ACT試験は、外因性抗凝血剤が添加されていない新鮮な全血に、内因性経路の活性化因子を添加することに基づいている。
凝血試験の標準的な実験技術は、通常、比濁法を使用する。分析には、全血試料をクエン酸採血管(vacutainer)に採取し、その後遠心する。アッセイはクエン酸の効果を中和するために十分な過剰量のカルシウムを添加した、血漿を用いて行われる。PT試験のためには、組織トロンボプラスチンは乾燥試薬として提供され、使用前に元に戻す。この試薬は、熱感受性で、機械によって4℃で維持される。試料と試薬を37℃に加熱したキュベットに移し、光学濃度の変化によって測定する。
比濁法に代えて、べーカー(Beker)ら(Haemostasis (1982) 12:73参照)は発色性のPT試薬(Thromboquant PT)を導入した。分析は、トロンビンによる修飾ペプチドTos-Gly-Pro-Arg-pNAからのp-ニトロアミンの加水分解に基づいており、分光分析でモニターする。
全血の分析には、凝血モニターが知られている。例えば、米国特許第4,756,884号ではユニット使用カートリッジが記述されており、ここでは乾燥試薬を分析装置に入れ、それを37℃に加熱してから血液を1滴添加する。毛細管で試料が試薬に混合される。検出機構は、試料を通過するレーザー光に基づいている。流路に沿って移動する血液細胞は、非凝固血に特有の斑点状のパターンを生成する。凝血が起きると、動きが止まり凝固血に特有のパターンが生じる。
自動凝血タイマーが記述されているが、これは心肺バイパス術中の患者の血液試料中の活性化凝血時間(ACT)を測定する。試料はカートリッジに添加され、このカートリッジにはその上に血塊が形成される撹拌装置が含まれている。撹拌装置の動きは、光学的検出器によって制御されている(Keethら、Proceedings Am. Acad Cardiovascular Perfusion(1988) 9.22参照)。
米国特許第4,304,853号は、酵素トロンビンと反応すると電気活性物質を生成する基質の利用を開示している。センサーを用いて電気活性物質が検出される。この開示には、単回使用カートリッジが含まれず、試料の位置をモニターする第2のセンサーの使用は開示されていない。
米国特許第4,497,744号は、凝血の分析のための比濁法を開示している。この試験では、過剰クエン酸を含む血漿が使用される。凝血を誘導する試薬が添加され、試料を濁度計に入れると、試料の濁度の上昇によって凝血が示される。
参照として本明細書に組み入れられる米国特許第5,096,669号は、カリウムおよび血糖値のような血液化学検査にカートリッジと分析装置を使用し、試料液体をセンサー領域へ一方向に移動させるためにポンプを使用する、一般的な形式を導入している。
参照として本明細書に組み入れられる米国特許第5,200,051号は、分析物の分析のための、センサー装置の効率の良いマイクロファブリケーション方法を開示している。
米国特許第5,302,348号は、血液に毛細管を横切らせる凝血試験装置を開示している。横切る時間が、以前の時間より一定の割合以上増加していれば、凝血が起きたと見なされる。この装置には、分析する試料を受け取る第1と、あふれた試料を受けとる第2との、2つの導管に接続された、閉じていない入口が含まれている。
いずれも参照として本明細書に組み入れられる米国特許第5,477,440号および5,628,961号は、凝血分析に使用される、単回使用カートリッジおよびリーダーを開示している。試料の状態は、例えば伝導性センサーで検出される液体の性質によって決定される。
米国特許第5,916,522号および5,919,711号は、体液を含む液体のイオン活性を測定するために、イオン特異的電極を使用する装置を開示している。液体は、装置の遠心および加圧によって、装置内で測定および輸送される。
本発明の分析を行なう装置と方法が必要とされている。本発明は、血液試料の凝血における変化に反応し、医療現場、特に、専門化した試験施設を直ちに利用できないクリニックのような場所で使用でき、この装置は部分的にマイクロファブリケーション方法によって生産でき、血液ガスおよび分析物試験を含む複数の試験にも容易に適用できる。
発明の概要
驚くべきことに、上記に列挙した要求、およびそれ以上のことを本発明の装置および方法によって実現できることが分かった。本発明の好ましい態様において、外部読取り装置と共に、液体試料が粘度において変化させる傾向に関する情報を提供することのできる使い捨ての単回使用カートリッジを開示する。特に、全血試料の凝血のような生物液体に関する診断データを得ることができる。
最も重要なこととして、開示される方法および装置は、すべての試験を1つの液体試料に対して通常約数十秒で同時に行うことのできる一群の試験を含みうる。たとえば、通常のPT試験を行うのに必要な時間は約12秒であり、一方、高レベルでヘパリン処理を行った患者から得た血液を使用したACT試験に必要な時間は約300秒から1000秒以上である。本発明の装置および方法は、好ましくは、最適なカートリッジ構成と、再現可能なデータの獲得、取扱い、および保存とが可能になるように、微細製造方法および装置、特に微細電気化学センサーを利用することにより適合される。
血液または血漿の凝血は、フィブリノーゲンが酵素によってフィブリンに変換されるときに起こる。この変換では、小ペプチド断片がフィブリノーゲン分子から切り離され、個々のフィブリン鎖が生成される。次いで、フィブリン鎖は、試料をゲル化する働きをする水素結合網を形成する。フィブリノペプチドの遊離の原因となる酵素はプロテアーゼトロンビンである。この酵素は、「凝血カスケード」、すなわち、9つの血漿蛋白質を伴う一連の連続的なプロテアーゼ活動の終わりから2番目の段階として活性形態で生成される。
トロンビンは、アルギニンのカルボキシル末端にあるペプチドを加水分解するプロテアーゼである。したがって、トロンビンが存在するかどうかは、変換時に、有色の蛍光種または電気活性種を生成する基質を含むアルギニンを添加することによって判定することができる。本発明の最も広い局面においては、センサーがこの変化を検出し、たとえば、カートリッジ内の電極を使用して、遊離された電気活性種を電流測定法によって判定する。電気活性種の出現は、液体試料の凝血と密接に関係している。
したがって、最も一般的な意味では、 本発明の一態様は、液体試料の凝血パラメータの変化を測定するカートリッジであって、(a)液体試料を装填することができ、内部の液体試料の少なくとも計量された部分を転置させるのに有効な力を液体試料に加える試料転置手段を備えることができるハウジングと;(b)ハウジング内に含まれ、液体試料との接触後に、液体試料の凝血に関する酵素反応を促進することができる、少なくとも1つの基質と;(c)ハウジング内に含まれ、液体試料内の酵素反応を検出することができる、少なくとも1つの検知手段とを備えるカートリッジに関する。本出願では、「凝血パラメータ」という用語は、APTT、PT、ACT、および他の試験によって求められ、一般に血餅の形成に関し、一般に血餅が形成される時間として定量化される測定値を指す。
本発明の特定の態様において、本ハウジングは、ハウジングを読取り装置に係合させる1つまたは複数の連結手段を備えている。たとえば、カートリッジは、本発明のカートリッジを使用して行うことのできる測定値を記録、表示、処理、または保存するか、あるいは他の方法で使用することを含むが、それらに限らない様々な機能を実行する外部読取り装置にカートリッジを係合できるようにする電気機械コネクタを有していてもよい。
本発明において、カートリッジは、液体試料を転置させるポンプを備えている。たとえば、カートリッジは、液体試料に力をかけてハウジング内で試料を移動させることのできる外部ポンプに連結することができる。あるいは、試料転置手段は、すでにカートリッジの一体部分を形成しているポンプであってもよい。いずれの場合も、試料転置ポンプを作動させることによって、液体試料の少なくとも一部をセンサーを横切るように移動させることができる。
