JP4242671B2 - 飲料用組成物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は飲料用組成物に関するものである。詳しくはフレッシュチーズを原料とする乳化安定性に優れた飲料用組成物及びそれを用いた飲料の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
フレッシュチーズはナチュラルチーズの1種であり、詳しくは乳、部分脱脂乳、クリーム等を原料として凝固作用を含む製造技術を用いて製造された非熟成型チーズである。一見ヨーグルトに似ているものもあるが、フレッシュチーズはここより更に水分を排出させたものである。そのままクッキーやパンに塗布して食されたり、チーズケーキなどの原料として使用されるのが主な用途である。
フレッシュチーズは硬さや乳脂肪分含量の違いにより様々な種類があるが、いずれも滑らかさと程良い酸味が特徴である。フレッシュチーズの種類の中には乳脂肪分が高いものもあり、乳風味を付与する目的で様々な食品への配合が考えられるが、滑らかとはいえ固体状であるため食品に配合するには分散性が悪く使用しやすいとは言えない。また飲料のごとき液状食品への配合を考えた場合、フレッシュチーズ自身の乳化状態が良くないため分離、沈殿が発生し使用には耐えない。
これらフレッシュチーズの物性を改良する技術として、少なくともチーズ類と水と塩類を含み、これらが均質化され殺菌処理された水中油型エマルジョンからなる流動性クリームの技術が提案されている。(例えば、特許文献1参照。)しかしながら本発明者らが検証を行ったところ、提案されている塩類の添加だけでは乳化力が不足しており、十分な乳化がなされているとは言い難い。
生クリームに乳化剤を添加配合する工程と、生クリームと乳化剤とを含む組成物を高圧均質化処理する工程とを含むことを特徴とする、平均粒子径が1μm以下の粒子径からなる加熱安定性に優れた生クリーム乳化物の製造方法の技術が提案されている。(例えば、特許文献2参照。)乳化剤を加え高圧均質化処理を行うことにより、なるほど乳化安定性に優れたクリーム乳化物の調製は可能である。しかしながら、この技術では原料が生クリーム限定で、併用する乳成分もバターオイルのみとなっており、本発明者らが提案しているフレッシュチーズには触れられていない。生クリームはフレッシュチーズと異なり比較的安定な乳化物であり、含有する乳蛋白質も少量で且つ未変性のものが多い。蛋白質が繊維状に変性しているフレッシュチーズの乳化は生クリームに比べ遙かにハードルが高く、提案されている技術を用いて本願発明の提案する飲料用組成物を調製することは困難である。
チーズを含有する乳飲料の製造法の技術が提案されている。(例えば、特許文献3参照。)チーズを低粘度化する目的に塩類を添加する手法は古くから知られており、この技術でもクエン酸ナトリウムを添加し高圧均質化処理を行い乳飲料を調製している。しかしながらクエン酸ナトリウムの添加量がチーズ蛋白質あたり15〜45%と非常に多く、実際このような調製方法にて処理された乳飲料は風味が悪く商業的価値は低い。
【0003】
【特許文献1】
特開平5−15308号公報(第2−3頁)
【特許文献2】
特許第3258634号公報(第1−3頁)
【特許文献3】
特公昭47−7939号公報(第1−2頁)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
したがって本発明は、従来困難と思われていたフレッシュチーズを用いて、風味が良い飲料用組成物を長期保存可能な乳化安定な状態で提供することを目的とする。加えては調製した飲料用組成物を添加した後レトルト殺菌や超高温短時間殺菌などの過酷な殺菌条件処理を施しても乳化安定であり、更には高温保存(いわゆる55℃以上で保存するホットベンダー)しても脂肪分離や沈殿などの品質劣化をおこさない安定な飲料を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前述の現状に鑑み、フレッシュチーズを用いた飲料用組成物を調製すること、更に調製した飲料用組成物を用い、安定な飲料を提供することを目的として、鋭意研究の結果本発明に至った。
