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JP4259572B2 - 熱交換器 - Google Patents
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JP4259572B2 - 熱交換器 - Google Patents

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Description

本発明は、空気調和装置の熱交換器に関する。
従来、空気調和装置の熱交換器では、表面にカビや細菌等が付着することにより、運転時に不快な臭いや、目に見えない細菌が空気中に散乱するという不具合が生じている。特に、室内機が冷媒の蒸発器として機能する場合には、熱交換器に水分が付着しやすく、熱交換器が乾く前に水滴が付着した状態で運転が停止され、長期間運転が再開されない場合には、熱交換器のフィンの表面において、カビや細菌等が繁殖しやすい。
これに対して、例えば、以下に示す特許文献1では、熱交換器のフィンに抗菌剤を塗布することで、カビや細菌の繁殖を抑えている。また、この特許文献1に記載の熱交換器では、フィンに塗布される抗菌剤の粒径を所定の大きさ以下のものに厳選しつつ、水への溶解性が低い抗菌剤を用いることで、抗菌剤が徐々に溶け出すようにして溶出速度を低くし、長期に渡る抗菌・抗カビ効果を持続的に得ることができるように構成している。
また、例えば、以下に示す特許文献2に記載の熱交換器では、抗菌剤を、熱交換器のフィンの表面である親水層に設けるのではなく、下層の耐食層に設けることで、水に対して直接的に接触する度合いを低減させて、溶出量を調節して、抗菌・抗カビ効果を持続的に長期間得ることができるように構成している。
以上のように、熱交換器のフィンの表面を改良することで、上述した問題を改善させている。
特開2006−1852号公報 特開2006−78134号公報
しかし、上記特許文献1や特許文献2に記載の空気調和装置の熱交換器では、熱交換器のフィン表面にホコリ、カビや細菌等が付着してしまうことを前提として、付着したこれらのホコリ、カビや細菌を除去する技術が示されているだけで、ホコリ、カビや細菌等の付着自体を抑制する技術については、何ら示されていない。
本発明は、上述した点に鑑みてなされたものであり、本発明の課題は、ホコリ、カビや細菌の付着を低減させることが可能な空気調和装置の熱交換器を提供することにある。
第1発明に係る空気調和装置の熱交換器は、フィン基板と、抗菌防カビ層と、被膜層とを備えている。抗菌防カビ層は、フィン基板の表層側に形成され、水溶性の抗菌剤、防カビ剤、抗菌防カビ剤のいずれか1つを含んでいる。被膜層は、抗菌防カビ層の表面側に形成され、親水性を持つ親水基および親水性を持たない非親水基を有するスイッチング剤が含有された防汚加工剤を含んでいる。そして、防汚加工剤のスイッチング剤は、被膜層の表面に水が無い状態では親水基よりも非親水基が表面側に位置し、被膜層の表面に水がある状態では非親水基よりも親水基が表面側に位置することで空気中を舞う浮遊汚染物質に対する結合力が水に対する結合力よりも低くなる。ここで、空気中を舞う浮遊汚染物質とは、例えば、ホコリ、細菌、カビ、タンパク質等を含む油煙、タバコの煙、化学物質等が含まれる。
ここでは、最も表層に設けられた被膜層は、浮遊汚染物質が付着しにくい。このため、熱交換器のフィンの表面に汚れがない状態とすることができる。このため、抗菌防カビ剤の溶出を遮る汚れが無いため、安定的に抗菌抗カビ剤が溶出することができる。さらに、皮膜層は、空気中を舞う浮遊汚染物質との結合力が水との結合力よりも低い防汚加工剤を含んでいる。このため、例え、浮遊汚染物質が表層に付着したとしても、熱交換器が冷媒の蒸発器として機能した場合等に水が来ると、防汚加工剤は、浮遊汚染物質との結合よりも水との結合を優先するため、浮遊汚染物質は表層から離れていく。このため、熱交換器のフィンの表面に汚れが無い状態を常時的に維持できるため、抗菌防カビ剤の溶出を安定的に行わせることができる。
