JP4268255B2 - 詰め替え用パウチ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、液体など流動性を有する内容物を密封包装し、使用時に内容物を他の容器に移し替えて使用する詰め替え用パウチに関し、更に詳しくは、内容物をボトルなど他の容器に最後まで容易に移し替えられるよう、パウチ上部のコーナー部に狭い幅の注出口部を設けると共に、該注出口部のヒートシールが安定して破袋の危険性が少なく、且つ、注出の途中で注出口部が閉塞しないよう注出口部の形状を改善した詰め替え用パウチに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、液状などの流動性を有する内容物を密封包装する詰め替え用パウチとしては、自立性があり立体容器としての特徴も一部備えているスタンディングパウチが主に採用され、且つ、開封時に内容物を外にこぼすことなく他の容器に安全に移し替えられるよう、開口部をパウチ上部全体ではなく、コーナー部など一部分を切り取って形成するとか、或いは、パウチ上部の一部に狭い幅の注出口部を設ける方法、更には、プラスチック成形物などによる別体の注出口をパウチ上部の一部に熱接着して取り付ける方法などが採られていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、パウチの開口部をパウチ上部の全体ではなく、コーナー部など一部分を切り取って形成する方法は、簡便ではあるが、内容物の注出方向が安定しにくく、特に、移し替える容器がボトルなど口径の小さな容器の場合は、注出の途中でパウチの開口部が容器の口部からずれ易く、内容物を外にこぼすことがあり、移し替えの容易性、安全性の点で問題があった。
【0004】
また、プラスチックの成形物による別体の注出口をパウチ上部の一部に取り付ける方法は、製造工程が増え、注出口自体にも費用がかかり、また、注出口を取り付けた空パウチは、厚さが増すため、保管や運搬の費用も割高となり、内容物の充填に際にも、例えば充填機のフィーダー部への空パウチの積み込み数が大幅に減少するため、オペレーターが頻繁に空パウチの供給を行う必要を生じるなど、全体としてコストアップと工程及び作業の煩雑さが増す問題があった。
【0005】
そして、パウチ上部の一部に幅を狭くした注出口部を設ける方法でも、内容物を他の容器に移し替える際の操作性、安全性は、ある程度は改善できるが、内容物の注出に際して、注出口部の口が開きにくく、また、内容物の粘度が少しでも高いと注出に時間がかかる問題があり、例えば、速く注出しようとして、パウチの中心部や下部を圧迫すると、内圧によりパウチ上部が膨らむ結果、注出口部の両側の付け根の部分から注出口部の先端方向に折れしわが発生し、注出口部の先端部側が閉塞され、注出が困難になるという問題があった。
【0006】
本発明は、このような問題点を解消するためになされたものであり、その目的とするところは、成形物などによる別体の注出口を必要とせず、通常のパウチと同様な工程で生産性よく製造でき、注出口部などのヒートシールの安定性や、充填機適性もよく、しかも使用時には、パウチ上部のコーナー部に設けられた注出口部の先端部を所定の位置で切り取ることにより、容易に注出口部の口が開き、その保形性もよく、且つ、比較的粘度の高い内容物であっても、注出の途中で注出口部が閉塞するようなことがなく、口径の小さなボトルなどに対しても、最後まで安全且つ容易に移し替えることができるという安価で使用適性に優れた詰め替え用パウチを生産性よく提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の課題は、以下の本発明により解決することができる。