本発明の好ましい態様では、液体試料に加えられる力と、それに続く移動は、液体試料の少なくとも一部が実質的に往復運動的に検知手段を横切って前後に転置するように反転させることができる。液体試料が試薬に接触すると、その後で起こる、液体試料に含まれるトロンビンの変化が、液体試料を監視することによって検出される。
本発明の特定の態様においては、液体試料の凝血に反応するアッセイ法を行う装置であって、(a)センサーを横切る液体試料の転置に対して感度の高い少なくとも1つのセンサーと、(b)電気活性種を電流測定法によって検出することのできる少なくとも1つのセンサーと、(c)液体試料の凝血を促進することのできる少なくとも1つの試薬と、(d)凝血に関連する酵素と反応して電気活性種を生成することのできる基質と、(e)試料保持装置内の液体試料に力をかけて液体試料の少なくとも一部を各センサーを横切るように転置させるポンプとを備える装置が開示される。好ましくは、液体試料を実質的に往復運動的に移動させ、それによって、液体試料が、凝血を促進する基質および試薬を溶解するように、力または圧力が可逆的に加えられる。本発明の特定の態様では、液体試料と流体接続し、液体試料に空気圧を与える弾性膜(diaphram)を備えるポンプが設けられる。好ましい膜ポンプは、膜の急速で再現可能な圧縮および減圧を促進する内部ばねまたは内部ゴムスポンジを有していてもよい。
本発明のカートリッジは、血液、血漿、または他の液体試料を受け入れ、液体試料の事前に選択されたサイズのアリコートをさらに処理できるように厳密に計量する機構を有している。このような計量されたアリコートは、凝血に関連する反応を活性化し、検出する、事前に測定された量の試薬に接触するように配置される。
前述のように、本発明は、多くの機能を実行する外部読取り装置に結合できるカートリッジおよびその使用法も提供する。したがって、本発明は、膜ポンプを圧縮し減圧するプランジャーを作動させる信号を、センサーが外部読取り装置に与える装置にも関する。センサーが導電率(伝導性測定)センサー、好ましくは微細導電率センサーである場合、信号は導電率出力である。一態様では、第1の事前に選択された値よりも低い出力信号によって、読取り装置は膜を圧縮するようにプランジャーを作動させ、第2の事前に選択された値よりも高い出力信号によって、読取り装置は、膜を減圧するようにプランジャーを作動させる。外部読取り装置は、フィードバック方法を実現するだけでなく、所与のアッセイ法から得ることのできる有用な情報の量を増やすように生データを処理できる信号処理機能を実行することもできる。外部読取り装置は、凝血を示す電気発生種反応生成物を酸化または還元させる電流測定センサーも作動させる。この電気化学反応によって電流が発生し、この電流が外部読取り装置によって記録され処理される。本発明の他の態様は、信頼できる再現可能な凝血アッセイを行うためにカートリッジを所与の温度、好ましくは生理的な温度に維持することである。
全血や血漿などの生物液体を含むがこれらに限らない様々な液体試料を本発明によってアッセイすることができる。本発明は、ヘパリン処理またはクエン酸塩添加された全血を含むがこれらに限らない、抗凝血性の血液試料に対してアッセイを行う場合に特に有用である。
したがって、本発明の目的は、プロトロンビン時間(PT)に関する血液試験を行う装置であって、(a)センサーを横切る血液試料の転置に対して感度の高い少なくとも1つの導電率センサーと、(b)電気活性種を電流測定法によって検出することのできる第2のセンサーと、(c)トロンボプラスチンおよびカルシウムイオンを含む少なくとも1つの試薬混合物と、(d)トロンビンと反応して電気活性種を生成することのできる基質と、(e)血液試料に可逆的に圧力をかけ、血液試料の少なくとも計量された部分を、好ましくは実質的に往復運動的に、試薬および基質に接触するように転置させ、その後センサーを横切るように転置させ、それによって、試薬を血液試料に接触させ、血液試料の凝血を促進するポンプとを備える装置を提供することである。
本発明の他の目的は、活性化部分トロンボプラスチン時間(APPT)に関する血液試験を行う装置であって、(a)センサーを横切る血液試料の転置に対して感度の高い少なくとも1つの導電率センサーと、(b)電気活性種を電流測定法によって検出することのできる第2のセンサーと、(c)リン脂質およびカルシウムイオンを含む少なくとも1つの試薬混合物と、(d)トロンビンと反応して電気活性種を生成することのできる基質と、(e)血液試料に可逆的に圧力をかけ、血液試料の少なくとも計量された部分を、好ましくは実質的に往復運動的に、試薬および基質に接触するように転置させ、その後センサーを横切るように転置させ、それによって、試薬を血液試料に接触させ、血液試料の凝血を促進するポンプとを備える装置を提供することである。
本発明の他の目的は、活性化凝血時間(ACT)に関する血液試験を行う装置であって、(a)センサーを横切る血液試料の転置に対して感度の高い少なくとも1つの導電率センサーと、(b)電気活性種を電流測定法によって検出することのできる少なくとも1つのセンサーと、(c)外因性凝血カスケードを活性化することのできる少なくとも1つの試薬と、(d)凝血に関連する酵素と反応して電気活性種を生成することのできる基質と、(e)血液試料に可逆的に圧力をかけ、血液試料の少なくとも計量された部分を、好ましくは実質的に往復運動的に、試薬および基質に接触するように転置させ、その後センサーを横切るように転置させ、それによって、試薬を血液試料に接触させ、血液試料の凝血を促進するポンプとを備える装置を提供することである。
本発明の他の目的は、凝血アッセイ法を行う方法であって、(a)センサーを横切る液体試料の転置に対して感度の高いセンサーおよび液体試料の粘度の変化を促進することのできる試薬に接触しないように液体試料を保持する試料保持装置に液体試料を入れる段階と、(b)試料保持装置内の液体試料に圧力をかけ、液体試料の少なくとも一部をセンサーを横切るように転置させる段階とを含む方法を開示することである。好ましくは、力または圧力は、液体試料が実質的に往復運動的に移動し、それにより、液体試料の粘度の変化を促進する試薬に液体試料が接触するように、可逆的にかけられる。該方法は、(c)液体試料の粘度の変化を示す、センサーを横切る液体試料の転置を検出する段階と、(d)電気活性種の生成を検出する段階とをさらに含む。
本発明の他の目的は、計量された試料を分析位置に供給するカートリッジであって、計量されていない液体試料を受け入れるための、閉じることが可能な試料入口を有するハウジングと、該入口と連通する第1の端部、および毛細管栓を含む第2の端部を有する保持チャンバーと、保持チャンバーからの試料を分析位置に通過できるようにする毛細管栓と連通する分析位置と、保持チャンバーと連通しており、流入する試料のあふれに対処するオーバーフローチャンバーと、保持チャンバー内の液体試料に力をかけ、それによって試料が毛細管栓を通過できるようにするポンプとを備えるカートリッジを提供することである。
本発明の他の目的は、計量された液体試料を分析位置に供給するカートリッジであって、液体通路を含み、第1および第2の側面を有し、少なくとも一方の側面が、少なくとも1つの液体流路を含み、第1および第2の側面の間に壁が取り付けられており、壁と流路が液体通路を形成するハウジングと、液体通路の一部を含み、入口の方への液体の流れを防止する疎水領域とを備えるカートリッジを提供することである。
本発明の他の目的は、液体試料中の酵素をアッセイする分析装置と共に使用できるように適合されたカートリッジであって、試料入口、オーバーフローチャンバー、保持チャンバー、および分析位置を有するハウジングと、入口用の気密の閉止蓋と、カートリッジ内で試料を移動させるように分析装置によって作動させられるポンプと、液体試料中の酵素と反応して検出可能な反応生成物を形成することのできる少なくとも1つの基質を含む分析位置内の1つまたは複数の試薬堆積物と、液体試料の位置を検出する第1のセンサーと、検出可能な反応生成物を検出する第2のセンサーとを備えるカートリッジを提供することである。
