JP4249963B2 - 車両用計器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、色調等を切り替え可能なリング照明を有する車両用計器に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の車両用計器においては、高級感、高品位感を増長させる等の目的で、この文字板上の表示意匠を周回するように、複数種の色調に切り替え可能なリング照明が施されたものが知られている。従来、文字板の表面側に導光体のリング部材を設置し、裏面側に配設された異なる発光色を有する専用光源を切り替えて、所定色でこのリング部材を照明するようにしたものが知られているが、このような車両用計器では、リング部材及び専用光源を必要とするため、構造の複雑化及びこれに伴うコスト高を招いていた。
【0003】
そこで、図8に示すように、文字板にリング状意匠を形成して、裏面側に配設された異なる発光色を有する専用光源を切り替えて、このリング状意匠を所定色で照明するようにした車両用計器が提案されているが、この車両用計器では照明ムラの発生や導光板の複雑化等の問題があった。この問題を以下に図8を用いて説明する。図8(A)は従来の車両用計器に含まれる文字板の正面図であり、図8(B)は従来の車両用計器の概略断面図である。
【0004】
図8(A)及び図8(B)に示すように、文字板905には、リング状意匠951及び速度を示す数字や目盛り等の表示意匠957が、透明生地の文字板905の黒色印刷層905aに中抜き形成されている。また、文字板905の裏面には、導光板961が配置されている。導光板961は、基板909上に配置された複数の発光ダイオード991a〜991gから出射される光Rを受ける。発光ダイオード991a、991c、991e及び991gと、発光ダイオード991b、991d及び991fとは、それぞれ異なる発光色を有し、図示しない点灯制御部にて点灯/消灯される。
【0005】
導光板961の上面には、文字板905に形成されたリング状意匠951の下方の光を散乱させるセレーション又はシボ962が、リング状意匠951の形状に対応するように形成されている。また、文字板905の裏面には、ムーブメント901が搭載されている。ムーブメント901の指針軸は指針921の指針袴に挿通されている。そして、所定の制御信号に基づいて、指針921がムーブメント901に回動されて、対応する表示意匠957が指示される。
【0006】
このような構成において、文字板905は、点灯指令された複数の発光ダイオード991a〜991gのいずれか(例えば、991b、991d及び991f)から出射される光Rを受けて、文字板905内を導光させる。導光板961を進行する光R11及びR12はそれぞれ、リング状意匠951及び表示意匠957を介して、文字板905の上面に抜けてドライバ等の視点に向かう。特に、リング状意匠951に出射される光R11は、セレーション又はシボ962にて散乱されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記従来の車両用計器によると、導光板961からの光R11は、セレーション又はシボ962にて散乱されているもの、直接的にリング状意匠951に出射されるので、ドライバ等の視点からは、複数の発光ダイオードが局所的に明るく浮き出たように視認される。すなわち、セレーション又はシボ962等により、導光板961の構成が複雑化する割には、リング状意匠951に照明ムラの防止効果が小さいという問題があった。
【0008】
また、一方の発光色を有する発光ダイオード(例えば、991b、991d及び991f)を点灯させたときの照明ムラを軽減させるようにセレーション又はシボ962を加工すると、他方の発光色を有する発光ダイオード(例えば、991a、991c、991e及び991g)を点灯させたときの照明ムラが逆に増大するという具合に、いずれの切り替え時にも、リング照明が均等になるようにすることは、従来の車両用計器では非常に困難であった。
【0009】
