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JP4260669B2 - トンネルの断面変更方法およびセグメント - Google Patents
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JP4260669B2 - トンネルの断面変更方法およびセグメント - Google Patents

トンネルの断面変更方法およびセグメント Download PDF

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本発明は、トンネルの断面変更方法およびセグメントに関するものである。
従来、シールド機を用いて構築する埋設管渠やトンネル等において、構造上、施工上の制約から、途中に通常部以上の断面を有する拡幅部が必要となる場合がある。拡幅部を形成するには、余掘り部に充填材を充填したトンネル内に、拡幅セグメントを有し、通常のセグメントリングと外径が一致するセグメントリングを設置した後、余掘り部に充填した充填材を回収しつつ、余掘り部に拡幅セグメントを移動させる方法が提案されている。
また、シールド工法における急曲線箇所では、テールボイドに確実に裏込め材を充填するために、セグメント本体の外周側に袋体が設けられた袋付きセグメントが使用されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−247392号公報
しかしながら、余掘り部に充填材を充填しておき、拡幅セグメントの移動時に回収する場合、余掘りから拡幅までの期間が長期間に亘ったり透水性の高い地盤だったり、その他様々な要因によって、充填材が切羽側や地山に流出逸散してしまい、地山の安定を脅かし、しいては地山の崩壊により拡幅不能となってしまうことがある。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、拡幅するまでの期間、充填材が余掘り部から切羽側や地山に流出逸散するのを確実に防ぎ、また、拡幅セグメントを余掘り部内に移動させる際に土砂を混入させることなく充填材を確実に回収できるトンネルの断面変更方法およびセグメントを提供することにある。
前述した目的を達成するための第1の発明は、余掘り部を有する坑の内側に、外周面に袋体が設けられた拡幅セグメントを有し、通常のセグメントリングと同じ外径である拡幅用セグメントリングを設置する工程(a)と、前記袋体内に充填材を充填し、前記袋体を、外側面が前記余掘り部の坑壁に沿うように膨張させる工程(b)と、前記袋体から前記充填材を抜き取りつつ、前記拡幅セグメントをトンネル外周方向に移動させて前記余掘り部内に設置する工程(c)とを具備することを特徴とするトンネルの断面変更方法である。
余掘り部には掘削時に充填材が充填されるため、工程(a)では、余掘り部は、既に充填材が充填された状態である。工程(b)では、余掘り部に充填された充填材を、拡幅セグメント以外のセグメントの注入孔を介してセグメントリングの内側に回収するか、側方の地山に逃がすと同時に、袋体を膨張させて余掘り部内に配置する。
拡幅セグメントは、内周面側に拡幅部材を有する。工程(c)の後、必要に応じて、拡幅セグメントに設けられた拡幅部材の仮設部を撤去する工程(d)が設けられる。また、工程(d)の後、拡幅セグメントを余掘り部内からトンネル内周方向に移動させつつ、袋体内に充填材または裏込材を充填し、袋体を外側面が余掘り部の坑壁に沿うように膨張させる工程(e)をさらに設けてもよい。
第2の発明は、余掘り部を有する坑内に設置されるセグメントであって、内周面側に拡幅部材が、外周面側に袋体が設けられ、トンネルの外周方向に移動可能であり、前記拡幅部材を前記余掘り部内に移動させる際に、前記袋体の内部から充填材が回収されることを特徴とするセグメントである。
第2の発明のセグメントは、余掘り部を有する坑内に設置される。そして、拡幅部材をトンネルの通常断面内に配置する際には、袋体の内部に充填材を充填し、袋体を、外側面が余掘り部の坑壁に沿うように膨張させる。また、拡幅部材を余掘り部内に移動させる際には、袋体内の充填材がセグメントリング内に回収される。
本発明のトンネルの拡幅方法およびセグメントによれば、充填材が余掘り部から地山に流出するのを防ぎ、また、拡幅セグメントを余掘り部内に移動させる際に充填材を確実に回収できる。
