JP4249449B2 - 仮ドラムから組立用ドラムへのトウガードとインナーライナの結合移送方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、空気入りタイヤの組立に用いられる材料を準備するのに使用される方法と装置に関する。特に、本発明は、タイヤ構成要素をタイヤ組立用ドラムへ移送する前にそれらを仮ドラム上に載せる工程に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば自動車等乗物用タイヤの製造において、いわゆるカーカスの製造は、最初に幾つかの異なる構成要素を連続的に組立てることにより行われる。換言すれば、製造範囲に含まれる各種のカーカスは、その上に種々の付属的構成要素の存在、および/またはその付属的構成要素自身の特徴により、互いに区別することができる。一例として、チューブレスタイヤ、すなわち、使用時にインナーチューブの存在を要しないタイヤに用いられるカーカスを製造する時、主な構成要素は、不通気性の弾性材料の層からなるいわゆるインナーライナと、カーカスプライと、普通ビードコアといわれる1対の環状の金属要素であってそのまわりをカーカスプライの両端が折り返される前記金属要素と、横方向両側の位置でカーカスプライを覆う、弾性材料からなる1対のサイドウォールとを含むものと考えられる。付属的構成要素は、順番に1層以上の追加のカーカスプライ、ビードコアの周りを折り返す領域におけるカーカスプライに重なる1枚以上の補強ストリップ(チェイファストリップ)およびその他のものを有することができる。
【0003】
本発明に関連するタイヤ構成要素は“トウガード”である。トウガードは典型的には繊維材料からなる細長い片であり、タイヤのビード領域に配置され、ビード領域の内側面の周りを周方向に延びており、車輪リムに接触しているタイヤの部分を含む。したがって、1個のタイヤについて2個のトウガードがある。
【0004】
大抵の空気入りタイヤの構成要素は、適切なタイヤ性能を提供するために優れたタイヤ均一性を促進する方法で組立てる必要があることは周知である。例えば、タイヤ周面を一周して“曲がりくねる”トレッドはタイヤの運転時にぐらつきを生じさせる。例えば、不均等なカーカスプライ(タイヤの一方側のコードが他方のそれよりも長い)は、静的不均衡と半径方向力の変動を含む種々のタイヤ不均一問題を起こしうる。例えば、子午線に対して対称的でないタイヤ(例えば、トレッドがビード間の中心から外れている)は、対の不均衡、横方向の力の変動及びコニシティを含む種々のタイヤ不均一問題を起こしかねない。したがって、典型的なタイヤ性能の要件に合致するために、タイヤ産業は、一般に、優れた均一性を持ったタイヤの製造にかなりの努力を続けている。
【0005】
タイヤ均一性は、タイヤ寸法と質量分布が半径方向、横方向、周方向、および子午線に対し、均一、かつ、対称であることを意味するものと一般的に考えられ、これにより、静的、動的バランスのみならず、道路用車輪上で荷重を掛けたタイヤを走らせるタイヤ均一性機械で測定するとき、半径方向力の変動、横方向力の変動、接線方向力の変動、を含むタイヤ均一性の評価に対して許容される結果を得るものである。タイヤの或る程度の不均一性は、組立後の工程(例えば研磨)において、かつ/あるいは、使用(例えばタイヤ/車輪組立体のリムに対するバランス錘の適用)する際に補正できるけれども、できるだけタイヤを均一に組立てることが好ましい(そして一般により能率的である)。
【0006】
典型的なタイヤ組立機械は、組立てられるタイヤのビードの直径にほぼ等しい直径を有する概して円筒状のものであり、その周りをタイヤ構成要素が連続した層状に巻かれている。それらの構成要素層は、例えば、インナーライナ、トウガード、1枚以上のカーカスプライ、任意のサイドウォール強化材、ビード領域挿入物(例、エイペックス)、サイドウォールおよびビードワイヤリング(ビード)である。これら層の形成後にカーカスプライの両端がビードの周りを巻かれ、タイヤカーカスは環状に膨らまされ、トレッド/ベルトパッケージが加えられる。最後に、タイヤは従来技術を用いて完成される。
