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JP4271508B2 - アシルオキシベンゼンスルホン酸(塩)の製造法 - Google Patents
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JP4271508B2 - アシルオキシベンゼンスルホン酸(塩)の製造法 - Google Patents

アシルオキシベンゼンスルホン酸(塩)の製造法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、酸素系漂白剤における漂白活性剤として有用な、高純度のアシルオキシベンゼンスルホン酸又はその塩の製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】
アシルオキシベンゼンスルホン酸塩は、過炭酸ナトリウム、過ほう素ナトリウムに代表される過酸化水素発生基質や過酸化水素と水中で接触することにより低温でも容易に有機過酸を発生し、衣類等の汚れ、シミ汚れに有効な漂白性能を発揮するため、漂白活性化剤として特に有用な化合物である。
【0003】
アシルオキシベンゼンスルホン酸塩の製造法として、フェノールスルホン酸塩を原料とし、無水酢酸を作用させアセトキシベンゼンスルホン酸塩を形成させ、次いで所望するアルキル鎖をもったカルボン酸を添加し、エステル交換反応を起こさせる方法(特許文献1)が知られている。しかしこの方法では多量の酢酸が副生すると共に完全にエステル交換を行うことは困難であり、アセトキシベンゼンスルホン酸塩及びエステル交換反応において添加したカルボン酸が残存する。この場合、未反応フェノールスルホン酸塩の残存量を低減させるため、あるいは反応中間体であるアセトキシベンゼンスルホン酸塩の残存量を低減させるため、カルボン酸をフェノールスルホン酸塩に対し等モル以上使用することがある。
【0004】
また、極性の中性溶媒中で触媒としてスルホン酸を用い、フェノールスルホン酸塩とカルボン酸無水物を反応させる方法(特許文献2)が知られている。この場合、加えたカルボン酸無水物に対して等モル以上のカルボン酸が副生する。
【0005】
また、フェノールスルホン酸塩と酸塩化物を反応させてアシルオキシベンゼンスルホン酸塩を得る方法において、カルボン酸の存在下に反応を行うことで色相が良好なアシルオキシベンゼンスルホン酸塩が得られることが知られている(特許文献3)。
【0006】
以上のように、アシルオキシベンゼンスルホン酸塩の製造においては、得られる反応混合物中にカルボン酸が共存している場合が多く起こりうる。
【0007】
これらの反応で得られた反応物中からカルボン酸等の不純物を除去する方法としては、水及び溶解度パラメーターが8〜16の有機溶媒で晶析を行って分離する方法(特許文献4)、また、フェノールスルホン酸塩、無水酢酸及びカルボン酸を反応させてアシルオキシベンゼンスルホン酸塩を合成した後、反応物を炭素数1〜3のアルコール等の親水溶剤で洗浄することにより、残存カルボン酸及びアセトキシベンゼンスルホン酸塩を除去する方法(特許文献5)等がある。しかし、カルボン酸等を除去するには大量の溶剤が必要であり、商業生産上有利な方法であるとは言えない。
【0008】
【特許文献1】
特公平4−1739号公報
【特許文献2】
特開昭60−202856号公報
【特許文献3】
特開平8−53405号公報
【特許文献4】
特開平9−110824号公報
【特許文献5】
特開平2−73053号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、高純度のアシルオキシベンゼンスルホン酸又はその塩を得るための工業的に実施可能な製造方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、一般式(I)
【0011】
【化5】
Figure 0004271508
【0012】
(式中、R1は炭素数5〜15の直鎖又は分岐鎖のアルキル基あるいはアルケニル基、R2は炭素数1〜18の直鎖又は分岐鎖のアルキル基、nは0〜2の整数を示し、n=2の場合は、2つのR2は同一でも異なっていてもよい。Mは水素原子又は陽イオン基を示す。)
で表されるアシルオキシベンゼンスルホン酸又はその塩(以下、アシルオキシベンゼンスルホン酸(塩)(I)という)、及び一般式(II)
【0013】
【化6】
Figure 0004271508
【0014】
(式中、R1は前記の意味を示す。)