以下、図面に基づいて、本発明の第1の実施の形態について詳細に説明する。図1は、断面を拡幅するための各工程におけるトンネルの軸方向の断面図である。図2は、余掘り部21を有する坑3に拡幅用セグメントリング13を設置した状態を示す図である。図1の(a)図は、坑3に拡幅用セグメントリング13を設置し、袋体19に充填材17を充填する工程を示す図である。図2は、図1の(a)図のA−Aによる断面を示す。
拡幅部を有するトンネルを構築するには、図1の(a)図および図2に示すように、シールド機(図示せず)を用いて、地山1内に余掘り部21を有する坑3を掘削する。シールド機(図示せず)は、坑3を掘削しつつ、機内でセグメントリングを組立てる。また、余掘り部21内に充填材16を充填する。
通常断面の坑3内には、通常セグメント5からなる通常セグメントリング15が設置される。また、余掘り部21を有する坑3内には、拡幅セグメント11を有する拡幅用セグメントリング13が設置される。また、拡幅用セグメントリング13と通常セグメントリング15との間には、調整セグメント7を有する調整用セグメントリング9が設置される。
図1の(a)図および図2に示すように、拡幅用セグメントリング13は、通常セグメント5と拡幅セグメント11とを円形に組立てたものである。拡幅セグメント11の内周面10側には、仮設部25を有する拡幅部材23が設けられる。また、外周面12側に袋体19が固定される。拡幅セグメント11は、鋼製とするのが望ましい。袋体19は、例えばナイロン製、ポリエステル製等とする。拡幅用セグメントリング13は、外径が通常セグメントリング15と同等の状態で、余掘り部21を有する坑3内に設置される。このとき、袋体19は、拡幅セグメント11の外周面12に沿って収縮した状態である。
図3は、袋体19に充填材17を充填した状態を示す図である。図3は、図1の(a)図のB−Bによる断面を示す。図2に示す状態の拡幅用セグメントリング13を坑3内に設置した後、すなわち、シールド機(図示せず)の後端部が余掘り部21を有する坑3を通過した後、図1の(a)図および図3に示すように、袋体19内に充填材17を充填し、袋体19の外側面20が余掘り部21の坑壁22に沿うようにする。充填材17は、拡幅セグメント11に設けられた注入孔(図示せず)から袋体19に充填される。
袋体19への充填材17の充填と同時に、余掘り部21に充填されていた充填材16(図1の(a)図および図2)を、通常セグメント5の注入孔(図示せず)から回収するか、側方の地山1に逃がす。
図1の(b)図は、拡幅セグメント11を移動させる工程を示す。図4は、拡幅セグメント11をトンネル外周方向に移動させた状態を示す図である。図4は、図1の(b)図のC−Cによる断面図である。全ての拡幅セグメント11の袋体19内に充填材17(図3)を充填し、シールド機(図示せず)が所定の距離進んだ後、図1の(b)図および図4に示すように、拡幅セグメント11をトンネル外周方向に移動させる。同時に、袋体19に充填されていた充填材17を、拡幅セグメント11に設けられた注入孔(図示せず)を介して拡幅用セグメントリング13の内側に回収する。
図1の(c)図は、拡幅セグメント11の仮設部25を撤去して拡幅部を完成させる工程を示す。図5は、拡幅セグメント11の拡幅部材23の仮設部25を撤去した状態を示す図である。図5は、図1の(c)図のD−Dによる断面図である。全ての拡幅セグメント11をトンネル外周方向に移動させた後、図1の(c)図および図5に示すように、拡幅部材23の仮設部25を撤去する。また、調整セグメント7の一部を撤去し、調整セグメントリング9の内径が通常セグメントリング15の内径と一致させる。
図1の(c)図に示すように、調整セグメント7に隣接する拡幅セグメント11aと隣接しない拡幅セグメント11bとは、仮設部25(拡幅部材23の撤去部分)が異なる。複数の拡幅セグメント11の仮設部25を、順次または一斉に撤去することにより、図1の(c)図に示す状態となり、拡幅作業が完了する。
このように、第1の実施の形態では、拡幅セグメント11の外周面12に袋体19を固定し、拡幅用セグメントリング13を坑3に設置した際に、充填材17を充填した袋体19を余掘り部21に設置する。これにより、充填後に余掘り部21から切羽側や地山1に充填材17が流出するのを防ぐことができる。また、拡幅セグメント11を余掘り部21内に移動させる際に、土砂等を巻き込むことなく、充填材17を確実に回収できる。
