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JP4244772B2 - 流下ガラス異常監視装置 - Google Patents
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JP4244772B2 - 流下ガラス異常監視装置 - Google Patents

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Description

本発明は、高レベル放射性廃液をガラス固化する際に溶融炉からキャニスタに流下される流下ガラスの監視装置に係り、特に流下ガラスを画像処理にて監視するための流下ガラス異常監視装置に関するものである。
従来、原子炉施設においては、図6に示すように発生する高レベル放射性物質を含んだ廃液を溶融炉21により溶融ガラスと混合して、放射性廃棄物を含んだガラスを流下させてキャニスタ22に注入する。ガラスは、冷却され固化されることによりキャニスタ22に封入され、原子炉施設において生じた放射性廃棄物を保管施設に保管できる形態となっていた。
ガラスが規定量まで注入されたキャニスタ22は、台車23によりフロア床30上を移動し保管施設に搬入される。
図示したようなガラス固化設備の溶融炉21から流れ落ちる流下ガラス25の異常は、オペレータが目視によりその流下状況を観察するか、モニタにより監視することにより判断していた。
流下ガラス25の流下異常の原因は、種々ある。代表的な異常原因としては、図7に示す溶融炉下部21aの主電極61、底部電極62、炉底補助電極63等の異常により溶融槽21における加熱が不均一になったり、加熱が不充分であることが考えられる。
また、溶融炉21内で混合される放射性廃棄物に含まれる金属の粒等が、主電極61等が発生する高周波電流を吸収し、溶融炉21内の加熱が充分に行われないこともある。
このような加熱不充分等の異常は、流下ガラス25が流下ノズル66から流下する際に、ガラスの流れに揺れが発生したり、流下ガラスの粘度が高くなり膨らみが発生するという現象になって現れる。これらの現象を熟練したオペレータが観察し、異常現象から異常原因を推測する異常監視の方法が取られていた。
また、光ファイバを用いた溶融ガラス流下監視装置等が提案されている(特許文献1、2参照)。
特開平9−281294号公報 特開平9−243797号公報
しかしながら、従来の目視に頼る方法では、オペレータの判断に熟練が必要であるという問題点があった。また、個人差により判断にバラツキが出るという問題点があった。
また、溶融ガラス流下監視装置による場合、ガラス流下が異常になった場合にのみその異常が出力されるが、異常発生の前兆となる状況の把握や、異常が発生するまでの傾向などを記録することは出来ず、異常現象の予測が出来なかったり不充分であるといった問題点があった。
そこで、本発明の目的は、流下状態を画像データにより収集し、異常の兆候予測及び異常の判断が可能な流下ガラス異常監視装置を提供することにある。
本発明は、上記目的を達成するために創案されたものであり、第1の発明は、溶融炉内で放射性廃液を混入した溶融ガラスを、流下ノズルから流下ガラスとして流下させ、該流下ガラスをキャニスタに充填する際に、上記溶融炉から流下される流下ガラスの異常を検出するための流下ガラス異常監視装置において、流下しているガラスを一定時間毎に撮像するカメラと、一定時間毎に順次撮像された流下ガラスの画像を2値化し、その2値化画像に対して水平方向に走査して流下ガラスの左エッジ部及び右エッジ部を検出すると共に、検出した左エッジ部と右エッジ部から中心位置を算出し、順次撮像された画像ごとに算出した中心位置の変化から流下ガラスの揺れを検出するデータ処理装置とを備えた流下ガラス異常監視装置である。
の発明は、上記左エッジ部の検出は、水平な走査方向に走査することにより上記左エッジ部を検出し、上記右エッジ部の検出は、水平な走査方向とは逆に走査することにより上記右エッジ部を検出するものである。
の発明は、上記左エッジ部の検出は、前回検出した左エッジ部から左方へ所定距離離れた位置から走査方向に走査を始め、上記右エッジ部の検出は、前回検出した右エッジ部から右方へ所定距離離れた位置から走査方向とは逆に走査を始めるものである。
