JP4262856B2 - 制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体集積回路装置を備えた制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、自動車には回路の短絡時等に流れる異常電流からヘッドランプ等の負荷や回路素子等を保護するために、電源と負荷との間にヒューズ等の異常電流保護装置が設けられている。この自動車用のヒューズの例として、米国特許第4023264号明細書にて開示された形態のブレード型ヒューズがある。ブレード型ヒューズは自動車の電気系統中に多数使用されており、多くの場合、スローブロー特性(瞬間的な異常電流によってはヒューズの溶断は起こらないが、異常電流が所定時間以上継続して流れると溶断する特性)を備えている。従って、回路上で連続的に大電流が流れる所謂デッドショートが発生した場合、ブレード型ヒューズが溶断することによって負荷等を保護できる。
【0003】
図5は、ブレード型ヒューズを備えた自動車のヘッドライト駆動装置の一例である。ヘッドライト駆動装置71において、ライトコントロールスイッチ部72がOFFモードである場合には、図5に示すように、ヘッドスイッチ73及びフラッシュスイッチ75がいずれも「開」状態となる。従って、ヘッドランプリレー81のコイル82は励磁されず、ヘッドライト85のランプ86、87及びヘッドライト88のランプ89、90はいずれも点灯しない。
【0004】
一方、ライトコントロールスイッチ部72をLOモードにすると、ヘッドスイッチ73が「閉」状態、且つ、切替スイッチ74の可動接点74aがLO側固定接点74bに接続される。従って、コイル82が励磁され、ランプ86、89が点灯する。又、ライトコントロールスイッチ部72をHIモードにすると、ヘッドスイッチ73が「閉」状態、且つ、切替スイッチ74の可動接点74aがHI側固定接点74cに接続される。従って、コイル82が励磁され、ランプ87、90が点灯する。
【0005】
さらに、ライトコントロールスイッチ部72をFLSHモードにすると、フラッシュスイッチ75が「閉」状態、且つ、切替スイッチ74の可動接点74aがHI側固定接点74cに接続される。従って、フラッシュスイッチ75が「閉」状態となっている間、コイル82が励磁され、その間、ランプ87、90が点灯する。
【0006】
尚、何らかの理由により、装置71内でデッドショートが発生すると、ブレード型ヒューズ83、84が溶断するため、電線等が保護される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、ヘッドライト駆動装置71内でデッドショートが発生した場合には、ヒューズ83、84が溶断して同装置71内の電線等を保護することができるが、デッドショートではなく、断続的に異常電流が流れる所謂レアショートが発生した場合には、ヒューズ83、84が溶断しないことがある。即ち、レアショートの場合、断続的に流れる異常電流によるジュール熱によってヒューズの溶断部の温度が上昇するするものの、電流は断続的にしか流れないため、溶断部が溶断に至らない状態で温度が飽和してしまう。このような場合、装置71内の電線等に断続的ではあるが許容値を超える短絡電流が流れることになる。
【0008】
本発明の目的は、電流の異常な外部回路に対する通電を遮断することができる半導体集積回路装置を備えた制御装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、外部からの入力信号が入力される入力手段と、所定の入力信号に基づいて通電が許容或いは通電が遮断される所定の外部回路に流れる電流を検出する電流検出手段と、前記電流検出手段にて検出された電流が異常か否かを検出する異常検出手段と、前記異常検出手段にて電流の異常が検出された際に、その電流の異常な外部回路に対する通電を遮断するとともに、異常が検出されない場合には、対応する外部回路の通電を許容する通電制御手段と、前記異常検出手段にて電流の異常が検出された際に、その電流の異常な外部回路における回路情報信号と異常情報信号とを出力する出力手段とを備え、全体がワンチップ化されて構成される半導体集積回路装置を備えた制御装置であって、前記半導体集積回路装置の外部に設けられ、前記出力手段から前記回路情報信号及び異常情報信号を入力すると、前記異常な外部回路の代替となる外部回路における制御信号を出力するマイコンを備え、前記半導体集積回路装置は、前記マイコンからの制御信号を入力して前記通電制御手段にその制御信号に基づく出力信号を出力する外部制御信号入力手段を備え、前記通電制御手段は、該外部制御信号入力手段からの出力信号を入力すると、前記代替となる外部回路の通電を許容することを要旨としている。
従って、外部からの入力信号が入力手段に入力されると、所定の入力信号に基づいて所定の外部回路に対して通電が許容或いは通電が遮断され、その外部回路に流れる電流が電流検出手段にて検出される。そして、その電流の異常が異常検出手段にて検出されると、その電流の異常な外部回路に対する通電が通電制御手段にて遮断される。一方、異常が検出されない場合には、対応する外部回路の通電が許容される。前記各手段を含めた当該半導体集積回路装置全体がワンチップ化されて構成されている。
また、異常検出手段にて電流の異常が検出されると、その電流の異常な外部回路における回路情報信号と異常情報信号とが出力手段から出力される。
また、マイコンからの制御信号が外部制御信号入力手段に入力されると、その制御信号に基づく出力信号が外部制御信号入力手段から通電制御手段に出力される。
【0010】
請求項2の発明は、請求項1に記載の発明において、前記入力手段に入力される外部からの入力信号は、前記異常検出手段の検出動作をリセットし得るリセットトリガ信号を含み、前記半導体集積回路装置は、前記リセットトリガ信号に基づいて、前記異常検出手段の検出動作をリセットするリセット手段を備えたことを要旨としている。従って、入力手段にリセットトリガ信号が入力されると、リセット手段によって異常検出手段の検出動作がリセットされる。
【0011】
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2に記載の発明において、前記電流検出手段にて検出された電流に応じた電流検出信号を前記マイコンに出力可能に構成されてなることを要旨としている。従って、所定の外部回路に流れる電流が電流検出手段にて検出され、その検出された電流の異常或いは正常に関わらず、その電流に応じた電流検出信号がマイコンに出力される。
【0013】
請求項4の発明は、請求項1〜請求項3のうち何れか一項に記載の発明において、前記半導体集積回路装置は、前記マイコンからの報知信号の有無に基づいて、当該半導体集積回路装置の機能を強制的に停止させる強制停止手段を備えたことを要旨としている。従って、マイコンからの報知信号の有無に基づいて、強制停止手段にて当該半導体集積回路装置の機能が強制的に停止される。