本発明はフレッシュチーズに乳化剤及びカゼインナトリウムを添加することにより安定な飲料用組成物を調製することができる技術に関する。更には調製した飲料用組成物を用い、安定性に優れた飲料を製造することができる技術に関するものである。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明では原料としてフレッシュチーズを用いるが、使用しうるフレッシュチーズについてはとくに制限は無く、従来より公知とされているものであればどのようなものでも良い。ただし、安定なクリーム状態を保ち、且つ良好な乳風味を付与するためには乳脂肪含量が高いフレッシュチーズの方が良好であるためクリームチーズの使用が好ましい。乳脂肪含量は10%以上含有されていることが好ましい。更には30%以上であればより好ましく、最も好ましくは50%以上含まれていることである。
本発明の飲料用組成物における乳脂肪含量については特に制限を受けるものではない。しかし、乳脂肪含量が低すぎると乳風味が弱くなり、乳脂肪含量が高すぎると安定性が低くなる傾向にある。よって、飲料用組成物における乳脂肪含量は5〜50%の範囲が好ましく、更には10〜40%の範囲がより好ましい。
【0007】
本発明において乳化物を得るため使用される乳化剤は食品分野で通常使用されている乳化剤であれば何ら制限を受けるものではない。例示するならば、グリセリン脂肪酸エステル(モノグリセリド、有機酸モノグリセリド、ポリグリセリン脂肪酸エステル)、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、レシチン、酵素分解レシチン、サポニン、ポリソルベート等があげられるが、好ましくは有機酸モノグリセリドとHLB11以上の親水性乳化剤の組み合わせが良い。有機酸モノグリセリドの種類としては、乳酸モノグリセリド、コハク酸モノグリセリド、クエン酸モノグリセリド、ジアセチル酒石酸モノグリセリドがあげられるが、好ましくはクエン酸モノグリセリドとコハク酸モノグリセリドが良い。また親水性乳化剤はHLBが高い程好ましく、HLB12以上であればより良い。更にはHLB14以上が最も好ましい。ここで言うHLBとはHydrophile Lipophile Balanceの略で乳化剤中の親水基と親油基のバランスを示す数値である。HLB値が高いほど親水性の乳化剤であることを示している。
乳化剤を構成する脂肪酸の種類はとくに限定されるものではないが、好ましくは炭素数10〜22が良い。更に好ましくは炭素数12〜18のものが良い。構成脂肪酸の炭素数が10より小さい乳化剤は風味的に劣る傾向があり、また炭素数が22より大きな乳化剤は融点が高くなり取り扱いが困難になる傾向にある。
【0008】
乳化剤の添加量は特に限定されるものではないが、風味及び効果の点より最終製品に対して0.01〜6重量%、好ましくは0.1〜3重量%、更に好ましくは0.2〜2重量%の範囲内で添加することが望ましい。
本発明におけるカゼインナトリウムの添加量は特に限定を受けるものではないが、風味及び効果の点から最終製品に対し0.1〜15重量%、好ましくは0.5〜10重量%、更に好ましくは1〜6重量%が良い。
さて、前述のように本発明はフレッシュチーズに乳化剤及びカゼインナトリウムを添加する技術であるが、さらに乳化を安定にする等の目的でその他食品用添加物を併用することに何ら制限を受けるものではない。食品用添加物としては増粘安定剤、塩類、糖類等があげられる。具体例をあげると増粘安定剤としてカラギナン(κタイプ、ιタイプ、λタイプ)、キサンタンガム、ジェランガム、プルラン、カードラン、ガラクトマンナン類(ローカストビーンガム、タラガム、グァーガム)、ペクチン、タマリンドガム、グルコマンナン、アラビアガム、寒天、大豆多糖類、カルボキシメチルセルロース及びその塩類、結晶セルロース、カラヤガム、アルギン酸ナトリウム、澱粉類、可溶性澱粉に代表される化工澱粉類、蛋白質であるゼラチン等があげられるが、中でもιカラギナン、キサンタンガム、結晶セルロースが乳化安定を高める目的には好ましい。添加量は全量に対し0.001〜1重量%、好ましくは0.01〜0.5重量%が良い。塩類としてはリン酸類(リン酸、ピロリン酸、ポリリン酸、メタリン酸)、クエン酸、コハク酸、酒石酸などのアルカリ金属塩(カリウム、ナトリウムなど)等があげられるが、中でもリン酸、ヘキサメタリン酸、クエン酸のアルカリ金属塩(カリウム、ナトリウム)が乳化安定を高める目的には好ましい。