【0007】
或る種のタイヤ組立用集合体ラインは、所定サイズに切断する間、タイヤインナーライナのような平らな材料を確実に保持する目的で、多くの種類の用具を用いる。用具は英国特許第1,010,597号(ダンロップゴム社)に示されたような平らなコンベアタイプのもの、あるいは米国特許第4,722,255号(チョート他)に示されたコンベアと切断システムでできているものが普通であり、そこでは、材料の連続した平坦なシートが平坦なコンベア上を切断ナイフへ送られる。その作業の後、材料は取り外ずされて、組立中のタイヤ上に置かれる。もう1つのこのようなコンベアシステムは、米国特許第5,820,726号(ヨシダ他)に教示されており、これはコンベアシステムに材料を供給する“移送ドラム”要素を組み込んでいる。
【0008】
ドラム式のサーバー、いわゆる“仮ドラム”サーバーは、切断中にしっかりと保持されなければならない平らなあるいはシート状タイヤ材料の代替コンベアである。切断された後、シート材料は組立用ドラム上で組立作業中のタイヤへ移動される。一般にこのような仮ドラムサーバーは、水平に配置されたドラムまたは円筒形状の軸の周りを回転可能な円筒を有する。1つの特殊な仮ドラム式のサーバーは中空の円形円筒状ドラムから成る。ドラムの表面は、その周面の大部分の周りに孔が開けられており、十分な量の空気がドラムの外へ吸い出され、ドラム内の低圧が吸着面を提供し、サーバー上で保持されている間に切断されている平坦なシート材料を確実に保持できる。タイヤのインナーライナのような平たいシート材料がサーバーの穴あき円筒状部分に置かれると、ドラムの内外間の圧力差が、材料の切断操作の進行中に平坦材料をドラム表面に付着させる。
【0009】
穴あきドラム式の仮ドラムサーバーの吸着部分は、その穴あき円筒状ドラム面である。仮ドラムサーバーは、組立用ドラムの直径よりも遥かに大きい直径を有するのが典型的である。(しかしながら、その直径は、組立用ドラムのよりも小さくてはいけない。)シートゴム構成要素のようなタイヤ構成要素は仮ドラムサーバー上で必要な長さに測定され、それから、組立用ドラムに移送される前に切断される。仮ドラムサーバー上に置かれたタイヤ構成要素は、穴あき円筒状面間の圧力差が円筒状面を吸着面にするので、仮ドラムサーバーに保持される。
【0010】
典型的には、タイヤ構成要素が、仮ドラム上に置かれ、所定長さに切断され、次に組立用ドラムに移送され、次に、次のタイヤ構成要素が、仮ドラム上に置かれ、所定長さに切断され、次に組立用ドラムに移送される。この工程は、必要に応じて生タイヤカーカスの全ての構成要素が組立用ドラム上に置かれるまで、繰り返される。タイヤ構成要素がこのような方法で一度に1個、仮ドラムから組立用ドラムに置かれると、タイヤ構成要素の位置の不正確さが起こりうる。そしてこの不正確さは最終タイヤの不均一性となることが避け難くなるので、上述のように望ましくない。
【0011】
材料は、ピックアップ装置を使って、典型的にはロール状ストックから仮ドラム上に載せられる。種々のタイヤ構成要素をピックアップしそれらを仮ドラム上に置くためのピックアップ装置は、かなりの数のものが知られている。本発明にとって特に関係ある2つのタイヤ構成要素は、インナーライナとトウガードである。
【0012】
【本発明の概要】
本発明の目的は、特許請求の範囲の1つ以上の請求項において限定され、1つ以上の下記の補助的目的を達成する能力を有するような、方法と装置を提供することである。
【0013】
