JP4246320B2 - 電子内視鏡 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は可撓性導管からなるスコープと、このスコープを着脱自在に接続する画像信号処理ユニットとから成る電子内視鏡に関する。
【0002】
【従来の技術】
上述したようなタイプの電子内視鏡にあっては、スコープの先端部には固体撮像素子例えばCCD(charge coupled device)イメージセンサが設けられ、このCCDイメージセンサは対物レンズ系と組み合わされる。また、かかるスコープ内には光ファイバー束からなる照明用光ガイドが挿通させられ、その遠位端の端面は照明用レンズと組み合わされる。
【0003】
画像信号処理ユニット内には照明用光源例えばハロゲンランプやキセノンランプが設けられ、スコープと画像信号処理ユニットとの接続時に照明用光ガイドの近位端は照明用光源に光学的に接続される。かくして、患者の体腔内へのスコープの挿入時、その遠位端の対物レンズ系の前方が該スコープの照明用光ガイドの先端部端面から射出させられる照明光で照明され、これにより光学的被写体像はCCDイメージセンサの受光面に結像させられてそこで画素信号として光電変換される。CCDイメージセンサで得られた画素信号は画像信号処理ユニットに送られ、そこでビデオ信号がかかる画素信号に基づいて作成される。次いで、ビデオ信号は画像信号処理ユニットからTVモニタ装置に対して出力され、そこで光学的被写体像がTVモニタ装置上で再現される。
【0004】
ところで、一般的に、電子内視鏡のスコープの対物レンズ系の焦点深度は比較的深くされる。というのは、スコープの遠位端を病巣等の患部に接近させて観察するだけでなく、病巣等の患部を見つけ出す際には該患部を含む広い領域全体を観察することが必要であるからである。この場合、光学的被写体像を適当な輝度で常に再現するためには、照明用光ガイドの遠位端から射出される光の光量を適宜調整することが必要となる。即ち、スコープの遠位端を病巣等の患部に最接近させて観察する際には光量を最低レベルまで低下させ、該患部からスコープの遠位端が次第に遠ざかるつれて光量を次第に増大させることが必要である。
【0005】
上述したような光量調節は自動調光と呼ばれ、この自動調光については一般的には光源に組み込まれた絞りの開度を一フレーム分の画素信号の平均輝度レベルに基づいて制御することにより行われる。詳述すると、一フレーム分の画素信号についてヒストグラム抽出回路でヒストグラムを展開し、このヒストグラムから一フレーム分の画素信号の平均輝度レベルが演算され、その演算結果に基づいて絞り開度を制御することにより、再現画像の輝度が適正に維持され得る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、TV映像再現方式としてPAL方式が採用されている場合には、一フレーム分の画素信号の平均輝度レベルの演算については1/25sec 毎に繰り返さなければならず、またTV映像再現方式としてNTSC方式が採用されれいる場合には、一フレーム分の画素信号の平均輝度レベルの演算については1/30sec 毎に繰り返さなければならない。
【0007】
従って、一フレーム分の画素信号の平均輝度レベルに対する絞り開度の制御の応答性をできるだけ高めるためには、即ち再現画像の全体の輝度レベルの適正化を迅速に行うためには、かかる平均輝度レベルの演算をできるだけ速やかに行うことが必要がある。しかしながら、従来にあっては、平均輝度レベルの演算については、ヒストグラムの全画素信号、即ち一フレーム分の画素信号の全てを対象としているために、その演算に比較的長い時間が掛かり、再現画像の輝度の適正化を迅速に行い得ないということが問題点として指摘されている。
【0008】
従って、本発明の目的は、一フレーム分の画素信号についてヒストグラム抽出回路で展開されたヒストグラムに基づいて絞り開度を制御する際にその応答性をできるだけ高めて再現画像の輝度の適正化を迅速に行い得るようになった電子内視鏡を提供することである。
【0009】
一方、上述したような従来の電子内視鏡システムにあっては、特にホワイトバランス処理が適正に行い得ないという問題も指摘されている。詳述すると、個々のスコープが工場から出荷されるとき、各スコープはマスタ画像信号処理ユニットと呼ばれる基準画像信号処理ユニットに接続され、そこでホワイトバランス処理用の補正係数の設定が行われ、その補正係数データがスコープに内蔵された不揮発性メモリに書き込まれる。スコープがユーザ側の画像信号処理ユニットに接続されると、該補正係数データが画像信号処理ユニット側に読み出され、そこでスコープの撮像センサから得られた画素信号がかかる補正係数データに基づいてホワイトバランス処理されることになる。ところが、ユーザ側の画像信号処理ユニットと基準画像信号処理ユニットとの間で光学的特性等は必ずしも一致するわけではなく、個々のスコープの補正係数データに基づいてユーザ側の画像信号処理ユニットでホワイトバランス処理を行ったとしても、そのホワイトバランス処理が最適なものとは限らない。
【0010】
また、ホワイトバランス処理用の補正係数は特に個々の画像信号処理ユニットの光源ランプの色温度特性に深く関係するものであるが、しかし該光源ランプの色温度特性自体はその劣化に伴って経時的に変化するという問題もある。
【0011】
要するに、適正なホワイトバランス処理が常に適正に行われるためには、ホワイトバランス処理用の補正係数設定をユーザ側の個々の画像信号処理ユニットについて定期的に行って更新することが必要となる。
【0012】
従って、本発明の別の目的は、上述したようなタイプの電子内視鏡であって、絞り開度の制御に用いられるヒストグラム抽出回路を利用してホワイトバランス設定を必要に応じて行い得るようになった電子内視鏡を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明による電子内視鏡はスコープと、このスコープを着脱自在に接続させるようになった画像信号処理ユニットとから成るものであって、該画像信号処理ユニット内に設けられた光源を具備し、この光源からの射出光がスコープに導かれてその前方を照明するようになっている。本発明による電子内視鏡は、更に、スコープの先端側に設けられた固体撮像手段と、この固体撮像手段から得られる一フレーム分もしくは一フィールド分の輝度画素信号に基づいてヒストグラムを展開するヒストグラム抽出手段と、このヒストグラム抽出手段で展開されたヒストグラムに基づいて光源からスコープに導かれる光の光量を調節する光量調節手段とを具備して成る。本発明による電子内視鏡においては、ヒストグラム抽出手段で展開されたヒストグラムの全データからの間引きデータに基づいて平均輝度値が求められ、この平均輝度値に応じて光量調節手段による光量調節が行われることが特徴とされる。
【0014】
本発明の好ましい実施形態にあっては、ヒストグラム抽出手段で展開されたヒストグラムの全データからの間引きデータは該全データからm(整数)個置きの輝度レベルに含まれる輝度画素信号から成る。
【0015】