これにより、表面に汚れが滞在することを回避して、抗菌防カビ剤を露出させておくことで、抗菌防カビ剤の溶出を安定的に維持させることが可能になる。
さらに、被膜層に汚れが付着した状態で水が来ると、非親水基と親水基とがスイッチングすることで、親水基が表層に現れて水と結合して、表層を親水状態とすることができ、汚れを剥がすことができる。
これにより、表面を汚れにくくすることができる。
第2発明に係る空気調和装置の熱交換器は、第1発明に係る空気調和装置の熱交換器であって、スイッチング剤の非親水基は、フルオロアルキル基である。
ここでは、被膜層に汚れが付着した状態で水が来ると、フルオロアルキル基と親水基とがスイッチングすることで、表層を親水状態とすることができ、汚れを剥がすことができる。
これにより、表面を汚れにくくすることができる。
第3発明に係る空気調和装置の熱交換器は、第1発明または第2発明に係る空気調和装置の熱交換器であって、被膜層は、フッ素加工が施されており、表面にフッ素が位置するように構成されている。
第4発明に係る空気調和装置の熱交換器は、第1発明または第2発明に係る空気調和装置の熱交換器であって、スイッチング剤は、フルオロアルキル基を含有する(メタ)アクリル酸エステルと親水性基含有化合物との共重合体、この共重合体に対してさらに水酸基を含有させた(メタ)アクリル酸エステル、および、アルキル(メタ)アクリレートからなる共重合体、からなる群から選ばれる少なくとも1つである。
ここでは、被膜層では、汚れと水との関係より、汚れ脱離性、撥水性、撥油性、および撥水性の耐久性がすぐれている。
これにより、長期に渡って、表面に汚れが付着しにくい状態を維持することが可能になる。
第5発明に係る空気調和装置の熱交換器は、第1発明または第2発明に係る空気調和装置の熱交換器であって、スイッチング剤は、フルオロアルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステル、ポリアルキレングリコール(メタ)アクリレート、ヒドロキシル基を有する(メタ)アクリル酸エステル、および、アルキル(メタ)アクリレートまたはブタジエンから誘導される構成単位を含有する共重合体、からなる群から選ばれる少なくとも1つである。
ここでは、被膜層では、汚れと水との関係より、汚れ脱離性、撥水性、撥油性、および撥水性の耐久性がすぐれている。
これにより、長期に渡って、表面に汚れが付着しにくい状態を維持することが可能になる。
第6発明に係る空気調和装置の熱交換器は、第1発明または第2発明に係る空気調和装置の熱交換器であって、スイッチング剤は、フルオロアルキル基を有するアクリル酸エステルまたはメタクリル酸エステル、ポリアルキレングリコールアクリレート、ポリアルキレングリコールメタクリレート、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルアクリレート、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、および、グリセロールモノアクリレートまたはグリセロールモノメタクリレートから誘導される構成単位を含有する分子量1000〜500000の共重合体、からなる群から選ばれる少なくとも1つである。
ここでは、被膜層では、汚れと水との関係より、汚れ脱離性、撥水性、撥油性、および撥水性の耐久性がすぐれている。
これにより、長期に渡って、表面に汚れが付着しにくい状態を維持することが可能になる。
発明に係る空気調和装置の熱交換器は、第1発明から第発明のいずれかの空気調和装置の熱交換器であって、抗菌防カビ剤は、少なくともジンクピリチオンを含んでいる。
ここでは、抗菌防カビ剤としてジンクピリチオンを含んだ薬剤を用い、凝縮水に対して溶出させることで、最小発育阻止濃度を超える状態にすることにより、ホコリ、カビや細菌の付着を低減させることが可能になる。
第1発明の空気調和装置の熱交換器では、表面に汚れが滞在することを回避して、抗菌防カビ剤を露出させておくことで、抗菌防カビ剤の溶出を安定的に維持させることが可能になる。
第2発明の空気調和装置の熱交換器では、表面を汚れにくくすることができる。
