JP4262800B2 - プロペラシャフトの摩擦圧接装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、プロペラシャフトにおける一方のシャフトと他方のシャフトスタブを摩擦圧接する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
シャフトとシャフトスタブを摩擦圧接する従来の装置を、模式化して図5に示す。
パイプ状をしたシャフト01が挟持手段であるクランプ治具05により外周面を挟圧されて固定支持される。
【0003】
他方のシャフトスタブ02は長尺の小径基軸02aの端部が拡径して大径軸端02bが形成され、小径基軸02aの端部にはセレーション02cが刻設されており、同小径基軸02aのセレーション02cに回転保持治具06が嵌合して保持するとともに大径軸端02bの外周をクランプ治具07が挟圧してシャフト01と同軸に保持する。
【0004】
そして回転保持治具06とクランプ治具07が一体に回転し、保持したシャフトスタブ02を回転させながらシャフト01に近づけ押圧して摩擦圧接する。
その際回転は、主に回転保持治具06により小径基軸02aのセレーション02cの嵌合を介してシャフトスタブ02に伝達され、圧接時の様々な荷重に対する大径軸端02bの同軸度の維持をクランプ治具07の挟持により行っている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし回転が伝達される小径基軸02aのセレーション02cが、摩擦圧接により摩擦ねじれ荷重等の負荷が加わる大径軸端02bから小径基軸02aを介して離れているので、クランプ治具07による大径軸端02bの挟持に滑りが生じて小径基軸02aにねじれが発生し易い。
【0006】
クランプ治具07に滑りが生じると、クランプ治具07の磨耗が著しく耐久性を損ない、シャフトスタブ02側も傷やバリによる錆などの不具合も生じる。
そこでクランプ治具07を強固に構成し、シャフトスタブ02の小径基軸02aの剛性を高くすることが考えられるが、装置が大型化するばかりでなく、シャフトスタブ02も不必要に剛性アップすることになって小型化、軽量化の点で不利となる。
【0007】
本発明は、かかる点に鑑みなされたもので、その目的とする処は、シャフトスタブの小型軽量化を維持しながら大径軸端の滑りおよび小径基軸のねじれをなくし商品性の向上を図ることができる耐久性に優れたプロペラシャフトの摩擦圧接装置を供する点にある。
【0008】
【課題を解決するための手段および作用効果】
上記目的を達成するために、本発明は、一方のシャフトと他方のシャフトスタブを同軸に配置し互いに相対回転させながら押圧して摩擦圧接するプロペラシャフトの摩擦圧接装置において、前記シャフトスタブは小径基軸の一端が拡径されて摩擦圧接側端部である大径軸端が形成され、前記小径基軸にセレーションが回り止め係合部として形成され、前記大径軸端に係合凹部が回り止め係合部として形成され、前記シャフトスタブを保持し回転する回転保持手段が、一体に回転するセレーションと係合突起を備え、前記回転保持手段は、そのセレーションが前記小径基軸のセレーションに嵌合し、前記係合突起が前記大径軸端の係合凹部に嵌合して前記シャフトスタブと一体に回転するプロペラシャフトの摩擦圧接装置とした。
【0009】
シャフトスタブの小径基軸ばかりでなく大径軸端も回り止め係合部が形成されて、回転保持手段が両回り止め係合部にそれぞれ係合して一体に回転させるので、シャフトスタブの小型軽量化を維持しながら大径軸端が滑って小径基軸にねじれを生じさせることが防止され、製品の商品性の向上が図れるとともに、回転保持手段の磨耗が抑制されて耐久性の低下を防止することができる。
【0010】
摩擦圧接側端部の大径軸端に回り止め係合部を有して回転保持手段により係合されて回転させられるので、摩擦圧接による負荷に対してシャフトスタブが変形することなく十分耐えることができ、製品の商品性を高く維持できる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下本発明に係る一実施の形態について図1ないし図4に図示し説明する。
一方のパイプ状をしたシャフト1を上下一対のクランプ治具10が挟み着けて固定支持している。
【0012】