本発明によれば、異なる2つのタイヤ構成要素(例えばインナーライナとトウガード)が、その構成要素を組立用ドラムに移送する前に仮ドラム上に置かれる。それから、それらは全体を(結合され)“副組立体”(すなわち部分的な生タイヤカーカス)として組立用ドラムに移送される。互いに重ね合わせるのが好ましい、異なる2つのタイヤ構成要素は“粘性”があり、互いに付着しあう。例えば構成要素の1つは、インナーライナであり、他の構成要素は、(例えば繊維の)トウガードである。このような方法で、トウガードのインナーライナに対する位置決めは、一層正確に制御され、それによりタイヤ均一性問題の潜在する1つの原因を減らす。本発明は、仮ドラム上に相互に正確に置かれ組立用ドラムに副組立体として移送することができる任意の2つのタイヤ構成要素の組合せにも用いることができる。
【0014】
本発明の1つの実施例において、異なる少なくとも2つのタイヤ構成要素が仮ドラム上に置かれ、そして、引き続き一緒に組立用ドラムに下記の方法で移送される。第1のタイヤ構成要素は、仮ドラム上に置かれ、この仮ドラムは静止しておき、第1のタイヤ構成要素の自由端をピックアップしそれを仮ドラム上に置くために、真空装置を使う。仮ドラム内の真空装置は第1のタイヤ構成要素を把握するために作動され、真空装置は第1のタイヤ構成要素を解放するために不作動にされる。第2のタイヤ構成要素の自由端はピックアップ装置を使ってピックアップされ、仮ドラム上に置かれる。第2のタイヤ構成要素の自由端を仮ドラム上に置く工程は、ドラムが僅かに回転されてから行うことができる。仮ドラムが回転され、第1と第2のタイヤ構成要素を測定し、望みの長さに切断される。次に少なくとも2個の異なるタイヤ構成要素は組立用ドラムに移送される。
【0015】
本発明のその他の目的、特徴および利点は、それらに関する以下の記述を参照すれば明らかになるであろう。
【0016】
本発明の好ましい実施例について詳細に言及されるが、本例は付属図面に示されている。これらの図面は、説明するためのものであって、これに限定されるものではない。本発明は、一般にこれらの好ましい実施例の観点で述べられているけれども、本発明の思想と範囲をこれら特定の実施例に限定しようとするものでないことと理解されたい。
【0017】
図のうちの選択されたものにおける或る要素は明瞭に示すために縮尺を変えて示されることがある。ここに断面図が示されていれば、それは、“スライス”または“近視的”断面形状にしているが、真の断面図において見られるであろう或る背景線を省略している。
【0018】
本発明の好ましい実施例の構造、操作および利点は、図面関連する後述の記述を参照すればさらに明らかになるであろう。
【0019】
【発明の実施の形態】
図1(A)は、2個の異なるタイヤ構成要素、すなわち、インナーライナ102と2個のトウガード104間の関係を示す、タイヤカーカス100の部分的積層部の模式断面図である。もう1つのタイヤ構成要素の2個のチェイファ106(典型的にはトウガード104とともに押し出し加工される。)もまたこの図に示されている。これは、どのように構成要素を組立用ドラム(不図示)上に置くかを表わしたものである。典型的なインナーライナ102は、組立用ドラム上に置かれるべき第1の構成要素であり、次いで、例えばチェイファ106が続き、トウガード104がそれに続き、プライ、エイペックス、およびビードがそれに続く。これらはすべて周知である。
【0020】
図1(B)は、例示的な完成タイヤのビード領域110の断面図であって、車輪リム120上に取り付けられているタイヤ内の前述のタイヤ構成要素を示す。本発明は以下の例示的なタイヤ構造に限定されるものでないことを了解されたいが、この構造は、本発明の理解を容易にするために含めたものである。図1(B)には、以下の構成要素が見られる。
【0021】
102 インナーライナ
104 トウガード
106 チェイファ
108 サイドウォール
112 ビード
114 エイペックス
116 プライ(インナー)
118 プライ(アウター)
