JP4249966B2 - プリント配線基板の検査方法及び検査装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、プリント基板の配線欠陥を配線の外観検査で見つけ出して良、不良判断を行なう、改良された検査方法及び検査装置に関する。また本発明の技術はLSI(大規模集積回路)、そのためのフォトマスク複製物における配線パターンの配線欠陥を配線の外観検査で見つけ出して良、不良判断を行なう検査方法及び検査装置にも適用することができる。
【0002】
【従来の技術】
一般にプリント配線板やLSIの配線パターンの欠陥の主なものとして、断線欠陥、短絡欠陥、細り欠陥、太り欠陥があるが、従来、プリント配線板やLSIの回路パターンやそのためのフォトマスク複製物(オリジナルからの複写物)等の検査の機械化、自動化における欠陥検出方式に用いられる画像認識技術は主に、設計画像の特徴を忠実かつ顕著に現わす固有の特殊パラメータを統計的にチェックするデザインルール法(統計的識別法)と、予め設定した標準画像と同じパターン或いは極く近似したパターンであるか否かを比較するパターンマッチング法(比較法)があり、これは、被検査パターンを、標準画像と比較し標準画像とどの程度の整合しているかによりその適否を判定するものである。被検査パターンは、プリント配線板製品又は製造途中のプリント配線板の配線パターンであり、標準画像は、プリント配線板の原板上に設けられたフォトレジスト材料面を配線パターン状に選択的に像露光するためオリジナルフォトマスク又はこれから得られた第2原図フォトマスクの配線画像である。
【0003】
パターンマッチング法(比較法)を用いた技術としては例えば、特開平4−73759号公報記載のもの、特許第2502854号公報記載のもの、特公平8−7155号公報記載のもの、特許第2502853号公報記載のもの、特公平7−43252号公報記載のもの等が挙げられるが、このような技術を改良したものとして、我々は先に、「(a)プリント回路基板作成のためのフォトレジスト面への像露光に用いるオリジナルパターンフイルムの回路パターンの画像情報を読み取って2値データ(BCD)化する操作と、(b)該回路パターン像の2値データ(BCD)を基にして該回路パターン像を細線化すると共に、形成された細線の始端部(p1点)及び終端部(p2点)を認識することにより回路パターンの標準骨格線データ(MSLD)を、線分を示すデータとして形成する操作と、(c)前記標準骨格線データ(MSLD)と、検査されるプリント回路基板の被検査骨格線データ(SSLD)とを比較することにより被検査基板の回路パターンの接続検査を行なう操作と、(d)別に、前記(a)の操作により形成された回路パターン画像情報の2値データ(BCD)から回路パターンの標準外輪郭データ(MCCD)を抽出する操作と、(e)該標準外輪郭データ(MCCD)による回路パターンの外輪郭位置と、前記標準骨格線の2値データ(BCD)による回路パターンの骨格線位置との離間幅の大きさに基いて回路パターンの標準仮想導通データ(MBCD)を形成する操作と、(f)回路パターンの前記標準仮想導通データ(MVCD)と、被プリント回路基板の被検査仮想導通データ(SVCD)とを比較することにより被プリント回路基板の仮想導通検査を行なう操作とを含むことを特徴とするプリント配線基板の検査方法」及び「検査装置」を開発し、特願2000−168509号として特許出願した。
【0004】
我々は、さらに検討を続け、前記「被検査基板の回路の接続検査」は、標準パターンとしての画像パターン即ちフォトレジストマスクの画像パターン(露光用フィルムの画像パターン)から得られる検査標準データと、被検査基板上に作成された回路パターンから得られる被検査データとを比較することにより行われるが、検査条件により、濃度や線の太さに幅がある検査結果が得られ、したがって欠陥の程度をクラス分けするのが好適であることを知見した。
【0005】
例えば、前記「被検査基板上の回路の仮想導通検査」は、フォトレジストマスクパターン(露光用フィルムの画像)から得られる標準骨格データ(パイロットデータ)と、被検査基板から得られる配線2値データに基いて設定された該被検査基板の配線パターンデータとを比較することにより行われるが、被検査基板上に作成された配線パターンの導通程度には、閾値の設定、濃度、回路パターン相互間の間隙幅の選択等、選択された画像処理操作により、導通不足から回路ショートまで充分、幅がある検査結果が得られ、したがって欠陥の程度をクラス分けするのが好ましいこと、及び画像モニタにはカラーモニタを用い、読み取られた基板画像をその性質、種類に応じてRGBの3色の成分にそれぞれ分けて表示するのが実際の検査上有利であり、そのためには、読み取られた基板パターンをRGBの3色の成分についてそれぞれ、背景部分から最も強く分別するための濃度閾値を算出することが好ましいことを知見した。
【0006】
また、オリジナルの画像及び被検基盤の配線パターンの両データを得る際、露光用オリジナルフィルムの画像及び被検査基板上に作成された回路パターンのスキャナによる読取りにおいては、スキャナの画像取込角度等の取込み時の条件の違いにより、得られるパターンや画像に、例えば歪みが生じ、完全な同一形状とはならない場合があり、かつ、取り込まれたパターンや画像にはズレがあって、座標軸上で完全同一位置にない場合があり、或いは両パターンや画像間には製造工程中或いは検査のため画像読込み中、不可避的な多少のズレ、パターン回転も生じ、微小精緻な画像やパターンをデータ化して取り扱うときには、位置座標のこれらズレによる誤差を補償するための画像処理を可能とすること、誤差を折り込んで若干の許容範囲を設けることが好ましいことを知見した。
【0007】
さらに、被検査基板上に作成された配線パターン情報は、スキャナにより読取られたときに、多くのノイズを含み、かつこれらノイズは被検査基板毎に異なり、したがって被検査基板上の本来の配線パターン情報を損なうことなく、これらノイズを円滑かつ効率的に除去するのが、露光用フィルムの画像情報のノイズ除去にも増して効果的であることを知見した。
【0008】
また、露光用フィルムの画像と、被検査基板上に作成された配線パターンとは、光学的性質の差異等の各種理由により、スキャナーによる読取り結果は、同一の大きさにならず、相似形のものとなり易いので、この誤差を折り込んだ若干の許容のための操作補正をするのが好ましいことを知見した。
【0009】
また、露光用フィルムの画像について、標準骨格線データ(MSLD)と標準仮想導通データ(MBCD)とを円滑に合成し、被検査基板上に作成された回路パターンについても被検査骨格線データ(SSLD)と被検査仮想導通データ(SVCD)とを円滑に合成できるようにすることにより、露光用フィルムの画像に関する標準データと、被検査基板上に作成された回路パターンに関する被検査データとを比較するための合理的な方式を創作した。
【0010】
また、露光用フィルムの画像と被検査基板上に作成された回路パターンとの比較の際に、カラー画像表示技術を採用することにより、両パターンの差異をより明確に認識し得る方式を創作した。
【0011】
さらに、前記両仮想導通データ(MBCD)及び(SVCD)を得る際に、露光用フィルムの画像の外輪郭線上、及び被検査基板上に作成された回路パターンの外輪郭線上で、最小限度数の特異点を最も効果的な位置から画素として摘出するための合理的な方式を創作した。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
したがって本発明の目的は、上記経緯に鑑みて、プリント基板やLSI(大規模集積回路)、そのためのフォトマスク複製物における配線パターンの配線欠陥を配線の外観検査で見つけ出して良、不良判断を容易確実かつ迅速に行なえるだけでなく、目視による外観検査では見い出せない配線の太い、細い等に起因する導通欠陥を一定の定量的判断基準を保持しつつ見い出すためのバーチャルコンダクティング(仮想導通)テストをプリント基板の製造過程において行なえる改良されたパターンマッチング検査方法及び検査装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的は、本発明の(1)「(A)プリント回路基板作成のためのフォトレジスト面への像露光に用いるオリジナル画像フイルムの回路画像の標準仮想導通データ(MVCD)と、(B)検査されるプリント基板の被検基板配線画像データ(SVCD)との(C)比較操作により、該被検基板上の配線における(D)断線及び(E)短絡を判定し、かつ該配線における(F)潜在的断線及び(G)潜在的短絡を判定するプリント配線基板の検査方法であって、
前記(A)のオリジナル画像フイルムの回路画像の標準仮想導通データ(MVCD)は、(a)プリント回路基板作成のためのフォトレジスト面への像露光に用いるオリジナル画像フイルムの回路画像の画像情報を読み取ってパイロットラインデータとしての2値データ(BCID)化した回路画像とする画像情報読取操作と、(b)該2値データ (BCID) した回路画像を細線化処理し回路画像の細線化された標準骨格線データ(MSLD)を形成する画像細線化操作と、(c)前記2値データ (BCID) した回路画像を膨張化処理することにより、前記回路画像の標準膨張画像データ(MEID)を形成する画像膨張化操作と、(d)前記標準骨格線データ(MSLD)に前記標準膨張画像データ(MEID)を重ね合わせ合成することにより、前記回路画像の複合標準画像のデータ(CMID)を形成し、複合標準画像のデータ(CMID)に基いて、該回路画像を、その四隅から画像要素を含む各小領域に分割し、分割された各小領域毎に、それらの中に含まれるそれぞれの画像要素の円形度に基づいて検出した中心点を基準点とし、該各小領域中の画像要素の基準点を、基準点データ(SPOD)として形成する画像基準点検出操作と、(e)前記複合標準画像のデータ(CMID)に、前記基準点データ(SPOD)を重ね合わせ合成して合成基準画像データ(CMSID)を形成する標準合成基準画像データ形成操作とを含む行程により得られ、
前記(B)の被検基板配線画像データ(SVCD)は、(f)検査されるプリント基板の配線パターン情報を読み取って2値データ(BCPD)化する配線パターン読取操作と、(g)読み取られ2値データ化された基板パターンのRGBの3色の成分についてそれぞれ、背景部分から分別するための濃度閾値を算出する分別用濃度閾値検出操作とを含む行程により得られることを特徴とするプリント配線基板の検査方法」により達成される。