本発明の他の目的は、液体試料中の酵素をアッセイする分析装置と共に使用できるように適合されたカートリッジであって、試料入口、保持チャンバー、および分析位置を有するハウジングと、入口用の気密の閉止蓋と、カートリッジ内で試料を移動させるように分析装置によって作動させられるポンプと、液体試料中の酵素と反応して検出可能な反応生成物を形成することのできる少なくとも1つの基質を含む分析位置内の1つまたは複数の試薬堆積物と、分析位置の一部を含む疎水層と、液体試料の位置を検出する第1のセンサーと、検出可能な反応生成物を検出する第2のセンサーとを備えるカートリッジを提供することである。
本発明の他の目的は、血液または血液誘導体の試料の凝血パラメータを求めるために分析装置と組み合わせて使用される単回使用カートリッジであって、計量されていない試料を受け入れる入口を有するカートリッジと、入口の閉止蓋と、第1の端部で入口と連通する保持チャンバーと、第2の端部で保持チャンバーと連通する毛細管栓とを備え、毛細管栓が、分析チャンバーとも連通しており、保持チャンバーが、余分な試料を受けいれて保持するオーバーフローチャンバーと連通しており、オーバーフローチャンバーが、分析装置によって作動させられる気圧ポンプと連通しており、分析装置が、保持チャンバー内の試料を毛細管栓を通して分析チャンバー内に転置させるように気圧ポンプを作動させ、試料の計量された部分を分析チャンバーに供給し、分析チャンバーが、計量された試料を溶解することのできる酵素トロンビン用の基質を含み、該カートリッジが、トロンビンと基質との反応の生成物を検出する電流測定センサーと、分析チャンバー内の試料の位置を検出する伝導性測定センサーとをさらに備え、伝導性測定センサーがおよび導電率センサーが、分析装置に出力信号を与えるように分析装置に接続されており、分析装置が、導電率センサーの出力信号を使用して、分析チャンバー内の試料の位置を調節するように気圧ポンプを作動させることができ、分析装置が、電流測定センサーの出力信号から凝血パラメータを求めることができ、カートリッジが、分析チャンバーが保持チャンバーに引き戻されるのを防止する疎水領域を毛細管栓と分析チャンバーとの間に含むカートリッジを提供することである。
本発明の他の目的は、血液または血液誘導体の試料中の酵素をアッセイする方法であって、血液または血液誘導体の試料を得る段階と、試料をカートリッジの入口に入れる段階と、入口を閉じる段階と、気圧ポンプを作動させ、それにより、計量された試料を試料チャンバーから分析チャンバーに押し込む段階と、試料を分析チャンバー内で前後に振動させる段階と、第2のセンサーを使用して反応生成物の濃度を求める段階とを含む方法を提供することである。
本発明の他の目的は、血液または血液誘導体の試料中の酵素をアッセイする方法であって、試料をカートリッジに導入する段階と、試料の一部を計量する段階と、計量された試料を分析位置に移動させる段階と、計量された試料を分析位置で試薬と混合する段階と、酵素を試薬と反応させる段階と、反応後の試料をセンサーに配置する段階と、センサーを使用して酵素反応の生成物を検出する段階とを含む方法を提供することである。
本発明は、試料流体中の1つまたは複数の分析物の存在または濃度を判定する複数の微細センサーと、試料流体の粘度の変化を判定する微細センサーと、電気活性種の存在を判定する微細センサーとで構成された使い捨ての単回使用カートリッジをさらに包含する。
当業者には、特に、好ましい態様についての以下の詳細な説明を検討した場合に、本発明の他の目的が明らかになると思われる。
好ましい態様の詳細な説明
以下に、通常の凝血を行なうために患者の病室で使用する、本発明のディスポーザブルカートリッジを説明する。このカートリッジは、血液試料を測定し、凝血カスケードを活性化する試薬と定量的に混合する方法を提供する。その後、血塊の形成は、カートリッジ内に収められているマイクロファブリケーションされたセンサーを用いて、検出される。カートリッジとセンサーの機能的特徴が説明されている。
参照として本明細書に組み入れられる米国特許第5,096,669号は、手で持てる分析装置とディスポーザブル試験カートリッジとを含む、患者の近くで試験するためのシステムを開示している。そのカートリッジは、鋳造された部品で組み立てられており、種々の臨床化学試験を実施するために必要な試薬、較正物、およびセンサーを含んでいる。カートリッジは、マイクロファブリケーション技術によって微小化した通常の電気化学センサーの種々の組み合せを含んでいる。リソグラフィ過程および独創的な分配技術を利用して、イオン選択的(Na+, K+, Cl-, NH3 +, Ca2+, pHおよびCO2)、電流測定(グルコース、クレアチニン、乳酸、酸素)、および伝導性(ヘマトクリット)センサーが作製される。センサーは、1つのカートリッジで最も一般的な試験パターンに使用できるように包装されている。
背景
凝血試験には、患者の凝血系の健康状態を指示するために利用される多くの試験が含まれる。試験は、急性もしくは予防的な抗凝血治療を受けている患者を観察するため、または凝血異常の患者をスクリーニングするために用いられる。凝血の過程は複雑で、多くの血液成分が関与しているため、いくつかの凝血試験が様々な凝血のサブシステムに対する完全性を探るために開発されている。
血塊は、その作用領域の血流を減少させるように作用する不溶性のゼラチン状の栓である外傷誘導性形成物である。ゲルは、血漿タンパク質のフィブリノーゲンに対するトロンビンの作用によって生じ、三次元構造を形成するように架橋したフィブリン鎖として形成される。フィブリノーゲンの変換は、一連の凝血酵素または因子が活性化される連続的な酵素反応の最終段階として起こる。この一連の酵素反応は凝血カスケードと言われ、図1に示されている。それはXII因子またはVIII因子の活性化によって開始する。インビボでは、組織の損傷部位で凝集した血小板の表面で前者が活性型に変換する。VIII因子はトロンボプラスチン、即ち損傷を受けた内皮細胞によって放出される物質によって活性化される。XII因子およびVIII因子の活性化は、それぞれ内因性活性化および外因性活性化と言われる。
図1は、凝血カスケードで起こる酵素段階の概略図である。それぞれの因子は、凝血が活性化される間のみ活性型に変換する。矢印は、血塊の形成に必要とされる活性化の順序を示している。示したように反応の多くは遊離のカルシウムイオン(Ca++)とリン脂質(PL)が存在することも必要であり、図1の82として共通に示されている。凝血は、XII因子の活性化が関与する内因性通路60の活性化を経て開始することができる。凝血開始のもう一つの方法は、VII因子の活性化を引き起こす外因性通路74を介する。XII因子の活性化は62で、XI因子については64で、IX因子については66で、X因子については68と70で、VII因子について72で、II因子については76(プロトロンビンからトロンビンへの変換とも言われる)で図示されており、また可溶性フィブリノーゲンから不溶性フィブリンへの変換は78で、80での血塊の形成とともに図示されている。
最も頻繁に行われてきた凝血試験は、血液または血漿試料において、活性化試薬を添加した後に、血塊形成に必要とされる時間を測定する。用いた開始試薬は、活性化されて評価される凝血カスケードの部分を決定する。負に荷電した表面は、血小板による活性化を最小限にし、純粋な組織トロンボプラスチンを添加することで内因性通路を経る凝血を開始することができる。最も高性能の実験装置は、自動的に測定し、分配し、且つ試薬と試料を混合する。ほどんど自動化されていない方法では、使用者が測定し、試料と試薬を混合することが必要である。これらの装置において血塊の形成は、機械的または光学的のいずれかで検出される。