【0014】
請求項5の発明は、請求項1〜請求項4のうち何れか一項に記載の発明において、前記半導体集積回路装置は、当該半導体集積回路装置内の内部回路の作動状態を監視し、異常であると判断したとき、当該半導体集積回路装置の機能を強制的に停止させる内部監視手段を備えたことを要旨としている。従って、当該半導体集積回路装置内の内部回路の作動状態が内部監視手段にて監視され、その作動状態が異常である場合には、内部監視手段にて同装置の機能が強制的に停止される。
【0016】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態を図面に従って説明する。図1は自動車用のヘッドライトを点灯又は消灯させるヘッドライト駆動制御装置の電気的構成を示す電気回路図である。
【0017】
図1において、ヘッドライト駆動制御装置1のレアショート検出器2は、検出部3、判断部4、制御部5を備え、イグニッション(IG)スイッチ6、ライトコントロールスイッチ部7、右側ヘッドライト8、左側ヘッドライト9に対して設けられている。IGスイッチ6は、可動接点6aが接地され、固定接点6bが判断部4の「IG1」端子に接続されている。そして、IGスイッチ6は、図1に示す可動接点6aが固定接点6bに接続されていないとき(例えば、降車に伴うオフ操作を行ったとき)には、Hレベルの「IG1 IN」信号(オフ信号)を、又、可動接点6aが固定接点6bに接続される(例えば、乗車に伴うオン操作を行ったとき)と、Lレベルの「IG1 IN」信号(オン信号)を「IG1」端子に出力する。
【0018】
ライトコントロールスイッチ部7は、複数のスイッチ(ヘッドスイッチ11、切替スイッチ12、フラッシュスイッチ13)を備えている。ヘッドスイッチ11は、可動接点11aが接地され、固定接点11bが判断部4の「SW1」端子に接続されている。そして、ヘッドスイッチ11は、図1に示す可動接点11aが固定接点11bに接続されていないときには、Hレベルの「HEAD」信号を、又、可動接点11aが固定接点11bに接続されると、Lレベルの「HEAD」信号を「SW1」端子に出力する。
【0019】
切替スイッチ12は、可動接点12aが接地され、LO側固定接点12bが判断部4の「SW2」端子に接続され、HI側固定接点12cが判断部4の「SW3」端子に接続されている。そして、切替スイッチ12は、図1に示す可動接点12aがLO側固定接点12bに接続されているときには、Lレベルの「LO」信号を「SW2」端子に出力し、Hレベルの「HI」信号を「SW3」端子に出力する。一方、切替スイッチ12は、可動接点12aがHI側固定接点12cに接続されると、Hレベルの「LO」信号を「SW2」端子に出力し、Lレベルの「HI」信号を「SW3」端子に出力する。
【0020】
フラッシュスイッチ13は、可動接点13aが接地され、第1固定接点13bが判断部4の「SW4」端子に接続され、第2固定接点13cが前記切替スイッチ12のHI側固定接点12cに接続されている。そして、フラッシュスイッチ13は、図1に示す可動接点13aが第1及び第2固定接点13b、13cのどちらにも接続されていないときには、Hレベルの「HI」信号を「SW3」端子に出力し、Hレベルの「FLSH」信号を「SW4」端子に出力する。一方、フラッシュスイッチ13は、可動接点13aが第1及び第2固定接点13b、13cの両方に接続されると、Lレベルの「HI」信号を「SW3」端子に出力し、Lレベルの「FLSH」信号を「SW4」端子に出力する。
【0021】
前記ライトコントロールスイッチ部7は、OFFモード、LOモード、HIモード、FLSHモードの各モードに設定変更可能となっている。ライトコントロールスイッチ部7がOFFモードに設定されているときには、図1に示すように、可動接点11aが固定接点11bに対して開放され、可動接点12aがLO側固定接点12b又はHI側固定接点12cのどちらかに接続され、可動接点13aが第1及び第2固定接点13b、13cのどちらに対しても開放されている。尚、図1においては、可動接点12aがLO側固定接点12bに接続された状態を図示している。従って、図1に示すOFFモード時には、判断部4の「SW1」端子〜「SW4」端子に、それぞれHレベルの「HEAD」信号(オフ信号)、Lレベルの「LO」信号(オン信号)、Hレベルの「HI」信号(オフ信号)、Hレベルの「FLSH」信号(オフ信号)が入力される。
【0022】
一方、ライトコントロールスイッチ部7がLOモードに設定変更されると、可動接点11aが固定接点11bに接続され、可動接点12aがLO側固定接点12bに接続され、可動接点13aが第1及び第2固定接点13b、13cのどちらに対しても開放される。従って、LOモード時には、「SW1」端子〜「SW4」端子に、それぞれLレベルの「HEAD」信号(オン信号)、Lレベルの「LO」信号(オン信号)、Hレベルの「HI」信号(オフ信号)、Hレベルの「FLSH」信号(オフ信号)が入力される。
【0023】
又、ライトコントロールスイッチ部7がHIモードに設定変更されると、可動接点11aが固定接点11bに接続され、可動接点12aがHI側固定接点12cに接続され、可動接点13aが第1及び第2固定接点13b、13cのどちらに対しても開放される。従って、HIモード時には、「SW1」端子〜「SW4」端子に、それぞれLレベルの「HEAD」信号(オン信号)、Hレベルの「LO」信号(オフ信号)、Lレベルの「HI」信号(オン信号)、Hレベルの「FLSH」信号(オフ信号)が入力される。
【0024】
さらに、ライトコントロールスイッチ部7がFLSHモードに設定変更されると、可動接点11aが固定接点11bに対して開放され、可動接点12aがLO側固定接点12b又はHI側固定接点12cのどちらかに接続され、可動接点13aが第1及び第2固定接点13b、13cの両方に接続される。従って、FLSHモード時には、「SW1」端子〜「SW4」端子に、それぞれHレベルの「HEAD」信号(オフ信号)、Lレベル又はHレベルの「LO」信号(オン信号又はオフ信号)、Lレベルの「HI」信号(オン信号)、Lレベルの「FLSH」信号(オン信号)が入力される。
【0025】
右側ヘッドライト8は、通電されると所定の明るさで点灯するLO側ランプ8aとHI側ランプ8bとを備えている。LO側ランプ8aとHI側ランプ8bとは、ワット数は同じであるが、各々の光軸を調整することにより、LO側ランプ8aよりもHI側ランプ8bの方が明るく点灯しているように見えるようになっている。LO側ランプ8aの一方の端子は制御部5の第1半導体リレーTR1のソースSに接続され、他方の端子は接地されている。HI側ランプ8bの一方の端子は第2半導体リレーTR2のソースSに接続され、他方の端子は接地されている。
【0026】