で表されるカルボン酸(以下、カルボン酸(II)という)を含む混合物から、その混合物のpHを3〜6の範囲に調整した後、減圧下でカルボン酸(II)を留去する、アシルオキシベンゼンスルホン酸(塩)(I)の製造法を提供する。
【0015】
【発明の実施の形態】
一般式(I)及び(II)において、R1は炭素数5〜15の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基を示すが、漂白活性化剤としての性能、水溶性、耐硬水性、さらには環境に対する負荷等を考慮した場合、炭素数7〜13の直鎖又は分岐鎖のアルキル基が好ましい。またR2は炭素数1〜18の直鎖又は分岐鎖のアルキル基を示すが、好ましくは炭素数1〜4の直鎖又は分岐鎖のアルキル基である。nは0〜2の整数を示すが、0又は1が好ましく、0が更に好ましい。Mは水素原子又は陽イオン基を示すが、陽イオン基としてはアルカリ金属、アルカリ土類金属及び4級アンモニウム基等が挙げられるが、アルカリ金属が好ましく、Naが更に好ましい。
【0016】
アシルオキシベンゼンスルホン酸(塩)(I)を得る方法としては、例えば、以下に示す方法1〜3が挙げられる。
【0017】
方法1:一般式(III)
【0018】
【化7】
Figure 0004271508
【0019】
(式中、R2、M及びnは前記の意味を示す。)
で表されるフェノールスルホン酸又はその塩(以下、フェノールスルホン酸(塩)(III)という)と、一般式(IV)
【0020】
【化8】
Figure 0004271508
【0021】
(式中、R1は前記の意味を示す。)
で表されるカルボン酸無水物を反応させる方法。
【0022】
方法2:フェノールスルホン酸(塩)(III)と無水酢酸とを反応させ、アセトキシベンゼンスルホン酸又はその塩を生成し、次いでカルボン酸(II)を添加してエステル交換反応を行う方法。
【0023】
方法3:フェノールスルホン酸(塩)(III)と、一般式(V)
【0024】
【化9】
Figure 0004271508
【0025】
(式中、R1は前記の意味を示し、Xはハロゲン原子を示す。)
で表されるカルボン酸ハライドとを反応させる方法。
【0026】
これらの中では、無機塩あるいはアセトキシベンゼンスルホン酸又はその塩が生成しないという観点から、方法1が好ましい。
【0027】
アシルオキシベンゼンスルホン酸(塩)(I)及びカルボン酸(II)を含む混合物としては、上記方法1〜3等によって得られた反応物が挙げられ、好ましくは方法1又は2で得られた反応物、更に好ましくは方法1で得られた反応物である。
【0028】
混合物の組成は、反応方法及びその後の処理方法等により変わり、特に限定されないが、カルボン酸(II)の含有量が、アシルオキシベンゼンスルホン酸(塩)(I)100重量部に対し、10〜500重量部であるものが好ましく、20〜200重量部であるものがより好ましい。
【0029】
またこの混合物には、トルエン、キシレン等の非反応性溶剤、ならびに反応原料であるフェノールスルホン酸(塩)(III)を含んでいても良い。本発明の処理を良好に行う観点から、混合物中のアシルオキシベンゼンスルホン酸(塩)(I)100重量部に対する、非反応性溶剤の割合は0〜500重量部が好ましく、またフェノールスルホン酸(塩)(III)の割合は1〜50重量部が好ましい。
【0030】
本発明においては、まずアシルオキシベンゼンスルホン酸(塩)(I)及びカルボン酸(II)を含む混合物を、pH3〜6、好ましくはpH4〜6に調整する。pHを3以上に調整することにより、その後に行うカルボン酸(II)の減圧下での留去の際に、アシルオキシベンゼンスルホン酸(塩)(I)の熱分解及び着色を抑制することができ、またpHを6以下に調整することにより、混合物中に含まれるカルボン酸(II)が中和されてカルボン酸塩となることを防止してカルボン酸塩量を少なくでき、カルボン酸(II)の除去を効率的に行うことができる。
【0031】
なお、本発明でいう混合物のpHは、混合物中のアシルオキシベンゼンスルホン酸(塩)(I)の濃度が5%になるようにイソプロピルアルコール:水=8:2(重量比)の溶液を加え、アシルオキシベンゼンスルホン酸(塩)(I)が溶解する約40〜60℃にて測定を行った時のpH値である。
【0032】
pHの調整剤としては、特に限定されず、無機及び有機の酸又は塩基を用いることができ、無機の酸又は塩基が好ましい。塩基の場合、上記一般式(I)等で示されるMと同一の陽イオン基を有するものがさらに好ましい。例えば酸としては硫酸、リン酸等が挙げられ、塩基としては水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム等が挙げられる。
【0033】