操作説明書では、試験サイクルの過程で起こるはずの一連の事象が説明される。血液または血液誘導体の試料に含まれる酵素をアッセイするために、この説明書は以下の方法を明らかにしている:
カートリッジに試料を導入する段階、
試料の一部を計量する段階、
計量された試料を分析位置に移動させる段階、
計量された試料を分析位置で試薬と混合する段階、
センサーで反応した試料を配置する段階、および
センサーを使用して酵素反応の生成物を検出する段階。
性能仕様書は、報告された結果の範囲などのパラメータの基準、試験に対して必要な正確度や精密性、および許容される操作条件を設定している。試験結果は、一般に受け入れられる凝血試験の感受性と範囲に適合しなくてはならず、且つそれに匹敵するか、またはそれ以上の正確性を有する必要がある。さらに治療装置の点では、技術的に訓練されていない人によって操作できるように、起こりうる何らかのカートリッジエラーを分析装置のソフトウェアが検出する必要がある。
図2は、カートリッジもしくはハウジング10の、上部または第1の側面40の平面図である。試料入口12が示されており、それは周囲の過剰試料ウェル14によって囲まれている。試料保持チャンバー20は試料入口12と連結している。スナップ式カバー38は、空気密閉物の形成により試料入口12を閉じている。毛細管栓22は、試料入口12から離れたところにある試料保持チャンバーの末端にある。プレセンサー流路24は、毛細管栓22から分析位置31に導く。試薬と基質30の堆積は、分析位置31に配置される。さらに、分析位置31と連結していて、伝導度測定センサー28、電流測定センサー29、および参照センサー32が置かれている。電流測定センサー29は毛細管栓22から遠位に存在し、伝導度測定センサー28は毛細管栓22から近位に存在する。分析位置31は廃棄管34と連結している。疎水性層26はプレセンサー流路24と分析位置31の間に設けられている。液体通路38は試料入口12、保持チャンバー20、毛細管栓22、プレセンサー流路24、分析位置31、および廃棄管34からなる。フレキシブルな膜ポンプ36は空気をポンピングして、空気パイプ18からオーバーフローチャンバー16に空気を送る。
図2に示したポンプはフレキシブル膜ポンプであるが、ピストン、シリンダー、電気力学的、および音波のような任意の適当なポンプを用いてもよい。
試料 本発明のカートリッジを用いて通常行われる凝血のアッセイ法は、血液試料、または添加剤もしくは希釈剤を含む血液のような血液誘導体、血漿、血清、または添加物もしくは希釈剤を含む血漿もしくは血清の試料を用いる。
試料の導入 試料は図2、および図3に12として断面が示されている試料入口12を経てカートリッジに堆積される。開口は、毛細管の力によって入口開口部に付着した垂滴を吸引してカートリッジに入れ、試料保持チャンバーに向かわせる。この作用は、プラスチックダクトにおける外形と高度の表面エネルギーの結果である。高度の表面エネルギーは、カートリッジアセンブリの前に行うイオンプラズマ処理のような、コロナ処理またはそれと同等の処理を用いて達成される。血液が試料保持チャンバーに到達すると、その外形とコロナ処理された表面により、血液は毛細管栓の点にまでその長さ方向に沿って通過するように導かれる。試料保持チャンバーの断面の面積の上限は、カートリッジが満たすようにそれが直立して保たれる場合にあっては毛細管の吸引が妨げられたときである。断面の下限は、試験に必要とされる試料容量とこの容量に必要な再現性によって決定される。この試料保持チャンバーは、断面0.0075cm2の領域に19マイクロリットルを含む。他の態様では、計量された液体試料の容量は1マイクロリットルから1ミリリットルである。計量された液体試料の好ましい容量は、15マイクロリットルから50マイクロリットルの範囲内である。
液体試料の計量 混合のためにセンサーの流路に移動させる試料の容量の再現性は、血液中に溶解した試薬の最終濃度の再現性に影響を与える。以下に記載した計量方法は、容量測定の再現性がある。
全てのカートリッジにおいて、液体と試薬の測定とポンピングは使用者とは無関係である。使用者がカートリッジを満たすと、血液入口を密封するようにス ナップ式閉止部を閉じ、分析装置にそのカートリッジを挿入し、試験サイクルを行ってから分析装置のソフトウェアによってモニターする。挿入するとその分析装置はまず、カートリッジの型を認識する。適当な試験シーケンスを開始して、全ての連続的な液体の動きの時期、速度、および期間が調節される。加熱素子を37℃に安定化させたところで、血液試料をセンサー流路、即ち図2の分析位置31とも言われる流路に移動させる。血液試料を、膜ポンプの膜36上での分析装置の押し出しでピストンとして前方に移動させる。これによって、空気袋とオーバーフローチャンバー16とを接続する空気パイプ18を通過して空気が押され、センサー流路の方向に開口部前にある血液を動かす。計量された液体試料の容量は、保持チャンバーの壁の開口部(図5の48)と毛細管栓22の間にある 保持チャンバー20の容積である。移動した血液の容量は、第1に、開口部前にある血液の容量に依存し、第2に、試料保持チャンバーの容積に対する表面積の比率、試料のヘマトクリット(赤血球を含む血液容量の%)、および流速に依存すると思われる。これらの後者の三つのパラメータによって、チャンバーが排出する場合の試料保持チャンバーの壁に残る試料の容量が決定される。その液体は、容積に対する表面積の比率が低いチャンバーから、低速であるときに、最も正確に測定できると思われる。試料保持チャンバーの断面の面積の下限は、必須の流速で奪われる容量喪失における許容される変動により決定される。
図3は、カートリッジまたはハウジング10の試料入口12の断面図である。図3は、カートリッジの上部もしくは第1の側面または上部ハウジング40と、カートリッジの基部もしくは第2の側面または底部ハウジング44と、第1の側面と第2の側面の間に位置する壁、テープ、または薄膜42とを示している。このテープ42はそれぞれの側面に接着層を備えていて、カートリッジの上部側面40と基部側面44に接着している。試料入口12は試料46を充填して示されていて、またその試料46は、試料保持チャンバー20も満たしている。周囲のウェル14は試料入口12を取り囲んでいて、過剰試料で満たされているところが示されている。
試料保持チャンバーを正確に満たすためには、プレセンサー流路に試料が溢れるのを防止する栓部の特徴だけでなく、カートリッジを満たすために不足を避けるように充分に毛細管の吸引を行う必要がある。図4に示されているように、毛細管栓22は、試料保持チャンバー20とプレセンサー流路24のオーバーラップ断面の間にあるテープガスケット42の小さな穿孔、または通過穴によって形成され、この目的を果たす。形成された毛細管栓22はかなり短く、テープ42ガスケットの厚みだけである。これによって毛細管の抵抗が減少し、そのため一旦カートリッジが満ちて液体を停止させる場合にその有効性を減少させるが、プレセンサー流路に供給する穴を通して押される時に試料が通過しなくてはならない高剪断領域を最小にすることが必要である。低容量の高剪断領域は、毛細管の壁での試料の喪失を最小にするとともに、移動する液体カラムの後方端部が毛細管領域を出る時にトラップされる空気区分を封入する可能性を小さくする。
図4は、試料保持チャンバー20と、プレセンサーチャンバー24と、毛細管栓22の連結部の断面図である。基部44は、試料保持チャンバー20を切断して示される。プレセンサー流路24は上部40に切断して示される。テープ42は、試料保持チャンバー20の上壁と、プレセンサーチャンバー24の底壁を形成する。毛細管の穴または通過孔22はテープ42を穿孔し、試料保持チャンバー20とプレセンサーチャンバー24の間の流れを制限する。