添加量としては0.01〜1重量%、好ましくは0.1〜0.5重量%が良い。糖類としては単糖類、二糖類、オリゴ糖類、還元糖類などがあげられるが、メイラード反応を防止するためにも還元末端を持たない糖類が好ましく、その意味ではトレハロースや還元糖類(ソルビトール、マルチトール、還元水飴等)が好ましい。これら食品用添加物又は糖類は乳化剤及びカゼインナトリウムと単独で併用しても良いし、二種類以上の組み合わせで併用しても良い。中でも特に好ましい併用物質としてιカラギナン、リン酸、ヘキサメタリン酸、クエン酸のアルカリ金属塩(カリウム、ナトリウム)があげられる。
【0009】
本発明では乳化粒子を細かくし、乳化安定性を向上させる目的で高圧均質化処理を行っているが、ここで言う高圧均質化処理とはマントンゴーリン、マイクロナノマイザー等市販の乳化装置を用い、通常行われている圧力以上で処理されることを意味する。具体的には15MPa以上の高圧力にて処理を行うが、より高い圧力で処理を行う方が乳化粒径は細かくなりやすく、好ましくは20MPa以上、更には30MPa以上で処理することがより好ましい。均質化圧が低い場合、具体的には10MPa以下の場合は飲料用組成物の平均乳化粒径が1μm以下にならず好ましくない。
本発明では前述の様に高圧均質化処理等の適当な手段を用い乳化粒径の調整を行っているが、調製される飲料用組成物の平均乳化粒径は1μm以下にすることが望ましい。好ましくは平均粒子径が0.8μm以下、更に好ましくは平均粒子径が0.6μm以下で且つ最大粒子径が1μm以下であることが良い。乳化粒径は乳化物の物性に与える影響が大きく、平均乳化粒径が1μmを超えると保存中の分離が発生する傾向にある。更に調整された飲料用組成物を使用し飲料を製造する際にも粒子径の影響は大きく、平均乳化粒子径が1μmを超えると飲料独特の保存時のリング発生、沈殿発生、加熱殺菌時や高温保存時の乳化破壊等の問題が発生しやすくなる。
【0010】
本発明における粒子径の測定方法については特に限定を受けるものではないが、例えばレーザー回折散乱法粒度分布測定装置であるベックマン・コールター(株)製LS230型によって測定することが可能である。
本発明によって調製された飲料用組成物は様々な飲料に使用することができる。本発明によって調製された飲料用組成物は乳化粒径をコントロールすることにより前述したような飲料の諸問題は解決可能であり、またフレッシュチーズ由来の乳成分を多く含むため、風味が良く且つ安定な飲料の提供が可能である。ここで言う飲料とは、コーヒー、紅茶、ココア、緑茶、抹茶、果汁、豆乳、卵、野菜、チーズ等嗜好品に香料、甘味料等の副原料を適時加え、乳固形分を併せて味を調製したものを指す。この際、本発明の飲料用組成物以外に生乳、濃縮乳、脱脂濃縮乳、生クリーム、脱脂粉乳、全脂粉乳等の牛乳を原料とした乳製品を併用することには何ら制限を受けるものではない。飲料の具体例としてコーヒー飲料、紅茶飲料、ココア飲料、果汁飲料、抹茶飲料、豆乳飲料、プリン、ミルクセーキ等の卵飲料、野菜飲料、ポタージュ等のスープ飲料、サプリメント飲料、しるこ飲料、甘酒、キャラメル飲料、ごま飲料等があげられる。これ以外にも乳固形分を含有する飲料であればあらゆる飲料に応用可能であるが、好ましいものとして高温販売、いわゆるホットベンダー販売される飲料は品質劣化が激しいため求められる安定性基準が高くあり、その意味ではコーヒー飲料、紅茶飲料、スープ類に使用されることが望ましい。
【0011】
飲料の形態としては、缶、瓶、ペット容器、ボトル缶、紙パック、プラスチック容器、チアパック等があげられるが、密封された容器であれば、容器形態には何ら制限を受けない。ただし、本発明の飲料用組成物は前述の様にホットベンダー販売される飲料に適しており、ホットベンダー販売可能な容器である缶、瓶、ペット容器が好ましい。なお、本発明の飲料用組成物の飲料への使用に関しては必ずしも液状である必要はなく、ゼリー飲料のような半固体状への使用も可能である。
以下に本発明の実施例を示すが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。
【0012】
【実施例】
実施例
飲料用組成物調製方法