第3発明の空気調和装置の熱交換器では、表面を汚れにくくすることができる。
第4発明の空気調和装置の熱交換器では、長期に渡って、表面に汚れが付着しにくい状態を維持することが可能になる。
第5発明の空気調和装置の熱交換器では、長期に渡って、表面に汚れが付着しにくい状態を維持することが可能になる。
第6発明の空気調和装置の熱交換器では、長期に渡って、表面に汚れが付着しにくい状態を維持することが可能になる。
発明の空気調和装置の熱交換器では、最小発育阻止濃度を超える状態にすることにより、ホコリ、カビや細菌の付着を低減させることが可能になる。
以下、図面に基づいて、本発明に係る空気調和装置の実施形態について説明する。
<空気調和装置の概略構成>
本発明の一実施形態が採用された空気調和装置100は、図1に示すように、室内の壁面に設置される室内機1と、室外に設置される室外機2とを備えており、コントローラ30が室内機1の制御基板部分(図示せず)に信号を送信できるようになっている。
室内機1内および室外機2内にはそれぞれ熱交換器が収納されており、各熱交換器が冷媒配管5により接続されることにより冷媒回路を構成している。
<空気調和装置100の冷媒回路の構成概略>
空気調和装置100の冷媒回路の構成を図2に示す。
この冷媒回路は、主として室内熱交換器10、アキュムレータ21、圧縮機22、四路切換弁23、室外熱交換器20および膨張弁24で構成される。
(室内機1)
室内機1に設けられている室内熱交換器10は、接触する空気との間で熱交換を行う。ここでは、室内熱交換器10は、室内機1の側面図である図3に示すように、フィンアンドチューブ型であって、室内機1の前方に配置される前方熱交換器10fと、後方に配置される後方熱交換器10bによって構成されている。
また、室内機1には、室内空気を吸い込んで室内熱交換器10に通し熱交換が行われた後の空気を室内に排出するためのクロスフローファン11が設けられている。クロスフローファン11は、室内機1内に設けられる1つの室内ファンモータ12によって回転駆動される。図3に示すように、室内熱交換器10やクロスフローファン11等は、室内機ケーシング4内に配置されている。
この室内機ケーシング4には、前方、上方に吸込口42が設けられ、下方に吹出口49が設けられている。この室内機ケーシング4には、図3に示すように、前面側においてフロントパネル41が、背面側において据付板43が、それぞれ設けられている。この据付板43の内側には、後方熱交換器10bやクロスフローファン11の回転軸部等を支持する背面フレーム44が配置されている。
室内熱交換器10の前方熱交換器10fと後方熱交換器10bとは、室内機ケーシング4内において、吸込口との間に位置し、クロスフローファン11を取り囲むように、互いに多段曲げされて配置されている。
室内機1は、クロスフローファン11が回転駆動すると、室内空気(空気中に浮遊している浮遊汚染物質の一部は図示しないプレフィルタで除去)が前方、上方の吸込口42を介して室内熱交換器10を通過するように取り込まれ、熱交換された調和空気を再び室内に戻すことにより、対象となる空間を空調する。
なお、前方熱交換器10fの前方下端部の下方には、室内熱交換器10が冷凍サイクルにおいて冷媒の蒸発器として機能する場合に、表面に空気中の水分が冷却されて凝縮水が付着するため、前方熱交換器10fにおいて生じた空気中の水分の凝縮水を捕らえる前方ドレンパン45が設けられている。また、後方熱交換器10bの後方下端部の下方には、後方熱交換器10bにおいて生じた空気中の水分の凝縮水を捕らえる後方ドレンパン46が設けられている。
(室外機2)
室外機2には、圧縮機22と、圧縮機22の吐出側に接続される四路切換弁23と、圧縮機22の吸入側に接続されるアキュムレータ21と、四路切換弁23に接続されたフィンアンドチューブ型の室外熱交換器20と、室外熱交換器20に接続された膨張弁24とが設けられている。膨張弁24は、液閉鎖弁26を介して配管に接続されており、この配管を介して室内熱交換器10の一端と接続される。また、四路切換弁23は、ガス閉鎖弁27を介して配管に接続されており、この配管を介して室内熱交換器10の他端と接続されている。また、室外機2には、室外熱交換器20での熱交換後の空気を外部に排出するためのプロペラファン28が設けられている。このプロペラファン28は、室外ファンモータ29によって回転駆動される。