図4の毛細管栓は、環状の穴または通過孔である。毛細管栓についての他の適当な形状には、方形形状や不規則な形状が含まれる。形状が方形であるならば、適切な例では、約100ミクロンから約400ミクロンの最小直径を有している。このような例では、毛細管栓の最大直径は約100ミクロンから約1000ミクロンである。
毛細管栓は、プレセンサー流路に入る毛細管の吸引を停止させるのに充分な抵抗を呈する。カートリッジの閉止がスナップ式で閉止される場合、起こる突然の圧力変化に抵抗するには十分ではない。この点で毛細管開口における力を減少させるために、二つの「オーバーフロー」の特徴がカートリッジに組み入れられる。第1番目は図2および3のオーバーフローウェル14である。スナップ閉止部が閉められると、いくらかの過剰試料はカートリッジに入るのではなくそのウェルに押し出される。第2番目の特徴は、開口部48(図5における)または過剰試料がオーバーフローチャンバー16に流れることのできる圧力排出孔である。図5に図示されているようにオーバーフローチャンバー16は、試料保持チャンバーの上部に位置していて、テープ42壁によってチャンバーから分離したカートリッジの上部側面にある低容積チャンバーである。テープ42の開口部48は、オーバーフローチャンバーに過剰試料が流れるのを可能にする。テープガスケット42にある穴または開口部48は毛細管栓の開口よりも大きい面積を持っていて、したがってその開口部は毛細管栓よりも流れの抵抗性は小さい。テープの開口または開口部48の上のオーバーフローチャンバー16は、試料がその穴を通って押されるとコロナ処理されたプラスチックに触れてチャンバーに吸引されるように非常に低い壁を有している。従って、カートリッジが閉じた場合に置き換えられた試料は、このチャンバーに吸引される。空気袋が圧縮されると、空気は空気パイプ18を通ってオーバーフローチャンバー16に押し出される。この領域の容積に対する表面積が高いと、空気が、オーバーフローチャンバーの壁に過剰試料を残したままその過剰試料を介して通路を押すために、試料の剪断を助長する。
図5は、オーバーフローチャンバー16の透視図である。オーバーフローチャンバー16は、試料保持チャンバーのすぐ上に位置している(図4には示されていない)。試料保持チャンバー(図2の20)の上部壁であるテープ42はまた、オーバーフローチャンバー16の底部壁を形成している。テープ42の開口部48は、オーバーフローチャンバー16と試料保持チャンバー(図2の20)との間の連絡を可能にする。この開口部は環状であっても、方形状であっても、または不規則な形状であってもよい。オーバーフローチャンバーは、低い箱状の形態に構成される。空気パイプ18はポンプ36(図5には図示されていない)からオーバーフローチャンバー16に空気を供給する。オーバーフローチャンバーの容積は、0.2マイクロリットルから1ミリリットルの範囲内である。オーバーフローチャンバーの好適な容積は、1マイクロリットルから10マイクロリットルの範囲内である。環状の開口部の直径は約100ミクロンから約1000ミクロンである。
試料の移動 分析装置のプランジャーがカートリッジの空気袋36を圧縮し、空気パイプ18を通して空気をオーバーフローチャンバー16に押し出して、開口部(図5の48)を通過させる場合、図2において計量された試料はプレセンサー流路24を通って試料保持チャンバー20から分析位置31に押し出される。試料が乾燥伝導路を移動する場合、液体の前面が流路の壁を均一に濡らす必要がある。その伝導路の表面エネルギーが全ての側面上で等しくない場合、均一でない流れが起こり、その区画内に空気泡の形成が引き起こされる。カバー内の流路、接着性ガスケット、試薬の被膜、およびチップの表面は、同等の表面エネルギーでなくてはならない。構成要素の表面処理は、この均一性を確実にするために必要とされる。
試薬 評価すべき試料と反応させるために液体通路に乾燥試薬を配置することは当技術分野では周知である。さまざまな成分がこの試薬に含まれ、そのいくつかは液体試料による乾燥試薬の急速な再融解に寄与する。これらには、水溶性ポリマー、ゼラチン、アガロース、多糖、ポリエチレングリコール、ポリグリシン、糖、ショ糖、アミノ酸、グリシン、緩衝塩、リン酸ナトリウム、HEPES緩衝液、および色素分子が含まれる。
外因性通路(図9の60)を経て凝血を誘導する材料が含まれることは当技術分野において既知である。本発明のカートリッジを用いるこの使用に適した材料には、セライト、カオリン、珪藻土、粘土、二酸化珪素、エラグ酸、天然のトロンボプラスチン、組換えトロンボプラスチン、リン脂質、およびそれらの混合物が含まれる。好ましい誘導物質はセライトである。
トロンビンと基質の反応 電気発生アッセイ法で用いられる基質は、フィブリノーゲンにおけるトロンビン開裂性アミド結合を模倣するアミド結合を有している。具体的には、その基質は、N-フェニル-p-フェニレンジアミンまたはN-[p-メトキシフェニル-]-p-フェニレンジアミン部分に結合したトシル-グリシル-プロリニル-アルギニル、H-D-フェニルアラニル-ピペコリル-、またはベンジル-フェニルアラニル-バリル-アルギニル-部分である。トロンビンはアルギニン残基またはピペコリル残基のカルボキシル末端でアミド結合を開裂するが、これはその結合がフィブリノーゲンにおけるトロンビン開裂型アミド結合と構造的に似ているためである。トロンビンと基質との反応生成物は、電気化学的に不活性なトシル-グリシル-プロリニル-アルギニル-、H-D-フェニルアラニル-ピペコリル-、またはベンジル-フェニルアラニル-バリル-アルギニル-と、電気的に活性な化合物である、N-フェニル-p-フェニレンジアミンまたはN-[p-メトキシフェニル-]-p-フェニレンジアミンである。トリペプチド配列は、基質をトロンビン以外の血液プロテアーゼと実質的に非反応性にするため、およびその分子内のアルギニンアミド結合とトロンビンとの反応性が、フィブリノーゲンにある標的のアミド結合との反応性と非常に似ているために選択された。基質が血液中または血液誘導体試料中に存在する場合、生じたトロンビンはそれとフィブリノーゲンを同時にそれらの開裂生成物に変換する。この電気化学種の反応生成物は、電気化学センサーによって検出される。
本発明の電流測定センサーを用いてアッセイすることのできる当技術分野で既知の可逆性または疑似可逆性の電気化学反応を示す非常に種類の多い適当な電気発生性材料が存在する。例えば、フェロセン、フェロシアナイド、および他の有機金属種が検出されうる。他のものには、フェナジン誘導体が含まれる。いずれかの適当な電気発生性材料を、酵素をアッセイする際に使用するための適当な基質と組み合わせるとよい。例えば、適当な電気発生性材料は、トロンビンの存在を検出する際に用いられるアルギニン残基を持つ適当なトリペプチドと組み合わせることができる。
酵素反応の基質または電気発生性生成物に対する検出電位とは異なる電位で検出される指示物質の電気発生性材料がこの試薬に含まれる。このような第2の電気発生性材料は、電流測定センサーを標準化するために有用である。この目的に適した電気発生性材料には、フェロセン、フェロシアナイド、および他の有機金属種、フェナジン誘導体、N-フェニル-p-フェニレンジアミン、並びにN-[p-メトキシフェニル-]-p-フェニレンジアミンが含まれる。
電気化学的に検出可能な種が、速度測定または試験の終了点を決定することを可能にするように生成されるため、この試験では、「電気発生性」と言われる。これは、試料の光吸収性または放出性の変化が速度測定または終了点を指示する「発色性」または「蛍光発生性」の終了点試験と同様である。発色性の試験では、例えばトリペプチドに付着した場合に無色であり、基質分子の開裂部位がトロンビンの作用によって遊離した場合に明るく発色する。遊離の種が光を吸収する波長をモニターすることによって、活性なトロンビンが生成した時点を検出できる。発色性のAPTTおよびPT試験は、従来のAPTTおよびPTプラズマ試験に都合のよい修正が加えられていることが示されている。