一方、左側ヘッドライト9は、通電されると所定の明るさで点灯するLO側ランプ9aとHI側ランプ9bとを備えている。LO側ランプ9aとHI側ランプ9bとは、ワット数は同じであるが、各々の光軸を調整することにより、LO側ランプ9aよりもHI側ランプ9bの方が明るく点灯しているように見えるようになっている。又、LO側ランプ9aと前記LO側ランプ8aとは、ワット数が同じであり、且つ、同じ明るさで点灯しているように見えるようになっている。又、HI側ランプ9bと前記HI側ランプ8bとは、ワット数が同じであり、且つ、同じ明るさで点灯しているように見えるようになっている。LO側ランプ9aの一方の端子は第3半導体リレーTR3のソースSに接続され、他方の端子は接地されている。HI側ランプ9bの一方の端子は第4半導体リレーTR4に接続され、他方の端子は接地されている。
【0027】
レアショート検出器2の検出部3は第1〜第4電流センサ(本実施形態ではいずれもヒューズ機能付センサ)F1〜F4を備えている。半導体集積回路装置としての判断部4は、図2に示すように、電源回路21、電流モニタ回路22、異常検出判断回路23、MOSドライバ・チャージポンプ回路24、外部スイッチ入力回路25、リセット回路26を備え、各回路21〜26を含めた全体がワンチップ化(カスタムIC)されて構成されている。制御部5は第1〜第4半導体リレー(本実施形態ではいずれもFET)TR1〜TR4を備えている。
【0028】
バッテリ電源の+端子とLO側ランプ8aとの間には第1電流センサF1及び第1半導体リレーTR1のドレインD・ソースSが直列に接続され、前記+端子とHI側ランプ8bとの間には第2電流センサF2及び第2半導体リレーTR2のドレインD・ソースSが直列に接続されている。又、前記+端子とLO側ランプ9aとの間には第3電流センサF3及び第3半導体リレーTR3のドレインD・ソースSが直列に接続され、前記+端子とHI側ランプ9bとの間には第4電流センサF4及び第4半導体リレーTR4のドレインD・ソースSが直列に接続されている。
【0029】
各電流センサF1〜F4の+側端子はそれぞれ判断部4の「+S1」端子〜「+S4」端子に接続され、各−側端子はそれぞれ「−S1」端子〜「−S4」端子に接続されている。一方、各半導体リレーTR1〜TR4のゲートGはそれぞれ判断部4の「MOS1」端子〜「MOS4」端子に接続されている。尚、バッテリ電源の+端子は判断部4の「+B」端子に接続され、バッテリ電源の−端子(図1ではグラウンドの図記号で図示)は判断部4の「GND」端子に接続されている。
【0030】
次に図2を用いて判断部4について説明する。電源回路21は「+B」端子に接続され、バッテリからの電力を各回路22〜26に供給し、その電力に基づいて各回路22〜26を作動させるためのものである。
【0031】
電流検出手段としての電流モニタ回路22は、「+S1」端子〜「+S4」端子、「−S1」端子〜「−S4」端子に接続され、回路毎(前記各電流センサF1〜F4毎)に差動増幅回路(全部で4つ)を備えている。各差動増幅回路は、それぞれに対応する各電流センサF1〜F4の両端(F1の場合、その+側端子と−側端子)からそれぞれの部位の電位を入力し、それらの差、即ち、電流センサ両端電圧を増幅し、それを電圧信号として回路毎に異常検出判断回路23に出力する。尚、各電圧信号は、電流センサ自身のインピーダンスと電流センサに流れる電流の電流値、及び差動増幅回路の増幅率により決定され、詳しくは電流値と比例関係にあるため、この電圧信号の大きさを知ることで電流値の大きさを知ることができる。
【0032】
異常検出手段としての異常検出判断回路23は、CPU、ROM、RAM、さらに回路毎に比較回路(全部で4つ)を備えている。各比較回路は、それぞれに対応する回路の電圧信号が、レアショート判定を行うための所定の電圧閾値よりも大きいか否かを比較し、その比較結果をCPUに出力する。CPUは、ROMに格納された「異常検出判断制御プログラム」に従って、各電流センサに流れる電流の特性値が、予めROMに記憶した基準特性値よりも大きいか否かの判定を行い、回路毎の判定結果をMOSドライバ・チャージポンプ回路24に出力する。
【0033】
即ち、電流センサに流れる電流の特性値が、前記基準特性値以下の場合(正常時)には、CPUは、MOSドライバ・チャージポンプ回路24における、正常回路に対応する半導体リレー駆動回路(後述する)に電流正常信号を出力する。一方、電流センサに流れる電流の特性値が、前記基準特性値よりも大きい場合(異常時)には、CPUは、MOSドライバ・チャージポンプ回路24における、異常回路に対応する半導体リレー駆動回路に電流異常信号を出力する。
【0034】
本実施形態における特性値とは、各電流センサF1〜F4に流れる電流の電流値の大きさ、その電流値の大きさが異常レベルである場合における異常レベル継続時間、電流値の大きさが異常レベルである場合における所定時間当たりのオン時間の割合(DUTY比)、電流値の大きさが異常レベルである場合における所定時間当たりの異常レベル通過回数をいう。
【0035】
入力手段としての外部スイッチ入力回路25は、「IG1」端子、「SW1」端子〜「SW4」端子に接続され、IGスイッチ6が乗車に伴ってオン操作されて、「IG1 IN」信号がHレベルからLレベルに切り替わると、リセット回路26に「IG1」信号を出力する。リセット手段としてのリセット回路26は「IG1」信号を入力すると、異常検出判断回路23にリセット信号を出力することで、異常検出判断回路23の上記判定処理(検出動作)をリセットする。
【0036】
一方、外部スイッチ入力回路25は、ライトコントロールスイッチ部7が操作されて、各スイッチ11〜13から「HEAD」信号、「LO」信号、「HI」信号、「FLSH」信号を入力すると、各信号のレベル(Hレベル又はLレベル)の組み合わせに応じて、ライトコントロールスイッチ部7のモード(OFFモード等)を判定する。そして、そのモードに応じて、MOSドライバ・チャージポンプ回路24の各半導体リレー駆動回路(後述する)に、スイッチオン信号又はスイッチオフ信号を出力する。
【0037】
通電制御手段としてのMOSドライバ・チャージポンプ回路24は、「MOS1」端子〜「MOS4」端子に接続され、回路毎に半導体リレー駆動回路(全部で4つ)を備えている。各半導体リレー駆動回路は、それぞれに対応する各半導体リレーTR1〜TR4のゲートGに駆動許可信号或いは駆動停止信号を出力する。即ち、外部スイッチ入力回路25からスイッチオフ信号を入力した場合には、異常検出判断回路23からの電流正常信号或いは電流異常信号に関係なく、半導体リレー駆動回路は、それに対応する半導体リレーのゲートGに駆動停止信号を出力する。この駆動停止信号は、図示しないチャージポンプによる昇圧が停止されている際の電圧(略0V)であり、ゲートGに駆動停止信号が入力されると、その半導体リレーはオフ作動する。
【0038】
