JP4250701B2 - 車高調整用オイルポンプ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、車載荷重の変化に対応して懸架ばねの支持力を調整しつつ、車体を所望の高さに補正するための車高調整用オイルポンプに関し、特に、車体に装着したままで懸架ばねの支持力を変更することのできる車載可能の車高調整用オイルポンプに関する。
【0002】
【従来の技術】
このような車高調整用のオイルポンプとしては、オートバイ等の自動二輪車の後輪懸架装置における車高調整のための駆動源として、従来から図2にみられるような構造の車高調整用オイルポンプaが一般によく知られ、かつ、実際にも広く用いられている。
【0003】
すなわち、この従来の車高調整用オイルポンプaは、ポンプシリンダbの一端開口部をねじcに螺合して取り付けた隔壁体dで塞ぎ、このポンプシリンダbの内部にピストンeを摺動自在に納め、当該ピストンeでポンプシリンダbの内方部分を作動オイルで満たしたオイル室fとして区画している。
【0004】
隔壁体dを貫通して外部からは、角型頭部gを有する車高調整用の操作螺杆hを先部外周面に設けた係止環iにより抜け止めを施して螺挿し、かつ、先端を上記ピストンeの背面側に当接している。
【0005】
一方、上記ねじcに螺合して取り付けた隔壁体dが車両走行時の振動等により緩んでガタ付きを起さないように、当該隔壁体dの上からダブルナット作用をもつ筒状ナットjをねじcに締め付けて止めている。
【0006】
そして、この筒状ナットjにスナップリングkで抜け止めを施して操作ハンドルmを回動自在に挿し、この操作ハンドルmに上記操作螺杆hの角型頭部gに適合する形状の軸方向に添った長穴nを形成し、これら角型頭部gと長穴nとを互に嵌合している。
【0007】
かくして、操作ハンドルmの回動操作によりその回動方向に応じて操作螺杆hを共に回動しつつ隔壁体dを通して当該操作螺杆hを進退させ、先端に配置したピストンeをポンプシリンダbの内部で軸方向へと進退させることにより、給排ポートpを通して車両の懸架ばね調整用オイルジャッキ(図示省略)に対し作動オイルを給排して車高の調整操作を行うようにしている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
このように、従来の車高調整用オイルポンプaにあっては、回動操作に伴って操作螺杆hを軸方向へと進退させるための隔壁体dをポンプシリンダbに対しねじcで結合しているだけでなく、さらに、当該ねじcの緩みによって隔壁体dにガタ付きが生じないようにその上からダブルナット作用をもつ筒状ナットjをねじcに締め付けて止めている。
【0009】
その結果、ポンプシリンダbの内周面と隔壁体dの外周面とに両者を互に結合するためのねじ切り加工と、隔壁体dをポンプシリンダbのねじcにねじ込んで結合する手数とを要するのに加え、さらに、隔壁体dの緩みを阻止するための筒状ナットjの製作とその締め付け等多くの手数を要して製作と組立に多くの工数が掛かることになる。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明の手段は、 ポンプシリンダの一端を塞ぐ隔壁体を貫通して内外に亙り車高調整用の操作螺杆を螺挿し、この操作螺杆を外部から回動操作しつつ先端に配設したピストンをポンプシリンダ内で軸方向へと進退させ、これらポンプシリンダとピストンとによって車高調整のための作動オイルの給排作用を行うようにした車高調整用オイルポンプにおいて、隔壁体をポンプシリンダに対し少なくとも外周面の一部を互に適合する非円形の異形嵌合にして回り止めを施し、更に上記隔壁体の下部を上記ポンプシリンダの内周に形成した段部に係合して下方への移動を阻止させると共に上記隔壁体の上部を上記ポンプシリンダの内周面に嵌め込んだ係止リングで係止して上方への抜け止めをも施したことを特徴とする。
この場合、上記ポンプシリンダの上方に上記隔壁体に対向して操作ハンドルを回動自在に挿通し、この操作ハンドルに上記操作螺杆の角型頭部に適合する形状の軸方向に沿った長穴を形成し、これら角型頭部と長穴との嵌合で外部から上記操作ハンドルを通して上記操作螺杆を回動させながら上下方向に進退させるのが好ましい。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記したこの発明の目的は、ポンプシリンダの一端を塞ぐ隔壁体を貫通して内外に亙り車高調整用の操作螺杆を螺挿し、この操作螺杆を外部から回動操作しつつ先端に配設したピストンをポンプシリンダ内で軸方向へと進退させ、これらポンプシリンダとピストンとによって車高調整のための作動オイルの給排作用を行うようにした車高調整用オイルポンプにおいて、隔壁体をポンプシリンダに対し少なくとも外周面の一部を互に適合する非円形の異形嵌合にして回り止めを施すと共に、ポンプシリンダの内周面との間に係止リングを嵌めて抜け止めをも施すことにより達成される。