即ち、請求項1に記載した発明は、周囲の端縁部が袋状にヒートシールされ、流動性を有する内容物が密封包装されるスタンディングパウチ形式のパウチであって、該パウチの上部のコーナー部に、先端部と両側の側部および肩部の外縁部がヒートシールされ、その両側に切り欠き部が設けられてなる突出する形状の注出口部を備え、且つ、該注出口部の外縁部を封止するヒートシール部の内側ラインのうち、少なくとも両側の側部と肩部との接続部、即ち、注出口部の付け根の部分が、曲線で形成されると共に、該注出口部を開封するための切り取り線が、頂角が直角な三角形をその頂点が該注出口部の内側に入るように差し込み、両側の斜辺を該注出口部シール部の内側ラインに内接させながら両側に摺動させた時、頂点が描く軌跡に接する位置、またはそれよりも下側の位置に設けられ、更に、該パウチの壁面フィルムに、該注出口部からパウチの中心部にかけて、注出口部では幅が広く注出口部の下からパウチの中心部に至る部分では幅の狭い膨らみ部が設けられ、また、パウチの両側のやや側部寄りの位置には、パウチの中段から下部にかけて垂直方向に一対の棒状の膨らみ部が設けられていることを特徴とする詰め替え用パウチからなる。
【0008】
このような構成を採ることにより、パウチ上部のコーナー部に設ける注出口部を長く形成した場合でも、その外縁部を封止するヒートシール部の内側ラインのうち、少なくとも両側の側部と肩部との接続部、即ち、注出口部の付け根の部分が曲線で形成されているため、例えば折れ線状に接続した場合はシール部に鋭角部分を生じるが、鋭角に尖った部分がなく、内容物の充填後、この部分に内圧がかかってもフィルム切れやシール剥がれを生じにくくすることができ、シールが安定化され破袋の危険性を少なくすることができる。
【0009】
また、注出口部を開封するための切り取り線が、頂角が直角な三角形をその頂点が該注出口部の内側に入るように差し込み、両側の斜辺を該注出口部ヒートシール部の内側ラインに内接させながら両側に摺動させた時、頂点が描く軌跡に接する位置、またはそれよりも下側の位置に設けられているので、注出口部を該切り取り線で開封し、内容物を注出する際、内容物の内圧により、注出口部の両側の付け根から注出口部の先端方向に向かって形成されるパウチの折れしわの交点が、少なくとも切り取り線に接する位置、またはそれよりも先端側の位置に形成されるため、注出口部が自動的に開口し、その保形性もよく、注出の途中で注出口部が閉塞することがなくなる。
そして、注出口部の側部に設けた切り欠き部をボトルなど容器の口部にあてがって注出することができるので、固定性がよく内容物を外にこぼすことなく安全且つ容易に最後まで移し替えることができる。
【0010】
請求項2に記載した発明は、前記注出口部に易開封性手段が設けられていることを特徴とする請求項1記載の詰め替え用パウチからなる。
【0011】
上記易開封性手段は、通常のパウチでも多用されるノッチのほか、レーザー光照射などによるハーフカット線、或いは、パウチの積層フィルム中に一軸延伸フィルムを積層する方法(この場合、一軸延伸フィルムは、その延伸方向が注出口部の開封方向と一致するように用いる)などがあり、これらは単独で用いてもよく、また、例えば、ノッチとハーフカット線、またはノッチと一軸延伸フィルムの積層などのように適宜組み合わせて用いることもできる。
【0012】
ハーフカット線を設ける場合、直線状のハーフカット線に限らず、ミシン目状など断続的なハーフカット線で設けることもできる。
また、このようなハーフカット線は、1本でもよいが、引き裂き方向がずれた場合を想定して、中心のハーフカット線の両側に各1本、または各2本など複数本のハーフカット線を平行に設けることもできる。
尚、前記ノッチは、通常、一字形やV字形のノッチが利用されているが、形状は特に限定されず、切り取り方向に尖った部分を有する形状であれば何でも使用することができる。
【0013】
このような易開封性手段を注出口部の切り取り線の位置に設けることにより、前記請求項1に記載した発明の作用効果に加えて、注出口部を開封する際、鋏などの道具を必要とせず、手だけで所定の位置で容易に注出口部の先端部を切り取って開封することができる。
【0014】
また、請求項1に記載した発明では、前記パウチがスタンディングパウチ形式のパウチとした構成としている。
【0015】
このような構成を採ることにより、パウチに自立性が備わり、特に、内容物が充填された後のパウチの取り扱いが容易になるほか、外観も優れたものとなり、また、内容物の移し替え時の操作も容易に行えるようになる。
【0016】
また、請求項1に記載した発明では、前記パウチの少なくとも注出口部に膨らみ部が設けられた構成としている。
【0017】