上述のように、タイヤ構成要素の配置の不正確さがタイヤ性能に悪影響を与える不均一さを齎すことになるので、タイヤ構成要素を組立用ドラム上に正確に置くことは非常に重要である。
【0022】
本発明は、2個の異なるタイヤ構成要素を互いに正確に置くことに関するが、これはタイヤの均一さへの貢献度を最大にする(非均一性への影響を最小にする)。“2個の異なるタイヤ構成要素”といえば、2個の同一構成要素は、ただ1個の異なる構成要素(“として勘定される”)と考えられることと了解されたい。例えば、2個のトウガードは2個の異なるタイヤ構成要素のうちの1つとのみ“勘定”されて、インナーライナが2個の異なるタイヤ構成要素の残りの1つとして勘定される。
【0023】
本発明は、上述のインナーライナとトウガード、あるいは前述のトウガードとチェイファのように、複数のタイヤ構成要素がタイヤカーカスの積層部において互いに隣接して(重なり)あうとき、2個の異なるタイヤ構成要素を互いに正確に配置するのに特に有用である。以後、主として、インナーライナとトウガードという2個の異なるタイヤ構成要素を正確に重ね合わせることを記述する。
【0024】
図1(A)はインナーライナ102とトウガード104の2個の異なるタイヤ構成要素の相対的な寸法と配置を示す。インナーライナ102は、全体の幅寸法“a”を有し、完成タイヤの赤道面(“EP”)上に中心がある。全ての寸法は、組立てられるタイヤのサイズによる。2個のトウガード104の幅寸法はそれぞれ“b”である。ここに使用されているように、タイヤ構成要素の“幅”寸法は組立タイヤの軸に平行な寸法である。以下に述べるタイヤ構成要素の“長さ”寸法は組立用ドラム周面の周りの寸法である。タイヤは子午線に対して対称であると仮定する。
【0025】
各トウガード104はEPから距離“c”だけ位置がずれている。(したがって、これらは、互いに距離2cだけ間隔を置いている。)図示の通り、トウガード104はインナーライナ102よりも更に横方向に延びており、トウガード104の(EPに向かう)内側部分がインナーライナ102の(EPから離れた)外側部分と寸法“d”だけ重なっている。この重なり領域において、トウガード104のそれぞれの内側面(図で見て、下面)は、インナーライナ102の外側面(図で見て、上面)と面対面で重なり接触している。これは、互いに正確に置かれている2個のタイヤ構成要素が互いに接触しているすなわち少なくとも部分的に重なっているという次の説明に関連がある。
【0026】
図1(A)にも示されているように、2個のチェイファ106はそれぞれ“e”の幅を有し、それぞれEPから距離“f”だけ位置がずれている。図示のように、トウガード104の外側部分はチェイファ106の内側部分と寸法“g”だけ重なっている。この重なり領域において、それぞれのトウガード104の内側面(図で見て、下面)がチェイファ106の外側面(図で見て、上面)と面対面で重なり接触している。トウガード104とチェイファ106は異なるタイヤ構成要素であり、これらもまた少なくとも部分的に重なっている。しかしながら、前述のように、本発明の記述は、主に、インナーライナとトウガードという異なる、重なった構成部分に関するものである。
【0027】
図示された寸法は、本発明の理解を容易にするための単なる例に過ぎず、タイヤ間で異なり、前述した範囲を越え、大きくても小さくてもよい。本発明はタイヤの大きさ自体には無関係である。
【0028】
(仮ドラム上におけるタイヤ構成要素の測定と切断)
仮ドラムと、タイヤ組立工程における仮ドラムの役割とについて上述した。要するに、タイヤ構成要素は、タイヤ組立用ドラムに比べて普通大きい寸法の仮ドラムの上に供給されるのが典型的であり、タイヤ構成要素は、仮ドラム上において測定され切断される。それから、タイヤ構成要素は組立用ドラムに移送される。タイヤ構成要素を真空圧によって仮ドラム上に保持することができる。タイヤ構成要素材料は、タイヤ構成要素材料(ストック)の自由端を“掴む”ために真空を使うことができるピックアップ装置を使用して、典型的にはロールストックから仮ドラム上に載せられる。