【0012】
すなわち、上記のように構成することによって、ポンプシリンダに対する隔壁体の回り止め手段を加工に手数の掛かるねじ結合に頼ることなく、これらポンプシリンダと隔壁体の素材段階で形成した互に適合する嵌合可能の非円形部分を用いて容易に両者の回り止めを行うことができる。
【0013】
さらに、上記に加え、ポンプシリンダに対する隔壁体の抜け止め手段をもダブルナット作用を行う筒状ナットのねじ込みによって行うことなく、従来から広く各種の機器に用いられているスナップリングと同等の係止リングを用いて行うことができ、これらによって、部品の加工コストと組立コストを大幅に低減することが可能になるのである。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を、前述の図2に示す従来の自動二輪車の後輪懸架装置における車高調整用のオイルポンプと同様に、当該車高調整のための駆動源としての使用に好適な図1の車高調整用オイルポンプ1に基いて説明することにする。
【0015】
すなわち、この発明の実施の形態である図1に示す車高調整用オイルポンプ1は、ポンプシリンダ2の一端開口部からピストン3を摺動自在に挿入し、当該ピストン3によってポンプシリンダ2の下部内方の部分に作動オイルで満たされたオイル室4を区画している。
【0016】
オイル室4は、ポンプシリンダ2の下端に穿設した給排ポート5を通して車両の懸架ばね調整用オイルジャッキ(図示省略)へと通じ、前述の従来における車高調整用のオイルポンプと同様にして当該給排ポート5から作動オイルを給排しつつ車高の調整操作を行うようにしてある。
【0017】
なお、この発明の実施の形態である図1の車高調整用オイルポンプ1にあっても、従来からよく知られているように、例えば、給排ポート5と車両側における懸架ばね調整用オイルジャッキとをホースや配管等を用いて相互に連通し、給排ポート5からこれらホースや配管等を通してオイルのやり取りを行うようにしている。
【0018】
また、このようにする代わりに、給排ポート5を用いることなくポンプシリンダ2と一体に後輪懸架装置へと装着するための挿通環を形成し、この挿通環を懸架ばね調整用オイルジャッキの可動部として後輪用懸架ばねの一端を支持することにより、ポンプシリンダ2から挿通環に亙って直に穿った給排孔で作動オイルのやり取りを行うようにしてもよい。
【0019】
ポンプシリンダ2には、ピストン3に続いてその上から隔壁体6を嵌挿し、かつ、少なくとも、この隔壁体6の外周面の一部をポンプシリンダ2の内周面に対し互に適合する非円形の異形嵌合7として嵌め、当該異形嵌合7によって回り止めを施している。
更に上記隔壁体6の下部を上記ポンプシリンダ2の内周に形成した段部2Aに係合して下方への移動を阻止させると共に上記隔壁体6の上部を上記ポンプシリンダ2の内周面に嵌め込んだ係止リング8で係止して上方への抜け止めをも施している。
【0020】
隔壁体6には、軸方向へと貫通して外部から上端に角型頭部9を有する車高調整用の操作螺杆10を先部外周面に設けた係止環11により抜け止めを施して螺挿し、かつ、当該操作螺杆10の先端をピストン3の背面側へと当接して押圧と解放とを行い得るようにしてある。
【0021】
隔壁体6の上方には、ポンプシリンダ2の側壁から環状溝12へとピン13の先端を挿通して抜け止めを施した操作ハンドル14を回動自在に挿通し、この操作ハンドル14に操作螺杆10の角型頭部9に適合する形状の軸方向に沿った長穴15を形成し、これら角型頭部9と長穴15との嵌合で外部から操作ハンドル14を通して操作螺杆10を回動しつつ、隔壁体6との螺挿によって進退させることができるようにしたのである。
【0022】
また、当該実施の形態にあっては、上記に加えて、係止リング8によりポンプシリンダ2に対する隔壁体6の抜け止めを行い、また、環状溝12とピン13との係合によって操作ハンドル14の抜け止めをも行うことで隔壁体6と操作ハンドル14の対向面積を大きくとり、これら隔壁体6と操作ハンドル14との間にクリック機構16の介装を可能にしている。
【0023】
これにより、ポンプシリンダ2に対する隔壁体6の回り止め手段である異形嵌合7を加工に手数の掛かるねじ結合に頼ることなく、ポンプシリンダ2と隔壁体6の素材段階での成形時に鋳造等の手段を用いて機械加工なしに成形でき、当該非円形部分の異形嵌合7を用いて容易に両者の回り止めを行うことができることになる。
【0024】