【0014】
また、本発明の(2)「前記(a)の2値データ(BCID)化する画像読取操作が、TWAIN対応スキャナにより、二値データとして読み取る操作を含むことを特徴とする前記第(1)項に記載のプリント配線基板の検査方法」により達成される。
【0015】
また、本発明の(3)「前記(b)の標準骨格線データ(MSLD)を形成する画像細線化操作がさらに、形成された細線の始端部(p1点)及び終端部(p2点)をラベリングし、これら両端部(p1点)(p2点)と連結部分の該特徴データとを含む標準骨格線データ(MSLD)を形成するものであることを特徴とする前記第(1)項に記載のプリント配線基板の検査方法」により達成される。
【0016】
また、本発明の(4)「前記(b)の標準骨格線データ(MSLD)を形成する画像細線化操作が、前記回路画像情報の2値データ(BCID)を細線化するものであることを特徴とする前記第(1)項乃至第(3)項のいずれか1に記載のプリント配線基板の検査方法」により達成される。
【0017】
また、本発明の(5)「前記(b)の標準骨格線データ(MSLD)を形成する画像細線化操作が、オリジナル画像フィルムの回路画像から読み取られて得られた2値データ(BCID)を基にして、画像領域を形成する画素を外側から1画素ずつ背景領域に削り込む操作を含むことを特徴とする前記第(1)項乃至第(4)項のいずれか1に記載のプリント配線基板の検査方法」により達成される。
【0018】
また、本発明の(6)「前記画像領域を形成する画素を外側から1ビットづつ背景領域に削り込む操作が、オリジナル回路画像から読取られ2値データ(BCID)化された画素のうち背景領域との境界に位置する画像画素を、縦行3画素×横列3画素の二次元展開画素の行列の中心としたときに、周囲の8画素のうち背景領域画素はいずれであり画像画素はいずれであるかに基いて非画像画素に書き替る操作を、辺接触する画像画素−画像画素の並行部分がなくなるまでパターン外周に沿って交互方向に繰り返すことにより線幅が1画素を越える部分がなくなるまで画像外周に沿って交互方向に繰り返す操作を含むことを特徴とする前記第(5)項に記載のプリント配線基板の検査方法」により達成される。
【0019】
また、本発明の(7)「前記(c)の回路画像の標準膨張画像データ(MEID)を形成する画像膨張化操作が、前記回路のオリジナル中の画像の幾何学的特徴部分を認識して、該オリジナル中の画像の幾何学的特徴を損なうことなく行われることを特徴とする前記第(1)項乃至第(6)項のいずれか1に記載のプリント配線基板の検査方法」により達成される。
【0020】
また、本発明の(8)「前記(d)の画像基準点検出操作が、分割された各小領域毎に、それらの中に含まれるそれぞれの画像要素の中心点を、各画像要素の円形度に基いて検出することを含む操作であることを特徴とする前記第(1)項乃至第(7)項のいずれか1に記載のプリント配線基板の検査方法」により達成される。
【0021】
また、本発明の(9)「前記(f)の被検基板の配線パターンを2値データ(BCPD)化する配線パターン読取操作がさらに、(f1)読取られた配線パターンのメディアンフイルタ処理、(f2)平滑化フイルタ処理、(f3)孤立雑音除去フイルタ処理の3処理を含むことを特徴とする前記第(1)項乃至第(8)項のいずれか1に記載のプリント配線基板の検査方法」により達成される。
【0022】
また、本発明の(10)「前記(g)読み取られた基板パターンのRGBの3色の成分についてそれぞれ、背景部分から分別するための濃度閾値を算出する分別用濃度閾値検出操作が、それぞれの色を構成する全画素を仕分けして、256の段階の濃度階調うちのいずれの濃度に属するかを示すヒストグラムを自動的に作成し、このヒストグラムにおいて或る濃度域に属する画素集合体と他濃度域に属する他の画素集合体との間の存在画素が少ない谷間の濃度を見い出し、この谷間濃度に基いて濃度閾値を検出する操作であることを特徴とする前記第(1)項乃至第(9)項のいずれか1に記載のプリント配線基板の検査方法」により達成される。
【0023】
また、本発明の(11)「ノイズ処理として、前記(f1)読取られた配線パターンのメディアンフイルタ処理、(f2)平滑化フイルタ処理、(f3)孤立雑音除去フイルタ処理の3処理操作に加えて、さらに、被検基板の反射光ノイズを除去する操作を含み、該反射光ノイズ除去操作は、該基板パターンの各RGBの3色の成分について、(i)赤色のR色成分については、検出されたいずれの濃度の赤色画素も、前記ヒストグラムにおける256の段階の濃度階調のうちの最大濃度値に属する画素集合部分の高濃度画素に変換し、(ii) 緑色のG色成分については、検出されたいずれの濃度の緑色画素も、前記ヒストグラムにおける256の段階の濃度階調のうちの中間濃度以上の域で最大の画素集団が属する濃度に緑色画素を変換する一方、(iii)青色のB色成分については、検出されたいずれの濃度の青色画素も、前記ヒストグラムにおける256の段階の濃度階調のうちの最低濃度値に属する画素集合の濃度値の低濃度画素に変換することにより、
主に配線パターンを構成する要素としてのR色画素成分情報をカットすることなく、背景域の非配線情報の主因たるB色成分情報を集中的にカットし、R+G+B=白色、で表わされる白色バランスからB色画素成分を除去して色バランスを崩すことで白色をなくすることによって、白色光として認識される反射ノイズを除去する操作であることを特徴とする前記第(9)項に記載のプリント配線基板の検査方法」により達成される。
【0024】
また、本発明の(12)「前記(A)のオリジナルの回路画像の標準仮想導通データ(MVCD)及び/又は(B)の被検基板配線画像データ(SVCD)は、オリジナル画像フィルムの回路画像4隅及び/又は被検基板配線画像4隅に、配線画像及び/又は配線パターンを囲繞するに必要充分な広さの長方形を形成する4つの位置を4基準点として、2値データ中に含むことを特徴とする前記第(1)項乃至第(11)項のいずれか1に記載のプリント配線基板の検査方法」により達成される。
【0025】
また、本発明の(13)「前記配線パターンを囲繞する広さの長方形の領域内に、配線と同種材料で形成された配線以外の不良点の有無をさらに判定することを特徴とする前記第(12)項に記載のプリント配線基板の検査方法」により達成される。
【0026】
また、本発明の(14)「前記(C)の比較操作が、前記(A)の回路オリジナルの標準仮想導通データと、前記(B)のプリント基板の被検基板配線画像データのうちの少なくとも1方を、部分的回転又は傾け補正、伸縮補正及び/又は座標確認調整して重ね合わせる行程を含むことを特徴とする前記第(1)項乃至第(13)項のいずれか1に記載のプリント配線基板の検査方法」により達成される。
【0027】
また、本発明の(15)「前記(D)の被検基板上の配線における断線が、前記(A)中の前記(a)による2値データ(BCID)と、前記(B)の被検基板配線パターンデータとを重ね合わせのための比較をしたとき、該(a)による2値データ(BCID)の余剰個所として検出されることを特徴とする前記第(14)項に記載のプリント配線基板の検査方法」により達成される。
【0028】
また、本発明の(16)「前記(E)の被検基板上の配線における短絡が、前記(A)中の前記(a)による2値データ(BCID)と、前記(B)の被検基板配線パターンデータとを重ね合わせのための比較をしたとき、該(a)による2値データ(BCID)の欠損個所として検出されることを特徴とする前記第(14)項に記載のプリント配線基板の検査方法」により達成される。
【0029】
また、本発明の(17)「前記(F)の被検基板上の配線における潜在的断線が、前記(A)中の前記(b)による標準骨格線データ(MSLD)と、前記(B)の被検基板配線パターンデータとを重ね合わせのための比較をしたとき、該(b)による標準骨格線データ(MSLD)の余剰個所として検出されることを特徴とする前記第(14)項に記載のプリント配線基板の検査方法」により達成される。
【0030】
また、本発明の(18)「前記(G)の被検基板上の配線における潜在的短絡が、前記(A)中の前記(c)による標準膨張画像データ(MEID)、前記(B)の被検基板配線パターンデータとを重ね合わせのための比較をしたとき、該(c)による標準膨張画像データ(MEID)の欠損個所として検出されることを特徴とする前記第(14)項に記載のプリント配線基板の検査方法」により達成される。
【0031】
また、本発明の(19)「前記(A)中の前記(c)による標準膨張画像データ(MEPD)、前記(B)の被検基板配線パターンデータとを重ね合わせのための比較が、前記回路のオリジナル中の画像の幾何学的特徴部分(q1,q2,・・・qn)と、前記(B)の被検基板配線パターンデータ中の各相当点(q1’,q2’,・・・qn’)との照合を含むことを特徴とする前記第(18)項に記載のプリント配線基板の検査方法」により達成される。
【0032】
さらにまた上記目的は、本発明の(20)「(A)プリント回路基板作成のためのフォトレジスト面への像露光に用いるオリジナル画像フイルムの回路画像の標準仮想導通データ(MVCD)と、(B)検査されるプリント基板の被検基板配線パターンデータ(SVCD)との(C)比較により、該被検基板上の配線における(D)断線及び(E)短絡を判定し、かつ該配線における(F)潜在的断線及び(G)潜在的短絡を判定するプリント配線基板の検査装置であって、
前記(A)のオリジナル画像フイルムの回路画像の標準仮想導通データ(MVCD)のための、(a)プリント回路基板作成のためのフォトレジスト面への像露光に用いるオリジナル画像フイルムの回路画像の画像情報を読み取って2値データ(BCID)化する画像情報読取手段(13)と、(b)CPUと、(c)、該2値データ(BCID)、前記オリジナルフイルムの回路画像の標準仮想導通データ(MVCD)を呼出自在に格納するメモリ手段(18)と、(d)前記オリジナルフイルムの回路画像の標準仮想導通データ(MVCD)、該メモリ手段(18)から呼出された2値データ(BCID)に基いて、読み取られた画像の基準点を検出するための基準点検出プログラム、該メモリ手段(18)から呼出された2値データ(BCID)を細線化するための細線化プログラム、前記メモリ手段(18)から呼出された2値データ (BCID) を膨張化するための膨張化プログラム、細線化された2値データと膨張化された2値データを重ね合わせ合成するためのマージプログラムを格納するメモリ手段(19)と、(e)モニタ手段とを有し、