このような構成を採ることにより、パウチに充填された内容物を他の容器に移し替る際、注出口部の先端部を切り取り線の位置で切り取って開封するだけで、注出口部に設けられた膨らみ部により、自動的に注出口部が保形性よく開口する。
【0018】
このような膨らみ部は、パウチの片面のフィルムのみに設けてもよいが、両面のフィルムに設けることにより、その作用効果を一層高めることができる。
また、膨らみ部を設ける位置についても、注出口部に限定することなく、必要に応じて、例えば、パウチ本体の中心部から注出口部にかけて、或いは、パウチ本体全体に任意のパターンで設けることができ、それにより、内容物の注出口部への流動を容易にし、或いは、パウチ全体の形態安定性を向上させることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の詰め替え用パウチの製造に用いるフィルム、およびパウチの製造方法など発明の実施の形態について説明する。
本発明の詰め替え用パウチの製造に用いるフィルムは、主にプラスチックを主体とする積層フィルムが用いられるが、特に限定はされず、例えば、各種液体用パウチに用いられている公知の積層フィルムは、いずれも使用することができる。
これらの中から、包装する内容物の種類や充填後の加熱処理の有無など使用条件に応じて適するものを自由に選択して使用することができる。
好ましく使用できる積層フィルムの構成の代表的な例として、以下のような構成が挙げられる。
【0020】
(1) ONフィルム/接着剤/L・LDPEフィルム(シーラント層)
(2) ONフィルム/接着剤/一軸延伸HDPEフィルム/接着剤/L・LDPEフィルム(シーラント層)
(3) ONフィルム/接着剤/一軸延伸PPフィルム/接着剤/L・LDPEフィルム(シーラント層)
(4) ONフィルム/接着剤/一軸延伸PPフィルム/接着剤/アルミニウム箔/接着剤/L・LDPEフィルム(シーラント層)
(5) ONフィルム(シリカまたはアルミナ蒸着層)/接着剤/一軸延伸HDPEフィルム/接着剤/L・LDPEフィルム(シーラント層)
(6) ONフィルム/アンカーコート層/共押し出しコート層(HDPE層/L・LDPE層)(シーラント層はL・LDPE層)
(7) ONフィルム/アンカーコート層/共押し出しコート層(HDPE層/LDPE層)/接着剤/L・LDPEフィルム(シーラント層)
(8) PETフィルム/接着剤/アルミニウム箔/接着剤/ONフィルム/接着剤/L・LDPEフィルム(シーラント層)
(9) PETフィルム/接着剤/アルミニウム箔/接着剤/ONフィルム/接着剤/CPPフィルム(シーラント層)
(10)PETフィルム/接着剤/ONフィルム/接着剤/アルミニウム箔/接着剤/L・LDPEフィルム(シーラント層)
(11)PETフィルム/接着剤/ONフィルム/接着剤/アルミニウム箔/接着剤/CPPフィルム(シーラント層)
(12)PETフィルム/接着剤/EVOHフィルム/接着剤/ONフィルム/接着剤/CPPフィルム(シーラント層)
などが挙げられるが、これらに限定されるものではなく様々な組み合わせの積層フィルムを使用することができる。
【0021】
上記において、ONフィルムは2軸延伸ナイロンフィルム、L・LDPEは直鎖状低密度ポリエチレン、HDPEは高密度ポリエチレン、LDPEは低密度ポリエチレン、PPフィルムはポリプロピレンフィルム、PETフィルムは2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム、EVOHフィルムはエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物フィルム、CPPフィルムは無延伸ポリプロピレンフィルムを指すものである。
また、アンカーコートは、押し出しコーティングで樹脂を積層する際、接着性を向上させるために基材フィルム側に予めコーティングするものでプライマーコートの一種である。
【0022】
前記の積層フィルムの構成において、ONフィルム、PETフィルムは、基材フィルムとしてパウチに機械的強度や印刷適性を付与し、一軸延伸HDPEフィルム、一軸延伸PPフィルムは、その延伸方向をパウチの注出口部を開封する際の引き裂き方向と一致するように用いることにより、引き裂きの方向性を一層安定化させることができる。
