JP4256972B2 - 管内ケーブルの敷設方法とその敷設装置及びそれに用いるヒューム管 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、比較的小径な下水管等に光ファイバー等のケーブルを引き込み、管内を自走するケーブル敷設車によって自動的に管内壁にケーブルを固定する管内ケーブルの敷設方法とその敷設装置及びそれに用いるヒューム管に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年における情報化社会の急速な進展にともない、情報通信手段の拡大が求められている。都市部およびその周辺地域においても、この情報通信手段の拡大が緊急の課題として認識されつつあり、例えば光通信ケーブルを用いた新たな通信手段が注目され、各種通信に採用されている。
このような新たな通信ケーブルは主として下水道本管等のように比較的大径の管内壁に敷設することが多い。大径管の場合、ケーブルは人手によって止金具等を用い管内壁に固定する。しかし、通信ケーブルの需要地域は急速に拡大する傾向にあり、従来のように下水道本管等を利用するだけでは需要に十分対応することが困難であり、既設の下水道枝管等のように比較的小径で人の入り込めない管内壁に、通信ケーブルを敷設しているのが現状である。
【0003】
例えば、特公平3−50483号公報によれば、下水道枝管内に台車を自動走行させ、予め管内に引き込んだ光ファイバーケーブルを、台車のアームによって持ち上げて、管内壁の所定の位置にケーブルを押付け、台車に配設した固定手段、すなわちドリルにより一対の孔を管内壁に形成し、ドリル孔にU字形のケーブルホルダの足を挿入し、ストライカの打ち込みにより圧入して、ケーブルを管内壁に固定するようにした管内ケーブルの敷設方法と装置が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような管内ケーブルの敷設装置を用いて、光ファイバーケーブルを小径の下水道枝管内に敷設することが可能であるが、狭い管の内周壁にドリル孔を設け、ケーブルホルダを打ち込む作業は手間と時間がかかっていた。
また、上記敷設装置は、管の内周壁にホルダの足を挿入させるためのドリル、ケーブルホルダの収納部、そのホルダの受渡し機構及びストライカ等を必要とし、照明灯や監視カメラ等を搭載しており、装置が複雑であり、小型化が困難である。
本発明は上記課題に鑑みてなされたもので、管内ケーブル敷設装置を用いるさいに、管内作業を容易にするとともに、装置の大きさもさらに小型化することができる管内ケーブルの敷設方法とその敷設装置及びそれに用いるヒューム管を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明の管内ケーブルの敷設方法は、ヒューム管の外部からケーブルの保持具を挿入して管の内壁に予めケーブルの保持具を取付けておき、上記管を埋設した後に、管内にケーブルを引き込み、該ケーブルを支持したケーブル敷設車を管内に入れて走行させ、ケーブルを上記保持具に受け渡すようにした。
また、上記目的を達成するために本発明の管内ケーブルの敷設装置は、ケーブルの太さよりも狭いケーブル挿入開口を設けたケーブル保持具を、埋設前に管の外部から管の内周壁に固定したヒューム管を用い、管を埋設した後に、管内に引き込んだケーブルを支持しながら上記保持具に案内すると共に、ケーブルを保持具に保持させるガイドアームを設けた。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態による管内ケーブルの敷設方法とその敷設装置及びそれに用いるヒューム管について、図面を参照しながら説明する。
図1〜図3は、下水道管内に引込んだケーブルを管内壁に固定するケーブル敷設車1を示す。敷設車1には、フレーム2の両サイドに駆動輪3を設け、駆動輪3の外側には拡張車輪4を設けた。駆動輪3はフレーム2に設けた走行駆動部5に連結されており、これによって、敷設車1は前後のいずれにも管内を走行する。
【0007】
図4に示すように、駆動輪3には拡張車軸9を取付けることができる。この拡張車軸9の拡張側端部に拡張車輪4を取付けることにより、車幅方向に拡張車輪4を伸ばすことができる。走行駆動部5には、駆動輪3及び拡張車輪4を回動させる図示しない電動モータなどが配設される。
図1に示すように、走行駆動部5の前部には旋回駆動部6が設けられている。旋回駆動部6は前方の施工駆動部7及び監視部8を支持し、図示しない電動モータにより、それらを矢印aの方向に回動する。
【0008】
施工駆動部7には、圧縮エアの作用で上下動が可能なアーム10が設けられる。アーム10の上部には、光ファイバ等のケーブルを載せる略U字形のケーブルキャッチャー11が設けられている。 監視部8はその前面に、ケーブル敷設車1の前方を撮影する前方用カメラ13と、前方を照らす一対の前方用ライト14とが取付けられる。監視部8の上部にはケーブルキャッチャー11の上方を撮影する施工部用カメラ15と施工部用ライト16とが取付けてある。