また、本発明の好ましい実施形態にあっては、ヒストグラム抽出手段で展開された前回のヒストグラムの最小輝度レベル及び最大輝度レベルが記憶され、次回のヒストグラムに基づいて平均輝度値を求める際に最小輝度レベル及び最大輝度レベルを含む拡張範囲の全データからの間引きデータが利用される。
【0016】
更に、本発明の好ましい実施形態にあっては、ヒストグラム抽出手段で展開されたヒストグラムの全データに基づいて平均輝度値とそのときの最小輝度レベル及び最大輝度レベルとが定期的に求められ、このヒストグラムの全データに基づく平均輝度値に応じて光量調節手段による光量調節が行われる。
【0017】
更にまた、本発明の好ましい実施形態にあっては、固体撮像手段は三原色の画素信号を出力し、かつスコープはそれ自身に特有なホワイトバランス処理用の三原色の各色の補正係数データを格納する格納手段を有し、ホワイトバランス設定時に三原色のそれぞれの色の一フレーム分もしくは一フィールド分の画素信号に基づくヒストグラムがヒストグラム抽出手段に展開され、各色のヒストグラムの全データから該当色の平均値が求められ、これら三原色のいずれか1つの平均値を基準にしてその他の2つの色の補正係数データが再設定される。
【0018】
【発明の実施の形態】
次に、本発明による電子内視鏡の一実施形態について添付図面を参照して説明する。
【0019】
図1を参照すると、本発明による電子内視鏡の一実施形態がブロック図として示される。電子内視鏡は可撓性導管からなるスコープ10を具備し、このスコープ10はプロセッサと呼ばれる画像信号処理ユニット12に着脱自在に連結されるようになっている。スコープ10の先端即ち遠位端には固体撮像素子例えばCCD(charge-coupled device) 撮像素子から成る撮像センサ14が設けられ、この撮像センサ14にはそのCCD撮像素子と組み合わされた対物レンズ系が包含される。
【0020】
また、スコープ10内には光ファイバー束からなる光ガイド16が挿通させられ、この光ガイド16の遠位端はスコープ10の遠位端まで延び、該光ガイド16の遠位端の端面には照明用レンズが(図示されない)が組み合わされる。光ガイド16の近位端は画像信号処理ユニット12へのスコープ10の連結時に該画像信号処理ユニット12内に設けられたキセノンランプ或いはハロゲンランプ等の白色光源18に光学的に接続される。白色光源18の光射出側には絞り20及び集光レンズ22が順次設けられ、絞り20は白色光源18からの光量を適宜調節するための光量調節手段として用いられ、また集光レンズ22は絞り20を経た光を光ガイド16の近位端の端面に集光させるために用いられる。
【0021】
本実施形態では、カラー映像を再現するために面順次方式が採用されるので、光ガイド16の近位端の端面と集光レンズ22との間に回転式三原色カラーフィルタとして回転式RGBカラーフィルタ24が介在させられる。図2に示すように、回転式RGBカラーフィルタ24は円板要素から成り、この円板要素には赤色フィルタ24R、緑色フィルタ24G及び青色フィルタ24Bが設けられ、これら色フィルタはそれぞれセクタ状の形態とされる。カラーフィルタ24R、24G及び24Bはそれぞの半径方向の中心が120 °の角度間隔となるように円板要素の円周方向に沿って配置され、互いに隣接する色フィルタ間の領域は遮光領域とされる。
【0022】
図3に図示するように、回転式三原色カラーフィルタ24はサーボモータ或いはステップモータのような駆動モータ26によって回転させられる。回転式RGBカラーフィルタ24の回転周波数は電子内視鏡で採用されるTV映像再現方式に応じて決められる。例えば、PAL方式が採用されている場合には、回転式RGBカラーフィルタ24の回転周波数は25Hzであり、NTSC方式が採用されれいる場合には、その回転周波数は30Hzとなる。
【0023】
例えば、回転式RGBカラーフィルタ24が回転周波数30Hzで回転させられるとすると(NTSC方式)、その1回転に要する時間は約33ms(1/30sec) となり、各色フィルタによる照明時間はほぼ33/6msとなる。光ガイド16の遠位端の端面からは赤色光、緑色光及び青色光が毎33ms(1/30sec) 間にほぼ33/6msだけ順次射出させられて、被写体は赤色光、緑色光及び青色光でもって順次照明され、その各色の光学的被写体像が撮像センサ14の対物レンズ系によってそのCCD撮像素子の受光面に順次結像させられる。撮像センサ14はそのCCD撮像素子の受光面に結像された各色の光学的被写体像を一フレーム分のアナログ画素信号に光電変換し、その各色の一フレーム分のアナログ画素信号は各色の照明時間(33/6ms)に続く次の遮光時間(33/6ms)に亘って撮像センサ14から順次読み出され、このような撮像センサ14からのアナログ画素信号の読出しについてはスコープ10内に設けられたCCDドライバ28によって行われる。
【0024】
なお、厳密に言うと、カラーフィルタ24R、24G及び24Bからのそれぞれの色の出力パワー及びCCDイメージセンサ14の分光感度特性が異なるために、赤色光、緑色光及び青色光による照明時間はそれぞれ多少異なったものとされるが、しかしCCDイメージセンサ14からのそれぞれの色の一フレーム分のアナログ画素信号の読出しは同じ態様で遮光時間内で行われる。
【0025】
図1から明らかように、画像信号処理ユニット12にはシステムコントローラ30が設けられ、このシステムコントローラはマイクロコンピュータから構成される。即ち、システムコントローラ30は中央処理ユニット(CPU)、種々のルーチンを実行するためのプログラム、常数等を格納する読出し専用メモリ(ROM)、データ等を一時的に格納する書込み/読出し自在なメモリ(RAM)から成り、電子内視鏡の作動全般を制御する。
【0026】
スコープ10が画像信号処理ユニット12に接続されると、撮像センサ14はCCDドライバ28を介して画像信号処理ユニット12内のCCDプロセス回路32に接続される。CCDドライバ28によって撮像センサ14から読み出された各色の一フレーム分のアナログ画素信号はCCDプロセス回路32に送られ、そこで所定の画像処理例えばホワイトバランス補正処理、ガンマ補正処理、輪郭強調処理等を受ける。なお、図1では、CCDドライバ28及びCCDプロセス回路32とシステムコントローラ30との接続関係についてはその複雑化を避けるために特に図示されていないが、CCDドライバ28での画素信号の読出し及びCCDプロセス回路32での画像処理についてはシステムコントローラ30の制御下で行われる。
【0027】
CCDプロセス回路32で処理された各色の一フレーム分のアナログ画素信号は順次アナログ/デジタル変換器34に送られ、そこでデジタル画素信号に変換され、次いで各色の一フレーム分のデジタル画素信号はフレームメモリ36に一旦書き込まれて格納される。フレームメモリ36には各色の一フレーム分のデジタル画素信号を格納するための3つの格納領域が設けられる。フレームメモリ36からは一フレーム分の三原色のデジタル画像信号が同時に順次読み出され、このとき各色の読出しデジタル画像信号には水平同期信号及び垂直同期信号等が付加される。即ち、一フレーム分の三原色のデジタル画像信号はフレームメモリ36からカラーデジタルビデオ信号(R、G、B)として順次出力されてビデオプロセス回路38に送られる。
【0028】