そして、アルミニウム箔、シリカまたはアルミナ蒸着層、EVOHフィルムなどは、ガスバリヤー性を付与するために積層するものである。
また、シーラント層としては、L・LDPEフィルムとCPPフィルムの2種類の例を挙げたが、L・LDPEフィルムは、ヒートシールの安定性や耐内容物性、例えば界面活性剤に対する耐ストレスクラッキング性などに優れ、CPPフィルムは、耐熱性、低臭性に優れており、これらの性能を必要とする内容物の包装用に適している。
【0023】
シーラント層には上記のほか、充填される内容物に応じて、エチレン・αオレフィン共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・アクリル酸共重合体、エチレン・アクリル酸エステル共重合体、アイオノマー、ポリエステル系樹脂なども適宜選択して使用することができる。
【0024】
特に、エチレン・αオレフィン共重合体でメタロセン系触媒などシングルサイト触媒を用いて重合したものは、分子量分布の幅が狭く、共重合比も安定しているため、低温ヒートシール性や、熱間シール性に優れており、スタンディングパウチのようなヒートシール部にフィルムの重なりの差による段差のあるパウチのシーラント層には、シール抜けによるピンホールの発生を防止できる点で適している。
更に、前記共重合体にオレフィン系エラストマーをブレンドしたものを用いることにより、シーラント層の熱流動性が改善され、前記段差によるピンホールの発生も一層効果的に防止することができる。
【0025】
次に、以上のような積層フィルムを用いて製造する本発明の詰め替え用パウチの製造方法について説明する。
本発明の詰め替え用パウチは、その本体部分の形状は特に限定されず、例えば、三方シール形式、四方シール形式のパウチのほか、スタンディングパウチなどを好適に使用することができ、採用するパウチ形式に応じて、それぞれに対応する製袋機を利用して、これに注出口部やその側部の切り欠き部、ノッチ、ハーフカット線などの易開封性手段、そして、パウチ壁面フィルムに設ける膨らみ部など追加構成部分を加工するための加工装置、即ち、トリミング装置、打ち抜き装置、ヒートシール装置、レーザー光照射装置のほか、例えばエンボス装置などをインラインに組み込むか、或いは、オフラインとして別に用意することにより、容易にパウチを製造することができる。
【0026】
また、前記壁面フィルムに設けられる膨らみ部の膨らみ高さは、特に限定するものではないが、注出口部においては、最高部で1〜7mm程度が好ましく、2〜5mm程度が更に好ましい。最高部の高さが1mm未満の場合は、自然開口性に対する効果がやや薄くなり、また、7mmを超える高さは、その必要性がなく、加工自体が難しくなると同時に、注出口部が嵩張るようになり、空袋の取り扱い性、充填シール機におけるスタッキング適性などが低下するため好ましくない。
【0027】
注出口部以外のパウチ本体部分にも膨らみ部を設ける場合、その膨らみ高さは、0.5〜2mm程度で充分である。
このような膨らみ部は、パウチの壁面フィルムに熱エンボス法、真空成形法、圧空・真空成形法などにより設けることができ、特に熱エンボス法は生産性がよく、且つ、細かいパターンの再現性にも優れており、安定した形状の膨らみ部を生産性よく設けることができる。
【0028】
【実施例】
以下に、図面を用いて本発明を更に具体的に説明する。
但し、本発明はこれらの図面に限定されるものではない。また、図面に付した符号は、異なる図面においても同じ名称の部分には同じ符号を用いた。
【0029】
図1は、本発明の詰め替え用パウチの第1の実施例の構成を説明する正面図である。
図1において、詰め替え用パウチ100は、その本体部分が四方シール形式のパウチに製袋されている。即ち、底部2と胴部が、前後2面の壁面フィルム1の下側端縁部と両側端縁部とをそれぞれ底部シール部3と胴部シール部4とでヒートシールして形成されている。
そして、パウチ100の上部のコーナー部には、先端部7、両側の側部8、8′および肩部9、9′からなる注出口部シール部6でヒートシールして形成される斜め上方に突出する形状の注出口部5が設けられ、且つ、注出口部5の両側には切り欠き部10、10′が設けられている。また、上側の切り欠き部10′の形成時には、易開封性手段としてV字形のノッチ11が形成されるようにトリミングされている。