前記(a)の画像情報読取手段(13)は、前記プリント基板の被検基板配線画像データ(SVCD)のための、(f)被検基板配線パターン情報を読み取って2値データ(BCPD)化する画像情報読取手段でもあり、
前記(b)のCPUは、前記オリジナルフイルムの回路画像の標準仮想導通データ(MVCD)と、前記被検基板配線パターンデータ(SVCD)とを比較して被検基板配線の断線及び短絡を判定し、かつ該配線における潜在的断線及び潜在的短絡を判定する比較手段であり、
前記(c)のメモリ手段(18)は、読み取られた被検基板パターンの2値データ(BCPD)、前記被検基板配線パターンデータ(SVCD)を前記CPUに呼出可能に格納するメモリ手段であり、
前記(d)のメモリ手段(19)は、読み取られた被検基板パターンのRGBの3色の成分についてそれぞれ、背景部分から分別するための濃度閾値を算出する分別用濃度閾値検出用プログラムを前記CPUに呼出可能に格納するメモリ手段であることを特徴とするプリント配線基板の検査装置」により達成される。
【0033】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明のプリント配線基板の検査技術は、基板とフィルムの二次元平面における形状の相違点(画素単位で線幅に対する保証と導通データのルートを保証する両方の検査)を検出できることを主眼に構成されている。この本発明の検査方法は、特に光学的画像情報読み取り装置(例スキャナ)で取り込んだフィルムと基板の画像データを重ね合わせ、合致しない部分を欠陥として検出するのに適している。
【0034】
重ね合わせた画像の欠陥に相当する部分で、被検基板には存在するがオリジナルフィルムには無い部分を短絡(ショート)又は太りとして検出し、フィルムには存在するが基板上に存在しない画像領域については断線又は細りとして提示する。
本発明における主な画像処理内容には、フィルム画像と基板画像を重ね合わせるための幾何学的状態の変更処理と、重ね合わせた場合に欠陥の種類をクラス分けするための処理を含む。典型的には、▲1▼オリジナルフィルム画像を二値化し線化処理し終始端点を認識したデータを作成し、▲2▼基板の回路画像を二値化したデータを作成し、▲3▼標準骨格線データと被検基板の配線データとを比較し接続検査を行なう。▲2▼の回路画像を二値化したデータには、これを細線化処理することにより得られる標準骨格線データ、膨張化処理することにより得られる標準膨張線データが含まれるが、これは、仮想導通試験に用いられるものであるので、本明細書中では元の二値化データとは区別され、標準仮想導通データと云うこともある。▲3▼の被検基板の配線データも二値化されたもの(被検査仮想導通データと云うこともある)である。比較の結果、基板上の配線パターンの欠陥に相当する部分で、基板には存在するがフィルムには無い画像領域をショート個所として検出し、フィルムには存在するが基板上に存在しない画像領域については断線個所として提示し、フィルムと基板の回路パターンの外輪郭位置と骨格線位置との離間幅の大きさに基いて回路パターンの太り、細りを検査して潜在的な欠陥部分又は潜在的なショート部分を検出する仮想導通検査を行なう。
【0035】
以下、処理手順に沿って概説する。
[検査標準データの作成]
〈1.オリジナルフィルム画像の読取り−2値(BCID)データ形成〉
図1(A)に示されるように、プリント回路基板作成のためのフォトレジスト面への像露光に用いるオリジナル画像フイルム(10)は、プリント配線基板上で背景領域(12)とプリント配線基板上で回路パターン領域になる画像領域(11)を有するが、この画像領域(11)及び該領域(11)に隣接する背景領域(12)は読み取られて2値データ(BCD)化される。すなわち、例えば図1(B)に示されるように、この2値データ(BCD)化操作では、両領域それぞれが、各ドット単位の多数の微細域に分割されると共に、これら各微細域の位置データが付され、また画像領域であるか背景領域であるかを識別する反射像濃度データ(IDD)が形成されてこれら2つのデータから、各微細域の位置を示すデータと、画像領域であるか背景領域であるかを示すデータとから2値データ(BCID)が形成される。
【0036】
この2値データ(BCID)化する操作は、プリント回路基板作成時のフォトレジスト面への像露光に用いるオリジナルパターンフイルム(10)の画像領域(11)の画像情報及び少なくとも画像領域(11)の周囲の背景領域(12)の非画像情報をドット単位の多数の微細域に分割して読み取り、読み取られたドット単位の多数の微細域それぞれに位置座標データ(PCD)を付与する操作と、読み取られたパターン領域(11)のドット単位の多数の微細域の高い光反射率情報又は低い画像濃度情報を一方の値、例えば(01)とし、背景領域(12)の低い光反射率情報又は高い背景領域濃度情報を他方の値、例えば(00)とすることにより反射像濃度データ(IDD)を得る操作とを含む。
【0037】
そして、本発明においては、位置座標データを付与する操作の後に、この位置座標データ(PCD)を記憶することが好ましく、また、読み取られた画像領域のドット単位の多数の微細域の高い光反射率情報又は低い画像濃度情報を一方の値(01)とし、背景領域の低い光反射率情報又は高い背景領域濃度情報を他方の値(00)とすることにより反射像濃度データ(IDD)を得る操作の後に、反射像濃度データ(IDD)を記憶することが好ましい。
この2値データ(BCID)形成操作は、各微細域の位置を示すデータと、画像領域であるか背景領域であるかを示すデータとから成るデータを形成するものであれば、どのような操作であっても無論差し支えない。
【0038】
本発明において好ましくは、画像の読み取りは、スキャナによって行なわれる。フィルムを取り込む場合、その形状及び幾何学的特徴のみを捉えれば良いので、白黒の二値データとして取り込む。本発明で用いるプログラムではスキャナとパソコン(PC)の間のやり取りを一般的なTWAIN規格に沿って行なうことができ、したがって、Windows(登録商標)上に組み込まれたTWAIN対応スキャナならば、基本的には機種を選ばない構成になっている。
【0039】
〈2.細線化〉
細線化は、フィルム画像の幾何学的特徴を保ちつつ、パターンの導通を保証するデータ(以下導通データ)を作成する処理である。図2に示されるように、本発明における基板上で回路パターンになる画像の細線化は、2値データ(BCD)を基にして画像領域を外側から1ビットづつ背景領域に削り込むことにより行なわれる。画素が充分小さいときには、無論1ビットずつでなく、例えば2ビットずつ纏めて背景領域に削り込んでもよいが、本明細書においては、理解を容易にするために、以下1ビットずつ削り込む場合について説明する。
背景領域への削り込みは、画像情報の2次修正において使用される前記画像領域を形成する画素を外側から1ビットづつ背景領域に削り込む操作が、オリジナル回路画像から読取られ2値データ(BCID)化された画素のうち背景領域との境界に位置する画像画素を、縦行3画素×横列3画素の二次元展開画素の行列の中心としたときに、周囲の8画素のうち背景領域画素はいずれであり画像画素はいずれであるかに基いて非画像画素に書き替る操作を、辺接触する画像画素−画像画素の並行部分がなくなるまでパターン外周に沿って交互方向に繰り返すことにより線幅が1画素を越える部分がなくなるまで画像外周に沿って交互方向に繰り返すことにより行われる。細線化には種々の手法が提案されているが、ここではつぎのような好適に手法を用いることができる。
【0040】
すなわち、本発明における細線化((thinning)または骨格化(skeletonizing))処理は、コンピュータ上で取り扱い易くするために、線図形の記述を単純化するものである。細線化、細線化には種々のアルゴリズムが提案されているが、ここでは、1例を説明すると、細線化を行なう2値画像Bの画素の記号を図3に示すように、中心画素をp0、その近傍画素をpk、k∈N8={1,2,・・・,8}で表わすと、2値画像Bに対する細線化の手順は次のように二つのステップからなっている。
「ステップ1」2値画像Bの境界画素を調べていき、画素p0に関して次の四つの条件を満たすならばp0の画素に印(flag)をつける。すべての境界画素について前述の処理が終ると印をつけた画素値B(p)を0にする。
「条件」
【0041】
【数1】
(ii)S(p0)=1、ここで、S(p0)はp0の近傍画素の値B(p1),B(p2),B(p3),・・・・,B(p8),B(p1)をこの順序で調べたときの、画素値が0から1に変化している回数である。たとえば、図4の場合、N(p0)=3,S(p0)=2である。
(iii)B(p1)・B(p3)・B(p7)=0
(iv) B(p1)・B(p5)・B(p7)=0
「ステップ2」;ステップ1の条件(iii)並びに(iv)が次のように変わる。他の条件、処理の手順はステップ1と同じである。
(iii)’B(p1)・B(p3)・B(p5)=0
(iv)’ B(p3)・B(p5)・B(p7)=0
この細線処理は、一定の線幅が得られるまで回数を指定して行うことができ、又は上に述べたように、終局的には線幅1の図形が得られるまで繰り返すことができるが、一定の線幅が得られるまで回数を指定して行うことが好ましい。
【0042】
例えば、図5の文字Eの画像について細線化を行なうと、図(a)は原画像、図(b)はステップ1の処理を1回行なった画像、図(c)はステップ2の処理を1回行なった画像、図(d)は細線化された画像である。そして、本発明における画像細線化操作は、さらに、形成された細線の始端部(p1点)及び終端部(p2点)をラベリングし、これら両端部(p1点)(p2点)と連結部分の該特徴データとを含む標準骨格線データ(MSLD)を形成するものであることが好ましい。
【0043】
また、この細線化処理に付随して、形成された各細線の始端部(p1点)及び終端部(p2点)をラベリングし、これら両端部(p1点)(p2点)と連結部分の該特徴データを得て、これを細線化データに加え、回路画像の細線化された標準骨格線データ(MSLD)を形成する。
【0044】
〈3.膨張化〉