【0029】
図2(A)−(C)は、異なる2個のタイヤ構成要素204を仮ドラム220の上に置く工程200を示す。上述のように、仮ドラム220は一般に円筒軸の周りを回転することが可能なドラムまたは円筒である。典型的には、仮ドラム220の表面は、孔(不図示)が開けられているので、ドラムの外へ排出される空気は仮ドラムの表面に置かれる材料(すなわちタイヤ構成要素)を保持するための吸込力を生じる。仮ドラム220は、カッタおよび/または特別なカッタ面を備えることができ、これらはすべて知られている。
【0030】
図2(A)において、仮ドラム220が、ドラムの見える側の端面にマーク222の垂直位置によって示されるように、初期位置にあることが示されている。(マーク222は、仮ドラム220自体にあることを必要としない。それは明示のためだけのものである。)2個のトウガード204(トウガード104に匹敵)は、初期位置にある仮ドラム220上に置かれることが示されている。各トウガード204は幅寸法bを持った細長片の材料であって、これらは、前述(図1(A)参照)のように互いに距離2cだけ間隔を置いている。トウガード204の前(先)端は、初期位置にある仮ドラム220の“11時”の位置と呼ぶことができる位置の近くにあることが示されている。
【0031】
最後に、仮ドラム220が矢印224の方向に回転すると、トウガード204はそれぞれの供給ロールから供給され、組立用ドラムの全周面に近い所定の長さに切断される。(仮ドラムが組立用ドラムよりも直径が大きいのが普通であるので、仮ドラム上のタイヤ構成要素は仮ドラムの全周よりも短い長さであり、最終的には、この構成要素は組立用ドラムのほぼ全周の長さである。)
図2(B)は、僅か(例えば3°)回転され僅か前進位置にある仮ドラム220を示す。インナーライナ202は(インナーライナ102に匹敵)その前端を、僅かに進んだ位置にあるドラムの“10時”の位置と呼ぶことができる位置にして、仮ドラム220上に置かれる。このような方法で、インナーライナ202の先端はトウガード204の前端から6°“後に”ずらされている。(実際の角度はさほど重要なことではない。要点は、仮ドラム220の先端がトウガード204のストリップの前端から周方向にずれていることである。)
それから仮ドラム220は、さらに再び矢印224の方向に回転し、そしてそれが所定量回転するとトウガード204は所定長さに切断される。それから、ドラムは再び回転し、後述のようにピックアップパッド330が下がりインナーライナの端を保持し、インナーライナが所定の長さに切断され、その結果、図2(C)に示されるように仮ドラム上に積層物が得られる。図2(C)に最も良く見られるように、仮ドラム上に置かれるとインナーライナ202はトウガード204の半径方向外側にあり、これは組立用ドラム上に置かれるべき順序と逆になっている(かつ、完成タイヤにおいて現れる順序とも逆である)。本発明と最も密接に関係する技術分野の当業者は、もちろんこれら2個の構成要素が仮ドラム220から組立用ドラムへ移送される時、仮ドラム上の構成要素の外側−内側の順序は本質的に逆になり、組立用ドラム上で内側−外側の順序になることは分かるであろう。すなわち、図1(A)に示されるようにトウガード204はインナーライナ202の外側面上に配置される。
【0032】
ここまで述べられたように、トウガード204とインナーライナ202の前面/先端が互いに周方向にずれていることが好ましい。これは周知のやり方であって、完成タイヤの周上の位置で多重継ぎ目(例えば、突合せ継ぎ目)が生ずるのを避ける。トウガード204を取り付けてから、そして仮ドラムを僅か回転した後、インナーライナ202を仮ドラム220上に置き始めた結果であるように図示しているが、トウガードとインナーライナの両者をほぼ同時(ほぼ一斉に)に仮ドラム上に供給し始めることができることは本発明の範囲内であることは確かであり、しかし、周方向に間隔を置いた位置にあることが好ましい(図示の通り)。2個のトウガードのストリップの前端を互いに周方向にずらすことも本発明の範囲内である。