【0030】
尚、上記注出口部5を形成する注出口部シール部6の内側ラインの形状は、注出口部5の先端部7から両側の側部8、8′の途中までは、注出口部5の中心線Aに対して左右に一定の角度で裾広がりに広がる対称形の形状であるが、そこから先では、例えば、側部8と側部8′は長さが異なり、また、両側の肩部9、9′につながる部分が円弧曲線で形成され、且つ、肩部9、9′の長さも異なり、全体としては、前記中心線Aに対して非対称な形状である。
尚、この実施例では、注出口部5の両側の側部8、8′は、直線で形成されているが、直線に限らず、例えば、径の異なる上向きの円弧など曲線で形成することもできる。
【0031】
そして、注出口部5を開封するための切り取り線12の位置を、図に示したように、頂角が直角な三角形をその頂点が該注出口部5の内側に入るように差し込み、両側の斜辺を該注出口部シール部6の内側ラインに内接させながら両側に摺動させた時、頂点が描く軌跡Cに接する位置に設けて構成したものである。
切り取り線12は、印刷による表示のみでもよく、また、レーザー光照射などによるハーフカット線を設けて引き裂きやすくすることもできる。
また、パウチ上部の注出口部5に隣接する、上部シール部13は、内容物の充填前は、未シールの開口部とし、この部分から内容物を充填し、その後、脱気シールなどによりヒートシールして密封するものである。
【0032】
このような構成を採ることにより、液状などの内容物を充填し、上部シール部13を脱気シールして密封した詰め替え用パウチ100は、パウチの本体部分が四方シール形式であるため、自立性はないが、製袋が容易で生産性に優れており、安価に製造できる利点がある。
そして、注出口部シール部6の内側ラインのうち、特に鋭角部分を生じやすい両側の側部8、8′と肩部9、9′との接続部が、曲線B、B′で形成されているので、鋭角に尖った部分がなく、内容物の充填後、この部分に内圧がかかっても、フィルム切れやシール剥がれが生じにくくなっている。
従って、側部8、8′のシール幅を、例えば胴部シール部4の幅よりも多少狭くしても、シールが安定化されているので、破袋の危険性を少なくすることができる。
【0033】
また、充填された内容物をボトルなどに移し替える際には、注出口部5の先端部をノッチ11を始点として切り取り線12に沿って引き裂くことにより、容易に注出口部5を開封することができる。
この時、切り取り線12が、前記の位置に設けられているので、注出口部5は、内容物の内圧により、自然に保形性よく開口する。
そして、開封されたパウチ100は、その注出口部5の両側に切り欠き部10、10′が設けられており、この部分をボトルの口部にあてがいながら注出することができるので、固定性がよく、且つ注出の途中で注出口部5が閉塞することもなく、最後まで安全且つ容易に内容物を移し替えることができる。
【0034】
図2は、本発明の詰め替え用パウチの第2の実施例の構成を説明する正面図である。
図2に示した詰め替え用パウチ200は、前記図1に示した詰め替え用パウチ100の構成において、壁面フィルム1の注出口部5からパウチ200の中心部に向けて、図示した形状の膨らみ部Dを追加して設けた構成である。
【0035】
このような構成を採ることにより、前記図1に示した詰め替え用パウチ100で説明した作用効果に加えて、膨らみ部Dにより、注出口部5の開口性とその保形性が一層向上されると同時に、注出口部5からパウチ200の中心部に向けて、パウチ200が外側に自然に膨らむため、内容物が粘度の高いものであっても、注出口部5への流動がスムーズに行われ、一層容易に内容物を移し替えられるようになる。
このような膨らみ部Dは、パウチ200の一方の壁面フィルムのみに設けてもよいが、両面の壁面フィルムに設けることもでき、それにより、更にその効果を向上させることができる。
【0036】
図3は、本発明の詰め替え用パウチの第3の実施例の構成を説明する正面図である。
図3に示した詰め替え用パウチ300は、前記図1に示した詰め替え用パウチ100の構成において、注出口部などパウチ上部の構成は変更せず、パウチ本体の形状のみを、四方シール形式のパウチから、スタンディングパウチ形式のパウチに変更して構成したものである。