【0009】
図5に示すように、ケーブル敷設車1は、比較的大径の下水道枝管等に対応させるため、アーム10とケーブルキャッチャー11との間にスペーサ21を取付けることができる。この際、上記した拡張車輪4の拡張車軸9も管の内径に応じて取付けておく。スペーサ21及び拡張車軸9の長さは管の内径に応じて種々対応できるように数種類設けておくとよい。
また、スペーサ21を使用する場合は、併せて監視部8のカメラ13,15及びライト14,16もスペーサ22を用いて上方に持ち上げる。電源ケーブルも中継コード23を用いて延長する。
【0010】
図1に示すように、ケーブル敷設車1には、施工駆動部7のアーム10を上下動させるエアを圧送するエアチューブ17や旋回駆動部6等のモータに電気を供給するための電源ケーブル18が配設され、ケーブル敷設車1の後部に外部から電気を供給するための電源ケーブルの接続部19を設けた。図示しないが、エアの供給は、外部の圧縮機からエアチューブを接続して行う。
本実施の形態では、敷設車1の全長は約800mmであり、全高は198mmであり、全幅は257mmであり、内径300mmの下水道管に用いることができる(図3参照)。敷設車1に拡張車軸9を取付けたときの全幅は522mmであり、この状態では内径600mmの下水道管に対応できる(図4参照)。また、図示しないが、本発明の管内ケーブル敷設装置には、敷設車1を操作するリモコン装置や、カメラの映像を映すモニターを外部に設けてある。
【0011】
図6は、コンクリート製の下水道管(以下、ヒューム管という)25の一部を示す。ヒューム管25には、ヒューム管25が埋設された状態で上部に位置する部位に、ケーブル保持具26を設ける。本実施の形態では、ヒューム管25の製造に際して、予めケーブル保持具26を配設するための取付用孔33を設ける。取付用孔33には、段部34を形成する。一方、固定金具35にケーブル保持具26を取付け、取付用孔33の段部34に固定金具35を載置し、ナット32にケーブル保持具26を螺合させた後、モルタル36で固定する。図中の符号37はヒューム管25の縦筋、38は横筋を示す。
【0012】
ケーブル保持具26は、合成樹脂などの弾性部材で成形され、図7(A)に示すように、ヒューム管25側に取付けるためのねじ部27と、ケーブル28を保持する保持部29とを設ける。保持部29は略U字形状であり、下部にケーブル28の挿入開口30が形成されている。挿入開口30には、保持部29の内方に向いて狭くなる傾斜面31を設け、幅の最も狭い部分はケーブル28の径よりも小さい。ケーブル保持具26は、傾斜面31にケーブル28が押し当てられると、挿入開口30がケーブル28の周面に押されて拡開し(図7参照)、ケーブル28が保持部29に挿入されると、弾撥力で元の状態に復元する。したがって、ケーブル28が保持部29から抜け落ちることがない。なお、ケーブル28側に弾性を有する場合は、ケーブル保持具26は、必ずしも弾性体である必要はない。
【0013】
次に、埋設されているヒューム管25に、ケーブル28を敷設するための方法を説明する。
上記のようにヒューム管25には、予め複数のケーブル保持具26が取付けられている。ヒューム管25にケーブル28を引き込むには、別装置のケーブル引込み車を走らせてもよいし、所定の間隔毎に設けたマンホールに人が降りて、人手によってケーブル28をヒューム管25内に引き込んでもよい。
ケーブル敷設車1は、これをヒューム管25の入口に置き、ケーブルキャッチャー11の上にケーブル28を載置する。アーム10は縮めた状態にしておく。(図8参照)
【0014】
この状態で、ケーブル敷設車1を走行させると、敷設車1はケーブルキャッチャー11にケーブル28を載せたまま、ヒューム管25内を前進し、ケーブルキャッチャー11はケーブル28に摺動しながら移動する。この際、各前方用ライト14で正面を照らし、施工部用ライト16で管内の天井を照らし、前方用カメラ13及び施工部用カメラ15で、それらの部分の管内映像をモニターで映しだす。最初のケーブル保持具26が見えたときに、敷設車1の位置を調整して、ケーブルキャッチャー11がケーブル保持具26の少し前、又は後ろにくるように配置する。
【0015】
そして、アーム10を上方に伸ばすと、図7に示すように、ケーブル28が持ち上げられてケーブル保持具26の傾斜面31に当接し、さらにアーム10を上方に伸ばすと、ケーブル28が挿入開口30を拡開し、ケーブル28を保持部29に収納する。この動作を繰り返すことにより図8に示すように、ケーブル28がヒューム管25内に敷設される。