<コントローラ30>
コントローラ30は、図1に示すように、室内機1の制御基板(図示せず)に対して各種運転モード等についての信号を送信するように設けられている。この室内機1の制御基板にはCPU、ROM、RAM等が設けられ(図示せず)、同様にCPU、ROM、RAMが設けられた室外機2の制御基板(図示せず)に対して接続されており、両制御基板によって、制御部8が構成されている。このコントローラ30は、上述した冷媒回路を流れる冷媒を送出する各構成機器を制御することで冷房運転、暖房運転を行うように、また、後述する抗菌処理制御等の各種制御を行うように、ユーザからの指令を受け付けるための入力ボタン31が設けられている。
<熱交換器のフィン>
本実施形態の室内熱交換器10のフィンFの概略構成を図4に示す。フィンFは、図4の概略断面図に示すように、アルミ素材50に対して、クロメート耐食層60、樹脂系親水層70、防汚加工層80の順で積層されることで構成されている。
ここで、従来の熱交換器のフィンの問題点について述べる。
(従来のフィンの問題点)
図5(a)に、従来の熱交換器のフィンの構成を示す。
従来の熱交換器は、アルミ素材950に対してクロメート耐食層960、樹脂系親水層970が順に積層されて構成されている。本実施形態の防汚加工層80は設けられていない。ここで、従来の抗菌防カビ剤971は、図5(a)に示すように、樹脂系親水層970に担持させる場合に、一次凝集、二次凝集、三次凝集・・・を起こしてしまい、平均粒径が増大してしまっている。このため、抗菌防カビ剤971は、表層において、表面積が大きく露出しており、熱交換器が冷媒の蒸発器として機能して凝縮水がフィンに付着すると、一気に溶出してしまっている。このため、長期的に、安定して溶出させることで抗菌防カビ機能を発揮させることができない。さらに、図6(a)に示すように、樹脂系親水層970の下層側に抗菌防カビ剤971を担持させた構成の場合であっても、図6(b)に示すように樹脂系親水層970のうち、スポンジのような吸湿性の機能を有する部分を介して水が染みこめる部分の抗菌防カビ剤971が、一気に溶出してしまう。これにより、図6(c)に示すように、親水性の機能を有しない部分に存在する抗菌防カビ剤971のみが残ってしまい、やはり、長期的に抗菌防カビ機能を発揮させることができない。
また、図5(b)に示すように、樹脂系親水層970および抗菌防カビ剤971の表層に汚れの膜Pが形成されてしまうと、例え凝縮水Wがその上層に付着しても、抗菌防カビ剤971にまで水が届かないために、抗菌防カビ剤971は、溶出することができない。ここで、汚れの膜Pは、例えば、室内の空気中を浮遊しているホコリ、細菌、カビ、タンパク質等を含む油煙、タバコの煙、化学物質等がある。
このため、図5(c)に示すように、抗菌防カビ剤971が効果的に作用することができず、油煙等に含まれるタンパク質を栄養源にして、カビや細菌等が繁殖してしまう。これにより、室内機1を運転した場合に、室内に向けて不快な臭気が送り出されてしまうことがある。
(室内熱交換器10のフィンFの構成)
以下、フィンアンドチューブ型である室内熱交換器10のフィンFの表面近傍の構成について説明する。
図7に、フィンFの概略断面構成を示す。
フィンFの樹脂系親水層70は、樹脂系親水剤としてアクリル系の樹脂等を用いて構成されている。そして、この樹脂系親水層70のアクリル系の樹脂等には、抗菌防カビ剤71としてのジンクピリジオンを含有する薬剤が担持されている。なお、樹脂系親水層70の膜厚は、約1.0マイクロメートルとなるように形成されている。
なお、この樹脂系親水剤は、アクリル系の樹脂に限られるものではなく、例えば、ゼオライト、ポリビニルアルコールもしくはナイロン等であってもよい。また、抗菌防カビ剤71は、二次凝集しないように(3次凝集・・・しないように)調製されて、アクリル系の樹脂等の中に担持された状態となっている。