【0037】
このような構成を採ることにより、詰め替え用パウチ300は、前記図1に示した詰め替え用パウチ100で説明した作用効果に加えて、スタンディングパウチとしての特性を備えたものとなり、液状などの内容物を充填し、上部シール部13を脱気シールして密封したパウチ300は、自立性を備え、取り扱い易く、外観にも優れたものとなる。
【0038】
図4は、本発明の詰め替え用パウチの第4の実施例の構成を説明する正面図である。
図4に示した詰め替え用パウチ400は、前記図3に示した詰め替え用パウチ300の構成に、更に、その壁面フィルム1に、図4に示した形状の膨らみ部Dを追加して設けた構成である。
この膨らみ部Dは、注出口部5からパウチの中心部にかけて設けられた膨らみ部Dと、両側のやや側部寄りの位置に、パウチの中段から下部にかけて垂直方向に設けられた一対の棒状の膨らみ部Dとで構成されている。
この膨らみ部Dの高さは、注出口部の幅の広い部分では2〜5mm程度が適当であり、その下の細い部分では0.5〜2mm程度が適当である。
【0039】
このような構成を採ることにより、詰め替え用パウチ400は、前記図3に示した詰め替え用パウチ300で説明した作用効果に加えて、膨らみ部Dの追加により、下記の作用効果を有するものとなる。
即ち、注出口部5に設けた膨らみ部Dは、注出口部5の開封時に、自動的に注出口部5を開口させると共に、その保形性を優れたものとし、注出の途中で注出口部5が閉塞することを一層確実に防止する効果を奏し、注出口部5の下からパウチ中心部にかけての細い膨らみ部Dは、内容物の内圧で外折れしてパウチ400を外側に広げ、内容物の注出口部5への流動を容易にする効果を奏する。
【0040】
また、パウチ400の中段から下部にかけて、両側の側部寄りの位置に設けた一対の細く垂直な膨らみ部Dは、内容物充填後のパウチにおいて、内容物の内圧で外折れすると共に、リブ効果を有し、パウチ400を自立させた時、その中段から下部を角柱状の形態に安定化させる効果を奏するものである。
【0041】
図5は、本発明の詰め替え用パウチの第5の実施例の構成を説明する正面図である。
図5に示した詰め替え用パウチ500は、前記図3に示した詰め替え用パウチ300の構成において、注出口部5の形状のみを図5に示したように変更して構成したものである。
【0042】
即ち、この注出口部5は、パウチ500の上部のコーナー部に、先端部7と、両側の側部8、8′および肩部9、9′からなる注出口部シール部6をヒートシールし、その両側に切り欠き部10、10′を設けて、斜め上方に突出する形状に形成するが、注出口部シール部6の内側ラインの両側の側部8、8′を直線ではなく、図示したように、径の異なる上向きの円弧に変えて形成すると共に、両側の肩部につながる接続部もそれぞれ円弧曲線B、B′で形成し、また、注出口部5を開封する際の切り取り線12の位置を、頂角が直角な三角形を、その頂点が注出口部5の内側に入るように差し込み、両側の斜辺を注出口部シール部6の内側ラインに内接させながら両側に摺動させた時、頂点が描く軌跡Cに接する位置に設けて構成したものである。
尚、この場合も、切り取り線12の端部には、易開封性手段としてV字形のノッチ11を設けている。
【0043】
このような構成を採った場合も、パウチ500は、スタンディングパウチ形式であり、液状などの内容物を充填し、上部シール部13を脱気シールして密封したパウチ500は、自立性を備え、取り扱いやすく外観にも優れている。
また、注出口部シール部6の内側ラインの両側の側部8、8′と肩部9、9′との接続部が曲線B、B′で形成されているので、鋭角に尖った部分がなく、この部分に内圧がかかっても、フィルム切れやシール剥がれが生じにくく、シールが安定化されており、破袋の危険性も少なくすることができる。
【0044】
また、充填された内容物をボトルなどに移し替える際には、注出口部5の先端部をノッチ11を始点として切り取り線12に沿って引き裂くことにより、容易に注出口部5を開封することができる。
この時、切り取り線12が、前記の位置に設けられているので、注出口部5は、内容物の内圧により、自然に保形性よく開口する。
