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JP4252869B2 - エンジンの排気装置 - Google Patents
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本発明は、自動車用などのエンジンから排出される排気ガスの流れる排気装置、特にエンジンの低速、高速回転域のいずれの場合にも優れた消音性能が得られるようにした、排気装置に関するものである。
自動車用などのエンジンに接続される排気装置は、エンジンの排気ポートに接続されて該エンジンから排出される排気ガスを導入して大気に排出する排気管と、その排気管に介在されて排気騒音を低減する消音器とを備えているが、かかる排気装置において、エンジンの始動、アイドリング回転を含む低速回転域の場合には、排気管の径が小さくかつ長さが長いほど消音に有利であり、また、エンジンの高速回転域の場合には、排気管の径が大きくかつ長さが短いほど排気抵抗が減りエンジンの出力向上に有利であることが一般に知られている。
そこで、従来では、消音器10内に開閉バルブ23を設け、この開閉バルブ23の開閉制御により、エンジンの低速回転域における消音作用に有利な排気ガス径路と、エンジンの高速回転域における出力向上に有利な排気ガス径路とに切り換えられるようにした排気装置が既に知られている(たとえば、特許文献1参照)。
特開平11−153019号公報
ところが、前記特許文献1に示されるものは、消音器よりも下流側の排気管を、開閉バルブの開き時、すなわちエンジンの高速回転域の排気ガスの流量を満足できるように、その径を比較的太く設定して排気抵抗を低減するようにしているので、開閉バルブの閉じ時、すなわちエンジンの低速回転域での消音効果を高めることがむずかしいという別の問題もある。
本発明はかかる実情に鑑みて提案されたもので、前記問題を解決した新規なエンジンの排気装置を提供することを目的とするものである。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、エンジンからの排気ガスが流れる排気管に消音器を介在させ、その消音器よりも下流側の排気管を分岐部を介して第1排気管と第2排気管とに分岐し、第1排気管と第2排気管のいずれか一方に、エンジンの低速回転域で閉じ位置に、またその高速回転域で開き位置に維持される開閉弁を設け、エンジンの低回転域では、排気ガスは第1排気管と第2排気管のいずれか他方のみを流れ、また、エンジンの高速回転域では、それらの両方を流れるようにした、エンジンの排気装置において、
第1排気管と第2排気管のうち、開閉弁を設けた側の排気管は、その開閉弁が排気管の周壁に設けられてその径方向に開閉できるようにされていて、その開閉弁よりも下流側をキャップにより塞いでそのキャップの上流側に開閉弁に連通する行き止まりの共鳴管を形成し、前記排気管の、開閉弁と共鳴管を設けた部分を密閉状の外筒により取り囲み、この外筒内を大気に連通したことを特徴としている。
また、上記目的達成のため、請求項2の発明は、請求項1のものにおいて、前記第1排気管と第2排気管のうち、開閉弁を設けた側の排気管を、開閉弁を設けない側の排気管よりも大径に形成したことを特徴としている。
請求項1の発明によれば、エンジンの低速回転域における消音器よりも下流側の排気管の径を、その高速回転域における消音器よりも下流側の排気管の径よりも小径に形成できるので、エンジンの低速回転域での消音性能を大幅に向上させることができる。
また、エンジンの低速回転域において、開閉弁を設けた側の排気管における分岐部から開閉弁までの行き止まり通路を共鳴管とすることができ、この共鳴管が排気ガスに対する共鳴減衰効果を発揮して排気騒音の一層の低減を図ることができる。
また、請求項2の発明によれば、消音器よりも下流側の第1排気管と第2排気管のうち開閉弁を設けない側の排気管を、開閉弁を設けた側の排気管よりも小径とすることにより、エンジンの低速回転域と、その高速回転域とで、消音器よりも下流側を流れる排気ガスの流量差をさらに増大させることができ、エンジンの低速回転域での消音特性を一層向上させることができる。
以下、本発明の実施の形態を、添付図面に示した本発明の実施例に基づいて以下に具体的に説明する。
まず、図1〜4を参照して本発明の第1実施例について説明する。
図1は、本発明排気装置の全体斜視図、図2は、図1の2−2線に沿う拡大断面図、図3は、図2の3−3線に沿う断面図、図4は、図3の4−4線に沿う断面図である。
図1において、自動車用のエンジンEには、そこから排出される排気ガスの流れる排気管1が接続される。この排気管1は、自動車の車体前後方向に延びており、その下流側が分岐部2を介して第1排気管11と第2排気管12とに二又状に分岐されている。前記分岐部2よりも上流側の排気管1には、一次消音器(プリチャンバ)M1および二次消音器M2がその上流側から下流側にかけて介在される。前記第1排気管11は、直状に形成されて、その下流端は大気に開放され、また前記第2排気管12も直状に形成されてその下流端は大気に開放されている。そして、第1排気管11と第2排気管12は略同径に形成され、またそれらは、排気管1よりも小径である。
