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JP4239261B2 - 感温素子の取付構造 - Google Patents
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えば空気調和装置を構成する圧縮機の吐出管や熱交換器の冷媒配管のように温度を検知する必要がある配管に、サーミスタなどの感温素子を取り付ける際に好適な感温素子の取付構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図5は、第1の従来技術である取付構造を示す正面図である。図のように、圧縮機吐出管31には管継手32を介して吐出管33が接続されている。この吐出管33の湾曲部分には、サーミスタ取付配管34が例えばロウ付けによって固定されている。サーミスタ35はサーミスタ取付配管34に挿入して取り付けられている。
【0003】
この取付構造において、サーミスタ35は空気調和装置のメンテナンス時や故障時などに点検・交換等を行うために取り外す必要があるため、着脱が容易になるようにサーミスタ取付配管34とサーミスタ35との間に微小な隙間が生じるように構成すると共に、サーミスタ35が圧縮機の振動等によって外れないようにするために、サーミスタ取付配管34とサーミスタ35との間にサーミスタ取付ばね36を介在させている。従って、第1の従来技術では、温度を検知したい場所に確実にかつ正確にサーミスタ35を取り付けることができ、またサーミスタ35の着脱作業も容易である。
【0004】
しかしながら、第1の従来技術には、部品点数が多くてコスト高になるという問題と共に、ロウ付けを行う必要があるため多くの手数を要するという問題もある。また、取付位置を変更する場合は、サーミスタ取付配管34を付け直すか、あるいは新たなサーミスタ取付配管を取り付ける必要があるため、作業性及び経済性の面で不利である。
【0005】
そこで、コストダウンを図る観点から、図6に示す第2の従来例が実施されている。図6(a)は、第2の従来技術である取付構造の正面図であり、図6(b)はその取付構造の断面略図である。この取付構造では、1個の取付金具41だけが用いられている。取付金具41は、いわゆるクリップ状の部品であり、サーミスタ嵌入部41aと配管嵌入部41bを有し、取付金具41自身が持つ弾発力を利用してサーミスタ42を配管43に接触させて取り付けるものである。サーミスタ42を取り付けるにあたっては、まずサーミスタ42を取付金具41のサーミスタ嵌入部41aに嵌入させてから、配管嵌入部41bに配管43を嵌入させると共に、配管43とサーミスタ42とが接触するように配置して取り付ける。
【0006】
この第2の従来技術では、1個の部品だけでよいので第1の従来技術に比べてコストダウンを図ることができると共に、取付作業が容易で多くの手数を要さないという利点がある。また、取外しは取付金具41を弾発力に抗して押し拡げるだけで行うことができるので、メンテナンス時や故障時の作業性が向上すると共に、取付位置の変更も容易かつ安価に行うことができる。
【0007】
しかしながら上記取付構造において、取付け及び取外しを何回も繰り返すと、取付金具41の弾発力が弱くなるため、サーミスタ42が配管43から離れたり、取付位置がずれるなどして、正常な温度検知ができなくなるという問題がある。
【0008】
この発明は上記従来の欠点を解決するためになされたものであり、その目的はサーミスタなどの感温素子の取付け及び取外しを繰り返し行っても、感温素子が配管から離れたり、位置がずれたりすることなく、正常な温度検知が可能となる感温素子の取付構造を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