pHの調整方法は、アシルオキシベンゼンスルホン酸(塩)(I)及びカルボン酸(II)を含む混合物に上記調整剤を加え、pHを3〜6にすればよく、温度は特に限定されないが含まれるカルボン酸(II)の融点以上、80℃以下が好ましい。
【0034】
本発明の混合物において、アシルオキシベンゼンスルホン酸(塩)(I)が固体で存在し、カルボン酸(II)及びその他の非反応性溶剤が液相をなしている場合等、固液分離可能な場合、濾過あるいは遠心分離等の方法によりカルボン酸(II)及びその他の非反応性溶剤の量を予め低減しておくことができる。この場合、pHの調整は固液分離前に行っても固液分離後に行ってもよい。
【0035】
このようにして得られたpHが3〜6に調整されたアシルオキシベンゼンスルホン酸(塩)(I)及びカルボン酸(II)を含む混合物から、減圧下においてカルボン酸(II)を留去する。留去の条件は、熱分解及び着色抑制の観点から、圧力0.01〜0.7kPaの減圧下で行うことが好ましく、温度は100〜180℃が好ましい。更に好ましくは圧力0.05〜0.4kPa、温度130〜160℃の条件である。留去にかける時間は、アシルオキシベンゼンスルホン酸(塩)(I)の着色及び分解を抑制する観点から短い方が良く、48時間以内が好ましい。
【0036】
装置は特に限定されないが、アシルオキシベンゼンスルホン酸(塩)(I)の物性より、一般に用いられている粉体を取り扱うことが可能な減圧乾燥装置が好ましい。連続式及び回分式でも良く、撹拌可能な回分式の減圧乾燥機がさらに好ましい。
【0037】
【実施例】
以下の例において、「%」は、特記しない限り「重量%」である。また、反応物の分析は、液体クロマトグラフィーにより、以下の条件で行った。また、ラウロイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウム溶液の色相は、APHA標準液と比較することによって測定した。
【0038】
<ラウロイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウム、ラウリン酸、ラウリン酸ナトリウム及びトルエンの定量>
カラム:GL Science Inc. Inertsil ODS-3V(5μm)、150mm×4.6mmφ
溶離液:テトラブチルアンモニウムブロミド17.3g,酢酸5mL in 水/メタノール=600mL/2400mL
検出器:RI
<p−フェノールスルホン酸ナトリウムの定量>
カラム:関東化学 リクロスファー100 RP-18(5μm)、250mm×4mmφ
溶離液:以下のA液、B液を用いるグラジェント法
A液:0.1M NaClO4 in CH3CN/水=15/85
B液:CH3CN 100%
検出器:UV 260nm。
【0039】
製造例1
攪拌機付きの3Lの四つ口フラスコにp−フェノールスルホン酸ナトリウム(有効分88.0%)を301.05g、トルエンを793.80g及び無水ラウリン酸(有効分75.0%)を695.50g加え、窒素雰囲気下で撹拌しながら80℃に昇温した。その後98.0%濃硫酸を6.95g加えて80℃で12時間撹拌しながら反応を行った。反応後、室温まで冷却し、次の組成の反応物を得た。
【0040】
ラウロイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウム 24.07%
ラウリン酸 24.39%
未反応のp−フェノールスルホン酸ナトリウム 0.67%
トルエン 43.70%
その他 7.17%
この得られた反応物を1.98g採り、イソプロピルアルコール:水=8:2(重量比、以下同様)の溶液7.55gを加えて60℃にて溶解させ、ラウロイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウム濃度が5%の溶液を作り、pH計にてpHを測定した結果、2.4であった。またこの5%に調整したラウロイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウム溶液の色相は、APHA80であった。
【0041】
実施例1
製造例1で得られた反応物690.96gを攪拌機付きの1Lの4つ口フラスコに採り、50℃に昇温した。その後48%NaOHを5.64g加え50〜55℃の範囲で1時間30分撹拌して、pH調整を行った。
【0042】
このpH調整を行った溶液を2.03g採り、イソプロピルアルコール:水=8:2の溶液7.74gを加えて60℃にて溶解させ、ラウロイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウム濃度が5%の溶液を作り、pH計にてpHを測定した結果、5.5であった。