の発明は、上記揺れの検出は、上記流下ノズルの中心位置と上記左エッジ部及び上記右エッジ部より算出した中心位置との水平方向の差が閾値を超えることにより検出するものである。
の発明は、上記揺れの検出は、上記走査による上下に位置の異なる2本の走査線によりそれぞれの左エッジ部及びそれぞれの右エッジ部を検出し、検出されたそれぞれの上記左エッジ部及びそれぞれの上記右エッジ部から中心位置を算出し、算出したこれら上下の中心位置の水平方向の差が閾値を超えることにより上記揺れを検出するものである。
の発明は、上記揺れの検出は、過去の中心位置と最新の中心位置との水平方向の差が閾値を超えることにより検出するものである。
の発明は、上記データ処理装置は、上記検出した揺れの回数を計数し記憶するものである。
本発明によれば、流下状態を画像データにより収集し、異常の兆候予測及び異常の判断を可能にするという優れた効果を発揮する。
以下、本発明の好適実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の好適実施の形態である流下ガラス異常監視装置及びその設置状態を示す。
図示したように原子炉施設内には、放射性廃棄物をガラスと混合し溶融するための溶融炉21と、溶融炉21で溶融された溶融ガラスを流下させて注入し充填保管するためのキャニスタ22と、キャニスタ22を搬送するための台車23と、溶融炉21からキャニスタ22に注入される流下ガラス25の状況を監視し異常を検知するための流下ガラス異常監視装置1が設置されている。
ここでは、流下ガラス25は、溶融炉21で溶融された溶融ガラスが溶融炉下部21aから流下し、キャニスタ22に注入される直前までの流下される溶融ガラスの状態を表すと共に、流下ガラス25は、流下ガラス異常監視装置1で監視される対象であることを示す。
溶融炉21は、原子炉施設において生じた高レベル放射性廃液を、原料ガラスを溶融させた溶融ガラスと混合させ、流下ガラス25として流下させるための設備である。
キャニスタ22は、溶融炉21で溶融され放射性廃液が混合されて形成された流下ガラス25を注入、流下してきた溶融ガラスを封止して、放射性廃棄物をガラス固化して保管するための金属製の容器である。キャニスタ22は、直径約40cm、高さ約100cm、重量400〜500kg程度の円柱状をしたものである。
台車23は、キャニスタ22に注入される流下ガラス25が規定量に達した時点で、キャニスタ22をフロア床30上を移動させ保管施設に搬送するためのキャリアである。
流下ガラス異常監視装置1は、流下しているガラスの全体の状態を撮像するべく流下ガラス25に臨ませて設置したカメラ3と、カメラ3で撮像された画像を画像処理し画像処理したデータを記憶し記憶したデータから流下ガラス25の揺れを検出するためのデータ処理装置2と、カメラ3の撮影を制御するためのカメラ制御装置5と、データ処理装置2及びカメラ制御装置5などを遠隔からオペレーションするための遠隔操作システム6とを備えて構成され、ケーブル4、7、8で接続されている。
流下ガラス異常監視装置1は、溶融炉21からの流下ガラス25をキャニスタ22に充填する際に、溶融炉21から流下される流下ガラス25の異常を検出するための監視装置であり、カメラ3で撮像された画像を画像処理にて流下ガラス25の揺れをデータ処理装置で検出する機能を有している。
流下ガラス異常監視装置1は、原子炉施設内において溶融炉21からキャニスタ22に注入される流下ガラス25の画像を撮像し、撮像した流下ガラス25の状態画像を解析することにより、流下ガラス25の状態に揺れ等の異常が生じた場合に、その異常を検出しまた異常となる兆候を検出することができる。
データ処理装置2は、画像データ等を処理するためのデータ処理部11と、カメラ3を制御するための制御信号をカメラ制御装置5に入力するための制御信号入力ボード12と、カメラ3で撮影された画像をデジタル処理するための画像処理ボード13と、画像処理ボード13で画像をデジタル処理するための画像解析ソフト14と、停電時にデータ処理装置2のデータをバックアップするための電源となる無停電電源部15と、データ処理部11で処理したデータを保存するためのデータ保存部16と、オペレーション状態や処理データの状態等を表示するためのディスプレイ17と、処理データ等をプリントアウトするためのプリンタ18とを備えて構成される。