【0033】
所定の突合せ継ぎ目を周方向位置の或る範囲に亙り“広がる”ようにするために(ドラム軸に平行でない)ある角度でタイヤ構成要素の両端を切断することも知られている。この例において、トウガード204は両端が角度を付けて切断されていることが示されている。これは、トウガードストリップの布に対する織り方(例えば45°単素線または織物材料)があることに一部起因している。トウガードが織物材料から組立てられることも本発明の範囲内である。これは、例えば内部に或る角度で配置されたコードを有するプライの場合でもそうである。しかしながら、本発明は、構成要素の両端の角度あるいは突合せ継ぎ目の作成それ自体に関するものではない。例えば、構成要素の端の角度は0°程度に低くできる。
【0034】
本発明は、2個の異なるタイヤ構成要素(例えばトウガードとインナーライナ)を仮ドラム上に置き(測定し切断する)、それから2個の異なるタイヤ構成要素を“副組立体”として一緒に組立用ドラム上に移送することを含む。これは、互いに重なっていないタイヤ構成要素、あるいは互いに重なっているタイヤ構成要素を用いて行うことができる。最も有利であることに、これは互いに重なっているタイヤ構成要素(例えばトウガードとインナーライナ)を用いて行われ、好ましくは、粘性があり互いに粘着されたタイヤ構成要素を用い、その結果、仮ドラム上で確立された正確な寸法(間隔等)が、組立用ドラム上に積層されているカーカスへ容易に移送することができる。これは正確な配置と位置合わせを保証するが、そうでなく、仮ドラムから組立用ドラムへ2個のタイヤ構成要素を個別に移送することにより達成するのは困難である。この工程はここで多少詳しく述べる。
【0035】
図3(A)〜図4(B)は、2個の異なるタイヤ構成要素を仮ドラム320上に置く工程300を示し、前述の工程200とほとんど同じである。この工程は、トウガード304(トウガード204に匹敵)とインナーライナ302(インナーライナ202に匹敵)を仮ドラム上に置くことに関して記載する。図3(A)〜図4(B)の図において、仮ドラム320は矢印324で示されるように反時計回りに回転する。
【0036】
図3(A)−図4(B)は、当技術分野で一般に知られているようなタイプの仮ドラム320(仮ドラム220に匹敵)を示すが、その外側面における吸引力によりタイヤ構成要素を保持するため孔あき面を有することができ、仮ドラム上で測定されたタイヤ構成要素の材料を切断するためにそれと組み合わされたカッタ機構326(図4(B))を有してもよい。
【0037】
図3(A)〜図4(B)はまたインナーライナ302(インナーライナ202に匹敵)繰出しの自由端をピックアップするための機構のピックアップパッド330を示す。ピックアップパッド330は、当技術分野で一般に知られているような吸引装置にすることができる。
【0038】
図3(A)〜図4(B)はまた、トウガード304(トウガード204に匹敵)材料のストリップを仮ドラムに供給し、トウガード材料を切断するための供給機構340を示す。このような装置は、当技術分野で一般に知られ、吸引装置(カップ)342とトウガードカッタ344を含む。
【0039】
図3(A)は、本工程の第1の段階を示す。仮ドラム320は、静止して、“後退”位置(組立用ドラム350から離れた)にあり、インナーライナ供給機構のピックアップパッド330の真下にある。ピックアップパッド330は、起動され(例えば、真空“作動”)、インナーライナ302の自由端(供給端)はピックアップパッドの下側に固定される。またトウガード吸入カップ342は運転/起動され(例えば真空“作動”)、それからトウガード304材料(もちろん、両ストリップ)の自由端(供給端)を掴むために下げられる。それからトウガード吸込みカップ342は引き上げられる。(この工程は、2個のトウガードの両方についてなされることを理解されたい。)