フレッシュチーズと水を混合の上70℃まで加熱し、攪拌しながらカゼインナトリウムと各種乳化剤を添加して分散溶解した。溶解後ホモミキサーにて混合液を予備乳化し均質化した。この予備均質化液を70℃にて高圧ホモジナイザー(イズミフードマシナリー製)にて15〜50MPaの高圧均質化処理をした。次に高圧均質化処理液をUHT(超高温瞬間滅菌装置 日阪製作所製)により140℃、5秒間滅菌処理をし飲料用組成物のサンプルとした。保存試験は5℃及び25℃にて3ヶ月間行った。飲料用組成物の調製実施例及び評価を表1に示す。
【0013】
【表1】
【0014】
(*1)ショ糖ステアリン酸エステル HLB11 (三菱化学フーズ(株))
(*2)モノラウリン酸デカグリセリン HLB15.5 (太陽化学(株))
(*3)モノステアリン酸デカグリセリン HLB12 (太陽化学(株))
(*4)酵素分解大豆レシチン HLB12 (太陽化学(株))
(*5)クエン酸モノステアリン酸グリセリン (太陽化学(株))
(*6)コハク酸モノステアリン酸グリセリン (太陽化学(株))
保存評価 ◎ 分離、沈殿、凝集が発生しない
保存評価 ○ 分離、沈殿、凝集がほぼ発生しない
保存評価 △ 分離、沈殿は無いが凝集が発生
保存評価 × 分離、凝集、沈殿が発生
なおここで言う分離とは乳化層と非乳化層が分かれること、沈殿とは蛋白等の固形物が底部に沈降すること、凝集とは溶液中に目視観察可能な不連続層が発生することを示す。
【0015】
表1より明らかなように、実施例1〜6のいずれの試験区も高圧均質化後の平均乳化粒径は1μm以下であり良好な均質化状態であった。UHT後の平均乳化粒径についても1μm以下でありかつUHT前(高圧均質化後)に比べ大きく変化していないことより、UHT処理を行っても良好な均質化状態であることがわかった。さらに、調製された飲料用組成物のサンプルを10℃及び25℃の温度帯によって保存試験を行ったところ、3ヶ月間の保存においても分離、沈殿、凝集の発生などは観察されず、かつ平均乳化粒径は1μm以下であり良好な均質化状態であった。
【0016】
乳飲料試作方法I
コーヒー抽出液(Bx3.0)400g、脱脂粉乳10g、グラニュー糖60g、リョートーP−1670(三菱化学フーズ(株))5g、本発明の飲料用組成物は最終脂肪含量が0.5%となるように量を調整して添加、水を加え混合溶解し、重曹にてpH6.7に調整後、さらに水を加え全量を1000gとした。調合されたコーヒーミックスを65〜70℃に昇温し、高圧ホモジナイザーにて15MPaの圧力で均質化し缶容器に充填した。充填された缶容器は121℃、30分間レトルト殺菌を行い、飲料サンプルとした。保存試験は、5℃、25℃及び55℃にて4週間行った。
【0017】
乳飲料試作方法II
紅茶抽出液(Bx1.5)200g、脱脂粉乳20g、グラニュー糖60g、リョートーP−1670(三菱化学フーズ(株))5g、本発明の飲料用組成物は最終脂肪含量が1.0%となるように量を調整して添加、水を加え混合溶解し、重曹にてpH6.8に調整後、さらに水を加え全量を1000gとした。調合された紅茶ミックスを65〜70℃に昇温し、高圧ホモジナイザーにて15MPaの圧力で均質化し、次いでUHT(超高温瞬間滅菌装置)にて145℃、30秒間の殺菌処理を行い、ペットボトル容器に充填した。保存試験は、5℃、25℃及び55℃にて4週間行った。本発明品を使用した飲料の実施例及び評価を表2に示す。
【0018】
【表2】
【0019】
評点7以上を良、4〜6を並、3以下を不良と評価した。
なお、クリーム1〜6とは実施例1〜6で示した飲料用組成物の1〜6に対応する。また、ここで言うリングの発生とは飲料保存時に気−液界面に発生する白色クリーム状物質のこと、乳化破壊とは保存時に乳化が壊れ油脂が分離すること、沈殿の発生とは保存中に蛋白等の固形物が底部に沈降すること、白色浮遊物の発生とは液中に分散しない白色の固形物が発生することを示す。
【0020】
表2より明らかなように本発明品である飲料用組成物を使用した飲料はいずれの温度帯でもリングの発生、乳化破壊、沈殿の発生等の品質劣化が無い又は少ない結果となった。
【0021】
比較例
飲料用組成物調製方法