【0043】
更にこの溶液を遠心分離機を用いて55℃にて1500Gの条件下で約2分間、遠心分離を行い、液相の一部を除去し、次の組成の含液固体を得た。
【0044】
ラウロイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウム 51.96%
ラウリン酸及びラウリン酸ナトリウム 14.09%
未反応のp−フェノールスルホン酸ナトリウム 1.19%
トルエン 25.13%
その他 7.63%
この得られた含液固体を0.95g採り、イソプロピルアルコール:水=8:2の溶液8.92gを加えて60℃にて溶解させ、ラウロイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウム濃度が5%の溶液を作り、pH計にてpHを測定した結果、5.6であった。またこの5%に調整したラウロイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウム溶液の色相は、APHA40であった。
【0045】
遠心分離にて得られた含液固体281.24gを1Lのニーダー乾燥機に仕込み、ジャケット温度115〜120℃、圧力9.3〜13.3kPaで1時間、含有するトルエンを留出させた。その後、ジャケット温度150〜160℃、圧力0.05〜0.13kPaで9時間ラウリン酸を留去させ、少し赤みのある白色固体のラウロイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウムを含む下記組成の含液固体165.81gを得た。
【0046】
ラウロイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウム 88.13%
ラウリン酸及びラウリン酸ナトリウム 1.34%
未反応のp−フェノールスルホン酸ナトリウム 1.75%
その他 8.28%
この得られた含液固体を0.55g採り、イソプロピルアルコール:水=8:2の溶液9.14gを加えて60℃にて溶解させ、ラウロイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウム濃度が5%の溶液を作った。このラウロイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウム溶液の色相は、APHA50であった。
【0047】
比較例1
製造例1で得られた反応物457.13gをpH調整を行うことなく、遠心分離機にて実施例1と同様の条件で遠心分離を行い、液相の一部を除去し、次の組成の含液固体を得た。
【0048】
ラウロイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウム 32.37%
ラウリン酸及びラウリン酸ナトリウム 27.09%
未反応のp−フェノールスルホン酸ナトリウム 1.31%
トルエン 32.85%
その他 6.38%
この得られた含液固体を1.52g採り、イソプロピルアルコール:水=8:2の溶液8.32gを加えて60℃にて溶解させ、ラウロイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウム濃度が5%の溶液を作り、pH計にてpHを測定した結果、2.4であった。またこの5%に調整したラウロイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウム溶液の色相は、APHA80であった。
【0049】
遠心分離にて得られた含液固体243.80gを1Lのニーダー乾燥機に仕込み、実施例1と同様の条件にてトルエン及びラウリン酸を留去したところ、着色が大きく、黒褐色のラウロイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウムを含む下記組成の含液固体97.66gを得た。
【0050】
ラウロイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウム 78.69%
ラウリン酸 1.97%
未反応のp−フェノールスルホン酸ナトリウム 7.60%
その他 11.74%
この得られた含液固体を0.67g採り、イソプロピルアルコール:水=8:2の溶液9.87gを加えて60℃にて溶解させ、ラウロイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウム濃度が5%の溶液を作った。このラウロイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウム溶液の色相は、APHA400であった。