通常、取り込まれた基板画像と細線化したフィルム画像の標準骨格線データを比較させた場合、画像(スキャナ等)の読み取り位置精度などの問題から、基板画像と標準骨格線データが正確に重ならない。そのため、画像(スキャナ等)の読み取り精度による位置のズレを数ドット単位で無効化するために、フィルム画像の幾何学的特徴を損なわないように、元のパターン線幅を膨張させた画像を用意し、比較時には膨張画像の中にある基板画像に対しては位置のズレを無視するようにしている。また、画像の膨張化の膨張回数をドット単位の指定数により処理するようにする。また膨張時に隣接する図形要素とつながらないように線間が狭い場合、この部分は最低幅1ドットのギャップを保証するように設定する。この最低幅は、無論場合によってはドットより大きいギャップとすることができる。
【0045】
本発明においては、オリジナルフィルムの画像の読取りにより取り込まれ細線化したフィルム画像の標準骨格線データと基板上の配線パターンとを比較させた場合、画像やパターンの(スキャナ等による)読み取り位置精度などの問題から、基板パターンと標準骨格線データが正確に重ならない。そのため、画像(スキャナ等)の読み取り精度による位置のズレを数ドット単位で無効化するためにフィルム画像の幾何学的特徴を損なわないように、元のパターン線幅を膨張させた画像を用意し、比較時には膨張画像の中にある基板画像に対しては位置のズレを無視するようにしている。また、画像の膨張化の膨張回数をドット単位の指定数により処理するようにする。
【0046】
また、膨張時に隣接する図形要素とつながらないように線間が狭い場合、この部分は最低幅1ドットのギャップを保証するように設定して標準膨張化画像データ(MEID)を得る。この標準膨張化画像データ(MEID)を得るための膨張化操作におけるフィルム画像の幾何学的特徴には、例えばL型曲点、T型交点、Y型交点、端部太点、湾曲部位、ショルダー部、X型交点のような画像の幾何学的特徴が含まれる。
【0047】
〈4.画像合成〉
細線化した標準骨格線データ(MSLD)と、標準膨張化画像データ(MEID)を合成させる。このとき、細線化した標準骨格線データ(MSLD)を指定色(例えば赤色)に変換してから標準膨張化画像データ(例えば白色)と重ね合わせる。又は細線化した画像と、膨張化画像(背景黒色、膨張部白色)を重ね合わせる。このとき、細線化したデータは別の色(背景黒色、細線部赤)に変換してから重ね合わせる。こうすることで最低保証すべき導通データと太り、細りと誤差を考慮した膨張画像を同一画像上で扱うことができる。合成された画像は、1画素=1バイト(8ビット)の色合いに変換する。この合成画像のデータが複合標準画像データ(CMID)である。
【0048】
〈5.基準点検出〉
また、この複合標準画像データ(CMID)に基いて、オリジナル画像を、その四隅から画像要素を含む各小領域に分割し、分割された各小領域毎に、それらの中に含まれるそれぞれの画像要素の中心点を、基準点データとして形成する。
基準点は、フィルムデータの四隅より指定範囲内の図形要素を分離し、そこに含まれる一定範囲内の円形度(指定可能で通常0.85〜1.2程度)又は、中心検出誤差の少ない形状を有する画像要素の中心点を検出する。本発明において、基準点は画像と配線パターンを重ね合わせるための回転方向及び水平垂直方向、伸縮を合わせるのに用いる。各基準点を結ぶ範囲内を検査対象範囲とするものである。中心点と関連する図形中の特徴点はつぎのようなものがあり、求める方法には色々のものがある。
【0049】
即ち、図6に示されるような2値画像の特徴点として、
(a)対象物の面積、
(b)対象物の周囲長、
(c)重心Gからエッジまでの距離の最大値Rmax並びに最小値Rmin、
(d)重心Gからエッジまでの距離の全周についての平均値Rmean
(e)最大半径Rmaxの軸並びに最小半径Rminの軸と、X軸(基準軸)とのなす角ψRmax並びにψRmin,、
(f)慣性等価楕円の長径demax並びに短径demin、
(g)慣性主軸Xと軸のなす角度ψmm、
(h)慣性主軸に並行な外接長方形の長辺LRm並びに短辺LRsの長さ、
(i)対象物の重心の位置(XG,YG)、
(j)対象物のX軸並びにY軸への射影の最大値LPXm並びにLPYm、最小値LPXs並びにLPYs、
(k)対象物内の孔の数と面積の和)、が挙げられる。
【0050】
円形度は、対象物領域の形状を知るのに用いられ、面積A、周囲長Lを用いて次のように定義されている。
【0051】
【数2】
領域が円形であればRは1(最大)になり、円形からずれるに従ってこの値は1より小さくなる(たとえば、正方形では0.785)。
本発明においては、それぞれの画像要素の中心点を、各画像要素の円形度に基いて検出することにより該各小領域中の画像要素の基準点を、基準点データ(SPOD)として形成する。
そして、前記複合標準画像データ(CMID)に、基準点データ(SPOD)をマージして合成基準画像データ(CMSID)を形成する。
これら[検査標準データの作成]操作は、図17に示されるように要約される。
【0052】
[被検データの作成]
〈6.被検基板配線パターン読取り〉
本発明における(B)の被検基板配線パターンデータ(SVCD)は、被検プリント基板4隅に、配線パターン情報を囲繞するに必要充分な広さの長方形を形成する4つの位置を4基準点として、被検基板の配線パターン情報を読み取って2値データ(BCPD)化することにより形成される。この配線パターン情報を読み取って2値データ(BCPD)する際には、どの個所に生じるか不確定で大きさも不定のノイズ除去のため、読取られた配線パターンの(f1)メディアンフイルタ処理、(f2)平滑化フイルタ処理、(f3)孤立雑音除去フイルタ処理を含むことが好ましい。
【0053】
〈7.平滑化フイルタ処理〉
1枚の雑音のある画像からの雑音消去の場合、ランダムに雑音により隠されてしまった画素の真の値は、決して知ることはできないが、ただ、雑音が邪魔にならないようにするという目的のためには、視覚的に目立たなくすればよい。
雑音の乗った画像を拡大図として、図7を見てわかることは、雑音の濃度と、その周りの濃度に急激な濃度差があることである。また、急激な濃度差があるから目障りなわけであり、この雑音の性質を利用して雑音除去を行う手法を、一般に平滑化(smoothing)と呼んでいる。ただし、目的画像のエッジの部分も急激な濃度差があるので、このエッジ部分と雑音部分をいかにして分離して雑音だけを除去するかが、平滑化の腕の見せどころとなる。
移動平均法は、最も簡単な雑音除去法であり、これは、図8のように、ある画素の周辺の3×3の画素の平均値をその画素の値と置き替える手法である。要するに画像をぼかしてしまえば、細かい雑音は見えなくなるという理屈を用いたものである。この方法では、雑音だろうとエッジだろうとおかまいなしにぼかしてしまうので、雑音を除去できても、目的の画像はぼけてしまうことがある。
【0054】
〈8.メディアンフイルタ処理〉
そこで、なるべく目的画像のエッジをぼかさずに雑音を除去するように考えられたのが、メディアン・フィルタという有名な手法であり、本発明においてもこれを用いると有利である。
図9のような濃度を持った画像があるとする。今、丸で囲んだ画素の値を求めるために、3×3の領域内(実線で囲んだ領域)の九つの画素の濃度を調べ、それを小さい順に並べると次のようになる。
2 2 3 3 ▲4▼ 4 4 5 10
このときの中央の値(これをメディアンという)、この場合は全部で九つなので左から5番目の濃度4が求める画素の濃度となる。この10という画素は雑音として入ったものとすると、確かに雑音が除かれたことになる。これは、周りと比べて極端に濃度の違うものは、大きさの順に並べたとき、左はじか右はじに集まってしまい、中央値として選択されないからである。このように、メディアン・フィルタとは、ある画素の周辺の領域内の画素の濃度の中央値を求め、それを目的の画素の濃度とする処理である。では次に右隣の画素はどうなるかについて、点線で囲った領域内の画素を調べる。
2 3 3 4 ▲4▼ 4 4 5 10
中央値は4となり、本当は3なのに4になってしまいまった。これが処理によって被った被害であるが、しかし、視覚的にはあまり分らないことが多い。問題はエッジ部分が保存されるかどうかであるが、図10(a)はエッジのある画像で、丸で囲んだ画素を順に求めていくと、同図(b)のようになり、この場合は完全にエッジが保存されることが分る。移動平均では、雑音成分も平均の計算の中に入るので、出力は雑音の影響を受けるが、メディアン・フィルタでは、雑音成分は選択されにくいので出力にあまり影響を及ぼさない。したがって、同じ3×3で比較すると、メディアン・フィルタのほうが雑音除去能力においても勝っている。実際の画像でその効果を見ると、図11は、雑音のある画像をメディアン・フィルタと移動平均法でそれぞれ処理した結果を示しており、メディアン・フィルタが、雑音の除去においても、エッジの保存においても非常に優れた手法であることが判る。計算時間は、メディアン・フィルタのほうが、移動平均の5倍ほど多くかかる。
【0055】
〈9.孤立雑音除去フイルタ処理〉
領域抽出も、エッジ抽出も、出力画像は2値画像である。これらの処理を行う前に、平滑化によってあらかじめ画像の雑音を除去しておく前処理が大切であり、以後の処理をやりやすくする。しかしそれでも、出力2値画像に邪魔な雑音があるときは、後処理でこれを除いてやらなければならない。2値画像の雑音は、図12のようなもので、ごま塩雑音と呼ばれているものである。この雑音も、もちろんメディアン・フィルタで除去できるが、2値であることを利用した、膨脹・収縮と呼ばれる処理によって本発明において除去することができる。この場合の膨脹とは、ある画素の近傍に一つでも1があればその画素を1に、そのほかは0にする処理であり、収縮とは、ある画素の近傍に一つでも0があればその画素を0に、そのほかは1にする処理である。この処理を膨脹→収縮と作用させると、結果の画像は膨脹で太って、収縮でやせて、結果的にはほとんど変わらないが、黒い孤立した雑音が膨脹のときに取り除かれ、逆に、収縮→膨脹と作用させると、白い孤立した雑音を収縮のときに取り除くことができる。
〈9a.反射光ノイズ除去処理〉