一方、外部スイッチ入力回路25からスイッチオン信号を入力し、且つ、異常検出判断回路23から電流正常信号を入力した場合には、半導体リレー駆動回路は、それに対応する半導体リレーのゲートGに駆動許可信号を出力する。この駆動許可信号は、前記チャージポンプにより昇圧された所定電圧であり、ゲートGに駆動許可信号が入力されると、その半導体リレーはオン作動する。即ち、前記所定電圧は半導体リレーの閾値電圧(オン電圧)よりも高い電圧とされている。又、外部スイッチ入力回路25からスイッチオン信号を入力し、且つ、異常検出判断回路23から電流異常信号を入力した場合には、半導体リレー駆動回路は、それに対応する半導体リレーのゲートGに駆動停止信号を出力する。この場合、前記チャージポンプによる昇圧が停止されて、半導体リレーのゲートGに駆動停止信号が入力され、その半導体リレーはオフ作動する。
【0039】
尚、以下の説明において、第1電流センサF1、第1半導体リレーTR1、右側ヘッドライト8のLO側ランプ8aや、それらに対応する電流モニタ回路22の差動増幅回路、異常検出判断回路23の比較回路、MOSドライバ・チャージポンプ回路24の半導体リレー駆動回路等を含めて第1回路という。一方、第2電流センサF2、第2半導体リレーTR2、HI側ランプ8bや、それらに対応する差動増幅回路、比較回路、半導体リレー駆動回路等を含めて第2回路という。
【0040】
又、第3電流センサF3、第3半導体リレーTR3、左側ヘッドライト9のLO側ランプ9aや、それらに対応する差動増幅回路、比較回路、半導体リレー駆動回路等を含めて第3回路という。さらに、第4電流センサF4、第4半導体リレーTR4、HI側ランプ9bや、それらに対応する差動増幅回路、比較回路、半導体リレー駆動回路等を含めて第4回路という。
【0041】
本実施形態では、「HEAD」信号、「LO」信号、「HI」信号、「FLSH」信号、「IG1 IN」信号は、それぞれ外部からの入力信号に相当し、特に「HEAD」信号、「LO」信号、「HI」信号、「FLSH」信号は、それぞれ所定の入力信号に相当し、「IG1 IN」信号はリセットトリガ信号に相当している。一方、第1〜第4回路はそれぞれ所定の外部回路に相当している。
【0042】
次に、上記のように構成したヘッドライト駆動制御装置1の作用について説明する。
まず、ライトコントロールスイッチ部7がOFFモードに設定されている場合には、例えば、各スイッチ11〜13から判断部4の「SW1」端子〜「SW4」端子に、それぞれオフの「HEAD」信号、オンの「LO」信号、オフの「HI」信号、オフの「FLSH」信号が出力される。すると、判断部4の外部スイッチ入力回路25は、各信号のレベルの組み合わせ(「HEAD」信号から順にHレベル、Lレベル、Hレベル、Hレベル)から、ライトコントロールスイッチ部7がOFFモードであると判定し、MOSドライバ・チャージポンプ回路24における第1〜第4回路全ての半導体リレー駆動回路にスイッチオフ信号を出力する。
【0043】
各半導体リレー駆動回路は、それぞれに対応する各半導体リレーTR1〜TR4のゲートGに駆動停止信号を出力することでそれらをオフする。従って、OFFモードにおいては、ランプ8a、8b、9a、9bがいずれも消灯された状態となる。
【0044】
次に、ライトコントロールスイッチ部7がLOモードに設定された場合には、各スイッチ11〜13から「SW1」端子〜「SW4」端子に、それぞれオンの「HEAD」信号、オンの「LO」信号、オフの「HI」信号、オフの「FLSH」信号が出力される。外部スイッチ入力回路25は、各信号のレベルの組み合わせ(「HEAD」信号から順にLレベル、Lレベル、Hレベル、Hレベル)から、LOモードであると判定し、第1及び第3回路の半導体リレー駆動回路にスイッチオン信号を出力するとともに、第2及び第4回路の半導体リレー駆動回路にスイッチオフ信号を出力する。
【0045】
第1及び第3回路の半導体リレー駆動回路は、それぞれ第1及び第3半導体リレーTR1、TR3のゲートGに駆動許可信号を出力することでそれらをオンする。一方、第2及び第4回路の半導体リレー駆動回路は、それぞれ第2及び第4半導体リレーTR2、TR4のゲートGに駆動停止信号を出力することでそれらをオフする。従って、LOモードにおいては、ランプ8a、9aが通電されて点灯され、且つ、ランプ8b、9bが消灯された状態となる。
【0046】
次に、ライトコントロールスイッチ部7がHIモードに設定された場合には、各スイッチ11〜13から「SW1」端子〜「SW4」端子に、それぞれオンの「HEAD」信号、オフの「LO」信号、オンの「HI」信号、オフの「FLSH」信号が出力される。外部スイッチ入力回路25は、各信号のレベルの組み合わせ(「HEAD」信号から順にLレベル、Hレベル、Lレベル、Hレベル)から、HIモードであると判定し、第2及び第4回路の半導体リレー駆動回路にスイッチオン信号を出力するとともに、第1及び第3回路の半導体リレー駆動回路にスイッチオフ信号を出力する。
【0047】
第2及び第4回路の半導体リレー駆動回路は、それぞれ第2及び第4半導体リレーTR2、TR4のゲートGに駆動許可信号を出力することでそれらをオンする。一方、第1及び第3回路の半導体リレー駆動回路は、それぞれ第1及び第3半導体リレーTR1、TR3のゲートGに駆動停止信号を出力することでそれらをオフする。従って、HIモードにおいては、ランプ8b、9bが通電されて点灯され、且つ、ランプ8a、9aが消灯された状態となる。
【0048】
次に、ライトコントロールスイッチ部7がFLSHモードに設定された場合には、例えば、各スイッチ11〜13から「SW1」端子〜「SW4」端子に、それぞれオフの「HEAD」信号、オンの「LO」信号、オンの「HI」信号、オンの「FLSH」信号が出力される。外部スイッチ入力回路25は、各信号のレベルの組み合わせ(「HEAD」信号から順にHレベル、Lレベル、Lレベル、Lレベル)から、FLSHモードであると判定する。そして、オンの「FLSH」信号が出力されている間(可動接点13aが第1固定接点13bに接続されている間)、第1〜第4回路全ての半導体リレー駆動回路にスイッチオン信号を出力する。
【0049】
各半導体リレー駆動回路は、可動接点13aが第1固定接点13bに接続されている間、それぞれ第1〜第4半導体リレーTR1〜TR4のゲートGに駆動許可信号を出力することでそれらをオンする。従って、FLSHモードにおいては、可動接点13aが第1固定接点13bに接続されている間、ランプ8a、8b、9a、9bがいずれも点灯された状態となる。
【0050】
次に異常検出判断回路23がレアショート判定を行うことに伴う作用について説明する。
上記したように、ライトコントロールスイッチ部7が前記各モードに設定されると、そのモード毎に第1〜第4回路のうち所定の回路に対する通電が許容され、他の回路に対する通電が遮断される。尚、ここではライトコントロールスイッチ部7がLOモードに設定され、第1及び第3回路に対する通電が許容され、第2及び第4回路に対する通電が遮断されていることとする。
【0051】
すると、各回路の電流センサに電流が流れる。即ち、第1及び第3回路の電流センサには、例えば、ランプ8a、9aの負荷電流に相当する電流が流れ、第2及び第4回路の電流センサには電流が流れない(即ち、電流値ゼロとなる)。すると、その電流に応じた電流センサ両端電圧が電流モニタ回路22に入力され、さらにその電流の特性値が正常であるかそれとも異常であるかの判定が異常検出判断回路23にて行われる。尚、ここでは第1回路に流れる電流の特性値が異常であり、それ以外の回路に流れる電流の特性値が正常であることとする。