図3(B)は、本工程の次の段階を示す。トウガード供給機構340は、仮ドラム320に向かって前進され、吸込みカップ342は、トウガード304の自由端が仮ドラムの表面に接触するように下げられる。仮ドラム320における吸引はトウガード304を掴むように動作され、トウガード吸込みカップ342における吸引はトウガードを解放するために動作を停止される。それから、吸込みカップ342は上げられて、通路から外れ、トウガード供給機構340は仮ドラム320から後退する。(これは、トウガード材料の2個のストリップ両方に対しほぼ同時になされる。)こうして、トウガード304は供給、測定および切断のため仮ドラム320に固定される。
【0040】
図3(C)は、本工程の次の段階を示す。仮ドラム320は僅か(例えば5°〜30°)回転されて停止される。仮ドラム320における真空は“作動”のままである。インナーライナ・ピックアップパッド330は、インナーライナ302の自由端が仮ドラム320の面に接触するように下げられる。仮ドラム320における吸引は依然として“作動”であるので、それは、インナーライナ302を掴み、インナーライナ・ピックアップパッド330における吸引はインナーライナを放すために動作を停止される。それからインナーライナ・ピックアップパッド330は上げられて通路から外れる。こうして仮ドラム320の先端は供給、測定および切断のために仮ドラム320に固定される。
【0041】
図4(A)は、本工程の次の段階を示す。仮ドラム320は回転され、組立用ドラム450の円周の長さに等しいトウガード304とインナーライナ302の長さを測定する。トウガードカッタ344が運転されてトウガード材料を(好ましくは停止中の仮ドラムとともに)切断する。それから、仮ドラム320は再び僅かに(例えば、5°〜30°)回転されて、停止される。仮ドラム320の僅かな回転は、トウガード304ストリップの自由後端を仮ドラム上に“巻き上げ”る。粘性のあるインナーライナ材料が、粘性のあるトウガード材料上に貼り付くことに注目されたい。
【0042】
図4(B)は、本工程の次の段階を示す。ピックアップパッド330はインナーライナ302上まで下げられ、ピックパッド内の真空が作動される。カッタ326が動作してインナーライナ302を切断する。それから、ピックアップパッド330はインナーライナ302の新しい先端とともに上げられる。
【0043】
図5は、本工程の最終の段階を示す。仮ドラム420(仮ドラム320に匹敵)が更に先の位置へ回転し組立用ドラム450へ向かって前進する。変動を制御されて、仮ドラム420と組立用ドラム450が回転し、インナーライナ302とトウガード304を一体として互いに一緒に(結合して)、仮組立体(副組立体)として仮ドラムから組立用ドラムへ移送する。そうしている間に仮ドラム420上のインナーライナの内側面上にあったトウガードは、図1(A)に示される様に組立用ドラム450上のインナーライナの外側面上にある状態になる。その結果は、結合されたインナーライナとトウガードの取り付けになる。
【0044】
本発明の利点は、タイヤ構成要素を仮ドラム上に正確に置くことが比較的簡単であることである。タイヤ構成要素を仮ドラムから組立用ドラムへ移送する工程の間に、誤り(例えば僅かな位置合わせのずれ)の機会が生ずる。本発明は、少なくとも2個の異なるタイヤ構成要素間の正確な位置関係を確立することによりこの問題を克服する。主としてトウガードとインナーライナに関して述べたけれども、それに追加される構成要素(例えばチェイファ106)を仮ドラム上に置かれている組立体に含ませることができる。
【0045】