また、抗菌防カビ剤71は、ジンクピリチオンを含有する薬剤に限られるものではなく、例えば、ナトリウムジンクピリチオンを含有する薬剤等を用いてもよいし、アルコール系、フェノール系、アルデヒド系、カルボン酸系、エステル系、エーテル系、ニトリル系、過酸化物、・エポキシ系、ハロゲン系、ピリジン・キノリン系、トリアジン系、イソチアゾロン系、イミダゾール・チアゾール系、アニリド系、ヒグアナイド系、ジスルフィド系、チオカーバネート系、糖質系、トロポロン系、界面活性剤系および有機金属系等を含有する薬剤を用いてもよい。
なお、クロメート層60は、抗菌防カビ剤71が担持されている樹脂系親水層70を、アルミ素材50に対して定着させるために設けられている。
防汚加工層80は、樹脂系親水層70の表層側に設けられ、汚れが付着しにくく、汚れが付着しても水によって洗い流せる性質を有する。防汚加工層80には、汚れが付着しにくくするために、フッ素加工等が施され、表面にフッ素が位置するように構成されている。具体的には、汚れ脱離性、撥水性および撥油性が良好である、防汚加工層80には、フルオロアルキル基を含有する(メタ)アクリル酸エステルと親水性基含有化合物との共重合体や、さらに水酸基を含む(メタ)アクリル酸エステル、必要に応じてアルキル(メタ)アクリレートからなる共重合体等が設けられる。また、好ましくは、汚れ脱離性および撥水性の耐久性ですぐれている、フルオロアルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステル、ポリアルキレングリコール(メタ)アクリレート、ヒドロキシル基を有する(メタ)アクリル酸エステル、およびアルキル(メタ)アクリレートまたはブタジエンから誘導される構成単位を含有する共重合体が設けられている。
さらに、汚れ脱理性および撥水性の耐久性について改良された、フルオロアルキル基を有するアクリル酸エステルまたはメタクリル酸エステル、ポリアルキレングリコールアクリレートまたはポリアルキレングリコールメタクリレート、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルアクリレートまたは3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、および、グリセロールモノアクリレートまたはグリセロールモノメタクリレートから誘導される構成単位を含有する分子量1000〜500000の共重合体が設けられている。これは、例えば、CF 3 CF 2 (CF 2 CF 2 ) n CH 2 CH 2 OCOC(CH 3 )=CH 2 (n=3、4、5の化合物の重量比5:3:1の混合物)で示される化合物:20g、CH 2 =C(CH 3 )COO(CH 2 CH 2 O) 9 CH 3 :10g、CH 2 =C(CH 3 )COO(CH 2 CH(CH 3 )O) 12 H:5g、CH 2 =C(CH 3 )COOCH 2 CH(OH)CH 2 Cl:4g、CH 2 =C(CH 3 )COOCH 2 CH(OH)CH 2 OH:1g、イソプロパノール:60g、を四ツ口フラスコ中に入れ、系内の酸素を窒素で充分に置換した後、アゾビスイソブチロニトリル0.1gを入れ、70℃で10時間撹拌しながら共重合反応を行うことで得られる(例えば、本出願人による先行出願の特開平6−116340号公報、実施例1等参照)。
また、防汚加工層80に付着した汚れが離れ易いのは、防汚加工層80の表面に汚れが付着した状態で凝縮水が来ると、防汚加工層80の塩基(アミノ基、フルオロアルキル基等)と水酸基とがスイッチングすることで、水酸基が表層に集まりつつ現れて凝縮水と結合し、表層を親水状態とすることができ、汚れを剥がして、凝縮水と伴に浮かせて流れ落とすことができる。
具体的には、図8(a)に示すように、防汚加工層80の表面に汚れが付着したとしても、汚れよりも水を選択して結合する性質を有するために、図8(b)に示すように、室内熱交換器10に凝縮水が付着した場合に、図8(c)に示すように、防汚加工層80は凝縮水を取り込んで汚れを離すことで、汚れを洗い流す。これにより、防汚加工層80は、汚れが付きにくく、一旦付着した汚れも落ちやすくなっている。