本発明のカートリッジは、凝血酵素アッセイ法にのみ限定されるわけではない。アッセイ法は、グルコースオキシダーゼ、乳酸オキシダーゼ、および他のオキシドレダクターゼ、デヒドロゲナーゼを基にする酵素、並びにアルカリホスファターゼおよび他のホスファターゼ、並びにセリンプロテアーゼなどのさまざまな酵素に対して工夫されうる。
試薬の混合 分析位置に入ると、試料を試薬と混合しなくてはならない。これらの試験では、溶解が開始する数秒以内にセンサーの領域に試料を通して均一に分布させることが必要である。
凝血カートリッジでは、血塊反応がセンサーチップ上のセンサー流路の特定の領域で開始する。その流路にある壁の長さは、図2および図6A〜Cの30で示されているように試薬で被覆される。その試薬上で試料区画を往復させることで変換を誘導する。この動きは、図6A〜Cに図示されているように、血液区画の後端が試薬の被膜を横切って前後に連続的に移動するように調節される。
図6A〜Cは、液体通路のプレセンサー流路24と排出管34の他の部分に沿った分析位置31を示す。乾燥した試薬の堆積30が分析位置31に示されている。図6Bは、試薬の堆積を通過して移動した試料46を示す。図6Cは、試薬が堆積した領域を覆って戻り、往復した後の試料46を示す。試薬30は図6Aの分析位置31に堆積していることを示しており、分析位置の一カ所以上の部位に試薬の堆積を配置することも可能であり、またその試薬の堆積を全液体通路のどこかの位置に配置してもよい(図2の38)。
この往復移動は、試薬被膜と一致した液体位置センサーを用いて維持される。このセンサーは、図7に示されたセンサーチップ上の二つの平行棒を含む。図7は、伝導度測定センサー28を示す。これらのセンサー28はセンサー流路の長さに対して垂直に置かれており、それらの間の電気抵抗は液体前面の相対的位置をモニターするために用いられる。極端な場合、開放した巡回路の読取りは液体がセンサーを押しのけたことを示し、また閉じた巡回路の読取りは、センサーが試料で覆われていることを示す。この液体は調節された速度で前後に連続的に移動する。センサーが開放された巡回路と閉じた巡回路をそのままにする時間を調節することで、液体が方向を変化する位置を調節する。
好ましい方法では、気圧ポンプが、試料部分が後端に近い基質を溶解するために、伝導性センサーの領域に配置した試料の後端を伴って分析チャンバー内の試料を往復させる。往復運動は、1から100秒の範囲内に0.2から10ヘルツの範囲の周波数で往復させる。好ましい方法では、往復運動は約20秒の間に約1.5ヘルツの範囲の周波数である。他の好ましい方法では、その往復運動は約0.3ヘルツの周波数であり、そして電流測定センサーまたは第2のセンサは、それぞれの往復運動で一つの信号を生成する。赤血球が液体試料に存在する場合には、往復運動は、センサー上に赤血球が沈殿するのを阻止するのに適した周波数である。好ましい方法では、試料が電流測定センサーを通って振動するそれぞれの時点で、電流測定センサーがその生成物の濃度を測定する。
好ましい態様では、第1の電流測定センサーの信号は分析装置によって記憶され、その電流測定センサーからの続く信号も記憶され、電流測定センサー信号の変化の最大速度を測定するために、第1の記憶信号と他の記憶信号とを比較する。これらのデータは、電流測定センサー信号の変化の最大速度の固定された画分を測定するために分析される。これらのデータは対象となる凝集パラメータを測定するために用いられる。
図7も、センサー部分がアンテナ31の形状をしている電流測定センサー29を示している。
図7の実施例でのセンサーは電流測定センサーであるが、他の電気化学センサーを用いる他の電気化学的工程も利用できる。例えば電位測定用センサーは、Na+およびK+のようなイオン種を検出するために利用できる。
本発明の好ましい態様では、分析装置は電流測定センサーに電位をかけ、液体試料に含まれる生成物の濃度に比例する電気信号を発生させる。その電流測定センサーには銀−塩化銀電極に対して約+0.4Vの電位がかけられ、また他の好ましい態様では、電流測定センサーには銀−塩化銀電極に対して約+0.1Vの電位がかけられる。約+0.1Vでの酵素反応生成物によって発生する信号は、約+0.4Vで反応しない基質によって発生する信号と識別することが可能である。
N-フェニル-p-フェニレンジアミンまたはN-[p-メトキシフェニル-]-p-フェニレンジアミン部分に結合した基質のトシル-グリシル-プロリニル-アルギニル、H-D-フェニルアラニル-ピペコリル-、またはベンジル-フェニルアラニル-バリル-アルギニル-部分を用いる本発明の態様では、約+0.4Vの電圧で完全な状態の基質が検出される。電気発生反応生成物である、N-フェニル-p-フェニレンジアミンまたはN-[p-メトキシフェニル-]-p-フェニレンジアミンは、約+0.1Vの電圧で検出される。このようにこれらの態様では、分析装置は電位を電流測定センサーにかけ、液体試料に含まれる基質の濃度に比例する電気化学信号を発生させる。また分析装置は電位を電流測定センサーにかけ、液体試料に含まれる試料に含まれる生成物の濃度に比例する電気化学信号を発生させる。トロンビンによって基質を加水分解した後、電流測定センサーで反応する生成物が形成され、基質によって発生する信号とは識別可能な信号を発生させる。
基質および生成物の電流を測定して検出するのに用いられる正確な電圧は、基質および生成物の化学構造に応じて異なることに注目されたい。基質および生成物を検出するのに用いられる電圧の差は、読取り間の干渉を防止するのに十分なほど大きいことが重要である。いくつかの基質を用いた場合、その基質を電気化学的に検出するのに必要とされる電圧は、実際の測定値を超えるほど高い。これらの場合、その生成物が電流の測定で検出可能であることのみが必要である。
本センサーは、何らかの適当な電気伝導性の材料からなる好ましい微細製造物であって、好ましくは金、白金、銀またはイリジウムからなる。シリコンウェーハ上に材料をパターン形成する方法は当技術分野で周知である。また、当技術分野で既知の自己組織化チオール薄膜のような血液成分によって、センサー表面が汚染されるのを防止する薄い有機層を用いてセンサーを被覆することが望ましい。メルカプトアルカノールは自己組織化チオール薄膜を形成し、いくつかの実施例には、メルカプトエタノール、メルカプトプロパノール、メルカプトブタノール、およびそれらの混合物が含まれる。
図9は、横座標に沿うmm単位での試料区画の終端からの距離に対する縦座標に沿うミクロモル単位での溶解した試薬の濃度をプロットしている。図9の上部の図表は、液体試料46、伝導度測定センサー28、および電流測定センサー30を示している。図9のデータ点は、液体試料のカラムの長さに沿って溶解した試薬の濃度を示している。
この方式で混合すると、血液区間の長さに沿って濃度の傾斜を生じる。図9に示されているように濃度は、試薬を横切って動く区画の縁部で最も高くなり、液体カラムの中心に向かって減少する。図9では、測定された濃度とカートリッジからカートリッジへの濃度の変化性(誤差のバーは、一標準偏差を示す)が血液区画に沿った位置の関数としてプロットされる。センサーの位置では、試薬濃度の一標準偏差は平均濃度の10%である。
液体位置の維持 この態様では溶解プロフィールは均一ではなく、センサーでの試料濃度のカートリッジ間の再現性は、カートリッジ間の試料位置の一致性と、試験の過程を通して試料内の静止を維持する能力との両方に依存している。前者は、混合する往復運動をモニターするために用いられる同じ液体位置センサーからのフィードバックを利用する能動的な位置調節を通して達成される。短期間の試験の間、センサーのバー間の抵抗は、ウインドウ内で閉回路の表示度数より大きいオーム値に維持される。試料−空気の界面はしたがって、二つのバー間に存在する。試料が試料保持チャンバーの方向に押し戻される場合には、予め設定した限界値に達するまで抵抗が減少し、これにより分析装置が起動して、抵抗が対照抵抗に再び達するまで試料を前進させる。試料がカートリッジの廃棄管方向に押し流される場合には、抵抗が増加し、その結果、分析装置が試料を引き戻す。この抵抗は液体の位置に対して感受性のよい関数であるため、液体の前面は名目上の位置の100ミクロン以内に維持できる。動きが調節されているため、非常に増幅度と速度が低い場合には、試料内での対流を引き起こさない。