そこで請求項1の感温素子の取付構造は、圧縮機の吐出管などの配管3に感温素子4を取り付ける取付構造において、先端側が上記配管3に弾性的に圧着する一対の挟着片6、7の各基端側を連結部8で連結して成る取付具5を有し、この取り付け具5の上記連結部8に上記感温素子4の挿入方向11に沿って2つの切起こし部分9、10を形成し、この2つの切起こし部分9、10は先端部9a、10aが相対向するように内側に切起こされ、上記感温素子4は一方の切起こし部分9を外側に向かって押しのけると共に、先端4aが他方の切起こし部分10に当接するまで挿入されており、挿入方向後方側の切起こし部分9は上記ばねとして機能し、挿入された感温素子を上記配管(3)に付勢して取り付ける一方、挿入方向前方側の切起こし部分10は挿入方向11の位置決めを行うストッパとして機能することを特徴としている。
【0010】
上記請求項1の感温素子の取付構造では、取付具5は一対の挟着片6、7を弾性的に圧着させて配管3に取り付けられており、感温素子4は配管3と連結部8との間に挿入されると共に、取付具5が備えるばね9によって配管3に付勢されて取り付けられる。即ち、取付具5を配管3に固定するための力と、感温素子4を配管3に押し付けて固定するための力とは、別々に作用することになる。従って、感温素子4の点検・修理等のための取付具5の取付け及び取外しを何回も繰り返したことによって挟着片6、7の圧着力が弱まった場合でも、ばね9の付勢力によって感温素子4を配管3に圧接することができるので、感温素子4が検知対象部位から離れたり、ずれたりするのが防止され、常に正常な温度検知が可能となる。また、取付具5だけで取り付けているので、取付位置の変更も容易に行うことができる。さらに、挿入方向前方側の切起こし部分10はストッパとして機能し、感温素子4の挿入方向前方側の位置決めを行うので、取付けの際に感温素子4を押し込みすぎたりすることがなく、適正な位置に取り付けることができる。また、圧縮機の吐出管のように振動する配管3に取り付けた場合には、ストッパを設けたことによって、感温素子4が挿入方向前方側に移動して抜け落ちたりするのが防止され、適正な取付位置で感温素子4を保持することができる。これによって、正常な温度検知が可能となる。
【0011】
さらに、2つの切起こし部分9、10は対称的に形成されているので、取付具5を配管3に取り付ける際に、切起こし部分9、10の位置関係を気にすることなく、どちらの向きでも取り付けることができるので、作業性が向上する。また、一方の切起こし部分9のばねとしての付勢力が弱くなった場合は、反対向きに取り付けて、ストッパとして使用していた他方の切起こし部分10をばねとして使用することによって、充分な付勢力を作用させることができるので、取付具5を交換することなく長期間にわたって適正な取付状態を維持することができる。
【0012】
また、請求項 2 の感温素子の取付構造は、上記挟着片(6)(7)の先端側には配管挟持部(6a)、(7a)が形成され、この配管挟持片は横断面が略V字状になるように、かつ外側に突出するように形成され、内側表面(6b)、(7b)が略V字状の挟着面となることを特徴としている。
【0013】
請求項2の感温素子の取付構造では、上記配管挟持片の横断面がV字形であるため、1種類の取付具であっても、外径寸法の異なる配管に対応させることができ、高い寸法精度は必要なく、また汎用性にも優れている。
【0014】
【発明の実施の形態】
次に、この発明の感温素子の取付構造の具体的な実施の形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。図1は、本発明の一実施の形態である取付構造の一部を切り欠いて示す正面図であり、図2は上記取付構造の断面略図である。
【0015】
圧縮機吐出管1には、管継手2を介して吐出管3が接続されている。感温素子であるサーミスタ4は、取付具5によって吐出管3に取り付けられている。取付具5は図3に示すように、一対の挟着片6、7の各基端側を略平板状の連結部8で連結し、横断面が略コの字状になるように、金属や合成樹脂等のように一定の弾性を有する材料で形成されている。
【0016】