なお、前記一次消音器M1および二次消音器M2は何れも従来公知の構造のものであるので、その詳細な説明を省略する。
図2〜4に示すように、第2の排気管12の途中には、開閉弁としてのバタフライ弁Vが設けられる。第1排気管12の、バタフライ弁Vを設けた部分は、該第2排気管12と同心の円筒状の外筒20により取り囲まれており、この外筒20の前後開口端縁と第2排気管12の外周面間は、前、後端板21,22により閉じられ、第2排気管12と外筒20との間に環状の排気ガス流通路24が形成されている。第2排気管12の周壁には、前記排気ガス流通路24に連通する長方形の弁口25が開口され、この弁口25の周囲には、内面にインナメッシュ板26を積層したアウタメッシュ板27の外縁がスポット溶接されている。また、第2排気管12の外周面には、前記弁口25を前後から跨ぐようにして横断面コ字状のステー28が溶接されており、このステー28の前後端縁に前記弁口25を開閉する円弧面状の弁体30が弁軸31をもって開閉自在に軸支されている。ステー28と弁体30との間には、弁軸31に巻装される、捩りばねよりなる弁ばね32が設けられ、この弁ばね32の弾発力は弁体30を閉じ方向に付勢している。そして、第2排気管12を流れる排気ガス圧が弁ばね32の弾発力よりも高くなると、弁体30が開弁される。第2排気管12の、弁体30よりも下流側には、該第2排気管12の流路を塞ぐキャップ33が固定され、さらにそのキャップ33より下流側には、多数のパンチ孔34が開口され、排気ガス流通路24内の排気ガスはこれらのパンチ孔34を通して大気に排出される。
つぎに、この実施例の作用について説明する。
エンジンEの回転により発生する排気ガスは、排気管1へと流れる。排気管1を流れる排気ガスは、一次消音器M1を通過して一次消音され、さらに、二次消音器M2を通過して二次消音されて大気へと排出される。
ところで、エンジンEのアイドリング回転、始動回転を含む低速回転域では、エンジンEの燃焼圧力が低く、そこから排出される排気ガスの圧力も低いため、排気管1を流れる排気ガスの圧力は、開閉弁すなわちバタフライ弁Vの弁ばね32による閉弁力よりも弱いため、該弁Vは閉弁状態を維持している。したがって、排気管1を流れる排気ガスは、図実線矢印で示すように、分岐部2を経て第1排気管11を流れるが、第2排気管12へは流れず、排気ガスのすべては排気管1より分岐部2を経て第1排気管11へと流れ大気に排出される。このとき、排気ガスは排気管1より第1排気管11を流れて、全体として全長が長く、しかも通路面積の小さい排気通路を流れることになるので、エンジンの低速回転域での排気ガスの排気騒音を能率よく低減することができ、加えて、排気ガスの一部は図4実線矢印に示すように、第2排気管12における分岐部2から開閉弁Vまでの行き止まりの通路を迂回して流れるので、この行き止まりの通路が共鳴管となり、これが排気ガスに対する共鳴減衰効果を発揮して、排気騒音の一層の低減を図ることができる。
一方、エンジンEの燃焼が完爆状態となって、高速回転域に達すると、その燃焼圧力が高くなり、そこから排出される排気ガスの圧力も高くなるため、排気管1を流れる排気ガスの圧力は、バタフライ弁Vの弁ばね32の閉弁力よりも高くなり、該弁Vは閉弁されるに至る。したがって、排気管1を流れる排気ガスは、分岐部2を経て第1排気管11と第2排気管12とに分流して流れるようになる。そして、第2排気管12を流れる排気ガスは、図4、2点鎖線矢印に示すように、開弁されたバタフライ弁Vよりパンチ孔34を通って大気に排出される。このとき、排気ガスは排気管1より第1および第2排気管11,12を共に流れることにより、全体として通路面積の大きい排気通路を流れることになるので、エンジンの高速回転域での排気ガスの排気抵抗を能率よく低減することができる。
つぎに、図5,6を参照して本発明の第2実施例について説明する。
図5は本発明排気装置の全体斜視図、図6は、図5の6−6線に沿う拡大断面図であり、図中前記第1実施例と同じ要素には同じ符号が付される。
この第2実施例は、第1排気管11と第2排気管12の下流部を、外筒120により取り囲むようにしたものであり、この外筒120は楕円筒状のアウタシェル121と、その前後開口端を閉じる前、後部エンドプレート122,123とより密閉の楕円筒状に形成され、この外筒120と第1排気管11との間には排気ガス流通路124側が形成される。また外筒120内の後部近くには、後部エンドプレート123と平行な支持板125が固定され、この支持板125には、その前後を連通する多数の連通孔126が穿設されている。また後部エンドプレート123には、一本のテールパイプ127の前部が貫通支持され、このテールパイプ127の下流端は大気に開放されている。