【0051】
比較例2
製造例1で得られた反応物373.35gを攪拌機付きの1Lの4つ口フラスコに採り、50℃に昇温した。その後48%NaOHを20.78g加え50〜55℃の範囲で1時間20分撹拌して、pH調整を行った。
【0052】
このpH調整を行った溶液を1.95g採り、イソプロピルアルコール:水=8:2の溶液9.25gを加えて60℃にて溶解させ、ラウロイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウム濃度が5%の溶液を作り、pH計にてpHを測定した結果、7.1であった。
【0053】
更にこの溶液を遠心分離機にて実施例1と同様の条件で遠心分離を行い、液相の一部を除去し、次の組成の含液固体を得た。
【0054】
ラウロイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウム 48.28%
ラウリン酸及びラウリン酸ナトリウム 19.29%
未反応のp−フェノールスルホン酸ナトリウム 1.36%
トルエン 20.74%
その他 10.33%
この得られた含液固体を0.97g採り、イソプロピルアルコール:水=8:2の溶液8.40gを加えて60℃にて溶解させ、ラウロイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウム濃度が5%の溶液を作り、pH計にてpHを測定した結果、7.1であった。またこの5%に調整したラウロイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウム溶液の色相は、APHA30であった。
【0055】
遠心分離にて得られた含液固体71.26gを1Lのニーダー乾燥機に仕込み、実施例1と同様の条件にてトルエン及びラウリン酸を留去したところ、少し赤みのある白色固体のラウロイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウムを含む下記組成の含液固体41.69gを得た。
【0056】
ラウロイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウム 78.22%
ラウリン酸及びラウリン酸ナトリウム 13.84%
未反応のp−フェノールスルホン酸ナトリウム 1.77%
その他 6.17%
この得られた含液固体を0.62g採り、イソプロピルアルコール:水=8:2の溶液9.08gを加えて60℃にて溶解させ、ラウロイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウム濃度が5%の溶液を作った。このラウロイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウム溶液の色相は、APHA50であった。
【0057】
製造例2
攪拌機付きの3Lの四つ口フラスコにp−フェノールスルホン酸ナトリウム(有効分88.0%)を301.05g、トルエンを793.80g及び無水ラウリン酸(有効分68.47%)を815.16g加え、窒素雰囲気下で撹拌しながら80℃に昇温した。その後98.0%濃硫酸を6.95g加えて80℃で22時間撹拌しながら反応を行った。反応後、室温まで冷却し、次の組成の反応物を得た。
【0058】
ラウロイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウム 22.53%
ラウリン酸 32.09%
未反応のp−フェノールスルホン酸ナトリウム 2.50%
トルエン 40.25%
その他 2.63%
この得られた反応物を2.05g採り、イソプロピルアルコール:水=8:2の溶液7.18gを加えて60℃にて溶解させ、ラウロイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウム濃度が5%の溶液を作り、pH計にてpHを測定した結果、2.2であった。またこの5%に調整したラウロイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウム溶液の色相は、APHA120であった。
【0059】
実施例2
製造例2で得られた反応物1199.45gを攪拌機付きの1Lの4つ口フラスコに採り、50℃に昇温した。その後32%NaOHを10.44g加え50〜55℃の範囲で2時間撹拌し、pH調整を行った。
【0060】
このpH調整を行った溶液を2.25g採り、イソプロピルアルコール:水=8:2の溶液7.89gを加えて60℃にて溶解させ、ラウロイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウム濃度が5%の溶液を作り、pH計にてpHを測定した結果、4.2であった。