次に、第2の実施の形態について説明する。第2の実施の形態では、第1の実施の形態で述べた方法で構築したトンネルにおいて、拡幅部の使用が終了した後、拡幅部を通常断面に戻す。図6は、拡幅部を通常断面に変更した状態のトンネルの軸方向の断面図である。図7は、拡幅用セグメントリング13を通常セグメントリング15と同一の断面にした状態を示す図である。図7は、図6のE−Eによる断面を示す。
図1の(c)図および図5に示す拡幅部を通常断面に戻すには、図6、図7に示すように、拡幅セグメント11をトンネル内周方向に移動させ、拡幅用セグメントリング13の外径を、通常セグメントリング15の外径と一致させる。同時に、袋体19の内部に充填材を充填し、袋体19の外側面20が余掘り部21の坑壁22に沿うようにする。そして、拡幅部材23のうち、トンネル内部に位置する部分を撤去する。
このように、第2の実施の形態では、拡幅セグメント11を余掘り部21内からトンネル内周方向に移動させる際に、拡幅セグメント11の外周面12に固定した袋体19の内部に充填材17を充填し、袋体19を余掘り部21に設置する。これにより、充填後に余掘り部21から地山1に充填材17が流出するのを防ぐことができる。
次に、第3の実施の形態について説明する。第3の実施の形態では、第1、第2の実施の形態で用いた拡幅セグメント11とは異なる構成の拡幅セグメントを用いる。図8は、余掘り部35を有する坑3に拡幅用セグメントリング27を設置した状態を示す図である。図8は、図1の(a)図のA−Aによる断面図である。
拡幅部を有するトンネルを構築するには、第1の実施の形態と同様に、図1の(a)図および図8に示すように、シールド機(図示せず)を用いて、地山1内に余掘り部35を有する坑3を掘削する。シールド機(図示せず)は、坑3を掘削しつつ、機内でセグメントリングを組立てる。第3の実施の形態では、第1の実施の形態の拡幅用セグメントリング13のかわりに、拡幅用セグメントリング27が設置される。
図8に示すように、拡幅用セグメントリング27は、通常セグメント5と拡幅セグメント29とを円形に組立てたものである。拡幅セグメント29と通常セグメント5とは、可動部31で連結される。拡幅セグメント29は、可動部31を中心として回転することにより、トンネル外周方向に移動可能である。拡幅セグメント29の内周面28側には、仮設部39を有する拡幅部材37が設けられる。また、外周面30側に袋体33が固定される。拡幅セグメント29は、鋼製とするのが望ましい。袋体33は、ナイロン製、ポリエステル製等とする。
図1の(a)図および図8に示すように、拡幅用セグメントリング27は、外径が通常セグメントリング15と同等の状態で、余掘り部35を有する坑3内に設置される。このとき、袋体33は、外周面30に沿って収縮した状態である。
図9は、袋体33に充填材41を充填した状態を示す図である。図9は、図1の(a)図のB−Bによる断面図である。図8に示す状態の拡幅用セグメントリング27を坑3に設置した後、すなわち、シールド機(図示せず)の後端部が余掘り部35を有する坑3を通過した後、図1の(a)図および図9に示すように、袋体33内に充填材41を充填し、袋体33の外側面34が余掘り部35の坑壁36に沿うように、膨らませる。充填材41は、拡幅セグメント29に設けられた注入孔(図示せず)から袋体33に充填される。
袋体33への充填材41の充填と同時に、余掘り部35に充填されていた充填材32(図1の(a)図および図8)を、通常セグメント5の注入孔(図示せず)から回収するか、地山1に逃がす。
図10は、拡幅セグメント29をトンネル外周方向に移動させ、拡幅部材37の仮設部39を撤去した状態を示す図である。図10は、図1の(c)図のD−Dによる断面図である。全ての拡幅セグメント29の袋体33内に充填材41(図9)を充填し、シールド機(図示せず)が所定の距離進んだ後、図1の(b)図および図10に示すように、拡幅セグメント29をトンネル外周方向に移動させる。同時に、袋体33に充填されていた充填材41を、拡幅用セグメントリング27の内側に回収する。
全ての拡幅セグメント29をトンネル外周方向に移動させた後、図1の(c)図および図10に示すように、拡幅部材37の仮設部39(図9)を撤去する。また、第1の実施の形態と同様に、調整セグメント7の一部を撤去し、調整セグメントリング9の内径が通常セグメントリング15の内径と一致させる。