データ処理装置2は、カメラ3で一定時間毎に順次撮像された流下ガラス25の画像を2値化処理し、処理された2値化画像に対して流下ガラスの流下方向に対する水平方向に走査して流下ガラス25の左エッジ部及び右エッジ部を検出し、これらのデータからガラスの流下状態の異常の有無を検出するための処理装置である。
無停電電源部15は、流下ガラス異常監視装置1に供給される電源電力が何らかの理由で停止した場合に、停電を検知する。停電を検知した無停電電源部15は、外部からの供給電源から内蔵されている電池に切り換え、外部電源の代わりにデータ処理装置2に電源を供給するためのバックアップ電源である。無停電電源部15は、外部から正常に電源が供給されている時は、そのまま流下ガラス異常監視装置1の各部材に電力を供給し、同時に内蔵されている図示しない電池に充電を行う。
データ処理部11は、画像処理ボード13により画像処理されたデータを演算処理し、流下ガラスの揺れの有無を判定し、演算結果をデータ保存部16に出力する演算処理部である。
データ保存部16は、画像処理ボード13及びデータ処理部11で処理・解析された画像処理及び演算結果を順次記憶、保存するためのメモリ部である。
ディスプレイ17は、流下ガラス異常監視装置1のオペレーション状態や処理データの状態等を表示するための表示器である。
プリンタ18は、画像処理データや流下ガラスの異常を示す揺れの有無及び揺れの回数、流下ガラス異常監視装置1の状態等をプリントアウトするための印字機である。
カメラ3は、溶融炉21からキャニスタ22に注入されるガラスの状態を撮影するために設置される撮影機であり、ガラスの揺れ等が画面に取り込まれるようにガラスの流下状態を流下位置の正面若しくはそれに近い位置に臨ませて設置する。カメラ3は、例えばCCD撮像管を用いたビデオカメラ、温度検知に優れた近赤外線カメラ等が用いられる。
カメラ3は、図中では説明のため1台を図示しているが、流下ガラス25長手方向を軸中心とした円周上に2台以上を設置し流下ガラス25の流下を撮影するとよく、流下ガラス25の状態がよりよく監視出来、流下ガラス25の揺れを多次元で捉える事が出来る。
カメラ制御装置5は、データ処理装置2内の制御信号入力ボード12から供給された制御信号を受信し、カメラ3の撮影を制御するための制御装置である。
ケーブル4,は、カメラ3で撮影した画像をカメラ制御装置5を経由してデータ処理装置2に伝送し、データ処理部2の制御信号入力ボード12から供給された制御信号をカメラ制御装置5及びカメラ3に伝送するための信号線である。
遠隔操作システム6は、流下ガラス異常監視装置1を遠隔の監視室等から操作し、データ処理部2で処理されたデータ等を取得、操作するための操作システムである。
ケーブル7は、データ処理装置2で処理されたデータ等を遠隔操作システム6に伝送し、遠隔操作システム6のオペレーションをデータ処理装置2に伝送するための伝送線路で、例えば代表的にLANなどが利用される。
次に、流下ガラス異常監視装置1の動作概要を説明する。
溶融炉21で放射性廃液と混合、溶融され生成された流下ガラス25は、台車23に搭載されたキャニスタ22に注入、充填され、この流下ガラス25の状態はカメラ3で撮像される。
カメラ3で撮像された流下ガラス25の状態を示す画像は、ケーブル4、カメラ制御装置5、ケーブル8を介して、画像処理ボード13に入力される。
画像処理ボード13に入力された画像は、画像処理ボード13において平滑化、2値化され、画像のノイズ除去を行うための収縮、膨張処理などの画像処理が行われた後、データ処理部11に出力される。
図2は、カメラ3で撮影された流下ガラス25の画像(図3に示す)を画像処理ボード13及びデータ処理部11で処理する手順を示すフローチャートである。
画像処理ボード13に画像データが入力されると、フローチャートに示すステップ31により画像処理のためのデジタル処理が開始される。
画像処理は、図3に示すような撮影した画像から流下するガラスのエッジを検出するための画像処理範囲の設定を行い、画面を平滑化することにより流下ガラス25の写った領域とそれ以外の領域をそれぞれ連続した平面として処理し、設定した閾値により2値化し、収縮、膨張処理により流下ガラス25の左エッジ部及び右エッジ部を鮮明し、図4に示す左エッジ部及び右エッジ部の検出処理を容易にする画像フィルタリングの一連処理である。