よって本発明は、上述した現状に鑑み、色調等を切り替え可能なリング照明を有する車両用計器において、簡易な構成でありながら、効果的にリング照明のムラを軽減させ、かつ、リング照明の色の調整が可能となる車両用計器を提供することを課題としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するためになされた請求項1記載の車両用計器は、導光性を有する透明生地の薄板状の文字板と、前記文字板の裏面側に交互に配設された異なる種類の複数の光源素子と、前記文字板の裏面に当接されて、受光部に入射する前記光源素子からの光を周縁方向に導光しつつ、前記文字板を裏面から照射する導光板と、前記異なる種類の光源素子を種類毎に選択的に点灯させる点灯制御部と、を有する車両用計器であって、前記文字板の表面において印刷形成された表面不透過層と、前記文字板に穿設された指針孔を中心にして前記表面不透過層を所定幅のリング状に中抜きして形成されたリング状意匠と、前記リング状意匠の直下領域に相当する前記文字板の裏面において前記リング状意匠の幅よりも広く印刷形成されたリング状の裏面不透過層と、前記リング状意匠の直下領域に相当 する前記文字板の裏面において前記裏面不透過層の上層として前記リング状意匠の幅よりも広く印刷形成された所定色の反射層と、を有することを特徴とする。
【0011】
請求項1記載の発明によれば、交互に配設された異なる種類の光源素子は選択的に切り替えられて、所定光が導光板の受光部に入射する。この入射光は、導光板内を進行すると共にその一部は文字板に入射する。文字板への入射光は、文字板を進行すると共にその一部が、文字板内部で裏面不透過層に反射されてまわりこんできて、文字板の表面に形成されたリング状意匠を介して視点側に抜ける。このような作用において、裏面不透過層はリング状意匠の幅よりも広く形成されているので、光源素子からの光は裏面不透過層で遮断され、直接、リング状意匠には到達しない。また、裏面不透過層の反射による光のまわりこみにより、光が分散化される。
【0012】
また、請求項1記載の発明によれば、文字板の裏面において裏面不透過層の上層としてリング状意匠の幅よりも広く印刷形成された所定色の反射層を有しているので、この反射層の色調を調整するだけで、リング照明の色の調整が可能となる。
【0013】
上記課題を解決するためになされた請求項2記載の車両用計器は、請求項1記載の車両用計器において、前記異なる種類の光源素子は、それぞれ異なる色で発光する少なくとも2種類の発光ダイオードである、ことを特徴とする。
【0014】
請求項2記載の発明によれば、異なる色で発光する少なくとも2種類の発光ダイオードにより、ムラのない多色切り替え可能なリング照明を提供することができる。
【0015】
上記課題を解決するためになされた請求項3記載の車両用計器は、請求項2記載の車両用計器において、前記2種類の発光ダイオードはそれぞれ、赤色系及び緑色系で発光し、緑色系の発光ダイオードの照度を、赤色系の発光ダイオードの照度よりも強くする、ことを特徴とする。
【0016】
請求項3記載の発明によれば、緑色系の発光ダイオードの照度を、赤色系の発光ダイオードの照度よりも強くしているので、明るく感じられる赤色のリング照明時と、暗く感じられる緑色のリング照明時との、感覚的な明るさの差異を解消することが可能となる。
【0017】
上記課題を解決するためになされた請求項4記載の車両用計器は、請求項3の車両用計器において、緑色系の発光ダイオードはそれぞれ対で配設し、赤色系の発光ダイオードはそれぞれ単独で配設する、ことを特徴とする。
【0018】
請求項4記載の発明によれば、発光ダイオードの数を調整することで、緑色系の発光ダイオードの照度を、赤色系の発光ダイオードの照度よりも強くしているので、簡易な方法により、明るく感じられる赤色のリング照明時と、暗く感じられる緑色のリング照明時との、感覚的な明るさの差異を解消することが可能となる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の車両用計器の一実施形態に係る分解斜視図である。図1に示すように、本車両用計器は、表ガラス1、指針2、見返し3、表カバー4、文字板5、導光板6、導光板ケース7、LCD(Liquid Crystal Display;液晶ディスプレイ)8、基板9、ムーブメント10及び裏カバー11を含んで構成される。
【0020】
表ガラス1は、例えば、樹脂製の黒色系透明板である。表ガラス1は、横長形状であり、側面に複数のロック片1aを有し、これらロック片1aを利用して見返し3に取り付けられて本計器の前面を覆う。指針2は、速度メータ、タコメータ、燃料メータ及び水温メータにそれぞれ、対応して複数の指針21、22及び23から構成される。指針21、22及び23は、それぞれの指針袴を介して各ムーブメント101、102及び103の指針軸に挿通される。そして、回動制御されて各メータに対応する表示意匠を指示する。