他方のシャフトスタブ2は、長尺の小径基軸3の端部が拡径して大径軸端4が形成され、小径基軸3には端部にセレーション3aが刻設され、大径軸端4には外周面の小径基軸3側に等間隔に4か所係合凹部4aが形成されている。
このシャフトスタブ2を回転保持治具20が、前記シャフト1に同軸に保持する。
【0013】
回転保持治具20の分解斜視図を図4に示す。
円筒状をしたベース21の前面を中央に円孔22aを有する円板22が塞いでおり、円孔22aを挟んで対称な位置に矩形の切欠き23,23が円板22の外周とベース21の周壁に共通の空隙として形成されていて、同切欠き23,23にそれぞれ摺動部材24,24が半径方向に摺動自在に組み込まれている。
【0014】
そして軸対称に設けられる一対のクランプ取付部材25,25のボス部25a,25aが、円板22の切欠き23,23から挿入されて前記摺動部材24,24にボルト26,26により固着される。
クランプ取付部材25は、ボス部25aの端部に円弧状をした取付部25bが形成されている。
【0015】
この取付部25bにやはり円弧状をしたクランプ治具27がボルト28により固着される。
このクランプ治具27の内周面の径が、シャフトスタブ2の大径軸端4の外径に等しく、この内周面にシャフトスタブ2の大径軸端4に形成された係合凹部4aに係合する係合突起27aが突設されている。
【0016】
なお図2を参照してベース21の内部には円柱状の保持軸部材30が、中心軸に配設され円板22の円孔22aに嵌入しており、同保持軸部材30はシャフトスタブ2の小径基軸3の外径に等しい内径の円孔30aが所定深さ形成され、最奥部内周面にセレーションが刻設されている。
【0017】
この保持軸部材30の外周に摺動円筒部材31が軸方向に摺動自在に嵌合していて、摺動円筒部材31の外周に断面コ字状の環状部材32が嵌着されている。
摺動部材24の背後には、屈曲部を支軸34により枢支されたL字状の揺動部材33が揺動自在に支持されており、同揺動部材33の一側片は前記環状部材32の凹部に端部を挿入し、他側片は摺動部材24の背面に形成された凹部に端部を挿入している。
【0018】
したがって摺動円筒部材31を軸方向に摺動すると、環状部材32の凹部に一側片の端部を挿入した一対の揺動部材33,33が揺動して他側片が摺動部材24,24を半径方向に同時に摺動する。
【0019】
この摺動部材24,24にクランプ取付部材25,25が固着され、クランプ取付部材25,25にクランプ治具27,27が固着されるので、摺動円筒部材31の軸方向の摺動で円弧状のクランプ治具27,27が互いの間隔を拡大・縮小する。
【0020】
かかる回転保持治具20にシャフトスタブ2を装着する場合は、クランプ治具27,27を拡径しておき(図2において2点鎖線で示す状態)、小径基軸3のセレーション3aを先にして保持軸部材30の円孔30aに奥まで挿入すると、先端のセレーション3aが円孔30aのセレーションに係合して軸方向位置が固定されるとともに回り止めされて軸回転が阻止される。
【0021】
そして摺動円筒部材31を後方に摺動して両クランプ治具27,27の間隔を縮小してシャフトスタブ2の大径軸端4を挟み着け挟持する。
このときクランプ治具27,27の内周面に突設された係合突起27aが、シャフトスタブ2の大径軸端4に形成された係合凹部4aに係合するような姿勢に、予めシャフトスタブ2を保持軸部材30に保持させるように円孔30aに挿入しておく必要がある。
【0022】
こうして回転保持治具20にシャフトスタブ2が装着される。
シャフトスタブ2は、小径基軸3が保持軸部材30に保持されるとともに端部がセレーション係合して回り止めされており、大径軸端4がクランプ治具27,27により挟持されて同軸度が確保されるとともに係合凹部4aが係合突起27aに係合して回り止めされている。
【0023】
回転保持治具20が回転しながら一体に保持されたシャフトスタブ2を、一方のクランプ治具10に固定支持されたシャフト1に同軸上で近づけ押圧して摩擦圧接すると、シャフトスタブ2の小径基軸3ばかりでなく大径軸端4も回り止め係合しているので摩擦ねじれ荷重により大径軸端4がクランプ治具27に対して滑るようなことは確実に防止できる。
【0024】
したがってこの滑りによって大径軸端4の外周面に傷を生じたり、小径基軸3にねじれを生じさせたりして製品の商品性を悪化させることは防止できる。