画像処理ボード13で、カメラ3により撮像された画像全体(図3に示す。)の中から、画像を処理するために流下ガラス25の写った範囲を設定する(ステップ32)。
流下ガラス25の位置検出を行うための画像範囲の設定は、対象とする位置情報の性質及び画像処理ボード13の処理時間を考慮して設定される。
範囲の設定は、溶融炉下部21aから流下する溶融ガラスの状態、特にガラスの揺れや膨らみ等が充分に検出出来る範囲を選択し、溶融炉下部21aの流下ノズル66の中心位置が明確になるように範囲設定するとよい。
また、画像処理範囲設定の際には、画像の鉛直方向、水平方向がガラスの流下している実際の鉛直方向、水平方向に一致するように画像の取り込みを行う。
なお、この補正によりカメラ3が傾いていると判断される場合には、この判断結果を制御信号入力ボード12に送出し、ケーブル8を介してカメラ制御装置5に伝送し、カメラ制御装置5はカメラ3の姿勢を修正する制御信号をカメラ3に対して発する。姿勢修正のための制御信号を受信したカメラ3は、流下ガラス25の画像を最も良い位置、姿勢から撮像するように姿勢を修正する。
ステップ32では、初回のみデータ格納領域、データ数を初期化する処理が併せて行われる。
図4(a)、(b)に処理範囲設定された流下ガラス25の画像を示す。
図2のステップ32で処理範囲が設定された画像は、次に画像の平滑化が行われる(ステップ33)。
このステップ33による画像の平滑化は、画像を滑らかにするために行われ、画像内の図形(流下ガラス25を意味する。)の存在位置を後のステップで検出するための前処理である。
平滑化により、ノイズの含まれた画像は、暗い背景部分の領域zはノイズにより存在する明るい点等が周囲の暗い部分と一様になり、領域z全体がムラの少ない連続した平面領域となる。同様に、ガラスが撮像された輝度の明るい領域xは、ノイズにより存在する暗い点等が周囲の明るい部分と一様になり、領域x全体がムラの少ない連続した平面領域となる。
平滑化の処理には種々の手法があるが、例えば領域分割処理により、画像を値がほぼ一定とみなせる領域に分割する方法、エッジ検出処理により画像の輝度値が急激に変化するところを検出する方法などが用いられるとよい。
分割されたメッシュ領域毎に平滑化された画像は、公知の判別分析法により2値化される(ステップ34)。
撮像された画像の中で、流下ガラス25の写っている部分は図4(a)、(b)で示す溶融したガラスの輝度により明るい領域xである。背景の部分は暗い領域zとなっている。ステップ34の2値化とは、この2つの領域x、zを明るさによる閾値を設け、その閾値の以下の暗い領域Zと、閾値を超える明るい領域Xとに2値化することである。
2値化された流下ガラス25の画像データは、画像ノイズ、量子化ノイズを除去するための収縮(ステップ35)、膨張(ステップ36)の処理が行われる。
収縮、膨張の処理は、2値化した画像の背景と流下ガラス25の不鮮明な境界を鮮明にし、後述するステップ37の流下ガラスの左/右エッジ部検出処理を容易にするためのフィルタリング処理である。
この収縮処理は、2値化して得られた図形(即ち、流下ガラス25の画像である領域X)の境界部分の画素を全て削除し、画像の境界部分を一皮分取り除く処理手法である。
膨張処理は、収縮処理とは逆に、得られた図形(即ち、流下ガラス25の画像である領域X)の境界部分の画素から領域Z方向に一画素加え、画像の境界部分を一皮分太らせる処理手法である。
収縮、膨張処理を行うことで、2値化画像中のノイズ成分の多くが除去され、画像背景と流下ガラスの境界部分であるガラスの左エッジ部及び右エッジ部を鮮明にするという効果がある。
このように画像処理されたデータは、データ保存部26に記憶し、次のステップ37,38の処理がなされる。
画像処理ボード13の処理結果を受け取ったデータ処理部11は、左/右エッジ部検出処理を行う(ステップ37)。
データ処理部11は、画像処理ボード13から入力された処理結果から流下ガラス25の左エッジ部と右エッジ部を検出する。
図4により、この左エッジ部と右エッジ部を検出する手順を説明する。図4(a)は、処理範囲が設定された流下ガラス25の正常時の画像を示す。図4(b)は、処理範囲が設定された流下ガラス25の異常時(流下ガラス25に揺れがある。)の画像を示す。