ビデオプロセス回路38には、各色のカラーデジタルビデオ信号に対応したデジタル/アナログ(D/A)及びローパスフィルタ等が設けられ、各色の一フレーム分のカラーデジタルビデオ信号は一フレーム分のカラーアナログビデオ信号に変換され、次いでローパスフィルタを経た後に適宜増幅されてカラーTVモニタ装置40に送られ、そこで光学的被写体像がカラー画像として再現される。また、ビデオプロセス回路38では、カラーデジタルビデオ信号(R、G、B)に基づいて、コンポーネントビデオ信号が作成され、そのコンポーネントビデオ信号は別のTVモニタ装置、ビデオテープレコーダ、画像処理用コンピュータ等の周辺機器に対してビデオプロセス回路38から外部に出力されるようになっている。
【0029】
図4を参照すると、絞り20がその駆動機構と共に図示される。絞り20は一対のブレード要素42及び44から成り、各ブレード要素42、44からはアーム部42A、44Aが一体的に延びる。ブレード要素42及び44は互いに交差するような態様で枢着ピン46によって枢動自在に軸支され、ブレード要素42及び44の開度に応じて白色光源18から射出される白色光の光量が適宜調節される。絞り20の駆動機構はアーム部42A及び44Aの先端の間に作用させられた引張りコイルばね48を包含し、このコイルばね48のためにブレード要素42及び44はその開度を狭めるような弾性的偏倚力を常に受ける。なお、枢動ピン46は画像信号処理ユニット12の筐体に対して適宜保持される。
【0030】
絞り20の駆動機構は更に一対のブレード要素42及び44の開度を調節するためにアーム部42A及び44A間に係合させられたカムピン50を包含し、このカムピン50は駆動板52の下端部に固着保持される。駆動板52の一方の側辺にはラック54が形成され、このラック54にはピニオン56が係合させられる。ピニオン56はサーボモータ或いはステップモータ等の適当な駆動モータ58の出力シャフト58A上に固着される。なお、駆動モータ58は画像信号処理ユニット12の筐体に対して適宜保持され、またラック54は適当なガイド手段(図示されない)によって適宜摺動自在に保持される。駆動モータ58が回転されると、駆動板52と共にカムピン50が上下動し、これによりブレード要素42及び44の開度が調節される。図1に示すように、駆動モータ58は駆動回路60によって駆動され、駆動回路60はシステムコントローラ30によって制御される。
【0031】
図1に示すように、画像信号処理ユニット12にはランプ電源回路62が設けられ、このランプ電源回路62によって白色光源18への給電が行われる。なお、ランプ電源回路62は図示されないプラグを介して商用電源に接続され、かつシステムコントローラ30によって適宜制御される。
【0032】
また、図1に示すように、画像信号処理ユニット12にはヒストグラム抽出回路64が設けられ、このヒストグラム抽出回路64はスイッチ(SW)回路66を介してフレームメモリ36及びビデオプロセス回路38のいずれかに選択的に接続されるようになっている。スイッチ回路66の切換はシステムコントローラ30によって制御され、ヒストグラム抽出回路64は通常はビデオプロセス回路38に接続され、そこからコンポーネントビデオ信号のうち輝度画素信号がヒストグラム抽出回路64に対して出力されるようになっている。ヒストグラム抽出回路64がスイッチ回路66によってフレームメモリ36に接続されると、一フレーム分の三原色のデジタル画素信号がヒストグラム抽出回路64に入力される。
【0033】
図1に示すように、画像信号処理ユニット12には更にキャラクタ処理回路68が設けられ、このキャラクタ処理回路68にはビデオRAMが内蔵される。システムコントローラ30のROMから読み出される固定文字コード情報データやキーボード(図示されない)から入力される可変文字コード情報データはキャラクタ処理回路68のビデオRAMの所定アドレスに一旦書き込まれる。キャラクタ処理回路68では、そのビデオRAMに書き込まれた文字コード情報データに基づいて文字パターン信号が生成され、この文字パターン信号はビデオプロセス回路に出力されてカラービデオ信号に付加され、これによりTVモニタ装置40上には光学的被写体像の再現画像と共に文字情報が表示される。
【0034】
以上述べたような文字情報は患者名、診察日時、診察寸評等の可変文字情報や再現カラー映像に関する固定文字情報が含まれるが、本発明に特に関連した文字情報としては、2つの固定文字情報、例えば「ホワイトバランスの設定が可能です」及び「ホワイトバランスの設定が完了しました」というような2つのメッセージが挙げられる。これらメッセージ即ち固定文字情報は上述したようにコードデータとして予めシステムコントローラ30のROM内に格納され、それらコードデータは必要に応じてシステムコントローラ30のROMから読み出されてキャラクタ処理回路68のビデオRAMに書き込まれる。なお、上述した2つのメッセージの意味については後述の記載で明らかにされる。
【0035】
図1に示すように、スコープ10側には適当な不揮発性メモリ例えば再書込み可能な読出し専用メモリ(EEPROM)70が設けられ、このEEPROM70にはそのスコープ10自体の種々の情報が書き込まれる。例えば、EEPROM70には、そのCCDイメージセンサ14の画素数データ、CCDドライバ28によって読み出されたアナログ画像信号を処理する際のクロックパルスの周波数情報等が格納され、更に本発明に特に関連する情報データとしては、三原色のアナログ画素信号に対してホワイトバランス処理を施す際に用いられる補正係数データGGAIN、BGAIN及びRGAINが挙げられる。スコープ10が画像信号処理ユニット12に連結されると、EEPROM70はシステムコントローラ30に接続され、このときシステムコントローラ30はEEPROM70内の情報データを読み出し、その情報データはシステムコントローラ30内のRAM内に格納保持される。
【0036】
なお、CCDプロセス回路32で行われるホワイトバランス補正処理は上述の補正係数データGGAIN、BGAIN及びRGAINに基づいて行われるが、しかしながらそれら補正係数データGGAIN、BGAIN及びRGAINが先に述べたように常に最適なものとは言えない。
【0037】
画像信号処理ユニット12には操作パネル72が設けられ、この操作パネル72には種々の表示灯や種々のスイッチが設けられる。図1では、本発明に特に関連するスイッチとして、画像信号処理ユニット12の主電源(図示されない)のオン/オフを切り替える電源スイッチ(SW)、光源ランプ18の点灯を制御する点灯スイッチ(SW)、電子内視鏡の通常の作動モードとホワイトバランス設定モードとを切り換えるモード切換スイッチ(SW)及びホワイトバランス補正係数を設定する際のホワイトバランス設定スイッチ(SW)がそれぞれ参照符号74、76、78及び80で示されている。
【0038】
なお、上述したスイッチ回路66はモード切換スイッチ78によるモード選択によって切り換えられ、モード切換スイッチ78によって通常の作動モードが選択されているときには、ヒストグラム抽出回路64はスイッチ回路66によってビデオプロセス回路38に接続され、モード切換スイッチ78によってホワイトバランス設定モードが選択されているときには、ヒストグラム抽出回路64はスイッチ回路66によりフレームメモリ36に接続される。