一組の抵抗に対する調節は、完結まで60秒〜100秒以下を必要とする試験で十分である。いくつかの型の凝血試験は、常にこの範囲内に結果を生じる。しかしながら他の試験は、最終点に達する前に15分を必要とする。より長く時間をかけると赤血球は安定し、血液成分は露出したチップ表面で乾燥することができる。どちらの条件でも、液体の与えられた位置に対する抵抗が生じ、位置調節器を用いて増加させ、干渉させることができる。安定した場合では、抵抗は徐々に増加し、液体が前方に押されたかのように調節器に応答させる。そのときこの区画は後方に引っ張られて設定時点の抵抗を維持できる。
長い期間の位置調節を必要とする試験において、問題を回避するために、液体を完全に閉じた巡回路の位置に周期的に移動させ、閉じた巡回路の抵抗を測定した。次にこの液体は、新しく閉じた巡回路の読取りに比較して抵抗値を相殺して再位置づけされる。往復運動は乾燥を防止するためにチップを濡らし、そして相殺した抵抗は、安定した試料に関するの閉じた巡回路の読取りに比較して設定される。これらの動きは、増幅度と速度が再び低くなると試料内に過剰な対流を引き起こさない。
対流は、位置づけられた区画が液体として単離されない場合にセンサー近くの試料で起きる。位置づけた試料区画が試料保持チャンバーと接続する何らかの流動通路は、その試料区画が保持チャンバーに戻る方向に吸引できるルートを提供するであろう。これは、毛細管の吸引を可能にするのに必要な表面エネルギーと試料保持チャンバーの容積比に対する表面積が、そのチャンバーを好んで濡らす原因にもなるためである。これが起こると、試料区画の後端から吸引されている液体の動きによって、センサー上で引き寄せられるようにその区画内での液体がより深くなる。センサーの周りの試料容量に含まれる試薬濃度はしたがって、低い濃度の試薬を含んでいる試料と混合されるので小さくなる。
この移行が可能になるほど抵抗性の十分に低い液体通路は、試料がプレセンサー流路を通って押されるように、カートリッジカバーとテープの間の合わせ目で形成される。これは、テープガスケットに対する加圧によって通過区間からずれた、血液で満たされる細い毛細管が形成されるときに、カバーを成形する注入工程で形成されるプレセンサー流路の範囲に縁がついているためである。一旦この毛細管が満たされると、試料は試料保持チャンバーにそれを通って戻るように吸引される可能性がある。吸引を防止するためには、液体通路を破らなくてはならない。1つの態様ではこれは、基盤にあるウェル内に含まれるポリテトラフルオロエチレンチップの表面を露出させるためにプレセンサー流路の真下のテープガスケットの一部分を切り離すことによって、凝血カートリッジにおいて達成できる。チップの表面は、基盤の表面と同一平面で流される。このテープの切り離しは、カバーとガスケットとの合わせ目で形成された毛細管がそのチップの領域で妨害されるように、カバー流路の下を切り取る。ポリテトラフルオロエチレンチップの疎水性表面は、その開口によって露出した表面に沿う別の通路の形成を防止する。これは図8に概略的に示されている。
図8は、基盤上のウェルに配置され、テープ42で覆われたポリテトラフルオロエチレンチップ26と、プレセンサー流路24の一部分を示している。プレセンサー流路24の部分では、その流路が上部、即ちカートリッジの第1側に切断されており、またテープ42がプレセンサー流路24の底壁を形成している。図8は、プレセンサー流路24に含まれる試料にポリテトラフロロエチレンチップ26の一部分51を切断して離して露出される断面50を示している。前述した段落に記載された毛細管領域に入った試料は、図8の52に図示されている。
疎水性領域は多くの異なる材料を用いて構築することができる。それは、ワックス、石油ゲル、および非極性の有機薄膜のような疎水性のマトリックス被覆膜であってもよい。疎水性領域は、ポリテトラフルオロエチレン、ポリテトラフルオロエチレンで被覆したプラスチック、フッ素イオンプラズマで処理したポリイミド、有機化合物で被覆した二酸化ケイ素、タングステンとチタニウムの合金および塩化銀で被覆した銀から形成できる。好ましい疎水性領域はポリテトラフルオロエチレンからなる。
活性化凝血時間(ACT)、活性化部分的トロンボプラスチン時間(APTT)、およびプロトロンビン時間(PT)試験を行うための基本型のカートリッジが開発されて、試験が行われた。それぞれのカートリッジ型を用いて行った臨床試験では、試験の精密度と正確性に関して満足のゆく性能であることが証明された。全ての凝血試験は同じカートリッジ構成成分を用いており、乾燥試薬の組成によって差異が現れる。
ここに記載された実施例および態様は例示の様式によるものであって限定するものではなく、また他の実施例を、添付した特許請求の範囲に列記したような本発明の精神および範囲から逸脱することなく利用しうることは当業者に明らかであろう。
凝血カスケードを図解したものである カートリッジの上側の平面図である。 カートリッジの試料入口部分の断面図である。 カートリッジの保持チャンバーおよびプレセンサーチャンバー部分の断面図である。 カートリッジのオーバーフローチャンバーの透視図である。 分析場所での試料の振動を示す。 カートリッジの伝導性測定センサーおよび電流測定のセンサーを示す。 液体通路中の疎水性チップを示す。 試料中の試薬濃度を示す図である。

Claims (46)

  1. 液体試料中の酵素をアッセイする分析装置と共に使用できるカートリッジであって、
    試料入口、オーバーフローチャンバー、保持チャンバー、および析位置を有し、一部に疎水領域を含む、ハウジングと、
    入口の気密な閉止蓋と、
    カートリッジ内で試料を移動させるために、分析装置によって作動するポンプと、
    液体試料中の酵素と反応して検出可能な反応生成物を形成することのできる少なくとも1つの基質を含む分析位置内の1つまたは複数の試薬堆積物と、
    液体試料の位置を検出する第1のセンサーと、
    検出可能な反応生成物を検出する第2のセンサーとを含むカートリッジ。
  2. 反応生成物が、光センサーによって検出される、請求項1記載のカートリッジ。
  3. 反応生成物が、電気化学センサーによって検出される電気化学種である、請求項1記載のカートリッジ。
  4. 酵素が、VII因子、VIII因子、IX因子、X因子、XI因子、XII因子、およびトロンビンから成る群より選択される、請求項1記載のカートリッジ。
  5. 酵素がトロンビンである、請求項1記載のカートリッジ。
  6. 試薬が可溶性を高める成分を含む、請求項1記載のカートリッジ。
  7. 分析位置に供給される液体試料の体積が計量される、請求項1記載のカートリッジ。
  8. 試薬が、基質およびその反応生成物以外のフェロセン、フェロシアナイド、および他の有機金属種、フェナジン誘導体、N-フェニル-p-フェニレンジアミン、並びにN-[p-メトキシフェニル-]-p-フェニレンジアミンである、請求項1記載のカートリッジ。
  9. フェロセン、フェロシアナイド、および他の有機金属種、フェナジン誘導体、N-フェニル-p-フェニレンジアミン、並びにN-[p-メトキシフェニル-]-p-フェニレンジアミンを基質および生成物とは異なる電位で検出することができる、請求項8記載のカートリッジ。
  10. 基質または試薬を分析位置内で複数の部位に堆積する、請求項1記載のカートリッジ。
  11. 液体試料が、分析位置にある間に振動を受けて第1および第2のセンサーを通過する、請求項1記載のカートリッジ。