【0021】
見返し3は、例えば、黒色系の樹脂製であり、文字板5の形状に対応して開口した筒状をしている。また、この見返し3には、上記表ガラス1のロック片1aが係合されるロック孔3aや導光板ケース7に取り付ける際に利用されるロック片3bを有する。表カバー4は、例えば、樹脂製であり、文字板5上に形成された各意匠に対応した開口部に沿って形成されたフレーム部41、42及び43を有する。
【0022】
文字板5は、例えば、導光性を有する透明生地の薄板状のポリカーボネイト製であり、ここでは、速度メータ、タコメータ、燃料メータ及び水温メータが統合されたコンビネーションメータに対応して横長形状をしている。文字板5には、後述するリング状意匠51、52及び53が各メータに対応して形成されている。また、文字板5には、LCD窓や各メータに対応する指針21、22、及び23の指針袴が貫通される複数の指針孔54、55及び56が穿設されている。更に、文字板5には、各メータに対応する数字や目盛りを示す表示意匠57、58及び59や方向指示意匠やウオーニング意匠等が、黒色をベースとする印刷に中抜して形成されている。
【0023】
導光板6は、例えば、導光性のあるアクリル樹脂製の板であり、速度メータ用導光板61やこれに隣接するタコメータ用導光板62及び燃料メータ用導光板63から構成されている。速度メータ用導光板61の中央部には、指針孔54に対応した中央孔64が穿設されている。導光板61、62及び63はそれぞれ、裏面に突起した受光部61a、62a及び63aを有し、ここで、光源素子91、92及び93からの光を受光し、各導光板内を導光させて、各メータに対応する文字板5を裏面から照射する。導光板6については、図2以降で説明を加える。
【0024】
導光板ケース7は、例えば、樹脂製であり、導光板61、62及び63を収容する導光板収容部71、72及び73を有する。また、各指針孔に対応した孔部74、75及び76も有している。また、インストルメントパネルに取り付ける際に利用される取付片77も有している。更に、導光板収容部71、72及び73にはそれぞれ、上記受光部61a等に対応した複数の孔部71a等も形成されている。
【0025】
LCD8は、累積走行距離等を表示する液晶表示デバイスである。基板9は、上記文字板5と略同形の横長形状をしている。この基板9には、その前面に指針2に光を供給する複数個の発光ダイオードやICチップ等の電子部品等が搭載されている。また、基板9には、後述するリング照明に係る複数個の発光ダイオード91、92及び93(請求項の光源素子に相当)も搭載されている。更に、基板9には、図示しない配線パターンも形成されている。
【0026】
基板9の背面には、指針21、22及び23を所定の制御信号に基づいて回動させるムーブメント101、102及び103が配設される。各ムーブメント101、102及び103の指針軸は、基板9等を貫通して突出する。裏カバー11は、上記表カバー4と同様、例えば、樹脂製の横長の皿状をしている。裏カバー11には、ムーブメント101、102及び103を収容する複数のムーブメント収容部111、112及び113等が形成されている。
【0027】
このような各部材が組み立てられて構成される車両用計器において、特に、本発明に関連する、文字板5、導光板6及び基板9の位置関係について、図2及び図3を用いて追加説明する。図2は、文字板5、導光板6及び基板9の位置関係を示す分解斜視図である。図3は、本車両用計器における速度メータ周辺の正面図である。なお、本実施形態においては、タコメータ、燃料メータ及び水温メータのリング照明は、速度メータのリング照明に係る構成、作用に準じて理解できるので、以降の説明では、基本的に、速度メータを参照しつつ説明する。また、本明細書中、リング状とは、完全なリング形状のみならず、円弧状或いは楕円状ものも含むものとする。
【0028】