【0039】
図5を参照すると、そこにはビデオプロセス回路38から得られる一フレーム分のデジタル輝度画素信号に基づいてヒストグラム抽出回路64で作成されたヒストグラムが例示されている。図5に示すように、本実施形態にあっては、ヒストグラム抽出回路64では、一フレーム分のデジタル輝度画素信号が256 通りの輝度レベルに振り分けられる。要するに、図5に示すヒストグラムにおいて、その横軸Xに沿って256 通りの輝度レベルが示され、その縦軸Yには各輝度レベルに対応したデジタル輝度画素信号の個数即ち度数が示される。輝度レベル0はペデスタルレベルに対応するものであり、また輝度レベル255 は最大輝度レベルに対応する。なお、図5に示す例では、ビデオプロセス回路38から得られた一フレーム分の輝度画素信号には、輝度レベル0ないし4及び輝度レベル252 ないし255 に相当する輝度を持つ輝度画素信号は含まれない。
【0040】
図6及び図7を参照すると、システムコントローラ30で実行される自動調光ルーチンのフローチャートが示される。この自動調光ルーチンは電子内視鏡のメイン作動ルーチンのサブルーチンとして機能するものであって、例えば電子内視鏡で映像再現方式としてNTSC方式が採用されている場合には、1/30sec 毎に実行される割込みルーチンとされる。なお、自動調光ルーチンの実行は操作パネル72上の電源スイッチ74のオンによって開始される。
【0041】
ステップ601では、カウンタNがカウンタ数が“0”であるか否かが判断される。初期段階では、N=0であるので、ステップ602に進み、ヒストグラム抽出回路64で展開された第1番目のヒストグラムの全データ(0≦X≦255)に基づいて平均輝度値AIが算出される。即ち、輝度レベル0ないし255 のそれぞれに対応した輝度値をL0 ないしL255 とし、かつ各輝度レベル0ないし255 のそれぞれに振り分けられた輝度画素信号の度数(個数)をS0 ないしS255 としたとき、平均輝度値AIは以下の式によって算出される。
【0042】
【数1】
即ち、TPは一フレーム分の輝度画素信号の総数である。
【0043】
ステップ603では、算出された平均輝度値AIに対応した絞り開度を絞り20に与えるべく駆動モータ58が駆動回路60によって回転駆動させられる。次いで、ステップ604では、第1番目のヒストグラムから最小輝度レベルLMIN 及び最大輝度レベルLMAX が求められてシステムコントローラ30のRAMに格納される。なお、図8には第1番目のヒストグラムの一例が示され、この例から明らかなように、最小輝度レベルLMIN よりも小さい輝度レベルに対応する輝度画素信号は存在せず、また最大輝度レベルLMAX を越える輝度レベルに対応する輝度画素信号は存在しない。
【0044】
ステップ605では、カウンタNのカウント数が“1”だけカウントアップされ、次いでステップ606ではカウンタNのカウント数が7に等しいか否かが判断される。現段階では、Nは7以下、即ちN=1であるので、本ルーチンは一旦終了する。
【0045】
1/30sec 経過後、本ルーチンは再び実行されるが、このときヒストグラム抽出回路64には図9に示すような第2番目のヒストグラムが展開されているものとする。現段階では、N=1であるので、ステップ601からステップ607に進み、そこで第1番目の最小輝度レベルLMIN が輝度レベル8以上であるか否かが判断される。もしLMIN ≧8であれば、ステップ608に進み、そこで第1番目の最大輝度レベルLMAX が輝度レベル247 以下であるか否かが判断される。もしLMAX ≦247 であれば、ステップ609に進む。
【0046】
ステップ609では、第2番目のヒストグラムの特定の範囲、即ち第1番目のヒストグラムの最小輝度レベルLMIN と最大輝度レベルLMAX との間の範囲よりもその両側で8輝度レベル分だけ拡張された範囲(図9で破線矢印で示す範囲)の全データのうちから一つ置きに間引いたデータに基づいて平均輝度レベルAIが算出される。即ち、平均輝度レベルAIは以下の式によって算出される。
【0047】
【数2】
なお、[x]はガウス記号であり、xを越えない最大整数を表す。
【0048】
要するに、2つの連続したフレームの輝度画素信号のヒストグラム、即ち第1番目のヒストグラム(図8)及び第2番目のヒストグラム(図9)については一般的には互いに似たものとなる可能性が高いので(というのは、スコープ10による患部の観察時でのスコープの動きは少ないからである)、前回の最小輝度レベルLMIN と最大輝度レベルLMAX との間の範囲をそれぞれの境界側でヒストグラム定義域(0≦X≦255)の例えば3ないし5%分だけ拡張すれば(本実施形態では8輝度レベル分)、その拡大範囲内に第2番目のヒストグラムの実体部分が含まれ得ると仮定することができる。従って、第2番目のヒストグラムについての平均輝度レベルAIを算出する際の演算範囲はLMIN −8≦X≦LMAX +8と狭まり、しかもその演算は一つ置きの間引きデータに基づくものとなるので、平均輝度レベルAIの算出時間は大幅に短縮され得る。
【0049】
ステップ609で第2番目のヒストグラムの平均輝度レベルAIが算出されると、ステップ609からステップ603に進み、そこで該平均輝度値AIに対応した絞り開度を絞り20に与えるべく駆動モータ58が駆動回路60によって回転駆動させられる。次いで、ステップ604では、第2番目のヒストグラムから最小輝度レベルLMIN 及び最大輝度レベルLMAX が求められてシステムコントローラ30のRAMに格納される。
【0050】
ステップ605では、カウンタNのカウント数が“1”だけカウントアップされ、次いでステップ606ではカウンタNのカウント数が7に等しいか否かが判断される。現段階でも、Nは7以下、即ちN=2であるので、本ルーチンは一旦終了する。
【0051】
ステップ607でもしLMIN <8であれば、即ち第1番目のヒストグラムが図10に示すようなものであれば、ステップ607からステップ610に進み、そこで第1番目の最大輝度レベルLMAX が輝度レベル247 以下であるか否かが判断される。もしLMAX ≦247 であれば、ステップ611に進む。なお、上述した場合と同様な理由により、第1番目のヒストグラムが図10に示すようなものであれば、第2番目のヒストグラムはそれと類似したもの、即ち図11に示すようなものと仮定し得る。
【0052】
ステップ611では、図11に示す第2番目のヒストグラムの特定の範囲、即ち第1番目のヒストグラムの最小輝度レベルLMIN と最大輝度レベルLMAX との間の範囲よりも最小輝度レベルLMIN 側で輝度レベル0まで拡張されかつ最大輝度レベルLMAX 側で8輝度レベル分だけ拡張された範囲(図11で破線矢印で示す範囲)の全データのうちから一つ置きに間引いたデータに基づいて平均輝度レベルAIが算出される。即ち、平均輝度レベルAIは以下の式によって算出される。
【0053】
【数3】
【0054】
上述の場合と同様に、第2番目のヒストグラムについての平均輝度レベルAIを算出する際の演算範囲は0≦X≦LMAX +8と狭まり、しかもその演算は一つ置きの間引きデータに基づくものとなるので、平均輝度レベルAIの算出時間は大幅に短縮され得る。