仮ドラム上に置かれているタイヤ構成要素間に若干の重なりがあることが好ましい。しかしながら、これは絶対必要なことではない。重なりがある場合、未硬化タイヤ構成要素の粘性が、これらを一緒に貼り付けさせて、組立用ドラムへの組み合わせた移送工程の間に互いの位置関係を維持することを確実にするのに役立つ。重なりがない場合、組立用ドラムに組み合わせて移送する前に、仮ドラムに置かれるどんな異なるタイヤ構成要素間にも少なくとも正確な位置関係が確立される。或る場合において、互いに重ならないタイヤ構成要素を一緒に繋ぐ(すなわち、タイヤ構成要素間の隙間をブリッジする)ために、非常に薄いゴムシートのような追加タイヤ構成要素を導入することが望ましいことであるかもしれない。これらの何れの場合にも、タイヤ構成要素は精密な継ぎ目で正確かつ迅速に取り付けられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図(A)は、種々のタイヤ構成要素間の関係を示す、タイヤカーカスの部分的積層部の模式的断面図、図(B)は、種々のタイヤ構成要素間の関係を示す、完成タイヤのビード領域の断面図である。
【図2】図(A),(B)および(C)は、本発明の、タイヤ構成要素を仮ドラム上に配置する工程を模式的に示す斜視図である。
【図3】図(A),(B)および(C)は、本発明の、タイヤ構成要素を仮ドラム上に配置する工程を模式的に示す側面図である。
【図4】図(A)および(B)は、図3に引続く、本発明の、タイヤ構成要素を仮ドラム上に配置する工程を模式的に示す側面図である。
【図5】タイヤ構成要素をタイヤ組立用ドラムに移送工程の間、タイヤ組立用ドラムと係合している仮ドラムの模式的側面図である。
【符号の説明】
100 タイヤカーカス
102,202,302 インナーライナ
104,304 トウガード
106 チェイファ
204 トウガード,タイヤ構成要素
220,320,420 仮ドラム
326 (インナーライナ)カッタ
330 ピックアップパッド
340 トウガード供給機構
342 吸込み装置(カップ)
344 トウガードカッタ
450 組立用ドラム
Claims (3)
- タイヤ組立方法において、
第1および第2の異なるタイヤ構成要素(202、204)を、前記タイヤ構成要素を仮ドラムに保持するための吸引をする穴あき面を有する円筒状の該仮ドラム(220,320,420)上に配置する工程と、
前記第1および第2の異なるタイヤ構成要素(202、204)を円筒状の組立用ドラム(350,450)へ移送する工程と、
前記第1の異なるタイヤ構成要素(204)からなる少なくとも第1と第2の構成要素を、互いに相隔てて前記仮ドラム(220,320,420)上に配置する工程と、
前記第2の異なるタイヤ構成要素(204)を前記仮ドラム(220,320,420)上に配置する工程と、
前記第1と第2の異なるタイヤ構成要素(202、204)を前記仮ドラム(220,320,420)上に配置した後に、前記第1と第2の異なるタイヤ構成要素(202、204)を一緒に前記タイヤ組立用ドラム(350,450)へ移送する工程と、
トウガードを前記第1の異なるタイヤ構成要素に選ぶ工程と、
インナーライナを前記第2の異なるタイヤ構成要素に選ぶ工程と、
そして、前記第1および第2の異なるタイヤ構成要素を互いに重ね合わせる工程とからなる、
ことを特徴とする、タイヤ組立方法。 - 前記第1の異なるタイヤ構成要素の先端を前記第2の異なるタイヤ構成要素の先端から周方向にずらす工程と、前記第1と第2の異なるタイヤ構成要素を一緒に貼り合わせる工程とを有することを特徴とする、請求項1記載のタイヤ組立方法。
- 前記第1の異なるタイヤ構成要素を、静止状態にある前記仮ドラム(220,320,420)上に配置する工程を有することを特徴とする、請求項1記載のタイヤ組立方法。
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