【0052】
異常検出判断回路23にて第1回路に流れる電流の特性値が異常であると判定されると、即ち、第1回路に流れる電流がレアショートの異常電流であると判定されると、異常検出判断回路23のCPUから、MOSドライバ・チャージポンプ回路24における第1回路の半導体リレー駆動回路に、電流異常信号が出力される。すると、第1回路の半導体リレー駆動回路から第1半導体リレーTR1のゲートGに駆動停止信号が出力され、今まで点灯されていたランプ8aが消灯される。即ち、レアショートの異常電流が流れている第1回路に対する通電が遮断される。
【0053】
一方、異常検出判断回路23にて第2〜第4回路に流れる電流の特性値が正常であると判定されると、即ち、それらの回路に流れる電流がレアショートの異常電流ではないと判定されると、異常検出判断回路23のCPUから、MOSドライバ・チャージポンプ回路24における第2〜第4回路の半導体リレー駆動回路に、電流正常信号が出力される。すると、第2〜第4回路の半導体リレー駆動回路から第2〜第4半導体リレーTR2〜TR4のゲートGにそれぞれ駆動許可信号が出力され、ランプ8b、9a、9bはそのまま継続して点灯される。
【0054】
尚、何らかの理由により第1〜第4回路のうち少なくともいずれか1つの回路にデッドショートが発生した場合には、各電流センサF1〜F4にヒューズ機能付センサを用いているため、デッドショートの異常電流が流れた異常回路の電流センサが、自身が有するヒューズ機能により溶断し、その回路に対する通電が遮断される。
【0055】
次に、リセット回路26の作用を説明する。IGスイッチ6が一旦オフ操作されて降車され、次回の乗車時にIGスイッチ6がオン操作されると、オンの「IG1 IN」信号が「IG1」端子を介して外部スイッチ入力回路25に入力される。すると、外部スイッチ入力回路25からリセット回路26に「IG1」信号が出力され、それに伴ってリセット回路26から異常検出判断回路23にリセット信号が出力されることで、前回の降車に伴うIGスイッチ6のオフ操作前に行われた異常検出判断回路23の処理(検出動作)がリセットされる。
【0056】
又、上記のように、第1〜第4回路のうちのいずれか1つ以上の回路に流れる電流の特性値が異常(レアショートの発生)であったり、デッドショートが発生した場合には、その異常に対する所定の処置(例えば、レアショート発生箇所の電線交換、デッドショート発生箇所の電線交換、電流センサ(ヒューズ)の交換等)が施される。
【0057】
そして、その処置後、次回自動車に乗車する際に、IGスイッチ6がオン操作されると、オンの「IG1 IN」信号が「IG1」端子を介して外部スイッチ入力回路25に入力される。すると、外部スイッチ入力回路25からリセット回路26に「IG1」信号が出力され、それに伴ってリセット回路26から異常検出判断回路23にリセット信号が出力されることで、前回の降車(この場合、異常に対する処置を行うための降車)に伴うIGスイッチ6のオフ操作前に行われた異常検出判断回路23の処理(検出動作)がリセットされる。
【0058】
そして、ライトコントロールスイッチ部7がLOモード等に設定されると、上記と同様にして、再び異常検出判断回路23にて検出動作が行われる。ここで、リセット回路26による異常検出判断回路23のリセット動作が行われる前の状態が継続されている場合、即ち、異常が改善されていない場合には、上記と同様にして、その回路に対する通電が遮断される。
【0059】
従って、本実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)本実施形態では、外部スイッチ入力回路25、電流モニタ回路22、異常検出判断回路23、MOSドライバ・チャージポンプ回路24を始めとして他の回路も含めた全体(本実施形態では電源回路21、リセット回路26も含まれる)がワンチップ化されて小型化されたカスタムIC(判断部4)によって、電流の異常な回路に対する通電を遮断することができる。
【0060】
(2)本実施形態では、IGスイッチ6から外部スイッチ入力回路25に「IG1 IN」信号が入力されると、リセット回路26によって異常検出判断回路23の検出動作がリセットされる。従って、異常検出判断回路23の検出動作をリセットした後、再度異常検出判断回路23を検出動作させることで、電流の異常が改善されたか否かを知ることができる。
【0061】
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態を図3及び図4を参照して説明する。図3は前記第1実施形態の判断部4に付加機能を追加したヘッドライト駆動制御装置の電気的構成を示す電気回路図である。
【0062】
図3において、ヘッドライト駆動制御装置1のレアショート検出器2は、検出部3、判断部4、制御部5を備え、マイコン51に対して設けられている。このマイコン51は、例えば、自動車のジャンクションボックス等に設けられ、バッテリ電源から電力が供給されると、発振子52から所定周波数の発振信号を入力する。そして、その発振信号に基づく所定の周期で、外部に「TxD」信号(送信信号)を出力するとともに、外部から「RxD」信号(受信信号)を入力し、さらに図示しないタイマから「SCK」信号(クロック信号)を得る等、公知のマイコン構成とされている。
【0063】
尚、本実施形態のヘッドライト駆動制御装置1は、前記第1実施形態に比較して、判断部4の構成、判断部4とマイコン51との間で各種信号のやりとりが可能とされているところが異なっている。従って、前記第1実施形態の構成と同一又は相当する構成については同一符号を付して説明を省略する。
【0064】
又、図3においては説明の便宜上、以下の点が省略されている。即ち、各電流センサF1〜F4の上流に設けられたレアショート検出器2の「CH1 IN」端子〜「CH4 IN」端子に、それぞれバッテリ電源の+端子が接続されている点、各半導体リレーTR1〜TR4のソースSの下流に設けられた「CH1 OUT」端子〜「CH4 OUT」端子に、それぞれランプ8a、8b、9a、9bが接続されている点が省略されている。一方、判断部4の「IG1」端子、「SW1」端子〜「SW4」端子に、それぞれ各スイッチ6、11〜13が接続されている点が省略されている。
【0065】
図4に示すように、本実施形態の判断部4(半導体集積回路装置)は、各回路21〜26の他に、DIAG出力回路27、IC強制停止回路28、外部信号入力回路29、内部監視回路30を備え、各回路21〜30を含めた全体がワンチップ化(カスタムIC)されて構成されている。電流モニタ回路22は「OUT1」端子〜「OUT4」端子に接続され、第1〜第4回路毎の差動増幅回路にて増幅した電流センサ両端電圧である電圧信号をそれぞれ「I1 OUT」信号〜「I4 OUT」信号として、前記各端子を介してマイコン51に出力する。本実施形態では、「I1 OUT」信号〜「I4 OUT」信号はそれぞれ電流検出信号に相当している。