この雑音除去処理には、反射光に基くノイズ除去処理をも含む。この反射光ノイズ除去操作は、使用する光源の性質、被検基板表面の材料の分光的性質、3色分解する際に用いられる色フイルタの分光特性、及びカラーモニタの色表示特性により、被検基板表面の配線パターンと背景領域間の色相の偏りを超えて反射光ノイズとして認識される部分を消去する操作である。本発明において具体的には、被検基板パターンの各RGBの3色の成分について、(i)赤色のR色成分については、検出されたいずれの濃度の赤色画素も、後に詳細に説明するようなヒストグラムを用い、このヒストグラムにおける濃度階調、例えば256の段階の濃度階調のうちの最大濃度値に属する画素集合部分の高濃度画素に変換し、(ii) 緑色のG色成分については、検出されたいずれの濃度の緑色画素も、該ヒストグラムにおける256の段階の濃度階調のうちの中間濃度以上の域で最大の画素集団が属する濃度に緑色画素を変換する一方、(iii)青色のB色成分については、検出されたいずれの濃度の青色画素も、該ヒストグラムにおける256の段階の濃度階調のうちの最低濃度値に属する画素集合の濃度値の低濃度画素に変換する。この画素濃度の変換処理をすることにより、主に配線パターンを構成する要素としてのR色画素成分情報をカットすることなく、背景域の非配線情報の主因たるB色成分情報を集中的にカットし、R+G+B=白色、で表わされる白色バランスからB色画素成分を除去して色バランスを崩すことで白色をなくすることによって、白色光として認識される反射ノイズを除去することができる。
本発明においては、濃度階調は256の段階に限られることなく、コンピュータによる画像処理に適した他の数の段階、例えば64段階であっても無論よい。しかし、理解を容易にするため、以下の説明では256段階の場合について記載する。
【0056】
〈10.閾値によるRGB成分分別のための濃度算出〉
本発明においては、被検基板配線パターンのデータ(SVCD)は、基板パターンのRGBの3色の成分についてそれぞれ、算出した配線パターン濃度分布と、各成分基板の非パターン部分である背景部分について算出した濃度分布とを対比させることにより、RGBの各成分の基板の配線パターンを、背景部分から円滑に分別するため、閾値により算出された濃度であることが好ましい。すなわち、現在、基板画像はRGB各色8ビット(0〜256)の濃度値を持って取り込まれている。ここでは、基板上の対象物(回路パターン)とその他背景は比較的濃度差が大きいので、これを的確に分離できるように判別閾値選定法(例えば大津展之:判定及び最小2条基準に基づく自動閾値選定法、電子通信学会論文誌参照)を用いてRGB各色に対して濃度分散が最大になる濃度値を求め、得られた各色の濃度値に対してパターンを示す色が強調されるように重み付けした値を二値化の閾値として算出することができる。
【0057】
本発明における、被検基板パターンの読み取られたRGBの3色の成分についてそれぞれ、背景部分から分別するための濃度閾値を算出する分別用濃度閾値検出操作は、具体的には、それぞれの色を構成する全画素を仕分けして、濃度階調、例えば256の段階の濃度階調うちのいずれの濃度に属するかを示すヒストグラムを自動的に作成し、このヒストグラムにおいて或る濃度域に属する画素集合体と他濃度域に属する他の画素集合体との間の存在画素が少ない谷間の濃度を見い出し、この谷間濃度に基いて濃度閾値を検出する操作である。
【0058】
図30に示されるように、赤色、緑色、青色についてそれぞれ例えば256階調の濃度を横軸にとり、この各階調濃度毎に画素数を縦軸にとってヒストグラフ化し、例えばグラフに谷間が明瞭に出現してないときには、各種グラフィック手法を用いて明瞭化すると、赤色では200番目の濃度が、画素が集合している部分の最大濃度値であるから、他の赤色画素をも、この200の番目の濃度に変換する。また、緑色では256階調の濃度のうち中間濃度以上の域で最大の画素集団が属する濃度は181番目の濃度であるから、他の緑色画素をも、この200の番目の濃度に変換する。さらに、青色の画素は常時、0値の濃度のものに変換する。
【0059】
ヒストグラムについて説明を続けると、例えば図13には、「絵」という文字が他の被写体と共に写っているが、この中から文字の部分だけを抜き出しため、自動選定された閾値を用いることができる。閾値処理は、入力画面の各画素について、明るさがある一定の閾値以上の場合には、対応する出力画像の画素の値を1とし、それ以外の場合には、0にするものであり、式で示すと、
【0060】
【数3】
のようになる。ここで、f(x,y),g(x,y)は、それぞれ処理前、処理後の画像の(x,y)の場所にある画素の濃度値を、tは閾値を示す。図13の画像の場合は、文字のほうが暗くて、背景が明るいので、上式を適用すると、背景が抜き出されてしまうから、閾値より小さいものを抜き出す次式を使用する。このような、濃度閾値の算出は、本発明においては判別閾値選定法により自動的に行なうことができる。
【0061】
【数4】
閾値処理を行なうプログラム例を、つぎのリストに示す。
【0062】
【表1】
【0063】
このリスト中のmodeは、mode=1のとき[式3]が選択され、mode=2のとき[式4]が選択される。また、閾値の処理後の値も、1と0ではなくHIGHとLOWになっている。原画像と同じ表示プログラムを使用する場合は、HIGH=255、LOW=0とする。
このプログラムで、閾値処理した例を図14に示す。閾値の与え方により、ずいぶん抜け具合が変化する。この例からも明らかなように、大きすぎる閾値は、余分なものまで取り出し、一方、小さすぎる閾値は、必要なものも切り捨ててしまう。
【0064】
どのようにして、最適な閾値を決めるべきかについて記述すると、抽出したい物体と背景とは明るさが異なっているはずである。でなければ、人間の目でも識別できなくなる。そこで、抽出したい部分と切り捨てたい部分の明るさを、何点か位置を指定してチェックして見る。図13の例の文字の部分は140ぐらいで、背景の部分は160ぐらいである。したがって、閾値を150ぐらいに選べば、文字と背景が分離できそうである。しかし、このように1点ごとに画素の明るさをチェックしないで、もう少しスマートな方法として、ヒストグラム(頻度分布)を使う方法がある。ヒストグラムとは、図15に示すように濃度値iの画素何個あるのかの頻度を示すものであり、上記リストに示すプログラムにより求めることができる。上記リストだけでは、ヒストグラムを見ることができないので、ヒストグラムを印字するプログラムによりヒストグラムを打ち出し、あるいはヒストグラムを画像化するプログラムにより印刷する。図16に示されるような一目瞭然のヒストグラムを得ることができる。
このヒストグラムによれば、濃度値140前後の山が文字部分の画素に相当し、濃度値160前後の山が背景の画素に相当する。この二つの山の境目、すなわち谷のところを閾値とすればうまく分離できそうにも思えるが、しかし、このヒストグラムでは、でこぼこが激しく、谷がよく分らない。そこで、谷を見つけやすくする方法として、ヒストグラム上で近傍同士を平均化してでこぼこを減らしてヒストグラム表示することがよく行われており、本発明においてもこの手法を好適に用いることができる。このようにすると、谷が見つけられやすくなり、濃度値148のあたりであると判断できる。照明が均一でない、文字がぼけているなどの理由から完全には抜き出せていないが、他の閾値の場合に比べかなりうまく切り出すことができており、このようにヒストグラムの谷を使って、閾値を決定する方法はモード法と呼ばれている。
閾値の決め方には、モード法のほかにも、Pタイル法、判別分析法、可変閾値法などがあり、Pタイル法は、全画像に占める物体の割合がわかっているとき(例えばp%とする)、ヒストグラム上で全度数のうち、暗いほうから(あるいは明るいほうから)p%のところを閾値とする方法であり、判別分析法は、ヒストグラムを物体と背景の二つの集団に分けたときに二つの集団の統計量が異なるように閾値を決める方法である。可変閾値法は、背景が一様な明るさでない場合に有効な方法で、場所ごとに閾値を変化させる方法である。
【0065】
〈11.基準点検出〉
基準点の検索は、フィルムの場合と同様に四隅から指定範囲内の画像領域を切り出した後、二値化処理を行ない、そこに含まれる一定範囲内の円形度、中心誤差の少ない形状を有する画像要素の中心点を基準点として検出する。この基準点は、フィルム複製物とし、そのためパターン形成時にフィルムと同位置に形成される。この、基板配線パターン読取〜基準点検出までの処理で合成被検データを得る。
これら[被検データの作成]操作は、図18に概要が示される。
【0066】
[検査処理]
検査のための画像処理は二段階で行なう。第一段階は合成被検データ(被検基板配線画像データ(SVCD))と合成基準データ(標準仮想導通データ(MVCD))とを重ね合わせる処理、第二段階は、重ね合わせた画像から有効な相違点を抽出し、断線、ショート、太り、細りを判別する処理である。
【0067】
(1)二値化と重ね合わせ
〈12.二値化処理〉
基板画像を二値化してパターン図形のみを有効図形として切り出す。その際、基板画像に含まれる微小ノイズ、スキャン時の光の当たり具合による局所的な色合いの違い、画像のエッジ部分のぼやけ(境界画素の不明瞭な個所)等の影響を低減するために二値化前処理として、メディアンフィルタ、平均化フィルタ、孤立雑音除去フィルタ等をユーザーの選択によって適用する。実際ノイズの多い画像では、二値化後の画像の欠落や微小なノイズが多いため、正確な断線、ショート、太り、細りの判別が難しくなる。
二値化する前の画像に対して上記のような前処理を適用することによって、パターンのエッジを極力保存しながら、ノイズの影響を低減することが必要である。二値化した画像は、1画素=1バイト(8ビット)の画像に変換し、パターンの存在する個所は、青色で表示する。
【0068】
〈13.画像重ね合わせ〉
前記作成した被合成検査データと合成基準データを重ね合わせた画像を作成する。この際、先に検出した基準点の座標を用いて、被合成検査データと合成基準データの回転角度、伸縮率を算出し、これを考慮しながら画像を重ね合わせる。具体的には、基板上の注目画素の位置に存在するフィルム画像の画素の排他論理輪をとり、その値を重ね合わせた画像として出力する。こうすることで、二値化した基板画像の余分な部分に関しては、二値化したときの青色がそのまま出力され、不足する部分に関しては合成基準データ作成時に色づけした赤色がそのまま出力された画像が得られる。それ以外の部分である黒色部分は検査対象外領域となり、画像同士が重なり合った部分は、もとの赤/青以外の色で表示される。さらに上記の処理後、基準点の座標を用いて各画像全体を小領域に分割し(例えば、64ドット×64ドットに分割)、その各小領域を回転、伸縮させ画像の重ね合わせを行なう。具体的には、分割した小領域に縦横数画素分のオーバーラップ画素分(例えば、3ドット×3ドット)をもたせ、その画素分の範囲で回転、伸縮(例えば、3×3ドットの範囲を36回幾何学的補正)させ、各小領域の重なり率を算出し、一番高率の個所を選択し固定する。これを各小領域毎に行なう。このような、2段階の重ね合わせを処理することで、全体画像での大きな重ね合わせズレを各小領域に分散し、さらに回転、伸縮補正することで、各小領域でのズレ幅が分散し小さくなり、重ね合わせ処理の高速化もできるようになり、精度、速度が各段に向上する。