図2に示すように、文字板5に形成されたリング状意匠51に対応して、導光板61には複数の受光部61a〜61gが形成され、基板9には発光ダイオード91a〜91gが搭載されている。詳しくは、リング状意匠51は、文字板5に穿設された指針孔54を中心にして、黒色や濃紺色をベースとする表面不透過層がリング状に中抜きして形成されている。複数の受光部61a〜61gは、図3を参照するとより明らかなように、リング状意匠51のやや内側に小円を描くように位置するように、均等に分散されて形成されている。各受光部61a〜61gは、表面はすり鉢上に窪んでいるが、逆に、裏面は突起している(図4参照)。そして、各受光部61a〜61gの略頂点に対向するように、発光ダイオード91a〜91gが配置される。なお、対になって配置される緑色系の発光ダイオード91a、91c、91e、及び91gにそれぞれ対応する受光部61a、61c、61e、及び61gは、単独で配置される赤色系の発光ダイオード91b、91d、及び91fにそれぞれ対応する受光部61b、61d、及び61fよりもやや大きくなるように形成されている。
【0029】
発光ダイオード91a、91c、91e、及び91gはそれぞれ対になっており、それぞれ緑色系で発光する。一方、発光ダイオード91b、91d、及び91fはそれぞれ単独であり、それぞれ赤色系で発光する。すなわち、ここでは、発光ダイオード91a(2個)、91c(2個)、91e(2個)、及び91g(2個)、発光ダイオード91b(1個)、91d(1個)、及び91f(1個)の計11個が配置されていることになる。これら11個のダイオードの照度は同等であるとする。これは、周知のように、同等の照度では、赤色系が緑色系よりも感覚的に明るく感じられる現象を考慮したものである。したがって、緑色系の発光ダイオード91a、91c、91e、及び91gを対にする替わりに、緑色系のダイオードの照度をより強くするようにしてもよい。また、基板9上には、指針照明用の複数の発光ダイオード91hやLCD8用のバックライト素子91iも搭載されている。
【0030】
なお、タコメータに対応するリング状意匠52や燃料メータ及び水温メータに対応するリング状意匠53に対しても、同等の受光部62aや63aが形成され、発光ダイオード92や93が配置されるが、これらメータは、ここでは、リング照明色の切替は行われない。したがって、発光ダイオード92や93は全て同等であるとする。勿論、タコメータや燃料メータ及び水温メータも、上記速度メータと同様に、リング照明色の切替を前提とした構成としてもよい。
【0031】
次に、図4を用いて、本車両用計器の組立後の構成について追加説明する。図4は、図3におけるXX線断面図である。なお、図4において、図1〜図3と共通する部分には、同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0032】
図4に示すように、文字板5には、リング状意匠51及び表示意匠57が、黒色や濃紺色をベースとする表面不透過層がリング状に中抜きして形成されている。但し、ここでは図示しないが、リング状意匠51に対応する文字板5の裏面には、不透過層や反射層が形成されている。この構成については、図5を用いた説明にて明らかになる。
【0033】
文字板5の裏面には、導光板6が当接されている。この導光板6は、導光板ケース7に形成された導光板収容部71にて支持及び収容されている。導光板6は、裏面に突起した受光部61dを有しており、この受光部61dに対向するように、発光ダイオード91dが基板9に搭載されて配置されている。受光部61dの突起形状に対応して、導光板ケース7には発光ダイオード収容部71dも形成されている。
【0034】
基板9には、バックライト素子91i及びLCD8が搭載されており、LCD8の表示面に対応するように、文字板5には、表示窓54′が形成されている。また、基板9の裏面には、ムーブメント101が搭載されており、ムーブメント101の指針軸には、指針21の指針袴213が挿通されている。また、基板9の裏面には、指針211の受光部(不図示)に対向するように指針光源としての発光ダイオード91hも搭載されている。なお、基板9には、緑色系の発光ダイオード及び赤色系の発光ダイオードの点灯/消灯を切り替え制御する図示しない制御回路(請求項の点灯制御部に相当)も搭載される。
【0035】
なお、周知のように、指針21は、指針本体211、指針キャップ212及び指針袴213を有して構成されている。指針本体211の裏面には、指針21を所定の色で光輝させるための図示しないホットスタンプ層も印刷形成されている。
【0036】
このような構成において、発光ダイオード91hが点灯されると、指針21は、発光ダイオード91hの発光色及びホットスタンプ層の色調に依存した色で光輝する。また、発光ダイオード91d等が点灯すると、発光ダイオード91d等からの光は、受光部61dにて受光されて導光板6内を進行する。これにより、文字板5が裏面側から照明される。導光板6にて導光された光はリング状意匠51及び表示意匠57を介して、文字板5の表面側に抜けてドライバ等の視点に向かう。この際、光がリング状意匠51を介して文字板5の表面側に抜ける際の作用は、本発明に係る特有の作用を有するので、図5以降で説明を加える。