【0066】
異常検出判断回路23はDIAG出力回路27と接続され、CPUが第1〜第4回路毎にレアショート判定を行った結果、それが異常であった場合には、DIAG出力回路27における、異常回路に対応する入力端子に電流異常信号を出力する。尚、異常検出判断回路23は、CPUが第1〜第4回路毎にレアショート判定を行った結果、それが正常であった場合には、DIAG出力回路27における、正常回路に対応する入力端子には電流異常信号を出力しない。
【0067】
出力手段としてのDIAG出力回路27はマルチプレックスからなり、「DIAG A」端子、「DIAG B」端子に接続され、第1〜第4回路毎に入力端子(全部で4つ)を備えている。DIAG出力回路27は入力端子を介して電流異常信号を入力すると、どの回路が異常であるかを示す「DIAG A OUT」信号を「DIAG A」端子を介して、又、その回路が異常であることを示す「DIAG B OUT」信号を「DIAG B」端子を介して、それぞれマイコン51に出力する。本実施形態では、「DIAG A OUT」信号は回路情報信号に相当し、「DIAG B OUT」信号は異常情報信号に相当している。
【0068】
マイコン51は、「DIAG A OUT」信号及び「DIAG B OUT」信号から、どの回路が異常となっているのかを判断し、どの回路(上記した異常回路ではなく、異常回路の代替となる正常回路)であるかを示す「CPU AIN」信号を判断部4の「SIG A」端子に、又、その回路に適したDUTY比を示す「CPU B IN」信号を「SIG B」端子に出力する。本実施形態では、「CPU A IN」信号及び「CPU B IN」信号はそれぞれ外部からの制御信号に相当している。
【0069】
外部制御信号入力手段としての外部信号入力回路29はマルチプレックスからなり、「SIG A」端子、「SIG B」端子に接続され、第1〜第4回路毎に出力端子(全部で4つ)を備えている。外部信号入力回路29は「CPU AIN」信号及び「CPU B IN」信号を入力すると、異常回路の代替となる正常回路に対応する出力端子を介して、MOSドライバ・チャージポンプ回路24における、正常回路に対応する半導体リレー駆動回路にMOS制御信号を出力する。このMOS制御信号は、異常回路の代替となる正常回路の半導体リレーに対してそれに適したDUTY制御を行うためのものであり、外部からの制御信号に基づく出力信号に相当している。
【0070】
MOSドライバ・チャージポンプ回路24の各半導体リレー駆動回路は、第1〜第4回路毎に入力端子(全部で4つ)を備えている。MOSドライバ・チャージポンプ回路24は入力端子を介してMOS制御信号を入力すると、そのMOS制御信号を入力した正常回路に対応する半導体リレー駆動回路から、その正常回路の半導体リレーのゲートGに、所定のDUTY比で駆動許可信号を出力する。
【0071】
内部監視手段としての内部監視回路30は、チャージポンプ(図示しない)、第1〜第4半導体リレーTR1〜TR4、電源回路21等に接続され、それらの出力電圧を入力して、各出力電圧が正常であるか否かを判断する。詳しくは、各半導体リレーのゲートGに印加されるべき所定電圧が印加されているか(チャージポンプ出力監視)、各半導体リレーがオン作動されるべきときにオン作動され、オフ作動されるべきときにオフ作動されているか(半導体リレーのオープン監視やショート監視)、所定の電圧が各回路22〜30に印加されているか(電源電圧監視)等、判断部4が正常に機能すべき状態にあるか否かを判断する。そして、少なくともそのいずれか1つ以上が満たされていない場合、即ち、内部回路の作動状態を監視して、異常であると判断したとき、カスタムICの機能を強制的に所定時間停止する。
【0072】
強制停止手段としてのIC強制停止回路28は「RES」端子に接続され、マイコン51が正常に作動しているときにマイコン51から入力される「RES IN」信号が、マイコン51に異常が発生することで入力されなくなると、カスタムICの機能を強制的に停止する。「RES IN」信号は、外部からの報知信号に相当している。
【0073】
次に、上記のように構成したヘッドライト駆動制御装置1の作用について説明する。尚、ライトコントロールスイッチ部7がOFFモード、LOモード、HIモード、FLSHモードの各モードに設定された際のランプ8a、8b、9a、9bの点灯、消灯の状態は、前記第1実施形態と同様であるため、その説明を省略する。
【0074】
さて、ライトコントロールスイッチ部7が前記各モードに設定されると、前記第1実施形態と同様に、そのモード毎に各回路に流れる電流に応じた電流センサ両端電圧が電流モニタ回路22に入力される。すると、各回路の差動増幅回路から「OUT1」端子〜「OUT4」端子を介して、それぞれ「I1 OUT」信号〜「I4 OUT」信号がマイコン51に出力される。すると、マイコン51によって「I1 OUT」信号〜「I4 OUT」信号に基づく各種制御、例えば、異常検出判断回路23が行うレアショート判定と同様の処理等が行われる。
【0075】
次に異常検出判断回路23によるレアショート判定に伴う作用を説明する。ライトコントロールスイッチ部7が前記各モードに設定され、そのモード毎に各回路に流れる電流に応じた電流センサ両端電圧が電流モニタ回路22から異常検出判断回路23に出力されると、前記第1実施形態と同様に、各回路に流れる電流の特性値が正常であるかそれとも異常であるかの判定が異常検出判断回路23にて行われる。尚、ここでは第1回路に流れる電流の特性値が異常であり、それ以外の回路に流れる電流の特性値が正常であることとする。従って、MOSドライバ・チャージポンプ回路24における第1回路の半導体リレー駆動回路から、第1半導体リレーTR1のゲートGに駆動停止信号が出力され、ランプ8aは消灯され、又、ランプ9aはそのまま継続して点灯される。
【0076】
本実施形態では、第1回路に流れる電流の特性値が異常であることに伴い、異常検出判断回路23からDIAG出力回路27における第1回路の入力端子に電流異常信号が出力される。尚、それ以外の回路は正常であるため、DIAG出力回路27における第2〜第4回路の入力端子には電流異常信号は出力されない。すると、DIAG出力回路27(マルチプレックス)から、「DIAG A」端子を介して第1回路であることを示す「DIAG A OUT」信号が、又、「DIAG B」端子を介してその第1回路が異常であることを示す「DIAG B OUT」信号が、それぞれマイコン51に出力される。
【0077】
すると、マイコン51によって第1回路が異常となっていると判断され、同マイコン51から、異常である第1回路の代替となる正常な第2回路であることを示す「CPU A IN」信号が、又、その第2回路に適したDUTY比を示す「CPU B IN」信号が、それぞれ外部信号入力回路29の「SIG A」端子、「SIG B」端子に出力される。