【0055】
ステップ611で第2番目のヒストグラムの平均輝度レベルAIが算出されると、ステップ611からステップ603に進み、そこで該平均輝度値AIに対応した絞り開度を絞り20に与えるべく駆動モータ58が駆動回路60によって回転駆動させられる。次いで、ステップ604では、第2番目のヒストグラムから最小輝度レベルLMIN 及び最大輝度レベルLMAX が求められてシステムコントローラ30のRAMに格納される。
【0056】
ステップ605では、カウンタNのカウント数が“1”だけカウントアップされ、次いでステップ606ではカウンタNのカウント数が7に等しいか否かが判断される。現段階では、N=2であるので、本ルーチンは一旦終了する。
【0057】
ステップ608でもしLMAX >247 であれば、即ち第1番目のヒストグラムが図12に示すようなものであれば、ステップ608からステップ612に進む。なお、上述した場合と同様な理由により、第1番目のヒストグラムが図12に示すようなものであれば、第2番目のヒストグラムはそれと類似したもの、即ち図13に示すようなものと仮定し得る。
【0058】
ステップ612では、図13に示す第2番目のヒストグラムの特定の範囲、即ち第1番目のヒストグラムの最小輝度レベルLMIN と最大輝度レベルLMAX との間の範囲よりも最小輝度レベルLMIN 側で8輝度レベル分だけ拡張されかつ最大輝度レベルLMAX 側で輝度レベル255 まで拡張された範囲(図13で破線矢印で示す範囲)の全データのうちから一つ置きに間引いたデータに基づいて平均輝度レベルAIが算出される。即ち、平均輝度レベルAIは以下の式によって算出される。
【0059】
【数4】
【0060】
上述の場合と同様に、第2番目のヒストグラムについての平均輝度レベルAIを算出する際の演算範囲はLMIN −8≦X≦255 と狭まり、しかもその演算は一つ置きの間引きデータに基づくものとなるので、平均輝度レベルAIの算出時間は大幅に短縮され得る。
【0061】
ステップ612で第2番目のヒストグラムの平均輝度レベルAIが算出されると、ステップ612からステップ603に進み、そこで該平均輝度値AIに対応した絞り開度を絞り20に与えるべく駆動モータ58が駆動回路60によって回転駆動させられる。次いで、ステップ604では、第2番目のヒストグラムから最小輝度レベルLMIN 及び最大輝度レベルLMAX が求められてシステムコントローラ30のRAMに格納される。
【0062】
ステップ605では、カウンタNのカウント数が“1”だけカウントアップされ、次いでステップ606ではカウンタNのカウント数が7に等しいか否かが判断される。現段階では、N=2であるので、本ルーチンは一旦終了する。
【0063】
ステップ610でもしLMAX >247 であれば、即ち第1番目のヒストグラムが図14に示すようなものであれば、ステップ610からステップ613に進む。なお、上述した場合と同様な理由により、第1番目のヒストグラムが図14に示すようなものであれば、第2番目のヒストグラムはそれと類似したもの、即ち図15に示すようなものと仮定し得る。
【0064】
ステップ613では、図15に示す第2番目のヒストグラムの全定義域の範囲(図15で破線矢印で示す範囲、即ち0≦X≦255 )の全データのうちから一つ置きに間引いたデータに基づいて平均輝度レベルAIが算出される。即ち、平均輝度レベルAIは以下の式によって算出される。
【0065】
【数5】
【0066】
この場合には、第2番目のヒストグラムについての平均輝度レベルAIを算出する際の演算範囲は全定義域(0≦X≦255 )となるが、しかしその演算は一つ置きの間引きデータに基づくものとなるので、平均輝度レベルAIの算出時間は大幅に短縮され得る。
【0067】
ステップ613で第2番目のヒストグラムの平均輝度レベルAIが算出されると、ステップ613からステップ603に進み、そこで該平均輝度値AIに対応した絞り開度を絞り20に与えるべく駆動モータ58が駆動回路60によって回転駆動させられる。次いで、ステップ604では、第2番目のヒストグラムから最小輝度レベルLMIN 及び最大輝度レベルLMAX が求められてシステムコントローラ30のRAMに格納される。
【0068】
ステップ605では、カウンタNのカウント数が“1”だけカウントアップされ、次いでステップ606ではカウンタNのカウント数が7に等しいか否かが判断される。現段階では、N=2であるので、本ルーチンは一旦終了する。
【0069】
続いて、第3番目ないし第8番目のヒストグラムについても以上で述べたいずれかの態様(ステップ609、611、612、613)でその平均輝度AIが算出され、それに応じて絞り20の開度が適宜調整される。第8番目のヒストグラムから得られた平均輝度AIに基づく絞り20の開度の調整後、カウンタNのカウント数は7に到達する(ステップ605)。従って、ステップ606からステップ614に進み、そこでカウンタNはリセットされ、本ルーチンは一旦終了する。
【0070】
1/30sec 経過後、本ルーチンは再び実行されるが、このときN=0となっているので、ステップ602に進み、ヒストグラム抽出回路64で展開された第9番目のヒストグラムの全データ(0≦X≦255)に基づいて平均輝度値AIが算出され、このとき用いられる演算式は上述の数式1となる。
【0071】
このとき、ヒストグラムの全データを読み出した上での、最小輝度レベルと最大輝度レベルが求められることになる。従って、例えば、スコープ10の動きにより内視鏡像の明るさが急激に変化して画像データの存在する範囲が急に異なった場合、或いは画像データの存在する範囲が広がったり狭まったりした場合でも、八回目毎に平均輝度値AIの算出にはヒストグラムの全データ(0≦X≦255)が用いられるので、適正な平均輝度値が得られ、かくして絞り20の開度も適正に調整され得る。
【0072】
図16ないし図18を参照すると、システムコントローラ30で実行されるホワイトバランス設定ルーチンのフローチャートが示される。このホワイトバランス設定ルーチンも電子内視鏡のメイン作動ルーチンのサブルーチンとして機能するものであって、例えば電子内視鏡で映像再現方式としてNTSC方式が採用されている場合には、1/30sec 毎に実行される割込みルーチンとされる。また、ホワイトバランス設定ルーチンの実行開始は電源スイッチ74をオンした後にモード切換スイッチ78でホワイトバランス設定モードを選択することによって行われる。
【0073】
なお、ホワイトバランスの設定については、例えば本発明による電子内視鏡が複数のスコープ(10)と共に病院等の医療機関等に新規に納入されたような場合、本発明による電子内視鏡の納入後に新たなスコープが追加されたような場合、更には既に使用されているスコープについてホワイトバランスの補正係数データを再設定するような場合に行われる。
【0074】
ステップ1601ないしステップ1604では、フラグF1、F2、F3及びF4が“0”であるか否かが順次判断される。初期段階では、F1、F2、F3及びF4=0であるので、ステップ1605に進み、そこでスイッチ回路66の接続がフレームメモリ36側に切り換えられる。従って、ヒストグラム抽出回路64はスイッチ回路66を介してフレームメモリ36に接続される。