【0037】
図5及び図6を用いて、本発明の一実施形態に係る文字板の構成及び作用について説明する。図5は、文字板の構成及びリング照明時の作用を説明するための図である。図6(A)は緑色系のリング照明状態を示す図であり、図6(B)は赤色系のリング照明状態を示す図である。なお、図5及び図6において、図1〜図4と共通する部分には、同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0038】
図5に示すように、導光性を有する透明生地のシート状をした文字板5の表面には、白色層5b及び黒色層5a(請求項の表面不透過層に相当)がこの順に積層されるように、印刷形成されている。リング状意匠51は、上記黒色層5aを所定幅W1のリング状に中抜きして形成されている。一方、文字板5の裏面において、リング状意匠51の直下に相当する領域には、不透過層5d(請求項の裏面不透過層に相当)が形成されている。この不透過層5dの幅W2は、リング状意匠51の幅W1よりも、広く印刷形成されている。他の部位の構成は、図4以前で説明した通りである。なお、上記白色層5bを透明にしてもよい。
【0039】
このような構成において、発光ダイオード91d等から出射された光Rは、導光板61の受光部61d等にて受光される。この光は、導光板61内を進行すると共にその一部R1及びR2は文字板5に入射する。これら光R1及びR2は、文字板5を進行すると共にその一部が、文字板内部で不透過層5dに反射されてまわりこんで、文字板の表面に形成されたリング状意匠51を介して視点側に抜ける。この際、不透過層5dの幅W2はリング状意匠51の幅W1よりも広く形成されているので、発光ダイオード91d等からの光R3は不透過層5dで遮断され、直接、リング状意匠51には到達することはない。
【0040】
例えば、緑色系の発光ダイオード91a、91c、91e、及び91gが点灯された場合には、上記作用にしたがい、図6(A)で示すように、リング状意匠51は、緑色系で光輝するリング状意匠51Gとして視認される。また、赤色系の発光ダイオード91b、91d、及び91fが点灯された場合には、上記作用にしたがい、図6(B)で示すように、リング状意匠51は、赤色系で光輝するリング状意匠51Rとして視認される。
【0041】
このような作用により、従来のように、発光ダイオードの真上が局部的に明るくなる現象が防止される。また、不透過層5dの反射による光のまわりこみにより、光が均等に分散化されて照明ムラもより軽減される。また、緑色系及び赤色系の照明時の明るさの感覚も均等化される。これにより、従来のように、導光板上にリング照明用のセレーションやシボ等も不要となるため、導光板の構造も簡素化される。
【0042】
更に、図7を用いて、本発明の他の実施形態について説明する。図7は、本発明の他の実施形態を示す図である。図7は、上記図5に対応する図であり、重複する部分の説明は省略する。
【0043】
図7に示すように、文字板5の裏面においては、所定色の反射層5e及び不透過層5d′をこの順がこの順に積層されるように、印刷形成されている。反射層5eの幅W2′は、リング状意匠51′の幅W1よりも、広く印刷形成されている。このような構成による作用は図5及び図6を用いた説明と同様であるので、ここでは説明を省略する。このようなリング状意匠51′により、この反射層5eの色調を調整するだけで、リング照明の色の調整が可能となる。したがって、リング照明のバリエーションを容易に広げることができる。
【0044】
このように、本実施形態によれば、赤色及び緑色に切り替え可能なリング照明を有する車両用計器に対して、簡易な構成でありながら、効果的にリング照明のムラを軽減させることができる。
【0045】
なお、本発明は、その主旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。例えば、リング状意匠の色調は、赤色系や緑色系以外であってもよい。また、3色以上に切り替え可能にしてもよい。また、発光ダイオードの照度の強弱を段階的に変化させて、リング状意匠の色調を変化させるようにしてもよい。