【0078】
この第2回路に適したDUTY比は、次のようにして設定される。即ち、第1回路が異常となってLO側ランプ8aが消灯される代わりに、正常な第2回路のHI側ランプ8bが点灯されるようにする。ここで、LO側ランプ8aとHI側ランプ8bとを同じDUTY比で点灯させた場合、光軸の関係でHI側ランプ8bの方が明るく点灯しているように見えるため、LO側ランプ8aの代替としてHI側ランプ8bを点灯させる場合には、LO側ランプ8aよりも小さなDUTY比でHI側ランプ8bを点灯させる必要がある。本実施形態では、LO側ランプ8aの代替としてHI側ランプ8bを点灯させる場合には、LO側ランプ8aのDUTY比を100%とすると、HI側ランプ8bのDUTY比はそれより小さい値(例えば、50%)に設定される。
【0079】
上記のように、外部信号入力回路29(マルチプレックス)に「CPU A IN」信号、「CPU B IN」信号が入力されると、外部信号入力回路29における第2回路の出力端子から、MOSドライバ・チャージポンプ回路24における第2回路の半導体リレー駆動回路に、MOS制御信号が出力される。すると、第2回路の半導体リレー駆動回路から第2半導体リレーTR2のゲートGに、所定のDUTY比、即ち、上記した第2回路に適したDUTY比で駆動許可信号が出力される。
【0080】
従って、LOモードであって、第1回路が異常、且つ、それ以外の回路が正常である場合には、ランプ8b(ランプ8aの代替)、ランプ9aが通電されて点灯され、且つ、ランプ8a(第1回路が異常であるため消灯)、ランプ9bが消灯された状態となる。この場合、ランプ8aの代替であるランプ8bは、第1回路が正常であってランプ8aが点灯されているときと略同じ明るさで点灯しているように見えることになる。
【0081】
次に、第1〜第4回路のいずれかが断線している場合の作用を説明する。尚、ここではライトコントロールスイッチ部7がLOモードに設定され、且つ、第1回路が断線(本実施形態では、ランプ8aの球切れ)していることとする。
【0082】
この場合、ランプ8aの球切れにより第1回路が断線しているため、第1電流センサF1には電流が流れない(電流値はゼロ)ことになり、第1電流センサF1の両端電圧(ゼロである電流値×第1電流センサF1のインピーダンス)はゼロになる。このように、所定の電流が流れるべき第1電流センサF1に電流が流れていない場合、異常検出判断回路23にて第1回路が断線していると判断され、DIAG出力回路27における第1回路の入力端子に電流異常信号が出力される。
【0083】
すると、上記したレアショート判定に伴う作用と同様に、第1回路が異常(レアショート判定の場合には、第1回路に流れる電流の特性値が異常であるのに対し、ここでは断線という異常)であることから、ランプ8aの代替としてランプ8bが点灯される。
【0084】
次に、リセット回路26の作用を説明する。上記のように、回路にレアショートやデッドショートが発生していたり、或いは、回路が断線していたりして、その回路が異常である場合には、その異常に対する所定の処置(例えば、レアショート発生箇所やデッドショート発生箇所の電線交換、電流センサ(ヒューズ)の交換、ランプの交換等)が施される。
【0085】
そして、その処置後、次回自動車に乗車する際に、IGスイッチ6がオン操作されると、前記第1実施形態と同様に、リセット回路26にて異常検出判断回路23の検出動作がリセットされる。そして、ライトコントロールスイッチ部7が前記各モードに設定されると、上記と同様にして、そのモード毎に再び異常検出判断回路23にて検出動作が行われる。ここで、リセット回路26による異常検出判断回路23のリセット動作が行われる前の状態が継続されている場合、即ち、異常が改善されていない場合には、上記と同様にして、ランプの代替等が行われる。
【0086】
次に、内部監視回路30の作用を説明する。何らかの理由で、各半導体リレーのゲートGに印加されるべき所定電圧、各半導体リレーのオン作動又はオフ作動の状態、各回路22〜30に印加されている電圧等に不具合がある等のように、判断部4が正常に機能すべき状態にはない場合、内部監視回路30によってカスタムICの機能が強制的に所定時間停止される。
【0087】
次に、IC強制停止回路28の作用を説明する。何らかの理由で、マイコン51が故障した場合には、マイコン51から入力される「RES IN」信号が入力されなくなる。この場合、IC強制停止回路28によってカスタムICの機能が強制的に停止される。
【0088】
従って、本実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)本実施形態では、各回路21〜30を含めた全体がワンチップ化されて小型化されたカスタムIC(判断部4)によって、電流の異常な回路に対する通電を遮断することができる。
【0089】
(2)本実施形態では、第1〜第4回路に流れる電流が電流モニタ回路22にて検出され、その検出された電流の異常或いは正常に関わらず、その電流に応じた「I1 OUT」信号〜「I4 OUT」信号がマイコン51に出力される。すると、マイコン51によって「I1 OUT」信号〜「I4 OUT」信号に基づく各種制御、例えば、異常検出判断回路23が行うレアショート判定と同様の処理等が行われる。従って、異常検出判断回路23により電流の異常を検出できるばかりか、マイコン51によっても「I1 OUT」信号〜「I4 OUT」信号に基づく各種制御、例えば、異常検出判断回路23が行うレアショート判定と同様の処理等を行うことができる。
【0090】
(3)本実施形態では、異常検出判断回路23にて電流の異常が検出されると、その電流の異常な回路における「DIAG A OUT」信号と「DIAG B OUT」信号とがDIAG出力回路27からマイコン51に出力される。すると、マイコン51によって「DIAG A OUT」信号と「DIAG B OUT」信号とに基づく各種制御、例えば、電流の異常な回路(異常回路)以外の回路(正常回路)を異常回路の代替として用いるための制御(代替制御)等が行われる。従って、MOSドライバ・チャージポンプ回路24により電流の異常な回路に対する通電を遮断できるばかりか、「DIAG A OUT」信号と「DIAG B OUT」信号とに基づく前記代替制御等の各種制御を外部(マイコン51)で行うことができる。
【0091】
(4)本実施形態では、マイコン51から入力されるべき「RES IN」信号が入力されなくなることで、IC強制停止回路28にてマイコン51に異常が発生したと判断され、同IC強制停止回路28にてカスタムICの機能が強制的に停止される。従って、「RES IN」信号の有無に基づいて、カスタムICの機能を強制的に停止することができる。その結果、カスタムIC外(マイコン51)のトラブルによるカスタムIC内外の誤動作を回避できる。
【0092】