挟着片6、7の先端側には、配管挟持部6a、7aが形成されている。この配管挟持部6a、7aは、横断面が略V字状になるように、かつ外側に突出するように形成され、内側表面6b、7bが略V字状の挟着面となる。そして、挟着片6、7は、自然状態(吐出管3に取り付けていない状態)では、挟着面6b、7b間の最近接距離が吐出管3の外径よりも小さくなるように形成されている。従って、挟着片6、7を互いに離反されると、元の位置に戻ろうとする復元力(弾発力)が生じるため、取付具5はこの弾発力を利用して吐出管3の外表面に取り付けられる(図4参照)。尚、挟着片6、7の先端6c、7cは、挟着片6、7を互いに離反させる際に作業者がつかみ易いように、外側に向かって折り曲げられている。一方、挟着片6、7の基端側の間隔は、サーミスタ4の外径とほぼ同じ大きさに形成されている。そして、図4に示すように、矢符11で示す挿入方向からサーミスタ4を吐出管3と連結部8との間に挿入する。
【0017】
一方、連結部8には、その長手方向(サーミスタ4の挿入方向11)に沿って2つの切起こし部分9、10が形成されている。この2つの切起こし部分9、10は、先端部9a、10aが近接して相対向するように内側に向かって切り起こされている。そして、サーミスタ4は、図1に示すように、一方の切起こし部分9を外側に向かって押しのけると共に、先端4aが他方の切起こし部分10の先端部10aに当接するまで挿入される。従って、挿入方向後方側の切起こし部分9はばねとして機能し、サーミスタ4は吐出管3に向かって付勢されて取り付けられる。一方、挿入方向前方側の切起こし部分10はストッパとして機能し、サーミスタ4の先端部4aの挿入方向前方側の位置決めを行う。
【0018】
以上のように本実施の形態によれば、取付具5は一対の挟着片6、7を弾性的に圧着させて吐出管3に取り付けられており、サーミスタ4は吐出管3と連結部8との間に挿入されると共に、連結部8に形成されたばね(切起こし部分9)によって吐出管3に付勢されて取り付けられる。即ち、取付具5を吐出管3に固定するための力と、サーミスタ4を吐出管3に押し付けて固定するための力とは別々に作用することになる。従って、サーミスタ4の点検・修理等のための取付具5の取付け及び取外しを何回も繰り返したことによって挟着片6、7の圧着力が弱まった場合でも、ばね9の付勢力によってサーミスタ4を固定することができるので、サーミスタ4が検知対象部位から離れたり、ずれたりすることが防止され、常に正常な温度検知が可能となる。また、挟着片6、7の連結部8側の内表面がサーミスタ4に当接しているので、いわゆる横方向の位置ずれも防止できる。さらに、取付具5だけで取り付けているので、サーミスタ4の取付位置の変更も容易に行うことができる。
【0019】
また、ばね9及びストッパ10は連結部8を切り起こして形成するので、安価にかつ容易に取付具5を製造することができる。さらに、2つの切起こし部分9、10は対称的に形成されているので、取付具5を吐出管3に取り付ける際に、切起こし部分9、10の位置関係を気にすることなく、どちらの向きでも取り付けることができるので、作業性が向上する。
【0020】
そして、挿入方向前方側の切起こし部分10はストッパとして機能し、サーミスタ4の挿入方向前方側の位置決めを行うので、取付けの際にサーミスタ4を押し込みすぎたりすることがなく、適正な位置に取り付けることができる。また、吐出管3が振動する場合でも、ストッパ10を設けたことによって、サーミスタ4が挿入方向前方側に移動して抜け落ちたりすることが防止され、適正な取付位置でサーミスタ4を保持することができる。これによって、正常な温度検知が可能となる。
【0021】
さらに、一方の切起こし部分であるばね9の付勢力が弱くなった場合は、反対向きに取付具5を取り付けて、ストッパとして使用していた他方の切起こし部分10をばねとして使用すれば、充分な付勢力を作用させることができるので、取付具5を交換することなく長期間にわたって適正な取付状態を維持することができる。
【0022】
尚、サーミスタ4の取付けの際、取付具5にサーミスタ4を先に挿入してから、吐出管3に取付具5を取り付けてもよいが、サーミスタ4は取付具5に対して係止されている訳ではないため、吐出管3への取付け時にサーミスタ4が抜け出てしまうおそれがあるため、本実施の形態のように先に取付具5を吐出管3に取り付けてからサーミスタ4を挿入した方が、作業が行い易い。
【0023】