そして、開封されたパウチ500は、その注出口部5の両側に切り欠き部10、10′が設けられており、この部分をボトルの口部にあてがいながら注出することができるので、固定性がよく、且つ注出の途中で注出口部5が閉塞することもなく、最後まで安全且つ容易に内容物を移し替えることができる。
【0045】
尚、前記注出口部5の両側の側部8、8′の内側ラインを径の異なる上向きの円弧で形成した形状は、本来、液状物の注出口として適した形状であり、切り取り線12の角度を、垂直に近づけた場合は、上側の側部8′を長くすることができるので、注出の方向を下向きに制御しやすくなり、水平に近づけた場合は、下側の側部8を長くすることができるので、樋状の案内部を長くすることができる。従って、切り取り線12は、前記軌跡Cに接する位置、またはそれよりも下側の位置であれば、その角度は、内容物の流動性などの性状に応じて適するように自由に設定することができる。
また、このような構成のパウチ500にも、前記図4に示した詰め替え用パウチ400に設けた膨らみ部Dと同様な膨らみ部を設けることができ、それにより前記と同様な作用効果を得ることができる。
【0046】
【発明の効果】
以上、詳しく説明したように、本発明によれば、成形物などによる別体の注出口を必要とせず、通常のパウチと略同様な工程で生産性よく製造でき、注出口部などのヒートシールの安定性や、充填機適性もよく、しかも使用時には、パウチ上部のコーナー部に設けられた注出口部の先端部を所定の位置で切り取ることにより、容易に注出口部の口が開き、その保形性もよく、且つ、注出の途中で注出口部が閉塞するようなことがなく、口径の小さなボトルなどに対しても、最後まで安全且つ容易に移し替えることができるという安価で使用適性に優れた詰め替え用パウチを生産性よく提供できる効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の詰め替え用パウチの第1の実施例の構成を説明する正面図である。
【図2】本発明の詰め替え用パウチの第2の実施例の構成を説明する正面図である。
【図3】本発明の詰め替え用パウチの第3の実施例の構成を説明する正面図である。
【図4】本発明の詰め替え用パウチの第4の実施例の構成を説明する正面図である。
【図5】本発明の詰め替え用パウチの第5の実施例の構成を説明する正面図である。
【符号の説明】
1 壁面フィルム
2 底部
3 底部シール部
4 胴部シール部
5 注出口部
6 注出口部シール部
7 先端部
8、8′ 側部
9、9′ 肩部
10、10′ 切り欠き部
11 ノッチ
12 切り取り線
13 上部シール部
A 注出口部の中心線
B B′ 曲線
C 頂角が直角な三角形の両側斜辺を注出口部シール部の内側ラインに内接させて得られる頂点の軌跡
D 膨らみ部
100、200、300、400、500 詰め替え用パウチ
Claims (2)
- 周囲の端縁部が袋状にヒートシールされ、流動性を有する内容物が密封包装されるスタンディングパウチ形式のパウチであって、該パウチの上部のコーナー部に、先端部と両側の側部および肩部の外縁部がヒートシールされ、その両側に切り欠き部が設けられてなる突出する形状の注出口部を備え、且つ、該注出口部の外縁部を封止するヒートシール部の内側ラインのうち、少なくとも両側の側部と肩部との接続部、即ち、注出口部の付け根の部分が、曲線で形成されると共に、該注出口部を開封するための切り取り線が、頂角が直角な三角形をその頂点が該注出口部の内側に入るように差し込み、両側の斜辺を該注出口部シール部の内側ラインに内接させながら両側に摺動させた時、頂点が描く軌跡に接する位置、またはそれよりも下側の位置に設けられ、更に、該パウチの壁面フィルムに、該注出口部からパウチの中心部にかけて、注出口部では幅が広く注出口部の下からパウチの中心部に至る部分では幅の狭い膨らみ部が設けられ、また、パウチの両側のやや側部寄りの位置には、パウチの中段から下部にかけて垂直方向に一対の棒状の膨らみ部が設けられていることを特徴とする詰め替え用パウチ。
- 前記注出口部に易開封性手段が設けられていることを特徴とする請求項1記載の詰め替え用パウチ。
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