  12. 液体試料が振動を受けて第2のセンサーを通過するたびに、第2のセンサーが反応生成物の濃度を測定する、請求項1記載のカートリッジ。
  13. 試薬が、液体試料への急速な溶解を促進するマトリックスを含む、請求項1記載のカートリッジ。
  14. 試薬が、水溶性ポリマー、ゼラチン、アガロース、多糖類、ポリエチレングリコール、ポリグリシン、サッカリド、ショ糖、アミノ酸、グリシン、緩衝塩、リン酸ナトリウム、HEPES緩衝液、および染料分子から成る群より選択される1つまたは複数の成分を含む、請求項1記載のカートリッジ。
  15. 血液または血液誘導体の凝血を促進する試薬をさらに含む、請求項1記載のカートリッジ。
  16. 試薬が、セライト、カオリン、珪藻土、粘土、二酸化ケイ素、エラグ酸、天然トロンボプラスチン、組換えトロンボプラスチン、リン脂質、およびそれらの混合物から成る群より選択される、請求項15記載のカートリッジ。
  17. 第1のセンサーが伝導性測定センサーであり、第2のセンサーが電流測定センサーである、請求項1記載のカートリッジ。
  18. 分析装置が、電流測定センサーに電位を加えて電気化学信号を生成し、該信号が、液体試料中の基質の濃度に比例する、請求項17記載のカートリッジ。
  19. 分析装置が、電流測定センサーに電位を加えて電気化学信号を生成し、該信号が、液体試料中の生成物の濃度に比例する、請求項17記載のカートリッジ。
  20. 基質をトロンビンによって加水分解することにより、電流測定センサーに反応する生成物が形成され、基質によって生成される信号と区別できる信号を生成する、請求項17記載のカートリッジ。
  21. 電流測定センサーが微細製造物である、請求項17記載のカートリッジ。
  22. 伝導性測定センサーが微細製造物である、請求項17記載のカートリッジ。
  23. 電流測定センサーの印加電位が+0.4Vであり、該電流測定センサーが銀−塩化銀電極を有する、請求項17記載のカートリッジ。
  24. 電流測定センサーの印加電位が+0.1Vであり、該電流測定センサーが銀−塩化銀電極を有する、請求項17記載のカートリッジ。
  25. 前記試料入口と前記分析位置との間に毛細管栓をさらに含み、前記伝導性測定センサーが毛細管栓の近くに位置しており、前記電流測定センサーが毛細管栓から遠くに位置している、請求項17記載のカートリッジ。
  26. 第1または第2のセンサーが、金、白金、銀、およびイリジウムから成る群より選択される金属で構成される、請求項1記載のカートリッジ。
  27. 第1および第2のセンサーが、自己組織化したチオール薄膜で被覆されている、請求項1記載のカートリッジ。
  28. 試薬が、血液の凝血を促進する基質を含む、請求項1記載のカートリッジ。
  29. 液体試料が血液または血液誘導体である、請求項1記載のカートリッジ。
  30. 血液誘導体が、添加剤または希釈剤、血漿、血清、および添加剤または希釈剤を含む血漿または血清、を含む血液から成る群より選択される、請求項29記載のカートリッジ。
  31. 基質が、N-フェニル-p-フェニレンジアミンおよびN-[p-メトキシフェニル-]-p-フェニレンジアミン部分から成る群より選択される部分と結合するトシル-グリシル-プロリニル-アルギニル-、H-D-フェニルアラニル-ピペコリル-、およびベンジル-フェニルアラニル-バリル-アルギニル-部分から成る群より選択される、請求項1記載のカートリッジ。
  32. 反応生成物が、N-フェニル-p-フェニレンジアミンおよびN-[p-メトキシフェニル-]-p-フェニレンジアミン部分から成る群より選択される、請求項1記載のカートリッジ。
  33. 酵素が、グルコースオキシダーゼ、乳酸オキシダーゼ、および他のオキシドレダクターゼ、デヒドロゲナーゼに基づく酵素、アルカリホスファターゼ、および他のホスファターゼ、ならびにプロテアーゼから成る群より選択される、請求項1記載のカートリッジ。
  34. センサーが、メルカプトエタノール、メルカプトプロパノール、メルカプトブタノール、およびそれらの混合物から成る群より選択されるメルカプトアルカノール試薬で被覆されている、請求項1記載のカートリッジ。
  35. 前記試料入口、前記オーバーフローチャンバー、前記保持チャンバー、および前記分析位置が1つの液体通路を形成し、試薬堆積物が液体通路内に位置している、請求項1記載のカートリッジ。
  36. 血液または血液誘導体の試料中の酵素を検定する方法であって、
    血液または血液誘導体の試料を得る段階と、
    試料を請求項1記載のカートリッジ入口に入れる段階と、
    入口を閉じる段階と、
    気圧ポンプを作動させ、それにより、試料を試料チャンバーから分析チャンバーに押し込む段階と、
    試料を分析チャンバー内で前後に振動させる段階と、
    第2のセンサーを使用して反応生成物の濃度を求める段階とを含む方法。
  37. 基質を試料の後方縁部近くの部分で溶解するために、試料の後方縁部が選択されたセンサーの領域に位置している状態で、ポンプが分析チャンバー内の試料を振動させる、請求項36記載の方法。
  38. 振動が、1秒から100秒の範囲の期間にわたって0.2ヘルツから10ヘルツの範囲の周波数を有する、請求項36記載の方法。
  39. 振動が、20秒の期間にわたって1.5ヘルツの範囲の周波数を有する、請求項36記載の方法。
  40. 振動の周波数が0.3ヘルツであり、第2のセンサーが各振動ごとに信号を生成する、請求項36記載の方法。
  41. 振動が、センサー上への赤血球の沈殿を防止するのに十分な周波数を有する、請求項36記載の方法。
  42. 試薬が溶解した後、第1の電流測定センサーの信号を保存する段階をさらに含む、請求項36記載の方法。
  43. 以後の電流測定センサー信号を分析し、センサー信号の最大変化率を求める段階をさらに含む、請求項36記載の方法。
  44. センサー信号の最大変化率の一定の部分(fraction)を求める段階をさらに含む、請求項36記載の方法。
  45. 第1のセンサー信号および一定の部分(fraction)から凝血パラメータを求める段階をさらに含む、請求項43記載の方法。
  46. 血液または血液誘導体の試料の凝血パラメータを求めるために分析装置と組み合わせて使用される単回使用カートリッジであって、
    試料を受け入れる入口を有するカートリッジと、入口の閉止蓋と、第1の端部で入口と連通する保持チャンバーと、第2の端部で保持チャンバーと連通する毛細管栓とを含み、毛細管栓が、分析チャンバーとも連通しており、
    保持チャンバーが、余分な試料を受け入れて保持するオーバーフローチャンバーと連通しており、
    オーバーフローチャンバーが、分析装置によって作動する気圧ポンプと連通しており、
    分析装置が、保持チャンバー内の試料を毛細管栓を通して分析チャンバー内に転置するように気圧ポンプを作動させ、試料の計量された部分を分析チャンバーに供給し、
    分析チャンバーが、計量された試料を溶かすことのできる酵素トロンビン用の基質を含み、該カートリッジが、トロンビンと基質との反応の生成物を検出する電流測定センサーと、分析チャンバー内の試料の位置を検出する伝導性測定センサーとをさらに備え、
    電流測定センサーがおよび伝導性測定センサーが、分析装置に出力信号を与えるように分析装置に接続されており、
    分析装置が、伝導性測定センサーの出力信号を使用して、分析チャンバー内の試料の位置を調節するように気圧ポンプを作動させることができ、
    分析装置が、電流測定センサーの出力信号から凝血パラメータを求めることができ、ならびに
    カートリッジが、毛細管栓と分析チャンバーとの間に疎水領域を含み、分析チャンバー内の試料が保持チャンバーに引き戻されるのを防止する、カートリッジ。
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