また、挟着片6、7の挟着面6b、7bは吐出管3の外周に沿うように円弧状形成してもよいが、正確に吐出管3の外周に沿うように形成するためには高い寸法精度が要求される。また、外径が異なるごとに別個の取付具を製造しなければならず、汎用性が劣ってしまう。一方、本実施の形態のようにV字形であれば、1種類の取付具であっても、外径寸法の異なる配管に対応させることができるので、高い寸法精度は必要なく、また汎用性にも優れる。
【0024】
さらに、本実施の形態では圧縮機の吐出管3に適用した場合を説明したけれども、例えば熱交換器の冷媒配管のように温度検知が必要な配管に対して同様に実施できることはもちろんである。
【0025】
【発明の効果】
以上のように請求項1の感温素子の取付構造によれば、取付具を配管に固定するための力と、感温素子を配管に押し付けて固定するための力とを別々に作用するようにしたので、取付具の取付け及び取外しを繰り返したことによって挟着片の圧着力が弱まった場合でも、ばねの付勢力によって感温素子を配管に圧接することができる。これによって、感温素子が検知対象部位から離れたり、ずれたりすることが防止され、常に正常な温度検知が可能となる。また、取付位置の変更も容易に行うことができる。さらに、ストッパを設けたことによって、感温素子を適正な位置に取り付けることができると共に、配管の振動等によって移動したり抜け落ちたりすることを防止して、適正な位置で感温素子を保持することができる。これによって、正常な温度検知が可能となる。
【0026】
また、取付具を配管に取り付ける際に、2つの切起こし部分の位置関係を気にすることなく、どちらの向きでも取り付けることができるので、作業性が向上する。さらに、一方の切起こし部分のばねとしての付勢力が弱くなった場合は、反対向きに取り付けて、ストッパとして使用していた他方の切起こし部分をばねとして使用することによって、充分な付勢力を作用させることができるので、取付具を交換することなく長期間にわたって適正な取付状態を維持することができる。
【0027】
また、請求項2の感温素子の取付構造によれば、上記配管挟持片の横断面がV字形であるため、1種類の取付具であっても、外径寸法の異なる配管に対応させることができ、高い寸法精度は必要なく、また汎用性にも優れている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態であるサーミスタの取付構造を一部切り欠いて示す正面図である。
【図2】上記取付構造の断面略図である。
【図3】上記取付構造に使用されている取付具の斜視図である。
【図4】サーミスタの取付方法を説明するための正面図である。
【図5】第1の従来技術を示す正面図である。
【図6】第2の従来技術を示し、(a)はその正面図、(b)はその断面略図である。
【符号の説明】
3 吐出管
4 サーミスタ
5 取付具
6 挟着片
7 挟着片
8 連結部
9 切起こし部分
9a 先端部
10 切起こし部分
10a 先端部
11 矢符(挿入方向)

Claims (2)

  1. 圧縮機の吐出管などの配管(3)に感温素子(4)を取り付ける取付構造において、先端側が上記配管(3)に弾性的に圧着する一対の挟着片(6)(7)の各基端側を連結部(8)で連結して成る取付具(5)を有し、この取付具(5)の上記連結部(8)に上記感温素子(4)の挿入方向(11)に沿って2つの切起こし部分(9)(10)を形成し、この2つの切起こし部分(9)(10)は先端部(9a)(10a)が相対向するように内側に切起こされ、上記配管(3)と連結部(8)との間に挿入された感温素子(4)は一方の切起こし部分(9)を外側に向かって押しのけると共に、先端(4a)が他方の切起こし部分(10)に当接するまで挿入されており、挿入方向後方側の切起こし部分(9)はばねとして機能し、挿入された感温素子を上記配管(3)に付勢して取り付ける一方、挿入方向前方側の切起こし部分(10)は挿入方向(11)の位置決めを行うストッパとして機能することを特徴とする感温素子の取付構造。
  2. 上記挟着片(6)(7)の先端側には配管挟持部(6a)、(7a)が形成され、この配管挟持片は横断面が略V字状になるように、かつ外側に突出するように形成され、内側表面(6b)、(7b)が略V字状の挟着面となることを特徴とする請求項1の感温素子の取付構造。
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