【0069】
(2)相違点の検出(検査処理の第2段階である)
本発明において重ね合せ、比較操作する際には、回路オリジナルの標準仮想導通データと、プリント基板の被検基板配線画像データのうちの少なくとも1方を、部分的回転又は傾け補正、伸縮補正及び/又は座標確認調整して重ね合わせることが好ましく、特に回路オリジナルの標準仮想導通データを部分的回転又は傾け補正、伸縮補正及び/又は座標確認調整して重ね合わせることが好ましい。
【0070】
〈14.断線、細りの検出〉
重ね合わせた画像は、前述のとおり不足部分は赤、余分な領域は青で表示されている。ここで、不足部分は断線、細りとして検出するのであるが、赤色で表示されているものはフィルム画像に線化を施したものであるため、部分的には線幅1画素になっている。このため画像が正確に重ね合わさった場合、断線は1画素でも赤色が存在すれば、断線として判定できる。
【0071】
〈15.短絡、太り検出〉
次に、ショート、太りは、基板画像のズレ等を考慮するためにフィルム画像に膨張処理を加えて重ね合わせている。フィルム画像は膨張時に隣接する図形要素とつながってしまわないようにしているので、線間が狭い場合、この部分は最低幅1ドットの開きしか無くなっている。そこで、ショート、太り検出には2通りの判断基準を設定する。
【0072】
本発明において、例えば(i)前記(D)の被検基板上の配線における断線は、前記(A)中の前記(a)による2値データ(BCID)と、前記(B)の被検基板配線パターンデータとを重ね合わせのための比較をしたとき、該(a)による2値データ(BCID)の余剰個所として検出され、
(ii) 前記(E)の被検基板上の配線における短絡は、前記(A)中の前記(a)による2値データ(BCID)と、前記(B)の被検基板配線パターンデータとを重ね合わせのための比較をしたとき、該(a)による2値データ(BCID)の欠損個所として検出され、
(iii) 前記(F)の被検基板上の配線における潜在的断線は、前記(A)中の前記(b)による標準骨格線データ(MSLD)と、前記(B)の被検基板配線パターンデータとを重ね合わせのための比較をしたとき、該(b)による標準骨格線データ(MSLD)の余剰個所として検出され、
(iv) 前記(G)の被検基板上の配線における潜在的短絡は、前記(A)中の前記(c)による標準膨張画像データ(MEID)、前記(B)の被検基板配線パターンデータとを重ね合わせのための比較をしたとき、該(c)による標準膨張画像データ(MEID)の欠損個所として検出される。
【0073】
先に説明したように、本発明においては、2値データ(BCID)化された画素のうち背景領域との境界に位置する画像画素を、縦行3画素×横列3画素の二次元展開画素の行列の中心としたときに、周囲の8画素のうち背景領域画素はいずれであり画像画素はいずれであるかに基いて非画像画素への書き替え操作が行なわれるが、このような操作過程を、RGBの3色で表示できるモニタを用いた場合について具体的に説明すると、つぎの(I)のように、3×3ドットの画像領域で、中心画素を含む縦、横、斜めの連続線上に青色画素が3つ並んで存在する(図19)か、或いは(II)のように、2×2ドットの画像領域で、その全てが青色画素であるか(図20)の基準により、膨張処理による線幅1のギャップ内に存在するショート、太りに相当する部分と、広い空間上に存在する不良領域(フィルムに存在しない個所)の全てを的確に選別、検出できる。
図21、図22には、このような[検査処理]操作の概要が示される。
【0074】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のより具体的な実施の形態例について説明する。
図23、図24は、本発明の1具体例中の(i)オリジナル読取処理、(ii)フイルム画像の細線化処理、(iii)フイルム画像の膨張化処理、(iv)フイルム画像の細線化データと膨張化データの画像合成処理、(v)合成基準データの基準点算出処理からなる(A)の標準仮想導通データ(MVCD)作成を説明し、図25、図26は、(vi)基板画像読取処理、(vii)基板画像の二値化前処理としてのRGBの3色フイルタを適用し孤立ノイズ除去、平滑化フイルタ、メディアンフイルタによる処理、(viii)基板画像の二値化処理、(ix)被検合成配線データの基準点算出からなる(B)の被検基板配線画像データ(SVCD)作成を説明し、図27、図28、図29は、(X)合成基準データと被検配線データの画像重ね合せ処理、(xi)相違点の検出処理からなる(C)〜(G)の比較判定操作を説明するものである。
【0075】
〈合成基準データの作成〉
(i)この例におけるフィルム画像読み取りにおいては、白黒の二値化データとして取り込みを行なう。この例では、スキャナとPC間の送受はTWAIN規格に沿って行なっている。最上段の図は、端部を拡大した配線のフィルム原画像を示す。
(ii) フィルム画像の細線化処理においては、線化の回数をドット単位で指定して、指定回数の線化処理を行なう。線化されたドットの連結要素は、断線、細りの最低保証幅領域の判定基準になる。この図の例は、細線化回数1後の状態を示す。
(iii) においては、膨張化の回数をドット単位で指定して、指定回数の膨張化処理を行なう。膨張化されたドットの連結要素は、画像比較時の位置ズレの無効化領域と太りの最大保証幅領域とショートの判定基準になる。この図の例は、膨張化回数1後の状態を示す。
(iV) フィルム画像の細線化データと膨張化データの画像合成処理により画像合成されたデータは、ドット単位の導通保証、細り、太りの判定基準となる合成基準データである。
(v) この例においては、画像合成処理における合成基準データの基準点として、オリジナル画像の各隅に4箇所算出する。この図には色が示されてないが、この例では(ii)のフィルム画像の細線化処理データの結果は、赤色で、(iii)の膨張化の結果は白色で、それぞれ表示されているので、識別が容易となる。
図には確かに表示されていないが、本発明においては、細線化の処理速度を向上させるため、輪郭全体から1画素になるまで線化を行なわず、最低保証幅まで削ることで画素を削る回数を少なくすることができる。また、最低保証幅まで線化された線化データは、導通ルートの保証と細りの最低保証幅を同時に検査することができる。さらに、膨張化処理は、画像重ね合わせのとき、ズレによる検査誤認をなくすための無効範囲と最大保証幅を得ることができる。
【0076】
〈合成被検パターンデータの作成〉
(Vi) 基板画像読取りにおいては、24ビットカラーで、フィルム画像読み取り時同様の解像度で行なう。現在、データの送受はTWAIN規格による。
(Vii) 基板画像の二値化前処理として、取り込んだ基板画像に、孤立雑音除去フィルタ、平滑化フィルタ、メディアンフィルタの3種類のフィルタを選択により適用する。
(Viii) 基板画像の二値化処理は、判別閾値選定方を用いて、回路パターン部が強調されるような値で、二値化の閾値として算出する。この図には色が示されてないが、この例では回路パターン部は青色で、背景領域は黒色で、それぞれ表示されているので、識別が容易となる。得られたものを被合成検査データとする。孤立雑音除去は、二値化処理後、表示の直前に連結していない青色の画素を雑音と考え、1ドットの青色画素を除去する方法で行なった。また、3種類のフィルタを用いる場合の使用順位は、1.メディアンフィルタ、2.平滑化フィルタ3.孤立雑音除去フィルタの順であった。本発明においては、このように、各フィルタは、必要に応じて選択できるようにしているが、必要なフィルタのみを使用することで二値化の処理速度を上げることができる。
(ix) 被合成検査データの基準点算出において、合成被検データは、不良個所検出の精度(断線、ショート、太り、細り個所の形状、不要な付着物識別、パターン形成部材と基材の密着不良個所の色合いによる識別)を向上させるため、検査基板の生画像にできるだけ近い二値化画像を得ることが重要である。そのため、前記の基板画像の二値化画像処理以外(例:細線化、膨張化等)は、施さないことでより正確な情報を得ることができる。
〈両データの重ね合せ〉
(x) さらに、合成基準データと被合成検査データの画像重ね合わせ処理がおこなわれ、
(xi) 相違点の検出が行なわれた。良好な検査結果が得られた。
【0077】
この例における検査前処理と検査時間(基板検査)はつぎのとおりであった。
(i)検査範囲
B5サイズ:約180×250mm
取り込みデータ:約50MB
(A)検査前処理(スキャナによる取り込み−フィルター適用−二値化処理)=約55sec
(B)検査実行・表示=約25sec
(C)検査総合時間:55+25=約75sec
(ii)検査範囲
A4サイズ:約210×300mm
取り込みデータ:約100MB
(A)検査前処理(スキャナによる取り込み−フィルター適用−二値化処理)=約105sec
(B)検査実行・表示=約25sec
(C)検査総合時間:105+25=約130sec
(iii)検査範囲
A3サイズ:約420×300mm
取り込みデータ:約180MB
(A)検査前処理(スキャナによる取り込み−フィルター適用−二値化処理)=約180sec
(B)検査実行・表示=約30sec
(C)検査総合時間:180+30=約210sec
基準データ作成時間(フィルム)
(i)フィルム基準範囲
B5サイズ、取り込みデータ約2.5MB
(細りの回数 2、太りの回数 3の場合)
基準データ作成時間(スキャナによる取り込み−線化・膨張化処理−表示)=約80sec
(ii)フィルム基準範囲
A4サイズ、取り込みデータ約4.5MB
(細りの回数 2、太りの回数 3の場合)
基準データ作成時間(スキャナによる取り込み−線化・膨張化処理−表示)=約120sec
(iii)フィルム基準範囲
A3サイズ、取り込みデータ約6.5MB
(細りの回数 2、太りの回数 3の場合)
基準データ作成時間(スキャナによる取り込み−線化・膨張化処理−表示)=約200sec
【0078】