【0075】
ステップ1606では、点灯スイッチ76のオンにより光源ランプ18が点灯されたか否かが判断される。光源ランプ18が点灯されていないとき、本ルーチンは一旦終了する。1/30sec 経過後、本ルーチンは再び実行されるが、しかし光源ランプ18が点灯されない限り、何等の進展もない。
【0076】
ステップ1606で光源ランプ18の点灯が確認されると、ステップ1607に進み、そこで光源ランプ18を点灯した後に所定の時間が経過したか否かが判断される。本ルーチンの実行は1/30sec 毎に繰り返されるが、しかし所定時間が経過するまでは、何等の進展もない。即ち、光源ランプ18の発光状態が安定するまで待機状態となる。所定時間が経過して光源ランプ18の発光状態が安定すると、ステップ1608に進み、そこでホワイトバランスの設定が可能である旨のメッセージ、例えば「ホワイトバランスの設定が可能です」というようなメッセージがTVモニタ装置40に表示される。なお、かかるメッセージの表示がシステムコントローラ30のROM内に予め格納された固定文字情報コードデータを読み出してキャラクタ処理回路68のビデオRAMに書き込んで文字パターン信号としてビデオプロセス回路38に出力することにより行われることは先に述べた通りである。
【0077】
ステップ1609では、ホワイトバランス設定の対象となるスコープ(10)が画像信号処理ユニット12に接続されたか否かが判断される。スコープが接続されていないときは、ステップ1610に進み、そこでフラグF4が“0”から“1”に書き替えられた後、本ルーチンは一旦終了する。1/30sec 経過後、本ルーチンは再び実行されるが、このときF4=1であるので、ステップ1605ないしステップ1608はスキップされる。その後、本ルーチンの実行は1/30sec 毎に繰り返されるが、スコープが画像信号処理ユニット12に接続されない限り、何等の進展もない。
【0078】
ステップ1609でスコープの接続が確認されると、ステップ1609からステップ1611に進み、そこで該スコープのEEPROM70から補正係数データGGAIN、BGAIN及びRGAINが読み出され、これら補正係数データはシステムコントローラ30のRAMに格納される。次いで、ステップ1612では、フラグF3が“0”から“1”に書き替えられ、続いてステップ1613でホワイトバランス設定スイッチ80がオンされたか否かが判断される。ホワイトバランス設定スイッチ80はホワイトバランスの設定準備の完了後にオペレータの手動操作によってオンされる。
【0079】
ここで、ホワイトバランスの設定準備について簡単に説明すると、ホワイトバランス設定時には基準白色を持つ包囲体が用いられる。即ち、該包囲体の内側壁には所定の基準白色が塗布されており、その包囲体内にスコープ(10)の先端を挿入することにより、ホワイトバランスの設定準備が完了することになる。なお、電子内視鏡でのホワイトバランスの設定自体は周知のことである。
【0080】
ステップ1613でホワイトバランス設定スイッチ80のオンが確認されると、ステップ1614に進み、そこで撮像センサ14から読み出された一フレーム分の緑色画素信号に基づいてヒストグラム抽出回路64で展開されている緑色ヒストグラム(G)の全データから緑色画素信号の平均値AGが以下の数式に基づいて算出される。
【0081】
【数6】
ここで、GLn は一フレーム分の緑色画素信号についての256 通りの緑色レベルを示し、GSn は各緑色レベルに対応した値を持つ緑色画素信号の度数即ち個数を示し、TPは上述した数式1の場合と同様に一フレーム分の緑色画素信号の総数を示す。なお、かかる一フレーム分の緑色画素信号はスコープのEEPROM70から得られた補正係数データGGAINによってホワイトバランス処理されたものとなっている。
【0082】
ステップ1615では、撮像センサ14から読み出された一フレーム分の青色画素信号に基づいてヒストグラム抽出回路64で展開されている青色ヒストグラム(B)の全データから青色画素信号の平均値ABが以下の数式に基づいて算出される。
【0083】
【数7】
ここで、BLn は一フレーム分の青色画素信号についての256 通りの青色レベルを示し、BSn は各青色レベルに対応した値を持つ青色画素信号の度数即ち個数を示し、TPは上述の場合と同様に一フレーム分の青色画素信号の総数を示す。なお、かかる一フレーム分の青色画素信号はスコープのEEPROM70から得られた補正係数データBGAINによってホワイトバランス処理されたものとなっている。
【0084】
ステップ1616では、平均値AGと平均値ABとの差ΔGBが演算される。次いで、ステップ1617では、差ΔGBが所定の許容値PVを越えているか否かが判断される。差ΔGBが許容値PVを越えているとき、ステップ1618に進み、そこで平均値ABが平均値AGよりも大きいか否かが判断される。もしAB>AGであるならば、ステップ1619に進み、そこで補正係数データBGAINが所定値だけ減少させられ、本ルーチンは一旦終了する。一方、AB<AGであるならば、ステップ1620に進み、そこで補正係数データBGAINが所定値だけ増大させられ、本ルーチンは一旦終了させられる。
【0085】
次の割込み処理で再び本ルーチンが実行されたとき、ステップ1601及び1602を経た後ステップ1603からステップ1613まで直ちにスキップすることになるが(F3=1)、このときホワイトバランス設定スイッチ80は既にオンとなっているので、ステップ1614に進み、そこで再びヒストグラム抽出回路64で展開されている緑色ヒストグラム(G)から緑色画素信号の平均値AGが上述の数式6に基づいて算出される。なお、このとき緑色ヒストグラムは撮像センサ14から読み出された前回の一フレーム分の緑色画素信号の次に読み出された一フレーム分の緑画素信号に基づくものであり、しかもその後者の一フレーム分の緑色画素信号はスコープのEEPROM70から得られた補正係数データGGAINによってホワイトバランス処理されたものとなっている。
【0086】
続いて、ステップ1615でも、再びヒストグラム抽出回路64で展開されている青色ヒストグラム(B)から青色画素信号の平均値ABが上述の数式7に基づいて算出される。なお、このとき青色ヒストグラムは撮像センサ14から読み出された前回の一フレーム分の青色画素信号の次に読み出された一フレーム分の青画素信号に基づくものであり、しかもその後者の一フレーム分の青色画素信号は前回の本ルーチン実行時にステップ1619或いはステップ1620で所定値だけ減少或いは増大させられた補正係数データBGAINによってホワイトバランス処理されたものとなっている。
【0087】
ステップ1616では、平均値AGと平均値ABとの差ΔGBが再び演算されるが、その差ΔGBは前回よりも小さなものとなる。というのは、今回の一フレーム分の青色画素信号のホワイトバランス処理が前回の本ルーチン実行時にステップ1619或いはステップ1620で所定値だけ減少或いは増大させられた補正係数データBGAINに基づいて行われているからである。次いで、ステップ1617では、差ΔGBが所定の許容値PVを越えているか否かが再び判断される。差ΔGBが許容値PVを未だ越えているとき、ステップ1618に進み、そこで平均値ABが平均値AGよりも大きいか否かが再び判断されるが、このときAB>AGであれば、ステップ1619に進み、そこで補正係数データBGAINが所定値だけ更に減少させられ、またAB<AGであれば、ステップ1620に進み、そこで補正係数データBGAINが所定値だけ更に増大させられる。要するに、補正係数データGGAINを基準にして、差ΔGBが所定の許容値PV内に納まるまで、以上で述べたルーチンが繰り返される。