検出手順例として、図4(a)の水平な走査線SC1のデータに注目して説明する。
先ず、データ数が0より大きく、前回の左エッジ部の検出が正常に行われている場合には、左側面候補位置の探索開始点を前回の左エッジ部−50画素(図中D0で示す所定距離)とする。但し、探索開始点は、0以上であることが前提条件である。それ以外の場合には、左側探索開始点は、0とする。
水平方向の走査線SC1において、2値化画像である画素に対して左側探索開始点D0(または、0)から画像右端に向かって、画素の輝度が変化し明るくなる位置を左方から右方に(ここでは、これを走査方向とする。)走査する。即ち、暗い領域Zから明るい領域Xとなる点が検出された場合には、この点を流下ガラス25の左側面候補位置aとする。
画面右端迄探索しても検出されない場合には、前回検出位置を「失敗」として終了する。
次に、データ数が0よりも大きく、前回右エッジ部の検出に成功している場合には、右側面候補位置の探索開始点を前回の右エッジ部+50画素(図中E0で示す所定距離)とする。但し、探索開始点は、画面右端よりも左側であることとし、それ以外の場合は探索開始点は画像の右端とする。
走査線SC1上の画素に対して右側探索開始点E0(または右端)から左側面候補位置aに向かって、画素の輝度が変化し明るくなる位置を右方から左方に(ここでは、これを走査方向とは逆方向とする。)探索する。即ち、暗い領域Zから明るい領域Xとなる点が検出された場合には、この点を流下ガラス25の右側面候補位置bとする。
左側面候補位置a迄探索しても検出されない場合には、前回検出位置を「失敗」として終了する。
なお、此処で上下に位置の異なる2本の走査線SC1、2の走査は一例を示したもので、水平方向の走査であれば、上の走査方法にのみよる必要はなく、後のデータ処理が容易な走査方法を用いて良い。
例えば、走査線SC1、2を左から右に水平に走査させることにより、左側面候補位置a及び右側面候補位置bを検出する方法でもよい。
検出した左側面候補位置aと右側面候補位置bとの間の距離を算出し、閾値width_th以内であれば、左側面候補位置aを左エッジ部A0と称し、右側面候補位置bを右エッジ部B0と称する。
それ以外の場合には、前回検出位置を「失敗」として終了する。
次に、検出した左エッジ部A0と右エッジ部B0との差から流下ガラス25の幅を算出する。算出された流下ガラス25の幅が閾値width_thより大きい時は、流下ガラス25の流下幅取得の「失敗」と判定する。
左エッジ部A0と右エッジ部B0との差が閾値width_thより小さいときは、流下ガラス25の流下幅取得の「成功」と判定する。
ここで、流下幅が変化する場合は、溶融炉21の加熱温度の変化により実際に流下ガラス25の流下幅が変化している場合や、流下ガラス25に正対したカメラ3に対して、流下ガラス25がカメラ3の前後方向に揺れることにより、見掛け上ガラスの流下幅が変化している現象として捉えられる場合等がある。
流下ガラス25の幅取得の「成功」と判定した場合には、次にデータ処理部11は、流下ガラス25の中心位置を算出する処理を行う(ステップ38)。
先に検出した左エッジ部A0と右エッジ部B0の位置座標の加算平均を取り、算出された値を流下ガラス25の中心位置の座標C0とする。
もう一方の走査線SC2に対しても、上記の手順と同様にして流下ガラス25の左エッジ部A1、右エッジ部B1の検出及び中心位置の座標C1の算出を行う。
検出及び算出された結果をデータ保存部16に保存し、またデータ数のカウンタに1を加算する。また前回位置検出を「成功」とする。
次に、データ処理部11において流下ガラス25の揺れ回数の算出手順を説明する。
流下ガラス25の揺れの形態には種々あるので、揺れの検出も種々の形態が考えられるが、ここでは代表的な3種類の揺れ検出方法について説明する。
揺れ検出方法(1)
図7に示す溶融炉下部21aの流下ノズル66の中心位置を、図4(a)、(b)にノズル中心Nで表示する。
所定値であるノズル中心NとC1(若しくは、C0)との水平軸方向の差を求め、これは流下ガラス25の流下ノズル66からのズレを意味する。
求めた差を予め設定した閾値move_th1と比較し、その差が閾値move_th1以上の場合には、流下ガラス25に揺れがあったものと判断する。揺れ回数(1)を1加算する。
揺れ検出方法(2)