さらに、上記に加えて、ポンプシリンダ2に対する隔壁体6の抜け止め手段をもダブルナット作用を行う筒状ナットのねじ込みによって行うことなく、従来から広く各種の機器に用いられているスナップリングと同等の係止リング8を用いて行うことができ、これらによって、部品の加工コストと組立コストを大幅に低減することが可能になるのである。
【0025】
【発明の効果】
以上述べたように、請求項1の発明によれば、ポンプシリンダの一端を塞ぐ隔壁体を貫通して内外に亙り車高調整用の操作螺杆を螺挿し、この操作螺杆を外部から回動操作しつつ先端に配設したピストンをポンプシリンダ内で軸方向へと進退させ、これらポンプシリンダとピストンとによって車高調整のための作動オイルの給排作用を行うようにした車高調整用オイルポンプにおいて、隔壁体をポンプシリンダに対し少なくとも外周面の一部を互に適合する非円形の異形嵌合にして回り止めを施すと共に、ポンプシリンダの内周面との間に係止リングを嵌めて抜け止めをも施したことにより、ポンプシリンダと隔壁体との間の回り止め機構を異形嵌合によりそれらの素材段階での成形時に鋳造等の手段を用いて機械加工なしに容易に成形することが可能になる。
【0026】
しかも、これに加えて、ポンプシリンダに対する隔壁体の抜け止め手段をもダブルナット作用をもつ筒状ナットのねじ込みによって行うことなく、従来から広く各種の機器に用いられているスナップリングと同等の係止リングを用いて行うことができ、これらによって、部品の加工コストと組立コストを大幅に低減することが可能になるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による車高調整用オイルポンプ、特に、車体に装着したままで懸架ばねの支持力を変更し得る車載可能の車高調整用オイルポンプを示す縦断正面図である。
【図2】従来から知られているこの種の車高調整用オイルポンプを縦断して示した正面図である。
【符号の説明】
1 車高調整用オイルポンプ
2 ポンプシリンダ
3 ピストン
4 オイル室
5 給排ポート
6 隔壁体
7 異形嵌合
8 係止リング
10 操作螺杆
Claims (2)
- ポンプシリンダの一端を塞ぐ隔壁体を貫通して内外に亙り車高調整用の操作螺杆を螺挿し、この操作螺杆を外部から回動操作しつつ先端に配設したピストンをポンプシリンダ内で軸方向へと進退させ、これらポンプシリンダとピストンとによって車高調整のための作動オイルの給排作用を行うようにした車高調整用オイルポンプにおいて、隔壁体をポンプシリンダに対し少なくとも外周面の一部を互に適合する非円形の異形嵌合にして回り止めを施し、更に上記隔壁体の下部を上記ポンプシリンダの内周に形成した段部に係合して下方への移動を阻止させると共に上記隔壁体の上部を上記ポンプシリンダの内周面に嵌め込んだ係止リングで係止して上方への抜け止めをも施したことを特徴とする車高調整用オイルポンプ。
- 上記ポンプシリンダの上方に上記隔壁体に対向して操作ハンドルを回動自在に挿通し、この操作ハンドルに上記操作螺杆の角型頭部に適合する形状の軸方向に沿った長穴を形成し、これら角型頭部と長穴との嵌合で外部から上記操作ハンドルを通して上記操作螺杆を回動させながら上下方向に進退させる請求項1に記載の車高調整オイルポンプ。
Priority Applications (1)
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|---|---|---|---|
| JP2000114531A JP4250701B2 (ja) | 2000-04-17 | 2000-04-17 | 車高調整用オイルポンプ |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2000114531A JP4250701B2 (ja) | 2000-04-17 | 2000-04-17 | 車高調整用オイルポンプ |
Publications (2)
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|---|---|
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| JP4250701B2 true JP4250701B2 (ja) | 2009-04-08 |
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| JP2000114531A Expired - Fee Related JP4250701B2 (ja) | 2000-04-17 | 2000-04-17 | 車高調整用オイルポンプ |
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