(フィンFの温度特性)
また、本実施形態のフィンFは、抗菌防カビ剤71の水に対する溶出量について、温度依存性を有するものを選定している。さらに、本実施形態のフィンFは、20℃以下における溶出量ができるだけ少なく、40℃以上における溶出量ができるだけ多くなる薬剤を選定している。
図9に、温度による抗菌防カビ剤71の水に対する溶出量(g/l)について、従来の抗菌防カビ剤(点線で示す)と本実施形態の抗菌防カビ剤71(実線で示す)との相違を示す。
従来の抗菌防カビ剤は、水溶液の温度が違っても、溶出量がほとんど変化しない。これに対して、本実施形態の抗菌防カビ剤71は、20℃での溶出量と、40℃での溶出量とでは、約1.5〜1.7倍の局所的な増加となっている。
また、20℃における従来の抗菌防カビ剤の溶出量と本実施形態の抗菌防カビ剤の溶出量とを比較すると、本実施形態の抗菌防カビ剤71では従来より、溶出量を低く抑えることができている。さらに、40℃における、従来の抗菌防カビ剤の溶出量と本実施形態の抗菌防カビ剤の溶出量とを比較すると、本実施形態の抗菌防カビ剤71では、20℃における差が大幅に縮まっている。
さらに、上述した樹脂系親水層70では、20℃から40℃に温度上昇した場合に、抗菌防カビ剤71を担持している孔の大きさが膨張して大きくなる。このため、抗菌防カビ剤71独自の温度依存性による溶出量の増加だけでなく、樹脂系親水層70の性質に基づく溶出量の増加との相乗効果によって、20℃における溶出量と40℃における溶出量とに明白な差が設けられるように、それぞれ選定および調製している。
以下、フィンF上における抗菌防カビ剤71の溶出濃度の制御(抗菌処理制御)について説明する。
<抗菌処理制御>
ユーザは、上述したコントローラ30の入力ボタン31を押すことで、抗菌処理制御を開始させることができる。すなわち、制御部8は、コントローラ30から抗菌処理制御を行うという指示を受け取ると、室内機1および室外機2を制御することで、抗菌処理制御を開始する。
ここで、抗菌処理制御の流れ(フィンFの表面における状態や、各種構成機器の状態の時間変化)を、図10に示す。また、時間変化に対応した熱交換器の温度変化を示すグラフを、図11(a)に、フィンF表面の凝縮水量の変化を示すグラフを、図11(b)に、フィンF表面の抗菌防カビ剤71の濃度変化を示すグラフを、図11(c)に、それぞれ示す。
ここでは、冷房運転を行うことで室内熱交換器10が冷凍サイクルにおける冷媒の蒸発器として機能し、室内熱交換器10の表面に凝縮水が付着している状態から開始する場合について説明する。この抗菌処理制御のスタートでは、凝縮水に対して溶出した抗菌防カビ剤71の多くは、凝縮水として洗い流されてしまい、図11(c)に示すように、フィンF表面の濃度が低い状態となっている。
そして、抗菌処理制御では、制御部8は、まず、送風運転を行うことで、室内ファン11の風量がW2となるように制御しつつ、圧縮機22の運転は停止させる。
次に、制御部8は、室内ファン11の運転を停止し、圧縮機22の運転を始めて、室内熱交換器10の温度が43〜45℃程度になるように暖房運転を行う。ここで、室内ファン11の運転を止めるのは、抗菌処理制御を行うまで冷房運転をしていたような環境であり、ユーザは室内が冷えることを望んでいたと推測され、送風することで暖かい空気を室内に送り出す必要がないからである。なお、ここで、室内熱交換器10の温度が43〜45℃に上昇したことで、図11(b)に示すようにフィンF表面の凝縮水量が急速に減少し、図11(c)に示すように抗菌防カビ剤71の溶出量が急速に増大し、溶出濃度が急速に高まる。
そして、制御部8は、室内ファン13の運転および圧縮機22の運転を停止し、停止状態を保つ制御を行う。
停止制御を終えると、制御部8は、再度暖房運転を行い、室内ファン11の運転を停止しつつ、圧縮機22を運転させて、室内熱交換器10の温度が43〜45℃になるように2分間制御する。ここでも、室内熱交換器10の温度が43〜45℃に上昇したことで、再度、図11(b)に示すようにフィンF表面の凝縮水量が急速に減少し、図11(c)に示すように抗菌防カビ剤71の溶出量が急速に増大し、溶出濃度が急速に高まりMIC値(最小発育素子濃度)を超える。これによって、フィンF表面における細菌やカビを死滅させることができる。