またクランプ治具27の磨耗も防止でき耐久性の低下も防止できる。
滑りは係合突起27aにより防止されているので、クランプ治具27,27による挟圧力も必要以上に大きくする必要がなく、そのためシャフトスタブ2も必要以上に剛性を高くする必要がなく小型軽量化を図ることができ、クランプ治具27そのものも小型化できる。
【0025】
以上の実施の形態では、クランプ治具27に係合突起を一体に設けてシャフトスタブ2の同軸度確保と回り止めを行っていたが、クランプ治具は同軸度確保を主目的として別途回り止め部材を回転保持治具20に一体に設け、該回り止め部材がシャフトスタブの大径軸端の係合凹部に係合するように構成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る摩擦圧接装置の一部側面図である。
【図2】回転保持治具の断面図である。
【図3】同正面図である。
【図4】同分解斜視図である。
【図5】従来の摩擦圧接装置の概略断面図である。
【符号の説明】
1…シャフト、2…シャフトスタブ、3…小径基軸、4…大径軸端、
10…クランプ治具、20…回転保持治具、21…ベース、22…円板、23…切欠き、24…摺動部材、25…クランプ取付部材、26…ボルト、27…クランプ治具、28…ボルト、30…保持軸部材、31…摺動円筒部材、32…環状部材、33…揺動部材、34…支軸。
Claims (1)
- 一方のシャフトと他方のシャフトスタブを同軸に配置し互いに相対回転させながら押圧して摩擦圧接するプロペラシャフトの摩擦圧接装置において、
前記シャフトスタブは小径基軸の一端が拡径されて摩擦圧接側端部である大径軸端が形成され、
前記小径基軸にセレーションが回り止め係合部として形成され、
前記大径軸端に係合凹部が回り止め係合部として形成され、
前記シャフトスタブを保持し回転する回転保持手段が、一体に回転するセレーションと係合突起を備え、
前記回転保持手段は、そのセレーションが前記小径基軸のセレーションに嵌合し、前記係合突起が前記大径軸端の係合凹部に嵌合して前記シャフトスタブと一体に回転することを特徴とするプロペラシャフトの摩擦圧接装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP18036898A JP4262800B2 (ja) | 1998-06-26 | 1998-06-26 | プロペラシャフトの摩擦圧接装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP18036898A JP4262800B2 (ja) | 1998-06-26 | 1998-06-26 | プロペラシャフトの摩擦圧接装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2000015458A JP2000015458A (ja) | 2000-01-18 |
| JP4262800B2 true JP4262800B2 (ja) | 2009-05-13 |
Family
ID=16082032
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP18036898A Expired - Lifetime JP4262800B2 (ja) | 1998-06-26 | 1998-06-26 | プロペラシャフトの摩擦圧接装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP4262800B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN113649685B (zh) * | 2021-09-24 | 2025-02-11 | 长春数控机床有限公司 | 可调工件轴线与主轴线同轴度的旋转夹具及惯性摩擦焊机 |
-
1998
- 1998-06-26 JP JP18036898A patent/JP4262800B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP2000015458A (ja) | 2000-01-18 |
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