図31は、本発明によるプリント配線基板の検査方法及び検査装置の概要を説明するためのものである。同図において、シャーテン台(10a)上のオリジナル画像フイルム(10)の回路画像(11)は、画像の光学読取部(13a)、画像情報処理部(131)を有する画像情報読取手段としてのスキャナ(13)により読み取られ、コンピュータ(15)のCPU(16)を介して2値データ化されRAM(1)及びRAM(2)からなるメモリ(18)中に格納される。画像情報読取手段としてのスキャナ(13)は、画像情報処理部(131)を有し、画像情報処理部(131)は、読み取られた画像情報をRGBの3色情報に色分解するフイルタ(131a)、RGBの3色情報のためのシフトレジスタ(131b)、データラッチ部(131c)、デコーダ(131d)、これらを制御し、光学読取部(13a)の駆動を制御する制御装置(131e)、そのための制御プログラムを呼出可能に格納するメモリ(131f)、デコーダ(131d)から払い出された画像情報を一時保存するメモリ(131g)を有する。
図中ではメモリ(18)がRAM(1)及びRAM(2)に分けて示されているが、無論、2つである必要はなく、256階調を有する3色の多数のカラー画素をデータとし取り扱い、かつこれら多数のデータを次々に変換するための大規模な計算、及びその繰り返し計算回数の多さに鑑みて、それに適した容量の格納呼出し自在なものであればよい。メモリ(19)として記載された主に画像処理プログラムを読出可能に収納せるROM(1)及びROM(2)の場合も同様である。
【0079】
したがって、この検査装置は、(A)プリント回路基板作成のためのフォトレジスト面への像露光に用いるオリジナル画像フイルムの回路画像の標準仮想導通データ(MVCD)と、(B)検査されるプリント基板の被検基板配線パターンデータ(SVCD)との(C)比較により、該被検基板上の配線における(D)断線及び(E)短絡を判定し、かつ該配線における(F)潜在的断線及び(G)潜在的短絡を判定するプリント配線基板の検査装置であって、
(A)のオリジナル画像フイルムの回路画像の標準仮想導通データ(MVCD)のための、(a)プリント回路基板作成のためのフォトレジスト面への像露光に用いるオリジナル画像フイルムの回路画像の画像情報を読み取って2値データ(BCID)化する画像情報読取手段(13)の他、(b)CPU(16)と、(c)該2値データ(BCID)、前記オリジナルフイルムの回路画像の標準仮想導通データ(MVCD)を呼出自在に格納するメモリ手段(18)と、(d)前記オリジナルフイルムの回路画像の標準仮想導通データ(MVCD)、該メモリ手段から呼出された2値データ(BCID)に基いて、読み取られた画像の基準点を検出するための基準点検出プログラム、該メモリ手段から呼出された2値データ(BCID)を細線化するための細線化プログラム、膨張化するための膨張化プログラム、細線化された2値データと膨張化された2値データをマージするためのマージプログラムを格納するメモリ手段(19)と、(e)モニタ手段とを有するものと還元することができる。
前記(a)の画像情報読取手段(13)は、前記プリント基板の被検基板配線画像データ(SVCD)のための、(f)配線パターン情報を読み取って2値データ(BCPD)化する画像情報読取手段である。
前記(b)のCPU(16)は、前記オリジナルフイルムの回路画像の標準仮想導通データ(MVCD)と、前記被検基板配線パターンデータ(SVCD)とを比較して被検基板配線の断線及び短絡を判定し、かつ該配線における潜在的断線及び潜在的短絡を判定する比較手段でもある。
前記(c)のメモリ手段(18)は、読み取られた被検基板パターンの2値データ(BCPD)、前記被検基板配線パターンデータ(SVCD)を前記CPUに呼出可能に格納するメモリ手段でもある。
前記(d)のメモリ手段(19)は、読み取られた被検基板パターンのRGBの3色の成分についてそれぞれ、背景部分から分別するための濃度閾値を算出する分別用濃度閾値検出用プログラムを前記CPUに呼出可能に格納するメモリ手段でもある。
【0080】
【発明の効果】
以上、詳細かつ具体的な説明から明らかなように、本発明により、プリント基板やLSI(大規模集積回路)、そのためのフォトマスク複製物における配線パターンの配線欠陥を配線の外観検査で見つけ出して、良、不良判断を容易確実かつ迅速に行なえるだけでなく、目視による外観検査では見い出せない配線の太い細い等に起因する導通欠陥を一定の定量的判断基準を保持しつつ見い出すためのバーチャルコンダクティング(仮想導通)テストをプリント基板の製造過程において行なえる改良されたパターンマッチング検査方法及び検査装置が提供されるという極めて優れた効果が奏される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のプリント配線基板のパターン情報の2値化法の概要を示す図である。
【図2】本発明の細線化を経て標準骨格データ形成方法を模式的に示す示す図である。
【図3】本発明における3×3論理マスクを用いた細線化操作の説明図である。
【図4】本発明における3×3論理マスクを用いた細線化操作の説明図である。
【図5】本発明における3×3論理マスクを用いた細線化操作の詳細説明図である。
【図6】本発明における特徴点、基準点検出を説明する図である。
【図7】典型的なノイズを含む画像例を示す図である。
【図8】移動平均法によるノイズ除去処理を示す図である。
【図9】本発明におけるメディアンフイルタ使用によるノイズ除去処理を示す図である。
【図10】本発明におけるメディアンフイルタ使用によるノイズ除去処理を示す図である。
【図11】本発明におけるメディアンフイルタと移動平均法の使用例を説明する図である。
【図12】典型的なごま塩ノイズを含む画像例を示す図である。
【図13】本発明における処理対象画像の例を概念的に説明する図である。
【図14】本発明における処理対象画像の閾値処理を概念的に説明する図である。
【図15】本発明における処理対象画像の閾値のヒストグラムを示す図である。
【図16】本発明における処理対象画像の閾値の調整済みのヒストグラムを示す図である。
【図17】本発明における合成基準データの作成プロセスを示す図である。
【図18】本発明における合成被検データの作成プロセスを示す図である。
【図19】本発明における被検基板の配線の短絡、太り判定を説明する図である。
【図20】本発明における被検基板の配線の別の短絡、太り判定を説明する図である。
【図21】本発明における検査第1段階プロセスを示す図である。
【図22】本発明における検査第2段階プロセスを示す図である。
【図23】本発明における合成基準データの作成を説明する図である。
【図24】本発明における合成基準データの基準点算出を示す図である。
【図25】本発明における合成被検データの作成を説明する図である。
【図26】本発明における合成被検データの基準点算出を示す図である。
【図27】本発明の合成基準データと、合成被検データの重ね合わせによる相違点検出を説明する図である。
【図28】本発明の合成基準データと、合成被検データの重ね合わせ画像の部分拡大図である。
【図29】本発明における被検基板の配線の別の短絡、太り判定を説明する図である。
【図30】本発明における被検基板の反射光ノイズ除去のためのRGB3色それぞれの濃度基準の目安閾値のためのヒストグラム例である。
【図31】本発明のプリント配線基板の検査装置の1例の概要を示す図である。
【符号の説明】
10 オリジナルパターンフィルム
10a シャーテン台
11 回路パターン領域(画像領域)
12 背景領域
13 画像情報読取装置
13a 光学読取部
15 コンピュータ
16 CPU
17 モニタ
18 記憶装置(メモリ)
19 記憶装置(メモリ)
20 入力手段(キーボード)
13a 光学読取部
131 画像情報処理部
131a 色分解フイルタ
131b シフトレジスタ
131c データラッチ部
131d デコーダ
131e 制御装置
131f メモリ
131g メモリ
Claims (20)
- (A)プリント回路基板作成のためのフォトレジスト面への像露光に用いるオリジナル画像フイルムの回路画像の標準仮想導通データ(MVCD)と、(B)検査されるプリント基板の被検基板配線画像データ(SVCD)との(C)比較操作により、該被検基板上の配線における(D)断線及び(E)短絡を判定し、かつ該配線における(F)潜在的断線及び(G)潜在的短絡を判定するプリント配線基板の検査方法であって、
前記(A)のオリジナル画像フイルムの回路画像の標準仮想導通データ(MVCD)は、(a)プリント回路基板作成のためのフォトレジスト面への像露光に用いるオリジナル画像フイルムの回路画像の画像情報を読み取ってパイロットラインデータとしての2値データ(BCID)化した回路画像とする画像情報読取操作と、(b)該2値データ (BCID) した回路画像を細線化処理し回路画像の細線化された標準骨格線データ(MSLD)を形成する画像細線化操作と、(c)前記2値データ (BCID) した回路画像を膨張化処理することにより、前記回路画像の標準膨張画像データ(MEID)を形成する画像膨張化操作と、(d)前記標準骨格線データ(MSLD)に前記標準膨張画像データ(MEID)を重ね合わせ合成することにより、前記回路画像の複合標準画像のデータ(CMID)を形成し、複合標準画像のデータ(CMID)に基いて、該回路画像を、その四隅から画像要素を含む各小領域に分割し、分割された各小領域毎に、それらの中に含まれるそれぞれの画像要素の円形度に基づいて検出した中心点を基準点とし、該各小領域中の画像要素の基準点を、基準点データ(SPOD)として形成する画像基準点検出操作と、(e)前記複合標準画像のデータ(CMID)に、前記基準点データ(SPOD)を重ね合わせ合成して合成基準画像データ(CMSID)を形成する標準合成基準画像データ形成操作とを含む行程により得られ、
前記(B)の被検基板配線画像データ(SVCD)は、(f)検査されるプリント基板の配線パターン情報を読み取って2値データ(BCPD)化する配線パターン読取操作と、(g)読み取られ2値データ化された基板パターンのRGBの3色の成分についてそれぞれ、背景部分から分別するための濃度閾値を算出する分別用濃度閾値検出操作とを含む行程により得られることを特徴とするプリント配線基板の検査方法。 - 前記(a)の2値データ(BCID)化する画像読取操作が、TWAIN対応スキャナにより、二値データとして読み取る操作を含むことを特徴とする請求項1に記載のプリント配線基板の検査方法。
- 前記(b)の標準骨格線データ(MSLD)を形成する画像細線化操作がさらに、形成された細線の始端部(p1点)及び終端部(p2点)をラベリングし、これら両端部(p1点)(p2点)と連結部分の該特徴データとを含む標準骨格線データ(MSLD)を形成するものであることを特徴とする請求項1に記載のプリント配線基板の検査方法。