【0061】
更にこの溶液を遠心分離機を用いて55℃にて2650Gの条件下で約1分間、遠心分離を行い、液相の一部を除去し、次の組成の含液固体を得た。
【0062】
ラウロイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウム 49.97%
ラウリン酸及びラウリン酸ナトリウム 15.76%
未反応のp−フェノールスルホン酸ナトリウム 5.68%
トルエン 20.78%
その他 7.81%
この得られた含液固体を1.02g採り、イソプロピルアルコール:水=8:2の溶液9.17gを加えて60℃にて溶解させ、ラウロイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウム濃度が5%の溶液を作り、pH計にてpHを測定した結果、4.2であった。またこの5%に調整したラウロイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウム溶液の色相は、APHA80であった。
【0063】
遠心分離にて得られた含液固体232.62gを1Lのニーダー乾燥機に仕込み、ジャケット温度115〜120℃、圧力9.3〜13.3kPaで1時間、含有するトルエンを留出させた。その後、ジャケット温度150〜160℃、圧力0.05〜0.13kPaで18時間ラウリン酸を留去させ、少し赤みのある白色固体のラウロイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウムを含む下記組成の含液固体139.52gを得た。
【0064】
ラウロイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウム 83.54%
ラウリン酸及びラウリン酸ナトリウム 1.19%
未反応のp−フェノールスルホン酸ナトリウム 9.40%
その他 5.87%
この得られた含液固体を0.51g採り、イソプロピルアルコール:水=8:2の溶液8.01gを加えて60℃にて溶解させ、ラウロイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウム濃度が5%の溶液を作った。このラウロイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウム溶液の色相は、APHA90であった。
【0065】
【発明の効果】
本発明の製造法により、アシルオキシベンゼンスルホン酸(塩)(I)とカルボン酸(II)を含む混合物より、カルボン酸(II)を容易に除去でき、分解が少なく且つ着色の少ない高純度アシルオキシベンゼンスルホン酸(塩)(I)を得ることができる。

Claims (4)

  1. 一般式(I)
    Figure 0004271508
    (式中、R1は炭素数5〜15の直鎖又は分岐鎖のアルキル基あるいはアルケニル基、R2は炭素数1〜18の直鎖又は分岐鎖のアルキル基、nは0〜2の整数を示し、n=2の場合は、2つのR2は同一でも異なっていてもよい。Mは水素原子又は陽イオン基を示す。)
    で表されるアシルオキシベンゼンスルホン酸又はその塩(以下、アシルオキシベンゼンスルホン酸(塩)(I)という)、及び一般式(II)
    Figure 0004271508
    (式中、R1は前記の意味を示す。)
    で表されるカルボン酸(以下、カルボン酸(II)という)を含む混合物から、その混合物のpHを〜6の範囲に調整した後、減圧下でカルボン酸(II)を留去する、アシルオキシベンゼンスルホン酸(塩)(I)の製造法。
  2. カルボン酸(II)の留去を、温度100〜180℃、圧力0.01〜0.7kPaの条件下で行う請求項1記載の製造法。
  3. 混合物中のカルボン酸(II)の含有量が、アシルオキシベンゼンスルホン酸(塩)(I)100重量部に対し、10〜500重量部である請求項1又は2記載の製造法。
  4. 混合物が、一般式(III)
    Figure 0004271508
    (式中、R2、M及びnは前記の意味を示す。)
    で表されるフェノールスルホン酸又はその塩(以下、フェノールスルホン酸(塩)(III)という)と、一般式(IV)
    Figure 0004271508
    (式中、R1は前記の意味を示す。)
    で表されるカルボン酸無水物を反応させて得られる反応物である、請求項1〜3のいずれかに記載の製造法。
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