図4(a)に示した流下ガラス25の上下の中心位置C0と中心位置C1との水平軸方向の差を求める。これは流下ガラス25の流下の位置が中心位置C0から上下でズレている事を意味する。
求めた差を予め設定した閾値move_th2と比較し、その差が閾値move_th2以上の場合には、流下ガラス25に揺れがあったものと判断する。揺れ回数(2)を1加算する。
揺れ検出方法(3)
先ず、流下ガラス25の揺れを初期化する(初回のみ実施する)。
初期化が為された後、最新の中心位置をデータ保存部16から取り出す。
この最新の中心位置データは、例えば図4(b)で得られた中心位置の座標C2であるものとする。
次に、データ保存部16から過去算出した100回分の流下ガラス25の中心位置の平均値κを取得する。過去100回分の流下ガラス25の中心位置の平均値κ若しくは過去100回分のデータがデータ保存部16に保存されていない場合には、データ保存部16に保存されている中心位置の全データを取り出し、全中心位置データの平均値κoを算出する。
最新の中心位置C2と、過去の中心位置の平均値κ又は平均値κoとを比較し、その差が予め設定した揺れの閾値move_th3以上の場合には、流下ガラス25に揺れがあったものと判断する。揺れ回数(3)を1加算する。
図4(a)が、全く揺れのない状態であり、この状態が100回連続して続いたとすると、平均値κは図中のC0、(または、C1)の位置に等しくなる。
図4(b)に示すような揺れが流下ガラス25に生じた場合には、平均値κと 2 の位置の差が流下ガラス25の揺れになっていることが分かる。
此の流下ガラス25の揺れ回数(3)を計数した例を、図5に示す。
図中、横軸は流下ガラス25をキャニスタ22に注入する経過時刻(単位:分)を表し、縦軸は流下ガラス25の揺れの回数(単位:回)を表す。
図は、溶融炉21に異常が発生している場合の特性図であり、特に経過時刻150分前後に揺れが多く発生していることが分かる。
この流下ガラス25の揺れの頻発は、溶融炉21におけるガラス加熱が正常に行われておらず、流下ガラス25の粘度が加熱異常等により不均一になり、流下ガラス25の流速、流量等が不安定になっていることを示している。
不十分な加熱により流下ガラス25の粘度が高くなった場合には、図4(b)に一点鎖線で示したように、流下ガラス25の一部が膨らむような現象も見られる。
このような揺れの傾向は、揺れの検出方法(1)、(2)、(3)により検出された流下ガラス25の揺れを各々別々に計数し記憶することで、揺れの原因を推定する情報とすることが出来る。
中心位置C0、C1、C2以外にも、このように左エッジ部A0、A1、A2、右エッジ部B0、B1、B2等のデータを記憶、演算することにより、流下ガラスの膨らみやガラスの塊の発生、捩れ等の異常を検出しても良い。
データ処理部11で得られるこのようなデータを基に、流下ガラス25の異常を検出出来、此は図1、図7で示す溶融炉下部21aに何らかの異常が発生しているか、発生しつつある兆候が現れている証である。
また、ステップ37の左エッジ部及び右エッジ部の検出において、エッジ検出の失敗が頻発したり続くような場合にも、流下ガラス25の流下に何等かの異常(例えば、図7で示す流下ノズル66が詰まったり、破損したことによる異常)が発生した可能性があるので、これもカウントし異常判断の情報とすると良い。
得られたデータを蓄積し、此等データの傾向を見る事で、不具合箇所の推定(例えば、主電極61、底部電極62、炉底補助電極63、流下ノズル66等)や異常が発生しかかっている兆候を把握する事も可能になる。
このような、画像処理ボード13及びデータ処理部11の演算処理結果は、必要に応じてディスプレイ17に表示され、またプリンタ18に印字される。
また、ケーブル7を介して遠隔操作システム6から要求があった場合には、画像処理ボード13及びデータ処理部11の演算結果は、ケーブル7を介して遠隔操作システム6に伝送され、遠隔操作システムに保存されたり、遠隔操作システムに備えられた表示器に表示されたりする。
このように、流下ガラス25の中心位置及び揺れの有無を判断して、処理は終了する(ステップ39)。