図1の(c)図に示すように、調整セグメント7に隣接する拡幅セグメント29aと隣接しない拡幅セグメント29bとは、仮設部39(拡幅部材37の撤去部分)が異なる。複数の拡幅セグメント29の仮設部39を、順次または一斉に撤去することにより、図1の(c)図に示す状態となり、拡幅作業が完了する。
このように、第3の実施の形態では、拡幅セグメント29の外周面30に袋体33を固定し、拡幅用セグメントリング27を坑3に設置した際に、充填材41を充填した袋体33を余掘り部35に設置する。これにより、余掘り部35から切羽側や地山1に充填材41が流出するのを防ぐことができる。また、拡幅セグメント29を余掘り部35内に移動させる際に、土砂等を混入することなく、充填材41を確実に回収できる。
以上、添付図面を参照しながら本発明にかかるトンネルの拡幅方法およびセグメントの好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、使用する拡幅セグメントは、第1から第3の実施の形態に示したものに限らない。拡幅セグメントの移動の形態として、拡幅セグメント11のような平行移動、拡幅セグメント29のような回転移動等が考えられる。拡幅セグメントは、鋼製とするのが望ましいが、他の材質で形成してもよい。拡幅セグメントに設けられる袋体は、可撓性があり、充填材を保持できるような材質であればよい。
また、図1では、トンネルの一方の側面に余掘り部を設けて拡幅部を形成したが、余掘りを行う位置はこれに限らない。例えば、両側面に余掘り部を掘削して拡幅部を形成してもよい。余掘り部や袋体に、充填材のかわりに泥水等を注入する場合もある。
断面を拡幅するための各工程におけるトンネルの軸方向の断面図 余掘り部21を有する坑3に拡幅用セグメントリング13を設置した状態を示す図 袋体19に充填材17を充填した状態を示す図 拡幅セグメント11をトンネル外周方向に移動させた状態を示す図 拡幅セグメント11の拡幅部材23の仮設部25を撤去した状態を示す図 拡幅部を通常断面に変更した状態のトンネルの軸方向の断面図 拡幅用セグメントリング13を通常セグメントリング15と同一の断面にした状態を示す図 余掘り部35を有する坑3に拡幅用セグメントリング27を設置した状態を示す図 袋体33に充填材41を充填した状態を示す図 拡幅セグメント29をトンネル外周方向に移動させ、仮設部39を撤去した状態を示す図
符号の説明
1………地山
3………坑
5………通常セグメント
10、28………内周面
11、29………拡幅セグメント
12、30………外周面
13、27………拡幅用セグメントリング
15………通常セグメントリング
16、17、32、41………充填材
19、33………袋体
20、34………外側面
21、35………余掘り部
22、36………坑壁
25、39………仮設部

Claims (5)

  1. 余掘り部を有する坑の内側に、外周面に袋体が設けられた拡幅セグメントを有し、通常のセグメントリングと同じ外径である拡幅用セグメントリングを設置する工程(a)と、
    前記袋体内に充填材を充填し、前記袋体を、外側面が前記余掘り部の坑壁に沿うように膨張させる工程(b)と、
    前記袋体から前記充填材を抜き取りつつ、前記拡幅セグメントをトンネル外周方向に移動させて前記余掘り部内に設置する工程(c)と、
    を具備することを特徴とするトンネルの断面変更方法。
  2. 前記拡幅セグメントは、内周面側に拡幅部材が設けられることを特徴とする請求項1記載のトンネルの断面変更方法。
  3. 前記工程(c)の後に、前記拡幅部材の仮設部を撤去する工程(d)をさらに具備することを特徴とする請求項2記載のトンネルの断面変更方法。
  4. 前記工程(d)の後に、前記拡幅セグメントを前記余掘り部内からトンネル内周方向に移動させつつ、前記袋体内に充填材または裏込材を充填し、前記袋体を前記外側面が前記余掘り部の坑壁に沿うように膨張させる工程(e)をさらに具備することを特徴とする請求項3記載のトンネルの断面変更方法。
  5. 余掘り部を有する坑内に設置されるセグメントであって、
    内周面側に拡幅部材が、外周面側に袋体が設けられ、トンネルの外周方向に移動可能であり、前記拡幅部材を前記余掘り部内に移動させる際に、前記袋体の内部から充填材が回収されることを特徴とするセグメント。
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