フレッシュチーズと水を混合の上70℃まで加熱し、攪拌しながらカゼインナトリウム又は各種乳化剤を添加して分散溶解した。溶解後ホモミキサーにて混合液を予備乳化し均質化した。この予備均質化液を70℃にて高圧ホモジナイザー(イズミフードマシナリー製)にて50MPaの高圧均質化処理をした。次に高圧均質化処理液をUHT(超高温瞬間滅菌装置 日阪製作所製)により140℃、5秒間滅菌処理をし飲料用組成物のサンプルとした。保存試験は5℃及び25℃にて3ヶ月間行った。飲料用組成物の調製比較例及び評価を表3に示す。
【0022】
【表3】
【0023】
(*1)ショ糖ステアリン酸エステル HLB11 (三菱化学フーズ(株))
(*2)ショ糖ステアリン酸エステル HLB9 (三菱化学フーズ(株))
(*3)ステアリン酸モノグリセリド HLB4 (太陽化学(株))
(*4)クエン酸モノステアリン酸グリセリン (太陽化学(株))
保存評価 ◎ 分離、沈殿、凝集が発生しない
保存評価 ○ 分離、沈殿、凝集がほぼ発生しない
保存評価 △ 分離、沈殿は無いが凝集が発生
保存評価 × 分離、凝集、沈殿が発生
なおここで言う分離とは乳化層と非乳化層が分かれること、沈殿とは蛋白等の固形物が底部に沈降すること、凝集とは溶液中に目視観察可能な不連続層が発生することを示す。
表3より明らかなように、比較例で調製した飲料用組成物は、分離、凝集、沈殿等が観察された。
【0024】
飲料の調製方法
乳飲料試作方法I
コーヒー抽出液(Bx3.0)400g、脱脂粉乳10g、グラニュー糖60g、リョートーP−1670(三菱化学フーズ(株))5g、比較例にて調製された飲料用組成物は最終脂肪含量が0.5%となるように量を調整して添加、水を加え混合溶解し、重曹にてpH6.7に調整後、さらに水を加え全量を1000gとした。調合されたコーヒーミックスを65〜70℃に昇温し、高圧ホモジナイザーにて15MPaの圧力で均質化し缶容器に充填した。充填された缶容器は121℃、30分間レトルト殺菌を行い、飲料サンプルとした。保存試験は、5℃、25℃及び55℃にて4週間行った。
【0025】
乳飲料試作方法II
紅茶抽出液(Bx1.5)200g、脱脂粉乳20g、グラニュー糖60g、リョートーP−1670(三菱化学フーズ(株))5g、比較例にて調製された飲料用組成物は最終脂肪含量が1.0%となるように量を調整して添加、水を加え混合溶解し、重曹にてpH6.8に調整後、さらに水を加え全量を1000gとした。調合された紅茶ミックスを65〜70℃に昇温し、高圧ホモジナイザーにて15MPaの圧力で均質化し、次いでUHT(超高温瞬間滅菌装置)にて145℃、30秒間の殺菌処理を行い、ペットボトル容器に充填した。保存試験は、5℃、25℃及び55℃にて4週間行った。
飲料の比較例及び評価を表4に示す。
【0026】
【表4】
【0027】
評点7以上を良、4〜6を並、3以下を不良と評価した。
なお、クリームA〜Eとは比較例1〜5で示した飲料用組成物の1〜5に対応する。また、ここで言うリングの発生とは飲料保存時に気−液界面に発生する白色クリーム状物質のこと、乳化破壊とは保存時に乳化が壊れ油脂が分離すること、沈殿の発生とは保存中に蛋白等の固形物が底部に沈降すること、白色浮遊物の発生とは液中に分散しない白色の固形物が発生することを示す。
【0028】
表4より明らかなように、比較例で調製されたクリームを使用した飲料は、いずれの温度帯でもリングの発生、乳化破壊、沈殿の発生等が発生し、品質的に著しく劣る結果となった。
【0029】
【発明の効果】
本発明はフレッシュチーズを加工する際、乳化剤及びカゼインナトリウムを添加することにより安定な飲料用組成物を提供することができ、かつ飲料を作る際、調製された飲料用組成物を使用することによりリングの発生、乳化破壊、沈殿の発生等品質劣化を防止することができる安定な飲料の製造法を提供するものである。
Claims (4)
- フレッシュチーズ、有機酸モノグリセリド、HLB11以上の乳化剤、カゼインナトリウム及び水を含有する飲料用組成物であって、フレッシュチーズの組成物中の配合量が20%〜50%である飲料用組成物。
- 平均粒径1μm以下である請求項1記載の飲料用組成物。
- 請求項1または2記載の飲料用組成物を含有する飲料。
- 請求項1または2記載の飲料用組成物を添加する工程を有する飲料の製造方法。
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