流下ガラス異常監視装置1においては、流下ガラス25の状況を画像から検出することにより、流下ガラス25の揺れの発生を異常として検出することが出来る。流下ガラス25の揺れの回数が多くなった場合には、検出データを基に異常発生のアラームを発したり、異常発生の兆候をいち早く察知し、ディスプレイ等に表示することが出来る。
以上説明したように、監視オペレータの習熟に頼っていた流下ガラス25の状態監視を流下ガラス異常監視装置1を用いる事で、流下ガラス25の状態を座標を決めて定量的に把握出来、ガラスの流下状態及び異常発生の状況を画像データから定量的に判断できるようになった。
また、この流下ガラス異常監視装置1のデータは記録、保存することでき、蓄積データをグラフに表示することも可能である。このため、過去の正常時の状態、異常時の状態データと比較することで、溶融炉21における流下ガラス25の異常の前兆を的確に把握したり、バラツキのない異常予測や異常判断を行うことが可能となる。
本発明の実施の形態は、流下ガラスの異常監視のみならず、溶融し流下させる各種設備の監視等に広く適用出来るという産業上の利用可能性を有する。
本実施の形態である流下ガラス異常監視装置及びその設置状態を示す説明図である。 本実施の形態である流下ガラス異常監視装置の画像処理手順を示すフローチャートである。 流下ガラスをカメラで撮影した画像を示す状態図である。 図4(a)は、流下ガラスの状態を示す概略図である。図4(b)は、流下ガラスの揺れの状態を示す概略図である。 流下ガラスの揺れの回数を示す特性図である。 流下ガラスを流下させる設備を示す説明図である。 溶融炉下部の断面を示す横断面図である。
符号の説明
1 流下ガラス異常監視装置
2 データ処理装置
3 カメラ
4 ケーブル
5 カメラ制御装置
6 遠隔操作システム
7、8 ケーブル
11 データ処理部
12 制御信号入力ボード
13 画像処理ボード
14 画像解析ソフト
15 無停電電源部
16 データ保存部
17 ディスプレイ
18 プリンタ
21 溶融炉
21a 溶融炉下部
22 キャニスタ
23 台車
25 流下ガラス
30 フロア床

Claims (7)

  1. 溶融炉内で放射性廃液を混入した溶融ガラスを、流下ノズルから流下ガラスとして流下させ、該流下ガラスをキャニスタに充填する際に、上記溶融炉から流下される流下ガラスの異常を検出するための流下ガラス異常監視装置において、流下しているガラスを一定時間毎に撮像するカメラと、一定時間毎に順次撮像された流下ガラスの画像を2値化し、その2値化画像に対して水平方向に走査して流下ガラスの左エッジ部及び右エッジ部を検出すると共に、検出した左エッジ部と右エッジ部から中心位置を算出し、順次撮像された画像ごとに算出した中心位置の変化から流下ガラスの揺れを検出するデータ処理装置とを備えたことを特徴とする流下ガラス異常監視装置。
  2. 上記左エッジ部の検出は、水平な走査方向に走査することにより上記左エッジ部を検出し、上記右エッジ部の検出は、水平な走査方向とは逆に走査することにより上記右エッジ部を検出する請求項記載の流下ガラス異常監視装置。
  3. 上記左エッジ部の検出は、前回検出した左エッジ部から左方へ所定距離離れた位置から走査方向に走査を始め、上記右エッジ部の検出は、前回検出した右エッジ部から右方へ所定距離離れた位置から走査方向とは逆に走査を始める請求項1または2記載の流下ガラス異常監視装置。
  4. 上記揺れの検出は、上記流下ノズルの中心位置と上記左エッジ部及び上記右エッジ部より算出した中心位置との水平方向の差が閾値を超えることにより検出する請求項1〜3いずれか記載の流下ガラス異常監視装置。
  5. 上記揺れの検出は、上記走査による上下に位置の異なる2本の走査線によりそれぞれの左エッジ部及びそれぞれの右エッジ部を検出し、検出されたそれぞれの上記左エッジ部及びそれぞれの上記右エッジ部から中心位置を算出し、算出したこれら上下の中心位置の水平方向の差が閾値を超えることにより上記揺れを検出する請求項1〜3いずれか記載の流下ガラス異常監視装置。
  6. 上記揺れの検出は、過去の中心位置と最新の中心位置との水平方向の差が閾値を超えることにより検出する請求項1〜3いずれか記載の流下ガラス異常監視装置。
  7. 上記データ処理装置は、上記検出した揺れの回数を計数し記憶する請求項1〜6いずれか記載の流下ガラス異常監視装置。
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