なお、敷設車1がヒューム管25内に傾斜した状態で停止した場合は、アーム10を伸ばした方向とケーブル保持具26の位置が一致しないときがある。このような場合は、図1に示すように、敷設車1の施工駆動部7及び監視部8を旋回させて調節する。
以上述べたように本実施の形態によれば、ケーブルキャッチャーの上に載せたケーブルを、アームを伸ばすだけで取付けることができ、従来行っていたドリル孔の穿設作業等を省略できる。したがって、作業が容易になり時間の短縮ができ、ドリルやストライカ等の複雑な機構も必要なく、装置の簡易化及び小型化ができ、コストも軽減できる。
【0016】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、勿論、本発明はこれに限定されることなく本発明の技術的思想に基いて種々の変形が可能である。
ケーブル保持具26をヒューム管25に取付ける場合、図9に示すように、ヒューム管25の成形の際に、ケーブル保持具26の取付金具39及びストッパー40をヒューム管25の内に埋設するようにし、ヒューム管25を成形した後、ケーブル保持具26を取付金具39に形成した雌ねじに取付けるようにしてもよい。
【0017】
【発明の効果】
以上述べたように本発明によれば、予め管壁に取付用孔を残してヒューム管を形成し、管の外部から取付用孔に保持具を挿入し、ケーブル保持部を管内に突設するようにして下水道管等の管にケーブルの保持具を取付けてあるので、従来行っていた、埋設後の小径管の内周壁に行っていたドリル孔の穿設作業等を省略できる。したがって、小径管に対するケーブルの敷設作業が容易になり、時間の短縮ができる。またドリルやストライカ等の複雑な機構を装備する必要がなく、装置を簡易化して小型にすることができ、コストも軽減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態による管内ケーブルの敷設装置のケーブル敷設車を示す斜視図である。
【図2】同側面図である。
【図3】同背面図である
【図4】図3のケーブル敷設車の拡張車輪を車幅方向に伸ばした状態を示す背面図である。
【図5】図2のケーブル敷設車のアーム等にスペーサーを取付けた状態を示す側面図である。
【図6】本発明の実施の形態のヒューム管にケーブル保持具を取付ける状態を示す断面図である。
【図7】ケーブル保持具にケーブルキャッチャーによってケーブルを保持させる方法を説明するための正面図である。
【図8】同斜視図である。
【図9】変形例によるヒューム管にケーブル保持具を取付けた状態を示す断面図である。
【符号の説明】
1 ケーブル敷設車
3 駆動輪
4 拡張車輪
9 拡張車軸
10 ガイドアーム
11 ケーブルキャッチャー
13,15 カメラ
14,16 ライト
21,22 スペーサ
25 ヒューム管
26 ケーブル保持具
29 保持部
30 ケーブル挿入開口
31 傾斜面
33 取付用孔
35,39 金具
Claims (4)
- 管壁に取付用孔を残してヒューム管を成形し、管の外部から取付用孔に、ケーブル保持部とケーブル挿入開口を備えた弾性材料からなる保持具を挿入し、保持具のケーブル保持部が管内に突設され、ケーブル挿入開口がヒューム管の中心に向かって開口するようにして保持具をモルタルによって管の内壁に固定し、この管を、ケーブル保持部が上部に位置するようにして埋設したのち、管内にケーブルを引き込み、ケーブル敷設車を管内に入れ、ケーブルをケーブル敷設車によって支持して走行させ、ケーブル敷設車に設けた上下動手段によってケーブルを上記保持具に装着することを特徴する管内ケーブルの敷設方法。
- 請求項1の管内ケーブルの敷設方法を実施するためのケーブル敷設車1であって、ケーブル敷設車1が、ケーブル28を保持具26に取付けるための、上下動するアーム10とアーム10を作動する施工駆動部7と、ケーブル28を支持しながら保持具26にケーブル28を案内するための、アーム10の先端に設けられた略U字形のケーブルキャッチャー11とを備えていることを特徴とする管内ケーブルの敷設装置。
- 保持具26が、管25に固定される部分とケーブル保持部29とを備え、保持部29に上記ケーブル28の太さよりも狭いケーブル挿入開口30を管の中心に向かって開口するように設けることを特徴とする請求項2に記載の管内ケーブルの敷設装置。
- 管壁に、管壁を貫通する取付用孔33を残してヒューム管25を成形し、管の外部から取付用孔33に保持具26を挿入し、ケーブル保持部29を、そのケーブル挿入開口30がヒューム管の中心部に向かって開口するように管内に突設し、保持具26の固定部分をモルタル36によって管25の内壁に取付け、ケーブル挿入開口30をケーブル28の太さよりも狭く形成したことを特徴とする管内ケーブル設置用のヒューム管。
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