【0088】
ステップ1617で差ΔGBが所定の許容値PV内に納まったとき、ステップ1617からステップ1621に進み、そこでフラグF2が“0”から“1”に書き替えられる。次いで、ステップ1622では、撮像センサ14から読み出された一フレーム分の緑色画素信号に基づいてヒストグラム抽出回路64で展開されている緑色ヒストグラム(G)の全データから緑色画素信号の平均値AGが上述の数式6に基づいて算出される。なお、上述の場合と同様に、かかる一フレーム分の緑色画素信号はスコープのEEPROM70から得られた補正係数データGGAINによってホワイトバランス処理されたものとなっている。
【0089】
ステップ1623では、撮像センサ14から読み出された一フレーム分の赤色画素信号に基づいてヒストグラム抽出回路64で展開されている赤色ヒストグラム(R)の全データから赤色画素信号の平均値ARが以下の数式に基づいて算出される。
【0090】
【数8】
ここで、RLn は一フレーム分の赤色画素信号についての256 通りの赤色輝度レベルを示し、RSn は各赤色レベルに対応した値を持つ赤色画素信号の度数即ち個数を示し、TPは先に述べた場合と同様に一フレーム分の赤色画素信号の総数を示す。なお、かかる一フレーム分の赤色画素信号はスコープのEEPROM70から得られた補正係数データRGAINによってホワイトバランス処理されたものとなっている。
【0091】
ステップ1624では、平均値AGと平均値ARとの差ΔGRが演算される。次いで、ステップ1625では、差ΔGRが所定の許容値PVを越えているか否かが判断される。差ΔGRが許容値PVを越えているとき、ステップ1626に進み、そこで平均値ARが平均値AGよりも大きいか否かが判断される。もしAR>AGであるならば、ステップ1627に進み、そこで補正係数データRGAINが所定値だけ減少させられ、本ルーチンは一旦終了する。一方、AR<AGであるならば、ステップ1628に進み、そこで補正係数データRGAINが所定値だけ増大させられ、本ルーチンは一旦終了させられる。
【0092】
次の割込み処理で再び本ルーチンが実行されたとき、ステップ1601を経た後ステップ1602からステップ1622まで直ちにスキップし(F2=1)、そこで再びヒストグラム抽出回路64で展開されている緑色ヒストグラム(G)から緑色画素信号の平均値AGが上述の数式6に基づいて算出される。なお、このとき緑色ヒストグラムは撮像センサ14から読み出された前回の一フレーム分の緑色画素信号の次に読み出された一フレーム分の緑画素信号に基づくものであり、しかもその後者の一フレーム分の緑色画素信号はスコープのEEPROM70から得られた補正係数データGGAINによってホワイトバランス処理されたものとなっている。
【0093】
続いて、ステップ1623でも、再びヒストグラム抽出回路64で展開されている赤色ヒストグラム(R)から赤色画素信号の平均値ARが上述の数式8に基づいて算出される。なお、このとき赤色ヒストグラムは撮像センサ14から読み出された前回の一フレーム分の赤色画素信号の次に読み出された一フレーム分の赤画素信号に基づくものであり、しかもその後者の一フレーム分の赤色画素信号は前回の本ルーチン実行時にステップ1627或いはステップ1628で所定値だけ減少或いは増大させられた補正係数データRGAINによってホワイトバランス処理されたものとなっている。
【0094】
ステップ1624では、平均値AGと平均値ARとの差ΔGRが再び演算されるが、その差ΔGRは前回よりも小さなものとなる。というのは、今回の一フレーム分の赤色画素信号のホワイトバランス処理が前回の本ルーチン実行時にステップ1627或いはステップ1628で所定値だけ減少或いは増大させられた補正係数データRGAINに基づいて行われているからである。次いで、ステップ1625では、差ΔGRが所定の許容値PVを越えているか否かが再び判断される。差ΔGRが許容値PVを未だ越えているとき、ステップ1626に進み、そこで平均値ARが平均値AGよりも大きいか否かが再び判断されるが、このときAR>AGであれば、ステップ1627に進み、そこで補正係数データRGAINが所定値だけ更に減少させられ、またAR<AGであれば、ステップ1628に進み、そこで補正係数データRGAINが所定値だけ更に増大させられる。要するに、補正係数データGGAINを基準にして、差ΔGRが所定の許容値PV内に納まるまで、以上で述べたルーチンが繰り返される。
【0095】
ステップ1625で差ΔGRが所定の許容値PV内に納まったとき、ステップ1625からステップ1629に進み、そこでホワイトバランス設定が完了した旨のメッセージ、例えば「ホワイトバランス設定が完了しました」というようなメッセージがTVモニタ装置40に表示される。なお、かかるメッセージの表示がシステムコントローラ30のROM内に予め格納された固定文字情報コードデータを読み出してキャラクタ処理回路68のビデオRAMに書き込んで文字パターン信号としてビデオプロセス回路38に出力することにより行われることは先に述べた通りである。
【0096】
ステップ1630では、補正係数データGGAIN、BGAIN及びRGAINがスコープ(10)のEEPROM70に書き込まれる。なお、このとき補正係数データGGAINについては変えられていないので、補正係数データBGAIN及びRGAINだけがEEPROM70に書き込まれてもよい。次いで、ステップ1631では、当該スコープ(10)、即ちホワイトバランスの設定或いは再設定が完了したスコープが画像信号処理ユニット12から離脱させられたか否かが判断される。当該スコープ(10)の離脱が行われていないとき、ステップ1632に進み、そこでフラグF1が“0”から“1”に書き替えられる。その後、1/30sec 経過毎に本ルーチンは実行されるが、当該スコープ(10)が離脱されるまで、何等の進展もない。ステップ1631で当該スコープ(10)の離脱が確認されると、ステップ1633に進み、そこでフラグF1、フラグF2及びフラグF3がそれぞれ“1”から“0”に書き直され、本ルーチンは一旦完了する。
【0097】
その後、ステップ1609において、別のスコープ、即ちホワイトバランスの設定或いは再設定されるべきスコープが画像信号処理ユニット12に接続されたか否かが監視され、もしそのようなスコープが接続されると、以上で述べたルーチンが再び繰り返される。なお、モード切換スイッチ78が通常の作動モードを選択するように切り換えられると、本ルーチンは終了する。
【0098】