そして、制御部8は、再度室内ファン11および圧縮機22の運転を止めて、停止制御を行う。これにより、フィンF表面における凝縮水が蒸発していき、溶出濃度が少しずつ上昇していく。
ここで、制御部8は、圧縮機22を運転して、室内熱交換器10の温度が51〜58℃となるように暖房運転にしつつ、室内ファン11を風量L〜Mの弱いレベルで運転する。これにより、フィンF表面の凝縮水は一気に蒸発し、溶出濃度はさらに上がり、フィンF表面における細菌およびカビはほとんど存在しない状態となる。なお、ここでは、室内ファン11を運転して暖かい空気を室内に送出するため、室内温度が上昇してしまうが、二度目の送風運転の時間を長くする等によって、暖房空気送出運転を止めるようにしてもよい。
<室内熱交換器10のフィンFの特徴>
上記実施形態の空気調和装置100の室内熱交換器10のフィンFでは、最も表層に設けられた防汚加工層80は、空気中に浮遊する浮遊汚染物質が付着しにくいフッ素加工が施されている。このため、室内熱交換器10のフィンFの表面に汚れがない状態とすることができる。このため、抗菌防カビ剤71の溶出を遮る汚れが無いため、安定的に抗菌抗カビ剤71が溶出することができる。
さらに、防汚加工層80は、空気中を舞う浮遊汚染物質との結合力が水との結合力よりも低い防汚加工剤を含んでいる。このため、例え、浮遊汚染物質が表層に付着したとしても、室内熱交換器10が冷媒の蒸発器として機能した場合等に水が来ると、防汚加工剤は、浮遊汚染物質との結合よりも水との結合を優先するため、浮遊汚染物質は表層から離れていく。このため、室内熱交換器10のフィンFの表面に汚れが無い状態を常時的に維持できるため、抗菌防カビ剤71の溶出を安定的に行わせることができる。
これにより、表面に汚れが滞在することを回避して、抗菌防カビ剤71を露出させておくことで、抗菌防カビ剤71の溶出を安定的に維持させることができる。
また、表層に付着する汚染物質が少なくなるため、消費される抗菌防カビ剤71の量が少なくて済み、少量の抗菌防カビ剤71で長期に渡る抗菌防カビ機能を持続させ、長期間の間メンテナンスが不要になる。
<変形例>
以上、本発明の実施形態について図面に基づいて説明したが、具体的な構成は、これらの実施形態に限られるものではなく、以下のように、発明の要旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
(A)
上記実施形態では、空気調和装置100の室内機1に設けられた室内熱交換器10におけるフィンFの構成について、例を挙げて説明した。
しかし、本発明はこれに限定されるものではなく、上述した熱交換器の構成は、例えば、室外機2の室外熱交換器20のフィンFについても適用するようにしてもよい。
(B)
上記実施形態の空気調和装置100の室内熱交換器10のフィンFでは、図4に示すように、抗菌防カビ剤71を樹脂系親水層70においてのみ含有させた構成のフィンFを例に挙げて説明した。
しかし、本発明はこれに限られるものではなく、例えば、図12に示すように、抗菌防カビ剤71は、樹脂系親水層70だけでなく、より表層に設けられる樹脂系潤滑剤90の層においても含有された構成としてもよい。この樹脂系潤滑剤90を含んだ層は、2枚のフィンFが互いに接触した状態での滑りを確保して、熱交換器の製造性を高めることができる。
本発明を利用すれば、空気調和装置に適用することができる。