直状の第1排気管11の下流部は、外筒120内に挿入されて、前部エンドプレート122と支持板125に一体に貫通支持され、その下流側端部は、前記テールパイプ127に直接連通されている。また、第2排気管12の、開閉弁Vを設けた下流部も外筒120内に挿入されて、前部エンドプレート122と支持板125に一体に貫通支持されており、開閉弁Vは外筒120内に収容されている。第2排気管12の下流端は、キャップ133により閉じられる。そして、図6に示すように、第2排気管12は、第1排気管11よりも大径に形成されている。前記開閉弁Vは、前記第1実施例と同じものであり、その閉じ時には、第2排気管12内は行き止まりの通路となって排気ガスの流れを阻止し、また、その開き時には、排気ガスの流れを許容して、図6に2点鎖線で示すように、排気ガスは、外筒120内の排気ガス流通路124を通りテールパイプ127を経て大気へ排出される。
エンジンEの低速回転域では、前述のように、バタフライ弁Vは閉弁状態を維持しているので、排気管1を流れる排気ガスは、分岐部2を経て第1排気管11を流れるが、第2排気管12へは流れず、排気ガスのすべては排気管1より第1排気管11へと流れ大気に排出される。このとき、前記第1実施例と同じく排気ガスは排気管1より第1排気管11を流れ、エンジンの低速回転域での排気ガスの排気騒音を能率よく低減することができ、特に、この第2実施例のものでは、第1排気管11の径を第2排気管12の径よりも小径に設定して、エンジンの低速回転域での排気音の消音性能を一層高めることができる。
、加えて、前記第1実施例と同じく、第2排気管12における分岐部2から開閉弁Vまでの行き止まりの通路を共鳴管とすることができ排気ガスに対する共鳴減衰効果を発揮して、排気騒音の一層の低減を図ることができる。
また、一方、エンジンEの高速回転域では、前記第1実施例と同じく、バタフライ弁Vは閉弁されるに至る。したがって、排気管1を流れる排気ガスは、分岐部2を経て第1排気管11と第2排気管12とに分流して流れ、通路面積の大きい排気通路を流れることになるので、エンジンの高速回転域での排気ガスの排気抵抗を能率よく低減することができる。
以上、本発明の実施例について説明したが、本発明はその実施例に限定されることなく、本発明の範囲内で種々の実施例が可能である。
たとえば、前記実施例では、開閉弁Vを第2排気管12に設けた場合を説明したが、これを第1排気管11に設けてもよく、この場合、第2実施例に相当するものでは、第1排気管11の径を第2排気管12の径よりも大径にする。また前記実施例では、開閉弁Vをバタフライ弁により構成した場合を説明したが、これをリード弁その他の同じ機能をもつ弁により構成してもよい。
本発明排気装置の全体斜視図(第1実施例) 図1の2−2線に沿う拡大断面図(第1実施例) 図2の3−3線に沿う断面図(第1実施例) 図3の4−4線に沿う断面図(第1実施例) 本発明排気装置の全体斜視図(第2実施例) 図5の6−6線に沿う拡大断面図(第2実施例)
符号の説明
1・・・・排気管
2・・・・分岐部
11・・・第1排気管
12・・・第2排気管
20・・・外筒
33・・・キャップ
120・・外筒
133・・キャップ
E・・・・エンジン
M2・・・消音器(第2消音器)
V・・・・開閉弁(バタフライ弁)

Claims (2)

  1. エンジン(E)からの排気ガスが流れる排気管(1)に消音器(M2)を介在させ、その消音器(M2)よりも下流側の排気管(1)を分岐部(2)を介して第1排気管(11)と第2排気管(12)とに分岐し、第1排気管(11)と第2排気管(12)のいずれか一方に、エンジン(E)の低速回転域で閉じ位置に、またその高速回転域で開き位置に維持される開閉弁(V)を設け、エンジン(E)の低速回転域では、排気ガスは第1排気管(11)と第2排気管(12)のいずれか他方のみを流れ、また、エンジン(E)の高速回転域では、それらの両方(11,12)を流れるようにした、エンジンの排気装置において、
    第1排気管(11)と第2排気管(12)のうち、開閉弁(V)を設けた側の排気管(12)は、その開閉弁(V)が排気管(12)の周壁に設けられてその径方向に開閉できるようにされていて、その開閉弁(V)よりも下流側をキャップ(33,133)により塞いでそのキャップ(33,133)の上流側に開閉弁(V)に連通する行き止まりの共鳴管を形成し、前記排気管(12)の、開閉弁(V)と共鳴管を設けた部分を密閉状の外筒(20,120)により取り囲み、この外筒(20,120)内を大気に連通したことを特徴とする、エンジンの排気装置。
  2. 第1排気管(11)と第2排気管(12)のうち、開閉弁(V)を設けた側の排気管(12)を、開閉弁(V)を設けない側の排気管(11)よりも大径に形成したことを特徴とする、前記請求項1記載のエンジンの排気装置。
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