以上で説明した実施形態では、電子内視鏡は面順次カラー方式を採用したものとされているが、しかしカラー同時方式を採用した電子内視鏡、即ち微細な三原色フィルタ要素をモザイク状に配列したカラーフィルタアレイを固体撮像素子の受光面に適用した電子内視鏡についても同様な自動調光及びホワイトバランス設定を行い得ることが理解されるべきである。更に、以上の説明では、ホワイトバランス処理について、三原色(R、G、B)のそれぞれの色のデータから、三原色の色の補正係数データを設定するようにしているが、三原色の色の補正係数データを求めるために色のデータではなく色差信号データを用いてもよい。
【0099】
また、上述の実施形態では、ヒストグラムの作成については一フレーム分の画素信号に基づいているが、一フィールド分の画素信号に基づいてヒストグラムの作成を行うようにしてもよい。
【0100】
【発明の効果】
以上の記載から明らかなように、本発明による電子内視鏡にあっては、一フレーム分の輝度画素信号についてヒストグラム抽出回路で展開されたヒストグラムに基づいて絞り開度を制御する際に該ヒストグラムからの間引きデータから平均輝度値を算出し、その平均輝度値に基づいて絞り開度を制御して自動調光を行うので、その自動調光制御の応答性を高めて再現画像の輝度の適正化を迅速に行うことが可能となる。また、本発明による電子内視鏡にあっては、かかる絞り開度の制御に用いられるヒストグラム抽出回路を利用してホワイトバランス設定を適宜行うことができ、この場合はヒストグラムデータを間引かず全データを用いるので、個々のスコープから得られる画素信号に対して常に適正なホワイトバランス処理を施すことが可能であり、電子内視鏡による内視鏡像の色再現性を高品位に維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による電子内視鏡の概略ブロック図である。
【図2】図1に示す回転式RGBカラーフィルタの正面図である。
【図3】図1に示す回転式RGBカラーフィルタをその駆動モータと共に示す側面図である。
【図4】図1に示す絞りをその駆動機構と共に示す概略正面図である。
【図5】図1に示すヒストグラム抽出回路で展開されるヒストグラムの一例を概念的に示すグラフである。
【図6】図1のシステムコントローラで実行される自動調光ルーチンを説明するためのフローチャートの一部分である。
【図7】図1のシステムコントローラで実行される自動調光ルーチンを説明するためのフローチャートの残りの部分である。
【図8】一フレーム分の輝度画素信号から得られるヒストグラムの一例を概念的に示すグラフであって、図6及び図7の自動調光ルーチンを説明するための説明図である。
【図9】図8のヒストグラムに関連したヒストグラムを示すグラフであって、図6及び図7の自動調光ルーチンを説明するための説明図である。
【図10】一フレーム分の輝度画素信号から得られるヒストグラムの別の例を概念的に示すグラフであって、図6及び図7の自動調光ルーチンを説明するための説明図である。
【図11】図10のヒストグラムに関連したヒストグラムを示すグラフであって、図6及び図7の自動調光ルーチンを説明するための説明図である。
【図12】一フレーム分の輝度画素信号から得られるヒストグラムの更に別の例を概念的に示すグラフであって、図6及び図7の自動調光ルーチンを説明するための説明図である。
【図13】図12のヒストグラムに関連したヒストグラムを示すグラフであって、図6及び図7の自動調光ルーチンを説明するための説明図である。
【図14】一フレーム分の輝度画素信号から得られるヒストグラムの更に別の例を概念的に示すグラフであって、図6及び図7の自動調光ルーチンを説明するための説明図である。
【図15】図14のヒストグラムに関連したヒストグラムを示すグラフであって、図6及び図7の自動調光ルーチンを説明するための説明図である。
【図16】図1のシステムコントローラで実行されるホワイトバランス設定ルーチンを説明するためのフローチャートの一部分である。
【図17】図1のシステムコントローラで実行されるホワイトバランス設定ルーチンを説明するためのフローチャートのその他の部分である。
【図18】図1のシステムコントローラで実行されるホワイトバランス設定ルーチンを説明するためのフローチャートの残りの部分である。
【符号の説明】
10 スコープ
12 画像信号処理ユニット
14 撮像センサ
16 光ガイド
18 白色光源
20 絞り
22 集光レンズ
24 回転式RGBカラーフィルタ
28 CCDドライバ
30 システムコントローラ
32 CCDプロセス回路
34 アナログ/デジタル(A/D)変換器
36 フレームメモリ
38 ビデオプロセス回路
40 TVモニタ装置
64 ヒストグラム抽出回路
66 スイッチ回路
70 EEPROM
74 電源スイッチ
76 点灯スイッチ
78 モード切換スイッチ
80 ホワイトバランス設定スイッチ
Claims (4)
- スコープと、このスコープを着脱自在に接続させるようになった画像信号処理ユニットとから成る電子内視鏡であって、
前記画像信号処理ユニット内に設けられた光源を具備し、この光源からの射出光が前記スコープに導かれてその前方を照明するようになっており、更に、前記スコープの先端側に設けられた固体撮像手段と、この固体撮像手段から得られる一フレーム分もしくは一フィールド分の輝度画素信号に基づいてヒストグラムを展開するヒストグラム抽出手段と、このヒストグラム抽出手段で展開されたヒストグラムに基づいて前記光源から前記スコープに導かれる光の光量を調節する光量調節手段とを具備して成る電子内視鏡において、
前記ヒストグラム抽出手段で展開されたヒストグラムの全データからの間引きデータに基づいて平均輝度値が求められ、この平均輝度値に応じて前記光量調節手段による光量調節が行われ、
前記ヒストグラム抽出手段で展開された前回のヒストグラムの最小輝度レベル及び最大輝度レベルを記憶し、前記最小輝度レベル及び最大輝度レベルをヒストグラム定義域の3から5%各々拡張して得られる拡張範囲の全データからの間引きデータが次回のヒストグラムに基づいて平均輝度値を求める際に利用されることを特徴とする電子内視鏡。 - 請求項1に記載の電子内視鏡において、前記ヒストグラム抽出手段で展開されたヒストグラムの全データからの間引きデータが該全データからm(整数)個置きの輝度レベルに含まれる輝度画素信号から成ることを特徴とする電子内視鏡。
- 請求項1又は2に記載の電子内視鏡において、前記ヒストグラム抽出手段で展開されたヒストグラムの全データに基づいて平均輝度値とそのときの最小輝度レベル及び最大輝度レベルとが定期的に求められ、このヒストグラムの全データに基づく平均輝度値に応じて前記光量調節手段による光量調節が行われることを特徴とする電子内視鏡。
- 請求項1から3までのいずれか1項に記載の電子内視鏡において、前記固体撮像手段が三原色の画素信号を出力し、かつ前記スコープはそれ自身に特有なホワイトバランス処理用の三原色の各色の補正係数データを格納する格納手段を有し、ホワイトバランス設定時に前記三原色のそれぞれの色の一フレーム分もしくは一フィールド分の画素信号に基づくヒストグラムが前記ヒストグラム抽出手段に展開され、各色のヒストグラムの全データから該当色の平均値が求められ、これら三原色のいずれか1つの平均値を基準にしてその他の2つの色の補正係数データが再設定されることを特徴とする電子内視鏡。
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