本発明の一実施形態にかかる空気調和装置の概略構成図である。 空気調和装置の冷媒回路図である。 室内機の側断面図である。 熱交換器のフィン構成を示す図である。 (a)従来の熱交換器のフィン表面近傍の構成を示す図である。(b)従来の熱交換器の表面が汚染された様子を示す図である。(c)従来の熱交換器の表面において細菌が繁殖する様子を示す図である。 (a)従来の熱交換器のフィンの樹脂系親水層の構成を示す図である。(b)従来の熱交換器のフィンの樹脂系親水層における初期状態を示す図である。(c)従来の熱交換器のフィンの樹脂系親水層の中期以降の構成を示す図である。 本実施形態の抗菌防カビ剤の粒子分布を示す図である。 (a)本実施形態の防汚加工層の構成を示す図である。(b)本実施形態の防汚加工層に汚れが付着した状態を示す図である。(c)本実施形態の防汚加工層に付着した汚れを洗い流す様子を示す図である。 熱交換器のフィンの抗菌防カビ剤の溶出量の違いを示すグラフである。 抗菌処理制御の流れを示す図である。 (a)熱交換器の温度変化を示すグラフである。(b)フィン表面の凝縮水量の変化を示すグラフである。(c)フィン表面の抗菌防カビ剤の濃度変化を示すグラフである。 変形例(B)に係る熱交換器のフィン構成を示す図である。
符号の説明
1 室内機
2 室外機
5 冷媒連絡配管
8 制御部
10 室内熱交換器
11 室内ファン(送風ファン)
20 室外熱交換器
100 空気調和装置

Claims (7)

  1. 空気調和装置(100)の熱交換器(10、20)であって、
    フィン基板(50)と、
    前記フィン基板の表層側に形成され、水溶性の抗菌剤、防カビ剤、抗菌防カビ剤のいずれか1つ(71)を含む抗菌防カビ層(70)と、
    前記抗菌防カビ層の表面側に形成され、親水性を持つ親水基および前記親水性を持たない非親水基を有するスイッチング剤が含有された防汚加工剤を含む被膜層(80)と、
    を備え、
    前記防汚加工剤の前記スイッチング剤は、前記被膜層(80)の表面に水が無い状態では前記親水基よりも前記非親水基が表面側に位置し、前記被膜層の表面に水がある状態では前記非親水基よりも前記親水基が表面側に位置することで空気中を舞う浮遊汚染物質に対する結合力が水に対する結合力よりも低くなる、
    空気調和装置(100)の熱交換器(10,20)。
  2. 前記スイッチング剤の前記非親水基は、フルオロアルキル基である、
    請求項1に記載の空気調和装置の熱交換器(10,20)。
  3. 前記被膜層(80)は、フッ素加工が施されており、表面にフッ素が位置するように構成されている、
    請求項1または2に記載の空気調和装置の熱交換器(10,20)。
  4. 前記スイッチング剤は、フルオロアルキル基を含有する(メタ)アクリル酸エステルと親水性基含有化合物との共重合体、前記共重合体に対してさらに水酸基を含有させた(メタ)アクリル酸エステル、および、アルキル(メタ)アクリレートからなる共重合体、からなる群から選ばれる少なくとも1つである、
    請求項1または2に記載の空気調和装置の熱交換器(10,20)。
  5. 前記スイッチング剤は、フルオロアルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステル、ポリアルキレングリコール(メタ)アクリレート、ヒドロキシル基を有する(メタ)アクリル酸エステル、および、アルキル(メタ)アクリレートまたはブタジエンから誘導される構成単位を含有する共重合体、からなる群から選ばれる少なくとも1つである、
    請求項1または2に記載の空気調和装置の熱交換器(10,20)。
  6. 前記スイッチング剤は、フルオロアルキル基を有するアクリル酸エステルまたはメタクリル酸エステル、ポリアルキレングリコールアクリレート、ポリアルキレングリコールメタクリレート、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルアクリレート、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、および、グリセロールモノアクリレートまたはグリセロールモノメタクリレートから誘導される構成単位を含有する分子量1000〜500000の共重合体、からなる群から選ばれる少なくとも1つである、
    請求項1または2に記載の空気調和装置の熱交換器(10,20)。
  7. 前記抗菌防カビ剤は、少なくともジンクピリチオンを含んでいる、
    請求項1から6のいずれか1項に記載の空気調和装置の熱交換器(10、20)。
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