(5)本実施形態では、内部監視回路30によってチャージポンプ出力監視、半導体リレーのオープン監視やショート監視、電源電圧監視等が行われ、それらの監視の結果、判断部4が正常に機能すべき状態にはなく、それらのいずれか1つ以上に異常がある場合には、内部監視回路30にてカスタムICの機能が強制的に所定時間停止される。従って、カスタムIC内の内部回路の作動状態が異常である場合に、カスタムICの機能を強制的に停止することができる。その結果、カスタムIC内のトラブルによるカスタムIC内外の誤動作を回避できる。
【0093】
(6)本実施形態では、「CPU A IN」信号、「CPU B IN」信号がマイコン51から外部信号入力回路29に入力されると、それらに基づくMOS制御信号が外部信号入力回路29からMOSドライバ・チャージポンプ回路24に出力され、そのMOS制御信号に基づいて、所定の回路に対して通電が許容或いは通電が遮断される。従って、「HEAD」信号、「LO」信号、「HI」信号、「FLSH」信号だけではなく、「CPU A IN」信号、「CPUB IN」信号に基づいても、所定の回路に対する通電を許容或いは通電を遮断することができる。
【0094】
なお、前記実施形態は以下のように変更してもよい。
・前記各実施形態に代えて、外部信号入力回路29、内部監視回路30、IC強制停止回路28、DIAG出力回路27、「OUT1」端子〜「OUT4」端子、リセット回路26のうち少なくともいずれか1つ以上の回路又は端子を省略した構成としてもよい。
【0095】
・前記第2実施形態のDIAG出力回路27にさらに「DIAG C」端子を接続し、その「DIAG C」端子にLEDを接続した構成としてもよい。この場合、異常検出判断回路23にてレアショートや断線が検出されると、DIAG出力回路27から「DIAG C」端子を介してLEDに点灯信号が出力され、LEDが点灯されることとする。このようにした場合には、第1〜第4回路のうち少なくともいずれか1つ以上の回路が異常である場合には、LEDが点灯されるため、異常に対する迅速な対応を可能にすることができる。
【0096】
・前記第2実施形態では、DIAG出力回路27や外部信号入力回路29にそれぞれマルチプレックスを用いたが、それらの代わりに第1〜第4回路毎に入力端子や出力端子を有する構成の回路27、29としてもよい。
【0097】
【発明の効果】
各請求項に記載の発明によれば、入力手段、電流検出手段、異常検出手段、通電制御手段を含めた全体がワンチップ化されて小型化された半導体集積回路装置によって、電流の異常な外部回路に対する通電を遮断することができる。
また、通電制御手段により電流の異常な外部回路に対する通電を遮断できるばかりか、回路情報信号と異常情報信号とに基づく各種制御を外部で行うことができる。
また、所定の入力信号だけではなく、マイコンからの制御信号に基づいても、所定の外部回路に対する通電を許容することができる。
【0098】
請求項2に記載の発明によれば、異常検出手段の検出動作をリセットした後、再度異常検出手段を検出動作させることで、電流の異常が改善されたか否かを知ることができる。
【0099】
請求項3に記載の発明によれば、異常検出手段により電流の異常を検出できるばかりか、電流検出信号に基づく各種制御をマイコンで行うことができる。
【0100】
請求項4に記載の発明によれば、マイコンからの報知信号の有無に基づいて、当該半導体集積回路装置の機能を強制的に停止することができる。
請求項5に記載の発明によれば、当該半導体集積回路装置内の内部回路の作動状態が異常である場合に、同装置の機能を強制的に停止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1実施形態の判断部を有するヘッドライト駆動制御装置の電気的構成を示す電気回路図。
【図2】 第1実施形態の判断部の電気的構成を示す電気ブロック回路図。
【図3】 第2実施形態の判断部を有するヘッドライト駆動制御装置の電気的構成を示す電気回路図。
【図4】 第2実施形態の判断部の電気的構成を示す電気ブロック回路図。
【図5】 従来のヘッドライト駆動装置の電気的構成を示す電気回路図。
【符号の説明】
4…半導体集積回路装置としての判断部、
22…電流検出手段としての電流モニタ回路、
23…異常検出手段としての異常検出判断回路、
24…通電制御手段としてのMOSドライバ・チャージポンプ回路、
25…入力手段としての外部スイッチ入力回路、
26…リセット手段としてのリセット回路、
27…出力手段としてのDIAG出力回路、
28…強制停止手段としてのIC強制停止回路、
29…外部制御信号入力手段としての外部信号入力回路、
30…内部監視手段としての内部監視回路。
Claims (5)
- 外部からの入力信号が入力される入力手段と、
所定の入力信号に基づいて通電が許容或いは通電が遮断される所定の外部回路に流れる電流を検出する電流検出手段と、
前記電流検出手段にて検出された電流が異常か否かを検出する異常検出手段と、
前記異常検出手段にて電流の異常が検出された際に、その電流の異常な外部回路に対する通電を遮断するとともに、異常が検出されない場合には、対応する外部回路の通電を許容する通電制御手段と、
前記異常検出手段にて電流の異常が検出された際に、その電流の異常な外部回路における回路情報信号と異常情報信号とを出力する出力手段とを備え、
全体がワンチップ化されて構成される半導体集積回路装置を備えた制御装置であって、
前記半導体集積回路装置の外部に設けられ、前記出力手段から前記回路情報信号及び異常情報信号を入力すると、前記異常な外部回路の代替となる外部回路における制御信号を出力するマイコンを備え、
前記半導体集積回路装置は、前記マイコンからの制御信号を入力して前記通電制御手段にその制御信号に基づく出力信号を出力する外部制御信号入力手段を備え、前記通電制御手段は、該外部制御信号入力手段からの出力信号を入力すると、前記代替となる外部回路の通電を許容することを特徴とする制御装置。 - 前記入力手段に入力される外部からの入力信号は、前記異常検出手段の検出動作をリセットし得るリセットトリガ信号を含み、
前記半導体集積回路装置は、前記リセットトリガ信号に基づいて、前記異常検出手段の検出動作をリセットするリセット手段を備えた請求項1に記載の制御装置。 - 前記電流検出手段にて検出された電流に応じた電流検出信号を前記マイコンに出力可能に構成されてなる請求項1又は請求項2に記載の制御装置。
- 前記半導体集積回路装置は、前記マイコンからの報知信号の有無に基づいて、当該半導体集積回路装置の機能を強制的に停止させる強制停止手段を備えた請求項1〜請求項3のうち何れか一項に記載の制御装置。
- 前記半導体集積回路装置は、当該半導体集積回路装置内の内部回路の作動状態を監視し、異常であると判断したとき、当該半導体集積回路装置の機能を強制的に停止させる内部監視手段を備えた請求項1〜請求項4のうち何れか一項に記載の制御装置。
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