【0046】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1記載の発明によれば、リング状の裏面不透過層はリング状意匠の幅よりも広く形成されているので、光源素子からの光は裏面不透過層で遮断され、直接、リング状意匠には到達しない。したがって、光源素子の真上が局部的に明るくなる現象が防止される。また、裏面不透過層の反射による光のまわりこみにより、光が分散化されて照明ムラもより軽減される。これらにより、導光板上にリング照明用のセレーションやシボ等も不要となるため、導光板の構造も簡素化される。
【0047】
また、請求項1記載の発明によれば、文字板の裏面において裏面不透過層の上層としてリング状意匠の幅よりも広く印刷形成された所定色の反射層を有しているので、この反射層の色調を調整するだけで、リング照明の色の調整が可能となる。したがって、リング照明のバリエーションを容易に広げることができる。
【0048】
請求項2記載の発明によれば、異なる色で発光する少なくとも2種類の発光ダイオードにより、ムラのない多色切り替え可能なリング照明を提供することができる。
【0049】
請求項3記載の発明によれば、緑色系の発光ダイオードの照度を、赤色系の発光ダイオードの照度よりも強くしているので、明るく感じられる赤色のリング照明時と、暗く感じられる緑色のリング照明時との、感覚的な明るさの差異を解消することが可能となる。
【0050】
請求項4記載の発明によれば、発光ダイオードの数を調整することで、緑色系の発光ダイオードの照度を、赤色系の発光ダイオードの照度よりも強くしている。したがって、簡易な方法により、明るく感じられる赤色のリング照明時と、暗く感じられる緑色のリング照明時との、感覚的な明るさの差異を解消することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の車両用計器の一実施形態に係る分解斜視図である。
【図2】 文字板、導光板及び基板の位置関係を示す分解斜視図である。
【図3】 本車両用計器における速度メータ周辺の正面図である。
【図4】 図3におけるXX線断面図である。
【図5】 文字板の構成及びリング照明時の作用を説明するための図である。
【図6】 図6(A)は緑色系のリング照明状態を示す図であり、図6(B)は赤色系のリング照明状態を示す図である。
【図7】 本発明の他の実施形態を示す図である。
【図8】 図8(A)は従来の車両用計器に含まれる文字板の正面図であり、図8(B)は従来の車両用計器の概略断面図である。
【符号の説明】
5 文字板
6 導光板
9 基板
5a 黒色層(表面不透過層)
5b 白色層
5d、5d′ 不透過層(裏面不透過層)
5e 反射層
51 リング状意匠
61a〜61g 受光部
91a〜91g 発光ダイオード(光源素子)
Claims (4)
- 導光性を有する透明生地の薄板状の文字板と、
前記文字板の裏面側に交互に配設された異なる種類の複数の光源素子と、
前記文字板の裏面に当接されて、受光部に入射する前記光源素子からの光を周縁方向に導光しつつ、前記文字板を裏面から照射する導光板と、
前記異なる種類の光源素子を種類毎に選択的に点灯させる点灯制御部と、
を有する車両用計器であって、
前記文字板の表面において印刷形成された表面不透過層と、
前記文字板に穿設された指針孔を中心にして前記表面不透過層を所定幅のリング状に中抜きして形成されたリング状意匠と、
前記リング状意匠の直下領域に相当する前記文字板の裏面において前記リング状意匠の幅よりも広く印刷形成されたリング状の裏面不透過層と、
前記リング状意匠の直下領域に相当する前記文字板の裏面において前記裏面不透過層の上層として前記リング状意匠の幅よりも広く印刷形成された所定色の反射層と、
を有することを特徴とする車両用計器。 - 請求項1記載の車両用計器において、
前記異なる種類の光源素子は、それぞれ異なる色で発光する少なくとも2種類の発光ダイオードである、
ことを特徴とする車両用計器。 - 請求項2記載の車両用計器において、
前記2種類の発光ダイオードはそれぞれ、赤色系及び緑色系で発光し、
緑色系の発光ダイオードの照度を、赤色系の発光ダイオードの照度よりも強くする、
ことを特徴とする車両用計器。 - 請求項3の車両用計器において、
緑色系の発光ダイオードはそれぞれ対で配設し、赤色系の発光ダイオードはそれぞれ単独で配設する、
ことを特徴とする車両用計器。
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