- 前記(b)の標準骨格線データ(MSLD)を形成する画像細線化操作が、前記回路画像情報の2値データ(BCID)を細線化するものであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1に記載のプリント配線基板の検査方法。
- 前記(b)の標準骨格線データ(MSLD)を形成する画像細線化操作が、オリジナル画像フィルムの回路画像から読み取られて得られた2値データ(BCID)を基にして、画像領域を形成する画素を外側から1画素ずつ背景領域に削り込む操作を含むことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1に記載のプリント配線基板の検査方法。
- 前記画像領域を形成する画素を外側から1ビットづつ背景領域に削り込む操作が、オリジナル回路画像から読取られ2値データ(BCID)化された画素のうち背景領域との境界に位置する画像画素を、縦行3画素×横列3画素の二次元展開画素の行列の中心としたときに、周囲の8画素のうち背景領域画素はいずれであり画像画素はいずれであるかに基いて非画像画素に書き替る操作を、辺接触する画像画素−画像画素の並行部分がなくなるまでパターン外周に沿って交互方向に繰り返すことにより線幅が1画素を越える部分がなくなるまで画像外周に沿って交互方向に繰り返す操作を含むことを特徴とする請求項5に記載のプリント配線基板の検査方法。
- 前記(c)の回路画像の標準膨張画像データ(MEID)を形成する画像膨張化操作が、前記回路のオリジナル中の画像の幾何学的特徴部分を認識して、該オリジナル中の画像の幾何学的特徴を損なうことなく行われることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1に記載のプリント配線基板の検査方法。
- 前記(d)の画像基準点検出操作が、分割された各小領域毎に、それらの中に含まれるそれぞれの画像要素の中心点を、各画像要素の円形度に基いて検出することを含む操作であることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1に記載のプリント配線基板の検査方法。
- 前記(f)の被検基板の配線パターンを2値データ(BCPD)化する配線パターン読取操作がさらに、(f1)読取られた配線パターンのメディアンフイルタ処理、(f2)平滑化フイルタ処理、(f3)孤立雑音除去フイルタ処理の3処理を含むことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1に記載のプリント配線基板の検査方法。
- 前記(g)読み取られた基板パターンのRGBの3色の成分についてそれぞれ、背景部分から分別するための濃度閾値を算出する分別用濃度閾値検出操作が、それぞれの色を構成する全画素を仕分けして、256の段階の濃度階調うちのいずれの濃度に属するかを示すヒストグラムを自動的に作成し、このヒストグラムにおいて或る濃度域に属する画素集合体と他濃度域に属する他の画素集合体との間の存在画素が少ない谷間の濃度を見い出し、この谷間濃度に基いて濃度閾値を検出する操作であることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1に記載のプリント配線基板の検査方法。
- ノイズ処理として、前記(f1)読取られた配線パターンのメディアンフイルタ処理、(f2)平滑化フイルタ処理、(f3)孤立雑音除去フイルタ処理の3処理操作に加えて、さらに、被検基板の反射光ノイズを除去する操作を含み、該反射光ノイズ除去操作は、該基板パターンの各RGBの3色の成分について、(i)赤色のR色成分については、検出されたいずれの濃度の赤色画素も、前記ヒストグラムにおける256の段階の濃度階調のうちの最大濃度値に属する画素集合部分の高濃度画素に変換し、(ii) 緑色のG色成分については、検出されたいずれの濃度の緑色画素も、前記ヒストグラムにおける256の段階の濃度階調のうちの中間濃度以上の域で最大の画素集団が属する濃度に緑色画素を変換する一方、(iii)青色のB色成分については、検出されたいずれの濃度の青色画素も、前記ヒストグラムにおける256の段階の濃度階調のうちの最低濃度値に属する画素集合の濃度値の低濃度画素に変換することにより、
主に配線パターンを構成する要素としてのR色画素成分情報をカットすることなく、背景域の非配線情報の主因たるB色成分情報を集中的にカットし、R+G+B=白色、で表わされる白色バランスからB色画素成分を除去して色バランスを崩すことで白色をなくすることによって、白色光として認識される反射ノイズを除去する操作であることを特徴とする請求項9に記載のプリント配線基板の検査方法。 - 前記(A)のオリジナルの回路画像の標準仮想導通データ(MVCD)及び/又は(B)の被検基板配線画像データ(SVCD)は、オリジナル画像フィルムの回路画像4隅及び/又は被検基板配線画像4隅に、配線画像及び/又は配線パターンを囲繞するに必要充分な広さの長方形を形成する4つの位置を4基準点として、2値データ中に含むことを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1に記載のプリント配線基板の検査方法。
- 前記配線パターンを囲繞する広さの長方形の領域内に、配線と同種材料で形成された配線以外の不良点の有無をさらに判定することを特徴とする請求項12に記載のプリント配線基板の検査方法。
- 前記(C)の比較操作が、前記(A)の回路オリジナルの標準仮想導通データと、前記(B)のプリント基板の被検基板配線画像データのうちの少なくとも1方を、部分的回転又は傾け補正、伸縮補正及び/又は座標確認調整して重ね合わせる行程を含むことを特徴とする請求項1乃至12のいずれか1に記載のプリント配線基板の検査方法。
- 前記(D)の被検基板上の配線における断線が、前記(A)中の前記(a)による2値データ(BCID)と、前記(B)の被検基板配線パターンデータとを重ね合わせのための比較をしたとき、該(a)による2値データ(BCID)の余剰個所として検出されることを特徴とする請求項14に記載のプリント配線基板の検査方法。
- 前記(E)の被検基板上の配線における短絡が、前記(A)中の前記(a)による2値データ(BCID)と、前記(B)の被検基板配線パターンデータとを重ね合わせのための比較をしたとき、該(a)による2値データ(BCID)の欠損個所として検出されることを特徴とする請求項14に記載のプリント配線基板の検査方法。
- 前記(F)の被検基板上の配線における潜在的断線が、前記(A)中の前記(b)による標準骨格線データ(MSLD)と、前記(B)の被検基板配線パターンデータとを重ね合わせのための比較をしたとき、該(b)による標準骨格線データ(MSLD)の余剰個所として検出されることを特徴とする請求項14に記載のプリント配線基板の検査方法。
- 前記(G)の被検基板上の配線における潜在的短絡が、前記(A)中の前記(c)による標準膨張画像データ(MEID)、前記(B)の被検基板配線パターンデータとを重ね合わせのための比較をしたとき、該(c)による標準膨張画像データ(MEID)の欠損個所として検出されることを特徴とする請求項14に記載のプリント配線基板の検査方法。
- 前記(A)中の前記(c)による標準膨張画像データ(MEPD)、前記(B)の被検基板配線パターンデータとを重ね合わせのための比較が、前記回路のオリジナル中の画像の幾何学的特徴部分(q1,q2,・・・qn)と、前記(B)の被検基板配線パターンデータ中の各相当点(q1’,q2’,・・・qn’)との照合を含むことを特徴とする請求項18に記載のプリント配線基板の検査方法。
- (A)プリント回路基板作成のためのフォトレジスト面への像露光に用いるオリジナル画像フイルムの回路画像の標準仮想導通データ(MVCD)と、(B)検査されるプリント基板の被検基板配線パターンデータ(SVCD)との(C)比較により、該被検基板上の配線における(D)断線及び(E)短絡を判定し、かつ該配線における(F)潜在的断線及び(G)潜在的短絡を判定するプリント配線基板の検査装置であって、
前記(A)のオリジナル画像フイルムの回路画像の標準仮想導通データ(MVCD)のための、(a)プリント回路基板作成のためのフォトレジスト面への像露光に用いるオリジナル画像フイルムの回路画像の画像情報を読み取って2値データ(BCID)化する画像情報読取手段(13)と、(b)CPUと、(c)、該2値データ(BCID)、前記オリジナルフイルムの回路画像の標準仮想導通データ(MVCD)を呼出自在に格納するメモリ手段(18)と、(d)前記オリジナルフイルムの回路画像の標準仮想導通データ(MVCD)、該メモリ手段(18)から呼出された2値データ(BCID)に基いて、読み取られた画像の基準点を検出するための基準点検出プログラム、該メモリ手段(18)から呼出された2値データ(BCID)を細線化するための細線化プログラム、前記メモリ手段(18)から呼出された2値データ (BCID) を膨張化するための膨張化プログラム、細線化された2値データと膨張化された2値データを重ね合わせ合成するためのマージプログラムを格納するメモリ手段(19)と、(e)モニタ手段とを有し、
前記(a)の画像情報読取手段(13)は、前記プリント基板の被検基板配線画像データ(SVCD)のための、(f)被検基板配線パターン情報を読み取って2値データ(BCPD)化する画像情報読取手段でもあり、
前記(b)のCPUは、前記オリジナルフイルムの回路画像の標準仮想導通データ(MVCD)と、前記被検基板配線パターンデータ(SVCD)とを比較して被検基板配線の断線及び短絡を判定し、かつ該配線における潜在的断線及び潜在的短絡を判定する比較手段であり、
前記(c)のメモリ手段(18)は、読み取られた被検基板パターンの2値データ(BCPD)、前記被検基板配線パターンデータ(SVCD)を前記CPUに呼出可能に格納するメモリ手段であり、
前記(d)のメモリ手段(19)は、読み取られた被検基板パターンのRGBの3色の成分についてそれぞれ、背景部分から分別するための濃度閾値を算出する分別用濃度閾値検出用プログラムを前記CPUに呼出可能に格納するメモリ手段であることを特徴とするプリント配線基板の検査装置。
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